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アニマシオンを取り入れた国語科授業の展開 : 「注文の多い料理店」の読解授業を基に

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Academic year: 2021

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(1)アニマシオンを取り入れた国語科授業の展開 一「注文の多い料理店」の読解授業を基に一    教育実践高度化専攻 小学校教員養成特別コース.        P10074E        中村 志穂. I 研究の概要.  その実践の手立てとして「アニマシオン」を提案.  本研究では,国語科の従来のr情報の抜き出し」. する。アニマシオンとはスペインで開発された読書. 中心の授業を改め,新しい認識に基づく読解力向. 活動の手法のことであり,活動内容は様々で75種. 上を目指した国語科の読解授業を,アニマシオン. 類挙げられる。学校現場で扱われる指導法として作. という視点から提案し実践,考察する。噺しい認. られたものではなく,幼児から高校生まで幅広い年. 識に基づく読解カ」とは国際社会を生き抜くため. 齢層の子どもたちに,あくまでも読書活動の申で楽. に必要とされる「解釈」「熟考」「評価」といった. しみながら読みの力をつけさせることを目的に作. 「活用」の要素を重視する読解カのことを言い,. られたものである。この読書活動に特化した手法を. 本研究においてはそれを「PISA型読解力」と同じ. あえて国語科の学習に取り入れることによって,読. 方向性であると解釈する。. 書活動と国語科の隔たりを取り除いた授業を行い.  研究対象であったH県N市立丁小学校の第5学. たいと考えた。. 年2組40名の学級においてアンケートを行ったと.  第1章では,今後目指すべきPISA型読解カ向上. ころ,「読書は好きですか」という間いに対し「と. について,定義や必要性という視点からまとめ,そ. ても好き」或いは「好き」と答えた児童が82%お. のために重要なポイントとなる学習意欲を引き出. り,実際に少しでも時間があると読書をするなど、. す国語科授業の在り方について述べている。. 読書習慣がかなり身についている学級であった。し.  第2章はアニマシオンについてまとめた。開発さ. かし日常の様子から,読解力が高い児童も見られる. れた背景や目的,様々な手法やアニマシオンのもつ. が,読書への意識や習慣そのものが読解力と必ずし. 要素を述べながら,その有効性について読解カが高. も結びついているとは言えない学習状況が見られ. く評価されるフィンランドの国語科教育と比較し. た。実際,「読み」を大きな基盤として学習してい. ながら論じる。. く国語科について,「国語は好きですか」という間.  第3章は,実際に行った「注文の多い料理店」. いに「とても好き」r好き」と答えた児童は45%に. の読解授業についてのまとめである。事前アンケ. 留まっている。児童にとっては,読書活動とそれを. ートや教材分析,単元計画,取り入れる手法の詳. 基盤にするはずの国語科の学習への意識が全く別. 細,授業の実際などから,アニマシオンを取り入. 物となってしまっているのである。. れた国語科授業の展開と考察をまとめている。.  以上のことから,読書活動と国語科の学習,両者.  第4章では,全13回に及ぶ授業実践の成果を,. を架橋する手立てを講じれば児童の意欲を掻き立. 事前事後のアンケート調査,また,授業毎の児童. てることとなり,読解力の向上を図れるのではない. の反応や提出物から分析・考察し,アニマシオン. かと考えた。そこで,この研究の目的をr読書で得. を国語科の授業に取り入れることの可能性や課題. られる楽しみを活かせる発展的活動を取り入れた. について論じた。. 国語科授業を実践し,読解力向上の一可能性を考察す ること」とした。.

(2) 皿 報告書の構成 r今日の授業は楽しかったですか」(授業気振り返.  はじめに. りアンケート)※丸はアニマシオン実践回. 第1章 今求められる読解力. 第2章 アニマシオン. 100%. 第3章 アニマシオンを取り入れた授業実践. 第4章研究の成果と今後の課題. 80,‘. 60Z. 仙.  おわりに. 2簑. 〆・⑤・;⑤へい⑤◎w. ㎜ 研究の対象・方法 1.期間. ○ て  し、つニ ロふつう ●全く しく赤かった.  H24!9!13∼H24!11!I4. ● し、つニ ロあまり楽しくなカ、った. 2.対象.  H県N市立丁小学校第5学年2組40名 3.実践教材. 国語科r注文の多い料理店」全13時間 4.取り入れたアニマシオン.  4回のアニマシオン実践によって得られた最も 大きな成果としては,児童の国語科への意識が大き く好転し,学習意欲が向上したことである。国語の 授業を楽しみにする児童が増え,発言する児童数や. 頻度が大幅に増加した。本稿第1章において論じて.  「前がな,後ろかな」(第3時). いるが,学習意欲の向上は読解力の向上に良い影響.  「どんな人?」(第6時). を与える。元々読書好きな児童が大半を占める当学.  「私なら消さない」(第10時). 級において,その意欲が国語科への学習へ繋がらな.  「本と私」(第11時). いのは懸念されることであり,このような学級にお いては,読書活動で得られる喜びや楽しみに近いも. 1V 研究の成果.  実際に全13回の読解授業のうち4回のアニマ シオンを実践し,授業の様子やアンケートなどか. のを得られるような国語科の授業を展開すること が重要であり,読解力向上に有効であると確認され た。. ら実践の成果と課題を分析した。. 以下は,事前・事後アンケートの一部である。. 『国語は好きですか」(事前・事後アンケート). V 今後の課題  アニマシオンは本来,教科学習で扱われること を目的に開発されたものではない。そのため,国 語科授業に取り入れる際には,r時間」rねらい」r評. 価法」などの課題を解決する具体的な工夫が必要 100%. W。、〕   ■. である。また,実践の対象となる児童やその学級, ■きらい. 60%. 一 ■好きではない 鰯ふつう. 40%手一 20%. ■好き ’’. ■とても好き. 事前  事後’. 指導者との関係性などによって効果が大きく変化 するため,定まった手引きが無く,緻密な計画と 臨機応変な対応を要する。しかし大いに可能性を 秘めた指導法であるということが本研究によって 明らかとなった。今後も更に実践を重ね,その可 能性を追究したい。.             修学指導教員 初田隆.

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