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密教文化 Vol. 1953 No. 24-25 002栂尾 祥雲「一切祕密最上名義経の研究 P3-67」

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(1)

(遺

稿

)

蔵 漢 対 照

内 容 目 次 一 は し が ぎ 二 経 題 三 拝 語 四 真 実 相 を 礼 す 五 流 転 の 因 由 六 解 脱 と そ の 導 師 七 教 示 の 綱 要 八 観 佛 と 観 法 九 憐 迦 と 薄 伽 二 〇 秘 密 の 鍮 伽 一 一 四 印 の 法 一 二 四 大 種 と 四 輪 一 三 四 種 法 と 形 色 一 四 五 相 の 真 実 性 一 五 金 剛 界 佛 母 一 六 四 佛 の 鍮 伽 一 七 四 種 の 布 施 一 八 十 地 と 十 波 羅 蜜 一 九 金 剛 水 の 三 摩 地 二 〇 膝 始 多 の 理 趣 二 一 焉 捨 焉 取 二 二 佛 法 の 要 義 壬 二 金 剛 界 と 五 佛 二 四 十 六 大 韮 巳 薩 二 五 三 昧 耶 印 母 と 掲 磨 印 母 二 六 金 剛 薩 錘 と 金 剛 妃 二 七 四 波 羅 蜜 二 八 八 供 と 四 摂 二 九 月 輪 の 理 趣 三 〇 十 六 契 印 の 真 実 性 三 一 曼 茶 羅 の 真 実 性 三 二 菩 提 心 の 真 実 性 三 三 印 と そ の 標 幟 一 二 四 語 の 標 幟 三 五 曼 茶 羅 建 立 の 用 意 三 六 曼 茶 羅 の 建 立 三 七 四 明 妃 の 真 言 三 八 修 観 の 用 心 と 功 徳 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 丈 化 一 、 は し が き こ の ﹃ 秘 密 最 上 名 義 経 ﹄ は そ の 名 の 示 す 如 く に 、 藤 密 佛 教 の 特 質 た る 秘 密 名 義 を 牧 藥 し 開 説 す る に 偏 順 を 以 て し た も の で あ る 。 日 本 密 教 特 に 噺 噺 密 教 を 研 究 す る 上 に 歓 く べ か ら ざ る 重 要 資 料 の 二 で あ る 。 支 那 に 於 て は 宋 の 時 代 に 初 め て 施 謹 三 藏 に よ り て 翻 訳 せ ら れ 、 そ れ と 殆 ん ど 時 を 同 じ う し て 、 後 伝 噺 嚇 教 の 初 期 、 宝 賢 ( R in-chen-bzan-po)に よ り て 西 藏 に こ れ が 翻 訟 せ ら れ た の で あ る 。 さ ら に 宝 賢 は そ の 経 と と も に 、 そ の 経 典 に 対 す る 宝 生 寂 の 註 釈 を も 倶 に 訳 し て ゐ る の で あ る 。 そ の 漢 訳 は 縮 藏 な れ ば 秘 密 部 成 秩 第 十 二 、 大 正 藏 な れ ば 第 十 八 、 五 三 六 頁 以 下 に 牧 載 せ ら れ て ゐ る 。 藏 訳 は 東 北 帝 大 デ ル ゲ 版 目 録 に よ る と 、 通 秩 八 五 、 第 四 八 一 号 が そ れ で あ る 。 ま た 宝 生 寂 の 註 釈 は こ れ を ﹃ 吉 祥 一 切 秘 密 合 説 秘 密 燈 ﹄ ( C r i-sarva-rahaoaya-nihandha-rahasya-pradipa-nama)と い ひ 、 同 目 録 通 秩 一 六 八 、 第 二 六 二 三 号 が そ れ に 相 当 す る の で あ る 。 い ま こ の 藏 漢 両 訳 を 対 照 す る に 、 大 体 に 於 て 二 者 合 致 し て 居 る の で あ る け れ ど も 、 西 藏 の 逐 字 訳 に 対 し て 支 那 の そ れ が 意 訳 を 主 と し て ゐ る 所 に 各 自 の 特 色 が あ り 、 漢 訳 の 申 に は 時 と し て 原 文 の 意 を 取 り 違 つ て ゐ る の で は な い か と 疑 は る ゝ も の も あ る の で あ る 。 そ の 漢 訳 二 巻 の 中 、 上 巻 は 全 く 西 藏 訊 と そ の 順 次 を 一 に し て ゐ る の で あ る が 、 下 巻 に 至 つ 句 の 次 第 が 前 後 し 、 密 教 に 謂 ゆ る 故 意 の 乱 脱 で な る ゝ 節 も 少 く な い の で あ る 。 い ま こ ゝ で は 西 藏 訳 を 王 に し て 、 こ れ に 相 当 す 照 し 、 さ ら に 宝 生 寂 の 註 釈 に 基 き こ れ に 天 註 を 加 し た の で あ る 。 思 ふ に こ の ﹃ 秘 密 名 義 経 ﹄ の 思 想 は 心 と 心 所 変 法 な し と す る 唯 識 思 想 が 基 本 に な り 、 そ れ に 加 ふ 心 性 を 以 て 空 性 不 二 の も の と す る 般 若 思 想 が 織 込 の で あ る 。 こ の 絶 対 不 二 の 心 性 が 緑 起 し て 一 切 の 諸 法 と な 過 ぎ な い の で あ る か ら 、 心 外 に 諸 法 あ り と し て こ べ き で な い と と も に 、 ま た こ れ を 空 な り と し て そ き も の で も な い 。 緑 起 そ の も の が 心 の 活 用 で あ る の 活 用 た る 緑 起 の 当 相 を 認 め な が ら も そ れ に 囚 は 恰 も 雲 が 無 心 に し て 蘭 を 出 で 、 水 鳥 が 任 運 無 功 用 で ゐ る 如 く に あ ら ね ば な ら ぬ と す る の で あ る 。 か く 有 と し て 取 る べ き な く 、 空 と し て 捨 つ べ き 取 捨 一 切 を 超 越 し て 、 自 由 に 一 切 を 御 し 一 切 を そ に 生 か す 心 境 を 大 印 と い ひ 、 こ れ を 三 昧 耶 印 、 法 と と も に 四 印 と い ふ の で あ る 。 こ の 四 印 の 説 は 勿 金 剛 頂 経 た る ﹃ 真 実 摂 経 ﹄ 等 に 由 来 す る も の で あ の 密 教 に 於 て は そ の 大 印 を 身 活 動 の 標 幟 と す る に

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密 教 に 於 て は こ れ を 意 密 と し 、 専 ら こ れ を 観 念 の 上 に 扱 は ん と す る 所 に 異 り が あ る。 す な は ち 、 四 印 を 身 と 語 と 意 と そ の 三 に 通 ず る も の と に 配 当 す る と き 左 の 如 く に な る の で あ る 。 初 期 密 教 次 期 密 教 身 密-大 印-掲 磨 印 語 密-法 印-法 印 意 密 -三 昧 耶 印-大 印 通 三 -掲 磨 印 -三 昧 耶 印 い ま こ の 経 典 は 勿 論 、 次 期 密 教 の そ れ に 属 し 之 の 大 印 を 以 て 意 密 と し 、 三 昧 耶 印 を 以 て 通 三 種 と す る の で あ る 。 蜜 教 は 一 切 の 取 捨 を 超 越 し て 、 そ の 時 そ の 処 に 訟 切 を 生 か さ ん と す る 観 点 か ら 、 印 度 の 女 神 派 な ど に 使 用 せ る 名 義 を 、 謂 ゆ る 謎 の 言 葉 ( s a m id h i-bhasa)と し て こ れ を 活 用 し 、 普 通 に 女 根 を 意 味 す る 薄 伽(Bhaga) や 、 男 根 を 意 味 す る 憐 伽 ( li nga) な ど の 語 を ば 、 密 教 独 特 の 秘 義 を 象 徴 す る も の と し て こ れ を 襲 用 し 、 ま た 十 二 歳 の 少 女 を 以 て は 十 二 波 羅 蜜 を 、 十 六 の 女 人 を 以 て 十 六 大 菩 薩 を 、 二 十 の 女 を 以 て は 二 十 天 若 く は 二 十 供 養 を 示 す と い ふ や う に 、 密 教 特 殊 の 語 の 標 幟 を 用 ひ て ゐ る 。 経 典 に よ り て は そ れ が 極 め て 婬 狸 な も の と し て 誤 解 せ ら れ 易 い 描 写 を も 好 ん で 用 ひ て ゐ る 傾 向 さ へ あ る の で あ る 。 こ の 謎 の 言 葉 は 初 期 の 密 教 に 於 て 、 已 に 用 ひ ら れ て ゐ る こ と で は あ る が 、 極 め て 隠 密 に 秘 義 を 示 す も の ど し て 用 ひ ら れ て ゐ る に 過 ぎ な い の に 、 そ れ が 後 代 に な る に つ れ 露 骨 に な り 、 左 道 密 教 の 傾 向 さ へ 帯 び る に 至 つ て あ る 。 し た が つ て 、 そ の 道 徳 観 の 如 き 、 戒 律 の 末 節 に 囚 と い ふ 立 場 か ら 、 殺 生 も せ よ 、 妄 語 も せ よ 、 盗 み も 婬 も せ よ と い ふ や う に 一 見 全 く 道 徳 を 無 視 し た る 如 も 敢 て し て ゐ る の で あ る 。 そ れ は 勿 論 、 一 切 の 囚 は る 臨 機 の 方 便 語 に 過 ぎ な い の で あ る け れ ど も 、 悪 く そ れ が 誤 解 せ ら れ 、 悪 用 せ ら る ゝ 嫌 が あ る の で あ る い つ れ に す る も 、 極 め て 消 極 的 な 印 度 初 期 の 佛 教 に 方 向 を 転 換 し て 積 極 的 に な り 、 一 切 を 包 容 し 一 し 、 あ り と あ ら ゆ る 宗 教 を 一 佛 教 中 に 包 容 せ ん と し に 秘 密 佛 教 に 到 達 す る に 至 つ た の で 、 そ れ が こ の 経 を 通 じ て 明 か に 看 取 す る こ と が 出 来 る の で あ る 。 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 ( 一 ) こ の 身 躰 は 地 水 火 風 空 の 五 大 に よ つ て 成 立 せ る 仮 和 合 の も の に 過 ぎ ざ る も 、 そ れ に 宿 れ る 心 は 恰 も 如 意 宝 珠 の 如 き も の な る が 故 に そ の 心 性 を 如 実 に 観 達 す る と 佛 に な る と の 義 で あ る 。 然 る に 漢 訳 に よ る と 、 身 心 倶 に 因 縁 生 無 自 性 な る が 故 に 諸 佛 も ま た 然 り と の 義 に な つ て ゐ る 。 ( 二 ) 心 性 は 絶 対 性 の も の な る が 散 で あ る 。 ( 三 ) 対 立 を 超 越 せ る 不 二 の 当 躰 が 縁 起 し て 二 而 差 別 の も の と な る 、 そ の 真 理 趣 に 達 せ る も の が 佛 智 で あ る。 ( 四 ) 佛 は 自 心 そ の も の を 礼 す る 能 礼 所 礼 照 空 寂 で あ る 。 二 、 経 題 一 梵 語 s a r v a-r a h a s y o nama t a n t r a-r a ja 二 西 藏 語 T h a m

s-cad gsan-ba

shes-bya-ha-r g yu d-k y i r g y l-p o 三 漢 語 一 切 秘 密 最 上 名 義 大 教 王 儀 軌 三 、 拝 語 世 尊 智 薩 唾 を 礼 敬 し 奉 る 四 、 真 実 相 を 礼 す (一 ) ( 一 ) 五 大 に よ る 五 元 素 に 過 ぎ ず と は 諸 人 の 身 を 堅 実 に 認 識 せ る も の な り 若 し 自 心 を よ く 修 習 せ ば そ の 実 在 を 修 す る が 故 に 必 ず 佛 と な る べ し ( 二 ) ( 二 ) 自 証 の 秘 密 の 最 上 な る も の が 無 上 の 佛 智 に し て (三 ) 不 二 而 二 の 道 を 具 す ( 四 ) 故 に そ れ を 佛 は 常 に 礼 敬 す シ 上 ル ニ 帰 二命 一 切 佛 一 ノ ヲ ル ヨ リ ク ノ ス 五 身 作 者 如 レ是 生 ノ セ ル ヲ 不 レ 見 二 衆 生 決 定 身 脚 セ ル ヲ 亦 復 不 レ 見 二 決 定 心 一 ス ル コ モ ヲ 観 二 想 諸 佛 輔亦 如 レ 是 シ セ バ セ ン ト ヲ 若 欲 三 頂 二 礼 佛 大 士 輔 ニ ス ベ シ ノ ヲ 応 当 頂 二 礼 自 実 智 一 ト ト ハ ト ナ リ 佛 智 自 智 本 同 源 ノ ニ 秘 密 性 中 無 三 一 相 一

