NII-Electronic Library Service
ユ
92 Vol
.1X
.北 海 遘 に 於 け る 温 泉 藻 類 の 研 究 ( III )*
Studies
onthe
Thermal
Algae
ofHokkaido ( 3 )
米
田勇
一( by
Y
.YONEDA )
緒 嘗
今囘は阿塞國立公 園 内の諸 温 泉に産 する藻類につ い て報告する。 此地方は 大雪 火山
彙 と 共に北海道に於 ける國立公園の雙璧 を成 す もの で あつ て, 釧 路 ・北 見 兩國に跨り 廣 袤
88
,000ha に垂 んとする地域を 占めてゐ る。 千島火山 地帯の 一部に薦して幾多の 火 山 を擁し, その ある もの は現 在もな ほ旺 に活動して居 り, 種 々の 火 山現 象が見られる。 庇地 域 を大別して屈斜路湖 盆 と阿寒湖 盆とに分つ ことがで き る が, 何 れ も火 山の 陥 沒によつ て生 じた もので ある。而 して摩周 湖 ・屈斜路湖 。 阿寒湖等の カ ル デ ラ湖を 湛へ て風光の 美を添へ て ゐる。 地 暦は 主 として安 山 岩よ り成 り, その 裂 罅よ り湧出す
る地 下 水 が諸所に温泉となつ て ゐ るo 之等 諸 源 泉の湧出地 點 を地 圖の 上 で調べ る と川 湯温 泉か ら雌阿 塞 温 泉に 到 るまで , 大體に於い て北
東
か ら南酉に向ひ一群 を形 成 してゐる ことが判る。 ま た特に屈斜路 湖の 滑岸には多數の温 泉が存 するの に氣がつ く。 川 湯 温 泉 は屈斜路 火山群中の活 火 山跡佐登 (通 稱 硫 黄 山,海 拔
5rOm
)の 北 麓に位 置 し,その 西 北約
4km
の 屈斜 路 湖胖には仁伏温泉 があるo 仁 伏よ ゆ南 西に向ひ湖岸に滑 うて順 次 砂 湯 ・赤 湯 ・ 池の湯 ・和琴温泉を數へ る ことがで きる。 また既 湖 水の南端から 流 出 する釧 路 川に滑うて下 れ ば約 Iokm に して弟子屈温 泉が あ り, 其附 近に鐺 別 温 泉 が あるa 次に阿寒火 山群の雄 阿 寒嶽南麓には 雄 阿寒温泉, 雌 阿寒嶽の 西 麓には雌 阿 寒 薀 泉が湧出 して ゐ る 。 叉阿 寒湖の 南岸臺地 に は 所 謂湖呻温泉が あるが・ その 藻類フ ロ
ラ につ い ては 既に本 誌 第八卷第二號(1939)に於い て報告し た。
川
湯
温
泉
川 湯 涯泉は活 火 山 跡佐登の 北 麓海拔約 r40m の高距 に位 する小 盆 地に湧出する。 屈 斟 路 湖 絆から約2km 離 れてゐる。湯 量は頗る豊富で數條の 湯川 を形 成 し,其 處を流れ
るセ セ クペ ツIIIは濛々たる湯煙を 上げて ゐ る。 泉質は無 色 透 明 な酸性 泉に属し, 飲 用 すれ ぱ強い酸味と一種の澁 味 を感 す
る。 溶 存物質中 その 過 孚 は 硫酸であ る。 筆者は 昭
畳 日 本 産 温泉 植 物の研 究 VIL 本研 究は 帝 國學士院の援 助に よ る ものである ζ とを記し, こζ に謹んで謝意 を表するo
N工 工一Eleotronlo Llbrary
Nov
.1940
. 193和 13 年 8 月 Io 日此濫泉の覗察を行ぴ若干の材 料 を採 取 したが, 温泉藻類と して は 唯 一種の藍藻を得 たの みで あつ たo
Cyanidium caldarium (TrLDEN)GEiTLER ・本 藻 は強酸性水 域 叉は硫 氣
子 L
に於ける植物群 叢の標兆種と見 なすべ ぎ藍 藻で ある。 細胞は徑
4
−6p, 内 生 胞 子は徑 2−3g
