日本文学専攻 英米文学専攻 ドイツ文学専攻 フランス文学専攻 演劇学専攻 文芸メディア専攻 史学地理学科 日本史学専攻 アジア史専攻 西洋史学専攻 考古学専攻 地理学専攻 心理社会学科 臨床心理学専攻 現代社会学専攻 教員紹介 キャリアデザイン 海外留学制度 資格取得 大学院進学 就職サポート 就職実績 読書感想文コンクール、文学部スポーツ大会 学部生によるReal Campus Life
入試情報、オープンキャンパス
「
個
」
の強さが
林 義勝
文学部長
人と社 会は、
「コトバ 」で 動く。
文学部の教育目標は「充分な専門知識を身につけた幅広い 教養人の育成」です。こうした目標を達成するため、学科、専攻 を問わず、カリキュラムの大きな柱に、少人数ゼミ教育を置い ています。1年次の基礎演習から4年次の卒業論文の作成 にいたるまで、各年次に配当されたゼミ科目を履修し、教員 や仲間と熱い議論を交わしながら、自分で調べ上げたことを、 口頭で論理的に説明できるばかりか、分かりやすい文章に まとめる能力を身につけて下さい。教員もその過程で積極 的に関わっていきます。こうして身につけた情報発信力が、 卒業後皆さんが社会で活躍する大切な基盤となるのです。 多様な価値観が同居する世界で共存していくには、他者の 主張に耳を傾けながらも、自らの立場や考え方を冷静に主張 できることが不可欠です。これこそ、長い人生を生きていく上 で欠かせない資質であり、文学部での学修の大きなメリット なのです。 Profile 1972年南山大学外国語学部卒業。1972年から東大 大学院で国際関係論を学び、1976年にカリフォル ニア大学大学院サンタバーバラ校へ留学し、1986年 にPh.D.取得。東大助手を経て、1983年に明治大学 専任講師に就任、助教授を経て、1992年より文学部 教授。専門はアメリカ外交史。主要著書に『アメリカ 研究案内』(共著)、翻訳書に『アメリカ大国への道』 (マイケル・J・ホーガン編)など。C O N T E N T S
P.1 文学科 P.3 P.5 P.7 P.19 P.29 P.10 P.21 P.31 P.11 P.23 P.13 P.25 P.33 P.15 P.27 P.35 P.37 P.39 P.40 P.41 P.43 P.44 P.45 P.46 P.47 P.49 P.17 学部長メッセージ 文学部概要 文学部ポリシー 学科・専攻案内 巻頭特集 卒業生の選択 キャンパスガイド • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • •1
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文学部は人間を
理 解する力を磨く場です!
文学部の学科の相互関係3
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文 学 部 概 要 文 学 部 ポ リ シ ー 文 学 部 概 要 文 学 部 ポ リ シ ー入学志願者に求める高校等での学習への取組み
に対する基礎的知識や理解を期待しています。外国語も、国語と同様に、 長文を理解し得る読解力や論理的思考力が重要です。地歴について は特定の時代や地域に偏らない基礎的知識と、幅広く深い洞察力を 期待しています。なお、国語・外国語・地歴の3教科は、文学部の全て の学科・専攻において必要な教科ですが、とりわけ外国の文学・文化・ 歴史等を研究対象とする専攻においては、高等学校での外国語の学 習が重要です。高校時代に学び、考えるべき課題は大変多く、また多 種多様だからこそ、目標をしっかりと見すえ、確実に課題を解決して行く 姿勢が大切です。 時代や地域を越えて、人間を普遍的かつ総合的に理解するためには、 高校における多様な科目を学習しておくことが大変重要です。変化の 激しい現代に要請される資質は、高校時代までの幅広い学習が基礎 となるからです。大学入試センター試験利用入学試験や全学部統一 入学試験では、「高等学校の段階における基礎的な学習の達成の程 度を判定する」観点から、多様な科目を選択科目に含めています。入学 定員の約5割を募集人員とする一般選抜入学試験では、入学後の専 門性を考慮して、特に国語・外国語・地歴の3教科について、より高度 な学習達成度を期待しています。具体的には、国語においては、長文 を理解し得る読解力や論理的思考力、古典(漢文、文学史を含む)等3. 文学部入学者の受入方針( アドミッション・ポリシー )
教育方針と教育目標
・ 他者との関わりの中で、独創的な生き方を模索し、新しい概念や価 値観の創出を追究したい学生 ・ 専攻する専門領域において明確な問題意識や目的意識、強い学習 意欲を持つ学生 また、各学科では、次のような学生を求めます。 文学科では、様々な文化のあり方を学ぶことに積極的で、それに謙虚 な理解を示すことが出来る学生、また自らの専門性の確立によって 自分の「個」を形成する意欲のある学生を求めます。 史学地理学科では、自然と人間世界のあり方に幅広い興味を持つ 学生、ものごとを歴史的地理的に探究したい学生、文献の読解・分析 能力やフィールド調査能力を身につけて職業に活かしたい学生、幅広 い歴史・文化の知識を活かして国際的に活動したい学生を求めます。 心理社会学科では、個人や集団に対する「専門的援助者」となるため の多角的視野を持つ学生を求めます。 文学部の教育目標は、過去から現在まで多様に展開されてきた人間の 営みのすべてに対して、さまざまな角度からの考察を試みながら、究極 的には、人間そのものを普遍的かつ総合的に理解することです。その 目的を達成するため、充分な専門的知識を身につけた幅広い教養人 の育成を教育方針としています。なお、文学部では専攻単位に志願者 を募集します。当該専攻分野に対する明確な問題意識や目的意識、 強い学習意欲を持つ志願者を期待します。 以上のような教育目標、教育方針に基づき、文学部では、次のような 学生を求めます。 ・ 本学の建学の精神「権利自由・独立自治」を理解し、世界での活躍 を見据えながら、他者や異文化を受容しつつ、確かな「個」を確立に 意欲のある学生 ・ 人と人のつながり、人と社会のつながりに関心をもち、人間の創作 物や人類の過去、社会事象等のアプローチから人間学の探究に 挑戦する意欲のある学生 成しており、専門的に心理を援助する知識や技法と共に、コミュニケー ションや人生のライフサイクル、環境と人間の関わり等の社会の諸相 を分析するため、少人数でのゼミナール形式で研究法や調査法を学び ます。生涯にわたり人間と社会から学び自らを成長させる知力を体得 するために卒業論文を必修としています。 アジア史・西洋史学の各専攻は、日本やイスラーム世界を含むアジア、 欧米各地域の史料講読に重点を置き、考古学専攻と地理学専攻では、 フィールドワークの実習にそれぞれ重点を置いています。いずれも生涯 にわたって学ぶ知力を獲得するための卒業論文を必修としています。 心理社会学科では、人間を内面と社会の両面から学ぶ教育課程を編教育課程の構成
・ 専門分野の基礎を固めるために「概論科目」や2年次に「演習」を置 きます。 ・ 徹底的に専門性を高めるために、専門領域別に分かれる3年次に 「演習」と多彩に選択できる「専門科目」を置きます。 ・ 史料・外国語文献の読解や分析、現地調査(フィールドワーク)、発掘 調査、カウンセリング等を通して、自然や人間世界をより深く理解する ために、「実習科目」を置きます。 ・ 個々の学生が各自の学習成果を形にするために、4年次には、指導 教員と1対1で指導を受ける「卒業論文」を置きます。 文学部の教育課程は一般教育と専門教育に分かれており、専門教 育は少人数のゼミナール教育を基本として、学年が進行するとともに 専門教育の比重が高まるよう、体系的、順次的に教育課程が編成さ れています。 ・ 一般教育では、個々が豊かな将来を築く基礎を形成するために、多彩 な文化に触れる第一歩となる外国語科目、幅広い視野を養う教養 科目、健康的な心身を築くためのウェルネス科目を置きます。 ・ 専門教育は、段階的に実践的な学習ができるようになるために、1年 次には導入教育として「基礎演習」を置きます。教育課程の特長
・ 国際社会の多様性を理解する能力を身につけるために、その端緒と として語学教育を重視しており、目標達成度に応じてステップ・アップ していくプログラムを設置しています。外国語を学ぶだけでなく、外国 語で学び・語ることができる水準まで、学力の伸長を図ることを目標 としています。 ・ 文学部は「人間の生き方」を課題とする文学科、「人間社会の成り 立ち」を課題とする史学地理学科、「人間の心と社会」を課題とする 心理社会学科で、教育課程を構成しています。幅広い知識を身につけ けるために、各学科の大部分の授業は他学科所属の学生も履修する ことが可能です。2. 文学部の教育課程編成・実施方針( カリキュラム・ポリシー )
教育課程の理念
文学科では、日本語・外国語によって制作された文学作品などの研 究、言語そのものの学習・研究を通じて様々な考え方を理解し、翻って 自らのメッセージを構築・発信するための教育課程を編成しています。 少人数の演習による専門的研究の訓練、また自律的学習の集大成と しての卒業論文を必修としています。 史学地理学科では、過去から現在までの人間と自然のあり方・変遷を 学ぶための教育課程を編成しています。いずれの専攻も、文献や史料の 講読研究、演習科目の座学を重視するとともに、史跡調査・発掘調査・ 現地調査などフィールドワークも重視しています。このうち、日本史学・ 文学部は「人間とは何か」という問題に多角的に取り組み、充分な専 門知識と幅広い教養を身につけるため、「教養科目」と「専門科目」によ るカリキュラムを編成しています。学生は、知識や教養を単に受容する だけではなく、他者を尊重しながらも、自らの考えを積極的に発信し社会 に貢献できる「個」を育成するため、1年次からの徹底した少人数教育 による「演習科目」での学習を行います。特に生涯にわたって出会う 人々や社会から学び、自らを成長させる知力を修得するために、指導教 員や学生同士の議論の中で自ら学ぶ力を修得する「卒業論文」を必修 としています。1. 文学部学位授与方針( ディプロマ・ポリシー )
目指すべき人材象
人間の総合的探求を目指す文学部の各学科は、それぞれ「人間の生 き方」、「人間社会の成り立ち」、「人間の心と社会の問題」を中心課 題に据えながらも、人間の「知性」と「感性」と「実践」の相関を究明し、 それらを自らの言葉で発信していく力を養うことを通じて、新しい時代に 対応できる創造的かつ人間性豊かな教養人の育成を目標とします。 文学部が掲げる教育理念は、「充分な専門知識を身につけた幅広い 教養人の育成」です。このことは、いいかえれば、確固とした専門知識 の習得を不可欠の前提としながらも、その専門分野のみに偏ることの ない広い視野に立ち、公正かつ的確な判断を下すことのできる人材 の育成と言えます。そのための具体的到達目標
また、各学科では次のとおり具体的な到達目標を達成することを求め ます。 文学科は、文学・思想・芸術・メディアなどにおける諸事象を論理的に 分析し、その本質を客観的に判断できる能力、また自らの思考をメッ セージとして発信できる力を涵養することを到達目標とします。 史 学 地 理 学 科では、史 料・外 国 語 文 献の読 解・分 析 能力、現 地 調査・遺跡調査等の能力を獲得し、自然や人間世界を歴史的・地理 的に認識し、多角的に思考し、豊かな国際感覚をもって、積極的に行 動できることを到達目標とします。 心理社会学科では、「生きやすい社会」のあり方を求めて、共生する 社会を模索しつつ、「心」を個人の内面的問題としてではなく、病理を 生み出す「社会」とのかかわりで思考できる人材を涵養することを到達 目標とします。 本学学則に定める期間在学し、最終学年には集大成となる卒業論 文を完成することが求められます。提出された論文は口頭試問を課し、 厳格な審査が行われます。これを含めた128単位の基準を満たした者 に、「学士」(文学)を授与します。 