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( 五 ) 取 捨 を 離 れ 礼 不 礼 を 超 越 せ る こ と で あ る 。 ( 六 ) 生 そ れ も 不 生 の 生 な る が 故 に 対 立 を 離 る 、 こ の 対 立 を 離 れ た る 心 を 以 て 佛 身 を 礼 す る な り 。 ( 一 ) 不 二 智 を 躰 得 せ る も の ゝ こ と で あ る 。 ( 二 ) 不 二 智 を 躰 得 せ る 楡 伽 者 と い ふ も 一 切 有 情 と い ふ も 、 そ の 実 相 と し て は 但 に 不 生 の 生 な る も 一 切 有 惰 は そ の 生 に 囚 は れ 、 そ れ が 煩 悩 等 に よ り て 心 が 乱 さ れ る の で あ る 。 ( 三 ) 愛 と 非 愛 と を 分 別 す る 煩 悩 に よ り て 業 を 造 り そ の 業 に よ り て 身 ( 三 ) い つ れ に す る も 無 我 よ り 出 生 し 不 二 智 よ り 出 生 し ( 五 ) 愛 と 非 愛 と を 離 れ た る も の に し て ま た い つ れ を も 礼 敬 せ ざ る な り ( 四 ) 不 生 が 真 実 の 生 に し て ( 六 ) 生 ぜ し 後 に 於 て 常 に 佛 身 を 観 想 す る こ と が 自 の 勝 智 を 礼 す る な り 五 、 流 転 の 自 由 (一 ) ( 一 ) 喩 伽 者 と 一 切 有 情 と は 倶 に 不 生 に し て 真 実 の 生 な り ( 二 ) 生 じ た る 後 に 於 て 常 に 煩 悩 習 気 に よ り て 乱 さ る ( 二 ) ( 三 ) 諸 の 身 あ る も の が 輪 廻 と な り セ バ ノ ノ タ 若 了 二 一 切 無 我 生 一 だ チ レ ナ リ 所 レ 生 即 是 無 二 智 ト ト ノ ニ 愛 非 愛 中 得 二 解 脱 一 ノ ノ 彼 頂 礼 相 無 二 所 有 榊 ハ ユ ニ 法 非 二 巳 生 輔非 二 現 生 剛 ニ シ テ 巳 生 巳 謝 現 二無 レ 住 ノ カ ナ リ 観 二 想 諸 佛 相 一 亦 然 ニ ス ベ シ 慮 当 頂 二 礼 自 実 智 一 ト ト ト 愛 非 愛 本 無 二 分 位 一 ノ ユ ス 随 二 衆 生 心 一而 動 乱 ノ ノ ノ ニ 染 種 煩 悩 過 失 中 ク ノ ノ 悉 成 二 一 切 相 応 事 一 ニ ノ 衆 生 有 レ 身 故 有 レ 苦 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 を 受 け 生 死 に 輪 廻 す る と の 義 で あ る 。 ( 四 ) 対 立 の 心 そ の も の が 煩 悩 に し て そ れ か ら 展 転 し て さ ら に 生 死 輪 廻 の 身 を 出 生 す る の で あ る 。 ( 一 ) そ の 迷 へ る 心 そ の も の を 捉 へ て そ の 本 性 を 達 観 す る こ と に よ り 生 死 を 解 脱 し 苦 悩 を 鎮 伏 す る こ と を 得 と の こ と 。 ( 二 ) こ の 生 死 の 迷 い を 導 く 導 師 が 毘 盧 遮 那 に て 一 切 佛 の 代 表 で あ る 。 ( 一 ) 速 疾 頓 成 の 秘 密 の 喩 伽 が 因 の 如 性 に し て 、 こ の 喩 伽 に よ つ て 対 立 を 超 越 せ る 果 の 如 性 に 証 入 す る の で あ る 。 愛 と 非 愛 と を 分 別 す ( 四 ) 心 な る そ の も の が 苦 悩 に し て 諸 の 有 惜 の 身 を 出 生 す 六 、 解 脱 と そ の 導 師 (一 ) ( 一 ) そ の 心 の 流 れ そ の も の に よ り て 有 惜 の 苦 悩 を 鎮 伏 す る こ と を 得 ( 二 ) 尊 と ぎ 毘 盧 遮 那 佛 は 一 切 の 佛 を 一 に 摂 し た る も の な り ( 二 ) 一 切 佛 は 証 悟 せ る も の に し て そ の 佛 が 転 廻 の 救 済 者 な り 一 切 有 情 を 利 釜 せ ん が た め に 悲 心 を 真 実 に 具 す る も の な り 七 、 教 示 の 綱 要 ( 一 ) ( 一 ) 因 の 如 性 の 平 等 喩 伽 に よ り て 果 の 諸 の 如 性 を も 示 現 す ノ ノ ハ ノ ズ ル 此 苦 所 因 心 所 レ 生 シ レ バ ク ス ハ コ 若 有 二 於 レ 心 菩 覚 了 一 チ ク ノ ヲ 即 能 出 二 離 一 切 苦 一 ノ ノ ド 十 方 三 世 一 切 佛 ニ ス 毘 盧 遮 那 一 佛 摂 ノ ハ 彼 一 切 佛 証二 覚 円 一 ニ 故 現 二 佛 身 一救 二 生 死 一 ノ ニ 為 レ 利 二 一 切 衆 生 岬故 ヲ 以 ス ノ タ 悲 心 起 二 作 方 便 事 一 ス レ バ 因 性 平 等 既 二 相 応 ス 果 性 由 レ 斯 而 出 現

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( 二 ) 絶 対 性 の 果 性 に 入 住 せ る も の は 因 果 を 遠 離 せ る が 故 に 無 願 に し て 、 因 の 如 性 の 喩 伽 を 欲 求 し な い の で あ る 。 ( 三 ) 果 性 に 入 住 し た も の が 再 び 対 立 の 欲 求 を 生 ず と せ ば そ れ は 輪 廻 の 習 気 で あ る と の 義 で あ る 。 ( 四 ) 無 念 の 念 の 修 習 法 に つ き て は 先 達 者 の 儀 軌 に よ り て 修 せ よ と の こ と 。 ( 五 ) 無 念 の 念 の 絶 対 の 鍮 伽 を い ふ 。 ( 六 ) 無 念 の 念 の 上 よ り 佛 を 念 じ 法 を 観 ず る こ と で あ る 。 ( 七 ) 無 念 の 念 よ り す る 佛 観 と 法 観 と の 二 聚 で あ る 。 ( 八 ) 入 天 の 導 師 た る 佛 の こ と 。 ( 二 )Bh ag a と は 擢 破 の 義 に し て 煩 悩 を 擢 破 せ る 清 掠 の 菩 提 心 を 表 示 果 の 如 性 に 真 実 に 入 住 せ ば ( 二 ) 因 の 如 性 を 欲 せ ざ る な り ( 二 ) ( 三 ) そ こ に 欲 求 を 生 ぜ ば そ れ 自 身 が 輪 廻 の 習 気 な り 通 達 者 の 儀 則 に より て ( 四 ) 修 習 す る こ と を 全 く 観 察 す べ し ( 三 ) そ れ は 特 に 全 一 と な れ る 所 の ( 五 ) 鈴 伽 者 の 鍮 伽 を 出 生 し ( 六 ) 佛 を 随 念 し 観 想 し 法 を 随 観 す る 所 の ( 四 ) (七 ) 二 聚 の 加 行 に よ う て ( 八 ) 最 上 な る 両 足 ( 尊 ) ど な る こ と を 得 八 、 観 佛 と 観 法 ( 一 ) ( 一 ) 薄 伽 ( B h ag a ) に 憐 迦 ( li ng a ) を 安 立 し て ニ ニ ス 果 真 実 故 平 等 住 ノ ノ ス ヲ 彼 因 真 実 示 二 求 相 一 シ レ バ ニ ム ル 於 レ 中 若 有 二 実 求 心 一 チ ク ス ル ノ ナ リ 即 長 輪 廻 諸 種 子 ノ ハ ス 相 応 法 従 二 相 応 一 生 ノ ニ ナ リ 随 二 所 愛 法 一 不 可 得 レ バ ル ヂ レ ス 有 レ 得 乃 是 一 法 存 レ チ ヲ 彼 即 不 レ 離 二 分 別 相 一 ノ ハ ご 正 念 観 佛 無 二所 縁 一 ノ ハ ト ス 正 念 観 法 法 相 応 ノ カ ナ リ 自 他 二 行 亦 復 然 ノ ニ ナ リ ク 佛 二 足 尊 常 所 レ 説 ヲ ニ シ テ 自 相 如 実 安 住 巳 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 せ る 月 輪 の こ と 、 li ng a と は 標 幟 の 義 に し で 金 剛 と か 蓮 華 と か の 三 昧 耶 形 の こ と で あ る 。 故 に しB hag a に li ng a を 安 立 す と は 月 輪 に 三 昧 耶 形 を 安 立 し 観 ず る こ と で あ る 。 ( 二 ) 佛 の 雲 集 せ る 曼 茶 羅 の こ と 。 ( 三 ) 諸 の 曼 茶 羅 の 心 真 言 の こ と で あ る 。 ( 四 ) 胸 の 金 剛 性 の 中 に 於 て 真 言 を 調 じ そ れ が 一 切 に 野 遍 す る こ と で あ る 。 ( 一 ) 佛 の 標 職 と 菩 薩 の 標 職 と 妃 の 標 幟 と 諸 愈 怒 の 標 幟 で あ る 。 ( 二 ) 自 心 の 本 性 た る 月 輪 に 一 切 の 法 を 摂 す と い ふ こ と 。 佛 身 を 修 習 す べ し 佛 を 随 念 す る 喩 伽 者 は ( 二 ) 佛 の 雲 を 修 習 す べ し ( 二 ) 薄 伽 に 憐 迦 を 塞 立 し て ( 三 ) 金 剛 法 を 修 習 す べ し 法 を 随 念 す る 喩 伽 者 は ( 四 ) 法 雲 よ り ょ く 雨 を 降 ら す 九 、 憐 迦 と 薄 伽 ( 一 ) 標 幟 を 憐 迦 ( li n g a ) と 説 く ( 一 ) 而 し て 印 の 標 幟 は 四 種 な り 控 破 の 故 に 薄 伽 (B h ag a ) と 説 く 而 し て 煩 悩 を 擢 破 す る 最 上 の も の な り ( 二 ) こ れ 一 切 有 惜 の 一 切 の 実 在 の ( 二 ) 自 心 を 摂 し た る も の な り 法 無 我 の 喩 伽 を 以 て セ ヨ ノ ノ ユ 想 二 入 諸 佛 影 像 中 一 ノ ス ル コ ヲ 正 念 観 佛 得 二 相 応 一 ニ ノ ズ 故 諸 佛 雲 従 レ 此 現 ヲ ニ シ テ 自 相 如 実 安 住 巳 セ ヨ ノ ニ 想 二 入 金 剛 法 性 中 一 バ ヲ 正 念 観 法 得 二 相 応 一 ス 起 二 大 法 雲 一 而 普 偏 ノ ナ リ 相 者 所 レ調 標 幟 義 レ ノ 破 者 即 是 破 相 心 ノ ガ ニ シ テ 四 種 印 相 標 幟 門 ル ヲ ヲ 能 破 二 煩 悩 一 為 二 最 上 一 チ レ ノ ニ シ テ 自 身 即 是 諸 衆 生 ニ チ ヲ 自 心 即 摂 二 一 切 法 一 キ ノ ニ バ ヲ 法 無 我 中 得 二 相 応 一

