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呼吸器感染症患者分離菌の薬剤感受性について(2010年)

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呼吸器感染症患者分離菌の薬剤感受性について(

2010

年)

後藤 元

公益財団法人結核予防会複十字病院

岩 充博

武田薬品工業株式会社 医薬開発本部ファーマコビジランス部製造販売後調査グループ (2015年1月30日受付) 2010年10月∼2011年9月の間に全国16医療機関において,呼吸器感染症患者(上気 道感染症患者を除く)361例から採取された検体を対象とし,分離菌の各種抗菌薬に対 する感受性及び患者背景等を検討した。これらの検体(主として喀痰)から分離され, 起炎菌と推定された細菌399株すべてについて薬剤感受性を測定した。主な分離菌の内 訳は Staphylococcus aureus 70株, Streptococcus pneumoniae 65株, Haemophilus influenzae 72株,非ムコイド型Pseudomonas aeruginosa 47株,ムコイド型P. aeruginosa

14株,Klebsiella pneumoniae 30株及びMoraxella catarrhalis 39株であった。

S. aureus 70株のうち,Oxacillin (MPIPC)のMICが2 μg/mL以下の株(Methicillin 感受性 S. aureus: MSSA)及びMPIPCのMICが4 μg/mL以上の株(Methicillin耐性 S. aureus: MRSA)は,それぞれ45株(64.3%)及び25株(35.7%)であった。MSSA に対しては,Imipenem (IPM)の抗菌力が強く,0.063 μg/mL以下で全菌株の発育を 阻止した。MRSAに対しては,Vancomycin (VCM)及びArbekacin (ABK)の抗菌力 が強く,いずれも2 μg/mLで全菌株の発育を阻止した。また,Linezolid (LZD)の抗 菌力も強く,2 μg/mLで全菌株の発育を阻止した。S. pneumoniaeに対する抗菌力はカ ルバペネム系及びペネム系抗菌薬が最も強く,Panipenem (PAPM)は 0.125 μg/mL,

IPMは0.5 μg/mL, Faropenem(FRPM)は1 μg/mLで全菌株の発育を阻止した。これに

対して,Erythromycin (EM)及びClindamycin (CLDM)では,高度耐性株(MIC: >

128 μg/mL)が,それぞれ29株(44.6%)及び16株(24.6%)検出された。H. influenzae

に対する抗菌力は Levofloxacin (LVFX)が最も強く,その MIC90は≦0.063 μg/mL

で あ っ た。ム コ イ ド 型 P. aeruginosa に 対 し て は,Meropenem (MEPM)が 最 も 強 い 抗 菌 力 を 示 し,そ の MIC90は 0.5 μg/mL で あ っ た。非 ム コ イ ド 型 P. aeruginosaに対してはTobramycin (TOB)が最も良好な抗菌力を示し,そのMIC90 は2 μg/mLであった。K. pneumoniaeに対する抗菌力は,Cefozopran (CZOP)が最も 強く,0.063 μg/mL 以下で全菌株の発育を阻止した。M. catarrhalis に対しては, Ampicillin (ABPC)を除くいずれの薬剤も比較的強い抗菌力を示し,MIC90は2 μg/mL 以下であった。

(2)

呼吸器感染症患者の年齢別分布は,70歳以上が全体の54.8%と過半数を占めた。疾 患別では,細菌性肺炎及び慢性気管支炎の頻度が高く,それぞれ58.7%及び24.4%で あった。細菌性肺炎患者から多く分離された菌は,S. aureus (20.6%),S. pneumoniae (18.0%),H. influenzae (13.6%)及びP. aeruginosa (13.6%)であり,慢性気管支炎患

