* 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科 ** 東京学芸大学
*** 埼玉大学
**** さいたま市立新開小学校
***** 東京学芸大学(184-8501 小金井市貫井北町 4-1-1)
ワークショップ形式の跳び箱運動における学びの解釈
── 質的研究法を用いて ──
松本 大輔
*・細江 文利
**・鈴木 直樹
***・田中 勝行
****健康・スポーツ科学分野
*****(2008年6月18日受理)
MATSUMOTO, D., HOSOE, F., SUZUKI, N. and TANAKA, K.: Interpreting learning in the vaulting horse movement of a workshop style classes -By using qualitative study-. Bull. Tokyo Gakugei Univ. Arts and Sports Sciences., 60: 131-141. (2008)
ISSN 1880-4349 Abstract
In a recent study, attract attention learning of Social. construction.
In Social construction learning, the learning is defined as participation not acquisition. In this learning, The participant aims at the creation through participation and an experience.
The style of the learning is a workshop style. A workshop style is a style of the creation in the community (Nakano, 2001). The purpose of this study is to interpret student’s learning in the vaulting horse movement of a workshop style classes.
The object were fifth grader students And teaching materials was the vaulting horse movement in this study. The analysis methods were qualitative class analysis and impressionistic essay analysis.
As a result transformations of student’s learning were found three expanses.
1) The expanse of the sensory experience.
2) The expanse of the skill and the place.
3) The expanse of thought and creativity with a friend.
In this study, Student’s learning of the vaulting horse movement of a workshop style classes was interpreted from the sensory experience, the skill and the place and thought and creativity with a friend.
Key words: Workshop style, Qualitative study, Physical education class in an elementary school.
Department of Health and Sports Science, Tokyo Gakugei University, 4-1-1 Nukuikita-machi, Koganei-shi, Tokyo 184-8501, Japan
要旨: 社会構成主義の学習観では,学習のプログラムを系統化し,効率的に知識や技能を記憶,獲得することが目 指されるのではなく,参加・協働という概念から授業という文化的な実践への参加を通して,知識や技能を創造,構 成することが目指される。そのような学習観において「講義などの一方的な知識伝達のスタイルではなく,参加者が
自ら参加・体験して共同で何かを学びあったり創り出したりする学びと創造のスタイル」としてワークショップの重 要性が示されている。
本論では「ワークショップ形式」の授業を実践し,その授業における児童の学びを質的研究法を用いて解釈した。
「ワークショップ形式」の跳び箱運動の授業では第 1 ステージとして教師の考えた場で活動を共有し,安全,感覚,
技を体感する。第 2 ステージでは運動のイメージを広げさせ,場の工夫のアイディアを出し合う。第 3 ステージでは クラスの仲間と場の工夫やアイディアを共有する。といった 3 ステージによって授業構想した。質的研究法としては
「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」と感想文分析を用いた。
その結果,児童の学びを「感覚体験のひろがり」「技や場のひろがり」「仲間と考え創造するひろがり」という三つ の規準によって捉えることができた。それは,本研究における「ワークショップ形式」の跳び箱運動の授業において, 生成された児童の学んでいることを「感覚体験」「技や場」「仲間と考え創造する」という視点から解釈することがで きたともいえる。
1.緒言
