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ウレアーゼ産生菌の尿路感染症に伴う高アンモニア血症によって意識障害をきたしたレビー小体型認知症(DLB)の1例

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Academic year: 2021

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要 約

ウレアーゼ産生菌の尿路感染症に伴う高アンモニア血症によって

意識障害をきたしたレビー小体型認知症(DLB)の 1 例

橋本 征治

1)

田村 嘉章

1)

小寺 玲美

1)

舘鼻

1)

豊島 弘一

1)

大庭 和人

1)

豊島 堅志

1)

仁科 裕史

2)

千葉 優子

1)

荒木

1) 症例は 87 歳女性.85 歳時にレビー小体型認知症(DLB)と診断された.膀胱炎を繰り返しており近医にて抗 生物質が頻回に処方されていた.受診 3 日前から歩行困難となり救急外来受診し,尿路感染症と診断し同日緊急 入院となった.入院後夜間に不穏になりハロペリドールを使用され,以後 JCSIII-300 の意識障害が出現した.薬 剤による過鎮静が疑われたが,意識障害が遷延したため血中アンモニアを測定すると 199μg/ml と高値であった. 頭部 MRI では拡散強調画像で両側視床に高信号を認め,高アンモニア血症による所見に矛盾しない結果であっ た.尿培養から corynebacterium urealyticum が検出され,ウレアーゼ産生菌による尿路感染症に伴う高アンモ ニア血症が意識障害の原因と考えられた.尿路感染症に対して ABPC/SBT6 g/日を継続した.また,膀胱内残尿 が多く尿カテーテルを留置したところ,アンモニア値は低下し,第 5 病日に意識状態は改善した.尿路感染症に よる高アンモニア血症は意識障害の原因となり,その機序としてウレアーゼ産生菌により産生されたアンモニア が膀胱内圧亢進により膀胱静脈叢より下大静脈に流入し肝臓で代謝されずに全身に循環することが考えられてい る.本症例では頻尿・排尿障害治療薬が膀胱内圧をさらに上昇させ,高アンモニア血症をきたした可能性もある. DLB 患者は下部尿路症状の合併が多く意識障害を呈した患者においては本症を考慮するべきである. Key words 意識障害,尿路感染症,高アンモニア血症,ウレアーゼ産生菌,レビー小体型認知症 (日老医誌 2021;58:297―302)

緒 言

高アンモニア血症は 90% ほどが肝障害によるものと 言われている.ほかの原因として大きくアンモニア産生 亢進によるものと排泄低下によるものに分けられる.ア ンモニア産生亢進の原因の一つにウレアーゼ産生菌の感 染症がある.尿路感染症による高アンモニア血症はまれ ではなく,尿路感染症の 8.3% に高アンモニア血症が出 現するとの報告がある1) . 今回,我々はレビー小体型認知症患者で入院時には意 識障害を認めなかったものの,入院後夜間に不穏状態と なりハロペリドールを用いた後から意識障害が出現し, 鑑別に苦慮した症例を経験したので報告する.

症 例

【症例】87 歳女性. 【主訴】歩行困難. 【既往歴・併存疾患】84 歳 左大 骨頸部骨折・骨粗鬆 症,85 歳 レビー小体型認知症,時期不詳 虫垂炎で虫垂 切除. 【家族歴】特記事項なし. 1)東京都健康長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科 2)東京都健康長寿医療センター脳神経内科 連絡責任者:橋本征治 東京都健康長寿医療センター〔〒173-0015 東京都板橋区栄町 35 番 2 号〕 e-mail: [email protected] 受付日:2020. 12. 1,採用日:2021. 1. 29 doi: 10.3143/geriatrics.58.297