学生には教育課程を修了するにあたり、次のような具体的な到達目 標を達成することを求めます。 ・ 文学部の学習で培った十分な専門性と幅広い教養を理解し、社会 の課題を自ら調べ上げ、論理的に説明することができる。 ・ 世界での活躍を視野に、人間理解や異文化理解を深め、外国語で 多様な価値観を分かりやすく表現する能力を涵養する。 ・ 人間学を学び、個を磨くことから、他者を尊重しながら自らの考えを 冷静に主張し、協調して物事に取り組むことができる。 ・ 生涯にわたって出会う人々や社会と向きあう中で、相互に学び合い、 社会全体を高める知力を体得する。 文学部の教育理念は「充分な専門知識を身につけた幅広い教養人の育成」です。この理念を実現するために、文学科・史学地理学科・心理社会学科の 3学科があり、さらにそれらは13専攻で構成されています。各専攻はまさに専門性を獲得するための道筋ですが、それだけでなく、他専攻・他学科設置科 目や基礎・総合科目を横断して履修する中で、幅広い教養を獲得する仕組みとなっています。上図のように、文学科はことばや作品をとおして人間の生き 方を、史学地理学科は人間社会と歴史を、心理社会学科は人間の「心の問題」を内側(心理)と外側(社会・環境)の両面からそれぞれ探究するのが本 旨であり、それらを統合して文学部では「人間学」を究めます。「人間学を究める」とは、自分自身だけでなく、日常接する相手の考え方や心を理解し受けと める力、生涯にわたって自他ともに生きる支えとなる力の獲得を意味します。明治大学の充実したカリキュラムと設備の他に、大学の周りには劇場・美術館・ 博物館など文化施設がたくさんあります。明治大学文学部とそれを取り巻く文化環境を活用して、人間を理解する力を磨きましょう。卒業生は、作家や 研究者、教育・公務・出版・マスコミ・情報などだけでなく、じつに多彩な分野の第一線で活躍しています。それは、社会が人間学を求めているからです。 知的遺産の 研究 現場性の重視 内面性の 追求 日本史学 アジア史 西洋史学 考古学 地理学 現代社会学 臨床心理学 日本文学学 文 学 科 文芸メディア文 史 学 地 理 学 科 心 理 社 会 学 科 人間社会と歴史の探究 人間の「心の問題」の探究 人間の生き方の探究 人間学学科・専攻案内
学 科 P.33 P.35 少人数の基礎演習で、日本文学(古典・近代文 学など)の広く深い基礎力を身につけるととも に、日本文学史を学び、図書館所蔵の資料も 使いこなせるようにします。 「フランス語」…文法の他に読む・書く・聞く・ 話すの基礎を学びます(目標:仏検3級、既習 者クラスあり)。 「専門」…講義や少人数参加型の演習でフラ ンスの文化・文学に親しんでいきます。 基礎演習を通して、演劇を学問の対象として 学ぶ際の基本的な姿勢を身につけます。また 西洋・日本の各演劇史で、過去の演劇遺産が どのように構築されたかを学びます。 演劇学演習(2年)において、より専門的な調査・ 研究の姿勢を身につけます。自分の力で調べ ながら、発表を重ねつつ、知的関心の領域を 広げる訓練をします。 演劇学演習(3年)において、卒業論文を視野 に入れた本格的な演習作業を行います。また、 戯曲、演出、演劇論など、理論的な領域での 各論を学びます。 引き続き「文芸メディア演習」で研究方法を 深めつつ、「日本文芸思潮史A・B」や「外国 文芸受容史 」で、日本の文芸をモデルに、 広く文芸の精神史的位相を研究します。 「文芸メディア演習」で研究の技術を磨き、選択 科目の「メディア史」「現代文化論」などで文芸 メディアの裾野を広げ、各自の研究テーマに応じて 科目を履修していきます。 「文芸メディア概論A・B」で文芸メディアの捉え 方を学び、「基礎演習」で<読み>の実際と研究 方法を、「表現・創作Ⅰ」で文章表現の基礎と <表現>の諸相を学びます。 日本史を学んでいくための基礎的方法等を「基礎 演習」で学習し、「史学概論」「日本史概論」 を選択すれば、歴史学の知識や日本史の通史 的理解を深めることができます。 歴史研究には欠かせない史料の読解・利用 方法等を「史料演習」で学習し、史学史や日本 史関係の論文・専門書の講読を通じながら専門 書を読む力を、「文献講読」で養います。 1・2年次で培ってきた知識をもとに、「演習」 を選択し、各自で決めたテーマについて主体 的に取り組み、卒業論文作成に向けて準備 をします。フィールドワークも実施されます。 「文献講読A・B(アジア史)」は外国語史料 の読解力を高め、「演習Ⅰ(アジア史)」では、 各自文献を調べて卒業論文のテーマを選び、 発表します。専門的な講義も受講できます。 「演習Ⅰ(西洋史)」では外国語史料の講読を したり、卒業論文執筆に向けた各自のテーマ に沿った発 表・小 論 文 提出などを行ったり します。 「演習Ⅰ(考古学)」では、重要な論文や発掘 調査報告書を多数読破し、翌年度の卒業 論文のテーマに向け準備します。そして自分 で選んだ研究テーマについて、発表を行い ます。 ゼミ(演習)の仲間で共同研究をする1年間 です。夏休みに長い現地調査を行い、秋の公 開研究報告会で発表します。その成果は報 告書として年度末までに印刷、刊行します。 「臨床心理学演習」「臨床心理学実習」など の体験的な科目を通して、臨床心理学の技法 を修得するとともに、卒業論文に向けて各自 の研究テーマを確立させます。 「現代社会学演習」と「現代社会学実習」で、 社会学の文献研究と市民活動など社会の現 場での実習を結びつけて学び、「ライフサイク ルと人間」などの授業で現代社会に関する専 門知識を深めます。 卒業論文の指導に当たって専任教員が分担 して指導を行います。7月と12月に卒業論文 の中間発表を行い、1月上旬に卒業論文を 提出し、1月末∼2月初め頃に卒論面接を行い ます。 学生の研究テーマに即して、5人の教員が分担 して卒論指導に当たります。各演習で発表を 繰り返しながら、卒 業 論 文を仕 上げていき ます。1月上旬に卒論を提出し、1月末から2月 初め頃に試問を行います。 地理学の実力を身につけた4年生は、自力で 課題を設定し研究を行います。