1.1 参加・協働としての学び
近年,学びという言葉を多く目にするようになった。
これは,近年の教育論議において学習に代えて学びとい う概念を用いることと関連があるといえよう。この学習 から学びへという背景を,広石(2005)1 )は「従来言わ れてきた『教師中心から生徒中心へ』『教えから学びへ』
『伝達から対話へ』といった教育的スローガンを二極的 な振り子運動に矮小化させる議論に還元できない,教育 の見立てなおしを迫る社会構成主義の影響が確認でき る」と述べ,社会構成主義の学習観が影響していること を示唆している。
社会構成主義の学習観においては,「知識は社会関係 の中にある」というGergen(2004)2 )の考えに代表され るように,学習を個人の知識の獲得という行為としてで はなく,共同体において学習者が他者とかかわりのある 活動を通して,意味を構成していく社会的な行為として 捉えている。それは広石(2005)3 )が「『学習』は所与の
『知識の記憶』ではなく,共同体の相互作用,複数の異 なる真理間のコミュニケーションによって『知識を構成』
していく弁証法的で解釈学的な協働実践として見立てら れる」と述べ,また美馬ら(2005)4 )が「学習を個人の中 で起こるものとはせず,共同体との社会的な関わりやそ の共同体の中に存在する様々なもの(人工物)との相互 作用の中で生じる過程だとする」と述べることからも理 解できよう。このような学習観では,知識や技能を実在 の真相・普遍的真理として捉えず,共同体への参加を通 して,相互作用により構成していくものとして捉えてい る。つまり,社会構成主義の学習観では,学習のプログ ラムを系統化し,効率的に知識や技能を記憶,獲得する ことが目指されるのではなく,授業という文化的な実践 への参加を通して,知識や技能を創造,構成することが
目指されるといえよう。すなわち,学習を獲得から共同 体への参加・協働によって捉えなおすのである。このよ うな学習観は,Lave(1993)5 )らの「正統的周辺参加論」
においても同様な指摘が伺える。
このような参加・協働という概念においては,これま で教師の指導に対する子どもの学習という,受身的な営 みから,主体的な営みとしての学びという言葉を用いる ことで表していると考えられる。これは,「『参加』とい う概念を授業において可能にするのが『学び』である』
と湯口(2007)6 )が指摘することからも理解できよう。す なわち,共同体への参加とは,まさに子ども 1 人 1 人の 学びであるといえよう。
1.2 ワークショップ形式の授業
このような参加,協働の学びのスタイルとして,近年 注目されているのが,ワークショップという学びのスタ イルである。ワークショップに関して中野(2001)7 )は,
「講義などの一方的な知識伝達のスタイルではなく,参 加者が自ら参加・体験して共同で何かを学びあったり創 り出したりする学びと創造のスタイル」と定義している。
また中野(2001)8 )は,ワークショップの意義として,「関 係の豊かさ」「自分らしく生きる」「知恵も力も『関係』
の中に生じる」「市民意識の醸成」の 4 点を挙げている。
さらに,広石(2005)9 )は「ワークショップ型の学びでは,
学習の主体者は参加者全てであり,そこで構成される新 しい知は,個人の所有物ではなく,共同の創造物」と述 べている。同様に,美馬ら(2005)10)もワークショップの 学びのスタイルの特徴として,参加・活動・状況・文脈・
関係性を挙げている。つまり,ワークショップにおける 学びの意義を,知識や方法の獲得としての学習ではなく,
その参加者同士の相互の関係性の中での創造の学びであ るということの重要性において示しているといえよう。
体育授業における「ワークショップ形式」の授業の実
践において,鈴木ら(2006)11)は,体力を高める運動の 実践より「多くのトレーニング方法や効果的な方法を効 率的に獲得したりすることが,目指されるのではなく,
授業における文化的実践の中で,体力を高めたい自分が 自覚的になり,関係の中で体力の高め方を思考し,関係 の中で意味が生成された『体力の高め方』が身について いくと考えられよう」と述べ,「ワークショップ形式」の 授業における獲得としての学習から生成,創造の学習へ の転換の重要性を示めしている。また,湯口(2007)12)
はワークショップを導入した授業を「『運動のおもしろい 世界に参加することで,まず,自分なりのおもしろい世 界を探索し,そこに参加している他者と,今ここにもっ ている私の身体の情報と相互作用させ,新たなおもしろ い世界を創発していく』という『場』の中で,参加と創 造がリゾーム状に展開する『学び』を保障する学習であ る」と定義し,「ワークショップ形式」の授業における,
かかわりによる新たなおもしろさの創発の重要性を述べ ている。
さらに古賀(2002)13)や山崎(2006)14),松本ら(2008)15)
の実践でも「ワークショップ形式」の授業における関係 性の中での創造,発見,生成の営みの重要性が認められ ている。このように,「ワークショップ形式」の授業では いま−ここ における状況と文脈を重要視し,学習を参 加・協働における創造,発見,生成の営みとして捉えて いるといえよう。しかし,体育授業においてはまだまだ
「ワークショップ形式」の授業の実践は多いとはいえな い。
2.研究の目的と方法
このような参加者同士が相互にかかわり合いながら,
自分たちの運動の楽しさを創造・発見していく「ワーク シップ形式」の授業における学習内容について,湯口
(2007)16)は「モノとのかかわりや,他者との社会的な 学びの中から創発される」と述べている。さらに,広石
(2005)17)は「ワークショップ型の学びは,参加者によっ て生起する相互作用(互いの違いが創造性を生むこと)
