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子 ど も の 学 び の 評 価 と 環 境 整 備 の 視 点 と し て の ラ ー ニ ン グ ・ ス ト ー リ ー

人間教育専攻 幼年発達支援コース 松 本 崇 史

1.問題の所在と研究の目的

保育の質の向上は緊急の乱題である。その中 で注目されているのが、ニュージーランドの

「テ・ファリキJと「ラーニング・ストーリーj

である。「ラーニング・ストーリーjとは、「テ・

ファリキ」の環境の 5要素を活用し、子どもを 高齢拍句に観察・記録していくものである。日本 でも、子ども理解ぞ寝見察視点のために有効で、あ ると紹介され始め日本の保育に適用しようとす る動きが出てきた。しかし、そのラーニング・

ストーリーの応用は模索の段階であり、有効性 については不明のままである。木研究では、子 どもの学び・育ちを個と集団双方から明確化し、

次なる保育の環境を整備する手だてとしてのラ ーニング・ストーリーの有効性を検証する。

2.学びの評価と環境整備の視点(専問1) 1)目的と方法

テ・ファリキを基準としたラーニング・スト ーリーの効用を明らかlこする。筆者自ら保育に 入り、ラーニング・ストーリーの記録を作成し、

子どもの個と集団の学びを評価しながら、次の 保育のための環境整備の方向性を探る。集団の 次なる保育の環境整備を行うため、集団のまと まりから5歳児クラスを対象とする。

2)実践結果とうーニング歯ストーリーの利点 一人の子どもが泥因子を卵に、枯れ草を鳥の 巣に見立て木に設置したところから「鳥の巣」

活動l訪台まったo 1つ 1つの遊びと子ど、もをラ

指 導 教 員 橋 }11 喜美代

ーニング・ストーリーとして記録し、それを手 がかりに、子ども達が必要としている環境を整 備した。例えば、ラーニング・ストーリーから、

子ども達が要素「探究」の環境を欲していると 判断できたなら、鳥の巣の絵本や様々な素材を 用意し、鳥の巣の製作ができるように環境を整 備した。そして、「さまざまな鳥の巣作りjから

「ベープサートJ

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撒き餌・観察J

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期喜作り」

「創{乍劇jへ発展していく過程から、ラーニン グ・ストーリーが次の保育に向けた環境整備の 視点の明確化や、 4つの要素からなる「他児と 共通の目的を持ちながら関係、を築き上げるこ とJ、「達胸脅や‑f担惑を持つJなどの集団の学 びを評価することにも有効であることが明らか となった。また、製作の苦手なKS君の学びを 明らかにする中で、筆者がKS君とのズレを認 識し関わり方を変化させたことで、個々の学び や肯定的な子ども瑚平に基づいた援助の方向性 が明確になるという利点も明らかとなった。

3)分析基準のテ・ファリキの課題

こうした利点とともにテ・ファリキの課題が 2点浮き彫りとなった。テ・ファリキ自体が、

日本の文化・社会と価値観の違うニュージーラ ンドの文化を土台にしているとしづ質的課題と、

テ・ファリキの学びの成果が117項目にも及ぶ

』鼓大な量だとしサ問題である。学びの成果には 酷似した内容が見られ照合が困難なことから、

保育者の仕事量を考慮して、量的に減らすこと

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が必要だと考えた。

こうした問題を改善するには、今までのラー ニング・ストーリーから使用頻度の低いものを 削除し量的軽減を図り、『保育所保育指童叫など を参考にして文章の変更と質的改善を図った。

また、 2つ以上の学びの成果をまとめ、量的か っ質的に改善し、61項目からなる学びの成果を 改定版テ・ファリキ「学びのための5つの環境

と子どもの学びjとして作成した。

3.改定版テ・ファリキの有効性旬開2) 1)目的と方法

研究2では、テ・ファリキの課題を踏まえ、

質的・量的改善をほどこした改定版テ・ファリ キを基準としたラーニング・ストーリーを作成 し、新たな分析基準の有効性を探った。筆者は 保育に加わり、環境構成の変更も可能な立場と

して、公立保育所との協力体制のもとで保育を 進めた。活動の節目には、ラーニング・ストー

リーを保育所側に読んでもらい今後の保育の 展開を協議し、どのような環境を整備するかを 決定した。さらに、保護者との共通理解を図る ためにドキュメンテーションを作成した。

2)改定版テ・ファリキの有効性

研究2の「動物Jをテーマとした実践では、

要素「コミュニケーションJの環境整備を基礎 として、「動物園作りj、「へびレオン作り」、「様々 な素材での動物作りJ、「影絵Jなどへと発展し、

改定版テ・ファリキにおいても子どもの学び・

育ちと環境整備の視点の明確化は検証された。

さらに、採取されたま糠をテ・ファリキと改定 版テ・ファリキとの照合を比較することで、改 定版テ・ファリキの方が学びの成果をより整理 したことによって、子ども達の体験や、学びの 成果がより明確に読み取も、言E娠を書く速さの 向上も見られた。この子どもの学び・育ち理解

のしやすさから生起したのが環境整備の視点の 焦点化である。テ・ファリキの照合は学びの成 果の数が多ければ多いほど機靴するため、次 の保育のための環境整備が難しくなる。改定版 テ・ファリキの照合では、数を減らし整理した ことで、容易に次の保育のための環境整備を焦 点イヒずることができるようになった。そして、

クラスに視点を置いた環境整備の中で、個々に 見られる固有の興味や要求に寄りそった保育の 焦点化も同時に可能となることがわかった。

3)保護者、保育者との共通理解

保護者にはラーニング・ストーリーの学びを 基にしたドキュメンテーションを配布した。ド キュメンテーションは、保護者の保育理解ペユ子 どもの学び・育ちについて保護者との共通理解 を進めるとともに、保護者が肯定的な子ども理 解を持てる可能性があることも示された。

筆者と保育者のラーニング・ストーリーを基 にした話し合いは、子どもの学び・育ち引見荘 の興味・関心に共通理解が図れるとともに、次 なる保育の展開を予想する可能性を持っている ことを明らかにした。また、その話し合いは、

お互いの保育方法を検討し保育を省察すること で、筆者自体の見識を広げる機会ともなった。

4.今後の課題

ラーニング・ストーリーをより普及させるた めには、その形態の改善はもちろんのことだが、

子どもを多方面から理解するためには、複数の 融緒による話し合いを通して、さらに保育実 践が広がり深める手だてとして活用する必要が あるだろう。また、ラーニング・ストーリーは、

遊びの過程の中で子どもがいかに学んでいるの かを理解し、そこから生まれる子どもの成長が 追求できる新たな可能性も見えてきた。この点 は今後の課題とした凡

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参照

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いてもらう権利﹂に関するものである︒また︑多数意見は本件の争点を歪曲した︒というのは︑第一に︑多数意見は