滋賀県 内におけるラグビー選手の
体力に関する研 究
一一 他府県 との比較 を通 して 一一
1.緒 言 高校生の運動 クラブ活動へ の参入率が平成 6, 7年 頃か ら多 くの種 目におい て急激 に低下 して きているとい う報告がなされている。 これに拍車 をかけるよ うに,2002年 か ら完全実施 される学校週 5日 制が,ま す ます この傾向を大 きく す るのではないか とい う危惧が現場では強い。 その ような状況下 において,国 内で よく知 られているボールゲームの中で15人 とい う多人数が必要なラグビーでは,人 数の多 さもさることなが ら,タ ックル やス クラム,モ ールや ラックなどのコンタク トプレーの頻度が高 く,一 般的に は 「危険なスポーツ」 とい うイメージが強いため,部 活動への参入率の低下が 一層懸念 される。現実に日本 ラグビーフットボール協会発千J・機関誌 『RUG BY F00TBALL』 の平成11年度事業報告 における競技者数 とチーム数 の推移 をみると関東 ラグビーフッ トボール協会 においては,平 成 5年 をピーク に平成11年度 まで急激 なチーム数の減少傾向がみ られる。また,関 西 ラグビー フッ トボール協会 において も,平 成 4年 か ら11年までの全体的な傾向 (別表 1) としてチーム数 はなだ らかな下降状態であるが,競 技者数 においては,平 成11 1 ) 年度 の 1年 間で約2,300人とい う急激 な落 ち込みがみ られる。特 に東京都 内の 高校 における全 国大会予選へ の参加校 の推移 に顕著である。北村 は 『危機 に立 つ ・高校スポーツ』の中で,「15人制の参加校 は1994年の109校か ら, 5年 間で 47校へ と半数以下 に減少,そ して 3年 前か ら導入 している10人制 において も単 生思 山 料 サ T山内隆教授退官記念論文集 (第329号 ) チー ム数 競争 者 数 1 1 年 度 10 年 度 9 年 度 8 年 度 5 年 度 4 年 度 別表 1 (平成 4年 度 よ り実施 され た 日本協会競技 者個人 密盗制度 によ る) 年 度 (平成) チーム畳無教 競技 者置録 数 年度毎の増減 数 (平成 5∼ 11年 度) 年 度 (平成 ) ナー ム登録増減数 競技 者登録増波 数
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単虹 。……と,十一t‐……と、……と騨どo?二k__ ……… f ・ r………ィー十一‐r………ィ………‐「……`ヽ滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 137 独 でのチーム編成が難 しくな り,昨 年か ら合 同チームの解禁 に踏み切 つている。」 2) と述べ ている。 また一方では,強 化施策 において も問題 を提起 している。ある県では,春 季 の新人戦 において,一 校 を除 き,部 員数15人に達する学校がな く,大 会その も のが実施 されていない。 しか し,全 国大会への県予選では100点以上の差がつ くミス ・マ ッチが存在する。 しか も,こ の県の代表チームは全国大会で も上位 の常違校 として名前 を連ねるようになって きている。このことは競技力向上 ・ 強化 とい う面では効果が表れているものの,そ の県全体の底辺部の拡大や普及 ・指導 と言 うことにはなってお らず,一 貫 した施策に対する問題が生 じている と言 えよう。 この ような状況の中で,本 調査 は県下 ラグビー選手の体力の現状 (実態)と 現場指導者の考 え方や現実 に抱 えている問題点などについて,他 府県 との比較 検討 を試み,県 下高校チームの競技力向上 と普及指導の基礎的な資料 を得 るこ とを目的 として実施 した ものである。得 られた結果は,今 後の高校運動 クラブ 活動のあ り方や地域スポーツとの連携 を考 える上 にも役立つ ことであると思わ れ,何 らかのデータを提供 して くれるもの と考 えている。 2.研 究の 目的 本研究は,滋 賀県下の高校 ラグビー選手の実態 を把握するために行 った比較 研究である。 この ような研究は,そ の必要性が認識 されなが らも資料収集や調 査 の難 しさゆえにこれまであま りなされていなかった。 そこで,滋 賀県下の高校 ラグビーでインターハイ常連校及び他校の選手 と他府 県 (インターハ イ常連校)と の比較検討の中で,主 として (1)体 格 ・体力診断テス ト ・運動能カ テス ト ・破壊力 ・競技 的心理能力 な ど において,ラ グビーに必要な競技力の面で どのような点に相違が見 られる のか。 (2)学 校現場の指導者が現実 に抱 えている問題点の把握。 2)北 村弘一 毎 日新 聞 「危機 に立つ高校 スポーツ」 平 成12年 4月 12日朝刊
138 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) これ らを通 じて競技力の向上 ・普及指導 などの視点か ら,問 題解決に向け今 後 どの ように取 り組 むことが必要であるか,現 場指導者 との連携 をどの ように 進めてい くのかな どについての基礎的な資料 を得 ることを目的 とした。 3.調 査について 調査 は,滋 賀県下の高校 5校 (八幡工業高校,膳 所高校,近 江高校,瀬 田工 業高校 ,東 大津高校)と 他府県 においてインターハイ常連校 5校 (大東文化第 一高校 (東京),長 崎北陽台高校 (長崎),鹿 児島工業高校 (鹿児島),同 志社 香里高校 (大阪),新 田高校 (愛媛))の ラグビー部員の中か ら,各 校 とも今年 度 レギュラー候補選手15名 を抽 出 し150名を対象 として独 自に作成 した調査表 をもちい,記 名 による回答 を求めて行 った。 なお,体 格 ・体力診断,運 動能カテス トにおいて,県 下 2校 については,実 施 時期,新 体力診断テス ト導入のため有効 なデータが得 られなかった。 (1)調 査 日時 平成12年 6月 ∼ 8月 (2)調 査項 目 調査項 目については,体 格 ・体力 に関する自己診断や活動 に対する入部 動機 ・過去のスポーツ活動経験,現 場指導者のラグビーに対する考 え方や 問題点などの37項 目82間で構成 した。 (3)回 収率 有効 回収率 111で 92.5%, 4.結 果 と考察 ラグビー競技は80分間 (高校生は60分)と いうゲーム時間の中でボールを持 っ て走 る (runnig)。 ボール を ピ ック ・ア ップ,キ ャ ッチ また はパ ス をす る (handling)。ボール を蹴 る (kicking)とい う基本的なプレーの他 に,ス クラ 3 ) ム, タ ックル, ラ ック ・モ ール, ハ ン ドオ フな どの コンタク トプ レー ( 今日で 3)日 本体育協会スポーツ科学委員会 :F日本体育協会 スポーツ科学報告集』Vol.1977P155/
滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 139 は技術 的要素 を多分 に含 んでいる。)が あ り,運 動 の量か らみて もハー ドな, 激 しいスポーツである。 しか もこれ らの コンタク トプレー というものが,ゲ ー ム中には幾度 とな く生起する。そのたびに重 なる衝撃や心理的な重圧 にも打 ち かち, レフリーのノーサイ ドの笛が吹かれるまでプレーを遂行するためにも, また接触 プレーの多 さか ら身体的な危害防止の観点か らも精神面 を含めた総合 的な体カ トレーエ ングが必要である。 世界の各国においては,1970年 代 頃か らntnessの問題 に着 目し,今 日まで継 続的な研究が なされている。 その中か ら日本のラグビーにおいて も注 目された トレーエング方法について, 2, 3の 例 をあげ,そ の要点 を見 てい くと,Rugby Unlonの Better Rugbyに おいて見 られる特徴│ま,オ ールラウン ドな体力づ くりを念頭 にゲーム中におけ るボールの継続性 のためには,ま ず走力 を養 う (持久性,ダ ッシユカ)こ とが 大切である として,技 術練習 にntnessを加味 した方法 を指摘 している。
ウェールズの代 表選手 で もあ り,コ ーチであ ったBrian」Onesと Ian Me 」ennett らは 「Rugby Under Pressur邑 の 中で, 従来 日本 ヤこおいて「シヽ一ズ ン
中には体カ トレーエ ングの必要性 はさほ ど認め られず, どち らか とい うと通常 の ラグビーの練習 を行 っていれば体力はつ くとい う意識が強 く,シ ーズ ン中に おける体カ トレーエ ングを軽視 していたのに対 し,彼 らはシーズ ンとプレシー ズ ンとに分 けて トレーエ ングを計画 し,プ レシーズ ンはもちろんのことシーズ ン中において も体カ トレーエ ングの必要性 を強調 し,今 日では,こ の方法が多 く用い られている。
また,南 アフリカのLzakvan Heerdenは,「Tactical and Attacking Rugby \ こ の言葉 は,従 来単 なるphysical contact(身体 の接触)と い う意味 に使 われて きたが, 今 日の ラグビーでは,接 触 プ レー全般 をさす ようにな り,具 体的には,○ タックル,① ス クラム,○ ラック ・モール,○ セービング,○ ハ ン ドオフに勝つこと,○ 相手の手からボー ル を取 る,○ 相手 に突進 して味方 にボールを生かす こと,な どのプレーがあ り,相 手 に当 たってボール を取 り,ま たはボールを生か し続けて前進 し得点す る技能である とさえいわ れている。
4)Rugby Football Union 『 Better Rugby』 1973年
5 ) B r i a n 」o n e S , I a n M e J e n n e t t , B r i a n D o b b s , 大西鉄之祐 , 小 杉正太郎訳 『ウエール ズの実践 ラグビー』ベースボールマガジン社, 1 9 7 6 年
1 4 0 山 内 隆教授 退 官 記 念 論 文 集 (第329号) 6 ) 」の著の中で,ゲ ーム中におけるスクラム,ラ インアウ ト,ラ ック ・モール, ベナルテ ィーなどの回数を分析 し,ラ グビーゲームにおける基本の三本柱 (3 S),す なわち,strength,speed,staminaを 強調す る とともに,ボ ールを持 たず にゲームを行 う処方 などを指摘 している。 日本 において もitnessトレーエ ングに対する世界的な動向に対応 し,1966年 以来, 日本協会の代表チーム強化委員会 とスポーッ科学研究班が一体 とな り, 夏の強化合宿 などにおいて, 日本代表選手や同候補選手 についての体力測定 を 実施 し,ラ グビー以外 の競技選手やオ リンピック出場選手あるいは外国のラグ ビー選手 との比較 などの検討,考 察が継続的になされている。その体カ トレー エ ング処方において も 「一体,ラ グビーゲームに要求 される体力 とは何か」 と い うことを主眼 に,医 学,運 動生理学,心 理学,測 定評価 などの分野か らみた 科学的 トレーエ ング処方ちミ実施 され,徐 々にその成果が表れて きている。 しか し,ワ ール ドカップなどの国際 レベルでのゲームをみる限 り,今 まで以上に多 角的な視点での構築が必要であろう。 (1)入 部動機 について 県下及 び他府県の入部動機 についてみてい くと,高 校入学時における部活動 へ の入部動機 は、県下、他府県 ともに、自分か ら進んで入部 した者が 5人 に3人 以上の 6割 強 と最 も多かった。その他 については、県下では友人からの勧誘14. 2%、監督 ・コーチか らの勧誘10。4%、父母のすすめ2.6%の 順であるのに対 し、他 府県 で は、監督 ・コーチの勧誘 と父母のすすめが同率の11,1%、次 いで友人か ら の勧誘9.7%で あった。高校入学時の入部動機 に関 しては,(図 -1)か らも伺 えるように県下,他 府県 ともに自分か ら進んで入部 している者が多い というこ とが言えよう。 次 に小 ・中学校 でのスポーッ経験 と行 っていたスポーッ種 目をみると,「/Jヽ 学埜でのスず―ッ体験」 (図-2)で は,あ ると回答 した者が県下68,0%,他
6)Lzak van Heerden,渡部琴生訳 『ラグビー戦術と攻撃法』ベースボールマガジン社 19
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滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 図 - 1 入 部 の動機 図 -2 小 学校 でのス ポーツの経験 口ある 口 ない 府県87.3%と ともに非常 に高値 であった。 また 「小学校で行 っていたスポーツ 種 目」 (図-3)の 分布状況 をみる と,県 下ではサ ッカーが34,7%と最 も多 く, 野球26.5%,ラ グビーの22.4%が 続 き,以 下,水 泳,ソ フ トボール,バ スケ ッ トボールの 4%と い う順 となっていた。他府県 においては,サ ッカーの26.2% とラグビーの22,6%が 結抗 してお り,次 に水泳の11.5%と野球の10.0%が続 き, 以下,ソ フ トボール 8%,バ スケ ッ トボール 7%の 順 となっていた。 中学校 でのスポーツ体験 と行 っていたスポーツ種 目 (図-4),(図 -5)を みる と,ス ポーッ体験があると回答 した者 は,県 下 ・他府県 ともに 9割 を超 え てお り,ほ とんどの者が何 らかのスポーツ体験 をしていた とい う結果がみ られ ている。 行 っていたスポーツ種 目 (図-5)を みる と,県 下では,ラ グビーが33.8% とす番多 く,つ いで野球の19,4%が続 き,以 下サ ッカー12.0%,バ スケ ットボー
142 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) 図 -3 小 学校 で行 っていたスポー ッの種 目
