第2学年2組
国語科学習指導案
単元 読んで考えたことを書こう ~サンゴの海の生きものたち~(もとかわ たつお 光村図書2年上) 単元設定の理由 ○ 子どもの姿から 本学級の子ども達は,単元「順序に気をつけてよもう」の学習を通して,いくつの事柄がど んな順序で書かれているのかを考えながら読むことができるようになってきた。また,文と挿 絵をつなげて解釈を深め,感想をまとめることができるようになってきた。さらに,単元「本 と友達になろう」において,役割演技をしながら主人公の魚の気持ちを想像したり海の生き物 についての興味,関心を高めたりしてきている。 しかし 「はじめ(問いかけ, )」「中(事実)」「おわり(まとめ 」という今後読んでいく説) 明的文章の基本文型に出会っていないため,何を明らかにしながら読んでいくのかという見通 しをもって読む読み方を身に付けていない。また,事柄と事柄をつないでその関係まで読むに はいたっていない。さらに,事柄と事柄を簡単な表に整理したり,表に整理するために大切な 言葉を短い文で適切に書き抜いたり必要に応じて書き換えたりすることができていない。自分 の考えをまとめる点で言えば,自分が読み取ったことに,自分の知識,経験を重ねながら,感 想をまとめることが十分身に付いているとはいえない。 ○ 教材の価値から 本教材「サンゴの海の生きものたち」は,海の生き物の共生のすばらしさ,不思議さを,は じめ,中,おわりという3つの段落からなる基本的な説明的文章の構成で述べている教材文で ある。子どもが好きな生き物の話題であるとともに,自分と友達とのかかわりと重ねながら感 想をもつことができる内容となっている。はじめの段落では 「どんな生きものたちがどんな, かかわり合いをしているのでしょうか 」という疑問文が書かれており,子どもが見通しをも。 って読み進めることができるようになっている。また,おわりの段階には,説明のまとめが書 かれている 「中」の段落には,二つの違う様相の共生の事柄が示してある。その事柄は,両。 例とも,生き物の名前,身体的特徴,関わり合いの実際の順で記述されている。しかし,1例 目が,相手に対する相互の行為によって利益が発生する関係であるのに対し,2例目は,一方 の行為が,両者に利益をもたらす関係であるという違いがある。また,1例目と異なり,○ホ ンソメワケベラの特徴が関わり合いにどのようなつながりがあるのか書かれていない○どのよ うな関わり合いなのかをまとめる説明がない。つまり2例目は,1例目で学んだ読みの知識, 技能を適用して読まざるを得ない構成になっているといえる。 そこで,本単元においては 「おどろきのくらしかたせつめいカード」を書く目的をもち,, 文章表現上の順序に気をつけて生き物の関係を読み取り,その関係に対する自分の感想をまと める読みの知識,技能を身に付けさせることをねらいとする。具体的には,①「どうしてかか わり合わないといけないのか 」という課題意識と「海の生きものたちのすごいと思えるくら。 しかたをせつめいするカードを作ろう という目的意識をもつ② 生き物の体の特徴 から 関」 「 」 「 わり合い」という順序に気をつけて,事実を書き出してまとめたり役割演技をしながら関わり 合いについて書き加えたり感想をもったりする③自分が知っている海の生き物の生きる工夫と それに対する感想を簡単な説明カードにまとめることが主なねらいとなる。 ○ 異なる読みの場の位置づけ この説明文は,○1例目も2例目も生き物の特徴と関わりの実際という内容と順序で述べら れている○2例目は1例目と比べて足りない情報があったり関わり合いの質が異なったりす る,という特徴がある。そこで,本単元の学習においては,次のように異なる読みの場を位置 づける。1例目の事例を読む段階では,事柄の順序に気を付けながら,どんなかかわり合いな のかを読み取るための読みの知識,技能を教師が指導し,その知識,技能を確かめながら内容 を読み取り,考えをもつ,教師主導型の読みの場(読みの場1)を設定する。2例目の事例を 読む段階では,読みの場1で学んだ読みの知識,技能を適用させて,どんなかかわり合いなの かを自力で読み取り,考えをもつという読みの場(読みの場2)を設定する。このような二つ の読みの場を通して,身に付けさせたい読みの知識,技能を,他の読みに活用できる能力とし て定着させることをねらう。 単元の目標 1 「せつめいカード」を作るという目的をもち,生き物の特徴と関わり合いの事実に着目し, 事柄の順序に気をつけて内容を書き出したり役割演技をしたりして生き物の関係を解釈しなが ら,共生など海の生き物達の特徴ある生態についての説明を書きまとめることができる。 【読みの知識 技能, 】 2 お互いの特徴を生かして,両者の行為が両者に同じ利益をもたらしたり,一つの行為が両者 に異なる利益をもたらしたりするという関わり合いがあるという解釈をして,生き物の関わり 【 】 合いの不思議さや見事さに対する感想をもつことができる。 