Power Generation from Woody Biomass under the FIT Regimes
in Germany and Japan
Minoru K
UMAZAKI (Received August 1, 2015)FIT のもとでの木質バイオマス発電:ドイツと日本の比較
熊崎 実
The feed-in-tariff (FIT) for woody biomass was introduced in Japan in 2012. First, there was no difference between the size of the plant; the only distinction was made between the feedstock: 32 JPY/kWh for forest chips, 24 JPY/kWh for wood processing residues, 13 JPY/kWh for recycled wood. Forest chips refer to the large amount of thinned wood which remains untouched in forests after thinning, an estimated amount of 20 million m3 yearly. As of June 2015, 116 of wood biomass power plants have been approved under the FIT scheme, with a total power capacity of 2,128 MW. The majority has a size of 5 MW or more. However, in recent years the unremoved thinnings have decreased rapidly, and concerns have arisen whether there will be a sufficient supply of wood biomass for energy production. In addition, with a higher FIT, feedstock for other purposes becomes scarce. The German FIT for biomass started to support small scale CHPs instead of large scale power plants, as soon as the balance between supply and demand of wood material became stressed. Japan will need to follow this direction. This paper follows the development of the German FIT since 2000 and discusses possible measurements for Japan.
Key Words
Power generation from woody biomass, Feed-in-tariff, Forest chip from thinnings, ORC, Decentralized CHP based on biomass gasification
Japan Woody Bioenergy Association
4-30-4, Shinbashi, Minato-ku Tokyo 105-0004, Japan (一社)日本木質バイオマスエネルギー協会〒105-0004 東京都港区新橋 4-30-4 藤代ビル 5F Special articles: 特集:日本のバイオマス固定価格買い取り制度の現状と展望 1. はじめに 2012 年にスタートした日本の FIT では,木質バイオマ ス発電に対する買取価格は,当初,プラントの出力規模 とは関係がなく,使用する燃料の種類によって差別化さ れていた。すなわち未利用木 材 32 円 /kWh,一般木 材 24 円 /kWh,リサイクル木 材 13 円 /kWh がそれである。 未利用木材というのは人工林の間伐等で伐倒されたまま 山に放置された木材のことで,一時はこの種の木材が年 間に 2,000 万 m3も発生していると言われ,その有効利用 をターゲットにして 32 円 /kWh が決められた。2015 年6 月現在,FIT で認定された木質バイオマス発電の施設は 件数で 116 件,総出力で 213 万 kW に及ぶが,それを一 覧すると,未 利用木 材狙いの大 型発電プラント(5 MW 以上)が多数を占めている。ところが近年間伐等で山に 放置される「未利用木材」の量が急速に減少し,発電用 の燃料が安定的に確保できるかどうか懸念される始末で ある。さらに買取価格がかなり高いため,発電以外のエ ネルギー利用やマテリアル利用に向けられていた木質原 料まで奪う可能性も高まっている。日本がお手本にしたド イツのバイオマス FIT では,木質原料の需給が逼迫して きたため,発電専用の大型プラントの建造を抑制し,分 散型の熱電併給(CHP)プラントを推奨する方向に動いて きた。日本もいずれ同様の政策変更が求められるであろ う。本 稿では 2000 年から今日に至るドイツのバイオマス FIT の変遷を跡付け,日本での政策変更の可能性につい て考察する。