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【生活歴】喫煙歴なし,飲酒歴なし,アレルギーなし. ADL は歩行器を用いて移動は可能であり,食事は自 立していた.排泄は日中は自宅のトイレ,夜間はポータ ブルトイレを用いて自立していた.入浴はデイサービス で行っていた. 【内服薬】インドメタシン 75 mg/日,ドネペジル 5 mg/ 日,ミラベグロン 50 mg/日,アレンドロン酸 35 mg/週. 【現病歴】73 歳時に夫が他界しそのあとから独居と なった.しかし物忘れが顕在化し家事ができなくなった. また,同時期より小刻み歩行が出現し頻回に転倒するよ うにもなった.81 歳頃からベランダから子供が入って くるといった幻視が出現した.また,夜間に悪夢をみて 興奮し起き上がるなど REM 期睡眠行動異常症を疑う所 見も認めていた.他院を受診し,レビー小体型認知症 (DLB)の臨床診断基準(2017)の中核的特徴 2 項目以 上 満 た し,85 歳 時 に DLB と 診 断 さ れ た.こ の 時 の MMSE は 12/30 点,HDS-R は 11/30 点であった.膀胱 炎を繰り返し,近医にて抗生物質が頻回に処方されてい た.もともとは歩行器を用いて歩行できていたが,受診 3 日程前から歩行困難が出現した.座位もとれなくなり, 食事摂取量も低下したため当院救急外来を受診した.尿 路感染症の診断となり加療目的に同日入院となった. 【入院時身体所見】身長 145 cm,体重 39.3 kg,血圧 126/ 94 mmHg,脈拍 108/min・整,体温 36.7℃,SpO2 99% (室内気). JCS I-3.眼瞼結膜蒼白なく,眼球結膜黄染を認めな い.頭頸部リンパ節腫大を認めない.心音は正常で雑音 を聴取しない.肺はラ音を聴取しない.腹部は平坦軟で 圧痛を認めない.CVA 叩打痛を認めない.四肢に浮腫 を認めない.神経学的所見では四肢の脱力はあるが,明 らかな固縮や不随意運動を認めない. 【入院時検査所見】白血球は 8,690 /μL と正常であっ たが,CRP 0.67 mg/dL と軽度の上昇を認めた.肝胆道 系酵素は AST 14 U/L,ALT 10 U/L,γ-GTP 16 U/L, ALP 173 U/L,T-Bil 1.0 mg/dL と正常であった.BUN 49 mg/dL,Cre 1.85 mg/dL と腎機能障害を認めた.尿 検査では pH ≧9.0 とアルカリ尿であり蛋白 4+,潜血 2+,亜硝酸塩−,白血球 2+の所見を認めた. 腹部単純 CT 検査にて膀胱壁の壁肥厚と膀胱内に尿が 多量に貯留している所見を認めた. 【入院後経過】入院後経過を図 1 に示す.入院後,尿 路感染に対し ABPC/SBT 6 g/日で加療を開始した.入 院当日の夜間に不穏となりハロペリドール 2.5 mg の静 注を行った. その後 JCSIII-300 の意識障害が出現した. 薬剤による過鎮静を疑ったが,翌日になっても意識障害 は改善しなかった.第 4 病日も JCS300 の意識障害を認 めており,同日施行した血液検査では 199μg/ml とア ンモニア高値を認め,頭部 MRI 検査では拡散強調像で 両側視床に高信号域を認めた(図 2).また,脳波検査 では前頭葉優位に 2∼3 Hz の徐波を認めた(図 3).第 5 病日に施行した腹部エコーでは慢性肝障害やシャントを 示唆する所見はなく,尿培養検査にてウレアーゼ産生菌 である Corynebacterium urealyticum を認め,尿路感染 症に伴う高アンモニア血症と診断した.抗生物質の加療 に加え,神経因性膀胱が疑われたため,第 4 病日尿道カ テーテル留置により膀胱内圧軽減を図った.第 5 病日に はアンモニア値は 111μg/dL まで低下し,会話もでき るようになった.第 9 病日からは経口摂取も可能になり, 以降アンモニア値は上昇することはなかった.ミラベグ ロンも本症の誘因である可能性が否定できなかったた め,内服を中止とした.その後,尿道カテーテル抜去を 試みたが,尿閉となってしまった.ウラピジル 30 mg/ 日の内服を開始後,再度尿道カテーテル抜去したところ 排尿を認めた.