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■ ラグ ビー ロ サ ″カー □ 泳験 口 野球 ロ ツフトすキ ロ汗 財,ド Ⅲ □ そのは 図 -4 中 学校 でのスポー ツの経験 ■ある 口 ない 図 - 5 中 学校 で行 っていたスポー ッの種 目 ■ ラグ ビー ロ サ ッカー D野 球 口 卓車 田 臣上 □ その他 ル,バ レーボールの順 となっていた。 高校時 における運動 クラブ活動への参入 (今回はラグビー部 に関 しての入部 動機)状 況 は,小 中学校でのスポーツ体験があ り,自 らの意志で選択 し, しか も積極的に入部 して くる者が多い とい う特徴が伺 えた。滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 143 行 っていたスポーッ種 目についてみると,小 学校では,サ ッカーやラグビー, 水泳,野 球,バ スケ ッ トボールなどであ り,中 学校 において も種 目の上では, 球技経験者が きわめて多い とい う傾向がみ られた。 入部動機の結果か ら,小 学校 までは,そ れぞれの地域 におけるスポーッ少年 団や何 々ス クール,ク ラブなどに所属 している者が多いことか らも,学 校 と地 域社会 とのスポーツクラブのあ り方や方向性 について,ま ず底辺部の議論の場 を提供 し,そ れに沿 った充実策が望 まれ よう。 (2)体 力 について 体力 については,猪 飼,福 田などが提唱 した 「体力 とは人間の生存 と活動の 基礎 をなす身体的及 び精神 的能力である。」 とい う 「体力」の定義 と分類が一 般的であるが,今 回の調査では身体の形態面 においては,身 長 ・体重 ・胸囲を, また,機 能面 においては,体 力診断テス ト・運動能カテス トの中か ら行動体力 としての筋力 ・持久性 ・微 しょう性 ・瞬発性 ・柔軟性 などラグビーの競技力 と して必要 と思われる項 目をピックアップ した。 ラグビーゲームの特性 はコンタク トプレーが中心で,そ れには全身的な筋力 と体重が必要 とな り,競 技力向上,危 害防止の関連か らも欠 くことがで きない 条件で もある。 日本 ラグビー フッ トボール協会のラグビー体力科学研究班 にお いても,体 重 と背筋力の積 を 「破壊力の指標」 とした実験結果と どがみられる ことから本調査 においても県下,他 府県各校の被壊力を算出してみた。 ① 形 態 身長,体 重,胸 囲の項 目における県下 と他府県 との比較をみたのが,(図 ― 5),(図 -6),(図 -7)で ある。 身長については,県 下の平均値173.2cmに対 して,他 府県の平均値は174.6cm と約1.4cm他府県の方が高 く,体 重の平均値 においても県下の70.Okgに比べ, 他府県は75.l kgと約5.l kg他府県の方が重量があることがわかる。さらに胸囲 8)猪 飼道夫 :『猪飼道夫随筆集』ベースボールマガジン社 P104∼ 105 1973年 9)前 掲書 :『 日本体育協会スポーツ科学研究報告書』Vol.1 1977年 P180
144 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) の平均 値 につ い て も県 下94.lcmに対 して他府県97,4cmと,こ こで も約3,4cm他 府 県 の方 が大 きい とい う結 果 で あ つた。 しか し,添 付 資料 (各校 の集計表)か らも明 らかな ように,八 幡工業高校 は, 身長 176。3cm,体 重75.6kg,胸 囲98.4cmと 3項 目いず れ におい て も他府県 の平 均 値 を上 回 つてお り,形 態面 にお い て他 の県下 2校 とは予想 以上 の差 が生 じて い た。 図 - 6 身 長 図 - 7 体 重 図 - 8 胸 囲
滋賀県内 におけるラグビー選手の体力 に関す る研究 < 体 格 > 身長 (cm) 体重 (kg) 胸 囲 (cm) 他府県 174.55 75,06 97.42 滋賀県 173.15 69,98 94.07 ② 機 能 機能面については,県 下,他 府県の各校の平均値 と県下,他 府県の比較を棒 グラフで図に示す とともに,県 下,他 府県の等分散を仮定 して有意水準 5%で t―検定を行い,箱 ひげ図をもって示 した。 体力診断テス ト・運動能カテス トのピック ・アップ項 目の中で有意差がみら れなかったのは,反 復横 とびの項 目だけであった。 a.反 復横 とび 反復横 とび (Side step)は自分の体重 というものを負荷 として,体 を左 右に移動 させる能カテス トであ り,脚 筋力 と全身的敏 しょう性を計るもので ある。 体力診断テス トの中からピックアップした5項 目 〔反復横 とび,垂 直とび, 背筋力,握 力 (右 ・左の平均),立 位体前屈〕の中で唯一,県 下平均値が他 助rtnnc。 ■ T.st DF PrOb〉 問 図 -9 反 復横飛 び (平均) 図 -10 鹿児島 工柴
萌 程
良的北 略台 文 一 束 第 大 化 田 捜 新 曇 所 賞 階 滋 江 宝 近 渡悔組
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廊 校 5校 回 数146 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) 府県のそれに優 つていたのはこの項 目だけであつた。県下の平均値48。1点, 他府県の平均値47.2点はいずれ も体力診断テス ト (文部省)の 判定基準 5段 階で 5点 と非常 に高い数値がみ られた。学校別では,鹿 児 島工業高校 の53.2 点が他校 を圧倒 していた。県下では,八 幡工業高校が50。9点 とこれ もかな り 高い値がみ られた。以下,新 田高校 (愛媛),長 崎北陽台高校 (長崎),膳 所 高校 (滋賀)の 順であつた。 全体的に敏 しよう性の調査項 目については,か な り全身的に敏 しょう性の ある選手が多い とい う結果がみ られた。 (図 -9),(図 -10) b.垂 直 とび 垂 直 とび (Virtical」ump)は 瞬発 力 を測走 す る もので,脚 筋 の瞬発 力 (パヮー)で 主 に脚伸展力 を計 る ものである。 この調査項 目においては,(図 -11),(図 -12)か らも明 らかなように, いずれ も他府県 3校 (新日高校67.4cm,鹿 児 島工業高校64.7cm,長 崎北陽台 高校63.5cm)力半J走基準 5段 階で 5点 か若 しくはそれに近い数値 を示 した。 残念 なが ら県下の平均値 は,56。4cmで他府県の平均値61.5cmと比べ,約 5 cm の差がみ られた。県下の高校では,膳 所高校59。lcm,近 江高校56.lcm,八 幡 工業高校54.Ocmと3校 ともに低い値であった。 他府県5枝 県下3技 八博工集(滋■) 近江 (滋賞) 階所 (滋賞) 斬 田(愛館) 大束文化第一 長輸 北臨台 同志社看里 鹿児島工業 図 -11 垂 直 とび (平均 ) 図 -12
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滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 147 ラグビーの競技力 において瞬発的な能力は非常 に重視 される部分で もある。 この結果 を見 る限 り,FW,BKの 差が生 じている もの と思われるが,い ず れに して も20m走 ,シ ヤ トルランなどの反復練習 を採 り入れ,瞬 発的な能力 を高めることが大切である。 c.背 筋力 背筋力 (Back Strength)は,背 筋だけでな く下肢 お よび腰部の筋 な どの 全身の筋力 を測定す る もの といわれている。 (図-13),(図 -14)力 ざ県下 ・ 他府県の平均値 と各校 の平均値 をみた ものである。県下の平均値155.Okg, それ に比べ他府県の平均値 は171.2kg,その差が約16kgも他府県の方が優れ ている。 各校別 にみる と,長 崎北陽台高校184.5kg,鹿児島工業高校174.6kg,八幡 工業高校172.3kgの3校 が170kg以上で,以 下同意社香里高校,大 東文化第一 高校 とい う順 であつた。特 に数値が高い上位 3校 な どは,監 督 に対する質問 調査 の回答 において もみ られるように通常練習の中で体カ トレーエ ングを入 れている外 に, 1∼ 2日 間を体力づ くリトレーニ ングの 日として実施 してい る効果が表れているもの と思われる。一方,県 下 3校 の中では八幡工業高校 と他の 2校 との差が平均値で20kg以上の差がみ られていた。全体的にはFW 他府 県5被 県下3被 八情工業 (滋貨) 近江 (滋■) 購所 (滋■) 新 田(室媛 ) 大束文化第一 長時北崎台 同志社書里 鹿児 島工来 図 -13 背 筋力 (平均) 図 -14