者においてはS. aureus (17.2%),H. influenzae (20.2%)及びP. aeruginosa (17.2%)の 分離頻度が高かった。抗菌薬投与前の呼吸器感染症患者から多く分離された菌は,S. pneumoniae及びH. influenzaeで,その分離頻度は各々20.0%であった。前投与抗菌薬 別に分離菌種を比較したところ,セフェム系抗菌薬が投与された患者からは S. aureus (25.0%)とH. influenzae (20.0%)の分離頻度が高く,マクロライド系抗菌薬 が投与されていた患者からはP. aeruginosa (25.9%)とH. influenzae (22.2%)の分離 頻度が高かった。 各種感染症から分離される菌の様相及びその薬 剤感受性は,抗菌薬の汎用・多様化に伴って影響 を受け変遷する。そこで臨床上適切な薬剤の使用 に対する示唆を与えるために,1981年以来全国各 地の病院・研究施設と共同で,呼吸器感染症分離 菌を収集し,分離菌の各種抗菌薬に対する感受 性,患者背景と分離状況等を経年的に調査してき た1∼28)。今回は,2010年度の調査結果について報 告する。

I. 対象と方法

1. 対象 感染により急性増悪期にある細菌性肺炎,肺膿 瘍,膿胸,慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎 (DPB)及び気管支喘息に併発した呼吸器感染症 等の呼吸器感染症患者から分離された菌を対象と した。ただし,結核菌,真菌,マイコプラズマ, クラミジア,偏性嫌気性菌及びレジオネラによる 感染症患者は対象から除外した。 2. 起炎菌の分離同定 対象となる呼吸器感染症患者から分離された細 菌を,各医療機関で同定した。菌量を,+++ (≧107∼108/mL),++ (≧104∼106/mL),+ (< 103/mL)の3段階で区分し,+++, ++を起炎菌 とした。 3. 分離菌の感受性測定 全国16医療機関(Table 1)で分離同定された菌 株を輸送用培地で穿刺培養後,山田エビデンスリ サーチ検査部へ送付し,再同定後,MIC2000を用 Table 1. 呼吸器感染症分離菌感受性調査研究会参画医療機関

(3)

いた微量液体希釈法にて各種抗菌薬の最小発 育阻止濃度(MIC)を測定した。対象薬剤は,

Benzylpenicillin (PCG), Oxacillin (MPIPC), Ampicillin (ABPC), Piperacillin (PIPC), Cefazolin (CEZ),Cefotiam (CTM),Cefmetazole

(CMZ),Flomoxef (FMOX),Cefotaxime (CTX),

Cefmenoxime (CMX), Ceftazidime (CAZ), Cefpirome (CPR),Cefepime (CFPM), Cefsulodin

(CFS), Cefaclor (CCL), Cefpodoxime (CPDX),

Cefozopran (CZOP), Cefditoren (CDTR), Faropenem (FRPM), Imipenem (IPM), Panipenem (PAPM), Meropenem (MEPM), Cefdinir (CFDN), Sulbactam (SBT)/Ampicillin

(ABPC),Sulbactam (SBT)/Cefoperazone (CPZ),

Gentamicin (GM),Tobramycin (TOB),Amikacin

(AMK),Arbekacin (ABK),Erythromycin (EM),

Clindamycin (CLDM), Tetracycline (TC), Minocycline (MINO), Chloramphenicol (CP), Vancomycin (VCM), Sparfloxacin (SPFX), Ciprofloxacin (CPFX), Levofloxacin (LVFX) 及 びLinezolid (LZD)とし,これら39薬剤の中から 菌種に応じて適宜選択し使用した。 対象とした呼吸器感染症患者361例から分離さ れ,起炎菌と推定された 399 株すべてに対する MICを測定した(Table 2)。 集計解析については,武田薬品工業株式会社が 実施した。 Table 2. 呼吸器感染症起炎菌の菌種・菌株及びMIC測定菌株数(2010年)

(4)

