汚濁河水の上水道水源化に関する研究
巽
巌
Studies on Utilization of Polluted Stream Waters
to Water Supply
Iwao TATSUMI
SynOP8i8
It i, th, au,h。r・、 aim i。 th。 pre…t・t・di・・t・devel・P・th・ad・q・・t・m・th・d・・f di・p・・al・f th・ P。ll。・。d…eam w・ter・i…d…。u・ili…h・m…h…u・ce・f w・・…upPly・・F…h・p・・p°ses°f the 、・。di,, h, t。。k・p・h・ee w・t・・c・…e・, th・A・ak・w・, th・Aik・w・・and th・Nig・・ig・wa…dthe wate「s°u「ce 。f・h,_i。ip。l w・…w・・k・・f伍・uki・Ci・y,・h・・h・・b・・n…f・’・n・・d wi・h・p・11u・i・n・ece・t d・y・・and i。v・,tig・・。d・…nly・h・p…e・・・・・・…rp・ll・・i…f・h・・e w・…c・u・・e・a・d・h・i・ad・pt・bility f°「wa‘e「 ,。u,ce,, b。t。1、。 th。 m。th。d,。f di・p…1・f th・p・lp w・・t・・exau・t・d f・・m th・mill・whi・h hav・p・11ut・d the Aikawa especially with supended solids and colour. The adaptability for water source was judged mainly with C.O.D., D.0., B.O.D., S.S., turbidity, and pH, except with B. coli groups. The rclations between the run−off of storm rain and the pollution of stream water were also studied. 1.緒 言 上水道水源としての河水は、量質の安定性と取水の容 易なことから、最も広く利用されているものであるが、 近年河川流域における工業の発展や人口の増加に加え、 奥地の開発、観光客の往来等のために河本の汚濁はいよ いよ急となり、環境衛生、農漁業水産、景観の保全はも ちろん、その水系に依存せる上水道、工業用水、あるい はかんがい用水に対して大なる障害を与えているのみな らず、量的にも各種用途の引用水量の増加によつて、水 不足が深刻となりつNあることは周知の事実である。こ のような自然水域における水質の悪化と量の不足は、た とえば産業都市をして窮余の策として、下水処理水の工 業用水への還元使用をすら行うの止むなきにいたらしめ ている。か)・・る窮状はただにわが国のみに止まらず、米 英にもその実例がある。上水道水源の見地から、かXる 汚濁河水が適切な処理によつて、失われた水源としての 適性を回復するならば、枯渇悪化せる原水の増加改善に 寄与し、原水を遠隔の地に求めて多額の費用を投ずるよ うな困難を避けうるであろう。 筆者はこのような見地から標記の研究をしようとし、 その対象として甲府市内を貫流する荒川、相川および濁 川(にごりがわ)の3河川と、水源汚濁の困難に直面せ る大月市上水道水源(朝日川と小野川)を選び、まつそ れらの汚濁の実態を調査して上水道水源としての適性に 検討を加え、ついでそれに対する水源化の方策を見出そ うとするものである。 この種の研究は相当の期間にわたつて継続することに よつて汚濁の実態がは握され、対策が立てられるもので ある。本研究もそのような意図のもとでなされたもので あつて、ここに記するところは主として秋冬の候に行つ た研究の成果である。2・調査および試験について
河川の汚濁あるいはその用途別適性の判定に際して通 常行われる水質試験項目は、D.0., B.0. D., C.0. D.,pH,浮遊固形物、大腸菌群、有毒物質等であるが・ 本研究では種々の都合上大腸菌群の試験を省略せざるを えなかつた。有毒物質については、対象河川の沿岸の産 業状態と調査の季節的関係(調査は秋冬に行つたので沿 岸水田からの農薬の流入はないと見てよい。)から見て、 それによる汚染の影響はないと考えられ、それに対する 試験を省略した。 このように試験項目は上記の判定資料としては必ずし も満足とはいえないにしても、試験を行つた項目につい て汚濁の概況を知ることは可能と考えられる。調査は晴 天時のみならず降雨時においても行つた。 対象河川の中、荒川は上流の昇仙峡への観光客や車馬昭和34年10月
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第 10 号
の往来に原因する汚染が懸念され、かつ下流における甲 府市上水道の取水、相川の流入によるいちじるしい汚染 度の増加、ならびに下流における笛吹川との合流等から 見て、その間の汚染度の変化に関心が持たれ、相川は上 流の温泉、流域の水田、部落および下流の市街地よりの 汚水の流入があるにかXわらず、沿岸では家事雑用に引 水されるところがあり、特に沿岸附近に存在するパルプ 工場廃水の流入により、いちじるしく浮遊固形物と着色 汚染が増し、ために荒川に流入して同川を急激に汚濁し ている点を重視して、ともに調査の対象としたのであ る。両河川とも急流河川の特徴をもつ点は注目される。 濁川は溝渠的な小河川であるが、その名のように市街地 下水の放流により、きわめて汚濁して環境を悪化してい るので同様調査の対象とした。 以上の調査の結果s最も悪質な汚濁源は上記のパルプ 廃水と下水であるので、その処理方法について研究を行 い、目下継続中である。 次にこれらの結果について上水道原水としての適否の 検討をする場合、水質基準の設定が問題となるが、わが 国にはまだそれが規定されていないので、便宜上この場 合は次のものを参照することとした。 (A)…経済安定本部資源調査会の政府に対する水質 汚濁防止に関する勧告書(昭和26125) (B)…英国のR・y・IC・mmissi・n f・・Treati・g and Dispo8ing of Sewage. tlこよる河川水質 判定標準 (C)…米国の州または水域によつて制定されている 河川水質標準(1) (D)…田辺 弘(2)氏案の水道原水の水質許容限度3.荒川水域の汚濁について
荒川は既述のような環境にあるので調査区域を充分長 距離にとり、上流の始点(昇仙峡仙蛾滝の上流5⊂mの点) より下流の終点(笛吹川との合流点の手前、二川橋下流 100mの点)にいたる約23km間の25地点において水質を 調査した。これらの点は、たとえば支流や下水の流入点 前後、甲府市浄水場取水口、同沈殿池の流出入口、河床 の床止堰堤の上下、あるいは養魚場の取水口等の汚濁の 流入、特殊用水の取水、沈澱や曝気作用の附加など汚濁 と深い関連がありと考えられる地点である。図一1、表 一1は荒川水域の略図と各調査地点の水質を示したもの である。 考察: 表一1によれば地点1∼14(仙蛾滝の上より荒川橋一 相川流入前の左岸)問は重大なる汚染の流入がなく、か つ急流による再曝気作用の効果もあつかつているものと 推i察されるが・B・O・D・は1・97PPm以下、 D.O.は848 ll 図一1荒川水域略図