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( 三 ) 法 無 我 の 喩 伽 に よ つ て 対 立 分 瑚 を 殺 害 し 除 く こ と 。 ( 四 ) 能 殺 所 殺 倶 に 心 性 の 外 は な い の で あ る か ら 、 殺 す と い つ て も た 黛 心 性 の 障 碍 た る 種 子 を 殺 す 外 な し と の こ と 。 ( 一 ) 行 者 自 ら が 佛 と な る こ と を 修 習 す る 時 と い ふ こ と 。 ( 二 ) 通 達 菩 提 心 等 の 五 相 成 身 観 の こ と。 ( 三 ) 五 相 成 身 観 の 我 即 佛 の 智 よ り 生 せ る も の と い ふ こ と 。 ( 四 ) 佛 を 彼 岸 に 求 め ず し て 我 即 佛 の 果 上 楡 伽 に よ る が 敢 に 速 疾 に 証 悟 す と い ふ こ と 。 ( 五 ) 我 即 佛 の 喩 伽 の こ と 。 ( 三 ) 殺 害 せ ば 分 別 の 魔 自 か ら 死 す べ し ( 三 ) 自 の 心 性 が 究 寛 佛 に し て 了 達 さ る べ き も の が 心 性 な り ( 四 ) 殺 害 さ る べ き は 自 の 心 性 に し て 心 性 の 障 碍 の 種 子 を 殺 す べ し ( 四 ) 喩 伽 そ の も の と 真 実 に 合 一 せ ば 決 し て 有 を 出 現 す る こ と な し 一 〇 、 秘 密 の 輸 伽 ( 一 ) ( 一 ) 佛 を 観 想 す る そ の 時 ( 二 ) 佛 は 我 な り と の 五 楡 伽 を 修 す べ し ( 三 ) 三 摩 地 の 智 よ り 生 ぜ る ( 四 ) 佛 そ の も の な る が 故 に 速 疾 な り ( 二 ) ( 五 ) 佛 の 喩 伽 な く て は デ ニ ラ ス 諸 魔 由 レ 斯 而 自 滅 ヲ ニ シ レ バ 自 心 如 実 証 覚 巳 ノ ノ ナ リ 彼 所 覚 心 不 可 得 ヲ ニ シ ク ス ル ニ 自 心 如 実 正 了 知 ノ 而 諸 魔 心 亦 如 レ 是 ト ス 相 応 相 応 性 和 合 ノ ム み ニ ヲ ナ リ 是 性 求 レ 生 不 可 得 レ デ シ セ バ 観 二 想 諸 佛 一 若 相 応 ノ ニ レ チ ジ ニ 是 故 我 即 同 二 諸 佛 帰 ノ ス ル 三 摩 地 智 所 二 出 生 一 ニ メ ノ ナ リ 平 等 二 切 佛 自 性 ノ ズ ニ 佛 相 応 行 既 非 レ 無 一 切 秘 密 最 上 名 義 経の 研 究

(10)

密 教 文 化 ( 六 ) 不 二 智 を 以 て 対 立 を 超 越 せ る 微 細 の 実 在 を 見 る と 共 に 、 そ の 不 二 智 を 以 て 現 見 の 金 剛 蓮 華 等 の 三 昧 形 を 照 す こ と 。 ( 七 ) 一 切 法 を 縁 じ て 相 に 囚 は れ な い が 無 相 の 殊 勝 で あ り 空 を 通 じ て 絹 を 観 ず る こ と が 有 相 の 殊 勝 て あ る 。 ( 八 ) 生 を 通 じ そ の 有 相 観 な る が 故 に 自 心 が 浄 除 さ れ 、 悟 つ て 佛 に な る と い ふ も 佛 に 囚 は れ ず 衆 生 の 境 に も 没 せ な い の で あ る 。 ( 九 ) 我 即 佛 の 果 の 鍮 伽 の こ と 。 喩 伽 者 は 証 悟 せ ず ( 六 ) 微 細 の 実 在 を 見 る 如 く に 所 愛 の 実 在 を 見 る も そ の 如 く に な す べ し ( 三 ) ( 七 ) 有 相 と 無 相 と の 殊 勝 を 観 想 す る こ と が 念 観 に し て 有 相 を 観 想 す る も そ の 有 相 な く 能 観 所 観 あ る に あ ら ざ る な り ( 四 ) ( 八 ) 有 相 を 観 想 せ し が 故 に 自 心 が 浮 除 せ ら れ て 佛 と 佛 境 と な ぐ ま た 衆 生 の 境 に も あ ら ざ る な り ( 五 ) 自 心 を 証 悟 す る が 故 に 佛 に し て 佛 と 佛 智 と が 別 在 す る に あ ら ず そ の 無 二 智 の 鍮 伽 も ま た ( 九 ) 三 摩 地 に よ る 智 の 観 想 な り 従 二 相 応 心 一得 二 佛 性 一 ヒ レ バ 若 於 二 妙 性 一有 二所 見 一 ノ ノ ク コ 彼 塵 染 性 不 レ 能 レ 除 ハ ニ シ ア レ バ 於 二 性 無 性 一若 差 殊 ヂ ス 而 観 想 心 即 分 別 不 レ 可 輔三 欠 レ 性 観 二 於 性 一 ノ モ シ 是 中 観 亦 無 二 所 観 一 ビ ツ ニ ナ リ 観 想 及 性 二 倶 無 ノ ニ ア リ 由 二 心 動 転 一故 差 別 ノ ノ 非 二 衆 生 境 一非 二 佛 境 一 ノ 是 中 非 レ 佛 非 二 衆 生 嶋 ノ チ 衆 生 自 心 即 佛 心 ス レ ド 覚 了 無 レ 佛 無 二 佛 智 一

(11)

( 一〇 ) 五 相 成 身 観 の 中 月 輪 と 金 剛 と の 四 相 観 が 因 の 如 性 に し て、 第 五 の 佛 身 口 満 が 果 の 如 性 で あ る 。 こ の M四 と 果 と の 如 性 と い ふ も 、 固 定 し た 如 性 な る も の が あ る の で 憾 な い 。 (一 一 ) 因 と い ひ 果 と い ふ も 同 一 躰 の も の な る が 故 に 因 が 果 と な る こ と を 得 、 因 果 は と も に 目 心 の 顕 現 に 外 な ら な い の で あ る 。 ( 一 二 ) 如 性 の 智 が 月 輪 蓮 華 等 と 示 現 せ る も の に て 、 五 相 成 身 観 の 中 、 因 観 と 称 せ ら れ る 。 前 四 相 観 の 事 性 と な る も の で あ る こ れ 鍮 伽 の 四 階 次 の 中 、 如 性 喩 伽 に 当 る の で 、 次 に 秘 密 楡 伽 、 秘 密 中 の 秘 密 喩 伽 、 最 勝 鍮 伽 の 三 階 次 が あ る の て あ る 。 ( 一三) 四 階 次 の 喩 伽 の 中 の 第 二 で 、 こ れ が 佛 身 円 満 の 第 五 相 観 に な る の で あ る 。 ( 六 ) ( 一〇 ) 因 の 如 性 を 如 実 に 知 見 せ ば 果 の 如 性 も ま た 同 様 な り 因 の 如 性 少 し も あ る こ と な け れ ば 果 の 如 性 も ま た 然 か な り ( 七 ) そ の 如 性 を そ の 如 く に 知 り て 如 性 の 喩 伽 を 普 く 行 ず 因 に 於 け る 因 が 実 存 す る に 非 ず 果 の 実 存 と し て 果 あ る に 非 ざ る な り ( 八 ) ( 一一 ) そ の 因 が 果 の 事 性 た る こ と を 得 る も の に し て 自 心 が 各 々 に 示 現 し た る も の な り ( 一 二 ) そ の 智 が 因 の 事 性 に し て ( 一三 ) そ の 秘 密 が 果 の 事 性 な り シ ニ ベ 若 於 ゴ 因 性 一如 実 見 ノ モ カ ナ リ 果 性 如 実 亦 復 然 レ チ ナ リ 此 即 三 摩 地 智 門 ノ ニ ズ 無 二 相 応 平 等 行 ノ ナ レ バ 諸 法 因 性 不 可 得 ノ カ ナ リ 諸 法 果 性 亦 復 然 ノ ニ ト ナ リ 実 智 観 故 性 本 真 レ チ 此 即 相 応 平 ク ノ 法 本 無 レ 因 而 観 レ 因 ク メ 法 本 無 レ 果 而 レ バ 若 於 二 因 果 一有 二 所 観 一 レ チ ニ タ 是 即 自 心 而 セ バ ニ ノ ヲ 観 レ 因 当 レ 観 二 実 智 郵 セ バ ニ 観 レ 果 当 レ 観 二 秘 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

(12)

密 教 文 化 ( 一四 ) 愛 と 非 愛 と を 超 越 す る が 敵 に 愛 の 自 性 そ の ま ゝ 非 愛 の 自 性 と な る と い ふ こ と 。 ( 一五 ) 一 切 の も の 唯 識 に し て 心 外 に 一 物 な し と せ ば 、 月 輪 や 金 剛 等 を 念 ず る 鍮 伽 は 成 立 せ ざ る こ と に な る 。 心 と 共 に 心 外 の 示 現 を も 肯 定 す る と 共 に そ れ に 囚 は れ な い の が 喩 伽 行 で あ る 。 ( 一六 ) こ の 二 切 に 囚 は れ な い 智 が 清 浄 最 勝 で あ る と 共 に そ の 智 を 得 た る 喩 伽 者 が 即 ち 如 来 で あ る と の 義 で あ る 。 ( 九 ) 秘 密 の 不 二 の 鍮 伽 に よ り て そ の 事 性 は 最 勝 な り 如 性 そ の も の を 証 悟 せ る が 秘 密 中 の 秘 密 の 鍮 伽 な り ( 一 〇 ) そ の 秘 密 の 知 解 が 最 勝 に し て 最 勝 の 鍮 伽 な り ( 一 四 ) 愛 の 自 性 と し て 説 く 所 の も の は 悲 愛 も ま た そ の 事 性 な り ( 一一 ) 愛 と 非 愛 と の 影 像 た る も の を 見 ざ る そ れ が 如 来 な り ( 一 五 ) 若 し 識 の み に し て 無 な れ ば 鍮 伽 者 は 鍮 伽 を 出 現 し 得 ざ る べ し ( 一 二 ) ( 一六 ) 最 勝 な る 智 慧 の 清 澤 な る が 如 く に そ の 如 く に 清 澤 な る も の が 如 来 な り ノ ノ 秘 密 無 二 相 応 中 ニ ラ ス 応 レ 当 二 如 レ 是 自 観 察 哨 ケ セ バ デ 若 能 了 二 知 真 実 性 一 チ ノ ヲ 即 知 二 秘 密 中 秘 密 一 コ ニ セ バ 甚 深 秘 密 既 了 知 乃 歳 二 最 上 相 応 行 一 シ ノ ナ レ バ 若 於 二 愛 境 中 一 平 等 レ ノ ノ ナ リ 即 是 非 愛 境 自 性 ト ト ノ ノ ノ 愛 非 愛 境 諸 相 中 ズ ト モ 如 来 錐 レ 観 而 無 レ 見 ノ ヲ ズ ハ 相 応 行 者 相 応 生 ギ ニ 非 下 無 二 表 了 一無 巾 分 量 上 シ レ ド ニ 自 智 若 入 コ 清 浮 門 一 ヂ ナ リ 諸 佛 如 来 即 清 浄