の大 さ を有 する。淙 々た る温 泉流の底 部 或は材 木製 引湯管の 壁に極 めて 旺盛 なる繁 殖 を途 げ美麗なる青線色を呈 する。 當 温 泉に於ける生育簡勝の 温 度は38
−65
℃ の 範 圍で4Q
『S4
℃ の澀 泉水中に特に多い。 pH の 値は L2−2・6
場 所によつ て異なるが 更に酸 性度の大
1
る所があつたけれ ども精 確 なる測 定 を なし得 なか つ た。江本 義數氏に よつ て二種の 硫黄 酸 化 細 菌 (Thiobacillus thermitanus・ Th ・crenatus ) の生 育 して ゐる ことが報告されて ゐ る。 參 考の た めに記 してお く。
弟
子屈
温
泉
阿塞國立 公園 地帶の うち 温 泉場と して最もよ く發 展 した土地で, 釧 路 川の兩 岸數箇 所に湧出孔 が存在してゐる。 湯量は頗る豊富であ り・ 源 泉に於 ける温度は
99
℃ に も 逹 する所が あ る。 併 しな が ら極めて よ く利 用されてゐるの で, 筆者の 求める如 き澀 泉 植物の 生 育に適當な状態は殆ど見 出され ない。 泉質は食 鹽 泉で無色透 明である。 昭 和13 年 8 月 1【日僅の材 料を探 集 し得たの みで ある。
N o.1,2.本山 温泉旅 館 附 近にあ る引 湯 管 よ りの盗湯が淺 き流泉 を なせ る場所に 生 ぜ る も
の o 媼度 630Co
N・. 3.引 湯 管よ tJ浴出 する温泉の飛 沫 を浴す る・ ン ク リート壁曙 生する もの・澱 鮮 C。
No.4. No .1 の 流 泉が下方の凹地に停滯靜止 せ る微温水の表湎に浮 ぷ もの。 温度40°C。
以上 を調査 して次 の如 く藍藻 4 種 1變 種 を得 た。 (1)Gloeoeapsa arenaria (HAss ・) RABENH .− N α
3
・細 胞 質の直 徑3
−4
μ, 粘質 膜と共に6
−【7
μ の大 さを有する1。 群 體は
2−16 箇の 細 胞 よ り成 り, かか る小群 體が 更に多數相集合し,全 體と して柔 歔なる膠 質 樣塊を造る。粘質 膜は無 色にして暦の形 成 も不 明瞭である。 本 材 料の細 胞 内容は略々
均 質で顆粒 を存す るこ と は殆どない 。
(2 )
Synecliocystis
aquatilis Sauv.− No・3
・4
・細胞は徑
4
−6
μ あ り, 概 ね 2 箇宛 連 生してゐ るo(
3
)Synechococcus elongatuB N寂弘var , amphigranu 】atus coPELANI). 一 No .1,2,
4
・細 胞は徑 zsP ・長 さ4−9
μ。 Ph。rmidium tenue の塊上に 混生 する。 (4)Oscillatoria chalybea MERx 一 No .4 ・細胞は徑 Io−IIμ,長さは その %一塚 あ り
。 本 植物 は淡水 ・孚鹹水 ・鹹水の 何 れに も産し, 又往々温 泉
に産 する こと も報ぜ られて ゐ る。 主と して 錚止 水域に 生育 す る。
(
5
)Phormidium tenue(M GH ,)GQM .− No .4
細 胞 絲の徑 1−−2Pt, 比較的低 温の 温 泉に産 する。弟子 屈 温泉は か や うに貧弱なフ ロ ラを有 する の みで 何等特徴とすべ き事項 は 見 ら
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194 Vo1
.IX
.れ ない。
錐 別 温 泉
釧 路 川 め岐 流鰯 川 の右岸に臨む閑黼 温 泉 場で, 弟子 屈盗 泉の南 西約 、km の