楽しく、そして 時には苦しい調査活動ですが、その努力の結 晶が卒業論文となります。 これまで修得した知識や方法論、技法をも とに、各自の研究テーマに基づいて卒業論文 を作成する過程を通して、臨床心理学への さらなる理解を深めます。 各自の研究テーマに即して、卒業論文の作成 に向けた文献研究、資料収集、現地調査など を行います。指導教員の指導の下、4年間の 成果の結晶である卒業論文を執筆します。 「史料演習(アジア史)」では、漢文・中国語文献 かイスラムに関する英語文献を読み、読解力を 高め、歴史への理解を深めます。 「アジア史概論」で東アジアの、「イスラム史」で 西アジアの歴史を学びます。「史学概論」で歴史 学の方法について学び、「基礎演習(アジア史)」 では歴史文献を読みます。 「史学概論」で歴史学の基礎知識などを養い ます。「西洋史概論」ではヨーロッパの歴史の 流れを学び、少人数授業による「基礎演習(西 洋史)」と「原書講読」で基礎的な日本語や英語 の文献の講読・発表を行います。 「考古学概論ⅠA・B」では、考古学はどんな学 問か、考古学が描き出す歴史はどんなイメー ジかを学びます。「基礎演習」では、発掘調査報 告書や論文読解を踏まえ、発表を行います。 「概論」の授業が始まって1週間、4月中旬に 最初のフィールドワーク(地理学実習)があります。 新入生全員で早春の高原を歩き、地理学とは 何かが実感できます。 「心理社会研究入門」「人格心理学」「発達 心理学」などの基礎的な授業を通して、人間 に対する心理学的な見方の基礎を培います。 「心理社会研究入門」「身体と社会」などの授業 を通して、現代社会と人間に関する基本的な 見方を学び、「心理社会研究基礎演習Ⅰ」で大学 での学び方の基礎を身につけます。 「史料演習(西洋史)」では読解力をさらに伸ば します。西洋史に関する様々な講義(アメリカ 史・イギリス史・ドイツ史・フランス史など)が開 講されているので、興味や目的に合わせて選 択していきます。 「考古学概論ⅡA・B」では、考古学の方法論と 歴史について学びます。「考古学研究法」では、 土器と石器の実物資料に触れながら、それら の分析方法を体得します。 「地理学研究法」で専門家としての能力を身に つけます。都市・農村・山地を歩いて得た情報を、 社会科学・自然科学的手法で「科学的な知識」 にまとめます。 「心理社会調査研究法」「心理社会研究基礎 演習Ⅱ」などを通して研究の方法論の基礎を学 ぶとともに、「臨床心理学」「カウンセリング論」 などでは臨床実践の基礎的知識も修得します。 「心理社会調査研究法」「心理社会研究基礎 演習Ⅱ」で、社会学の分析視角や調査方法論 を学び、「環境社会学」「情報社会論」などで 現代社会の諸問題について考えます。 「卒業論文」(3年次の「演習」と継続すること が望ましい)を履修し、指導教員の授業(演習 形式)に出席しながら卒業論文を作成します。 1月上旬に提出し、1月末∼2月初めに卒論 面接を実施します。 5人の教員が分担して「卒業論文」作成を 指導します。何度か研究発表を繰り返しな がら準備を進め、11月には専攻全体で中 間報告会を行い、1月上旬に卒業論文を提 出します。 これまでの学習の総仕上げとしての卒業論 文の制作に取り組みます。論文指導は5人の 専任教員による少人数指導で行います。 「卒業論文・卒業制作」が中心となりますが、 それに合わせて指導教員の「文芸メディア 演習」も受講すべきでしょう。4年間の総まと めとして研究を仕上げていきます。 「フランス語」…中級文法を学び、フランス語で 簡単な議論をしたり、手紙や小論文が書けるよう になります。 「専門」…簡単な文学作品を読み、言語・文化・ 文学・思想の理解を深めていきます。 (英語科目)スピーキング、ライティング、リーディング、リスニングのための初級∼中級クラスが数 多く設置され、学年が進むにつれ着実に力が伸びるようにデザインされています。 (専門科目)アメリカ文学、イギリス文学、英語学の概説クラスから始まり、2年次からは各分野の 専門講義や少人数の専門ゼミも始まります。3年次以降で自分がどの分野を専門としていくかを 考える大事な時期です。 「ドイツ語」科目では、週に2回のグラマー、リーディングの授業を通して、基礎から学んでいきます。 「専門」科目では、ドイツ語力養成科目、ドイツ語圏文学・文化関連科目、ドイツ語関連科目の 3分野に大別され、それぞれ基礎を学んでいきます。ドイツ語のスピーキングやライティングなどは、 この中のドイツ語力養成科目で学んでいきます。 日本文学講義などを中心として、日本文学の特 徴や大きな流れを把握しながら、引き続き日本 文学演習も行い、テキストを独力で解読できる 力を培います。その際、原本に近い資料を使いこ なすことを目標とします。 卒業論文を視野に入れ、知識を深めていき ます。11月には「卒論予備ゼミ」を設け、具体的 な指導を開始します。なお、希望する優秀な 学生は、ドイツのイエナ大学やジーゲン大学へ 1年間協定留学できる制度があります。 3年次までに修得したドイツに関する様々な 知識を活かし、卒業論文を執筆します。 併せて、ドイツ語検定試験の上級の合格を目 指します。 「専門」…演習等を通じて読解や発表能力、 批評能力を向上させます。 「卒業論文」は7人の教員から指導教員を選び、 自分で選んだテーマで作成します。 ゼミや講義・講読に積極的に参加して、自分で考え 検索し、自由にしかし確実にテキストを読みかつ 考える力を身につけます。日本文学のみならず、 外国文学にも積極的な関心を払い、関連諸講義 に出席し、豊かな文学的世界を把握していきます。 3年次までの成果を基として、卒業論文の執筆 に力をそそぎます。さらに、4年間の総括として、 文学の多角的な価値を改めて実感し、多様 化する世界に対応できるような実力を身につ けることを目指します。 