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リモートセンシングとシミュレーションモデルの融合による栽培支援の展望

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Academic year: 2021

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2018 年 4 月 26 日受理 連絡責任者:本間香貴(koki.homma.d6@tohoku.ac.jp)

リモートセンシングとシミュレーションモデルの融合による栽培支援の展望

本間香貴

* 1)

・牧 雅康

2)

・橋本直之

1) 1)東北大学大学院農学研究科(〒 980-0845 仙台市青葉区荒巻字青葉 468-1) 2)東北工業大学工学部(〒 982-8577 仙台市太白区八木山香澄町 35-1) 要旨:シミュレーションモデルとリモートセンシングはともに 70 年代より盛んに研究が行われ,直ぐにでも実用 化されるような印象を受けながらもなかなかその域に達していない技術と考えられる.本論文では最近の研究動 向にも触れながら,問題点と今後の展望について論じた.作物の生育・収量を予測するシミュレーションモデル は温暖化環境下における将来予測などにおいて一定の成果をおさめており,栽培支援については海外において製 品化されたプロダクトなどはあるものの,一般的なツールとはなりえていない.これはインプットデータに多大 な労力を必要としていたり,アウトプットが既知の知識の範囲にとどまっていたりするためであると考えられる. 一方,リモートセンシングは近年になって UAV(Unmanned Air Vehicle)の技術開発および低価格化が進み,農家 にとっても手の出せるものとなりつつあるが,基本的に空から写真を写す用途以上のものは提案できていない. これにはどのような栽培支援が必要で,そのためにどのようなデータが必要か,構想を明確にした技術開発が必 要であると考えられる.著者らは東南アジアの農家圃場を中心にリモートセンシングやシミュレーションモデル, あるいはそれらの融合に関する研究を行い,農家の栽培管理や気候変動の影響評価を行ってきた.現在仙台にお いて東日本大震災後に新規就農した農業法人の大区画化された圃場を対象に,栽培支援技術の開発を行っている ところである.ディープラーニングなどの機械学習の進化によって,画像やマスデータからの情報の読み取り技 術は今後ますます進化すると思われる.しかしながらノンパラメトリックモデルなどのデータ依存型モデルによ る成果から類推すると,それだけでは既知を超える情報を得ることは難しいと思われる.シミュレーションモデ ルなどによる方向性を持たせた解析が必要であると考えている. キーワード:イネ,機械学習,栽培支援,シミュレーションモデル,ダイズ,リモートセンシング

緒言

作物生育シミュレーションモデルは 1970 年代より精力的に 研究が進められ,我が国の水稲生産に関しては Horie(1987) が 開 発 し た SIMRIW(Simulation Model for RIce Weather relations)が代表的なモデルとなっている.SIMRIW は気象に よる生産変動を表現する気象再現性が高いと評価されており (Kotsuki and Tanaka, 2013),将来気候下における影響予測など に用いられている(Horie et al. 1992,田中ら 2011).さらに生 育に関する生理的なプロセスを組み込んだモデル GEMRICE (Genotype by Environment simulation Model for RICE)へと発 展している(Horie et al. 2005,Yoshida and Horie 2010).しか しながら栽培支援を目的として開発されたわけではないため, 農家圃場で利用するためには気象データや品種パラメータの 取得が必要であり,出力値が葉面積や収量程度しか得ること ができない.特に後者については,栽培時期の影響や施肥量 の効果などモデルにより数値化できるのはメリットであるもの の,その値は一般的に類推できる範囲から大きく逸脱するわけ ではなく,農家の栽培において有益な情報を見出すのは難し い.海外では栽培支援を目的に作られたモデルがあるものの (Keating et al. 2003),主要な生育制限要因が乾燥であるため, 日本での栽培支援には向かないと考えられている.さらにシ ミュレーションモデルはあくまでも予測にしかすぎず,現状を 示すわけではないことも,制約の一つとなる. 一方,リモートセンシングも 1970 年代より研究が進め られ,主に衛星や手持ち機器でのデータをもとに技術開発 が行われた(齋藤ら 2017).かつては圃場スケールでのデー タ収集が大きな制約であり,航空機や(Ryu et al. 2011) 気球(村上ら 2012)が用いられたが,近年になって安価 な小型 UAV(Unmanned Aerial Vehicle 通称ドローン)が普 及し状況が大きく変わった.筆者らも研究に用いているが (牧ら 2016),数十万円の機体で自動操縦により数 ha にお よぶ面的なデータが簡単に取得できる.今後さらなる低価 格化も期待でき,やがて農家にも利用可能な技術になると 考えられる.しかしながら未だ葉面積推定においては評価 のたびに検量線を必要とし,さらに推定精度も不十分であ る.また収量予測なども行われているものの,あくまでも 現状との相関に基づいたものであり,基本的には被覆度を 評価しているにすぎない.いずれにせよシミュレーション モデルと同様に,栽培管理に結びつくところまで至ってい ないと考えられる. このように両技術とも長年にわたり開発が続けられ,と もに直ぐにでも実用化されるような印象を受けながらも, なかなかその域に達していない技術と考えられる.筆者ら