II. 成績

1. 各種抗菌薬に対する感受性 1) Staphylococcus aureus

S. aureus 70株の17薬剤に対する感受性を測定 し,MPIPC の MIC が≦2 μg/mL の株(Methicillin

感 受 性 S. aureus: MSSA)の 感 受 性 測 定 結 果 を

Table 3 に, MPIPC の MIC が≧4 μg/mL の株

(Methicillin耐性S. aureus: MRSA)の感受性測定 結果をTable 4にそれぞれ示した。

MSSA(45株)に対するβ-ラクタム系抗菌薬の

抗菌力はABPCを除き全般的に良好で,MIC90

≦0.063∼2 μg/mL であった。抗菌力が最も良好 Table 3.  各種抗菌薬のMethicillin感受性Staphylococcus aureus(45株)(Oxacillin, MIC: ≦2 μg/mL)

に対する抗菌力

Table 4.  各種抗菌薬のMethicillin耐性Staphylococcus aureus (25株)(Oxacillin, MIC: ≧ 4 μg/mL) に対する抗菌力

(5)

だった薬剤は IPM で,0.063 μg/mL 以下で全菌株 の発育を阻止した。次いで,MINO と CLDM の

MIC90が 0.25 μg/mL, MPIPC と FMOX の MIC90

0.5 μg/mL と良好であった。CEZ も比較的良好な 抗菌力を示し,1 μg/mLで全菌株の発育を阻止し た。ABPC の MIC が 16 μg/mL の株が 6 株,32 μg/ mL と 64 μg/mL の株が各々 2 株検出された。抗 MRSA 薬である ABK 及び VCM はそれぞれ 4 μg/ mL 及 び 2 μg/mL で 全 菌 株 の 発 育 を 阻 止 し た。 LZD は 2 μg/mL で 全 菌 株 の 発 育 を 阻 止 し た。 CLDM, TOB, GM 及 び LVFX に は 高 度 耐 性 株 (MIC: >128 μg/mL)がそれぞれ 3 株,2 株,1 株 及び1株認められた。 MRSA(25株)に対しては,抗MRSA薬である ABK及びVCMが,いずれも2 μg/mLで全菌株の 発育を阻止した。また,VCM耐性菌に有効とさ れるLZDの抗菌力も同様に2 μg/mLで全菌株の発 育を阻止した。次いで,MINOの抗菌力が良好で, 16 μg/mLで全菌株の発育を阻止した。その他の薬 剤の抗菌力は弱く,そのMIC90はいずれも64 μg/mL 以上であった。 2) Streptococcus pneumoniae S. pneumoniae 65株の17薬剤に対する感受性の 成績をTable 5に示した。 S. pneumoniae に対する抗菌力は,カルバペネ ム 系 及 び ペ ネ ム 系 抗 菌 薬 が 強 く,PAPM は 0.125 μg/mL, IPM は 0.5 μg/mL, FRPM は 1 μg/mL で全菌株の発育を阻止した。VCMの抗菌力も良 好で,0.5 μg/mLで全菌株の発育を阻止した。次い で,CPRの抗菌力が良好であり,1 μg/mLで全菌 株の発育を阻止した。さらに,PCG, CTX 及び CZOP の抗菌力も比較的良好で,その MIC90 1 μg/mL であった。これに対し,EM 及び CLDM に対する感受性は不良であり,高度耐性株(MIC: >128 μg/mL)がそれぞれ 29 株(44.6%)及び 16 株(24.6%)検出された。なお,今回の調査では, PCG の MIC が≧8 μg/mL であるペニシリン耐性 S. pneumoniae (PRSP)及びPCGのMICが4 μg/mL で あ る ペ ニ シ リ ン 中 等 度 耐 性 S. pneumoniae (PISP)は分離されなかった(Fig. 1)。また,EM のMICが0.5 μg/mLである中等度耐性株は検出さ れなかったが,≧1 μg/mL である耐性株は 60 株 (92.3%)分離された(Fig. 2)。 3) Haemophilus influenzae H. influenzae 72 株の 18 薬剤に対する感受性の 成績をTable 6に示した。