大学院進学(明治大学)、テレビ朝日、長崎文化放送、パナソニック、アサヒビール、防衛省、警視庁、 凸版印刷、三井住友銀行、野村證券、SMBC日興証券本店、日本生命保険、東京海上日動火災保険、 東京東信用金庫本店、三重銀行、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリンググループ、国 立 高 等 専門学校機構、東京都教育委員会、石川県教育委員会、静岡県庁、東京特別区、明治大学 他 大学院進学(明治大学)、丸紅、資生堂、バンダイビジュアル、JTBグループ、近畿日本ツーリスト、大日本印刷、 コニカミノルタ、リコー、三菱東京UFJ銀行、三井住友信託銀行、みずほフィナンシャルグループ、三井住友海上 火災保険、損害保険ジャパン日本興亜、積水ハウス、SMBC日興証券本店、みずほ証券、ファーストリテイリンググ ループ、美津濃、雪印メグミルク、伊藤園、山と溪谷社、千葉県教育委員会、埼玉県教育委員会、東京特別区 他 大学院進学(明治大学)、丸紅、JALスカイ、住友不動産販売、肥後銀行、百十四銀行、エルメスジャポン、 モンベル、第一屋製パン、日本レストランエンタプライズ、田原屋、柿安本店、坂善商事、長谷川ホール ディングス、国家公務員一般職、茨城県教育委員会、さいたま市教育委員会、横浜市役所、大館市役所、 徳島大学、千葉県国民健康保険団体連合会 他 大学院進学(明治大学)、日本航空、東日本旅客鉄道、ジェイアール東海エージェンシー、千葉県警察 本部、三菱東京UFJ銀行、トッパン・フォームズ、電通クリエーティブX、東京国際フォーラム、劇団四季、 宝塚歌劇団、東急百貨店、南海エクスプレス、エイチ・アイ・エス、内田洋行ITソリューションズ、兼松 コミュニケーションズ、星野リゾート、グランマルシェ、アルインコ、クマヒラ 他 大学院進学(明治大学)、三井住友海上火災保険、みずほフィナンシャルグループ、日本生命保険、福井銀行、広島銀行、 三菱UFJニコス、三菱マテリアル、三井倉庫、積水ハウス、ミサワホーム、スターバックスコーヒージャパン、セブン−イレブン・ ジャパン、ローソン、三越伊勢丹、ワコールホールディングス、日本ハムファクトリー、ヤマザキ・ナビスコ、日本赤十字社、 アート印刷、クリナップ、ハピネット、東京都教育委員会、横浜市教育委員会、東京特別区、上尾市役所 他 大学院進学(明治大学)、集英社、テレビ東京メディアネット、日本郵政グループ、三井住友信託銀行、 武蔵野銀行、明治安田生命保険、三井生命保険、東京日産コンピュータシステム、オーム電機、コガ ソフトウェア、日刊 建 設 産 業 新 聞 社 、日経 印 刷 、岩 谷 産 業 、東 京 瓦 斯 、東 洋 交 通 、学 究 社 、イワキ、 白洋舎、国家公務員一般職、千葉県教育委員会、広島市役所、山形市役所 他 大学院進学(明治大学)、日本放送協会、東日本旅客鉄道、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJ信託銀行、 広島銀行、阿波銀行、四国銀行、キヤノンシステムアンドサポート、日立アプライアンス、トッパンプロスプリント、 クロステック、日本交通、ブルボン、戸田中央医科グループ本部、イトーキ、ファミリーマート、冨士リプロ、アバ ハウスインターナショナル、井田産業、日拓リアルエステート、二松学舎、河合塾、群馬県教育委員会 他 大学院進学(明治大学)、東日本旅客鉄道、京王電鉄、三菱重工業、毎日新聞社本社、JTBグループ、エイチ・アイ・エス、 三菱UFJ信託銀行、大和証券グループ本社、静岡銀行、愛媛銀行、東邦銀行、農林中金ファシリティーズ、NKSJひまわり 生命保険、富国生命保険、東京セキスイハイム、順和会山王病院、河合楽器製作所、ファーストリテイリンググループ、 セブン−イレブン・ジャパン、セコム、長谷工リアルエステート、東亜レジン、山崎製パン、神奈川県教育委員会 他 大学院進学(明治大学)、野村證券、アメリカンファミリー生命保険、近畿日本ツーリスト、大成エンジニア リング、旭日興産、ホーチキ、メディカルリサーチアンドテクノロジー、株式会社フリーラン、アドバンスト・ メディア、埼玉県埋蔵文化財調査事業団、静岡県教育委員会、埼玉県教育委員会、川崎市役所、久喜 市役所、佐久市役所 他 大学院進学(明治大学)、東日本旅客鉄道、あいの風とやま鉄道、航空管制官、警視庁、ジェーシービー、 八十二銀行、日本出版販売、東洋ソフトウェアエンジニアリング、日本総合システム、ファミリーマート、UCC 上島珈琲、日能研、ニチイ学館、長谷川ホールディングス、赤ちゃん本舗、八芳園、鹿児島県庁、埼玉県 教育委員会、茨城大学、磐田市役所、柏市役所、日本年金機構、献血供給事業団 他 大学院進学(明治大学)、JTBグループ、キリンビバレッジ、みずほフィナンシャルグループ、SMBC日興証券 本店、中日本高速道路、東日本旅客鉄道、広島銀行、北陸銀行、クラブツーリズム、住友林業、ホクレン 農業協同組合連合会、富士ゼロックス多摩、駿河台学園、ヤマトインターナショナル、貝印、東京消防庁、 群馬県警察本部、長崎県教育委員会、茨城県庁、さいたま市役所、太田市役所 他 大学院進学(明治大学)、三菱東京UFJ銀行、大日本住友製薬、電算、電通テック、千葉県信用保証 協会、伊予銀行、岩手銀行、城北信用金庫本店営業部、AOKI、広友ホールディングス、関越物産、 三貴、ケーシーエスキャロット、レインボーモータースクール、アド・イーグル、開発電子技術、社会福祉法人 子供の町、日本年金機構、日本酒類販売 他 大学院進学(明治大学)、三井住友海上火災保険、三井生命保険、住友生命保険、日本郵政グループ、 三菱UFJニコス、静岡銀行、三井不動産リアルティ、東洋建設、日本通運、コミュニティ新聞社、クラブ ツーリズム、ラストリゾート、日本精工、朝日工業社、明治安田システム・テクノロジー、ユナイテッド、山崎製 パン、ウェディングボックス、さんぽう、東京中央農業協同組合、成田市役所、富士宮市役所 他 心 理 社 会 学 科 史 学 地 理 学 科 文 学 科 P.25 P.23 P.13 P.11 P.15 P.27 P.17 P.29 P.19 P.31 P.21 ● 国語 (中学1種・高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● 社会(中学1種) ● 地理歴史・公民 (高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● 社会(中学1種) ● 公民(高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● 国語 (中学1種・高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● フランス語 (中学1種・高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● ドイツ語 (中学1種・高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● 英語 (中学1種・高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 ● 国語 (中学1種・高校1種) ● 学芸員養成課程 ● 社会教育主事 ● 司書 ● 司書教諭 1年 2年 3年 4年 取得可能な資格 ※ 文 学 科 に 所 属 す る 学 生 は 、条 件 付 きで 、文 学 科 の 他 専 攻 で 取 得 で き る 免 許 教 科 に つ い て 取 得することができます。 和泉キャンパス 駿河台キ ャンパス 学 科 ・ 専 攻 ペ ー ジ 進路状況 ※2013年度実績 日本文学専攻 英米文学専攻 ドイツ文学専攻 フランス文学専攻 演劇学専攻 文芸メディア専攻 日本史学専攻 アジア史専攻 西洋史学専攻 考古学専攻 臨床心理学専攻 地理学専攻 現代社会学専攻 年 次 履 修キャンパス(英語科目)Essay Writing 、Discussion and Debateなど中∼上級の英語クラスが設置され ています。TOEFL®、TOEIC®などの留学資格 試験、検定試験に対応したクラスもあります。 (専門科目)3年次のゼミは「自分の専門」となる 大切なゼミです。ほとんどの学生が同じ分野で 卒業論文の執筆をします。バラエティ豊かな専 門講義も2年次までの講義内容を前提とした高 度なものになっています。 時事的テクストの読解や聴解を通し、「実用 フランス語」の修得を目指します。会話の運用 能力もレベル別に磨いていきます。(目標: 仏検2級・準1級)
学科・専攻案内
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学 科 ・ 専 攻 案 内 学 科 ・ 専 攻 案 内7
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巻 頭 特 集 卒 業 生 の 選 択 巻 頭 特 集 卒 業 生 の 選 択卒業生の選択
文学科 演劇学専攻 2010年卒業 東宝株式会社 演劇部 シアタークリエ堀田 陽 香
インタビュー 文学科演 劇学専攻 武田 清 教 授 お客様のニーズを汲み取り、それに応答するコミュニケーション力は、明治大学文学部で培ったもののひとつです。 それに面白い仲間は大勢いますし、明早戦や箱根駅伝などで一体感を感じられるのもいい。今も明大生だった ことを誇りに思っています。明 治 大 学 文学 部で
良かったことは?
新陳代謝の早い業界ですので、常に新しいこ とを吸収していかなくてはなりません。今後は 情報をうまく取り入れながら、それを自分の 仕事に活かしたいと思っています。データや本 から学ぶのと同時に人からも学び、自分自身を 高めていきたいですね。 明治大学文学部の魅力のひとつに、専攻を越 えた横のつながりがあります。これは、学びや 研究においても人間形成においても、とてもい い環境です。この文学部で知見を広げながら、 自分のやりたいことを実現していってほしいと 思います。 今後 のキャリアの展 望と、 受 験 生へ のメッセージを。 小学生のころから日本史が好きでしたし、近所 の遺跡をよく観に行ったこともあって、考古学 には特に興味をもっていました。一度は教育系 の大学に入学しましたが、もっと考古学を勉強 したいという思いが強くなって再度大学受験を 決意。日本の考古学をやりたかったので、その 意味でいちばん環境が整っていた明治大学に 入りました。 明治大学で考古学を専攻した 理由を聞かせて下さい。 現在、NTTデータビジネス システムズに勤めていますね。 どうして考古学からIT業界に? 主な職務は一般法人向けシステムの営業です。 比較的大がかりな会計や人事の業務システム を企業に売り込んでいます。顧客の業務の課題 を理解し、その課題を解決するシステムを提案 するというスタイルの営業です。 仕事をしてからわかったことですが、この仕事 と考古学は意外と似ているんですよ。データ や情報を収集し、それをシステマティックに 具体的にはどんな仕事を? 考古学専攻で学んだことは、 現在の仕事で役立っていますか。 考古学への興味は尽きず、大学院に進むか就 職するかと4年生になるまで悩んでいましたが、 結果的に職に就くことにしました。学芸員、ある いは企業や大学が運営する博物館の展示 支援、発掘調査など考古学に特化した職業と いう選択肢もあったのでしょうが、社会に出る なら自分の視野、自分の幅を広げたいと思って IT業界を選びました。IT系は当時、これから 最も伸びていく業界という感触がありました から。ITというと理系をイメージしがちでしょ う? しかし、就職活動でも実際の仕事でも、 文学部や考古学専攻出身を不利に感じたこと はありません。 整理して道筋をつけ、さらにその道筋を見直 してよりよい独創的な解決策を導き出してい きます。考古学も仕事も一朝一夕に結果は 出ず、日々の積み重ね、我慢の連続の先によう やく成果が見えてくるわけです。アプローチの 仕方もそうですが、考古学の研究や発掘調査 で忍耐力が鍛えられたことも役立っています (笑)。 文学部内の興味のある、あらゆる授業をとれたことです。演劇学はもちろんメインでしたが、心理学や日本文学にも 手を伸ばし、学芸員の資格も取得しました。専攻によって、学生の色も違って新鮮でした。明 治 大 学 文学 部で
良かったことは?