総 説

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はそうした現状を打破する手段の一つとして,把握を行う リモートセンシングと将来予測を行うリモートセンシング を組み合わせ,栽培支援ツールを開発するための研究を 行ってきている.本報ではその成果の一部を紹介するとと もに,今後の展望について論じる.

シミュレーションモデルとリモートセンシングの融合

これまでにもシミュレーションモデルとリモートセンシ ングの融合は試みられているが,それらは主に既存の生育 シミュレーションモデルを用いて,リモートセンシングで キャリブレーションする手法を採用している(Shen et al. 2009,Prathumchai et al. 2018).ところが初期状態から最 終状態を予測する必要があるシミュレーションモデルと異 なり,リモートセンシングの利用を前提にすることにより, 生育途中での計測を有効利用する視点が重要となる.つま りシミュレーションモデルはリモートセンシングの現状把 握に基づく将来予測だけでなく,過去状態や原因の評価に も使えることを考慮することが望ましい(第 1 図).また 生育途中の計測により評価可能な項目をシミュレーション モデルに組み込むことによって,更なる発展性を期待する こともできる. 生育途中の計測に基づく評価可能な項目については, キャノピーアナライザー(LAI-2200,Li-Cor)による成果 を参考にすることができる.LAI-2200 は推定精度が約 30% と単独ではそれほど高精度ではないものの,経時的 な計測と数式を用いたパラメータ化により品種間差や栽培 処理の違いを検出できることが示されている(Hirooka et al. 2016b).海外の農家圃場を対象にした研究ではあるも のの,LAI-2200 による経時的な計測を行うことにより, 土壌の肥沃度評価や直播と移植栽培の違いが生育に与える 影響などを量的に評価できることも示されている(Hirooka et al. 2016a,Hirooka et al. 2017).同等の事は一般的なリモー トセンシングによっても可能と考えられる.

以上のことを背景に筆者らはシミュレーションモデル開

発を行った(Homma et al. 2017).SIMRIW に肥料や土壌肥

沃度,水ストレスの効果を付け加えたシミュレーションモ デルである SIMRIW-Rainfed(Homma and Horie 2009)をベー スに,リモートセンシング用に開発したため SIMRIW-RS と 名付けられている.リモートセンシングによる計測を組み 込むため,鋭敏性よりも頑強性を主体とし,補正されるパ ラメータとして圃場パラメータ 2 個,品種パラメータを 5 個設定してある.通常の運用にあたっては品種パラメータ を固定し,圃場パラメータのみを補正することを想定して いる.広域での適用に関しては品種パラメータの推定が必 要であるが,発育や草型に関するパラメータはリモートセ ンシングで推定可能であることが示唆されている(橋本ら 2009,Kambayashi et al. 2012).圃場パラメータは土壌窒素 の無機化と流出に関するものであり,干ばつの影響も想定 する場合は利用可能水量に関するパラメータが追加される. 第 1 図 シミュレーションモデルとリモートセンシングによる結合の模式図.リモートセンシングにより現状評価を行い,収量 などの将来予測に用いる他,土壌肥沃度など現状の由来となった原因を推定する.リモートセンシングは複数回行うこ とによって,評価可能項目が増加する(本文参照).