2. ドイツの EEG における木質バイオマス発電 2.1 報償の枠組み ドイツの FIT 制度を規定する法律は 2000 年に発効し た「再生可能エネルギー法」(以下 EEG と略記)である。 この法律で固形バイオマスよる発電も FIT の対象となっ た。固形バイオマスの大部分は木質系であるため,本稿 では「木質バイオマス」と言い換えているが,前者には麦 わらのような農産系が一部含まれていることに留意された い。 EEG の買取価格は Vergütung と呼ばれており,これを 報償額と訳しておく(補償額という訳もあり得ると思う)。 木質バイオマスの報償額は,発電量により 0.15 MW 以下, 0.15 ~ 0.5 MW,0.5 ~ 5 MW,5 ~ 20 MW の4つクラ スに分けて定められている。20 MW 以上は対象外だ。報 償額は基本レートと割増し(ボーナス)から構成される。 EEG はこれまでに何度か改正され,その度ごとに木質 バイオマス発電の報償額も変えられてきた。それを一覧し たのが表1である。ここで注意しておきたいのは,基本レー トは最小出力のものから積み上げられて計 算されること だ。2000 年の 5 ~ 20 MW を例にとると,最初の 0.5 MW までは 10.2 セント,0.5 ~ 5 MW については 9.2 セント が適用され,5 ~ 20 MW の 8.7 セントというのは 5 MW を超過した分の報償額である。 2.2 政策的に進められた木質バイオマス発電の小型化と CHP 化 さて,2000 年の発足当初はボーナスがなく,基本レー トだけであった。発電量による報償額の階層差も比較的 小さい。そのせいか実際に応募してきたのは,主として 建築廃材などを使う 5 MW 以上のプラントが多数を占め, 小規模のものが少なかった。 そこで 2004 年の改定を機に小規模プラントからの買取 り価格が大幅に引き上げられる。ただしそれは基本レー トの引き上げではなく,条件に応じた「割増し(ボーナス)」 の付加で増額が図られた。次の三つがそれである。 (1) 原 料 割増し:これまであまり使われてこなかった未 加工の植物資源で発電した場合。具体的には木の皮 (バーク),森林を伐採した後に残る「林地残材」,景 観管理で発生する除伐木や剪定枝などの「修景残材」 である。 (2) 熱電併給(CHP)割増し:発電の排熱を利用する熱電 併給の場合。 (3) 技術割増し:革新的な発電技術,例えば ORC,木材 ガス化発電,スターリングエンジンなどを採用した場 合。 表1で 2004 年の報償額を見ていただきたい。05 MW 以下のクラスの場合,3種類のボーナスを単純に合計する と 10 セントにもなる。基本レートのほうはほぼ当初のまま の 10 セント前後。したがって小規模発電事業者の最大受 け取り額は倍増したことになる。ただし3種類のボーナス がつくのは 5 MW までの発電だけで,それ以上になると 原料割増しと技術割増しがつかない。こうした小規模優 遇の措置が,後述するような木質バイオマス発電の小型化・ CHP 化をもたらしたのである。 2.3 大型バイオマス発電の抑制 木質バイオマス発電にはっきりとブレーキがかけられる のは 2012 年の改定からである。このとき CHP ボーナス がなくなり,小規模の基本レートはその分引き上げられて いる。ただし 5 ~ 20 MW クラスについては,唯一のボー ナスであった CHP 割増しが廃止されたままで,基本レー トに組み込まれた形跡がない。 それどころか,2004 年に 8.4 セントであった基本レート は 2012 年には 6 セントまで引き下げられた。技術的な進 表1 ドイツ EEG の報償額:木質バイオマス発電 基本レート ユーロセント /kWh 電気出力 2000 年 2004 年 2009 年 2012 年 2014 年 0.15 MW 以下 10.2 11.5 11.7 14.3 13.66 0.15 ~ 0.5 MW 9.9 9.2 12.3 11.78 0.5 ~ 5 MW 9.2 8.9 8.3 11.0 10.55 5 ~ 20 MW 8.7 8.4 7.8 6.0 5.85 割増し(ボーナス) ユーロセント /kWh 出力 割増し 2000 年 2004 年 2009 年 2012 年 2014 年 0.5 MW 以下 原料 - 6.0 6.0 6.0 -CHP - 2.0 3.0 - -技術 - 2.0 2.0 - -0.5 ~ 5 MW 原料 - 2.5 2.5 2.5 -CHP - 2.0 3.0 - -技術 - 2.0 2.0 - -5 ~ 20 MW CHP - 2.0 3.0 -