を大切な要素と考えているため,誰が参加するかによっ て,学びの中味も大きく変ってくる。つまり,事前に学 びのデザインを完全に記述することは不可能な開放系の 学び(意味生成の自由な学び)である」と述べ,「ワーク ショップ形式」の学びではその学習課題設定自体が正解 を前もって想定しておらず,学びの過程における経験を 重視することを示唆している。また細江(2006)18)も同様 の指摘をしており,「ワークショップ形式」の授業におけ る学習内容を, いま−ここ におけるかかわり合いの中
から創発されたものとして捉えることができるといえる。
つまり「ワークショップ形式」の授業では,児童の学 びや,学習内容は事前に想定されるべきものではなく,
授業の過程を解釈することで捉えることができるといえ よう。この意味において,「ワークショップ形式」の授業 の実践では,授業の計画と,相交わりながら授業の児童 の学びの解釈が重要な視点として考えられる。すなわち,
「ワークショップ形式」の授業を実践することは,その中 でどのような学びが生成されているのかを解釈すること によって,その学習内容や学んでいることを捉えること ができるのである。
このような視点に立ち本研究では,参加・協働として の学びのスタイルである「ワークショップ形式」の跳び 箱運動の授業を実践し,その授業における児童の学びを 解釈することを目的とする。
その中で,「ワークショップ形式」の授業においては,
湯口(2007)19)が指摘するように,授業で起きているあり のままを観察し,その意味を解釈することにおいて,児 童の学びそのものを解釈する質的な研究が求められる。
このような質的研究の特徴として,恒吉・秋田(2005)20)
は帰納的であることや,状況と文脈に依存しているこ と,また対象者の視点から捉えることを挙げている。ま た,澤田・南(2001)21)や藤江(2006)22)も質的研究の特 徴として同様の指摘をしている。さらに近年,教育研究 において質的研究に対する関心が高まっている理由とし て,「量的方法は主体である人間をモノとしてとらえ,行 為者の主観的な意味付与を無視している,その方法では 変数間の相関関係ばかりが注目され,相互作用の動的過 程を把握するのが困難であるといった批判もされた」と 酒井(1997)23)が述べることからも,授業という場にお ける,相互作用や動的な過程,行為者の意味といった事 の重要性が述べられると同時に,それらを解釈する方法 としての質的研究の重要性が理解できよう。このように 授業を解釈するという視点が,参加・協働における創造,
発見,生成の営みである「ワークショップ形式」の授業 における,児童の学びの解釈には適していると考えられ る。よって本研究では,鈴木(2005)24)が開発した「カー ド構造化法を応用した質的な授業分析法」と,感想文分 析という質的研究法を用いて「ワークショップ形式」の 跳び箱運動における児童の学びを解釈することとした。
3.「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」
3.1 カード構造化法を応用した質的な授業分析の 理論的背景
「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」につ
いて,鈴木(2005)25)はこれまでのカード構造化法によ る授業分析が,「授業を分析するトレーニングが必要で あり,時間もかかる。さらに授業者本人が行うこともで きない」という問題があったと指摘している。そこで鈴 木は,分類する際の規準を予め知らせ,見出しつきのカ テゴリーを増やすことで,解釈の時間を削減することと した。そうすることで,全体を概観する中から,状況と 文脈を把握し,授業改善の手立てを見出すことが出来る ように考案したものが「カード構造化法を応用した質的 な授業分析法」である。
また,この分類する際の規準において,鈴木は「目 標にとらわれない評価」の理念に立脚した実践(鈴木 ら,2004a, 2004b)26)27)と「M-GTA」による研究(Naoki,
2007)28)の成果を反映させている。そして,状況と文脈,
場の解釈,意味生成,かかわり合いという視点を規準に し,その規準に従って子どもの学びを解釈していく手法 が「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」であ るといえる。
3.2 調査対象
S 県 S 市立S小学校の 5 年生33名(男子18名,女子 15名)
3.3 調査内容
調査内容として第 1 時〜第 4 時に,鈴木(2005)29)が 開発した「カード構造化法を応用した質的な授業分析 法」を用いて観察者Aと観察者Bが各々独立して調査を 行い,児童の学びをワークシートにまとめた。
3.4 分析方法
分析は,児童の学びについて気づいたことをポスト イットに書き込んでいった。授業者は,授業後にビデオ を視聴しながら分析を行った。一回の授業で70から100 の出来事をそれぞれの評価者が書き込むように心がけ た。その後,鈴木(2005)30)によって作成されたワーク シート(資料 1 )にそれらのポストイットを分類し,ど こにも分類されないものについては,別のカテゴリーを 作成していった。全体が出来上がった後で,全体を見つ め,相互の関わりから解釈を行い,児童の学びの様相を まとめた。この「カード構造化法を応用した質的な授業 分析法」を行う上で,内的妥当性を保障するために,独 立した各2名がそれぞれ授業を分析する「観察者(調査 者)のトライアンギュレーション」(Flick, 2002)31)と,毎 時間,授業後に,観察者Aと観察者Bを中心に,授業参 観者と検討会を開催し,検討を行う「仲間同士での検証
(検討会)」(大友,2006)32)を用いた。この検討会には,
観察者Aと観察者B以外にも,授業を参観した学生,院