実はちょうど産休に入るところで、これからの キャリアへ不安がないと言ったら嘘になりま すが、まずはうまく仕事と家庭を両立しながら 演劇に携わっていきたいですね。将来のビジ ョンとしては、宣伝のプロとして第一線で活躍し ていきたいです。シアタークリエでの現場経験 では、お客様とも近く、生の声をたくさん聞くこと ができました。その経験を生かして、表も裏も全 て知ってこそできる仕事をしていきたいです。 やりたいことを自らつかむという姿勢は、仕事 や将来のキャリアを考える上でも大切になり ます。大学生のときに自分のやりたいことを 見つけてほしいと思います。明治大学は学び だけでなく、何かに出会えるチャンスがそこ かしこにありますので、ぜひ門を叩いて下さい。 今後のキャリアの展望と、 受験生へのメッセージを お願いします。 舞台を観るのが大好きで、高校時代には部活 動でミュージカルの上演もしました。観るの と演じるのは大違いですが、どちらもほんとう に楽しいものでしたね。大学で4年間何かを つきつめて学びたいと思ったとき、明治大学の 文学部に演劇学専攻があることを知りました。 他の大学にはなかなかない特殊な専攻に気 持ちが高ぶりました。私が4年間費やして学 ぶのは 演劇学 だと。 明治大学の文学部演劇学専攻を 選んだ理由を聞かせて下さい。 東 宝のミュージカルが好きだということは もちろん、もっと多くの人にミュージカルや 演劇の素晴らしさを知ってもらいたいと思っ て志望しました。卒業論文のテーマはミュー ジカル「RENT」をつくったジョナサン・ラー ソンでしたが、なんと入社後すぐに担当したの は「RENT」の宣伝でした。大好きな作品だっ たので、宣伝として初日を迎えられたときは 本当に感動しました。最初の2年間は宣伝の 仕事をし、現在は日比谷にある劇場「シアター クリエ」で運営・営業を担当しています。苦労 というほどではありませんが、例えば、お客様 がチケットを忘れてしまったり、満員興行なの に席を移動したいと要望されたり、現場では 日々色んなアクシデントが起きますね。 なぜ東宝に就職を? 現在は劇場で働いているそうですが、 苦労などはありますか。 まだ宣伝と劇場運営の仕事しかしていない ので、演劇学専攻で得た知識がダイレクトに 仕事に結びつくということはないですね。とは いえ、ひとつのものをつくり上げていく過程は、 ミュージカルの上 演も、演 劇の宣 伝も同じ です。今の劇場の運営でも、仕事は必ず誰か と一 緒に進めていくわけです。演 劇 活 動や 演 劇 学を学ぶ中で、コミュニケーションや 物 事を動かす力を身につけられたことは、 大きな意味があったと思います。 今の仕事に演劇学専攻で 学んだことは生きていますか? 史学地理学科考古学専攻 2007年卒業 株式会社NTTデータ ビジネスシステムズ 第一システム事業本部 営業統括部中根 康裕
インタビュー 史学地 理学科 考古学専攻 石川 日出志 教 授表も裏も全てを知ってこそできる
そういう仕事を劇場でしていきたいです
新陳代謝の早いIT業界ですが
根っこは考古学と同じです
社会人になって、専門知識以上に必要とされるもの。
それは、人を理解する力です。明治大学文学部の4年間は、
その力を身につける絶好の機会です。
ここで学び、頑張った人だけが得られる自信と未来があります。
文 学 部 概 要
巻頭特集 卒業生の選択 キャンパスガイド
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巻 頭 特 集 卒 業 生 の 選 択 キ ャ ン パ ス ガ イ ドキャンパスガイド
実習でつかんだ臨床心理士という将来像
それを今も追いかけています
専攻の専門分野について、仲間とともに、深く掘り下げる2年間。
●駿河台キャンパ ス
(3・4 年次 )専門分野に触れて、興味・関心を広げ、教養を深める2年間。
●和泉キャンパ ス
(1・2 年次 ) 京王線明大前駅から歩いて5分、東京都心に構える和泉キャンパスは入学 式を迎える時期になると八重桜が満開になり、キャンパス全体を桜色に染め ていきます。主に1・2年生が学ぶこのキャンパスには若さあふれる賑わいが 広がっています。300名以上収容する大教室を備えた伝統ある校舎と最新 のメディア設備を整えた校舎が共存し、教養科目の多い和泉キャンパスなら ではの体育設備(人工芝グランド、和泉総合体育館)を有しています。また 2012年度には和泉新図書館が開館しました。地上4階建ての7層構造、 開放的で明るい空間には約32万冊の蔵書やグループ閲覧室等の充実 した設備を兼ね備えています。文学部では1年生から専門への導入科目と して少人数の演習(ゼミ)を設置しています。同専攻の学生や教員たちと交流 を深めながら、基礎から専門へと学習していけるように配慮するカリキュラム となっています。また、様々な専攻や学生のニーズに応えるため、語学、体育、 ウェルネス(保健体育)科目について多様な選択肢を提供しています。これら は専門教育の土台となるばかりでなく、視野を広げてより豊かな人間関係を 培う上でも大切な科目です。文学部には、これらの授業を担う意欲的で魅力 的な教師陣が っています。 JR御茶ノ水駅から歩いて5分、駿河台キャンパスのリバティタワーは地下3階、地上23階、高さ 118.95mとキャンパスの中でも、ひと際目立つ都心型大学のシンボルです。