地 vaあ る・ 泉質は芒 離 苦 味 泉であつ て,源 泉の 温度
7
・℃ 曜 する。 昭和 ・3
年 8 月 IO 日午 後 1時 頃よ り温泉植物の探築調 査 を行つ たo その 場勝は青木蕨館 内の一部, 共
同 浴 場の傍に ある噺崖の 罅隙 より湧出せ るもの , 及び その附近の原野中に湧 出 する温 泉の 三箇所であるG
N・… z 淋 辰館 内の髞 囎 の 隙 間か ら
mStv
て地 上蘭
溜せ る小 ぎ腺 中謡 度 3・.。・c,pH 7,00
N°・3・原 野の韈 中に あつ て未利mOUt 泉の靜 止 水中 に生ぜ るもの。vanc・59.・。C, pH 7.3。
N・・4・前者よ 妙 し離れて 流泉 戯 す塲所に生せ る もの 。 zaue・ ・.3。C, PH 7.3。
N ・・5・同 所srLて濫泉 水の停滯せ る所tc生ぜ る も
軋
温痴 ・β, pH 7.3。No.6.共 同浴 塲の傍にある岩壁の罅 隙か ら湧 出 する温泉の洗 下する岩面 上に 生 ぜ る もの。
温 慶 400C, pH 7.30
No 7。同 所の斷 崖下 を流れ る小濫泉 流中 に生ずる もの。 温度 41°C・pH 7・3。
N°・8・9・温 泉 水にて濕濡せ る岩 面に 厚さ・Cm 詐の 革質襟の團 抛をtlt・−r。温 度 4・。C,・pH ・7.3。
上記の諸 標 本を鏡査 して次の 如 く藍 藻 9種 1變 種, 珪藻 2種 を得 た。 Cyanephyeeaec
(1)Chro occus minutus (KUTz .)NA G.一・一 No .8,
9
.細 胞質は 徑4
−6
μ, 粘 質 膜と共に9
!∠位の 大さ を有 する。 Lyngbya luteaの藻 塊 中に混生 して ゐ る。 (2)Syneehococcuselongatus N肱 一 No ・
5
,6
・細胞の徑 1.4
−2μ, 長 さ2−6
μ あ り。 Phormidium lami−hogurn の群 塊 上に散生 する。
(3)S・ elongatus N 亙G・var・amphig 「anulatus CoPEr.ANo .
− No ・
3
・細胞は徑 2−2・5
夥・長 さ4
−9
μ。 基 種よ ゆ も大 形に して, 其産 出 歌 態 も一暦大 規 模で あ る・ 基種は低 温度に 多い が 正瞹 種 は5
・°q
以 上の温泉を好 む。 (4
)O・cilla− t幡呻
b曲 ・mi ・ Aα 一耳・・4
・7
・ 細胞のas
は概 ね6
μ,長 さ は4
μ前後 であ る。 泉 温 41°C 附近の 流 泉 中に生 じ・ 水底叉 は 水面に著 しく展開せ る藻跛 を形 成する。靜
止水申には殆ど 生 じない。 (
5
)0
・amphibiaAG
.− Ne .3
. Phorlnid三um angust 鵬imumの 群塊中に混 生 して ゐ た が共頻度は僅少であ る。 (6)0 .COrtiana MENIscコH.− No .1, 2・45 ・
7
・細胞の 徑5
−6μ・長 さ 2−6
μ,但し先端部 は次 第に細 く,且つ 浸 くなつ て ゐる。O ・ terebriformis と混生するe と多し。慍 度
3
・・2−41°C の範圍に 齢 る。・(
7
)0 ・b・e・vis KtiTz・− No ・
8
・細胞は徑5
−6
μ, 長 さ 1・5
−2P の 大さを有 し, Lypgbya luteaに焜 じて少量に産 するの み・ (8)Ph。rmidium angtustissimum W ・ et G ・S . WEsT .一一 No .