-歩で発電コストが低下しているとはとても思えない。少な くとも燃料となるチップの価格は大幅に上昇している。こ のような状況の中での買取り価格の引き下げは「たくさん 電気をつくるのは諦めなさい」というメッセージとも受け 取れる。 さらに決定的であったのは,総合効率 60%以上を FIT 適用の条件にしたことである。発電だけだとせいぜい 25 ~ 30%の効率しかないから,発電廃熱の利用で効率を上 げるしかない。これは CHP の義務化であり,5 MW 以上 の発電プラントにとっては大変な難題だ。 2.4 2014 年の制度改革 EEG-Reform と呼ばれる制度改革が 2014 年の夏に断行 された。EEG の発効以来,再生可能な電力は全電力の 25%を賄うようになり,それなりの成果を上げてきたのだ が,報償額の支払いで国民負担が増加し,電力供給の不 安定性・不確実性も高まっている。改革が目指したのは, 発電コストのさらなる上昇に歯止めをかけ,再生可能エネ ルギーの計画的な導入と「市場化」を進めることであった。 そのために何をするかと言えば脚注1),「風力発電や太陽 光発電のような有望な技術に集中」するとし,「過去の過 大な請求を切り捨て,ボーナスを取り消し,支払額を段 階的に引き下げる」としたのである。再生可能な電力に 対する平均報償額は 2014 年の段階で kWh 当たり 17 セン トに達しているが,2015 年以降に新設される施設は 12 セ ントしか受け取れないという。 この改革のあおりを受けて,木質バイオマス発電で最 後まで残っていた原料割増しまで廃止されることになり, 比較的優遇されていた小規模プラントも大きな影響を受け ることになった。安い燃料が手に入るとか,発電排熱が 有利に売れるといった,恵まれた条件がないと,経済事 業として成り立たなくなったと言われている。加えて,毎 年新たに設置されるバイオマスプラント(バイオガスを含 む)に全体で 10 万 kW という厳しい上限が設けられた。 今後の展望として無視できないのは,買取価格そのも のを固定する FIT を廃止して,電気の市場価格に一定の プレミアムを上乗せするプレミアム固定型(FIP)に切り替 え,最終的には一般競争入札に移行するという政府の方 針が示されたことだ。筆者がとくに注目した変更点のいく つかを摘記しておこう。 (1) 2016 年1月1日以前に稼働し始めた 500 kW 以下の プラントは,2014 年の EEG の報償額で助成される。 それ以降に稼 働するプラントについてはこの上限が 100 kW に引下げられる。 (2) 2014 年8月1日以降,新たに設置される 500 kW 以 上のプラント,および 2016 年1月1日以降に設置され る 100 kW 以上のプラントの運営者は生産された電気 を直接市場で売ることが義務づけられる。 (3) すでに FIT の報償を得ているプラントの運営者は「市 場プレミアム」方式に切り替えることができる。 (4) 一定の条件を満たせば,プラントの規模とは関係なく EEG の継続受給は可能だが,報償額は 20%減とな る。 これら条項は,木質バイオマスのみならず,すべての種 類の再エネ発電に共通して適用される。 3. EEG のもとでの木質バイオマス発電の動向 3.1 プラント数と発電量の推移 EEG で認証された木質バイオマス発電のプラント数は, 2013 年の時点で約 640 基になり,総出力は 150 万 kW を 超えている。図1から明らかなように,プラント数のかなり 速い伸びに比べて出力の伸びは明らかに鈍い。プラントの 小型化が進んでいるのだ。5 MW 以上のプラントは 100 基 止まりでほとんど増えていない。これに対して,0.5 MW 以下層の伸びは著しく,2013 年には全プラントの6割を 占めるまでになった。 こうした状況を反映して,発電方式別のプラント数で見 ると(図2),在来型の蒸気タービンの伸びが著しく鈍化 する一方で,オーガニック・ランキン・サイクル(ORC)ター ビン,さらには木材ガス化・ガスエンジンの小型 CHP シ ステムの急増が目立つ。 プラントの電気出力と発電方式を大まかに関連付ける と,2 MW 以上が蒸気タービン,数 100 kW ~ 2 MW が ORC タービン,数 100 kW 以下がガスエンジンということ になる。 3.2 バイオマス CHP の技術と採算性 3.2.1 ORC タービン ORC は原理的には通常の蒸気タービン発電と同様のラ ンキン・サイクルをベースにしているが,これに「オーガニッ ク」という形 容詞が冠されるのは,水 蒸気の代わりに, 沸点の低いシリコンオイルのような有機媒体を蒸発させて タービンを駆動させているからである。 ORC の技術はもともと高い温度が得にくい地熱発電の ために開発された。それをバイオマス向けに実用化したの は,イタリアのミラノ工科大学と Turboden 社である。こ れが欧州を中心に急速に広がっていくのはこの 10 年ほど のことで,そのほとんどは比較的規模の小さい CHP プラ ントである。電気出力で言うと数百 kW から 2000 kW 程 度のものが多い。蒸気タービンの入らない領域を着実にカ バーしているのである。 具体的な導入例として多いのは,周辺の住宅や事務所 に暖房・給湯用の熱を送る地域熱供給施設や,木材乾燥 施設のある製材工場,ペレット工場などである。こうした 脚注 1) 以 下 の 記 述 は www.bmwi.de/Themen/EEG-Reform: Planbar.Bezahlbar.Effizient. による。