生,教員,大学教員などその時間の授業を参観した仲間 にも参加してもらった。毎回,観察者Aと観察者Bを含 め 5 人程度の人数であり,観察者AとB以外は,毎回不 定期なメンバーである。この中で,授業の反省や改善点,
児童の様子などを話し合った。そして単元終了後,観察
者Aと観察者Bのワークシートにおける「解釈される子
どもの学び」という欄の記述を抜き出しまとめた。その 後,観察者Aと観察者Bの記述を見比べ,同じ事柄に注 目しているものをまとめていった。なお,2 人の観察者 のプロフィールは以下の通りである。
・観察者A
分析当時S大学の大学院生修士課程 2 年。教職経験 なし。半年間の小学校での学習ボランティア経験あり。
これまでに修士課程の 2 年間で10時間以上の体育授業 を参観している。本節の授業の授業構想に関わった。現 在はT大学の大学院生である。
・観察者B
19年間小学校教諭経験。S小学校の教諭であるが,
分析当時は研修生として,一年間S大学で学んでいた。
本節の授業の跳び箱運動の授業者Tである。
4.感想文分析
4.1 調査対象
「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」研究 の対象群と同様。
4.2 調査内容
調査内容として第 1 時〜第 4 時に,授業後,「どんな 楽しさを発見できたかな」という観点を児童に提示し,
味わった運動の楽しさを自由記述させた。
4.3 分析方法
質的な授業分析の結果を補足するため,「研究手法
(方法)のトライアンギュレーション」(Flick, 2002)33)と して児童の感想文分析を行った。感想文分析は,毎授業 後「どんな楽しさを発見できたかな」という問いに対す る児童の自由記述による感想文をまとめ,「カード構造 化法を応用した質的な授業分析法」によって解釈された 児童の学びの様相という観点から,感想文の内容をコー ディングし,解釈した。その上で第 1 時から第 4 時にお ける時系列的な記述内容の変化から,児童の学びの変容 を調査した。
5.ワークショップ形式による跳び箱運動
5.1 授業構想
授業構想において,鈴木ら(2006)34)は「ワークショッ プ形式」を導入した授業の基本的な下記の 5 つの留意点 を提示している。
1 )プロセスそのものを学習ととらえるので内容と方 法を一体としてとらえ,授業づくり行う。
2 )テーマ学習を導入し,「目標にとらわれない評価」
を実践する。
3 )授業の流れを3つのステージから考える(①「情 報の共有化」②「イメージを拡げる,アイディアを 出し合う」③「願いを膨らませる」)
4 )ワークショップのグループ形態は,ステージ段階 および子どもの実態に応じて変化させる。
5 )教師自身のワークショップへの参加が科学的合理 性を保証することにつながる。ただし,あくまでファ
シリテーター 注 1 )としての役割を逸脱しないことが 重要である。
この 5 つの留意点を踏まえ,「ワークショップ形式」の 跳び箱運動の授業構想をおこなった。本授業構想では第 1 ステージとして教師の考えた場で活動を共有し,安全,
感覚,技を体感する。第2ステージでは運動のイメージ を拡げさせ,場の工夫のアイディアを出し合う。(自分た ちの思いを乗せたテーマパークを創る)第 3 ステージで はクラスの仲間と場の工夫やアイディアを共有する(自 分たちの「思い」を仲間に伝える)。といった 3 ステー ジによって授業構想した(図 1 )。
5.2 授業実践の展開
授業は,平成18年 6 月にS市立S小学校第 5 学年A 組(男子18名 女子15名)を対象として行われた「ワー クショップ形式」の学習形態を導入した計 4 時間の器械 ࡕࡁߣߩ߆߆ࠊࠅ߆ࠄ
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資料1 「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」によるワークシート
第1ステージ 第2ステージ 第3ステージ
・学習の流れをつかむ
・教師の示した活動の共 有化
「グループ内の共有化」
教師の示した場を組み替え,自分たちの
「思い」を乗せたテーマパークを創る。
「グループ間での共有化」
自分たちの「思い」をクラス全体で 共有化し思いを膨らませる。
図1 授業の流れ
運動「跳び箱運動」の授業である。授業者は,観察者B でもあるT教諭(教員経験19年)である。この授業で は宙に浮く・跳ぶ感覚を一連の動きの中から楽しみ,仲 間と協力しながらの跳び箱との空間的なかかわりや時間 的なかかわり,運動の特性に気づき,心地よい感覚を身 体レベルで理解できることを目標とした。テーマ単元学 習を基本とし,「ワークショップ形式」の学習の基本で ある「目標にとらわれない評価」と「テーマ学習」とし て「跳び箱テーマパークを創ろう」を授業テーマとし実 践した。
まず第 1 時に教師が創った情報共有の場を体感し,
テーマへ向けての身体了解を共有した。続いてその了解 のもとグループに分かれ,ワークショップ1(グループ ワーク)では,グループごとに各自,動きながら互いに 動きを見合い,意見を出し合い,自分の「思い」をのせ た活動ができるように計画した。その「思い」を仲間に 伝え,仲間とのかかわりから個人的な思い,集団的な思 いを拡げるためにワークショップ 2(クラスワーク)を,
計画した。シェアリングを重ねながら,思いが膨らみ一 人ひとりが跳び箱運動の意味を生成できるように教師が ファシリテーターとしてかかわるように配慮して学習を 展開していった。具体的には以下の流れの通りである。
① クラスを6グループに分け,教師が創った情報の 場のそれぞれの楽しさに触れるようにステーショ ン学習を行う。すべての場を体感した後,こだわ りの場でもう一度活動する。