3
.絲 歌 髏は甚だ細く, 細胞の徑 o・7
μ 許 り, その内 容は淡 緑 色 を 呈 する。 (9
)Ph . Iamino・Sllm (AG ,) GOM .一一 No 。
5
,6 茄田胞 は 徑 1.5
μ長さ 2−4
μ, の大 さを有し, 黄線乃至藍...一一一一一一一一一 E−leotronio Library
NOv
.1940
. 195線色の緊 密に 結 合せる藻 塊を造つ て ゐ る。
(10 ) Lyngbya lu tea (Aα) GOM ・− No ・
8
,9
.絲歌體の 徑5
−6
μ,細胞の 徑2−25 μ,長さ 1・2−
5
μ。稍々小 形の 型であ る・ 藻 塊は褐 色 乃 至 藍 緑 色 を呈 する。 Bacillari・phytUt (「1) Achnanthes exiguaGRUN
・− No ・5
・(12)Navicula cryptocephata KtiTz.− No .
5
・之等 2 種の珪藻は Pkormidiu 皿 Iamino’sum の 群 塊上に疎 生 すo
調 査範圍の泉 温 申最高濫度
59
・2°C の水 中に は Synechococcns elongatus v・a’・’・amPhi ’ granu】atus, Oscillatoria amphibia 及び Phormidium angustissimum を産 する。
仁
伏
温泉
和瓣 路 湖の 東岸北部に あ り, 川湯 温 泉よ り約
7km
離 れ た 極めて閑 齢な濫 泉で あ る。唯一軒の 族 舍と附近に 二三の民家が散 在 するを見る のみ。 湖 水 を距て て藻琴山の秀峯
が手に取 る如 く見える。 温 泉 はアル カ リ泉に厨し無 色 逶 明で, その清 澄さ は比類少い もの で ある。 泉 源から 引 湯した 温 泉は浴槽の 底に挿入 せ る竹筒か ら噴 出 する装 置にな
つ て ゐ るo 近 くの湖 岸には其 他數箇所の 泉 源が あ るけれ ど も概ね 湧出量少く且低温で ある か ら利 用さ れてゐなV・。 昭和 13年
8
月 iO 日此 地 を訪 れて若干の温泉 藻 類 を採 取し た。
Nq rt2.濱岡族 館z)北側湖岸に湧出 す る温 泉水 中に著しく發 建せ る藻被 ,温魔 43°C,pH 7・9。
No .3,4.同 所附近の地一ヒを流れ る 温 泉 水中 に藍 緑 色又 は帶 褐 紫色 を呈 する もの o 温 度39°C・ pH 7・90
No .5。放 館よ り約IOOm 北 襃の湖 岸に湧 雌す る小 温 泉,湖 水 と滉 淆し潅虞 4〔レー4T°C,pH 820 No。6.浴 槽よ りの 排 湯中に柔 軟なる團塊 を成し砂礫上に著 生すo 温 度 43・5ec, pH 7・9。
No .7,8, g.浴 蜜 附 近に於て埋 沒せ る引湯 管か ら浴 出 する澁泉の流 路中に生 じ, 礫 岩 面に附 著すo 灘 彦ヒ430C, pl{7.90
次の如 き
7
種の 藍藻 を同定 し得た。 No .6
の標 本は排 湯 中の もので ある が・ 共 處に産 する藻は 他の場 所に も産 するo
(【)Chroococcus turgidus(1〈ti・】−z
)NXG ・ 一 No・
5
,6
・細胞 質の大さ 12−16μ・粘質膜と 共に徑36
−.4Stiに達 する。 (2)Chr. minutus (KUTz ・)蝋 G・− No ・5
,6
・細 胞 質は徑4
−8
μ,粘 質膜と共 に 正oμ前後の 大 さを有す。 Clm turgidi・s と混生 して ゐ る。 (3
)Mas − tigocladus laminesus CoHN .一 No .5
,80 (4
)Oscillatoria terebrlformis AG ・一 ] o・1,2,
3
,S
,6
,7
,9
・細 胞 は 徑5
−6
μ,長さ3
−S
μ あ り。此藻は絲厭 體の先端が特 育の綾 き 螺旋 歌 囘旋 を示 すのを特徴と す る。 然 るに 本 材 料 中には屡々 それの認め られない もの