4表一1
荒川水域の水質
1撚 場
所1日⇒.酬階剰pHl蹴1蒜)膿詔麟学雑
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 t’ 〃 17 ft ” 18 19 20 〃 21 25 仙蛾滝の上流5Cm、右 仙蛾滝の下、右 能泉村部落のはずれ 長潭橋上流200m、左 浄水場の取水口、左 量水堰の上 堰の下(沈殿池入口) 沈殿池の流出口 浄水場の西方、左 亀沢川の荒川合流手 前、左 亀沢川との合流直後、右 千松橋下堰堤上、左 長松寺橋下、左 荒川橋(相川流入前)、 左 貢川、左 荒川橋下貢川流入前、 左 同、右 同、” 貢川の合流点下100m、 左 同、右 同、〃 飯豊橋下、左(養魚場 取入口) 飯豊橋と千秋橋の中間 (堰上)、左 同(堰下)、左 同 同 、” 千秋橋下、左 二川橋下100m笛吹川 合流前、左 10_15 a.m. 1C 〃 10 〃 〃 ll 12 P・m. 1 ノ’ 1.3G ’, 2.15 ,, 2.4G 11.21 a.m.10.30 〃 11. 〃 11.20 r, 12.00 11.27 a.m. 1] ” 12 11.19 P.m・O・40 11.18 〃 0.10 11.19 rl O.30 11.27 a.m.11.20 11.18 P.m・O・30 11.19 P・m.1・00 11.27 a,m.11.30 11.18 P・m.O・45 11.27 a.m.11.50 rt a.m.O.OC 11.19 P・m.1・40 11.27 P・m・O・20 12.12 a.m.11.151
12・51 12.6 13.1 13.8 15.O 14.8 15.O 16.C 5.5 8.O 5.8 6.5 8.5 9.5 11.5 11.5 11.5 9.5 11.5 11.5 10.5 12.○ 9.5 9.5 11.5 9.5 9.0 L5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.O 2.0 2.0 2.C 2.5 3 3 3 2f一 3 6 24 4 5 19 10 10 15 9 5 6.9 7.O 6.8 7.O 7.5 7.1 7.O 7.1 6.8 7.4 7.1 6.9 7.2 7.2 7.0 7.1 6.9 7.1 7.1 2.71 1.05 ○.96 1.14 4.02 L40 1.Ol 0.66 0.80 1.02 O.87 1.67 O.85 2.65 2.21 12.85 2.65 2.11 11.09 2.65 1.46 6.68 5.63 6.51 9.77 5。19 4.97 10.35 9.75 10.35 10.35 10.35 10.65 10.98 10.65 9.46 9.52 9.82 8.48 8.83 8.64 9.86 8.29 9.73 8.53 8.94 9.45 8.83 10.06 8.38 7.65 8.99 7.36 8.57 O.9”1 1.17 1.25 1.53 1.20 1.97 1.91 1.41 1.91 1.84 1.18 1.29 O.89 1.41 1.91 30.93 2.61 1.41 透明 15.33 1.78 〃 急流、透明 〃 〃 緩流、透明 1.16 11.85 6.46 4.91 12.71 急流 〃 〃 緩流 急流 ” 〃 〃 急流で曝気さかん 透明 5.16 2.56 〃 ” ” 右岸に比して汚濁は なはだしい パルプ廃液の影響な し 同 上 貢川と合流後もまだ 濁らず 同 上 全河巾にわたり河水 よく混合す 緩流、水の色はうす 紫高さ1mの堰から落
水し泡立つ 同 上 水は停滞す 水の色は消え、ほぼ 透明となる註①
②
③
④
⑤
ppm以上、 pH=6,8∼7,1で一般に水道水源としての適性 をもち普通の浄化法が用いうる。地点3,4のB・O・D・の 増加は何れも家庭下水の流入が原因であろう。地点7∼ 8におけるC・O・D・,B・0・D・の減少は沈殿池の効果 を示しているものと考えられる。その減少率はB・0・D =26,2%,C.0・D.=34,6%である。同様の効果は大月 市水道の池殿池にも見られ、汚濁水に対する普通沈殿の 調査日10月15日は一・週間快晴続きの日であり、当日観光客多し。 地点3は部落の汚水流入点の直下流である。 場所の欄で左、右とは左岸、右岸の意。 地点22・23.24等については別に示す。 同一地点が2以上あるものは調査日を異にするもの。 効果が示唆される。 次に亀沢川の上流には睦沢村落があるので特に夏季の 汚濁が懸念される。したがつて地点10,11の夏季の調査 が必要である。12では河岸における家事雑用や附近の下 水流入の影響が見られるが、約2km下流の13にいたる までに希釈と自浄作用の効果が現われているようであ る。14における悪化も河岸における雑用の結果と見られ昭和34年10月
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る。 荒川橋(14)∼終点間にっいては、16の左右両岸のい ちじるしい相違は、パルプ廃液の極端な汚濁を受けた相 川が左岸に流入し、荒川上流の清流が右岸を流れ、かつ 川幅がやや大で流れが乱れていないために、希釈拡散が 行われ難いことが唯一の原因である。この附近左岸の水 の色相はパルプ廃液の空気酸化によつて紫青色を呈し、 きわめて悪化の相がある。この附近は、もちろん、水道水 源の可能性は皆無であり、景観上からも放置できない状 態である。このパルプ廃液の処理については一部研究の 結果を後に述べる。17の左岸では貢川(くがわ)の右岸 への流入による希釈拡散の力が弱くvために上記16の汚 濁の影響が消滅していない。18では河川の大わん曲によ つて全河巾にわたり河水はよく混流し、やや改善されて いる。とはいえ、B・0・D・=11・85ppmで水道水源とは なりえず、工業用水としても高度の処理を必要とするも のであるが、水産用となることは前述(A)の標準に指 摘されているところであり、ここでも養魚場に取水され てV)ることは首肯される。水産庁が産業廃水及下水の処 理に対する水産側の要望(第一次案)としてあげている 水産用水の水質規準(3)は、淡水・海水ともB・O・D.最 大10pPm、平常5・PPm;D・O・最小3,5PPm、平常5,5PPm (淡水)であるから、上記のB・0・D・の値は標準の極 限をすらやや超過しているが大体それに近く、D.0.は 充分であるpよつてこのような水はそのままではようや表一2 相川水域