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( 一 ) 我 即 佛 の 喩 伽 の 上 よ り 身 と 語 と 意 と 一 切 と の 四 種 の 示 現 を 識 知 し 観 想 す る の で あ る 。 ( 二 ) 大 印 、 三 昧 耶 印 、 法 印 、 鵜 磨 印 の 四 印 な り 。 ( 四 ) 四 印 を 以 て 二 切 を 観 照 す る こ と。 ( 五 ) 我 即 佛 の 秘 密 の 喩 伽 と い ふ こ と 。 ( 六 ) 我 即 佛 の 自 覚 の こ と 。 ( 七 ) 止 と 観 と の 方 法 を 以 て す る こ と。 一 一 、 四 印 の 法 ( 一 ) ( 二 ) 識 知 す る こ と は 四 種 な り ( 二 ) 四 印 の 儀 則 に よ る が 故 な り 秘 密 無 二 の 鍮 伽 に よ つ て 身 と 語 と 意 と を 真 実 に 出 生 す ( 二 ) 意 は 大 印 に し て 三 昧 耶 の 印 は 一 切 に 通 ず 法 印 は 語 の そ れ に し て 掲 磨 の 印 は 身 の そ れ な り ( 三 ) ( 四 ) 印 を 以 て 印 す る 事 性 は ( 五 ) 秘 密 の 主 の 秘 密 の 鍮 伽 な り ( 六 ) 自 覚 の 自 性 を 以 て ( 七 ) 三 摩 地 智 を 観 ず る こ と な り ( 四 ) 身 と 語 と 意 と を 観 ず る テ ニ ヲ ス ル ガ 由 レ 是 身 語 心 出 生 ノ ナ リ 秘 佛 無 二 相 応 行 ノ 最 初 四 種 表 了 門 ク チ ノ ノ ナ リ 調 即 相 応 四 印 法 ヲ ノ 掲 磨 印 為 二身 密 印 一 ヲ テ 法 印 名 為 二 語 密 印 一 レ ノ 大 印 即 是 心 印 門 ハ ノ ナ リ 三 昧 耶 印 印 一 切 メ ヲ ス ヲ 観 二 想 諸 印 一 印 二 諸 法 一 チ ハ ノ ナ リ 即 秘 密 主 三 相 応 ノ ヲ ロ テ 自 性 如 実 得 二 正 知 一 ヲ ク ス 三 摩 地 智 菩 施 作 ク シ 由 二 身 語 心 一菩 表 了 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 ( 八 ) 初 会 の 金 剛 頂 経 た 嵐 真 実 摂 経 を 指 す 。 ( 九 ) 身 と 語 と 意 と の 三 秘 密 の 事 業 の こ と で あ る 。 ( 一〇 ) 大 日 、 阿 閤 、 宝 生 、 無 量 光 、 不 塞 成 就 の 五 佛 で あ る 。 ( 一 ) mamaki ( 八 ) 事 業 は 儀 軌 に 於 て 観 察 せ ら れ た り ( 九 ) 秘 密 を 三 種 に 説 か れ た り そ れ は 種 々 の 金 剛 業 を 具 す る も の ゝ 如 く な り ( 五 ) ( 一〇 ) 五 如 来 の 我 性 が 秘 密 の 無 上 の 智 な り 四 印 の そ の 秘 密 の 鍮 伽 が 悉 地 を 作 す も の な り 一 二 、 四 大 種 と 四 輪 ( 一 ) 四 大 種 を ま た 四 印 と 説 か れ た り 四 印 の 平 等 鍮 加 は 四 明 妃 と 正 し く 合 一 す ( 二 ) 地 は 佛 眼 な り と 説 か れ ( 一 ) 水 は 摩 摩 摂 な り と 説 か れ た り 火 井 に 風 と 称 せ ら る ゝ も の が ス ノ ノ ヲ 起 二 諸 教 相 種 々 事 一 シ レ ハ 然 其 不 レ 離 二 三 密 門 一 ノ ニ ス 巧 業 金 剛 故 安 定 ノ 五 都 如 来 真 実 智 チ レ ノ ナ リ 即 是 秘 密 無 上 智 ノ レ セ ベ 秘 密 四 印 若 相 応 ク ノ 能 作 二 相 応 諸 悉 地 一 地 水 火 風 四 大 種 ハ チ レ ノ ナ リ 即 是 所 説 四 密 印 シ セ ボ 四 印 平 等 若 相 応 四 種 明 妃 皆 合 葉 佛 眼 菩 薩 為 二 地 大 一 摩 摩 枳 尊 為二 水 大 一 白 衣 菩 薩 為 二 火 大 一

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( 二 ) t a r a ( 二 ) 白 衣 と 多 羅 と な り ( 三 ) 帝 釈 ( m a h e n d ra ) は 地 界 に し て 水 界 は 水 輪 な り 火 は 火 界 に し て 風 は 風 輪 な り 一三 、 四 種 法 と 形 色 ( 一 ) 帝 釈 の 色 は 黄 に し て 即 ち 四 方 に し て 増 釜 な り 水 輪 は 円 に し て 即 ち 白 色 を 具 し て 息 災 な り ( 二 ) 火 輪 ぽ 赤 色 に し て 即 ち 三 角 に し て 敬 愛 の 事 業 な り 風 輪 ぽ 弓 の 形 に し て 黒 色 且 つ 難 調 の 事 業 に 於 て な り 多 羅 菩 薩 為 二 風 大 一 東 方 帝 釈 天 地 大 西 方 水 天 為 二 水 馬大 嚇 南 方 火 天 為 噂火 大 一 北 方 風 天 為 二 風 大 一 ニ ナ リ 当 レ 知 帝 釈 天 黄 色 ニ メ 壇 相 四 方 作 二 増 釜 一 ハ ニ メ ハ ナ リ 水 天 白 色 壇 相 円 ノ ニ 作 恵 災 法 吋応 レ 如 レ 教 ニ ヌ ハ ナ リ 火 天 赤 色 壇 三 角 ノ 作 二 敬 愛 事 一如 二 本 儀 一 ハ 風 天 黒 色 壇 弓 形 ヲ 以 ノ ヲ 念 怒 心 作 二 降 伏 事 一 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 丈 化 ( 一 ) 金 岡 薩 唾 、 金 岡 宝 、 金 剛 法 、 金 剛 業 の 四 転 輪 の 喩 伽 の こ と 。 ( 二 ) 無 量 光 の こ と 。 ( 三 ) 金 剛 薬 叉 並 に 闇 曼 徳 迦 等 の 慰 怒 暴 藍 心 の 諸 尊 の こ と 。 ( 三 ) 四 大 種 の 主 よ り 成 就 せ る 事 業 の 悉 地 の 功 徳 は 四 な り 事 業 の 悉 地 は 悉 地 の 最 勝 な る も の に し て ( 一 ) 輪 を 転 ず る こ と 四 種 な り ( 四 ) 息 災 は 佛 眼 の 道 に し て ( 二 ) 増 釜 は 蓮 華 の 金 剛 の そ れ な り 敬 愛 に は 毘 盧 遮 那 に 住 し ( 三 ) 降 伏 に は 金 剛 念 怒 な り ( 五 ) 息 災 は 初 夜 に 於 て な す べ し 並 に 増 釜 は 早 朝 に 於 て な せ 降 伏 の 諸 の 事 業 は 日 中 に 於 て 敬 愛 の 事 業 は 中 夜 に 於 て な す べ し ( 六 ) 息 災 に は 白 色 が 相 応 す べ く 増 釜 に は 黄 色 明 る き が 従 二 四 大 種 一所 二 出 生 一 ノ ハ ノ デ ノ 四 種 事 業 如 二 其 次 ノ ノ 転 二 此 四 種 事 業 輪 一 ノ ス 最 上 悉 地 皆 円 満 ハ ニ ノ ニ 息 災 当 レ 依 二 佛 眼 法 一 ハ ノ 増 釜 蓮 華 金 剛 法 ハ ノ 敬 愛 毘 盧 遮 那 法 ハ ノ ナ リ 降 伏 金 剛 念 怒 法 ノ 初 夜 当 レ作 二 息 災 法 一 ニ ノ ノ 平 且 作 二 彼 増 釜 法 叫 ノ 日 中 応 レ作 降 伏 溝 ニ ノ 中 夜 作 二 於 敬 愛 法 吋 ハ ノ 息 災 賢 聖 像 白 色 ハ 増 釜 賢 聖 像 黄 色

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( 一 ) 五 相 佛 の 鍮 伽 の こ と 。 ( 二 ) 五 相 成 身 観 の 中 、 通 達 菩 提 心 、 修 菩 提 心 を 修 す る こ と に よ り て 、 自 心 清 浄 と な る 。 そ れ を 修 習 せ よ と い ふ こ と 。 ( 三 ) 一 切 の 佛 と は 般 若の こ と に し て 、 月 輪 の こ と 、 そ れ を 堅 実 に す る こ と が 不 動 の 事 業 で あ る 。 ( 四 ) 煩 悩 を 擢 破 せ る 月 輪 の こ と 。 ( 五 ) 成 金 岡 身 を 修 し て 菩 提 心 の 行 を 確 立 す る こ と 。 ( 六 ) 証 金 岡 身 観 の 広 観 敏 観 を 修 し て 金 剛 界 と な る こ と 。 (七 ) 第 五 の 佛 身 国 満 観 の こ と 。 ( 八 ) 五 相 観 に 於 け る 五 の 我 性 を 修 す る こ と 。 ( 九 ) 心 が 堅 実 に な る と い ふ こ と 。 ( 一 ) 喩 伽 者 が そ の 胸 に 当 つ て 、 金 剛 界 佛 母 の 印 を 結 ん で 、 加 持 す る 喩 伽 を な す こ と で あ る 。 敬 愛 の 事 業 に は 赤 色 が 降 伏 に は 黒 色 が よ く 相 応 す 一 四 、 五 相 の 真 実 性 ( 一 ) ( 一 ) 三 摩 地 智 よ り 生 ぜ る 事 業 の 行 が 最 上 な り ( 二 ) 世 尊 の 清 澤 な る を 修 習 す べ し (三 ) 即 ち 一 切 の 佛 の 不 動 の 事 業 と な る ( 二 ) ( 四 ) ( 五 ) 薄 伽 ( B h ag a ) の 中 央 に 於 て 秘 密 主 と な り ( 六 ) (七 ) 金 剛 界 よ り し て 如 来 と な る ( 八 ) 若 し 五 の 主 と な れ る 我 性 を ば ( 九 ) 観 想 せ ば 動 転 な き も の と な る 一 五 、 金 剛 界 佛 母 ( 一 ) ( 一 ) 胸 に 住 す る 大 妃 が 鍮 伽 者 の 鍮 伽 を 生 ず ハ 敬 愛 賢 聖 像 赤 色 ハ ノ ナ リ 降 伏 賢 聖 像 黒 色 ニ ヨ リ ゼ ル 当 レ 知 二 三 摩 地 智 生 ノ ノ ヲ 最 上 悉 地 諸 事 業 一 セ バ ノ ト ナ ル ヲ 観 二想 諸 佛 本 清 浮 ス 一 切 佛 事 皆 成 就 ニ 中 方 毘 盧 遮 那 佛 ニ ナ リ 四 方 金 剛 界 如 来 ヘ ペ ノ ヲ 想 二 五 都 主 真 実 身 一 ノ ス 一 切 所 作 皆 成 就 於 レ 心 復 想 二大 明 妃 一 ハ ヲ 相 応 者 持 一相 応 法 一 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 丈 化 ( 一 ) 息 災 に 於 け る 五 相 成 身 の 毘 盧 遮 那 の 喩 伽 を 以 て 自 心 の 月 輪 に 十 六 字 母 を 観 じ 、 こ れ に よ り て 煩 悩 所 知 の 種 子 を 断 尽 し て 、 自 心 の 開 亮 な る 本 心 を 観 察 す る こ と 。 ( 二 ) 毘 盧 癒 那 如 来 の こ と 。 ( 三 ) 世 人 は 痴 の 実 相 を 観 ぜ ざ る が 故 に 、 そ れ が 世 間 と な り 有 情 と な つ て 居 る 。 そ れ を 如 実 に 観 ず る こ と 。 一 切 如 来 を 生 じ 給 ふ 母 を 金 剛 界 の 自 荘 母 と 説 いく ( 二 ) 貧 と 瞑 と 痴 と に し て 此 等 は 世 間 の 三 毒 な り 佛 世 尊 は 毒 を 有 せ ず 金 剛 界 に し て 如 来 な り ( 三 ) 貧 曝 痴 等 を 観 想 し て 、 三 界 の 主 た る 佛 世 尊 と な り 彿 の 真 実 を 以 て 毒 を 破 す 一 六 、 四 佛 の 輸 伽 ( 一 ) ( 一 ) 自 心 を 妙 観 察 す る こ と に よ り て ( 二 ) 痴 心 す な わ ち 如 来 な り ( 三 ) 、 痴 そ の も の が 世 間 と な り 一 切 有 情 と な る こ と を 観 ず べ し ク ノ ノ ヲ 能 生 一 切 諸 佛 身 一 ハ レ ノ ナ リ 此 是 金 剛 界 佛 母 ノ ノ ハ 世 間 貧 瞑 痴 三 毒 チ レ ノ ナ リ 即 是 金 剛 界 如 来 テ ノ ニ 由 二 佛 秘 密 清 浄 門 嚇 シ テ ノ ヲ 了 二 彼 三 毒 一成 二 無 毒 一 チ ノ 即 於 二 貧 瞑 痴 三 毒 幽 ノ ノ ヲ 獲 二 得 三 界 中 自 在 一 諸 佛 大 士 破 二 毒 心 一 チ レ ノ ナ リ 観 想 即 是 諸 佛 智 ク セ バ 若 於 二 自 心 一能 覚 了 光 明 従 二 彼 痴 性 一出 ノ 復 能 出 二 生 一 切 佛 一 ヨ ヂ レ ナ リ 痴 心 即 是 佛 如 来