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応 被 と府環1 4 8 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) のポジシ ョンの平均 とBKの ポジシ ョンの平均値 においては,明 らかにFW の方が高 く,こ れは,ゲ ームの中でスクラムを組む とい う特性か らの差であ ろ うと考 え られる。全体的には背筋力の強い選手が FWに 多い とい うことが いえよう。 d.握 力 握力 (Grip Strengh)は,上 肢の静的筋力で,主 として,前 腕屈筋群及び 手筋であ り,前 腕の筋力 を測定するもの といわれている。(図-15),(図 -16) が握力の県下,他 府県の比較 と各校別の図である。 握力の測定調査では,右 ,左 の平均値 を求めた。県下平均46.9kg,他府県 平均50,6kgはいずれ も判定基準 5段 階では平均値で 4点 と高い数値がみ られ た ものの,や は りこの項 目において も県下,他 府県 との平均値 において約3, 7kgとい う差が生 じていた。学校別 にみると長崎北陽台高校55,l kg,大東文 化第一高校51.9kg,鹿児島工業高校51.4kgの他府県 3校 が平均値で50kg以上 を示 し,県 下 3校 では膳所高校の49.8kgが一番高い数値 を示 していた。全体 的に握力 はそれほど強 くない とい うことがいえよう。 ラグビー競技 において,握 力 は,ボ ールの獲得やハ ン ドリングの技術 に欠 くことので きない要素であることか らも,こ の強化 も十分考えなければなら 他府 県5接 県下3後 八幡工葉 (滋賞) 近江(法資) 路所 (滋賞) 新 田(愛媛) 大束文化第一 長崎北陽合 同志社書里 鹿児 島工栄 図 -15 握 力 (平均) 図 -16
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肝被滋賀県内におけるラグビー選手の体力 に関する研究 1 4 9 ないだろ う。
e.立 位体前屈
立位体前屈 (Standing Trunk Flexion)は柔軟性 をみるテス トで,体 の 前屈の度合いを長 さにより測定する ものである。通常,身 体の柔 らかさとい うのは,関 節が持 っている可動範囲に対 して,ど の程度,そ の関節 を動かせ るのかをみる ものである。 立位体前屈の県下,他 府県各校の比較図は (図-17),(図 -18)で ある。 この柔軟性の項 目においては,県 下,他 府県 ともにきわめて課題の多い数値 がみ られている。同年齢の全国平均値13,7cm(1994年,文 部省)と 比較 して も,ラ グビー選手の柔軟性の低 さが伺 えよう。 県下の平均値 は2.2cm,そ れに対 して他府県の平均値 も4.3cmといずれ もき わめて低値 を示 していた。 しか も学校別 にみた最 も高い新 田高校の6.7cmさ え判定基準 5段 階評価 では 1点 である。次 いで大東文化第一高校6.lcm,鹿 児島工業高校4.6cmの順 となっている。県下 3校 は1.2∼2.5cmの低 い範囲の 数値であった。いずれにしろ,柔 軟性に乏 しい一因としては,練 習前後のウォー ミングア ップやクー リングダウンの不足が考 えられる。 ラグビー競技 との関連か ら,傷 害の防止や安全面 を考 える時,指 導の段階 図 -17 体 前屈 (平均 ) 題 圏 囲
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図 -18い 車 萌 秘
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肝 権150 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) か ら意識的,計 画的に,で きるだけ関節の可動域 を拡 げ,回 りの筋肉の強化 と伸展力 を養 うことが大切であると思われる。 (3)運 動能力 a.50m走 50m走 (50m Run)1ま,全 身的なパ ワーをみるテス トで,筋 力の中では 主 として脚力の迅速 な筋収縮 と, し緩の反復ス ピー ドが要求 されるものであ る。 (図-19),(図 -20)が 50m走 の比較図である。県下の平均値 は7.00秒, それに対 し,他 府県の6.84秒と0。16秒程他府県の方が速い。 学校別 にみ る と,八 幡工業高校 の6.6秒が最 も速 く,次 いで大東文化第一 高校 と鹿児島工業高校 の6,7秒と続 き,長 崎北陽台高校の6.9秒までが平均値 で 7秒 を切 っている。県下の他の 2校 は,膳 所高校7.0秒,近 江高校7.3秒と 八幡工業高校 とはかな りの差がみ られた。全体的には,短 距離 に必要な無酸 素的なパ ワー能力が優れている者が多い とい う数値がみ られた。 他 府 県 5 校 県 下 3 校 A 幡 工 業 ( 滋賀 ) 近 江 ( 滋賀 ) 新 日 ( 愛媛 ) 大 束 文 化 第 一 長 ● 北 協 台 同 志 社 看 呈 極 児 島 工 来 図 -19 50m走 (平均 ) b.走 り幅跳 び 走 り幅跳 び (Running Long」ump)は ,脚 の筋力 を主体 とする全身パ ワー (瞬発力)を みるテス トである。 図 -20
競 虫 耐 謹
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県下3 技 地府県 5枚滋賀県 内 におけるラグビー選手の体力 に関す る研究 1 5 1 (図-21),(図 -22)の ように,県 下の平均値 は 4m66cm,他 府県の平均 値 は 4m97cmと この項 目において も平均値で約30cmほ ど他府県平均値の方が 上 回つている。 学校別では,大 東文化第一高校 の 5m18cm,新 田高校 の 5m7cmが 平均値 で 5mを 超 えてお り,全 体的には50m走 と同様 に全身パ ワー (瞬発力)能 力 が優 れている者が多い とい う結果がみ られた。 図-21 走 巾跳 (平均) 図 -22 他府県5 校 県下3 校 A 博 工業 ( 滋賀) 近江( 滋賀) 購所 ( 滋■) 新 田( 愛媛) 大束文化算― 長崎北陽台 同意社香里 鹿児島工業 c.ハ ン ドボール投 げ ハ ン ドボール投 げ (handoball Throw)は ,身 体 の中で肩 ,腰 ,脚 の筋 肉 も使 用 す るが,主 と して上肢 の筋パ ワー と投 法 の技術 をテス トす る ものであ る。 (図-23),(図 -24)が 示すように,こ の項 目においても他府県の平均値 が非常に高い数値 を示 している。県下 との比較では平均値で約 6mも の差が みられていた。 学校別では,鹿 児 島工業高校が15人中 6名 もが40m以 上 を投 げてお り,平 均値で38.7mと20点満点 に近い圧倒 的な投力の差 をみせつけていた。次いで 新 田高校の36.5m,長 崎北陽台高校の34.6mの順 となっていた。 工 業 司志 村 看 里