考 察

尿路感染症を原因とする高アンモニア血症と意識障害 の症例を経験した.本症例では尿路感染症の起因菌はウ レアーゼ産生能を有する Corynebacterium urealyticum であった.Corynebacterium urealyticum は強力なウレ アーゼ活性を有しており,広域抗生物質を投与されてい る高齢者の鼠径部の皮膚に常在しているといわれてい る.尿路上皮細胞への親和性が強く尿路感染症を起こす 可能性も高い2) .尿中から分離される細菌のうち,ウレ アーゼ活性を有する割合が高いものとしては,ほかに Proteus mirabilis,Prote,Morganella morganii,Klebsiella pneumoniae,Klebsiella oxytoca があげられており,一 方で Pseudomonas aeruginosa,Escherichia coli はウレ

アーゼ活性を有する割合が低いとの報告がある3) . ウレアーゼ産生菌により高アンモニア血症をきたす原 因として,以下の機序が考えられている.ウレアーゼに より尿素が加水分解されると膀胱内にアンモニアが産生 されるが,これに閉塞性尿路障害を伴うと膀胱内圧の上

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図 1 入院後経過 尿路感染症に対し ABPC/SBT6 g/日を投与していたが意識障害が出現した.尿道カテーテル留置後 アンモニア値は低下した.意識障害も改善し第 9 病日には食事摂取も可能になった.尿 pH も経過と ともに正常になった. 図 2 頭部 MRI 検査 両側視床(矢印)に拡散強調像で高信号域を認め,高ア ンモニア血症による脳症に矛盾しない所見であった. 昇,膀胱の過伸展をきたし膀胱静脈叢へのアンモニア取 り込みが亢進する.膀胱静脈叢から取り込まれたアンモ ニアは門脈を介さず直接下大静脈に流入し,肝で代謝を 受けないため高アンモニア血症をきたすと考えられる4) . 高アンモニア血症を伴った尿路感染症は 60 例中 5 例 (8.3%)におこり,意識レベルが低く,全症例で尿閉を 伴っていると報告されている1) .即ち,尿路に基礎疾患 を有するものが多く,神経因性膀胱を背景としているこ とが多い.ウレアーゼ産生菌による高アンモニア血症は 近年本邦の高齢者でも報告がいくつかみられる5)∼7) .本 症例においても,膀胱内に尿が多量に貯留していたこと や導尿により症状が軽快したことから,尿路感染症に加 えて尿閉が高アンモニア血症に関与していたと考えられ る. DLB の患者でウレアーゼ産生菌による高アンモニア 血症を合併した例は報告されていない.尿路感染症をき たしたパーキンソン病患者で,本症例と同様にミラベグ ロンとコハク酸ソリフェナシンを使用中の症例で高アン モニア血症をきたした報告がある6) .DLB はアルツハイ マー型認知症についで 2 番目に多い認知症と言われてい る.α シヌクレインを主要構成成分とする Lewy 小体の 出現を神経病理学的特徴とする認知症であり,Lewy 小 体が脳の神経細胞内や自律神経領域に多発し症状を起こ すとされる.DLB の臨床診断基準8) では支持的特徴とし て抗精神病薬に対する薬剤過敏性を挙げている.本症例 ではハロペリドール投与後から意識障害が出現したた め,当初は薬剤過敏性を原因と考えた.一方,DLB に おいてもパーキンソン病と同様,自律神経障害のため下 部尿路症状が出やすいと報告されている.特に排尿筋過 活動が特徴的であり,8 割以上の患者で夜間頻尿をきた しているという報告がある9) . 高齢者では過活動膀胱による頻尿に対し,排尿調整薬