施設では比較的熱出力の大きいバイオマスボイラが入って おり,無理なくORC ユニットを組み込める。模式的に描 くと図3のようになろう。 通常の温 水ボイラでは,バイオマスを燃やして得た熱 で水を温め,熱の需要先に送っている。これに ORC ユニッ トを組み込んだ場合は,バイオマスの燃焼熱で(水の代 わりに)サーマルオイルを 300℃程度にまで熱して,ORC ユニットに送り込むことになる。サーマルオイルで運ばれ てきたエネルギーが ORC ユニットに入ると,その約 20% が電気に,78%が有効な熱に換わり,熱のロスは 2%に とどまる。いずれにせよ ORC は,基本的には熱生産が主 で発電が従のシステムであり,また常時安定した熱の需 要がないと効率的な発電も難しくなる。 ORC タービンの発電効率は,せいぜい 20%程度でそ れほど高くないが,蒸気タービンと比較すると,特筆すべ き利点がいくつかある。まず,技術的にはサイクルの温度 と圧力が比較的低く機械的なストレスが少ないこと,ター ビンが低速で高効率であること,水を使わないから腐食 やタービンブレードの傷みがなく,排水処理がいらないこ となどが挙げられる。また運転上の利点としては,完全 に自動化されていて安全な連続運転が可能で監視員はい らないこと,それに保守管理に手がかからず,設備の寿 命が長いことも見逃せない。 ただ,わが国の現行の電気事業法では,ORC ユニット 固有の位置づけがなく,通常のボイラや蒸気タービンと同 等の扱いになるため,技術基準適合義務や運転の常時監 視義務から逃れることができず,日本で本来のメリットを 発揮させるのは容易ではない。一部の関係者の間で,こ の種のハードルを低める努力が続けられている。 3.2.2 木材ガス化 CHP ユニット ドイツで導入されている木 材ガス化 CHP ユニットには いくつものタイプがあるが,近年とくに設置事例が増えて 図1 ドイツのバイオマス発電(EEG 関連)(プラント数と総出力の推移) 図2 ドイツの木質バイオマス発電(EEG 関連)(発電方式別プラント数の推移)
いるのは,Spanner 社の 30 kW ユニット(乾燥したチップ 焚き)と Burkhardt 社の 170 kW ユニット(ペレット焚き) である(図4,5)。 教科書的に言うと,Spanner 社のガス化炉はダウンドラ フトの固定床である。燃料の木質チップは上から投入さ れる。火が燃えているのは燃焼層で,炉の上のほうは温 度が 低い。燃料はまず 乾燥層を通り,乾留層で熱分 解 が起こる。ここで発生する高分子の炭化水素(タール類) は高温の燃焼層で燃やされ,次の還元層で可燃ガスに変 換される。 ダウンドラフト方式の利点はタール分の少ない燃料ガス が得られることだ。その代り良質の木質チップを要求する。 水分率は 15%以下で形がそろっていることが 望ましい。 粉状のものが多いと,ガスが上から下へスムーズに流れな くなるからである。Spanner 社のユニットはこの要件を忠 実に守っている。 従来の常識を破ったのは Burkhardt 社のペレット焚き のユニットである。ガス化炉のタイプとしては「アップドラ フトの固定床」と「流動層方式」を統合したものだという。 燃料となるペレットはガス化炉の下から押し上げられて, 乾燥層,乾留層,燃焼層を通過してガス化されるのだが, ここまでは通常のアップドラフトの固定床と変わらない。 ところが最上部の還元層では燃焼後の気体物質が渦巻き 状に撹拌されるなかで,タール分がきれいに分解される。 ガス化炉自体は一段階のごく単純な構造だが,分散板 も付けないでスムーズにガス化が進展するのは,炉に付け られたいくつものセンサーと制御システムが,燃料,ガス 化剤(予熱空気)および生成ガスの混合割合と送り速度 を正確にコントロールしているからである。 この制御システムがうまく機能するためには,良質のペ レットを使うことが必須の条件となる。チップに替えてペ レットを使うと,ユニットの構造が大幅に単純化され,そ の分設備投資も節約されることになった。 3.2.3 採算性 ドイツバイオマス研究センター(DBFZ)は,上記の3 機種に 4 MW の蒸気タービンを加えて EEG のモデルプラ ントとし,標準的な発電コストを試算している(表2)。こ の試算で留意すべきは,熱供給を含む費用の合計をまず 算出して,それから熱の販売収入を差し引く方式が採ら れていることだ。4機種の中で発電コストが最も低いのは, 4 MW の蒸気タービンだが,ORC や小型のガス化プラン トも 20 ユーロセント以内におさまっている。この事実は注 目に値する。ただし図6の感度分析が示すように,燃料 の調達コスト,熱の販売単価,年間の操業期間などのよっ て発電コストは大幅に変わってくる。 4. 日本の FIT と木質バイオマス発電 4.1 政策意図の鮮明なバイオマス FI わが国の FIT 制度は 2012 年7月にスタートした。木質 バイオマスによる発電についても,これが適用されるよう になったが,当初,出力規模による買取り価格の差別化 は一切なく,もっぱら使用する燃料によって区切られてい た。すなわち「未 利用木 材」32 円 /kWh,「一 般 木 材」 図3 ORC による熱電併給 図5 Burkhardt 社の木材ガス化 CHP ユニット 図4 Spanner 社の木材ガス化 CHP ユニット