く養魚場に引用しうるに過ぎないことがわかる。終点25 では着色汚染は消滅し、B・O・D・もいちじるしく減じ て2.56PPm; D・O・は8、57PPmとなり、まつ普通の浄水法 によつて浄化可能の水源の状態に回復している。パルプ 廃液の影響については後述するが、紫青色が消滅するこ とについては今後研究すべき問題である。 ここに注目すべきことは、16(荒川橋)において相川 が合流すれば、パルプ廃液が荒川本流の水温よりも高温 のために、密度流的の流況を生じて最初は混和し難く、 パルプ廃液が上層部を流れることにより表面の濁度が高 く、かつ悪臭を放つようである。 以上から荒川水域全般についていえば、現状では荒川 橋より上流(14より上流部)は水道水源として利用可能 であるが、それより下流は普通の浄水法では利用困難な 場合が多いか、あるいは全く不可能で、精々一部養魚な いし農業用に利用できる程度のところが大部分である が、最南部の地域においては水源利用の限界にありとい うことが出来る。概括的には全体として水道水源として の利用性は高いと考えられる。4.相川水域の汚濁について
相川水域では本流筋に13か所の地点を選び、上流端の 要害温泉の上より荒川との合流点間約7kmにわたつて 調査したほか、特に沿岸附近に存在するG・P.パルプ廃 液の流入による汚濁の影響調査のため、別に数地点を選の 水 質
剰場
1 〃 2 〃 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13所1日⇒雑陪剰p∋蹴1(;副鵠ぽ解酷嘉
要害温泉の上、右 同 、 右 同 下、右 同 右 支流と合流する手前 同 上、右 支流と合流直後、左 小松橋下(武田神社西) 竜雲橋上流50m、左 竜雲橋と一高中間、左 一高グランド西、左 上木戸橋の下、右 中央線鉄橋上流、左 同 下流、左 パルプ廃水流入手前、 左 10.20 a.m.10.5C 11.26 〃 〃 〃 ’, 〃 〃 〃 10.4C lO.23 11.O⊂ 11.26 10.45 ” 11.1〔 ” 10.05 〃 11.2C 〃 11.5〔 10.23 P・m.1・02 〃 〃 ” 〃 〃 〃 1.2C ” 1.3C lO.24 L50 10.30 2.10 〃 2.4C ll.18 a.m.11.3C 12.8 7.0 12.ε 7.O 8.5 8.5 8.5 9.5 16.5 16.5 16.5 18.0 16.C 17.C 11.0 9 3 7 5 14 4 9 4 8 8 9 10 10 14 7 7.6 7.1 7.6 7.C 7.3 7.1 7.⊂ 7.C 7.E 7.7 7.7 7.7 7.7 ク.6 8.C 3.00 0.27 1.64 0.58 2.99 1.67 1.46 O.58 2.32 1.8C 2.60 3.04 2.88 5.90 6.68 10.22 6.98 9.37 6.70 8.38 8.23 9.07 8.79 9.23 9.91 9.66 8.80 8.77 7.54 8.29 O.64 0.89 2.51 O.75 3.48 0.95 2.85 O.98 2.54 5.55 5.94 4.45 3.41 9.95 5.93 温泉排水多量、 02飽和率96.2 温泉排水少量 温泉排水多量、 02飽和率88・O 温泉排水少量 部落汚水流入 透明 3より濁度減す 透明 透明 下水流入後なるも外 観変らず 同 上 温泉下水流入、悪臭 濁度増 支流より白濁水流入 ほとんど透明、途中 汚染流入なし図一2
相川水域略図
栗害温泉 表一3(A) 中央線 んだ(図一2,6)。本水域で最も深刻な汚濁源はこのパル プ廃液であり、他に温泉汚水と一般都市下水があるが、 前者はその量少く著明な影響はないようであるに対し、 後者は市街地部において流入か所が多いために、かなり 大きい影響を与えている。前項に述べたように荒川の汚 濁の一つの強大な要素となつている点が注目される。調 査の結果を表一2に示す。 考察: 要害温泉汚水の排出量は日によつて差があり、表示の 排出の多い日はB・0・D・=251PPm, D・0・=9・37 PPm でまつ普通の水源といいうるから、排出汚水量の少い日 には問題はない。地点3においては近在部落の汚水の流 入によつて、温泉排水の少い日でもB・0・D・=3,48ppm は(D.0.=838)水源としての水質の限度にあるか、 場合によつては補助的な浄化操作を必要とするものであ ろう。支川における4の清浄な水が本川に合流して5で はやや改善されても、なおB・0・D・=285を示し、濁 度も明らかに3よりは減じている。これは普通程度の水 源となりうる。6に至る間は大なる汚濁の附加もなく、 B.0.D=0,98ppmに減じて極めて清浄となる。7は市 街地よりの都市下水の流入の直上流で、この附近を境と して以南水域では、諸所に下水の流入のために水質は悪 化し、B.0・D・は11の3、41を最低として他はすべてこ れ以上を示し、そのままでは水源としての価値に乏し く、精々水産用水か、場所によつては相当補助手段を加 えることによつて水源となしうるものであろう。特に12 の急激な悪化は中央線鉄橋の上流側右岸に流入する白濁 の工場廃水に由来するもので、これもまたパルプ廃水に 次ぐ汚濁源をなしているのである。 総括的に本流の水域においては7より上流部は大体通 常程度の水道水源となり、下流部は水産用水ないし工業 用水としてある程度の期待は持ちうるが、水道水源とし ては特殊の処理を必要とするであろうと考える。. なお本水域に属するパルプ廃液による汚濁については濁川水域の水質
警1場
所1日・時那劃漕・割pHl6言劃(認1そ鈴繍暢)1(ぱ)曜/,婆)
1 2 3 4 5 6刑 務所北
玉諸神社西角よ り300m下西高橋の西
西油川橋の上
中 道 橋下 曾 根橋
1.28 am.10.25 〃 10.45 〃 11.10 〃 11.50 P・m・O・15 〃 0.35 11.0 10.5 11.0 11.0 11.5 11.5 165 130 90 62 53 53 7.05 7.10 7.10 7.02 7.00 7.10 26.53 14.79 8.35 7.05 4.87 4.44 1.44 2.31 3.46 3.75 4.90 6.77 55.33 20.60 6.6C 6.44 6.17 3.56 15.7 25.2 37.7 40.9 53.4 73.8 90 50 40 3C 30 20 O.48 O.27 0.50 0.50 0.43 0.36 (B)濁川検水の24hr静置後の水質
1 2 3 4 5 6 同 〃 〃 〃 〃 〃 上 表(A)より24hr 後 12C 95 53 48 53 53 7.20 7.30 7.30 7.05 7.15 7.20 5.67 7.13 6.84 7.28 8.58 7.86 30.57 14.68 b 6.69 5.66 4.24 3.52 高濁度、うす黒く、悪臭 1・より少しく色うすく、臭 気少し 濁度低く、S・S.も少い 同 上 透明度大となり、臭気なし 同 (註)空気中に放置 5昭和34年10月
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表一4 濁川・荒川・笛吹川合流点附近の水質糊場