② グループ・ワークとして,グループ内で活動の共 有をし,教師の創った場を組み替えてマイ・アト ラクション創りの活動を行う。
③ クラス・ワークとして,グループ内でキャストと ゲストにわかれ,グループ間の活動を共有しあう。
④ 教師は,ファシリテーターとして授業に参加する。
その際,児童の動きの発想を豊かにし引き出させ るような言葉がけや行動を心がける。
5.3 単元の学習過程
「ワークショップ形式」の授業の流れ図 1 を踏まえ,
単元の学習過程は図 2 のように作成された。
6.結果と考察
6.1 「カード構造化法を応用した質的な授業分析 法」からの解釈
「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」は資
図2 テーマ単元学習による跳び箱運動の学習過程
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料 1 のワークシートを用いて行った。これらのシートが 毎時間 2 人の観察者によって作成されたので,合計 8 枚 の分析ワークシートが作成された。
観察者が,ワークシートにポストイットを分類し,そ の全体のかかわり合いから児童の学びの様相を解釈し,
まとめたものが表 1 ,表 2 ,である。
解釈された児童の学びの様相では,「跳んだり跳び下 りたりする場に夢中になっている」(表 1 ,第 1 時),「子 どもたちは遠くへ跳ぶことや高く跳ぶことまた複雑な場 で活動している」(表 1 ,第 2 時),「子どもたちは高い 場に挑戦したり,困難な場に挑んだりして跳び箱に没頭 している」(表 1 ,第 3 時),「子どもたちは新しい技や困
第1時 初めての教師,場,グループ活動で,動き方になれなる段階である
その中でも,自分の動き方に没頭し始めた子やその子の動きを真似て楽しむ子が出てきている まだまだ,教師主導の流れであり,その流れを楽しんでいる子どもたちである
第2時
モノから働きかけられる跳び方,回り方をいろいろ試したり,改良したりすることに没頭している段階 であるまた,仲間の真似をすることも楽しく,動きが飽和していない
場の組み換えよりもまだまだ共有体験をしたいと感じられる
第3時
教師の指示と児童の運動感覚とのズレが見られるが,跳び下り方は跳び箱の置き方を工夫して運動して いる友達の動きを真似た楽しみ方が多い
テーマを意識した活動が少ない
第4時
新たな感覚経験を楽しむことが中心活動となり,テーマへの意識が進まない
跳び箱の跳び越し方への「できる・できない」の感覚も出てきて,依存した活動になることもある 身体了解を通しての場の組み換えの様子も出てきているが,楽しみ方の飽和状態も見られる
教師・仲間とのかかわりはあるが,運動の発展・深まりが薄く場の組み合わせ方に興味が向いている 表2 観察者Bによる解釈された児童の学びの様相
第1時
子どもによって好きな場と嫌いな場での活動の夢中さが違った テーマという意識はない
活動は児童が主体というより,教師主体であり教師の指示待ちをしている児童が多かった 今までと違う跳び箱運動に戸惑っているようであった
人の動きをまね新しい動きに触れ楽しんでいる エバーマットやロイター板の特性に触れ楽しんでいた 仲間と協働したりシェアすることよりも自分が楽しんでいる 跳んだり跳び下りたりする場に夢中になっていた
第2時
子どもたちは遠くへ跳ぶことや高く跳ぶことまた複雑な場で活動に没頭している 場にはテーマはなくただ跳び箱やマットを重ねたり横にしたり複雑な場を作っている 人の動きを真似して新しい動きに挑戦して楽しんでいる
ポーズを工夫したり,回り方を工夫して自分たちで楽しさを見出している 話し合いがまとまらずに活動時間が短くなるグループもある
活動や場に関してはグループで理解はしているがシェアしているとはいえない グループ内で跳び方や約束事を決めている
徐々に児童主体で活動が行われている
第3時
子どもたちは跳びおりたり,高い場に挑戦したり,困難な場に挑んだりして跳び箱運動に没頭している テーマという意識は低く場で今はただ楽しんでいる
人の動きをまねたり,教えあったりしてシェアすることで新しい動きに触れ楽しんでいる 安全面においてもグループ内で約束を決めるなど全体的に主体的で積極的に活動している
第4時
子どもたち新しい技や困難な場に挑んだりして跳び箱運動に没頭している ただ高い場ではなく新しい技に挑戦できる場を作っている
テーマという意識は低く場で今はただ楽しんでいるがその場に飽和している
安全面においてもグループ内で約束を決めるなど全体的に主体的で積極的に活動している 仲間とシェアすることで新しい動きに触れ楽しんでいる
動きながらシェアすることができ始めている
自分の技に新しい名前をつけて楽しんでいる姿からテーマを意識する児童も現れ始めている 表1 観察者 A による解釈された児童の学びの様相
難な場に挑んだりして跳び箱運動に没頭している」(表 1 ,第 4 時),「自分の動き方に没頭し始めた」(表 1 ,第 1 時)「モノから働きかけられる跳び方,回り方をいろい ろ試したり,改良したりしてすることに没頭している」
(表 2 ,第 2 時)「跳び下り方は跳び箱の置き方を工夫し て運動している」(表 2 ,第 3 時)「新たな感覚経験を楽 しむことが中心活動となり,テーマへの意識が進まない」
(表 2 ,第 4 時より),という児童が,跳び箱運動の克服 としての特性に触れている姿が特徴的である。これらの 学びの様相は,児童が技や場にかかわりながら様々な感 覚を体験していると解釈することができる。すなわち感 覚体験を通して,克服の運動の特性に児童の学びが展開 されることが理解される。児童が授業を通して,跳ぶ,
高く跳ぶ,跳び下りる,新たな感覚体験を楽しむなどの,