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略
末束文 新日 ( 垂盤) 陪 滋 江 賞 近 滋蝉縦
抑
県 下 3 校 也府帰 5技 日走 巾嵐1 5 2 他府 県5校 県下3強 八幡工業 (滋賀) 近 江(滋賀) 勝所 (出資) 新 回(愛媛) 大束文化第一 長崎北陽台 同志社書里 鹿児島工業 山内隆教授退官記念論文集 (第329号) 図 -23 ハ ン ドボール投 げ (平均) d.懸 垂 懸垂 (Pull Up)は,自 分 の体重 とい うもの を負荷 として上肢 の動 的筋持 久力 (主に屈筋群)と い うものを測定す るものである。 この項 目の測定調査結果の図は (図-25),(図 -26)で ある。県下,他 府 県 との比較では,県 下の12.0回,他 府県の15。2回 と平均値で約 3回 ほど他府 県組が上回つている。県下の12回とい う数値 はかな り高い もの と思われるが, 図 - 2 4
” ﹂
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長崎北 略台 末真 文 ヒ第 一 田 嬢 新 愛 所 賞 購 滋 江 資 近 法中期
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肝 教 し府帰 5校 図 -25 懸 垂 (平均) 図 -26競 ﹂
蝉酷中期
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滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 153 そ れ以上 に他府県 の筋持久力 が優 れていた とい うことであ る。 学校別では,特 に鹿児島工業高校17.9回 と長崎北陽台高校17.8回が非常 に 高値 であ り,次 いで新 田高校14回 とい う順であった。他府県校 の筋カ トレー エ ングの成果が表れているもの と思われる。 e.1500m走 1500m走 (持久力 Endurance Run)ヤ よ,走 運動 を用 いて全 身的持久力 (心肺機能)を 測定するものである。 (図-27),(図 -28)が この項 目における県下,他 府県及び各校の比較図 である。残念 なが らこの項 目において も県下,他 府県 との差は一目瞭然であ る。県下平均値352.4秒,他 府県平均328.9秒 と約23秒 もの差が生 じている。 学校別 において も他府県の 3校 (鹿児島工業高校,長 崎北陽台高校,新 田高 校)が 平均値 5分 20秒台 とい うすば らしい数値であるのに対 して,県 下では 膳所高校 の 5分 43秒が最高で,全 身的持久性 において も予想以上の差が生 じ ていた。ラグビー競技 は運動様式か らみた場合,間 欠的な全力運動 を持続す る形態 を持つ ものであ り,一 般的な休息時間帯があるものの,内 容的には間 欠運動 と連続運動 との絶 え間ない繰 り返 しがみ られるゲームである。県下 3 校 の数値がかな り低いことか らも60分間を走 り切 るためには全身的持久力が 他 府 県 5 被 県下 3 技 大 東 文 化第 一 同意社 岳 里 鹿児 島工 業 図 -27 持 久走 (平均) 鞭 図 -28
萌 理
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拘
154 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) 不 可 欠 で あ り, 無 酸素性作 業能力 を如何 に高 めてい くか とい う工夫が重要で あろ う。 (4)破 壊力 ・相対筋力 被壊力 (背筋力 ×体重)と 相対筋力 について県下,他 府県及 び各校 における FW・ BKと その平均値の比較 を試みた。 先述の ごとくラグビー競技の特性からタックルやスクラムを組む上で体重の あること,筋 力があることは重要な要素で もあ り,体 力面か らみて も背筋力が 強い とい うことは競技力向上 とい う視点か らも大切 な条件である。そ してプレー の事象 においてスクラム,ラ ック,モ ール,タ ックル,ラ インアウ ト,セ ーヴイ ングなどのコンタク トプレーを伴 う回数の相違か ら,体 重 と背筋力の積 を破壊 力の指標 とし,FW,BKの 比較 も試みたのが (図-29),(図 -30),(図 -31), (図-32)と (表-1)で ある。ちなみに全 日本候補選手の中で FWの ポジシ ヨ ンの高い数値 は20000台を 3名 が突破 している。県下 と他府県の被壊力指標 の 比較では,県 下平均値が10982,(F Wl1858,B K 10114)で あるのに対 し,他 府県 の平均値 は12868(F W14204,B Kl1273)と 平均値 で約1800の差が生 じ ている。 各校別の比較では,長 崎北陽台高校が14358と14000台を突破す る高い数値が み られ,つ いで大東文化第一高校の13706と八幡工業高校の13210までが13000 台であ り,以 下,同 志社香里高校 12585,鹿 児 鳥工業高校 12443の12000台,残 りの県下 2校 は残念 なが ら9000台と10000台でかな り低い と思われる数値であっ た。 FW,BKの 破壊力では各校 ともその差が顕著 に表れていた。 この破壊力 の指標 とい うものは,ウ エイ トの置 き方 (体重なのか,背 筋力 に出来するのか) で内容的な相違は見 られるものの,現 代 ラグビーのゲーム内容を考慮するとい ずれ も重要であ り,こ れ らの トレーエ ング処方の一つの資料 としては十分であ る もの と考 える。 また,相 対筋力 については,背 筋カ キ体重 を調査 した。一般的に単位体重当 た り,ま た,単 位周径 回当た りの筋力が高い とい うことは,量 ,質 ともに高い
滋賀県内 におけるラグビー選手の体力 に関する研究 155 体カ トレーエ ングを していると言 われることか らもその指標 を算 出 してみた。 県下平均値2.23,他 府県平均値2.32と0。1ポイ ン ト他府県平均値の方が高い 結果がみ られた。 各校別では,長 崎北陽台高校 の2.43が一番高 く,つ いで鹿児島工業高校の2. 41,新 日高校の2.40台となっていた。この結果,他 府県 3校 の体力づ くリトレー エ ング処方 においては,計 画的により質の高い方法で実施 されているもの と推 察 される。県下 3校 の中では破壊力・相対筋力の指標 をみる限 り,八 幡工業高 校の数値が高い。県内のゲームにおいてもミス ・マ ッチに近い得点差のあるゲー ムがみ られることか らも,よ り背筋力の強化 は必要であろう。 配児 島 工素 円を社 書塁 曇 崎北 円台 新田 (■館〉 L所 (送■) 他府県全体 出賀県全体 中筋 力 ×体 ■ 図-29 各 校の破壊力 図-30 各 校の破壊力の平均値