所 1 6 7 8 9 濁 川、刑務所北、左 濁 川、下曾根橋、右 荒川、二川橋下100m左 笛吹川、下曾根橋、左 合流点下流200m、右 日・i製鼠障剰・H囎副C刷鵠1£・麟
12.12 p.mO.30 ” am.10.50 ” 〃 ” 〃 11.15 ” 11.OO 〃 11.45 11.0 9.5 9.0 9.0 9.5 150 10 5 5 5 7.00 7.15 7.05 7.2C 7.05 33.19 4.97 4.97 2.55 3.87 1.60 6.64 8.57 8.57 8.57 77.06 3.56 2.56 1.58 2.48 17.5 72.4 93.4 93.4 93.4 S.8. (ppm) 100 2C その処理に関する研究をも含めて、項を改めて述べるこ ととし、濁川水域と大月水道水源について次に述べる。5・濁川水域の汚濁について
濁川は甲府市街地の汚水を流入して延長約10kmに及 び、下曾根橋附近において笛吹川に合流する。その間に おいて地図上で大体等距離に6地点を選び調査したほ か、濁川、荒川及び笛吹川の三川合流点附近の水質の変 遷をも調べた。図一3は同水域の略図であり、表一3 (A)は本流の水質、 (B)は検水を24hr空気中に静置 後の水質の変化を、表一4は合流点附近の水質を示す。 なお検水は晴天続きの日に採酌した。 図一3濁川水域略図
回一ユ膓虫lll水琢こ略図 ・el‘銅獅 肩駅
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T F ・ 一一 一 、\ /「 →一 40 @ 0 一一 τ 窪 @ 度 ) i160 Hきi50 D5140 @ 130 C 1λ0 @ }〔0 H5100 @ qo Q 80 @ 70 嘯P60 @ 50 @ 40 “ _\ / 、 / \ \ \ 、N 5 、\ \\ ! @ ン @〆 P \ \‘ @\ \ 、 / ^ 5 ω \ \ / 、 ∼、 , ’ 1 ρ_0 プ也 、 一 @ 一 一 一 17・0 1 Z 3 考察: 本川の水質はきわめて不良で1,2では都市下水、田畑 の排水等がそのまま流入し、ために大形のS・S.を含 み、悪臭を発している。3において次第にS・S.も臭気 も減じ青色を帯びる。5・6・ではS・S・は微粒子のみより なり青色∼紫色をおびる。流下中の沈殿作用により濁度 は漸減し、5以南はほぼ一定となる。 本川はその利用価値をいうよりも、むしろ汚濁防止ま たは処理を考えるべきであり、現状のままでは最下流に おいてのみ水道水源としての利用性が見出されるに過ぎ ず、むしろ水産用としてならばよいであろう。 表一3(A)・ (B)を図示して図一4をうるが、こ れによると延長約10kmを流下(所要時間約6.5hr)する 中に水質が相当改善されていることがうかがわれるほ か、なお24hr静置により、pHが全体的に上昇し、1の 検水はD・O・が約4倍に増し、B・O・D・が44%減じているのが目立ち、2の検水もB.O・D・が約29%減じて 安定傾向が見られる。これらは沈殿の効果と再曝気の影 響を示すものであろうが、それにしても5, 6の検水の濁 度に静置の影響が見られないのはコロイド的粒子の浮遊 によるものである。 この調査は冬季に行つたものであるから、上述のよう な水質の改善や静置による安定傾向が見られるのである が、問題は夏季にあり、その時期の調査は重要な意義を もつものと考えられる。 次に三川合流点附近の水質の検討によつて、濁川の他 の二河川に対する影響をうかがうことができる。表一4 には上記濁川の調査と別の日に行つた調査の結果を示す が、それによれば濁川が約10km流下する間に、表中の 地点1,6を比較してsC・O・D・は85%減、D・O・は315 %増、B.0・D・は95%減、 S・S・は80%減を示し、 B・ 0.D.も5ppm以下となつて一般河川の水質の許容限度 に到達している。この濁川が“かなり清浄”な荒川(7 1こおいてB.0.D.=2.56)とともに“清浄な”笛吹川 (8においてB.0・D・=1,58ppm)に合流すれば、笛吹 川のB.O. D.は9におい一CQgPPm増加(56,8%増)し て“かなり清浄”な河川に格下げされる。ここに濁川の 明らかな影響が見られる。7・8・ 9では河川の一般許容限 度(B.O. D.=5ppm)内にあり、かつまた水源利用 の可能性は充分にありといえる。もちろん、水源以外に 水泳、水産、リクリエーシヨン、工業用水としても充分 よい。
6・大月市水道水源について
大月市上水道は浄水場より約3km距たる朝日川より 取水するものであるが、夏期灌慨用として朝日川の水が 引水されると取水量の不足を小野川に求めるのである。 しかるtzこ小野川はその上流に都留市を控え、都市汚水や 工場廃水の流入の影響を受けて汚濁の危険が大きい。し かし調査当時は朝日川の取水口の破壊のため、かん慨用 開水路により朝日川の水を引水していたので、良質の朝 日川水も外部よりの汚染を受けていたと思われる。調査 は図一5に示す5点において行い、その結果を表一5に 示す。この状況では原水の汚濁は危険視する要なく、普 通の浄水法によつて浄化できるものではあるが、夏期の 渇水期において小野川水を引用するような場合には大き い不安が感ぜられるので、その時期に調査する必要があ る。現状においても小野川が朝目川にやや劣つているこ とカミわかるo 7.パルプ廃液(G.P・)の影響 相川と荒川両水域の調査結果について述べた中に、相 川沿岸附近地のG.P.パルプ工場より排出する白水が、 相川の下流端において荒川に流入して、同河川をはなは だしく汚濁していることについて触れたが、ここにその 影響と処理について行つた研究の結果を述べる。 パルプ廃液は河川に対して常tlこ多くの問題を引起す が、それはその特徴として含水量と有機物の多いことに よるものである。河川におけるこの種廃液の被害は特に 魚族に対して甚大であるのみならず、衛生上外観上きわ めて悪質である。 調査の対象としたパルプ工場では、廃水を一たん溝に 放流後、やや下流に設けてある沈殿池を通してはいるが 沈殿固形物の甚だしい堆積のため、沈殿効果はほとんど 認められない状態である。 図一5 大月市上水道取水口及び浄水場附近略図4
3 一’二ニニニニAw 誘巨死輪噛
P・ ● 沈鮫池 &羡、〔打脈硬 一 男、5
ろ過池r卵笠・し雁
二・・二…ごニニOコ1η
麟(延長3
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⇒巨=
霧 表一5大月市水道水源の水質
腔 場
所 日・i沓・劃当・馴・Hぼ劃(認㍑3
外 観 1 2 3 4 5朝日川取水口
小野川(合流前)導水管流入口
沈殿池入口
沈殿池出口