専門科目の多い駿河台 キャンパスらしく、専攻分野をより深化させるため、中央図書館には約120万冊の蔵書数と施設が備え られています。また、キャンパス内には、卒業後の社会人生活の布石となるべく、就職キャリア支援事 務室が備わった「大学会館」や、生涯教育をコンセプトとした「アカデミーコモン」、そして、人文・社会 系の大学院生の研究施設である「グローバルフロント」が併設されています。キャンパスから足を少し 伸ばすと、日本有数の古書街、スポーツ用品店街、楽器店街があり、学生の風情漂う街並みが広 がっています。思いのままに好奇心を追究し、好きな学問を究めるため、協力を惜しまない熱心な教授 陣も集まっており、文学部必修科目である卒業論文の制作においても、あなたの力になってくれます。 2012年 5月、「入ってみたくなる図書 館」をコンセプトに、地上4階建ての 新図書館が開館しました。テラス・中 庭など、館内にいながらリフレッシュで きる空間もあります。【和泉図書 館】
各教室にマルチメディア環境を備えた和泉キャンパスのシンボルです。自習や授業の ための情報設備あり、憩いのラウンジありと、学生にとって快適な学習環境が整備され ています。【メディア棟】
地上1階、地下3階建て。図書館内のロダンルーム では、電卓使用や、音楽を聴きながらの勉強は一切 禁止。静かな空間で勉強に集中できます。【中央図書館】
1998年9月竣工。地下1階から16 階までが文系学 部生フロア、17階には学生食堂、その他に記念ホール や体育館や地下駐車場を併せもつ複合施設です。【リバティタワー】
和 泉キャンパ ス ● 京王線・都営新宿線・井の頭線明大前駅下車 徒歩5分 駿 河 台キャンパ ス ● JR 御茶ノ水駅下車 徒歩5分 ● 地下鉄新御茶ノ水駅、神保町駅、御茶ノ水駅下車 徒歩5分 学科の枠を越えて授業に出られたことで、学びの選択肢が増えたことですね。心理学や社会学に限らず、民俗学や 文化史から映画論まで幅広い 知 を探求できました。また、実に色々な先生方がいらっしゃって、それぞれの分野 からのアプローチが新鮮でした。明 治 大 学 文学 部で
良かったことは?
幼い頃から、雑 誌に載っているような心 理 テストや人の心の動きに興味があり、進路を 選択するときは、心理学科へというのが自然 に出てきました。そして心理学だけでなく社会 学にも関心があったので、心理社会学科という 名称に惹かれたんです。関心のある2つの領 域が学べるなんて、自分のニーズにすごくマッ チしていると思って。また、新設の学科だから、 教授や仲間と新しい学びのかたちをつくって いけるのでないかという期待もありました。 なぜ、文学部心理社会学科を 選んだのですか? 例えば、実際にクライアント(患者)さんと接 する場面でも、内面的な「個」と、社会的な存在 としての「個」という両面からその方を理解し ていく姿勢が持てるようになったと思います。 これは臨床心理士としてクライアントの心の 状態を理解する上で、とても役に立っている 文学部心理社会学科で 学んだことは役立っていますか? 臨床心理士として、どんな仕事を していますか。また、この職業を 目指したきっかけは? 現在のクリニックに勤務して5年、日々学ぶこ との連続です。今しばらくは、この医療領域で 経験を積んでいきたいと考えていますが、いず れは教 育や産 業 、司法などのフィールドに 挑戦したいですね。新しい刺激に自分がどの ように反応するのかを観察しながら、成長し ていけたらいいですね。 心理学というのは、やればやるほど難しさを 感じ、決して楽しいだけの学問ではありません。 しかし、人間の奥深さに迫る時間は自分自身 を見つめていく機会にもつながると思います。 たとえ仕事や資格に直結しなくても、人間に 対する理解が一歩深まる、豊かな時間が持てる のではないでしょうか。また、個性的な仲間 たちと出会い、その関係性の中から、新しい自分 の側面に気づくことができたことも素晴らし い体験でした。 ことですね。心理学系の先生と社会学系の 先生のもとで、バランスの良い学びが実現でき たからではないでしょうか。 今後の自身の展望と受験生への メッセージを聞かせて下さい。 現在は、精神科のクリニックに勤務し、主に心理 療法、いわゆるカウンセリングや心理テスト をしています。グループセラピーのファシリテ ーターのようなことをやることもあります。 私が医療領域で働く臨床心理士になろうと 思ったのは、大学院に進学してからです。大学 院のときに精神病院やクリニックでの実習が あり、そこで医療領域で働く臨床心理士とい う自分の将来像や仕事のイメージができまし た。臨床心理士が働くフィールドには教育、司 法、産業などがありますが、病気に対する理 解やアセスメントはどの領域でも必要ですか ら、まずは医療領域で経験を積んで力をつけ たいとも思いました。 心理社会学科臨床心理学コース※ 2006年卒業 文学研究科臨床人間学専攻 博士前期課程 2008年修了 医療法人翠松会 たけだメンタルクリニック松 井 ちあき
インタビュー 心 理 社会学科臨床心 理学専攻 高良 聖 教 授卒業生の選 択
※卒業当時の学科・コース名称です。 吉祥寺駅 明大前駅 御茶ノ水駅 和泉キャンパス 渋谷駅 池袋駅 東京駅 新宿駅 駿河台キャンパス在学生からのメッセージ