(6)

H. influenzae に対する抗菌力は LVFX が良好 で,そのMIC90は≦0.063 μg/mLであったが,発育

阻止に 8 μg/mL, 16 μg/mL, 32 μg/mL を要した株が 各々 1 株検出された。次いで,CDTR の MIC90

0.25 μg/mL, CMX, MEPM 及 び MINO の MIC90

0.5 μg/mLであった。その他の薬剤のMIC90は1∼ 16 μg/mLの範囲内であったが,ABPCに対しては MIC が≧128 μg/mL の株が 2 株(2.8%)検出され た。 Fig. 1. ペニシリン耐性肺炎球菌の分離頻度(1989∼2010年度) Fig. 2. エリスロマイシン耐性肺炎球菌の分離頻度(1989∼2010年度)

(7)

4) Pseudomonas aeruginosa

ムコイド型 P. aeruginosa 14 株の 15 薬剤に対す る感受性の成績をTable 7に示した。

MEPMが最も強い抗菌力を示し,そのMIC90

0.5 μg/mLであり,1 μg/mLで全菌株の発育を阻止

した。次いで,IPM, TOB, CPFXのMIC90が1 μg/mL

であった。その他の薬剤の MIC90は 2∼16 μg/mL の範囲内であった。 非ムコイド型 P. aeruginosa 47 株の 15 薬剤に対 する感受性の成績をTable 8に示した。 MIC90が最も良好であったのはTOBの2 μg/mL であり,次いで,GMとABKの4 μg/mLであった。 その他の薬剤のMIC90は,8∼128 μg/mLの範囲内 であり,PIPCに対する耐性株(MIC: >128 μg/mL) が3株,GMに対する耐性株が3株検出された。 なお,IPM, AMK及びCPFXのMICがそれぞれ ≧16 μg/mL, ≧32 μg/mL, ≧4 μg/mL である多剤耐 性 P. aeruginosa (MDRP)が 1 株(1.6%)検出さ Table 6. 各種抗菌薬のHaemophilus influenzae (72株)に対する抗菌力

(8)

れた(Fig. 3)。 5) Klebsiella pneumoniae K. pneumoniae 30 株の 16 薬剤に対する感受性 の成績をTable 9に示した。 K. pneumoniae に対する抗菌力は,ABPC を除 くいずれの抗菌薬も比較的良好であり,MIC90 ≦0.063∼4 μg/mL の 範 囲 内 で あ っ た。特 に, CZOP の抗菌力が最も強く,0.063 μg/mL 以下で 30株中,29株の発育を阻止した。一方,ABPCの MIC90は128 μg/mLであった。 6) Moraxella catarrhalis M. catarrhalis 39株の18薬剤に対する感受性の Table 8. 各種抗菌薬の非ムコイド型Pseudomonas aeruginosa (47株)に対する抗菌力

(9)

成績をTable 10に示した。 M. catarrhalisに対しては,ABPCを除き,いず れの薬剤も比較的強い抗菌力を示し,MIC90はす べて2 μg/mL以下であった。なお,ABPCは8 μg/mL で全菌株の発育を阻止した。IPM と MEPM は 0.063 μg/mL以下,LVFXは0.125 μg/mLで,SBT/ ABPC, FMOX, CAZ 及 び MINO は 0.25 μg/mL で

全菌株の発育を阻止した。 2. 呼吸器感染症患者の背景と起炎菌について 呼吸器感染症患者361例の臨床材料から分離さ れた細菌399株すべてについて,その患者背景と 疾患及び起炎菌との関連を検討した。 1) 呼吸器感染症患者の年齢別分布の推移 呼 吸 器 感 染 症 患 者 の 年 齢 別 分 布 の 推 移 を 2006∼2009年のデータとともにFig. 4に示した。 2010年度調査において70歳以上の症例は全体