156 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) 図 -31 滋 賀県 と他府県 の破壊力 の比較 (破壊力=背 筋力 ×体重) 物破壊力の平均値 ロフォワードの破壊力平均 ■′ドックスの破壊力平均 図 -32 (背 筋力 ■体重)の 平均値 日を社 手里 曇 崎北 再 台 大 真文 化第 一 新 日 (理担 ) は所 (出資 ) 近 江 (出資 ) 八骨 工業 (出資 ) 他 府 県全体 背筋 力 ■体 重 表 - 1 破壊力の平均値 (背筋力 *体 重) Fの 破壊力平均 Bの 破壊力平均 (背筋力 ■体重) の 平 均 鹿 児 島 工 業 12443 13597 11123 同 志 社 香 里 12585 14540 10351 長 崎 Jヒ陽 台 14358 15586 12720 大 東 文 化 第 一 13706 15233 11743 ( 愛 媛 ) 新 田 11247 12067 10428 膳 所 ( 滋 賀 ) 10615 10945 10229 近 江 ( 滋 賀 ) 9679 7971 八幡工業 (滋賀) 13210 14951 12142 他 府 県 全 体 12868 10982 14204 11858 11273 10114 2.32 2.23 滋 賀 県 全 体
滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 1 5 7 (5)競 技 中 の 心 理 状 態
「
体力」の定義においてみられたように体力を広義に解釈 した場合,精 神的
1 0 ) 能力 も含 まれることか ら,競 技 中の心理状態 について,徳 永 らは競技 中スポー ツに必要な 「精神力」 とい う言葉が意味する内容 を明 らかにするために調査 を 繰 り返 し行 い,因 子分析 とい う統計的方法 によりその内容 を分類 し,そ して競 技場面で必要 な一般的傾 向 としての心理能力 を 「心理的競技能力」 と呼んでい る。彼 らは 「精神力」 を大別すると (競技意欲),(精 神の安定 ・集中)(自 信) (作戦能力)(協 調性)の 5因 子 に分 け,さ らにその内容 を分類す ると忍耐力, 間争心,自 己実現意欲, リラックス能力,集 中力,自 信,決 断力,予 測力,判 断力,協 調性 の12尺度 に分 けてい る,欧 米ではこうした能力 を心理的スキル (技術)と 呼び,一 種 の技術 と捉 える傾 向がみ られ, トレーニ ングによって向 上す る能力であると考 えられている。 結果 を考察す るにあた り,彼 らの診断表 をもとに 「自己 コン トロール能力」 を図に加 え, 2倍 に換算 して10項目について県下 3校 ,他 府県 5校 計 8校 の調 査 を行 った。 (表-2)と (図-33)が 県下校 と他府県校 の比較である。競技 意欲 を表す忍耐力,闘 争心 自己実現意欲,勝 利意欲 において県下,他 府県 とも 8点 台 とい う高い値がみ られた。精神 の安定,集 中の質問において,自 己コン トロール能力 と集中度 において若子の相違点がみ られた。作戦思考度 において 表-2 RADARチ ャー ト用対比表 (スコアを2倍 して10点満点に換算!1) 他府県の総平均 と滋賀県の総平均 (ラグビー経験年数不問) 表 1 競 技 中の心理状態の診断表 試合のことを思い出 して下記の質問に答 えて くださし 問 1 ) 問 2 ) 問 3 ) 間 4) 問 5 ) 問 6 ) 間 7 ) 問 8) 間 9 ) 問10) 忍 耐 力 闘争心 自己実現意合 勝利意欲リラックス ントロー 集中度 自 信 作戦思考度 協調性 他府県の 総 平 均 : 6.44 滋賀県の 総 平 均 : 7.55 5.32 7.50 10)徳 永幹雄 『ベス トプレーヘのメンタル トレーニング』大修館書店 1976年158 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) 図 -33 競 技 中の心理状態 の比較 (他府県 と滋賀県 の総平均 の比較) 作戦思考度 自己実現意欲 ――口他府県の総平均 ―一― 滋賀県の総平均 は,県 下,他 府県 ともに低 く,高 校生の心理状態では状況の判断能力が低いの も無理か らぬ ところか も知れない結果がみ られた。 続 いて ラグビー経験 5年 以上の者 と 5年 未満の者 について全体的な総平均比 較 を調査 したのが (表-3)と (図-34)で ある。 これをみると競技意欲 に関 連す る質問では,忍 耐度 (5年 以上の者8.0点, 5年 未満の者7.8点)闘 争心 (5年 以上の者8.1点, 5年 未満の者8。3点)自 己実現意欲 (5年 以上の者8.3 点, 5年 未満の者8,1点)と ほ とん ど差 はみ られていない。ただ,勝 利 に対す る意欲 において, 5年 未満の者8.5点に対 し, 5年 以上の者 は9.2点と非常 に高 い数値がみ られ,そ の差 も表れていた。精神 の安定,集 中に関する質問ではほ とん ど変わ りな く,集 中度 において 5年 以上の者が8.5点,未 満の者7.6点と経 験者の方が僅 かに上回つていた。全体 的には予想通 リラグビー経験 5年 以上の 者の方が,い理的競技能力 において も高い とい う傾向がみ られた ものの,協 調性 については 5年 未満の者の方が高い得点 をあげてお り,チ ームワークを重視す 自信 忍耐度 リラックス度 自己コン トロール能力
滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 159 るこの競技 を考 えると,意 外 な結果 とい うことがいえよう。 これ らの精神的能力 は,先 述のごとく心理的スキル (技術)と 呼ばれ,メ ン タル トレーエ ングにより高めることがで きることか らも,今 後 ます ます体カ ト レーエ ングと並行 して,メ ンタル トレーニ ングの さまざまな方法が注 目されて くる と思 われる。 表-3 RADARチ ャー ト用対比表 (スコアを2倍 して10点満点に換算!1) ラグビー経験 5年以上の者 とそうでない者 との全体的な総平均比較 図 -34 競 技 中 の心 理 状 態 の比 較 (ラグ ビー経 験 者 に よる比 較 ) 忍耐度 作戦思考度 自己実現意欲 ―一― ラグピー経験5年以上 。 口‐ ラグビー経験5年末溝 (他府県 十滋賀県 を対象 として 1) 表 1 競 技 中の心理状態の診断表 試合の ことを思い出 して下記の質問に答えて くださV 問 1 ) 問 2 ) 問 3 ) 問 4 ) 問 5) 問 6) 問 7 ) 問 8 ) 間 9 ) 問10) 忍耐力 闘争心 由戸堂調音濁勝利意欲リラックス煽コントロータ↓集中度 自 信 作戦思考度 協調性 ラグビー経験 5 年 以 上 ・ 経 験 揃 舛 年 8.52 5.58 自己ヨン トローメレ能力