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図 3 脳波検査 明らかな 3 相波は認めなかった.前頭葉優位に 2 ∼ 3 Hz の徐派を認める.(矢印) を内服している頻度が高いが,本症例においても頻尿に 対しミラベグロンを投与されていた.本邦の過活動膀胱 の患者にミラベグロンを投与した市販後調査では,0.48% に尿閉がみられたと報告されている9) .来院時膀胱内に 尿貯留が著明にあったことより,ミラベグロンにより膀 胱容積拡大・尿閉をきたしていた可能性は否定できない と考えられた.上述のパーキンソン病の症例のほかにも, 神経因性膀胱5) や前立腺肥大症7) に対してミラべグロンを 投与されていた高齢者に本症例と同様のウレアーゼ産生 菌による高アンモニア血症をきたした症例が本邦より報 告されている.一方,今回夜間せん妄を疑ってハロペリ ドールを使用したが,同剤をはじめとする抗精神病薬は 抗コリン作用をもつため尿閉をきたすことが知られてお り11),ハロペリドールの使用が本患者の尿閉を増強した 可能性もある. なお,ハロペリドールはパーキンソン病患者において 錐体外路症状を悪化させる可能性があり禁忌とされる. 近年認知症を伴うパーキンソン病と DLB は同一スペク トラムの疾患と考えられており,医薬品医療機器総合機 構から 2020 年 3 月 31 日付で DLB 患者においてもパー キンソン病患者と同様にハロペリドールが禁忌となっ た.本症例はそれ以前の症例であり,錐体外路症状もみ られていなかったが,膀胱機能の観点からも抗コリン作 用があるハロペリドールは使用すべきではなかったと思 われる. 本症例ではウレアーゼ産生菌による尿路感染症に DLB による下部尿路症状や薬剤の影響が重なって高ア ンモニア血症をきたしたものと考えられる.高齢者では 認知機能が低下していると,頻尿の訴えはあっても残尿 や尿閉の自覚に乏しいため,排尿調整薬の投薬にあたっ ては注意が必要と考えられる. 尿路感染症に伴う高アンモニア血症の MRI 所見に関 して,これまでの症例報告では 5 例において MRI 所見 についての記載があるが,いずれも有意な所見の記載は ない7)12)∼15) .肝性脳症の MRI 所見として T1 強調像での 両側淡蒼球の高信号が報告されている16) .しかし,急性 肝性脳症では異なる所見を呈することが報告されてお り,急性肝障害で高アンモニア血症を認めた際に拡散強 調像で視床(70%),内包後脚(80%),脳室周囲白 質 (85%),脳幹背側(35%),大脳皮質(25%)などに可逆

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性の高信号を認めると報告されている17) .本症例におい ては肝障害による高アンモニア血症ではなかったが,視 床に拡散強調像で高信号を認め,アンモニア値 30 台に 改善したときに MRI 検査を再検したが,所見は消失し ており,画像所見とアンモニア値には関連があったと考 えられた.また,脳波所見に関しては前頭部間欠的律動 性デルタ活動(FIRDA:frontal intermittent rhythmic delta activity)と考えられた.FIRDA は代謝性異常で みられることが多いとされ18) 本症例における高アンモニ ア血症による代謝性脳症に矛盾しない所見と考えられ た. 治療は高アンモニア血症の発症機序から,抗菌薬の投 与だけではなく,膀胱内の減圧が必要である6) .本症例 でも尿道カテーテル留置により速やかにアンモニア値の 低下を認めた. さらに,本症例における重要な視点として認知機能障 害,排尿障害,腎機能障害,骨粗鬆症などの機能障害や 疾患を背景に,尿路感染症や薬剤投与が重なり高アンモ ニア血症による意識障害をきたしたことがあげられる. その意味では,種々の臓器機能の脆弱性を持つフレイル な高齢者に外的ストレスが加わり,老年症候群として意 識障害を発症した症例とも言える.治療可能で可逆性が あるという点でも,尿路感染症に伴う高アンモニア血症 は,フレイルな高齢者において特に注意すべき病態であ ると考えられる. 以上,DLB の頻尿症状に対し排尿調整薬を内服中に ウレアーゼ産生菌による尿路感染症に罹患し,高アンモ ニア血症による意識障害をきたした症例を経験した.尿 路感染症が高アンモニア血症の原因となりうることを 知っておくことが重要である.特に,頻尿・排尿障害治 療薬を内服している DLB やパーキンソン病などの神経 変性疾患を有する高齢者で尿路感染とともに意識障害が 出現した場合には,本症を念頭において対応することが 必要であると考えられた. 本論文の要旨は,第 70 回日本老年医学会関東甲信越 地方会(2019 年 8 月 東京)で報告した. 著者の COI(Conflict of Interest)開示:本論文発表内容 に関連して特に申告なし 文献