24 円 /kWh,「リサイクル木 材」13 円 /kWh の3区分 が それだ(いずれも税抜き)。 この3者のあいだでかなりきつい傾斜がつけられたの は,明確な政策意図があったからである。長期化する国 内林業の不振で,戦後植えられた人 工林に除間伐の手 が入れられなくなり,森林が危険なまでに過密化する状 況になった。国の補助金による間伐が進められていたが, 京都議定書の締結以降それが一層強化されることになっ た。CO2の削減で森林の吸収分を認めてもらうためには, 人工林などを間伐して「経営」しているという実績がなけ ればならないからである。 国内の人工林はすでに 30 ~ 40 年生以上になっている から,間伐すればかなり太い丸太が相当量出てくるはず だ。ところが実際には伐倒されたままで,まったく利用さ れていないケースがたくさんある。毎年伐り倒されたまま 山に残される木材の量は約 2000 万 m3にも達するという。 これは市場に出てくる丸太の総量よりも多く,異様な事態 と言うほかはない。 「未利用木材」とは端的に言えば「伐り捨て間伐材」の ことだ。これを山から出してこようとすると,林道網の未 整備や機械化の遅れが災いしてコストが嵩む。発電に使う なら,電気が 32 円 /kWh くらいで売れないと伐り捨て間 伐材は使えないという判断があったと思う。 さらに,2015 年4月から未利用木材を用いた 2 MW 未 満の木質バイオマス発電に対して「別区分化」がなされ, 買取価格が 40 円 /kWh(税抜き)に引き上げられた。上 記の 32 円という買取価格は,電気出力 5 MW のプラント をモデルにして定められたものだが,これでは規模が大き 収支項目 30 kW ガス化 170 kW ガス化 1000 kW ORC 4000 kW 蒸気 費用項目 資本設備 10.9 5.0 10.5 8.7 燃料関連 12.3 15.0 14.6 11.0 運転関連 3.5 3.7 3.7 2.7 その他 1.0 1.0 0.8 1.6 熱供給を含む費用の合計 27.6 24.7 29.6 24.0 熱収入 7.9 5.5 10.2 8.4 熱収入を考慮した発電コスト 19.7 19.2 19.3 15.6 参考 投資額 1,000€ 150 500 6,650 21,000 燃料の種類 乾燥チップ ペレット チップ チップ 燃料単価 €/t(絶乾) 129 160 85 85 熱の利用率% 67.5 67.5 72.0 72.0 熱の販売価格 €/kWh 0.05 0.05 0.03 0.03 年間稼働時間 8000 8000 7500 7500 出所)ドイツ連邦経済エネルギー省:Vorhaben lla Stromerzeugung aus Biomasse, Juli 2014 表2 木質バイオマス CHP の発電のコスト(ドイツのバイオマス FIT モデルプラント(€ct/kWh))
すぎて,十分な燃料が収集できない地域が各地に出てし まい,森林資源の有効利用や地域の活性化にもつながら ないという判断があったようである。 4.2 FIT が生み出すユニークな大型発電 資源エネルギー庁の公表データによると,2015 年6月 までに木質バイオマス発電で FIT の認定を受けたのは 116 件で,発電出力は 213 万 kW に達している。認定さ れた設備を一覧して気づくのは次の点である。 第一に, 発 電プラントの出 力 規 模 が比 較 的 大きく, 5 MW,10 MW クラスが大半を占める。このクラスのプラ ントを年間フルに稼働させると 6 万トンないしは 12 万トン の木質チップが必要になるだろう。 第二に,燃料としては森林から下りてくる「未利用木材」 を使うものが多い。これまで発電用の燃料と言えば,専 ら建築廃材や林産業の工場残材であったことを考えれば, 大変な様変わりである。 第三に,発電専用のプラントが多く,熱電併給の CHP プラントがあまり見られない。総じていえば,木材加工産 業との連携していないケースが増え,その限りで木質原 料のカスケード利用が難しくなっている。 バイオマス専焼で発電専用の大型のプラントが続々とつ くられるというのは,近年では世界的に見て非常に珍しい 事態である。わが国の場合は,未利用木材に対する FIT の買取価格が強いインセンティブとなって,まったく新し い事態を生み出しているのである。現在計画されている 発電プラントが全部稼働するとなると,相当な量の木質 燃料が必要になるであろう。必要な燃料を今後5年,10 年,20 年にわたって国内の森林から安定的に供給できる かどうか。 