10.31 P・m・O・05 ” 〃 O.20 ∫’ a.m.11.20 〃 tr 11.10 ” 〃 11.OO 14.5 15.5 14.5 13.5 12.O 3 4 3 3 2.5 7.68 7.65 7.68 7.70 7.65 LO9 1.35 1.17 1.17 O.87 9.10 9.10 10.01 lO.14 8.58 2.75透明、S.S.あり 3.01 2.28 2.22 2.03 7昭和34年10月
山梨大学工学部研究報告
第 10 号
図一6N
パルプ廃水調査地点 図一6に示す各採水場所の検水について附言すれば、 1は工場より排出される生廃液(白水)、2は廻転剥皮 筒(仮称)より排出する赤褐色の廃液(樹液を含む)、3 は前2者が水路内で混つたもので赤褐色を帯びた白水、 4は廃水の一部が沈殿池を通過後再び水路に入り、残部 (沈殿池を通過せざる部分)の廃水と混合したもの、7 は澄明な小川で流量は廃液のほぼ半分。 (1)パルプ工場∼相川合流点間 (表一6(A),(B),(C)) 生廃液は淡赤褐色の白濁液で繊維質や樹皮が多く含ま れているが、沈殿池の効果は皆無に等しく.かつ沈殿池 の反対側にある自動車整備工場からの油類その他の汚水 の流入や、家庭下水の混入等によつて工場より500m流 下する間に悪化すること、表の3,6を比較すれば明ら かである。すなわちD.0.は30%減じ、B.0.D.は10 %増加している。7における清流も、このような廃液の 流入によつて俄然悪化してD・0・は41%も減じ.、B・O D・は約15.6倍の31,27ppmとなる。10附近で河水は着色 の徴をあらわしllにおいては薄紫∼薄青紫色を呈し、あ たかも染色工場の廃水を思わしめるものがある。事実、 筆老は調査の当初着色河水に不審を抱き、流域に染色工 場の有無を調査したが、そのようなものはないので種々 表一6(A)パルプ廃液の影響による水質変化
諜{場
3 6 7 8 11 12⇒日・時1那・。戸
パルプ工場内
清流との合流前清流の小川
小川との合流直後 相川に流入直前 相川と合流直後 11.15 a.m.101( ” ” 〃 〃 〃 ” 10.25 〃 10.40 〃 ]0.50 〃 11.20 11.18 11.40 22.O 21.○ 16.5 20,ε 19.5 12.○叶・剰・Hl6認’1(D、O.ppm)ll鵠1皇2(劃外
250 236 lC ]65 15C 29 7.C 6.9 7.1 7.0 7.P 89.9C 91.47 4.19 77.54 60.13 7.2 19.89 観 6.16 432 8.38 4.93 5.90 8.64 29.34 32.26 2.00 31.27 32,24 25,03 67.2 47.1 91.4 53.8 64.3 94.2 淡赤褐色をお びた白濁 赤味がこくな る 透 明 色はうすくな る 淡紫色に変る 表一6(B)パルプ廃液の影響による水質変化
襟1場
所 3 4 5 6 7 8 9 10 11 (前 表)自動車工場下5Cm
4,6 の 中 間
(前 表) ( 〃 ) ( 〃 )8,10の 申 間
飯田町通りの下
(前 表)日・
ヒ牛剰㌘・亨
12.24a.m,.10.30 〃 〃 10.40 〃 〃 1050 〃 〃 ll.05 1.8 a.1n.11.4G 〃 ” 1L30 〃 〃 Il.oO 〃 P・m・O・OO 〃 〃 O.10 19.C 25.C 25.C 24.5 11.C 15.⊂ 14.Cl 13.£ 13.0 550 600 4go 57C 1し 335 285 285 220pH
6.7C 6.8C 6.6C 9.55 ク.00 6.60 6.70 6.70 6.608蹴喘訓論騰欝物
184.54 195.59 191.17 188.96 2.55 116.51 81.34 89.04 93.43 76.30 79.CO 70.90 69.50 3.53 92.30 59.00 63.20 49.90 350 430 35乙 470 190 130 150 110 920 860 94C・ 960 370 330 390 300 (註)B・()・ D・を大量希釈法によつて測定したのでD・ O.は測定せず。外観は3∼6は一般に赤味をおびている。 4・では油が流出していた。 8表一6(C)
48hr静置(空気中)後の水質
糟1場
所1
水 温 (°c) 8 9 10 11 (前 表) (: 〃 ) k ti } ( ’ノ ) !C已5 ユo、5 三〇.C‘ 10.〔〕1騨lpHl?6鵠・1』認1
外 観 31C 24C 25e 22C 6.9C 6.75 6.7C 6.60 98.92 76.9ε ソ2.55 91.24 79.[ 59.2 72.4 50.3 帯赤紫色、浮遊物は沈殿 色が少し紫色に変る 同 上 青紫色が少し濃くなる (註)B. O・D.は大量希釈法による。 表一7 考察の結果、パルプ廃液の化学的変化にもとつく変色で あろうと考え、後に述べるように実験の結果、空気によ る酸化のしからしめるところであることを確認したので ある。このような着色水は他の障害にも増して環境を悪 化すること甚だしいものがあるので、これが処理法を研 究することは最も重要と考えられる。この着色水は相川 に流入して希釈されるが、全体の流れを薄紫色に変え る。 このようなパルプ廃液の流入によつて、元来清流をな す小川(図一6の7∼8∼9∼10∼llに沿うもの)と相 川ならびに荒川のD.O・及びB・0. D・が如何に変化する かを示すと、表一7のごとくである。河川名1
D.O.の減少 ppm %1
清流の小川
相 川 荒 川 3.45 0.35(増) ○.35 41.2 4・2(増) 4.1 B.0.D.の増加ppm
% 29.22 19.10 29.52 1463.} 332.1 2093.7 すなわち相川のD・0・がやや増した以外にはすべて悪 化しているが、特にB.O・D.においてそうである。 この水域について別の日に行つた調査結果を表一一6 (B)、(C)に示す。表一一6(C)によると、48hrの空中 静置により濁度は0∼15、80%の減、C・O・D・は540∼1 8・54%増、B.0・D.は034∼14・55の増又は減を示すこと がわかるが、pHはやや増を示す。 表一8(A)荒川橋∼笛吹川合流点間の水質
蝶1場
所1日・時1縣1当・剰・Hl?6鵠1(品2115鐙1(誌1外
観 17 21 22 23 24 25 荒川橋下100m (貢川流入後) 千秋橋(堰堤上) 身延線鉄橋の上大鎌田村入口
朝井町、神社西 二川橋下流100m 1.20 Pm・○・20 ’ノ 〃 O.OO ’ノ a.m.11.35 〃 〃 11.15 〃 〃 11.00 ’, 〃 10.40 7.○ 4.8 4.5 4.535
3.O 4C 16 8 6 5 4 6.65 6.70 6.85 6.90 7.05720
12.87 5.48 5.05 4.83 4.52 4.61 7.52 7.67 8.48 9.02 8.72 9.17 14.37 5.89 3.88 3.38 2.93 2.94 60 10 5 貢川流入後よ く混る。紫色 紫 色 色は消えて透 明となる 透 明 〃 〃 表一一8(B)饗副場
17 21 22 23 24 25 所表一8と同じ