自分たちの感覚体験を技や場とのかかわり合いの中で感 じていることによって学習に状況性や文脈性を生み出し ているといえよう。そこで,表 1 ,2 より第 1 時から第 4 時へ感覚体験の変化を捉えると,高い場に挑戦してい た児童が新しい技に挑戦する変化を読み取ることが出来 る。これはただ高いだけの場を跳び越す感覚から新しい 技で跳び越すことによる感覚体験をする場にひろがりを みせ,その中で感覚体験を多様にしていっていると解釈 できる。すなわち,感覚体験の中でまわりの環境とかか わり合いながら場を変化させ,その場に「ある」という 自分を変化させているといえる。よって「感覚体験のひ ろがり」という規準によって授業の中で児童の学びの変 容について解釈することができるといえよう。
次に,「人の動きをまね,新しい動きに触れ楽しんで いる」(表 1 ,第 1 時)「ポーズを工夫したり,回り方を 工夫して自分たちで楽しさを見出している」(表 1 ,第 2 時)「人の動きを真似して新しい動きに挑戦して楽し んでいる」(表 1 ,第 2 時)「新しい技に挑戦できる場を 作っている」(表 1 ,第 4 時)「その子の動きを真似て楽 しむ子が出てきている」(表 2 ,第 1 時)「仲間の真似を することも楽しく,動きが飽和していない」(表 2 ,第 2 時)「身体了解を通して場の組み替えの様子が見られた」
(表 2 ,第 4 時)という他者の模倣を手がかりとして,学 びを展開させている様相も特徴的であった。これらの箇 所からは,授業を通して児童が仲間や場や技とかかわり 合う中で,技の工夫や場の工夫を行っている学びの様相 が解釈される。
佐藤(1995)35)が「まねび」「かたどり」の学習を強調 しているが,なりたい自分を見出し,その中で学習を展 開させているといえる。このようなことから,表 1 ,2 よ り第 1 時から第 4 時への仲間や教材とのかかわりの中で 技や,場の工夫の変化を捉えると,場の工夫や,友達の
真似から,身体了解を通しての場の工夫,技に独自の名 前をつける工夫に変化を読み取ることが出来る。これは,
ただ真似をしたり,工夫をしたりするだけから,仲間と のかかわり合いからの場の工夫や自分独自の技の工夫 へ,工夫のひろがりをみせ,技や場の工夫を多様化して いっていると解釈できる。それは「かたどり」から「ま ねび」へと変化していくプロセスといえよう。したがっ て,この工夫のプロセスに児童の学びの変容を捉えるこ とができ,「技や場のひろがり」という規準によって授業 の中で解釈することが可能となるといえよう。
さらに,「仲間とシェアすることで新しい動きに触れ て楽しんでいる」(表 1 ,第 4 時)「グループ内で跳び方 や約束を決める」(表 1 ,第 2 時)「安全面においてもグ ループ内で約束を決めるなど全体的に積極的に活動して いる」(表 1 ,第 3 時)「教えあったりしてシェアするこ とで新しい動きに触れて楽しんで運動している」(表 1 , 第 3 時)「場の組み換えよりもまだまだ共有体験をした いと感じられる」(表 2 ,第 2 時)という他者とともに創 造的に活動している学びの様相も特徴的であった。これ らの箇所からは,授業を通して児童が仲間と接して,考 えることや約束,決まりごと,を考え創造する学びの様 相が解釈される。
これは仲間とかかわり合いながら新しい技や場,また グループ内での約束を考え創造する活動であり,この仲 間とかかわり合い何かを考え創造する中で,児童の学び がひらかれていったといえよう。そこで,表 1 ,2 より 第 1 時から第 4 時へ仲間とかかわり考え創造することの 変化を捉えると,決めなければいけない,あるいは教師 から与えられたものとして,グループ内で約束事や跳び 方を決めていた段階から,自分たちのかかわり合いにお ける状況と文脈に応じて,互いに教えあったり,シェア することを通して新しい動きや新しい場を考え創造する 段階に変化していっていることが読み取れる。つまり,
仲間とかかわりながら考え創造することをひろげていっ ていると解釈できる。そこで,児童の学びの変容を「仲 間と考え創造するひろがり」という規準によって授業の 中で解釈することが可能となるといえよう。
以上の質的分析による結果と考察より「ワークショッ プ形式」の授業の中の児童の学びは「感覚体験のひろ がり」「技や場のひろがり」「仲間と考え創造するひろが り」の三つの規準から変容していることが明らかとなっ た。この三つの規準とも「ワークショップ形式」の授業 を通し,仲間や教材・教具,とかかわり合う中で新しい 自己や意味を見出し,運動を変化させていったと考えら れ,その変化の中にこそ児童の学びの変容を捉えること ができるといえよう。
6.2 児童の感想文分析からの解釈
「カード構造化法を応用した質的な授業分析法」によ り考えられた児童の学びの三つの規準を元に児童の感想 文の内容を分類し,第 1 時から第 4 時への変化をみるこ ととする。
まずは「どんな楽しさを発見できたかな」という問い に対する自由記述の感想を「感覚体験のひろがり」とい う規準で分類し,表 3 に示した。その結果,第 1 時・第
2 時では「跳ぶ」「回る」「降りる」などの記述がおおく その活動そのもので感じる感覚そのものを楽しんでいる と考えられる。第 3 時では「高く跳ぶ」「 8 段から跳ぶ」
「高い跳び箱が楽しい」などの記述より,場とかかわりな がらよりスリルやワクワクする感覚を楽しんでいると考 えられる。第 4 時では「横に回る」「跳び下りる」「跳び こす」「転がる」「とびのる」などの記述より,場とのか かわり合いから,より複雑な運動体験により自ら感覚体 験を楽しんでいると考えられる。これらの感覚体験の変 化は,単純な感覚体験からスリルやワクワクする感覚体 験へ,さらに,複雑な感覚体験を自ら働きかけて豊かに しようとする変化であると考えられ,感覚体験のひろが りの変化と考えられる。このような感覚体験のひろがり の中に児童の学びの変容を見出すことができるであろう。