5. 先行するドイツと後発の日本:無視できない 10 年の時 間差 5.1 ドイツが当面する資源的な限界 日本はドイツにならって FIT の制度を導入した。しかし 木質バイオマス発電の現状を比較すると,両国の間でさま ざまな違いが目につく。これは国情の違いに由来する面も あるが,それと同時に,木質バイオマスのエネルギー利用 をめぐるドイツの状況が,この 10 年で大きく変化したこと も見逃すべきではない。 とりわけ驚かされるのは,木質原料の消費量が急速に 伸びたことである。Mantau らの推計によると,1989 年か ら 2012 年にかけてマテリアル利用は2倍に,エネルギー 利用に至っては5倍にもなり,ともに 0.7 億 m3の大台に 乗った。木質原料のエネルギー利用が増加したため,国 全体の一次エネルギー供給に占める木質エネルギーの シェアは 2005 年の 1.8%から 2011 年の 4.3%に上昇した と推計されている脚注 2)。 それにしても,ドイツの限られた森林資源をベースにし て毎年 1.4 億 m3の木質原料を生み出すのは容易なこと ではない。Mantau らが使っているのは,「木質原料のバ ランスシート」と呼ばれる新しいタイプの木材需給表であ る。林業・林産業の残廃材がエネルギー源として広く利用 されるようになったため,その状況がはっきりと表に出る ように工夫されたものだが,2010 年のバランシートの中身 を一瞥してみよう(表3)。 森林から伐り出された丸太類は表の左側の「発生源」 にその実材積が記載され,同時に右側の「仕向け先」に
脚注 2) UNECE/FAO, Joint Wood Energy Enquiry 2011 発生源 100 万 m3 製材用丸太 37.3 その他用丸太 36.5 (合板,パルプ,エネルギー) 丸太計 73.8 森林残材 8.0 樹皮 4.7 修景残材 4.5 建築廃材等 14.0 丸太以外の計 31.2 製材副産物 15.0 その他産業残材 5.8 黒液 3.6 産業残材計 24.4 成型燃料製造 4.6 合計 135.4 仕向け先 100 万 m3 製材業 37.3 木質パネル業 16.9 紙パルプ業 10.6 その他製造業 2.3 マテリアル利用計 67.1 熱電プラント(> 1 MW) 22.6 熱電プラント(< 1 MW) 7.2 家庭用 33.9 その他エネルギー利用 0.1 成型燃料製造 4.6 エネルギー利用計 68.4 合計 135.4
出所) U. Mantau: Holzrohstoffbilanz, Deutschland, 2012, http://www.dhwr.de/Rohstoffbilanz 表3 木質原料のバランスシート(ドイツ,2010 年)(単位:実材積換算 100 万 m3)
も書き込まれる。製材,合板,紙パルプ製造などに仕向 けられた丸太はそれぞれの製品に加工されるが,同時に さまざまなタイプの残廃材も発生する。ここで生じた工場 残廃材のうち,マテリアルないしエネルギーとして再利用 された実績があれば,その量が発生源と仕向け先の双方 に改めて記載される。 わが国の林野庁が作成している木材需給表は山から下 りてきた丸太の行方を追ったもので,工場残材の再利用 は表に出ない。表3のような処理は二重計算ということに なるが,同じ 1 m3の丸太でも残渣をカスケード的に何回 も利用すれば,総使用量は大きくなり,製材用丸太であ れば,1.4 ~ 1.5 倍くらいにはなるだろう。 表3で注目してほしいのは,森林残材,樹皮,修景残 材,建築廃材等の「丸太以外の木材」が積極的に活用さ れていることだ。しかし近年になって木質原料の供給をこ れ以上増産するのは難しいという声が聞かれるようになっ た。エネルギー利用を現在以上に増やそうとすればマテ リアル利用に食い込むしかない。そのような状況が生まれ つつある。限られた木質資源のより効率的な利用が強く 求められ,発電抑制の動きが出てきたのである。 5.2 熱供給重視に傾くドイツ EEG の発効でドイツでは風力発電,太陽光発電,さら にはバイオガス発電などが順調に伸びてきて,再生可能 な電力の供給に占める木質バイオマスのシェアは確実に低 下している。2014 年の実績では 7%のシェアしかない(表 4)。その一方で再生可能な熱の面では木質バイオマスが 家庭用,産業用,地域熱供給用を合わせて実に 64%を 占めている。ついでそれ以外のバイオマスも 23%ほどの シェアを持ち,太陽熱と地熱・ヒートポンプは残りの 13% に過ぎない。熱供給におけるバイオマスの重要さが知られ よう。 化石燃料から再エネへの切り替えは発電の分野では比 較的容易だが,熱ではかなり難しいことが分かってきた。 木質燃料の主たる役割は,発電ではなく,再生可能な熱 の供給であるという見方が一般化しつつある。 このことは木質バイオマスの使い方にも反映している。 1 MW 以上の木質バイオマス発電にどのような燃料が使わ れているかを見てみよう。図7に示す通り,燃料の大部分 は建築廃材,黒液,森林残材,修景残材,樹皮のような 比較的質の低いバイオマスばかりで,丸太は 3%ほどしか ない。