” 〃 ” 〃 〃24hr静置後の水質
日・ヒ那・。戸
表一8の日よ り24hr後 〃 〃 〃 〃 〃 D.O.の み20°c 〃 〃 〃 〃 〃 濁 度 i°)pH
】ユ0. ippm) B.O.D. 艪垂香j備 考
30 7.20 7.78 19.27 空気中に放置 10 7.30 8.98 3.55 6 725 8.68 4.11 6 7.30 8.68 3.37 5 7.40 8.68 3.08 4 7.50 8.98 3.38 (2)荒川橋∼笛吹川合流点間(表一一8(A)) 荒川橋と笛吹川合流点間7・5kmをほぼ等距離(L5kn1) にわけて6地点を選び水質を調査した。これらの地点は 図一1に示してある。この結果を表一8(A)に示し、同 検水を24hr空気中に静置して水質の変化状況を試験した 結果を表一一 8(Blに示してある。これらにより次のこと がわかる。 1.pH・・・…鞄魔ノ濃厚なパルプ廃水によつて汚濁され た相川が荒川橋附近に流入するためpHは 6.65に低下する(荒川の清流部のpHは大昭和84年10月
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体70以上)が、流下するにつれて次第に上 昇する。この変化の状態はD.O.の漸増、 C.0.D., B.0.D.の漸減,と相ともなう ごとくであつて、パルプ廃水汚染が浄化さ れるにつれて本来の荒川のpHに回復する もののようである。この点興味がある。 2.D.0.…下流にいたるにつれて増加するが、途中所 々に曝気作用のさかんな部分があるために D・0・の増加が促進されることが考えられ る。 3.B.0.D.…流下にともない減少するが、21まではB O.D.は高く、汚染が甚だしくてそのまま では利用価値は低い。22(身延線附近)に いたつてようやく水道水源としての利用性 を回復するが、それにしても浄化に補助操 作を要するであろう。24附近においては通 常の水源となしうる程度に改善されている が、自浄作用の効果が見られる。 4.C.O.D.…B.0. D.の変化にともなう。 5・S・S・…沈殿作用1こよつて荒川橋より約3km流下 する間にS.S.が殆んど消滅しているのが 注目される。 このやうに悪質のパルプ廃水汚染も、3∼4km流下 中にかなりの程度改善されて、水道水源としての利用価 値を高めているけれども、それ以前において特に着色の 防止と浮遊質の除去を行うことが、荒川の全水域を通じ てその清浄を保持し、したがつて水道水源の効用はもち ろん、工業用水、衛生、リクリエーシヨソにおける荒川 の価値を高めるゆえんであると信じる。 各検水を空気中に24hr静置せしあて水質の変化を検べ た結果を表一一8(B)に示すが、 (A)と比較してpH がすべて上昇して7.20以上となつている点が最もいちじ るしい変化である。これは(A)の傾向と相通ずるもの .一がある。17・[21,22の検水のよう1こS・S・のやや高いもの の濁度の低下が見られる以外には注目すべき変化はな いo −一般にパルプ廃水の汚濁を受けている河川水の浄化に 対しては、普通沈殿は効果乏しく、凝集沈殿なり砂ろ過 の変法なりが効果があるのではないかとの示唆がえられ る。 表一9(A)2よりの廃液(赤褐色液)
酬試験法門躍博剰pHl?鎧1(㌫隅鍋
2 生 廃 液普通沈殿4hr
同 24hr 凝集沈殿1・hr (バンド360ppm)同24hr(同)
23.O 15.O 14.0 14.5 14.0 950 800 570 420 230 7.15 7.OO 6.90 4.80 4.70 306.09 334.82 374.60 319.35 261.89 (S.S.垂垂香j}外 観 1120S.S.多く赤褐色 大粒の物質が沈殿する のみ 赤味がうすくなる 沈殿物少く、上部少し 澄む 赤から褐色味となり黄 色味をおぶ (註)D.O.は測定困難のため省略す。 (B) 1 よ り の 廃 液(白 水) 1 生 廃 液 普通沈殿4・hr 同 24hr 凝集沈殿1・hr (パンド280ppm)同24hr(同)
27.O 570 530 330 104 18 7.35 7.3C 7.28 5.40 5.8C 211.06 228.74 219.90 244.21 171.28 4.02 4.02 7.23 5.89 3.48 78.26 84.46 84.07 84.23 80.32 815 白 濁 大形S.S・が沈殿したの み 変色なし かくはん静置30分にし て上部は澄む、黄味を おぶ 透明に近い黄色となる8.パルプ廃液の処理について
(1)生廃液の水質 工場より排出される廃液は2種の廃液の混合物であ る。1は図一6の2の点より排出されるもので、原木を 廻転ドラム中において注水しつつ、相互の衝突摩擦によ つて樹皮をはく離する際の排水であり、樹皮の破片と樹 液を含み、赤褐色を帯びた液である。他は同図の1より 排出される所謂白水でパルプの繊維を多量に含有し、か つgrinderの摩擦熱によつて高温である。この2種の水 質を調査した結果を表一9(A)、 (B)に示す。これ によれば、2の液はC.0.D.が非常に高く、沈殿性は 次のようである。 普通沈殿・・時間とともにpHは低下、C・0. D・は上昇、濁度の減少は16%より40%に増す。 凝集沈殿…pHは激減し、 C・0. D・も低下し・時間と ともにそれらは低下する。 濁度の減少は56%より76%に増す。 1の白水もC・0.D・, B.0・D・が高く; 普通沈殿…pHは徐々に低下し、濁度減は7%より42 %に増し、C.0.D.は上昇。 凝集沈殿…pHの低下が大で、濁度の減少はいちじる しく82%減より97%減に増しているが、B O.D.の変化は少い。 C.0. D・は19%減 である。 以上の結果を通覧するに、両廃水とも生のままでは普 通沈殿の効果は少く,凝集沈殿において濁度の減退に相 当期待はできるが、凝集剤の多使用量とpHのいちじる しい低下に問題がある。 この実験によつて2種の廃液の性質の概略を知りえた ので、今後本格的の処理法の究明にかからねばならぬ。 (2)廃液処理に関する予備実験 a)色の変化に関’して: 淡赤褐色を帯びた白濁水が河水に混合して流下する間 に次第に紫色または青紫色に変化することを述べたが、 それが空気酸化に原因するらしいとの示唆から次のよう }こ実験した。図一6の8の検水にアスピレーターにより 20分間空気を送入し、暫時静置すれば赤褐色は消えて紫 色が濃厚となり11の検水(表一6(A)参照)の淡紫色よ りも濃色を呈した。さらにAir Diffuserを用いて30分 間曝気したのに同じ結果を得た。なおまた、検水を空中 放置するのみではB・O.D.は減少せず、色の変化も曝 図一一7 上 フk 度 ε
30分沈殿上澄濁度
∧ら}堪 原浪・醜415・▽
、 ピンけイト綱) 500マ0
v00 ぺ 一1ヨ \、 ’OrF汎 @1丁 吋 、3婬
〉司 、 200 、 、、 、、 v \ Y 、、 ミミ 100 O 、 60 80 100 i20 矛荒酸1勘ど’学ρ伽♪ lqo 図一8 2so 上100燈