また,自由記述の感想を「技や場のひろがり」という 規準で分類し,表 4 に示した。第 1 時では「ただ跳ぶ」
「回る」といった技の記述が多くその活動そのものを,楽 しんでいると考えられる。第 2 時・第 3 時では「ポーズ
を決める」「跳び箱を動かして跳ぶ」「二人で跳ぶ」「連 続で跳ぶ」「場を変えて跳び方を変える」などの記述が 見られ,その活動そのものを楽しむ段階から,人と合わ せて跳ぶことや,場を変えて跳ぶ,など仲間や場とかか わり合いながら活動することに楽しさを感じていると思 われる。さらに第 4 時では,「跳び箱で側転する」「跳び 箱で前転する」「跳び乗る」「回ってから跳ぶ」「跳び箱 とマットを使う」などの記述が見られ,仲間や場とかか わり合いながら,新しい技や場を考えそれに挑戦するこ とやそれを活動することに楽しみを感じていると考えら れる。これらの技や場の変化は,技や場そのもので楽し む段階から,仲間や場とかかわり合いながら楽しむ,さ らにはそのかかわり合いの中で新しい技や場をつくり,
それに挑戦することやそれを活動することを楽しむ段階 への変化として捉えることができ,技や場のひろがりの 変化と考えられる。このような技や場のひろがりの変化 の中に児童の学びの変容を見出すことができるであろう。
さらに,自由記述の感想を「仲間と考え創造するひろ がり」という規準で分類し,表 5 に示した。第 1 時では
「跳び箱を改造した」「跳び方を考えた」の 2 記述のみ であったが,第 2 時・第 3 時では「自分たちでアトラク ションを作る」ことや,「ダブルロケットというアトラク ションは 2 人でやる」「工夫してアトラクションを作る」
「新たなアトラクションができた」「改造したり,やり方 を変えてみる」「みんなと考えみんなと楽しくできた」な どの記述から,この段階ではみんなで考えることや創
表3 感想文分析「感覚体験の広がり」
「どんな楽しさをはっけんできたかな」
第 1 時記述 第 2 時記述 第 3 時記述 第 4 時記述 跳ぶ楽しさ
くるっと回転して落ちる楽しさ 回転しながら跳ぶ楽しさ 跳んだり降りたりする楽しさ
走って跳ぶ楽しさ 跳ぶ楽しさ 回る楽しさ 跳んで回る楽しさ
跳ぶ楽しさ
ジャンプする楽しさ 高く跳んで楽しい 8 段からとぶ 高い跳び箱が楽しい
とびのる楽しさ
回る楽しさ横に回る楽しさ 跳びおりる楽しさ
跳びこす楽しさ 転がる楽しさ
表4 感想文分析「技や場のひろがり」
「どんな楽しさをはっけんできたかな」
第 1 時記述 第 2 時記述 第 3 時記述 第 4 時記述 高くとぶ回転する
回転しながら跳ぶ うしろから跳ぶ 跳んだり降りたりする 3回連続でとぶ
走って跳ぶ 跳ぶ回る 跳んで回る
跳び箱を動かして跳ぶ ポーズを決めた 跳ぶ場をつくる 二人で跳ぶ
横から跳ぶ 連続で跳ぶ 場を変えて 跳び方をかえる 二人でとぶ
とびのる跳び箱で側転 跳び箱を転がる 跳び箱で前転 跳び越す跳び箱とマットを使う 回ってから跳ぶ
造すること自体に楽しみを感じていると考えられる。第 4 時では「友達の考えたモノをいろいろした」「みんな と協力したり,跳び方を教えたり,教えてもらったりし た」「人にアトラクションを教えて分かってもらえたうれ しさ」など,違う友達に自分たちが考え創造したモノを 伝える楽しさを感じている記述も見られた。さらに「い ろいろな楽しさが作れた」「いろいろなやり方を考えた」
などの記述より,いろいろという言葉で表されるように,
第 4 時ではさらに考え創造することを拡げていっている ことがわかる。これらの仲間と考え創造する変化は,み んなで考え創造すること自体を楽しんでいる段階から,
それを仲間に伝えたり,仲間から伝えられたり,共有す ることに楽しさを感じる段階への変化と捉えることがで き,仲間と考え創造するひろがりと考えられる。このよ うな仲間と考え創造するひろがりの変化の中に児童の学 びの変容を見出すことができるであろう。
以上,質的研究法から「ワークショップ形式」の授業 を通して児童の学びを「感覚体験のひろがり」「技や場 のひろがり」「仲間と考え創造するひろがり」という三つ の規準によって捉え,変容を明らかにした。また,児童 の感想分析からも,上述の三つの規準により,「ワーク ショップ形式」の授業を通して児童の学びの質的な変容 が明らかになったといえよう。
7.結論
児童はこの授業の中で環境や仲間いわば,授業にお いて刻々と変化するその場とかかわり合いながら「感覚 体験のひろがり」「技や場のひろがり」「仲間と考え創 造するひろがり」という三つの規準によって学びをひろ
げ,変容させていったといえる。それは,本研究におけ る「ワークショップ形式」の跳び箱運動の授業において,
生成された児童の学んでいることや学習内容を「感覚 体験」「技や場」「仲間と考え創造する」という視点から 解釈することができたともいえる。このように「ワーク ショップ形式」の授業では,児童の学びの変容そのもの が,学ぶ内容として生成されるということが特徴的であ るといえよう。つまり,「ワークショップ形式」の授業実 践における,児童の学びの解釈の重要性を示すことがで きよう。
また,このような「ワークショップ形式」の授業にお いては,教師は内容や楽しさを提供するという役割から,
協働して内容や楽しさを創造・発見していく協働行為者 としての役割が重要であるといえよう。
今後はさらに「ワークショップ形式」の授業実践を提 案し,「ワークショップ形式」の授業の可能性について 詳細に検討していく必要があると考える。
注 1 ) 「ワークショップ形式」の授業では,教師は協働行為者と してのファシリテーターとしての参加が重要となる。この ことについては,広石英記:前掲書 1 ), p.7.及び,湯口 雅史:前掲書 6 ),p.118.を参照されたい.