が ある。 之は絲 歌 體の 長 短に拘らない こと と見え,全 長僅かva 200 μ に過 ぎ ざる絲歌 體に於い て も, その兩端部に 明 か な 囘 旋 を示すことが少 くない。 樹 Mastigocladus laminOSUSの塊 上に著生 せる本藻の絲献體の或 物 は 全 絲 體が 渦卷
1
伏に數囘の 囘旋を なNII-Electronic Library Service
196
Vo1
。互X
.してゐる の を觀 察した。 他の Oscillatoriaに もか か るこ と が觀察さ れて 居
b
, 人によつ て は 之をvariety とする ことが あるけ れども, 筆者は その必 要を認めない。 〔
5
)O ・limnetlea
LEMM ・− No ・7
,9
・前者と混 生して ゐるo(
6
)Phormidium laminosum(A〔1・)GOM ・− N ()・
5
・6
,8
・極めて著 明 な藻被を形成 し, その群塊 中にChrooceecus turgidus, (】hr. minutus 或は
Oscillatoria
terebr工formiSを混 生 し, 又時と し て Masti・9°c 】adus 1・mi・・sus と共 同の群 塊 を造つ てゐる。 (
7
) Ph .・purp・ ・… ens (Kli・’・.)Ge,,.− No ・
4
・帶褐紫色 を呈する。仁 伏温泉の 藻類中最 も著しく繁茂せ るはOscillatoria terebriformis 及び Phormidium laminosum の 2 種であつ て, 何れ も
43
°C附 近の 濃泉申に多 く産す る。 而 して 兩植物とも普 邇の 淡 水に も生育するの であ る が, 温泉水と湖 水 とが混 じて
39
。C 以下の 水温になる場所で は 全 く見 られ なかつた。
砂 湯
仁伏温 泉の南西約
6km
, 國立公 園 道 路 から約50
m 入つた 屈斜 路 湖岸の 砂 中に湧 出 する温泉で, 延 長 約 100m に亘つ て ゐ る。 泉質はアル カ リ泉に屬する。 何等の設 備 も ないが 砂 を掘れ ば 到る處に温 泉が湧出する。 その 温度は汀水線に 近い ほ ど高い。 昭 和 13 年5
月 2g 日 に當地 方 を 襲うた地震暖數日經過 した時の測 定に よれば汀 永線よ り【m 内側に て55ec
あつ た 由で あ る が, 筆者 が 同 年8
月9
日正午 頃 晴天 下に測 定 し たときはso
°o 位であつ た。 綵集せ る標本 は次の 數箇で ,實際藻類などの生育は僅かであつ た。 砂 粒 は繕えす移動する か ら 微小 な る藻類の基物と して も不 適 當で あつ て,
目立 つ程の.群 落を 形成し得 ない ので ある。
No .エ.汀ホ線 よ り 2m 許 り内 働に 湛へ た 小温 泉中 に生育せ る ものo 濫度 43°C。 N・・2・ 3・別の 小濫 泉中 の水 面 叉は永底に生ぜ る もの。 温 度 4レ屑。C。 No・495・更に 他の 小薀泉の水面に浮 游せ る もの 。 温度 45°C。
次の 2 種 1變種の 藍 藻を得 たo
(1) Syneuhocystis aquatilis SAUV ・ 一 No ・1−−
S
・概ね 2 箇 蓮 生し, 稀に孤 生 する。 分 裂面 は稍々角 形 を呈 する・ ’徑4−6μの大さを有す。 原 記 載に よれば徑5
.5
−6
μ で あるが, 木 材
群
中には往々徑4
μ位の もの を混 じてゐる。 岡 田 要 之 助 氏 は青森縣酸ケ湯 褞 泉 所 産の もの を var. minOr GErTLER に當て て居ら れ るが, その 大 さ は3・5
−4μで あ るo 筆 者の材
料は基 種と既變種 との 中 間 型 を含むもの であ るo(2)SyneehOcoeeus
elongatus Nli G. var ・vestitus CoPELAND ・− No・
5
・細 胞は徑 2−2・SPt
, 長 さ4
−9Pt
の 大 さを有 するo 原記載の如 く著 しい群 落を造つ ’
g
ゐないが, 其他の點 は極めてよ く一致してゐ る。 (