大型バイオマス発電への報償額がごく低いレベル に抑えられているから高価な燃料は使えないというロジッ クも成り立つ。 逆に日本で間伐材などの丸太か発電用の燃料としてど んどん使われているのは,未利用木材を優遇する FIT 制 度があるからである。ドイツの場合は,小径丸太からつく られる良質チップは熱供給(ないしは CHP)用の小型ボ イラに向けられている。 表4 再生可能エネルギーの構成(ドイツ,2014 年) 発電 総計 1,606 億 kWh エネルギーの種類 比率(%) バイオマス 30.6% 固形バイオマス 7.4 バイオガス 18.1 廃棄物のバイオ分 3.8 下水ガス 0.9 埋立ガス 0.3 水力発電 12.8% 風力発電 34.8% 太陽光発電 21.7% 地熱発電 0.1% 熱消費 総計 1,309 億 kWh エネルギーの種類 比率(%) バイオマス 86.6% 固形:家庭用 43.4 産業用 15.6 地域熱供給 5.0 バイオガス 10.7 廃棄物のバイオ分 8.9 バイオ液体燃料 1.7 下水ガス 1.4 埋立ガス 0.1 太陽熱 5.3% 地熱:ヒートポンプ 8.1% 出所)ドイツ経済エネルギー省,AGEE-Stat ワーキンググループ暫定推計 図7 木質バイオマス発電の燃料構成(ドイツ,1 MW 以上, 2011 年)(単位:%)
5.3 森林資源基盤の日独比較 ドイツでは,エネルギーに向けられる木質バイオマスの 量が実材積に換算して年当たり 0.7 億 m3にも達していた。 日本はどうか。バイオマスエネルギー関係の統計が整備さ れていないため,正確な数字は得られないが,断片的な 情報から推測すると,せいぜいドイツの 1/3 以下の 0.2 億 m3程度ではないかと思う。資源的なポテンシャル(表5 参照)から言えば,この3倍か4倍あってもおかしくない。 ただ,ここで注意しておきたいのは,ドイツで 0.7 億 m3ものエネルギー利用があるのは,それとほぼ同量のマ テリアル利用の支えがあるからである。木質原料の需給 量(全体の規模)を決めるうえで,最も重要な役割を果た しているのは,山から下りてくる丸太の量(表3の左上段) だ。森林での丸太 生産が増加すれば,それに伴ってエ ネルギー利用に向けられる森林残材の量が増えるだろう。 また製材業などの木材加工産業や紙パルプ産業に大量の 原料丸太が入荷すれば,エネルギーに向けられる工場の 残廃材もそれに比例して増加するはずだ。 日本とドイツは丸太 生産 量において決定 的な差があ る。いま国際農業食料機構(FAO)のデータベースを使っ て,2008 年から 2012 年の平均丸太生産量を求めてみる と,ドイツが 5,330 万 m3であるのに対し,日本はわずか に 1,780 万 m3で,彼国の 1/3 しかない。山から下りてく る丸太の量がこのレベルなら,エネルギー利用もこれに比 例して少なくなるのは当然のことだ。エネルギー利用に向 けられる木質バイオマスの供給を増やすには何よりも製材 用丸太をも含めて山から下りてくる丸太の量を増やさねば ならない。 5.4 カギを握る路網整備 温暖多雨の条件に恵まれて,わが国の森林の木材生産 能力は極めて高い。ところが不思議なことに,森林 1 ha 当たりの現実の丸太生産量(2008 ~ 2012 年の平均)は, 驚くほど低い。欧州のトップはドイツとオーストリアで,と もに 4.8 m3/ha。これに対して日本はたったの 0.7 m3で, 独墺の 1/7 か 1/6 だ。 第二次大戦後,全森林面積の4割を成長の速い針葉 樹の人工林に変えたにもかかわらず,現実の木 材生産が かくも少ないのは,どうしてか。まずはっきりと目につく原 因の一つは,木 材生産の基本的インフラともいうべき路 網が十分に整備されていないことだ。森林 1 ha 当たりの 路網密度(林道のほか公道を含む)は,ドイツ 118 m,オー ストリア 89 m に対して日本は 19 m。 欧州の主要国では,おおむね 90 年代までに林道網の 全国的なネットワークをつくりあげているのだが,日本で は計画的な路網整備がほとんどなされてこなかった。こ れが今深刻な結果を生んでいる。端的に言えば,2,500 万 ha といわれる国内の森林のなかで,主伐や間伐などの 収穫行為が行われているのは,林道の入った一部の森林 だけに限られているように思う。何十年も前に植林したも のの,道も付けられず,ろくな手入れもなされずに,放置 されたままの森林があまりにも多い。これが日本の木材生 産のレベルを大きく引き下げている。 放置されてきた人工林と天然生林にしっかりと林道を入 れて,マテリアル向けの木材とエネルギー用の木質燃料が ともに増えるようにしたい。こうした措置が取られないと, 限られた木質資源を巡って奪い合いが激化し,共倒れの 危険が増大する。 5.5 熱電併給の課題 前出の表3からも知られるように,ドイツの場合,再生 可能なエネルギーの種類別構成比においてバイオマスは 発電と熱供給の両方に散らばっている。CHP の得意なバ イオマスの特性を考えれば当然のことだろう。 