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( 四 ) 五 相 成 身 を 具 せ る 阿 閾 の 喩 伽 に よ る が 散 に 降 伏 の 忽 怒 の 心 が 阿 閾 如 来 と な る こ と 。 ( 五 ) 自 の 心 月 に あ る 青 色 微 紬 の h u m 字 の こ と 。 ( 六 ) 暉 を 表 す る h u m 字 が 転 じ て 金 剛 杵 と な る こ と。 ( 七 ) 難 化 の 有 情 の こ と 。 ( 八 ) 敬 愛 に 於 け る 五 相 成 身 の 無 量 光 の 喩 伽 に よ り 、 貧 心 即 ち 無 量 光 如 来 と な る こ と。 ( 九 ) 貧 そ の も の が 衆 生 摂 化 の 愛 著 妙 性 と な る こ と 。 ( 一〇 ) 化 す べ き 一 切 有 情 の こ と 、 本 有 に 約 し て 佛 と い ふ 。 ( 一 一) 増 益 に 於 け る 五 相 成 身 の 宝 生 の 喩 伽 に よ り て 慈 心 即 ち 宝 生 如 来 と な る こ と 。 ( 一二 ) 自 の 心 月 輪 に 如 意 宝 珠 を 観 じ 我 れ 即 ち 如 意 宝 鎌 な り と の 慢 に 佳 す る こ と 。 ( 一三 ) 一 切 の 友 と な り て 宝 な り 幽寿 命 な り を 増 益 せ し め る こ と 、 一 切 絹 と は 宝 部 の 諸 尊 を 増 広 す る 色 相 を 得 る こ と 。 ( 一四 ) 行 者 と 宝 部 の 尊 と が 合 一 す る こ と 。 ( 一五 ) 慈 愛 施 の こ と 。 ( 二 ) ( 四 ) 瞬 の 心 即 ち 如 来 に し て ( 五 ) 微 細 の 智 正 し く 生 ず ( 六 ) 瞑 と な れ る も の が 金 剛 そ の も の な り ( 七 ) 一 切 有 惰 を 擢 破 す べ し ( 三 ) ( 八 ) 貧 心 即 ち 如 来 な り 菩 提 心 を 正 し く 生 ず (九 ) 貧 と な れ る も の が 妙 性 と な り ( 一〇 ) 一 切 の 佛 を 著 す べ し ( 四 ) (一 一 ) 慈 心 即 ち 如 来 な り ( 一 二 ) 慢 を 真 実 に 生 じ て ( 一 三 ) 友 と な り 且 つ 一 切 性 と な り て ( 一 四 ) 一 切 の 佛 を 抱 く べ し 一 七 、 四 種 の 霜 施 (一 ) ( 一五 ) 貧 著 の 見 を 以 て す る が 慈 に し て ノ ヲ 若 了 二 諸 佛 調 伏 心 一 ノ 微 妙 智 従 二 瞑 性 一 出 復 能 出 二 生 一 切 智 ヂ レ ナ リ 瞑 心 即 是 佛 如 来 シ ノ 若 了 二 諸 佛 離 貧 心 一 菩 提 心 従 二 貧 性 一出 復 能 出 二 生 普 賢 行 一 チ レ ナ サ 貧 心 即 是 佛 如 来 ノ 若 了 二 諸 佛 無 我 心 一 諸 親 友 従 二 我 見 一出 復 能 出 二 生 一 切 佛 触 チ レ ナ リ 慈 心 即 是 佛 如 来 ノ ヲ ト 諸 佛 愛 為 二 普 観 照 一 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 ( 一 六 ) 法 施 の こ と 。 ( 需 ) 無 畏 濡 四 の こ と 。 ( 一 八 ) 資 生 施 に 婁 る 。 ( 一 ) 一 切 の 障 碍 に 打 勝 た る も の ゝ こ と 。 ( 一 六 ) 悲 の そ れ に よ り て 法 を 説 く こ と と ( 一 七 ) 一 切 に 無 畏 を 施 す こ と と ( 一 八 ) 一 切 如 来 を 悦 ば し む る こ と と な り 一 八 、 十 地 と 十 波 羅 蜜 ( 一 ) 鍮 伽 を 施 す こ と よ り 一歓 喜 地 に し て 戒 を 具 す る こ と よ り 離 垢 地 を 得 忍 よ り し て 発 光 地 を 糖 進 よ り し て 熔 慧 地 を 具 す ( 二 ) 禅 定 よ り 難 勝 地 を 般 若 に よ る が 故 に 現 前 地 を 知 見 す 大 方 便 よ り 遠 行 地 を 力 を 具 す る こ と よ り 不 動 地 を 得 ( 三 ) 願 道 に よ る が 故 に 善 慧 地 を 具 し 智 を 具 す る こ と よ り 法 雲 地 を ( 一 ) 勝 者 た る 如 来 は ノ ヲ 諸 佛 慈 悲 為 二 法 語 崎 ノ ハ チ ナ リ 一 切 無 畏 即 大 施 ノ ト 此 名 二 諸 佛 敬 愛 法 一 ス ハ ガ ヲ ニ ソ 布 二 施 相 応 一歓 喜 地 ヲ ス ル ハ ナ リ 持 戒 具 足 離 垢 地 ノ ナ ハ ガ ニ メ 忍 辱 堅 固 発 光 地 ノ ガ ナ サ 精 進 勤 策 熔 慧 地 ノ ナ ル ガ ニ メ 禅 定 無 見 現 前 地 ノ ガ ナ リ 妙 慧 了 知 難 勝 地 ス ル ガ ニ メ 具 二 大 方 便 鳳 遠 行 地 ノ ガ ナ リ 勝 力 円 成 不 動 地 ノ ガ ニ メ 誓 願 増 広 善 慧 地 ノ ガ ナ リ 智 修 成 就 法 雲 地 ノ ノ ミ 唯 佛 如 来 妙 智 身

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( 二 ) 普 光 地 の こ と 。 (三 ) 標 幟 と は 菩 提 心 に し て 、 そ れ を 堅 実 に し た る 以 上 に 金 岡 水 等 の 秘 密 の 事 業 を な す と い ふ こ と 。 ( 一 ) 飲 む と は 一 切 法 を 以 て 一 切 如 来 な り と 信 解 し 、 此 等 の 心 真 言 よ り 諸 の 光 明 を 放 つ て 無 余 の 有 情 に 遍 満 し 、 無 辺 の 乳 海 に 盈 満 し た る そ 酒 を 飲 み 巳 り 、 一 切 如 来 と ( 二 ) 現 存 の 西 藏 訳 に は 金 剛 阿 閣 [梨 と な れ る も 宝 生 寂 の 釈 並 に 漢 訳 に よ り て こ れ を 金 剛 弟 子 と 改 め た の で あ る 。 ( 二 ) 自 覚 の 我 性 た る 第 十 一 地 を 得 ( 四 ) 十 波 羅 蜜 等 と 十 力 十 自 在 を 円 満 し て 十 地 を 超 越 せ る も の が ( 三 ) 標 幟 を 堅 固 せ る 以 上 の こ と を な す 網 九 、 金 剛 水 の 三 摩 地 ( 一 ) 金 剛 水 と は 正 覚 者 に し て 法 の 甘 露 味 を 取 れ る も の な り 一 切 の 佛 の 無 辺 に し て 能 執 と 所 執 と を 離 れ た り ( 二 ) 法 の 甘 露 味 に よ つ て 把 握 せ る ( 一 ) 金 剛 水 の 澤 き を 飲 む が 故 に ( 二 ) 金 剛 の 弟 子 た る 喩 伽 者 は そ の 時 本 来 清 浮 と な る な り ヲ ト 是 名 二 十 一 地 円 帰 満 十 聖 修 二 十 波 羅 蜜 一 ト ト ノ カ ナ リ 十 力 自 在 諸 行 円 シ テ 如 レ 是 超 二 過 十 地 一 巳 ノ メ ニ 佛 相 応 法 然 後 得 テ ヲ 飲 二 金 剛 水 一成 二 正 覚 一 ノ ハ ヂ ナ リ 法 甘 露 味 即 相 応 シ ノ 等 二 同 無 辺 一 切 佛 一 ノ ス 一 切 取 捨 皆 遠 離 ノ ノ ク ル 本 来 清 浄 相 応 法 ムコ ノ キ ヲ ナ リ 飲 二 金 剛 水 浄 一 亦 然 法 甘 露 味 適 二 其 心 一 ノ 金 剛 弟 子 亦 如 レ是 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 ( 三 ) 五 相 成 身 観 で は 第 一 の 通 達 善 提 心 の 位 に 当 る の で あ る 。 ( 四 ) 通 達 菩 提 心 の 次 に 第 三 の 月 輪 た る 修 菩 提 心 を 修 す る が 故 に 此 菩 提 心 の 我 性 を 得 と い ふ の で あ る 。 ( 五 ) 第 二 の 月 輪 の 上 に 成 金 剛 身 等 の 観 に よ り て 菩 提 心 の 堅 固 な る 主 と な り 、 菩 提 心 に 勇 猛 な る 菩 薩 と な り 、 さ ら に 転 じ て 佛 身 円 満 の 如 来 と な る と い ふ こ と 。 ( 六 ) 佛 身 口 満 観 の 上 よ り 佛 の 形 相 と し て 、 解 脱 の 衣 を 纏 ひ 等 と い ふ の で あ る 。 ( 七 ) そ の 如 来 と な れ る 胸 に 月 輪 た る 警 提 心 を 観 ず る が 故 に そ れ が 無 上 な り と い ひ 、 そ の 上 に 金 剛 を 観 ず る こ と が 真 実 を 生 起 す る こ と で あ る 。 かゝ る 鍮 伽 者 は 本 初 佛 た る 金 剛 薩 堆 の 胸 に 住 す る こ と に な る の で あ る ( 八 ) 有 惰 界 の 無 辺 と は 一 切 の 佛 菩 薩 の 無 辺 と い ふ こ と に し て 、 そ の 能 生 の 母 と も い ふ べ き 蝉 画 等 の 十 六 字 母 を 月 輸 の 上 に 観 ず る 通 達 菩 提 心 の こ と で あ る 。 そ の 境 地 を 三 昧 耶 と い ふ の で あ る 。 ( 九 ) こ れ は 第 二 の 月 輸 た る 修 菩 提 心 観 に 於 て 騨 蝉 等 の 三 十 四 字 を 月 輸 中 に 観 じ て 三 昧 に 入 る こ と で あ る 。 ( 一〇 ) こ れ は 月 輸 の 上 に 金 剛 を 観 ず る 等 の 三 昧 に 常 に 佳 す る こ と が 出 来 る と の こ と で あ る 。 ( 三 ) ( 三 ) 本 来 清 浮 に 住 し た る ( 四 ) そ の 次 に 菩 提 心 を 得 ( 五 ) 菩 提 心 の 主 と な り 菩 薩 に し て 如 来 な り ( 四 ) ( 六 ) 解 脱 の 衣 を 以 て 覆 ひ ( 七 ) 菩 提 心 は 無 上 な り 莫 実 を 生 起 せ る 喩 伽 者 は 金 剛 薩 埋 の 胸 に 住 す ( 五 ) 有 情 界 の 無 辺 の ( 八 ) 母 と し て 三 昧 耶 を 持 し ( 九 ) 金 剛 の 三 昧 を 以 て 行 ぜ ば ( 一〇 ) 常 に 三 昧 耶 に 住 す る こ と を 得 二 〇 、 喩 始 多 の 理 趣 ( 一 ) ナ レ バ 本 来 清 浄 即 菩 提 ソ ニ 而 菩 提 心 然 後 得 ノ ニ シ セ ボ 菩 提 心 主 若 安 住 ニ ヂ ナ リ 応 レ 知 菩 薩 即 如 来 ヲ 如 レ 理 獲 二 得 解 脱 句 一 而 菩 提 心 無 レ有 レ 上 セ バ ノ ニ 若 住 二 金 剛 薩 煙 心 一 ニ 現 生 下 成 二 就 相 応 一法 上 掲 磨 三 密 三 昧 門 ノ ニ 得 二 三 昧 眼 一 常 観 照 ク メ ナ リ 衆 生 界 趣 広 無 辺 彼 三 昧 母 持 二 無 尽 一