1 6 0 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) (6)学 校現場指導者の声 今 日まで高校運動 クラブ活動 はどの ような形で行 われて きたのだろうか。通 常の課外練習時間は勿論のこと,上 。日を利用 した県下 ・他府県の試合あるい は合宿 な どにおいて も生徒の引率か ら始 まり管理,運 営面,ラ グビーの技術指 導や トレーエ ング処方 について,さ らに 「疾風 と怒濤」 といわれ,心 の中が大 きく揺れ動 き,物 事 をうま く言語化や客観視で きない思春期の難 しい年齢 にお いて,組 織の中での リーダーシップ ・フォローアーシップ (協調性)や 人間関 係の大切 さ (社会性)に 至 るまで,正 課以外の時間帯 をうまく活用 しなが ら教 育 されて きたクラブ指導 に携 わる先生方のボランティア的な精神 よって支 えら れて きた部分が大 きい。 そ こで今後の高校部活動のあ り方 を模索するために,調 査協力 して頂いた先生 方 に現場 の実状 や問題点 についてお尋ね してみた。 (イ)現 在 の部員数 何 は ともあれ,一 番頭 を痛めるのが部員獲得の問題である。 自分の意志で 積極的に入部す る者 もいるが,と くにFWの 問題 となると,体 格 に優れ,体 力のあ りそ うな生徒 を中心 にさまざまな方法で勧誘 しているケースが多い と 述べ てい る。 (10校総 て)こ の件 に関 して も並 々ならぬ苦労 をされているよ うである。 各校の部員数は別表 2の とお りであ り,県 下では人幡工業高校が合計50人以 上,他 の4校 は20人台 となっていた。他府県では,同 志社香里高校が合計で 60人以上,他 の 4校 も40人台 もしくはそれに近い部員数であった。 別表 2 県 下 ・他府県各校の部員数 高 校 名 ( 県下) 1年 生 2年 生 3年 生 計 高 校 名 (他府県) 1年 生 2年 生 3年 生 計 膳 所 1 4 ( 人 7(人 ) 6(人 ) 27(人 ) 長 崎 北 陽 台 4(人 │ 1 1 ( 人) 17(人) 42(人 八 幡 工 鹿 児 島 工 東大 津 7 7 6 新 田 2 瀬 田 工 5 同志社香里 近 江 7 大 東 大 一
滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 161 (口)1日 の練習時 間 と 1週 間の練 習 日 1日 の練 習 時 間 につ い て は県 下 ・他府県 ともに 2時 間以上 (9校 ), 1校 だ けが 1時 間30分位 となってい た。 1週 間の練習 日は, 6日 間 とい う回答が 8校 ,他 の 2校 (他府県)は ,月 ・水曜 日を自主的筋カ トレーエングにあてている。全体的には限られた時間 帯の中で創意工夫 され,よ り合理的な方法 を考 えらているようである。 (ハ)年 間の合宿及 び試合数 県下 においては,唯 一人幡工業高校が春の合宿 を行 っている。他の 4校 は 春の合宿 は行 っていない。他府県の 5校 と八幡工業は,春 2∼ 5日 間,夏 は 6∼ 11日間,冬 インターハ イ前 に 3∼ 5日 の合宿 にあてている。 年間の平均的試合数は30回位 とい う回答であった。 (工)グ ラン ド状況 10校とも上のグラン ド,ま た他府県 2校 (新田 と同志社香里)以 外 は兼用 (野球,サ ッカー,ハ ン ド,陸 上部 など)で 使用 しているのが実状である。 この 8校 は練習時間帯の調整 と練習メニューで苦労 しているとの回答。 なお,10校 中 9校 が安全性の配慮か ら芝のグラン ドを熱望 してお り,ま た, 自校が兼用 グラン ドが多いために,学 校外でのグラン ドで もよい とう希望が 多い。 (ホ)危 害防止 と安全面の指導 この件 に関 しては,具 体例が多 くみ られた。 60分間ラグビーゲームを遂行す るための体力づ くりとして,イ ンターバル やサーキ ッ トな どの有酸素的 トレーエ ングと,筋 力 ・パ ワーを養成するため の無酸素的な トレーエ ングを重点的に行 っている 9校 ,(ト レーエ ングの具 体的内容 については,次 の機会 に調査 を行 う予定である。) 通常の練習場面でのスクラム,タ ックルなどのコンタク トプレーは,必 ず シ ョル ダーガー ドやヘ ッ ドキャップ,マ ウスガー ドを着用 させた り,身 のこ な しを徹底指導するため,柔 道の受け身やマ ット運動 などをとり入れている。 夏季の練習時においては,常 に水,氷 を用意 し,日 射病,熱 中症 などに備 え
1 6 2 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号) る。特 に頚部周辺の筋カ トレーエ ングを実施 している。 ルールに基づいた許容 プレーについて生徒 間のコミュニケーシ ョンを大切 に指導 しているなど,危 害防止,安 全面の指導 に関 しては細部 に至 るまで十 分配慮 されなが ら実施 されていた。 (へ)今 後 の高校 ラグビーの方向性 に関す る意見,要 望 ・ 競技の特性上,と くに危害防止の観点から何十年かかろうとグラン ドを 計画的に芝 に移行 してほ しい。 (8校 ) ・ 底辺の拡大,普 及の観点からは,テ レビや他のマスコミを通 してラグビー の放映や関連情報 を流 してほ しい。 (3校 ),小 ・中学校で体育の授業の一 環 として コンタク トプ レーのない タグラグビーを取 り入れ,普 及 させてほ しい。 (5校 )ラ グビース クールな どの普及 によ り,小 学校 のラグビー人 口は変化がない とい うよりむ しろ増加傾向がみ られているのに,何 故 中学 校 で激減 してい くのか を,さ まざまな方向か ら検討,解 明 し,そ の手だて を急 ぐことが大切 だ。 (3校 ) ・ 教育的な観点か らは,自 分が好 きで取 り組んだラグビーなのでラグビー を通 しての人格形成 に生 きがいを感 じている,教 育者 としてボランティア 的精神での貢献 は当然だ (2校 ) ・ 施設面では,グ ランド使用 (他の運動 クラブとの兼用)面 での危害防止, また将来 を見す えた方向 として,各 市町村 に多面的なグラン ドや体育館 を 増設 してほ しい。 (8校 ) 。 予算面では,ス ポーツ関係予算 を多 くしてほしい。(9校 ),ま た関係方 面 (県体協,高 体連,県 ラグビー協会 など)か らの強化費の増額 を望む。 ( 6 校) ・ 方向性 昨今の教育情勢は,教 員が部活動 に打 ち込むことをます ます困難 に して いる。施設面や指導者の問題 もあるが高校のクラブを学校組織か ら切 り離 すべ きだ。(2校 ),欧 州型クラブ制への移行 をで きるだけ早い時期 にスター トすべ きだ。 (2校 )
滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 163 ・ 総合型地域 スポーックラブヘ の移行 に関する最終報告が提出 される前 に, 何 故 ,学 校 現場 の考 え方や実状 を聞 く場 を提供 しないのだろ うか。 (5校 ) 今後の地域 と学校の連携 をどの ような方向で考 えてい くのか ?の 議論が 先で,ス ポーッに対す る認識,国 民性,風 土 と文化,各 県のスポーツ環境 の現状 などを考 えず して 日本型スポーツクラブの方向性 もみえてこない。 ( 1 校) ・ ラグビーだけでな く他の競技 においても言えることであるが,現 状のス ポーツ施設の貧困 さを具体的にどうするのか とい う方策がほとんどみえな い。 ( 3 校) 以上の ような高校 ラグビーの指導 に携 わる先生方の率直な意見,要 望が回答 された。 確 かに今年 8月 文部省の保健体育審議会がスポーツ振興計画に向けた最終報 告では,こ れか らの高校生運動 クラブの方向性 について 「今後10年をめ どに土 。日曜 日の部活動 を休養 日とするなど適切 な運営 に努める。」 とし,さ らには 先述の ごとく2002年の学校 5日 制 を機 に,当 然のことなが ら教職員の権利意識 が高 まる可能性 は十分 にあ りえる。極端 な場合,こ のような方向性は従来,土 , 日曜 日を利用 して行 われていたさまざまな大会 に問題 を生ずることになるだろ う。現場指導者のかかえる悩みや問題 は想像以上 に深刻である。なお,地 域行 政 に携 わる側 にも力点の置 き方や価値観の相違 などによる予算,財 源,環 境整 備 な どを始め,他 にも多 くの問題点のあることも事実である。将来的には現状 を見 る限 り,高 校生の運動 クラブ活動のある部分 は地域 と連絡 を密 に して進ん でいかなければならない方向が考 えられるが,ま ず第一に学校現場 と地域 とが さまざまな問題″点や課題 について,漸 新的,段 階的に話 し合 える場 をもつ こと が大切 なことではなかろうか。そ して具体性のあるところか ら協力連携 し合い, それぞれの地域色豊かな方向性 を見出 してい くことが必要であろう。
