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移動通信での階層型アダプティブアレーアンテナにおける更新間隔切替方式-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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移動通信での階層型アダプティブアレーアンテナにおける

更新間隔切替方式

Step-size Selection Scheme for Layered Adaptive Array Antenna in Mobile Communications

矢葺匠吾 生越重章

Shogo YABUKI Shigeaki OGOSE

香川大学大学院 工学研究科

Graduate School of Engineering, Kagawa University

1. まえがき

加入者容量増大技術として注目されているアダプティブ アレーアンテナは,干渉抑圧特性の向上を図ると,演算量 の増加という問題が生じる.また,ウェイト制御において 時間更新アルゴリズムを用いると,更新間隔により安定性 と収束性はトレードオフの関係となる[1] 本稿では,演算量を減少させる一技術である階層型アダ プティブアレーアンテナ[2]において更新間隔切替方式を提 案する.本方式によれば,高速の収束性を維持し,従来方 式に比べて安定性を改善できることを示す.

2 .提案方式

本方式は以下のように動作する.まず,ウェイトの更新 において,大きいステップサイズ s1を使用して高速の収束 性を実現する.次に,最小平均二乗誤差(MSE)が切替時点 に到達した後,小さいステップサイズ s2に切替え,高安定 性を実現する.切替えは,ウェイトの変動における勾配に 基づいて行う.しかし,切替前に大きなステップサイズを 使用するため,切替時点で誤差平面曲線の最小値から離れ た値をとる可能性がある.本検討では,MSE の閾値 ThMSE に基づき切替を行い,その特性について検討する.

3 .計算機シミュレーション

簡単のため,2 階層構成のアダプティブアレーアンテナ について検討する. s1,s2,ThMSEを固定し,全アンテナ素 子数 m,サブアレー構成素子数 msub,干渉波数 n を変化さ せ,切替後の MSE の安定性を評価した.干渉波が均等な 間隔で到来する場合(Case 1)と不均等な間隔で到来する場 合(Case 2)について検討した.その結果を図 1 に示す. 干渉波数の増加に伴い分散値は上昇していくが,msub=2, 4 の時に安定した特性を得る. 次に,s1,m,msub,n を固定した時の切替後のステップ サイズと MSE の分散値の関係を図 2 に示す. 閾値にかか わらず,0.03< s2<0.8 の範囲で従来方式よりも安定している. 例として,図 3 に m=12,msub=3,n=12,s1=0.9,s2=0.08 の時の MSE の変動を示す.提案方式の MSE は従来方式よ りも変動が抑えられていることがわかる.

4 .まとめ

階層型アダプティブアレーアンテナにおける更新間隔切 替方式を提案し,計算機シミュレーションにより評価した. 本方式により MSE の分散値を従来よりも 40%抑えること ができ,安定したビームパターンを形成できることがわか った.

図 1 干渉信号数と MSE の分散値の関係((a, b) = (m, msub))

0 0.2 0.4 0.6 0.8 Step-size after selection instant

V ar iance of MS E 0.001 0.005 0.01 0.1 Conventional Proposed 図 2 切替後のステップサイズと MSE の分散値の関係 50 100 150 200 250 300 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 0.1 Number of iterations MS E Proposed Conventional Selection instant 図 3 MSE の変動 参考文献 [1] 菊間, アレーアンテナによる適応信号処理, 科学技術出版, 1998 [2] 山菅他, 信学技報, RCS2000-236, pp.101-106, Mar.2001 4 6 8 10 12

Number of int erference signals

Va ri a n ce o f M S E (4,2) (8,2) (8,4) (8,6) (12,2) (12,4) (12,6) (12,8) (12,10) 10-4 10-5 10-6 10-7 4 6 8 10 12

Number of int erference signals

V a ri an ce o f MS E (4,2) (8,2) (8,4) (8,6) (12,2) (12,4) (12,6) (12,8) (12,10) s1 s2 0 0.5x10-5 1.0x10-5 ThMSE= Case 1 Case 2 OMMQ !"#$%&'()*'

210

B-1-210

図 1 干渉信号数と MSE の分散値の関係((a, b) = (m, m sub ))

参照

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