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( 一 ) 三 界 に 適 悦 な る 絶 言 喩 伽 の 道 で あ る 。 ( 二 ) 金 剛 頂 真 実 摂 経 等 を 指 す 。 ( 三 ) 月 輸 の 中 に 金 剛 を 観 ず る 喩 伽 を 捨 っ べ か ら ず と の こ と で あ る 。 ( 四 ) 五 相 成 身 観 に 於 け る 二 の 月 輸 と 金 剛 と を 三 金 剛 と い ふ 。 ( 五 ) こ の 月 輸 と 金 剛 と か ら 転 成 せ る 佛 身 口 満 の こ と で あ る 。 ( 六 ) 三 金 剛 の 身 に 佳 す る 五 相 観 が 三 昧 耶 の 印 で あ る 。 ( 七 ) こ の 月 輸 と 金 剛 と よ り 弧 成 せ る 五 相 観 を 以 て す べ し と い ふ こ と 。 ( 八 ) こ の 五 相 観 を な す 時 に 論 ず る 心 真 言 を 捨 っ べ か ら ず と の こ と 。 ( 九 ) 本 初 佛 た る 金 剛 薩 唾 の 心 真 言 即 ち 斜 倒 等 の 字 母 よ り 出 生 せ る も の が 妙 楽 絶 言 の 境 地 た る 一 舅 の 穴 印 に し て 、 そ れ が 妙 妃 で あ る 。 ( 一〇 ) 此 等 に 随 順 し て 喩 伽 を 修 す る も の は 妙 楽 を 得 る が 故 に 、 一 切 の 印 た る 妙 妃 を 自 由 に 支 配 す る こ と を 得 と い ふ こ と で あ る 。 ( 一 一) y o s it 即 ち 妃 の こ と 。 ( 一 ) 三 界 の 適 悦 な る 道 を 至 る 所 に 女 人 ( y o s it ) と 説 く ( 二 ) 儀 則 の 如 く に 一 切 を 行 じ て ( 三 ) 意 の 金 剛 を 軽 賎 す べ か ら ず ( 二 ) ( 四 ) ( 五 ) 三 金 剛 の 身 に 住 し ( 六 ) 三 昧 耶 の 印 を 至 る 所 に (七 ) 三 金 剛 の 三 昧 耶 を 以 て な す べ し ( 八 ) 語 の 金 剛 を 軽 賎 す べ か ら ず ( 三 ) ( 九 ) 金 剛 薩 唾 よ り 出 生 せ る 一 切の 印 が 妙 妃 な り 此 等 に 随 順 す る 喩 伽 者 は ( 一〇 ) 一 切 の 印 を 自 由 に す る こ と を 得 ( 四 ) 世 間 界 の 一 切 に 於 て ( 一 一 ) 鹸 始 多 と 称 せ ら れ 、 至 る 所 に ノ ノ ヲ 三 二 界 一 切 所 愛 道 ク ト 広 説 二 乃 至 瞼 始 多 舶 ニ レ バ ノ ヲ 偏 知 二 一 切 所 愛 門 鞘 テ ニ ケ テ 一 切 随 レ 応 受 無 レ 著 ノ ニ ク シ 三 金 剛 躰 善 安 住 ヲ ス ヲ 三 昧 耶 印 印 圃 一 切 一 ノ ノ ノ ナ リ 三 密 三 昧 法 印 門 ラ ズ ス 而 語 金 剛 不 二 厭 離 一 ヨ リ ノ ス ル 金 剛 薩 錘 所 二 出 生 輔 ノ 妙 蹴 始 多 一 切 印 ノ ツ セ バ 於 二 彼 所 行 叫若 相 応 ノ ノ ノ ナ サ 一 切 印 中 自 在 用 ノ ノ ニ 於 二 彼 一 切 世 界 中 一 ク ト 広 説 二 乃 至 喩 始 多 一 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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密 教 文 化 ( 一二 ) 自 の 心 月 輸 に あ る 真 言 の 字 に 心 を 專 注 し て 妙 楽 の 境 に 八 る こ と で あ る 。 (一 三 ) 常 に 此 等 の 一 切 時 に 修 行 す べ し と の こ と で あ る 。 ( 一四 ) 秘 密 一灌 頂 と 般 若 一智 と の 二 殊 勝 の 楡 伽 を 指 し て い ふ の で あ る 。 ( 一五 ) こ ゝ で は 三 摩 地 が 主 で あ つ て 自 身 即 本 尊 と す る 慢 や 、 障 碍 を 斥 ぞ け る た め に 調 ず る h u m 字 等 を 主 に す る の で は な い 。 こ れ こ の 三 摩 地 の 境 地 は 不 染 に し て 障 碍 な き が 散 で あ る 。 ( 一 ) 真 言 を 調 じ 印 を 結 び 、 塔 を 建 て 経 巻 を 読 諦 す 等 と い つ て も 、 そ れ に 囚 は れ て は 却 つ て 迷 妄 と な る 。 故 に い つ れ を も 取 る べ か ら ず 捨 つ る べ か ら ず で あ る 。 こ の 取 捨 を 超 越 す る 上 よ り 一 見 、 道 義 を 無 視 す る 如 き 説 明 を も 敢 て し て ゐ る の で あ る 。 ( 一 二 ) 大 印 の 喩 伽 を 以 て ( 一三 ) 此 等 の 一 切 に 合 一 す べ し ( 五 ) ( 一 四 ) 秘 密 最 曲勝 の 喩 伽 は 三 摩 地 智 の 最 上 な る も の な り 若 し 最 勝 の 悉 地 を 欲 せ ば ( 一五 ) 慢 に あ ら ず 、 呼 に あ ら ざ る な り 二 一 、 焉 取 焉 授 ( 一 ) ( 一 ) 明 見 に あ ら ず 真 言 に あ ら ず 手 の 印 を も 持 す べ か ら ず 塔 の 事 業 を な す べ か ら ず 経 巻 を も 読 諦 す べ か ら ず ( 二 ) 曼 茶 羅 を 造 る べ か ら ず 金 岡 の 三 宝 を 敬 す べ か ら ず 阿 閑 梨 を 軽 賎 す べ か ら ず ノ シ セ バ 大 印 心 密 若 相 応 ラ ズ ス 而 心 金 岡 不 二 厭 離 一 ノ ノ ハ 最 上 秘 密 相 応 行 ス ノ ヲ 出 二 生 三 摩 地 智 門 一 ノ ノ シ レ バ セ 是 中 我 見 若 不 レ 生 ノ ヲ ム 不 レ 称 二 呼 字 一為 二 警 覚 一 ヲ 不 レ 仮 二 身 業 一有 二 所 作 嚇 布 レ 壇 結 レ 印 造二 塔 像 一 不 レ 仮 二 語 業 一持 二 究 明 一 ン デ ハ ノ ニ 及 二 読 論 法 一 亦 店 レ 捨 ラ ズ ル 不 下 於 二 心 業 一有 中 動 想 上 み ト ク ソ 軽 易 尊 重 等 無 レ 差 ノ ノ 如 レ 是 三 業 得 二 相 応 一

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( 二 ) 三 摩 地 を 離 れ ざ る 心 を 以 て な す べ し と の こ と で あ る 。 ( 三 ) 佛 の 三 摩 地 智 の 法 と い ふ こ と で あ る 。 嘲 噺 は 一 切 の 佛 と 等 し ( 三 ) 汝 は 生 あ る も の を 殺 す べ し 妄 語 を も ま た 語 る べ し 汝 は 與 へ ら れ ざ る も の を も 取 る べ し 他 の 女 を 侍 せ し む べ し ( 四 ) 護 摩 若 し く は 禅 定 な く 身 と 語 と 意 と は 不 壊 な り ( 二 ) 異 想 な く し て な す べ し 即 ち 是 れ 秘 密 の 最 勝 な る も の な り ( 五 ) 一 切 の 諸 の 真 言 の 成 就 と 一 切 相 に 於 け る 一 切 の 喩 伽 と に 対 し て は 是 の 故 に 一 切 の 勤 勇 者 は (三 ) 佛 の 法 を 観 想 す べ し 二二 、 佛 法 の 要 義 ( 一 ) ム ル ノ ヲ ヲ ト 求 二 佛 菩 提 一 此 為 レ 要 ノ ノ 殺 資 染 妄 四 種 法 テ ニ レ ス ノ 於 レ 中 勿 レ 起 二 防 護 心 暗 セ バ ヲ ズ 若 起 二 遮 防 剛分 別 生 メ ニ ニ ナ リ 応 レ 知 即 レ 染 常 清 浄 ノ ニ ノ ヲ 禅 定 中 作 二護 摩 事 叫 ビ ノ 及 諸 所 作 無 一一異 想 噸 ヨ リ ス 身 語 心 密 本 相 応 レ テ ノ ナ リ 此 即 最 上 広 大 行 若 欲 レ 成 二 就 諸 明 句 一 ビ 及 一 切 処 二 欲 相 二 応 一 ニ ヌ ヲ 応 下 当 専 注 起 一一 一 心 閥 ス ノ ノ フ 観 中 想 一 切 佛 法 性 上 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

(26)

密 教 文 化 ( 一 ) 十 八 不 共 法 等 の 通 佛 教 の 法 を 説 く 所 以 は 、 こ れ に よ り て 菩 提 心 の 標 職 た る 月 輸 の 愚 相 を 堅 実 に す る 力 あ る が 故 で あ る 。 ( 二 ) 佛 の み の 具 す る 功 徳 の 法 に し て 小 乗 者 で は 佛 の 十 力 、 四 無 所 畏 、 三 念 住 及 び 大 悲 の 十 八 で あ り 、 大 乗 教 で は 身 無 失 、 口 無 失 、 念 無 失 等 の 十 八 に し て 大 智 度 論 第 二 十 六 の 筋 説 で あ る 。 ( 三 ) 四 禅 と 四 無 色 定 と 滅 尽 定 と は 九 の 究 寛 禅 に し て 常 に 諸 人 が 得 ん と す る 所 の も の で あ る 。 ( 四 ) 三 十 七 菩 提 分 法 と は 四 念 処 、 四 正 勤 、 四 如 意 足 、 五 根 、 五 力 、 七 覚 支 、 八 嬰 道 の 三 一十 七 で あ る 。 ( 五 ) 此 等 の 法 を 修 習 す る こ と に よ り 菩 提 心 の 標 職 た る 月 輸 の 境 地 を 堅 固 に し 清 浄 に す る こ と が 出 来 る と の こ と で あ る 。 そ し て そ の 警 薩 は そ れ よ り 化 処 の 行 を 起 す に 至 る と の こ と で あ る 。 ( 六 ) 諸 の 有 情 を 通 じ て 還 満 す る 本 心 が 堅 実 な も の に し て 一 切 の 心 髄 な る こ と を 観 相 す る 智 で あ る 。 こ れ は 対 立 を 超 越 せ る 甕 性 よ り 毘 発 ( 一 ) ( 二 ) 不 共 法 の 十 八 は 佛 の 法 な り と 説 か れ た り 此 等 を 常 に 観 想 す る は 佛 の 法 を 成 就 せ し む る こ と な り ( 二 ) ( 三 ) 四 禅 と 四 無 色 定 と は 常 に 得 ん と な せ し も の な り か の 滅 尽 定 を 以 て 佛 菩 提 を 方 に 成 就 す ( 三 ) ( 四 ) 菩 提 分 は 三 十 七 の 法 な り と 真 実 に 説 か るゝ も の な り ( 五 ) 此 等 を 観 想 す る が 故 に 清 浮 に し て 菩 薩 は よ く 有 情 の 利 釜 を な す ( 四 ) ( 六 ) 諸 の 有 惜 に 爺 遍 す る 心 の 堅 実 に し て 心 髄 な る を 観 想 す ロ ノ ハ 所 レ有 十 八 不 共 法 レ ヂ ケ テ ノ 此 即 名 為 二 諸 佛 法 輔 ニ セ バ ノ ヲ 於 レ 中 常 起 二 観 想 心 一 ノ ス ル コ ヲ 諸 僧 菩 提 得 二 成 就 幽 ト ム ト 四 禅 四 空 滅 尽 定 ノ ス 如 レ 是 諸 定 皆 獲 得 ノ ニ ノ