フk ξ!1∼・ 後 ㌃ 〕 lOO SO 030分沈殿上澄濁度
?0庸oPP
hアクチ叩伶岬)
原 多夜多za度 915−° {δO l20 14−O 疏祓1以ヒ”(P已・) 気を附与したものに比して弱いことなどによつて、この ような変色は空気中の酸素による生物化学的乃至化学的 な機転によるものと類推されるので、今後その処理法を 完成したいと考えている。 b)砂ろ過について 急速用ろ砂の砂層30cm厚(砂利層厚10cm)の試験ろ 過筒によつて廃水(原液)をろ過した結果、大形のS・ S.は除かれたが溶解性物質の除去は困難で、ろ水は白 濁し、濁度の減少は65%(635°より222°に)である。pH はほとんど変化しない。 c)凝集沈殿について: さきに生廃水の性質に関して凝集沈殿(硫酸ばん土の み使用)の結果を述べたが、ここでは硫酸ばん土の外に 沈殿補助剤として高分子凝集剤“アクチロツクJ −35” とべソトナイト(普通品)を用いた場合の濁度実験の結 果について述べる。 iベントナイト (図一7) 原液…PH−6・9・C・0・D・ = 186・97PPm 上澄水…C.・.D.{べつナイト・9;器:::霊1 iiアクチPツクJ−35 (図一8) 原 液…上と同じ。 これらの結果から硫酸ばん土量は少くとも100ppm以 上が効果的と見られるので、ベントナイト及びアクチロ シクの種々量に対し硫酸ばん土を100ppm以上併用して昭和34年10月
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行つた試験の結果を次のiii, ivに述べる。ただしこの場 合、 原 液…濁度= 885°,pH =7.0, C.O. D. =202.19ppm iii・ベントナイト∼硫酸ばん土 結果は次表のとおり: (図一9) 図一9 其 フ1乙loo揚
復ε
30分沈殿上澄濁度(ベントナ イト併用) 3ク原》脅湖
o% 卵夕゜
樹ナイトo幣
\!forp帖
C/20
ゆ100ToO 、 \ PP仇しSφP㌦
× \へ 、、、 図一10 70P ・ゆ 1eo ケρ0
30分沈澱上澄濁度
(アクチPツクJ−35併用) .46夕゜酷博侃
ヨFl慨暦饗)
\ 侍 5pp \\ \ A 、 、 、 、@s
7ρlvo 120’ 1初
%礼幽苦ん工印ピ)
toρ 120 140
疏i酸ばん上仲句
ヘント ナイト ばん土ppm
lOO 120 140ppm
O 0 150 40 36 10 13C 38 33 20 120 33 26 30 160 52 38 40 110 40 36 50 上澄水…(J−35,1ppm)…C・O・D・=143・49ppm 別に汚濁検水を図一6の3,6,8,11において採酌し て凝集沈殿を行つた結果は下表のごとく、上澄水濁度、 色はきわめてよく除去されて好結果を示した。\\聖吐」・
6 8 11 33 上澄液…pH=50(すべてに共通)、 C.O. D.=147.84ppm (26. 8%減) iv.アクチロツク∼硫酸ぱん土 結果は次表の通り: (図一10) 原水濁度(°)ばん士注入量
(ppm) 上澄水濁度(°) 250 150 5 236 100 5 165 100 5 150 アクチロツク ばん土 150 6ppm
1 3 4 5ppm
100 4650 130 100 66 120 40 33 35 38 (pH) (5・3) (5・3) (5・4) (5・4) 一.輌∼ (註)Jar Testerによる急速撹絆2分、緩速撹持8分、 静置1時間後の成績である。 なお、3hrの静置によつても原液はS.S・の大形のも のが沈殿しただけで、色、濁度の変化はなかつた。 (3)考 察 以上予備実験として着色に対して曝気試験を、濁度除 去に対して砂ろ過、普通ならびに凝集沈殿試験をそれぞ れ単独に行つた結果、着色の原因が曝気にあることを確 かめえたことは大きい成果である。砂ろ過単独では直接 の効果は大きくなく、他の操作との組合せが考えられる 外、上水浄化における二重ろ過の一次ろ過などが或は有 効かも知れない。凝集沈殿は原液濁度の大小にかかわら ずかなりの除濁効果が認められるが、薬剤注入量が相当 多量に上るほか、pHの低下がはなはだしい点に問題が 残る9補助剤としてのベントナイトは、硫酸ぽん土の量の少い場合には注入量の差が除濁効果を相当左右する が、全体として除濁効果は低く、硫酸ばん士の多量の場 合にはべソトナイト量の差はあまり響かないが、全体的 除濁効果は高い。図一7について見れば硫酸ばん土120 ppm以上になればベソトナイトは全く効果がないことと なるが、除濁効果はきわめてよい。アクチロツクについ てもベントナイントと同様な除濁傾向が、後者の注入量 に対して存在するといえる。 これらの結果に関する限りに於ては、生廃液の処理は 表一10(A) 困難が多く、むしろ希釈後に行うのがよいようである。 理化学的な白水の処理については種々考案されているが 土木工学的な見地からは、これらの結果を手掛りとして 研究することが必要である。このことは前に掲げた水産 庁の要望書(4)中に示唆されているG.P・パルプ廃水の処 理方法として「よく設計された最近の沈殿理論に基く凝 集施設をもつた合理的単純沈殿池、場合によつては凝集 剤による凝集沈殿を必要としよう」といつている点にも うかがわれる。
降雨時の水質変化
千松橋
朋∈刻門謬門曜
1.27 30 31 2. 1 2 3 4 5 pm・ 1.10 a.m. 10.50 〃 11.10 〃 11.25 〃 11.40 ” 10.50 P・m・ 2.OO a,m. 10.20 12.O 7.5 6.0 5.O 6.○ 5.8 15.0 9.0 8.5 5.5 4.5 3.5 4.8 4.5 8.5 5.51㌣・剰・Hぽ31(認ll鵠
6 145 24 7.5 5 210 6 5 7.55 7.50 7.40 7.40 7.30 7.70 7.38 7.25 1.57 3.31 2.44 0.48 O.70 2.22 0.70 O.92 7.22 8.65 8.36 8.22 8.31 8.69 8.65 8.49 0.73 1.81 1.40 092 O.83 L43 O.92 0.74皇2(馴(;轟)已
考 78.8 94.2 91.2 89.6 90.6 94.7 94.2 92.6 75 6C (26日雨4.3mm) (29日雨42・2mm) 河 川 白 濁 晴 天降雨37.9mm
河 川 白 濁常態にもどる
(註)床止堰堤の上で採水 (B)荒川橋
1.30 31 2. ユ 2 3 4 5 a.m. 11.20 〃 11.30 ”1L50
Pm・ O.15 a.m. 11.15 pm・ 2.30 a.m. 10.35 8.5 7.O 6.5 7.O 7.0 16.5 12.0 6.5 6.○ 4.5 5.0 5.O 10.0 6.5 175 20 6 5 230 5.5 5.O 7.40 7.20 7.20 7.20 7.35 7.40 7.25 4.18 2.22 2.OO 1.13 1.57 1.35 O.92 8.07 8.65 8.22 8.46 8.83 8.65 8.41 1.60 L83 1.06 0.92 1.43 1.20 O.80 88.0 44.2 89.6 92.3 96、3 94.2 91.8 60 70 (29日雨42・2mm) 河 川 白 濁 晴 天降雨37・9mm