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11)Verhamme KM, Sturkenboom MC, Stricker BH, Bosch R: Drug-induced urinary retention: incidence, manage-ment and prevention. Drug Saf 2008; 31: 373―388. 12)清水卓斗,尾張拓也,大塚憲二,細川幸成,林 美樹: 尿閉から高アンモニア血症を来した一例.多根医誌 2017; 6: 39―42. 13)合田敏章,渡邊光太郎,小林潤也,永井康晴,尾原信行, 高橋大介:ウレアーゼ産生菌による閉塞性尿路感染症か ら高アンモニア血症を呈した 1 例.臨床神経 2017; 57: 130―133. 14)田村暢一朗,椎野泰和,鈴木幸一郎:ウレアーゼ産生菌 による尿路感染により高アンモニア血症を来した 2 症 例.日集中医誌 2015; 22: 33―37. 15)西田 聖,進藤克郎,松谷恵美子,北口浩史,木村公俊,

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A case of hyperammonemia caused by urinary tract infection due to urease-producing

bacteria in dementia with Lewy bodies

Seiji Hashimoto1), Yoshiaki Tamura1), Remi Kodera1), Aya Tachibana1), Koichi Toyoshima1), Kazuhito Oba1), Kenji Toyoshima1),

Yasushi Nishina2), Yuko Chiba1)and Atsushi Araki1)

Abstract

An 87-year-old woman diagnosed with dementia with Lewy bodies (DLB) 2 years earlier was referred to our institution be-cause of difficulty walking. She was diagnosed with urinary tract infection and admitted to our hospital. During hospitalisation, she became delirious, which prompted the administration of haloperidol. Afterwards, an altered level of consciousness was noted, measuring 300 on the Japan coma scale. A blood test revealed hyperammonaemia without liver damage. Urine culture de-tected the presence of Corynebacterium urealyticum. Therefore, we diagnosed this case as one of hyperammonaemia due to uri-nary tract infection caused by urease-producing bacteria. Soon after the insertion of a urethral catheter, the ammonia level de-creased, and the consciousness level improved. In this case, the patient took medication to preserve her bladder function, which is frequently associated with DLB. We suspected that the drug caused urinary retention, resulting in hyperammonaemia. Hy-perammonaemia due to these bacteria should be considered in DLB patients with an impaired consciousness, especially in those using regulators of the urinary bladder function.

Key words: Consciousness disturbance, Urinary tract infection, Hyperammonemia, Urease-producing bacteria,

Dementia with Lewy bodies (Nippon Ronen Igakkai Zasshi 2021; 58: 297―302)

1)Department of Diabetes, Metabolism and Endocrinology, Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology 2)Department of Neurology, Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology

図 1 入院後経過 尿路感染症に対し ABPC/SBT6 g/日を投与していたが意識障害が出現した.尿道カテーテル留置後 アンモニア値は低下した.意識障害も改善し第 9 病日には食事摂取も可能になった.尿 pH も経過と ともに正常になった. 図 2 頭部 MRI 検査 両側視床(矢印)に拡散強調像で高信号域を認め,高ア ンモニア血症による脳症に矛盾しない所見であった. 昇,膀胱の過伸展をきたし膀胱静脈叢へのアンモニア取 り込みが亢進する.膀胱静脈叢から取り込まれたアンモ ニアは門脈を介さず直接下大静脈に流
図 3 脳波検査 明らかな 3 相波は認めなかった.前頭葉優位に 2 〜 3 Hz の徐派を認める.(矢印) を内服している頻度が高いが,本症例においても頻尿に 対しミラベグロンを投与されていた.本邦の過活動膀胱 の患者にミラベグロンを投与した市販後調査では, 0.48% に尿閉がみられたと報告されている 9) .来院時膀胱内に 尿貯留が著明にあったことより,ミラベグロンにより膀 胱容積拡大・尿閉をきたしていた可能性は否定できない と考えられた.上述のパーキンソン病の症例のほかにも, 神経因性膀胱 5) や

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