164 山 内隆教授退官記念論文集 (第329号 ) 結語にかえて 調査結果か ら,県 下高校 ラグビー選手の体力の現状は,他 府県 (今回の対象 校が過去 にイ ンターハ イで優勝 もしくは準優勝 あるいはベス トエイ トに入 つた ことのあるチーム とい うこともあるが)に 比べ,体 格,体 力診断,運 動能カテ ス トの結果か らも伺 えるように,破 壊力,相 対筋力などの項 目において,い ず れ も予想以上の相違がみ られていた。 とくに全身的な筋力 をみた背筋力,呼 吸 循環機能の持久力 をみた1500m走 においては平均値 において著 しい差が生 じて いることか らも,筋 カ トレーエ ングにおいては トレーエングの基本原則 をふま えた上で,ア イソメ トリック,ア イソ トニ ック,ア イソキネテ ック,パ ワーな どの トレーニ ング方法 を複合的にとり入れることや,ま た,全 身的持久力 を養 う持続走,イ ンターバル,レ ペテーシ ョン,ハ イポキシヤなどを組み合わせた トレーエ ング方法で個 々人に合 った トレーエ ング処方の創意が必要であろう。 また,柔 軟性 も乏 しいことか ら高校のクラブ活動期間だけでな く,将 来の生活 場面 をも想定 した (傷害防止や後遺障害の予防のためにも)練 習前後 に十分時 間をあて,ウ ォー ミングアップやクー リングダウンを入念 に意識的,継 続的に 指導することが大切であろう。 ラグビー選手の心理的特性 をみた心理的競技能力では,10項 目の総てにおい て ここで も僅かな数値の差ではあるが他府県チームの能力が優れていた。また, 経験年数 5年 以上の者 と5年 未満の比較では,予 想 どお り5年 以上の経験者の 方が優 れた数値がみ られた ものの,協 調性 においては 5年 未満の者の群がやや 上 回つていた。この要因については,経 験者の多 くが,ゲ ームの リズムや流れ に敏感で,状 況の判断や決断力 に優れ,自 分のプレーに対する自身や信念が養 われていることにより,独 自のプレー様式が出現するこ と も一因であると推 淑J さオしよう。 最近欧米では,こ の心理的競技能力 を心理的スキル (技術)と 呼んでいるとこ ろか らも,体 カ トレーエングと並行 して今 まで以上にメンタル面 を高める トレー エ ングが必要であろう。
滋賀県内におけるラグビー選手の体力に関する研究 165 体力面での身体的能力が競技的能力 に総て反映す ることはないが,全 体 をみ て他府県 と比肩 しえる状態 にあるのが,県 下では八幡工業高校だけであった。 ちなみに滋賀県下の高校で始めてラグビー部が組織 されたのは昭和24年の大津 高校である。その後,高 田,小 西,武 田,宮 井,北 居,山 野等の並 々ならぬ ご 尽力 によ り,昭 和25年に瀬田工業高校,草 津高校,伊 香高校が,昭 和27年には 膳所高校,昭 和30年代 になると,彦 根工業高校,人 幡工業高校 などが誕生 して いる。現在では,東 大津高校,近 江高校,石 山高校 などが加わ り,八 幡工業高 校 に対抗す ることを目標 に競技力向上や普及指導面で もその成果が表れて きて いる。別表 (3)は 過去10年間の県代表チームの戦績である。この表か らも明 らかなように八幡工業高校の健 間が光 っている。 しか し,ベ ス トエイ トの壁が 仲 々破 れないのが実状 である。他 の県下高校 もさまざまな方法 を検討 され,八 幡工業高校 よ り以上の レベルに近づいてほ しい ものである。 また一方では,底 辺部の拡大や普及 ・指導 に対する対策 も十分検討 してい く必要性 を感 じる。 別表 3 県 下代表チーム 過 去10年間の戦績表 平成 9 年 1 回 戦 膳 所 0 - 74 岡 谷 工 (長野) 8 年 1回 戦 八 幡工 79 砺 波 (富山) 2回 戦 八 幡工 36 - 14 山 形 中央 (山形) 3回 戦 八 幡工 7 - 60 東 福 岡 (福岡) 7 年 1回 戦 八 幡工 60 巻 (新潟) 2回 戦 八 幡工 10 - 37 大 東大一 (東京) 6 年 1回 戦 八 幡工 3 - 38 専 大 松戸 (千葉) 5 年 1回 戦 八 幡工 18 新 田 (愛媛) 2回 戦 八 幡工 3 - 18 相 模台工 (神奈川) 4 年 1回 戦 八 幡工 3 - 8 流 通 経大相 (千葉) 3 年 1回 戦 八 幡工 5 - 7 岡 谷 工 (長野) 2 年 1回 戦 八 幡工 0 - 17 東 農 大工 (群馬) 元 年 1回 戦 八 幡工 7 - 7 専 大 松戸 (千葉) 2回 戦 八 幡工 16 9 岡 谷 工 (長野) 3回 戦 八 幡工 4 - 24 花 園 (京都) 日召禾日634千 1回 戦 八 幡工 1 2 - 6 砺 波 ( 宮山) 2回 戦 八 幡工 10 - 6 男 鹿 工 (秋田) 3回 戦 八 幡工 3 - 18 大 阪工大 高 (大阪)
166 山 内隆教授 退官記念論文集 (第329号) 以上の ような調査結果 を基 に現場指導者 と議論する場 をもち,双 方での問題 点 を提供 し合 い,少 しで も県下 ラグビーの底辺の拡大や普及 ・強化 について, よ リー体化が可能な方向を模索 してみたい。機会があれば,継 続的に他府県 に おける高校 ラグビー選手の トレーエ ング方法や処方の具体的な内容 について も 検討 を試みたい と考 えている。 謝 辞 山内 隆 先生の定年退官記念号 に投稿す る機会 を得 ましたことは,私 にとっ て本当に光栄 に存 じています。思い起 こせば,山 内先生 と私 との出会いは,昭 和44年の 2月 ,私 の恩師で もあ り, 日体大の元学長の故綿井永寿先生か ら 「滋 賀大学の経済学部で球技 関係 の先生 を募集 しているので,お 前行 って来い。」 とい う連絡 を受け,米 原 まで来た時以来であ ります。 この時,山 内先生 に雪の 降る中わざわざ迎 えに来ていただいたことが今 で も忘れ られませ ん。出来の悪 い私 を 「何 とか一人前 の体育人 に」 とい う一″いで今 日まで多 くのご指導 を頂い て参 りましたが,未 だにその期待 にこたえることがで きません。 先生 は,大 学 における学生の指導,助 言は勿論のこと,特 に就職 に関 しまし ては, どんなに忙 しい時で も時間をや りくりされて,本 当にご熱心 にお世話 を されてい らっ しゃい ま した。 先生 を通 じて数多 くの大学体育関係の体育人や友人を得 ることがで きました。 先生か らご指導いただいた様 々な教訓 を一つで も多 く学生達 に還元 してい く ことが,私 の使命 だ と思 ってお ります。