SIMRIW-RS の農家圃場での適用

SIMRIW-RS は当初海外で広域評価用に開発したため, 検証はラオスとインドネシアで衛星画像を用いて行われて いる(Maki et al. 2017).衛星画像としては合成開口レーダー (SAR: Synthetic Aperture Rader)を用いたが,これはレーダー が雲を透過し,天候に関わらずデータが取れるためである. SAR 画像を用いることにより,移植日の推定(Miyaoka et al. 2013)や,推定された移植日に基づく LAI 動態予測 (Yamashita et al. 2013),LAI 展開速度の評価(Hirooka et al.

2015)が可能であることが示されてきた.これらの技術を 用いることにより,地域レベルでの水稲生産量把握は可能 であると考えられている(Maki et al. 2017). 農家の圃場レベルに関しては,ドローンで取得したデー タを用いた検証を岩手県盛岡市で行い(牧ら 2016),現在 仙台市沿岸部で水稲と大豆生産に対して更なる技術開発を 行っているところである.仙台沿岸部では東日本大震災後 に新規就農した農業法人を援助する形で活動を行ってお り,被災後の区画整理で大区画が進むなど,ドローン技術 の適用には非常に適していると考えられる.そこでは生育 初期∼中期にドローンによるマルチスペクトル画像の取得 を行い,それに基づいて推定された LAI でシミュレーショ ンモデルの最適化を行うことにより,その後の生育や収量 を推定できることが確認されている(第 2 図).絶対値の 推定精度はまだ高くないものの,これはシミュレーション モデルの最適化が不十分なためで,データ蓄積に従って急

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激に改善されることが期待される.しかしながら第 2 図に 示すような LAI の予測や生育斑の評価,あるいはそれに 引き続く収量予測は,緒言で述べた通り経験の積んだ農家 であれば十分に予測の範囲であり,画期的な栽培支援に結 びつくものではない.今後は栽培支援の観点に基づいた技 術開発が必要であると考えているところである.

第 2 図 リモートセンシングによる圃場パラメータ最適化後のシミュレーションモデルによって推定した LAI 画像(a)と UAV 画像から推定した LAI 画像(b)の比較(牧ら 2016).

栽培支援技術開発の今後の展望

現在のところ栽培支援に結び付きそうな技術として,圃 場パラメータの利用を想定している(第 3 図).これはリ モートセンシングデータを基に最適化されたシミュレー ションモデルのパラメータであるが,植物体の窒素吸収パ ターンを数値化したものであり,肥料の温度溶出曲線と合 わせて解析することにより,施肥設計を行えると考えてい る.ドローンデータから植物個体の抽出なども可能であり, それを用いれば直播栽培における出芽斑と適切な統計モデ ルの利用により,圃場内で栽植密度と収量の関係などの検 討が可能であり,圃場ごとの最適播種量の提案なども可能 と考えられる.調査対象としている圃場では,雑草が主要 な生産阻害要因の一つとなっている.作物と雑草の判別は いまだに課題であるが,ディープラーニングなどの機械学 習の発達により,ブレークスルーは近いようにも思われる. 適切な画像解像度の設定と雑草と作物に関する良質なデー タ取得が鍵と考えられる. 機械学習については身近な技術となりつつあり,農業分 野でも近い将来実用化されるものと思われる.しかしなが ら利用にあたっては注意が必要であると思われる.例えば 画像はデータが豊富であるため,答えだけなら比較的簡単 に出せてしまうことを考慮しておく必要がある.つまり画 像から 100 の変数を抜き出すと n=100 の推定も自由度 0 の推定になってしまう.多量の変数を基に行う推定は精度 が高くなるものの,応用性に疑問符が生じることは周知の 通りである.現在までのノンパラメトリックモデルなどの データ依存型モデルによる成果から類推すると,これだけ では既知を超える情報を得ることは難しいと思われる.画 像等使用データにどのような情報が含まれており,そこか ら目的とする情報が抽出可能かどうか吟味する必要がある と思われる.