ユ ス 而 佛 菩 提 方 成 就 ノ ノ 所 レ 有 菩 薩 法 門 中 ノ 彼 三 十 七 菩 提 分 ニ メ シ ナ レ バ 是 中 観 想 若 清 浄 ヲ 能 為 二 世 間 一 為 二 利 釜 ノ 世 間 所 有 変 化 心 メ ヲ 観 二 想 真 実 叫 而 不 レ 動

(27)

せ る も の な る が 故 に 金 岡 性 の 智 な り と い ふ こ と で あ る 。 ( 七 ) 一 切 如 来 の 身 と 語 と 意 と の 界 が 法 に し て そ れ が す べ て の 対 立 を 超 越 せ る 所 が 無 我 で あ る 。 こ れ を 観 ず る こ と よ り 生 じ た る 智 が 無 二 の 智 で あ る 。 ( 八 ) 対 立 を 超 越 せ る 諸 法 の 世 界 と い ふ こ と 。 ( 一 ) そ の 躰 堅 固 、 そ の 用 鋭 利 に し て 微 細 の 煩 悩 を 断 尽 す る 定 に し て 等 覚 の 位 に 導 る の で あ る 。 ( 二 ) 法 界 に 還 満 せ る 本 心 を 月 輸 等 と し て 観 ず る 五 相 成 身 観 で あ る 。 ( 三 ) 月 輸 と な り 金 岡 と な る 微 細 の 智 の こ と 。 ( 四 ) 五 智 の こ と 。 ( 五 ) 自 性 身 に 当 る と い ふ 。 こ れ 空 の 如 性 よ り 生 じ た る も の に し て 金 剛 智 な り と 説 か れ た り ( 五 ) ( 七 ) 法 無 我 よ り 真 実 に 生 じ た る 無 二 の 智 は 最 上 に し て 最 勝 な る 法 性 の 智 が ( 八 ) 法 界 な り と 真 実 に 説 か れ た り 二 三 、 金 剛 界 と 五 佛 ( 一 ) そ れ は 法 界 の 智 に し て ( 一 ) 金 剛 喩 定 よ り 生 ぜ し も の な り 金 岡 の 自 性 の 心 を 金 剛 界 と 説 け る な り ( 二 ) ( 二 ) 心 の 野 遍 す る 喩 伽 に よ り て ( 三 ) 微 細 智 一等 の 鍮 伽 の (四 ) 一 切 如 来 の 智 が ( 五 ) 毘 盧 遮 那 な り と 説 か れ た り 彼 従 二 空 性 一所 二 出 生 一 レ テ テ テ 此 即 名 為 二 金 岡 智 幅 復 従 二 法 無 我 一出 生 ノ ニ ノ 無 二 真 実 最 上 智 テ チ リ 而 最 上 智 即 法 性 ヲ テ ケ テ 此 即 名 為 二 大 法 界 一 ト 当 レ 知 法 界 白 性 者 テ ヨ リ 即 金 岡 智 所 レ成 心 ヨ リ 金 岡 喩 定 所 二 出 生 一 ヲ テ ケ テ 此 即 名 為 二 金 岡 界 噌 ノ ノ ニ メ 最 初 微 妙 智 相 応 ノ ノ メ テ ナ リ 此 相 応 心 極 広 大 ノ ズ ル 一 切 如 来 種 智 生 レ ガ チ プ リ 此 即 毘 盧 遮 那 佛 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

(28)

密 教 文 化 ( 六 ) 巳 下 阿 閑 等 の 四 仏 を 説 く い つ れ も 受 用 身 で あ る 。 こ れ は 毘 盧 遮 那 の 時 証 を 四 に 分 開 し た る も の に し て 、 衆 生 の 性 欲 に 応 じ て 果 と 因 と の 二 位 に 分 つ 。 果 の 分 位 が 四 佛 に し て 、 因 の 分 位 が 十 六 大 菩 薩 で あ る 。 ( 七 ) 一 切 有 情 を 利 益 せ ん と の 慈 愛 を 一 切 に 及 ぼ す 喩 伽 に し て 、 こ れ は 因 の 分 位 に 於 け る 菩 薩 の 券 位 か ら 示 す が 故 に こ れ を 行 ず る 等 と い ふ の で あ る 。 ( 八 ) 分 別 妄 想 に よ り て 動 転 せ ら れ な い 無 漏 出 世 間 の 不 動 の 心 を 阿 閑 即 ち 無 動 と い ふ の で あ る 。 ( 九 ) 悲 慰 の 同 情 の 心 を 一 切 有 情 に 還 満 せ し む る こ と 。 ( 一〇 ) 一 切 有 惰 の 本 具 す る 自 性 清 浄 の 本 心 を 妙 観 察 し て 喜 悦 す る 鍮 伽 で あ る 。 ( 一 一) 一 切 の 垢 繊 を 離 れ た る 菩 提 の 道 の こ と で あ る 。 ( 三 一) 自 性 清 浄 の 妙 観 察 智 の こ と。 ( 一三 ) 化 他 の た め に 肖 利 を 捨 て る 心 を 有 情 の 上 に 還 満 せ し む る こ と 。 ( 三 ) ( 六 ) (七 ) 慈 を 好 遍 す る 楡 伽 に よ り て 喩 伽 を 行 ず る 最 勝 の も の な り ( 八 ) 無 漏 の 堅 固 に な れ る 心 が 阿 悶 と 説 か れ た り ( 四 ) ( 九 ) 悲 の 野 遍 の 教 道 を 以 て 有 情 の 利 釜 を な し 給 ふ も の な り 有 情 の 利 釜 を 真 実 に 具 す る 心 を 宝 生 と 説 か れ た り ( 五 ) ( 一〇 ) 喜 の 野 遍 の 喩 伽 以 て ( 一 一 ) 最 勝 の 大 乗 は 垢 染 な し ( 一二 ) 清 浄 明 亮 の 心 が 無 量 光 な り と 説 か れ た り ( 六 ) ( 一 三 ) 捨 の 斜 遍 を な す 力 を 以 て ノ ノ ユ メ 修 行 行 者 最 上 門 ン ノ メ テ ナ リ 慈 相 応 行 極 広 大 ノ ノ 無 漏 真 実 不 動 心 ヲ テ ケ テ ト 此 即 名 為 二 阿 閑 佛 一 テ ス ル ニ ヲ ク ス 随 レ 摂 二 衆 生 叫善 施 作 ノ ノ メ テ ナ リ 悲 相 応 行 極 広 大 ス ル ノ 利 二 釜 衆 生 一和 合 心 レ ヲ テ ケ テ ト 此 即 名 為 二 宝 生 佛 一 最 上 大 乗 離 二 垢 染 縛 ノ ノ メ テ ナ ジ 喜 相 応 行 極 広 大 清 浄 光 明 螢 徹 心 此 即 名 為 二 無 量 寿 一 覚 二 了 一 切 衆 生 類 一

(29)

( 一四 ) 無 駄 で な く 必 ず 成 就 せ し む る 諸 他 の 菩 提 の 事 業 を 主 ど る が 散 に 不 定 成 就 と い ふ 。 ( 一五 ) 以 上、 阿 閑 等 の 四 佛 は 次 第 の 如 く に 菩 提 心 と 施 波 羅 蜜 と 般 若 波 羅 蜜 と 精 進 波 羅 蜜 で あ り 、 ま た 菩 提 心 と 福 聚 と 智 聚 と 勝 義 の 行 と で あ る 。 さ ら に 果 の 分 位 に 於 て は 大 菩 提 と 一 切 如 来 の 灌 頂 と 法 輸 を 転 ず る こ と と 有 情 の 調 伏 と で あ り 、 ま た は 法 の 最 勝 を 現 証 す る こ と と 三 一摩 地 門 と 陀 羅 尼 門 と 大 一栞 の 門 と で あ る 。 ( 一 ) 菩 提 を 求 む る こ と に 心 勇 猛 す る 菩 薩 の こ と で あ る 。 ( 二 ) 未 来 の 一 切 佛 を 召 請 す る に 布 施 、 愛 語 、 別 行 同 事 の 四 摂 を 以 て す る の で あ る 。 ( 三 ) 一 切 の 不 和 合 を 擢 破 す る 愛 の 鍮 伽 で あ る 。 一 切 有 惰 を 観 察 し 給 ふ ( 一 四 ) 不 空 の 無 上 の 所 作 が ( 一 五 ) 不 空 成 就 な り と 説 か れ た り 二 四 、 十 六 大 善 薩 ( 一 ) 菩 提 の 自 性 た る 最 勝 の 智 の そ れ を こ ゝ に 金 岡 と 説 く 金 剛 の 智 よ り 出 生 せ る を ( 一 ) 金 岡 薩 唾 と 説 か れ た り ( 二 ) ( 二 ) 一 切 の 佛 を 召 請 す る を 金 岡 鉤 と 説 き 諸 の 金 岡 部 の 一 切 の 王 を 金 岡 王 と 説 け る な り ( 三 ) 一 切 の 佛 を 愛 著 す る が 故 に 喜 ば し む る も の と 説 き ( 三 ) 魔 の 楡 伽 の 大 愛 著 を ば ノ ノ ハ ヌ テ ナ リ 善 捨 心 中 極 広 大 ノ ノ 不 空 無 上 妙 用 心 レ ガ テ ナ リ 此 即 不 空 成 就 佛 ノ ノ 無 上 菩 提 三 昧 法 ノ ヲ ケ テ 是 法 名 為 二 金 岡 智 一 従 二 金 剛 智 一所 二 出 生 一 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 勇 菩 薩 ケ テ ノ ヲ 善 以 二 最 上 金 岡 鉤 剛 ノ ク ノ チ 普 能 鉤 二 召 一 切 佛 一 ノ ノ 一 切 金 岡 部 中 王 レ テ ナ リ 此 即 金 剛 王 菩 薩 ク ノ ノ ヲ 善 以 二 最 上 敬 愛 法 一 ク ク ス ノ ヲ 普 能 敬 二 愛 一 切 佛 一 ノ 大 愛 心 亦 不 レ 捨 レ 魔 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

(30)

密 教 文 化 ( 四 ) 自 他 の 行 を 口 満 し 給 ふ を 歓 宴 す る の で あ る 。 ( 五 ) 施 波 羅 蜜 の 実 相 が 宝 部 に し て 資 生 施 、 無 畏 疲 、 慈 愛 施 と 法 施 と が 次 で の 如 く に 、 宝 、 光 、 瞳 、 笑 で あ る 。 ( 六 ) 必 ず 失 敗 な し に 窟 施 の 事 業 を な す こ と 。 ( 七 ) 煩 悩 の 叢 林 の こ と 。 ( 八 ) 自 の 滅 せ ん を 以 て 不 順 の も の を 調 伏 す る が 敵 に 無 畏 施 に 相 当 す る の で あ る 。 (九 ) 印 真 実 等 の 標 幟 を 衆 生 の 性 欲 に 応 じ て 示 現 す る 智 に し て 、 こ れ 金 岡 愛 著 と 説 け る な り ( 四 ) ( 四 ) 一 切 の 佛 歓 喜 し て 善 い か な 、 善 い か な 等 と い ひ 菩 薩 歓 喜 す る が 故 に 金 剛 善 哉 と 説 け る な り ( 五 ) ( 五 ) 菩 薩 の 布 施 た る も の は 虚 空 に 等 し く 、 金 岡 よ り 生 ぜ る ( 六 ) 不 空 の 大 宝 に し て そ れ を 金 岡 宝 と 説 け る な り ( 六 ) 無 明 を 遠 離 せ る 智 は ( 七 ) 諸 の 集 類 を 出 離 せ り ( 八 ) 解 脱 の 光 明 の 大 威 光 を 金 岡 日 と 説 け る な り ( 七 ) (九 ) 一 切 相 の 事 性 の 智 は レ テ ナ リ 此 即 金 岡 愛 菩 薩 ク シ 一 切 諸 佛 悉 歓 喜 ス ト 称 二 讃 善 哉 善 所 作 一 ノ ノ ル 得 二 彼 諸 佛 歓 二 品ご 已 レ テ ナ リ 此 即 金 剛 喜 菩 薩 ノ 不 空 無 凝 大 珍 宝 シ テ ノ か ニ 出 二 生 是 宝 一對 二 虚 空 一 ク ズ ヒ ニ 普 施 二 諸 佛 衆 及 聖 一 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 宝 菩 薩 ニ ノ 智 離 二 無 明 一故 清 浄 ノ カ ナ リ 諸 行 無 著 亦 復 然 ノ ノ 解 脱 光 明 大 光 照 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 光 菩 薩 ク ノ シ テ 於 二 解 脱 道 如 レ 実 証