引用・参考文献
1 )広石英記:ワークショップの学び論−社会構成主義からみた 参加型学習の持つ意義−,日本教育方法学会紀要『教育方 法学研究』,第31巻,p.1,2005.
2 ) Kenneth J. Gergen / 永田素彦・深尾誠 訳:社会構成主義
の理論と実践 関係性が現実をつくる,ナカニシヤ出版,
表5 感想文分析「仲間と考え創造するひろがり」
「どんな楽しさをはっけんできたかな」
第 1 時記述 第 3 時記述
自分たちで跳びかたを考えた
跳び箱を改造した 自分たちで作った みんなで改造する
改造したりやり方を変えてみる 新たなアトラクションができた みんなと考えみんなと楽しくできた 工夫してアトラクションを作った
第 2 時記述 第 4 時記述
自分たちでアトラクションを作った 自分たちで作ってそれを運動した 友達のことがよくわかった ダブルロケットは二人でやった
いろいろな楽しさが作れた 友達の考えたモノをいろいろした アトラクションを作り楽しいものを作った
人にアトラクションを教えて分かってもらえたうれしさ みんなと協力したり跳び方を教えたり教えてもらったりした いろいろなやり方を考えた
2004.
3 )広石英記:前掲書 1 ),p.3.
4 )美馬のゆり・山内祐平:未来の学びをデインする,p.141,東 京大学出版会,2005.
5 ) Jean Lave · Etienne Wenger / 佐伯胖:状況に埋め込まれた学 習,産業図書,1993.
6 )湯口雅史:体育における学習内容の検討−ワークショップ型 授業モデルの提案−,東京学芸大学大学院修士論文,p.54,
2007.
7 )中野民夫:ワークショップ−新しい学びと創造の場−,p.11,
岩波書店,2001.
8 )中野民夫:前掲書 7 ),pp.151-159.
9 )広石英記:前掲書 1 ),p.5.
10)美馬のゆり・山内祐平:前掲書 4 ),p.109.
11)鈴木直樹・塩澤榮一:ワークショップ形式を導入した「体 力を高める運動」の実践提案,体育科教育学研究,第22巻,
第 1 号,pp.25-34,2006.
12)湯口雅史:前掲書 6 ),p.126.
13)古賀泉: 2 年 ボールゲームの授業,こどもと体育,Vol.122,
pp.6-13,光文書院,2003.
14)山崎大志:ボール運動におけるワークショップ形式の授業づ くり,こどもと体育,No.136,pp.6-9,光文書院,2006.
15)松本大輔・鈴木直樹・塩澤榮一・細川江利子:運動の集団 化におけるワークショップ形式の授業に関する研究,埼玉大 学紀要,教育学部,第57巻,第 1 号,pp.75-85.
16)湯口雅史:前掲書 6 ),p.126.
17)広石英記:前掲書 1 ),p.5.
18)細江文利:「ワークショップ型」の導入で見えてきた「かか わり」を視点とした授業,こどもと体育,No.136,pp.10-11,
光文書院,2006.
19)湯口雅史:前掲書 6 ),p.76.
20)恒吉僚子・秋田喜代美/恒吉僚子 秋田喜代美 佐藤学
編:教育研究のメソドロジー.東京大学出版会,2005.
21)澤田英三・南博文/南風原朝和 市川伸一 下山晴彦 編:
心理学研究入門,pp. 48-49,東京大学出版会,2001.
22)藤江康彦 / 森敏昭 秋田喜代美 編:教育心理学キーワー ド,p.254,有斐閣,2006.
23)酒井朗 / 平山満義 編:質的研究法による授業研究,p.86,
北大路出版,1997.
24)鈴木直樹:体育授業の質的分析法の開発,総合研究機構研 究プロジェクト,平成16年度埼玉大学総合研究機構,pp.41- 44,2005.
25)鈴木直樹:前掲書24),p.43.
26)鈴木直樹・細江文利・藤巻公裕・山下英里:体育における
「目標にとらわれない評価」の実践可能性,学校教育学研究 論集,第10巻,2004a.
27)鈴木直樹:体育における「目標にとらわれない評価」の実 践化に関する検討,新潟県体育学研究,第22巻,pp.33-40,
2004b.
28) Naoki SUZUKI: Study of the process of how students generate meanings of physical behaviours-Using a test group of second grade elementary school, Topics of Social and Behavioral Science in Sport, 6th German-Japanese Symposium of Sport Science.
SPORTVERLAG Strauss, pp.67-75, 2007.
29)鈴木直樹:前掲書24)
30)鈴木直樹:前掲書24)
31) Uwe Flick/小田博志・山本則子・春日常・宮地尚子 訳:質
的研究入門,pp.282-283,春秋社,2002.
32)大友智:授業研究の方法論の新しい展開−授業の事例的研 究−,体育科教育学研究,22⑴,pp.65-70,2006.
33) Uwe Flick:前掲書31).pp.282-283.
34)鈴木直樹:前掲書11).
35)佐藤学/佐伯胖 藤田英典 佐藤学 編:学びへの誘い,
pp.81-84,東京大学出版会,1995.