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さらに,機械学習と人間の学習は根本的に大きく異なる ことは留意しておく必要がある.作物群落における葉面積 推定を例にとると,人間は葉の陰に葉が存在していること を学習しておりそれに基づき葉面積を推定する.一方機械 学習では類似画像の葉面積を学習しており,それに基づき 葉面積を推定する.葉の陰に葉が隠れていることを学習す るわけではない.同様に画像からの収量推定においては, 人間の場合画像とそれに付随する移植日や品種などの情報 を加味してその後の生育を類推して収量推定を行うが,機 械学習の場合覚えこんだデータベースに基づいて収量を推 定するのであり,途中の生育などの過程を学習するわけで はない.こうした過程の記述はシミュレーションモデルが 取り組んできたことであり,単に学習データに依存するよ り理論立てて因果関係を解析した方が,得られる情報の質 や信頼性が高いと考えられる.従って,今後はドローンを 用いたリモートセンシングにより収集したデータに,機械 学習で情報抽出を行い,シミュレーションモデルを基盤に 情報解析や予測を行うことが目指す方向性の一つと考えら れる(第 4 図). 第 3 図 リモートセンシングデータを基に最適化した圃場パラメータの圃場内分布の例.パラメータ値として物理量が定義でき ていないため,パラメータ値が大きい地点を黒,小さい地点を白で表した.シミュレーションモデルの中で作物の成長 は主に窒素駆動で生じ,その吸収速度はこれらのパラメータと施肥窒素量で決まるとした.実際にはさらに複雑な要因 が絡むものの,現状のリモートセンシングで得られる情報と測定頻度では,これ以上にパラメータを増加させると不安 定性が増し,意味のある情報(パラメータ)が取得できないと考えられる. 第 4 図 栽培支援技術の方向性の模式図.

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謝辞

本研究の一部は科学研究費補助金(15H15004,17H03755) および JICA-JST,SATREPS 事業「タイ国における統合的な 気候変動適応戦略の共創推進に関する研究」によった.デー タ収集にあたり,多数の農家や学生に手伝いいただいた.こ こに謝意を表する.

引用文献

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Prospects to Develop Cultivation Support Technology by Combining Crop

Growth Simulation Model with Remote Sensing

Koki Homma1), Masayasu Maki2), Naoyuki Hashimoto1)

1) Graduate School of Agricultural Science, Tohoku University (468-1, Aramaki Aza-Aoba, Aoba, Sendai 980-0845, Japan) 2) Faculty of Engineering, Tohoku Institute of Technology (35-1, Yagiyama Kasumi, Taihaku, Sendai 982-8577, Japan) Summary:Both the simulation model and remote sensing have been extensively researched since the 1970s, and it is considered that the technologies have not yet reached the practical level despite the impression that they have almost reached it. In this article, The authors discussed the recent research trends, issues and future prospects of these technologies. Simulation models predicting the growth and yield of crops have been successful in future projections under the global warming environment, but has not yet been developed for cultivation support in Japan. This is thought to be due to the fact that much input data is required and the output remains within the range of known knowledge. Meanwhile, the price of UAV (Unmanned Air Vehicle) has been reduced in recent years, which makes farmers available for remote sensing. However, UAV is mostly used just to take photographs from the sky. The strategy to develop these technologies for farmers is necessary by clarifying the concept, data nececity and cultivation support. The authors conducted researches on remote sensing, simulation models, and their integration, mainly in farmer fi elds in Southeast Asia in relation to farmer s cultivation management and climate change impact assessment. Currently the authors are developing cultivation support technology for the large-sized fi eld of agricultural corporations newly farmed in Sendai after the Great East Japan Earthquake. Although rice growth and yield has been successfully simulated with remote sensing data, further development is necessary in terms of effective cultivation support. Due to evolution of machine learning such as deep learning, technology to extract information from images and mass data is expected to be incorporated in agricultural sector. However, analogy from the results of data dependent models such as nonparametric models, it seems diffi cult to obtain information beyond the known by itself. The authors are convinced that analysis with directionality such as simulation model is required.

Key Words:Cultivation support, Machine learning, Remote sensing, Rice, Simulation model, Soybean.

Journal of Crop Research 63: 43-48 (2018) Correspondence: Koki Homma (koki.homma.d6@tohoku.ac.jp)

参照

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