河 川 白 濁常態にもどる
(註)相川の流入点の直上流左岸で採水 図一ll 降雨による汚濁の変化(千松橋) ○ 図一12 ● 降雨による汚濁の変化(荒川橋)昭和34年10月
山梨大学工学蔀研究報告
第 io 号
9.降雨と河川汚濁との関係
河川の汚濁状態は天候の一定の場合にはほぼ定状常態 にあるが、降雨に際して雨水の流入滲透が汚濁状態を乱 すことは当然のことである。この場合の汚濁の変化の実 態を知ろうとして、荒川について千松橋と荒川橋附近の 2地点において、降雨を待つて調査を行つた。1月26, 29日、2月2日の降雨の中、1月26は4,3mmの雨量のた め河水の汚濁1こは影響がなかつたものと断じ、他の二回 の降雨を対象とした。その結果を表一10(A),(B)に示 す。 1月30日の濁水を沈殿実験した結果、普通沈殿では24 hr放置しても白濁は変化なし。凝集沈殿では硫酸ばん土 160ppm注入により6hr経過では変化なく、24hr後に澄 明となり、千松橋、荒川橋の検水はいつれもそれぞれ 145°,175°より5°に濁度が低下した。この2例を図示す れば図一11,12となる。 考 察: 1・pH一降雨の出水で河水が白濁すれぱpHは一時上 昇するが次第に旧に復する。これは汚濁物質や土 壊成分の溶出によるものであろう。 2.濁度一急流河川の故に降雨による高濁度の減衰が きわめて急速である。この傾向は汚濁の減衰にも 通じることであるが、前者ほどその増減は急激で はない。 3.C.0. D., B.0. D.一ともに降雨直後において 平常の2倍以上に増すこともpHにおけると同様 汚濁物質の流出によるものであろう。 4・02飽和率一降雨により一たん増加するがすぐに 徐々に減少する。これは地域的に調査地点では汚 濁の流入が少い上、上流より清浄な河水が大量に 流下することによるものと考えられる。 40mm程度の降雨による河水の白濁も、それだけ を適当に処理しうるならば、汚濁の面から見て荒 川の河水は、調査地点においてすら充分好適な水 道水源なりといいうる。 なお荒川、相川、濁川のB.0.D・綜合図を図一 13に示す。 60 50 図一13諸河川の’B・0.D.綜合図
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}F4trly ctean }CL・・n 千 払 橋 I iYevy ctean 05 10.結 語 以上汚濁河水の水道水源への利用性の研究に関して行 った、甲府市内の主要河川の汚濁現況とその処理につい ての実地調査及び実験的研究の結果を綜合すれば、おお むね次のようである。 1.荒川:相川の流入点以北においては汚濁の流入少 く、急流による曝気効果が加わつて上水道水源に適する 部分が多いのに反し、相川流入点以南ではパルプ廃液や 都市下水の流入により、急激に汚濁され、かつ河川流量 が少いために希釈拡散の効果少く、水源としては不適当 であり、工業用水としても高度の処理を必要とする。わ ずかに水産用となる部分があるに過ぎないが、最下流部 では相当浄化され再び水源可能性を回復する。パルプ廃 液の影響は終端では消滅しているが、この着色防止を研 究する必要がある。全体として水道水源利用性をもつ所が多い。 2.相川:温泉排水は現状の排出量ならば問題はなく、 甲府市街の北緑竜雲橋以北は一般に水源の可能性があ り、多少汚水の流入による懸念もあるが、急流による曝 気作用の効果があるのであろう比較的短距離の流下によ りそれが改善されている。竜雲橋以南は下水、工場廃水 による悪化がいちじるしいが水産あるいは工業用として ある程度の可能性があり、低質ながら水道水源とならな いこともない。もつとも、パルプ廃水による汚濁水の流 入点以南は論外である。 3・濁川:下流に至るにつれて清浄となり、最下流部 においてのみ水源利用が可能であるが、夏季に問題があ ると思われる。三川合流点附近は濁川が笛吹川を汚濁し 荒川は笛吹川により清浄化されているが、全般的に水源 はもちろん、水産、工業、リクリエーシヨンの用に供し うる。 4・大月水道水源:現状は不安はないが、夏季に問題 が残る。 5.パルプ廃液の影響:S.S・と着色とによつて相川、 荒川をはなはだしく汚濁しているが、荒川への流入点よ り3∼4hm流下中に改善されて水源としての適性を回 復するが、それまでに着色とS・S・の処理を行へば荒川 全水域の利用性を高めうると考えられる。 6・パルプ廃液の処理:パルプ廃液の変色が流下中の 曝気によることが明らかにされた。砂ろ過法単独では直 接の効果は少く、他操作の前処理としてか、あるいは二 重ろ過の一次ろ過法などが有効かも知れない。研究の余 地がある。凝集沈殿はかなりの除濁色効果を発揮するが 凝集剤の多量使用とpHの低下に疑問があり、研究の余 地が残されている。 要するにパルプ原廃液の土木工学的な処理には困難が 多く、むしろ希釈後に行えば効果が期待できる。 7.降雨と河川水汚濁との関係:降雨による出水は一 時的に汚濁を増すと同時にD・0・もpHも上昇するが、 減水とともにいつれも低下する。それらの昇降状態は河 川の濁度の昇降に同調するが、その変化の幅は河水の濁 度のそれよりは緩漫である。40mm程度の降雨量では水 源としての適性に影響はないようである。種々の降雨量 に対する汚濁状況を季節的に調査しておくことは、浄水 操作上必要だという示唆がえられた。 これらの調査研究には不充分な点があり、今後さらに 高温時の資料を得る必要があり、目下引続き研究中であ る。この研究は昭和33年度文部省科学試験研究費の補助 をえて行われたものであり、京都大学石原藤次郎、岩井 重久両教授の御鞭燵御指導を賜わつたことに対し深甚の 謝意を表するとともに、現場調査に便宜を与えられた甲 府市ならびに大月市両水道当局各位、また調査実験を手 伝われた当教室中村朝光氏、さらに竹田弘、佐藤健吾両 氏に感謝する。 文 献 (1)例えぽ、Main, New Hampshire, New York, Qregon, South Carolinaの各州及びNew England Interstate Water Pollution Control Commission, The Interstate Commission on the Potomac River Basin等。 (2)田辺弘:“わが国公共水の汚濁とその防止対策”、 京都大学学位論文、昭和30年6月,P.4.11∼ (3)水産庁漁政部:“産業廃水及び下水の処理に対する 水産側の要望書(第一次案)”一水産庁漁政部漁 業調整第二課一、工業用水資料(工業用水研究会) 第1号第2号、昭和31年6月、P・3 (4)同上 :同上,P.6 (日召34・4.30)