読みの内容単元の計画(7時間) 段階 活動と内容(読みの知識,技能) 具 体 的 な 手 立 て 配時 1 「サンゴの海の生きものたち」と知識,経験 ※題名について話し合う際には,拡 1 見 を重ねて話し合い,読みの課題と目的をもつ。 大したサンゴの海の写真を提示し, 出 ○海の生き物たちの関わり合いは何の役に立つの イメージをもたせる。 す だろうか。 ※冒頭部分を読ませ,海の生き物た ○海の生き物同士も,私たちみたいに関わり合っ ちのどんな関わり合いが書かれてあ 。 て生活しているなんておどろいた。 るのか見通しをもたせるようにする ○他の生き物の関わり合いも知っている。みんな ※「関わり合い」について,初めて に教えたいな。 知ったこと,驚いたこと,知ってい 読みの課題 ることなどを話し合わせる。 どうしてかかわり合ってくらしているのか,「せ ※「せつめいカード」のモデルを提 つめいカード」にまとめよう。 示するとともに,友達と見せ合うこ とを伝える。 2 読みの課題にそって,段落ごとに事柄を整理 ※学習プリントには,前の学習で分 4 創 したり役割演技をしたりしながら,生き物たち かったことを掲載しておく。 る の関わり合いを読み取り,感想をまとめる。 ※生き物の特徴は 「その生きもの, だけがもつこと」と説明し,具体的 には 「体のつくり 「体のしくみ」, 」 「動き」などがあることを示す。 , , ※サイドラインを引くのは 特徴と してもらうことの文だけとし,生き 物によって青と赤で分けさせる。 ※事柄の内容と順序をとらえること ができるように,形式段落に番号を うたせる。 (1)イソギンチャクとクマノミの関わり合いを ※必要な書き出させるときは 「は」 ②, 読み,分かったことと感想を書きまとめる。 に着目させ,主語をとらえることが 読みの場1 できるようにする。 ○ 特徴から関わり合いの順番で書かれている。 ※特徴と関わり合いのつながりを理 ○ 特徴は,関わり合いに関係することが書いて 解させるために 「どうしてクマノ, あるのだな。 ミは襲われないのでしょうか 」と。 ○ イソギンチャクは大きな魚を寄せ付けず,ク 問う。 マノミは,小さな魚を追い払っている 「あな ※クマノミとイソギンチャクの関わ。 たが食べられないように守るからわたしも守っ り合いを実感させるために,ペアで て 」と言っているのかな。。 役割演技をする場を設定する。 ○ クマノミとイソギンチャクは,自分を食べに ※関わり合いを書きまとめることが 来る敵からお互いの命を守り合うのに役立つ関 できるように,教科書の文を引用し わり合いをしているのだな。おどろいた。 たモデル文を提示する。 (2)ホンソメワケベラと大きな魚たちの関わり ※自分がもった感想を言葉で表す参 ② 合いを読み,分かったことと感想を,説明カ 考にできるように,感想を表す言葉 本 ードに書きまとめる。 読みの場2 の一覧表を掲示しておく。 時 ○ 特徴と関わり合いの順番で書かれている。 ※クマノミとイソギンチャクの関わ 2 ○ ホンソメワケベラの特徴は,自分が食べられ り合いを読み終えたところで,読み / ないようにするための体の模様なのだ。 の知識,技能を子どもに分かる言葉 2 ○ ホンソメワケベラは大きな魚の掃除をして, にまとめて,掲示する。 大きな魚は体についた虫を食べ物としてあげて ※ホンソメワケベラの体の模様と大 いる 「きれいにしてくれてありがとう。食べ きさが大切な特徴となっているとい。 ないからお腹いっぱい食べてね。」「お腹いっ う解釈ができるように,ホンソメワ ぱい食べさせてくれてありがとう。気持ちよさ ケベラと似た模様の魚が大きな魚に そうでうれしい 」と言っているのかな。。 食べられない事例を示す。 ○ ホンソメワケベラと大きな魚達は,体の掃除 ※読みの場1と同じプリント形式に をしてもらうことと食べ物をもらうことを同時 することで,読みの場1での学びを にできるという役に立つかかわり合いをしてい つかって,読むことができるように るのだな。便利だな。 する。 3 教材文を読み取ってきたことや自分が知って ※教材文に示された2つの事例のう 2 ま いるくらし方を説明カードにまとめる。 ち,どちらか一方を選択するように と (1)教科書の事例を説明カードにまとめる。 指示する。 ① め ○ ホンソメワケベラと大きな魚の関わり合いに ※プリントのどの部分を見ればよい る ついてまとめよう。 のかを助言するとともに,二つの事 ○ 特徴,関わり合い,考えたことを書くぞ。 例のモデル文を提示する。 (2)自分が知っていることや調べて分かったこ ※海の生き物の生態が書かれている ② とを説明カードにまとめる。 本を準備する。 ○ 「関わり合う」ところは 「特徴によってで ※関わり合う事例について,簡単な, きること」で考えればいいのだな。 説明文を自作し,提示する。 ○ 学習してきたことをつかって書くぞ。 「 」,「 」 着 眼 点…生き物の 体の特徴 してもらうこと が書かれた文。 思考 方法…事柄と自分 の知識 ,経験とを重ね,して も ら っ て う れ し い こ と を 想 像 し て 「 ~, のために」という言葉でまとめる。 技 法 …・サイド ラインを引き 「特徴」と 「し, , てもらうこと」を書き出す。 ・役割演技をする。