ただ欧州で木質バイオマスの CHP が進展したのは,木 質焚きボイラによる熱供給 が広く普及していたからであ る。発電専用のプラントであれば,送電線が近くにある 限り,どこにでも設置できるが,CHP プラントの場合は, 熱需要に合わせて設置場所を選び,発電の方式と出力規 模を決めなければならない。一般に熱需要は小口のもの 表5 日本とドイツの森林資源基盤と丸太生産量 日本 ドイツ 森林面積 万 ha 2490 1110 人口当たり ha (0.19) (0.13) 森林蓄積 億 m3 1999-2003 年調査 52 2004 ‐2008 年調査 60 2008 年調査 34 成長量 億 m3 上記から推計 1.7‐2.0 2008 年調査 1.14 丸太生産量 万 m3 1,776 5,327 同 m3/ 森林 ha (2008 ~ 2012 年の平均) 0.71 4.81 路網密度 m/ha 19 118 出所)森林面積と丸太生産量は FAO のデーターベースによる。 注)森林蓄積は日独の政府が実施している全国的なサンプリング調査の集計値。
があちこちに分散しているから,これをある程度の規模に なるようにまとめるとか,熱を使う新規事業と組み合わせ るといった工夫も必要になるだろう。わが国にとっては, まさに新たな挑戦なのである。 加えて ORC タービンや木材ガス化発電装置を安定して 稼働させた実績がない。現在,外国産の有望な装置を輸 入する話が進められているけれど,国内に設置するとなる と設備費などでかなりの割高になるようである。国内での 部品生産や新機種の開発が望まれる。 6. 見えてきた木質バイオマス FIT の問題点 6.1 現状に合わなくなった「未利用木材」の定義 わが国の木質バイオマス FIT は,伐倒されたまま山に 放置されている「未利用木材」の搬出をターゲットにして いた。ところがこの二,三年来「伐り捨て間伐」のたぐい が急速に減ってきている。森林チップに対する需要が全 国的の増加し,低質材の奪い合いが激しくなっているの だ。「伐採のあと山に残された間伐材や主伐残 材」とい う意味での未利用木材はほとんど見られなくなっている。 そのため最近では,山から下りてくる木材ならどんなもの でも未利用木材とみなす風潮が生まれつつある。今のと ころエネルギー用の小径丸太は製材用や合板用に比べて 安価だから一応の「棲み分け」はできているが,将来的 には用途間の競合をさらに激化させることになるだろう。 FIT がスタートした時点では,木質バイオマスに関して 「既存利用に影 響を与えない」という一項が入っていた。 この原則を何で担保するか。「未利用木 材」の従来の定 義は実質的な意味を失い,何の役にも立たなくなってい る。 未利用木材の本来の定義に立ち返るべきであろう。そ れは構造用材としては使えない木質原料のことだ。人工 林の主伐・間伐で発生する小径丸太や末木枝条もその一 つだが,もっと重要なのはこれまで放置されてきた天然生 林・竹林の整理伐採から出てくる低質のバイオマスや,森 林以外の公園緑地などから発生する「修景残材」などで ある。これらはまさに残された貴重な木質資源であって, 収集に手間がかかることから,あまり利用されてこなかっ た。FIT が活躍すべき重要な領域がここにある。 6.2 あいまいな「別区分化」の狙い さらに,本年の4月からは未利用木材を使った 2 MW 以下の発電が「別区分化」されて,40 円 /kWh が支払わ れるようになった。未利用木 材と一般木 材との落差がま た一段と拡大したわけだが,この落差が大きくなると,木 質原料のカスケード利用が難しくなることに注意したい。 「未利用木 材」を大量に集めている,ある業者さんの 話では,この中には製材や合板に向く材が3割くらい含 まれていると言う。2 MW 以下の CHP プラントを備えた 木材加工場が,未利用木材の中から良質の丸太だけを選 び出して製品をつくり,出てきた木屑で発電したとしよう。 工場残材は一般木材だから電気は 24 円でしか売れない。 ところが木材加工を一切やめて,入手した丸太の全部を 発電に回せば,電気は 40 円で売れる。 これはどこかおかしい。FIT の制度を設計するにあたっ てカスケード利用への影 響を慎重に考慮すべきである。 山からの小丸太からつくられた燃料用チップと製材の背 板からつくられたそれとをなぜ差別するのか。燃料として の物理的・化学的特性に差はないはずだ。ドイツやオー ストリアの FIT でも差別していない。 なお,今回の「別区分化」は小規模発電のコスト高を 理由にしているが,肝心なのは分散型 CHP システムの普 及である。電気出力が 2 MW 以下になると,燃料がよほ ど安くないと発電だけでは採 算が 取れない。大部分は CHP プラントになるはずである。そうであるとすれば,別 区分化の対象を「総合効率 60%以上の CHP プラントに 限る」と明記すべきではあるまいか。小規模層の買取価 格を高めても,それが CHP 化に直結するとは限らない。 CHP 化を進めるには,熱生産に対する政策的配慮や,新 しい機器の開発・導入支援などと組み合わせる必要があ るからである。