3
) Mastigoeladus laminosus CeHN ・− No ・ 1, 2, 4,5
.N工 工一Eleotronio Library
NOv
.1940
.197
赤 湯
砂湯よ り約
3km
の 南 方,池の湯に近 く湧出する。 湧 出量は かな り豊富で あ る が殆 ど 利 用され ない で直 ちに 屈 斜 路 湖に注 ぐ。 源 泉は湖岸に 接して一箇所あ る。 温 泉 水 は 無 色 透 明であるが, 到 る所に 水酸 化 鐵の赤 褐色沈澱 を 生 じて ゐ る。 赤 湯の 名ある所以であ る。 源 泉の温度は
48
°C で大 正6
年8
月の測 定re
43°G (田中館 秀三氏 ) よ り も高 くなつ てゐる。 筆 者は 昭 和13 年8
月9
日 に當 褞 泉 を硯 察 して次の如 き費料を探集 したoNo. i−−3.源 泉中の岩石 面に生 じ粘 滑なろものo 泉温 48ec, pH 8・Oo
N・.4−6.源 泉 下方の流 泉中に 生ぜ るもの。 iRes 4ZS°C, pH 8・o。
No・7,8.源 泉近 《の 靜止水中の岩石 上 に著生す。 温 度 48°C, pH 8.o。
No .9 買o.湖水に接 近せ る淺 き流 泉 中。 温 度 39−41.3°C, pH 8.o。
Ne.1エ, ra
源 泉 附 近の地上に浸出 す る温 泉水に養はれ る藻 塊。「澀 度 47°
g
, pH 8・Oe赤 湯 所 産の藻 類 は藍 藻のみで次の
6
種であつ たo(1)Chroococeus minor (KtiTz・)N臨 一 Nα 2・孤 生 し父 は 2箇連生 す る。 Phormi − dium 伽 gile, Mastigocladus laminosusの 群 塊中に 混生 す。 (2 ))lustigoeladus lamino−
8uS COHN .− No ・1,2,
7
,8・(3
)Oscillatoria terebrlformis AG・ 一 No・II,12 ・P駐ormidiu 皿fragileと混 生 す。
(4)0 . geminata MENEGH ・− No ・2,3,
7
,8
・細胞は徑3
−3
・5
μ・長さ 3−
8
μo(
5
)0 ,Cortiana MENFk;H ・− No ・9
, 10・ H ・(
6
)Phormid{um fragile(MEe“EGH .) GOM . 一 No . r−
8
, Io, I L流 泉叉 は靜止温泉中 に柔軟なる塊を成すo 細 胞
の徑1−1・
3PS
,長さ 1・2−3
μ。赤湯の藻類中 優占種と して Ph ・fragileを 指 摘 する こと が で きる。 此 藍藻 は 普 通の 淡水 は勿論其他 種 々の 水 域に産 し, 温 泉植物として も稀 らしくない。
池
の .
湯
仁 伏 温泉 か ら約
9km
の 南 西に あた り, 屈 斜 路 湖 岸に接して 湧 出 する。 和琴温泉と 川 湯との 略々中 間に位し, その 名の如 く温 泉 水が湛へ て池 を成 してゐる。 周囘約50m
面積約 Ioa あ り,圓形に近 く, 一方の 口か ら湖水に注い で ゐ る
。 湯 量は豊 富で池 底の 諸 所か ら絶えす 湧 出 する が殆ど利用 せ られて ゐないc 筆 者は昭和 T3 年 8月
9
日澀 泉 植 物の調 査を行つた。 泉温は池の 周漫部に於い て測 定 し得たる の み で あるが, 位 置によつ てか な りの 差異が認め られ る。 概 して 湖 水に向つ て 右岸の方 が左 岸に比 して 高 温である。 最高
za
So
°c で あつ た が流出口附近 ぱ 43°C に 過 ぎな かつ た。 温 泉 植 物の 繁 殖 極めて旺盛で, 池 底i
は湧 出 孔附 近 を 除 き全 面藍藻を以て厚 く被はれてゐる。採 集 標 本は次の 巧 箇で ある。
No . 1−6,温 泉の南側 巾央附近の靜止水中に生 育せ る もの 。 温度 44−45°C
, pH 8・1。
No .7,8.流 田口 に近く生育せ る ものo 澀匿 41.8ec, pl{8.Oo