(31)

が 慈 愛 施 に 番 る の で あ る 。 ( 一〇 ) 菩 提 の 道 し る べ と し て の 瞳 で あ る 。 ( 一 一) 標 織 の な い 菩 提 の 道 を 生 起 し 給 ふ 智 が 法 施 に し て 、 そ れ が 金 岡 笑 の 喩 伽 で あ る 。 こ の 法 施 が 法 悦 微 笑 の 原 因 で あ る 。 ( 三 一) 如 来 の 法 の 実 相 た る 自 性 清 浄 を 観 ず る 妙 観 察 智 の 当 相 に し て 、 こ の 如 来 の 自 性 清 浄 と こ の 道 を 浄 除 す る 無 相 と 曼 茶 羅 の 相 と 真 言 の 相 の 開 説 と が 次 の 如 く に 法 、 利 、 因 、 語 の 四 菩 薩 と な る の で あ る 。 解 脱 道 に 入 り て 得 た る も の な り ( 一〇 ) 法 瞳 の 大 瞳 を ば 金 剛 憧 と 説 け る な り ( 八 ) ( 一 一 ) 金 剛 笑 の 大 喩 伽 が 一 切 の 佛 の 微 笑 を 出 生 す る こ と 未 曾 有 な り こ れ が 大 菩 薩 に し て そ れ を 金 岡 笑 と 説 け る な り ( 九 ) ( 一 二 ) 一 切 の 佛 の 大 鍮 伽 に し て 佛 の 法 を 証 悟 し 給 ふ 如 来 の 清 浄 な る 法 を ば 金 岡 法 と 説 け る な り ( 一 〇 ) 大 乗 の 鋒 利 な る 般 若 は 一 切 の 煩 悩 を 切 断 し 智 障 を 擢 破 す る も の な り そ れ を 金 岡 利 と 説 け る な り ヨ リ ヲ 得 二 一 切 相 所 レ 成 智 一 ノ 以 二 正 法 撞 一 為 二 大 瞳 一 此 即 金 岡 瞳 菩 薩 ノ ビ テ 菩 薩 心 悦 出 二 大 息 一 テ ノ ナ リ 即 大 相 応 金 剛 笑 ク ム ノ ヲ メ セ 普 命 二 一 切 佛 歓 宣 一 レ テ チ リ 此 即 金 岡 笑 菩 薩 ノ ナ ル ニ メ 諸 法 清 浄 如 来 性 ク ク シ ノ ヲ 悉 能 証 二 悟 諸 佛 法 一 ノ ト 能 為 二 諸 佛 大 相 応 一 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 法 菩 薩 ノ ハ ヌ テ ニ メ 大 乗 妙 慧 極 鋒 利 ク テ ノ ノ ヲ 能 断 二 一 切 煩 悩 種 一 ク ル コ ヲ ヵ ナ リ 能 破 二 智 障 一亦 復 然 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 利 菩 薩 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

(32)

密 教 文 化 ( 一三 ) 佛 の 変 化 身 の こ と 。 ( 一四 ) 所 説 の 大 乗 が 金 岡 性 た る 佛 菩 薩 の 因 に し て 、 そ れ を 転 ず る が 法 輸 で あ る 。 ( 一五 ) 対 立 を 超 越 せ る 実 頼 と 融 合 せ る 妙 義 語 の こ と 。 ( 一六 ) 自 利 を 捨 て 、 化 他 に 適 進 す る が 不 空 し成 就 に し て 、 そ の 着 手 と 徽 浄 と 妙 観 察 と 行 ず る こ と と が 次 で の 如 く に 、 業 、 護、 牙 、 學 の 四 菩 薩 で あ る 。 ( 一七 ) 施 等 の 五 波 羅 蜜 に し て 、 こ れ を 第 六 の 般 著 波 羅 蜜 を 生 ず る が 故 に 足 と い ふ 。 ( 一 一 ) ( 一 三 ) 佛 の 変 化 の 輪 が 能 く 法 輪 を 転 ず る が 故 に ( 一 四 ) 大 薩 唾 の 大 乗 を ば 金 岡 因 と 説 け る な り ( 一 二 ) 般 若 の 智 は 自 性 清 浄 に し て 語 の 声 を 遠 離 す ( 一五 ) 妙 語 の 我 性 と な れ る そ れ を 金 岡 語 と 説 け る な り ( 一 三 ) ( 一六 ) ( 一七 ) 一 切 の 波 羅 蜜 の 足 に し て 一 切 の 諸 法 を 証 僧 し 一 切 有 情 の 利 を 化 現 す そ れ を 金 岡 業 と 説 け る な り ( 一 四 ) 佛 の 慧 念 を 真 実 に 成 就 し 劣 乗 を 遠 離 し て ハ ン ノ ニ メ 大 士 大 乗 藤 妙 因 メ イ ヲ ズ 随 二 順 如 来 語 一輪 転 ル ガ ノ ニ ユ ナ リ 由 二 佛 語 一故 転 法 輪 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 因 菩 薩 ノ ノ ハ 智 慧 荘 厳 清 浄 語 ス ノ ヲ 遠 二 離 一 切 分 別 声 ニ ト ス 妙 音 振 レ響 法 相 応 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 語 菩 薩 ノ ノ ノ 寳 慧 荘 厳 清 浄 業 シ ノ ヲ 随 二 起 一 切 化 相 門 一 ノ ヲ ク ケ ズ 諸 勝 事 業 悉 能 成 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 業 菩 薩 ノ 正 念 観 佛 相 応 法 ス ノ ユ 随 二 順 菩 提 心 所 行 一

(33)

( 一八 ) 身 口 意 の 真 実 性 に 集 中 す る こ と で あ る 。 菩 提 心 に 安 住 す そ れ を 金 岡 誕 と 説 け る な り ( 一 五 ) 一 切 の 罪 垢 を 滅 尽 し て そ の 如 く に 諸 の 煩 悩 を 焼 き 煩 悩 を 尽 く す こ と に 努 力 す る が 故 に そ れ を 金 岡 薬 叉 と 説 け る な り ( 一 六 ) 身 と 語 と 意 と の 諸 金 岡 を ( 一 八 ) 結 縛 す る こ と に 真 実 に な れ る 如 性 の 中 の 如 性 の 智 を 金 剛 學 と 説 け る な り 二 五 、 三 昧 耶 印 母 と 掲 磨 印 母 一 切 の 三 昧 耶 の 印 は 金 岡 縛 よ り 正 し く 出 生 す 二 に せ る 金 岡 拳 を 錫 磨 の 印 と 説 け る な り 二 六 、 金 岡 薩 唾 と 金 岡 妃 ス ヲ 正 心 遠 二 離 於 余 乗 輔 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 護 菩 薩 ヲ 以 ス ル ス ル 利 牙 食 二 轍 罪 業 一者 ス ル ノ モ カ ナ リ 滅 二 諸 煩 悩 一義 亦 然 ク ス ガ ル 煩 悩 馬 故 二妙 用 成 レ テ ナ リ 此 即 金 剛 牙 菩 薩 ノ ノ ハ 金 岡 身 語 心 三 密 ク シ ノ ノ ヲ 能 尽 二 纏 縛 諸 辺 際 一 ハ ス ノ ニ 智 住 二 真 如 実 性 中 一 レ テ ナ リ 此 即 金 岡 學 菩 薩 ヨ リ セ ハ ガ 当 レ 知 金 岡 手 出 生 ノ ノ ノ ナ リ 一 切 三 昧 秘 密 印 ノ ノ 二 種 堅 固 金 岡 拳 ヲ テ ケ テ ト 此 即 名 為 二 掲 磨 印 一 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

(34)

密 教 文 化 ( 一 ) 人 我 の 不 可 得 な る こ と 。 ( 二 ) 能 軌 所 執 の 対 立 な き こ と 。 ( 三 ) 壇 、 戒 、 忍 、 進 、 禅 、 恵 、 方 願 、 力 、 智 の 十 波 羅 蜜 の 中 、 力 と 智 と を 二 に 分 開 し て 十 二 波 羅 蜜 と す る の で あ る 。 ( 一 ) 布 施 、 愛 語 、 利 行 . 同 事 で あ る 。 ( 一 ) ( 一 ) ( 二 ) 我 慢 な く 見 相 な く 無 相 に し て 無 染 な る 無 我 平 等 の 智 を 金 剛 薩 錘 と 説 け る な り ( 二 ) 秘 密 の こ の 平 等 喩 伽 に 於 て 智 波 羅 蜜 は 清 浄 な り ( 三 ) 十 二 相 を 真 実 に 出 生 せ る が 金 剛 波 羅 蜜 の 光 な り 二 七 、 四 波 羅 蜜 ( 一 ) 菩 提 心 を 能 く 観 想 す る が 故 に 彼 岸 の 佛 性 に 到 る 所 の 波 羅 蜜 を 得 る 智 を 金 岡 薩 唾 母 と 説 け る な り ( 二 ) ( 一 ) 諸 の 四 摂 事 は ン ヨ リ セ ル 無 我 平 等 智 出 生 ユ メ 無 相 無 凝 無 我 見 ノ ク ナ リ 一 切 染 愛 悉 清 浄 レ チ ナ リ 此 即 金 岡 手 菩 薩 ノ バ ク ノ 大 智 波 羅 蜜 多 浄 ノ ナ リ 金 岡 波 羅 蜜 多 性 バ ク ス 一 切 秘 密 普 相 応 ス ヲ 由 レ 是 出 二 生 十 二 相 鳳 ノ ヲ 観 二 想 無 上 菩 提 心 蝋 ノ ノ 最 上 佛 性 所 二 従 来 一 ス ノ ヲ 建 二 立 波 羅 蜜 多 名 一 レ チ ナ リ 此 即 薩 唾 金 剛 尊 バ ク ノ 大 慧 波 羅 蜜 多 浄

(35)

( 二 ) 資 生 施 、 無 畏 施 、 慈 愛 施 、 法 施 の 四 法 で あ る 。 ( 三 ) 大 乗 を 悟 る 最 勝 の 智 を 大 智 と い ふ の で あ る 。 ( 四 ) 般 若 波 羅 蜜 の こ と で あ る 。 ( 五 ) 現 存 の 西 藏 経 典 で は 第 三 句 が 脱 し て ゐ る や う で あ る 。 ( 六 ) 諸 業 に 自 在 を 得 る が 故 に 金 岡 業 母 で あ る 。 般 若 波 羅 蜜 の 金 剛 に し て ( 二 ) 四 法 を 一 に せ る も の が 金 剛 宝 母 な り と 説 か れ た り ( 三 ) ( 三 ) 秘 密 の 智 の 大 智 た る 如 性 波 羅 蜜 は 浄 善 な り ( 四 ) 大 波 羅 蜜 よ り 出 生 せ る も の を 金 岡 法 母 と 説 か れ た り ( 四 ) ( 五 ) 波 羅 蜜 の 浄 善 に し て 喩 伽 の 方 便 を よ く 示 現 す ( 六 ) 金 岡 業 母 な り と 知 る べ し 一 一 八 、 八 供 と 四 摂 ( 一 ) そ れ は 遊 戯 に し て 浄 善 な る が 故 に 嬉 は 施 波 羅 蜜 な り ノ ズ 四 摂 法 門 従 レ 是 生 メ ノ ノ ナ リ 而 四 摂 法 利 無 辺 レ チ ナ リ 此 即 宝 金 剛 菩 薩 バ ク メ 真 実 波 羅 蜜 多 浄 チ ョ リ ズ 即 大 波 羅 蜜 多 生 ノ ノ 秘 密 法 門 平 等 智 レ ヂ ナ リ 此 即 法 金 岡 菩 薩 ハ ク メ 金 岡 波 羅 蜜 多 澤 ヂ ノ ナ リ 即 四 波 羅 蜜 多 王 ク ス 一 切 施 作 悉 相 応 レ チ ナ リ 此 即 掲 磨 金 剛 尊 ノ 布 施 波 羅 蜜 多 法 チ レ ノ ナ リ 即 是 金 岡 大 嬉 戯 ニ ナ リ 遊 戯 自 在 常 清 浄 レ チ ナ リ 此 即 金 岡 戯 菩 薩 一 切 秘 密 最 上 名 義 経 の 研 究

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