平成 年9月 日(金) 第5校時 2年2組教室において 本 時 22 10 本時の目標 ○ 大きな魚とホンソメワケベラがしてもらうことに着目し,役割演技をして相手に伝えたい ことを想像しながら関わり合いの良さを解釈して,大きな魚とホンソメワケベラの関わり合 【 , 】 いに対する感想をもつことができる。 読みの知識 技能 ○ 体につく虫をとる行為が,大きな魚にとっては掃除をしてもらうことでありホンソメワケ ベラにとっては食事になるという,一つの行為が両者に違う利益をもたらすという関わり合 【 】 いをまとめ 巧みさや不思議さに驚きや賞賛の感想をもつことができる, 。 読みの内容 教師側 : 学習プリント,学習の流れ図,拡大教材文,定規,赤,青ペン 準 備 大きな魚とホンソメワケベラの拡大写真,掲示用読みの知識,技能 大きな魚とホンソメワケベラのお面 感情を表す語彙表 子ども側: 学習プリントつづり,定規,4色ペン 展 開 活 動 と 内 容(読みの知識,技能) 具 体 的 な 手 立 て 1 前時の学習を想起しながら学習の見通しをもち,本時の ※見通しは,読む場面,読み めあてをつかむ。 方の二つから確認させる。 ○今日は 大きな魚とホンソメワケベラの関わり合いを読む, 。 ※読みの知識,技能は教室の ○今日も,してもらうことを見つけて,相手にどんなことを 全面に掲示する。 言いたいか想像すれば,関わり合いが分かりそうだ。 ※必要に応じて,学習の流れ 図や拡大教材文をつかって説 明するように促す。 ※学習プリントはこれまでと 同じ形式のものを準備する。 めあて 大きな魚とホンソメワケベラは,どんなかかわり合いといえるのか じぶんのことばで まとめよう。 2 大きな魚とホンソメワケベラがしてもらうことが分かる ※大きな魚がしてもらうこと 文に着目し,役割演技をしながらお互いに言いたいことを が書かれている文には赤,ホ 想像して,関わり合いについてまとめる。 ンソメワケベラがしてもらう (1)してもらうことをもとにして,ペアで大きな魚とイソ ことが書かれている文には, ギンチャクの役割演技をしながら,相手に言いたいこと 青のサイドラインを引き,し を想像し,プリントにまとめる。 てもらうことをプリントに書 ○大きな魚→・体についた虫をとってもらっている。 き出すように指示する。 ・気持ちいいし,病気にならない。 ※両者の関わり合いの良さを ・ありがとう。うれしいな。 実感させるために,大きな魚 ○ホンソメ→・食べ物をもらえる。 とホンソメワケベラのお面を ワケベラ ・おなかがいっぱいになる。 準備し,生き物になりきって ・ありがとう。うれしいな。 相手に伝えたいことを言う活 (2)想像したことを交流して,大きな魚とホンソメワケベ 動を仕組む。 ラの関わり合いについてまとめる。 ※相手に伝えたいことを「し ○大きな魚にとっては,虫をとってもらうことが,ホンソ てもらうこと 「感想」から」 メワケベラにとっては,食事になる。 構造的に板書する。 ○同じことをし合う関わり合いじゃない。してもらうこと ※クマノミとイソギンチャク は違うけど,お互いにとって良い関わり合いなんだ。 の関わり合いの図と板書を比 ○クマノミとイソギンチャクの関わり合いとは違うところ べさせ,同じところと違うと は,お互いに別のいいことがあるということ。 ころを見つけさせる。 ○クマノミとイソギンチャクの関わり合いと同じところは ※「おたがいの」に対応する お互いに相手に感謝していること。 言葉として「いっぽうが」と いう言葉を示す。 3 大きな魚とホンソメワケベラの関わり合いを自分の言葉 ※自分の感想をまとめること でまとめ,学習の評価をする。 ができるように,感情を表す 語彙表を提示しておく。 まとめ 大きな魚とホンソメワケベラは,いっぽうがけんこうのため,もういっぽうがしょくじ のためという ちがういいことがあるかかわり合いを 見つけることができた。 ○今日の学習でも,読み方をつかって,関わり合いをまと めることができた。 ◆ し て も ら う こ と を 見 つ け て せ ん を ひ く 。 ◆ あ い 手 に い い た い こ と を そ う ぞ う す る 。 ◆ ど ん な か か わ り 合 い と い え る か か ん が え る 。