Table 9. 各種抗菌薬のKlebsiella pneumoniae (30株)に対する抗菌力

(10)

の54.9%を占めた。 2) 呼吸器感染症患者の疾患別と年齢別分布の推 呼吸器感染症疾患別の推移をFig. 5に,また年 齢及び疾患別の推移を Fig. 6 にいずれも 2006∼ 2009年のデータとともに示した。 2010年度も細菌性肺炎(58.7%)及び慢性気管 支炎(24.4%)が多く,全体の8割以上を占め,例 年と同様の傾向であった。 年齢別では,30 歳未満で細菌性肺炎が 41.2%, 慢性気管支炎が17.6%に認められた。30∼69歳で は,細菌性肺炎が52.7%,慢性気管支炎が24.7% であった。70 歳以上の症例では,細菌性肺炎が 64.6%, 慢性気管支炎が24.7%であり,両感染症で 全体の9割近くを占め,傾向は例年どおりであっ た。 3) 呼吸器感染症疾患別の分離菌 呼吸器感染症から検出された主な起炎菌の種類 及び頻度をFig. 7に示した。 細 菌 性 肺 炎(分 離 株 数:228 株)か ら は, S. aureus, S. pneumoniae, H. influenzae 及 び P. aeruginosa がそれぞれ 20.6%, 18.0%, 13.6% 及 び13.6%分離された。慢性気管支炎(分離株数: 99 株)で は,S. aureus が 17.2%, H. influenzae が 20.2%, P. aeruginosaが17.2%であった。気管支拡 張症(分離株数:20株)では,P. aeruginosaの分 離頻度が50.0%と最も多く,次いで,H. influenzae が20.0%分離された。気管支喘息(分離株数:13 株)では,S. pneumoniaeが30.8%, H. influenzaeが 38.5%であった。 4) 抗菌薬投与状況と分離菌 呼吸器感染症から分離された細菌について,検 体採取時期を抗菌薬の投与前・後で分け,分離状 況を比較したものをFig. 8に,また検体採取前に 投与されていた抗菌薬の種類別の分離状況をFig. 9に示した。 Fig. 4. 呼吸器感染症患者の年齢別分布(2006∼2010年)

(11)

抗菌薬投与前の症例から多く分離された菌種 は,S. pneumoniae及びH. influenzaeで,その分離 頻度は各々20.0%であった。次いで,S. aureusが 17.4% と多かった。投与前に多く分離された S. pneumoniae 及び H. influenzae は投与後に減少し たが,P. aeruginosaは11.9%から22.5%に増加し た。 検体採取前にセフェム系抗菌薬が投与されてい た症例(20例)では,S. aureusとH. influenzaeの 分離頻度がそれぞれ 25.0% 及び 20.0% と最も高 く,マクロライド系抗菌薬が投与されていた症例 (27 例)では,P. aeruginosa の分離頻度が最も高 く 25.9%,次 い で,H. influenzae の 分 離 頻 度 が 22.2%, S. pneumoniae の分離頻度が 18.5% であっ た。ペニシリン系抗菌薬が投与されていた症例 (26例)ではK. pneumoniaeの分離頻度が15.4%と 高く,H. influenzae と P. aeruginosa の分離頻度は 各々11.5%であった。キノロン系抗菌薬が投与さ れていた症例は 13 例であり分離菌の傾向をみる には不十分な例数であった。アミノグリコシド系 抗菌薬が投与されていた症例はなかった。 5) MRSA分離頻度の推移 宿主抵抗性に影響があると考えられる因子・手 術(以下因子・手術)の有無別及び入院・外来別 のMRSA分離頻度の推移をFig. 10に示した。 2010 年度における全体でのMRSA 分離頻度は 35.7% (25/70)であり,前年度(52.2%)より低 かった。因子・手術の有無別では,因子・手術有 りの症例からのMRSA分離頻度は41.4% (24/58), 因子・手術無しの症例では 8.3% (1/12)であり, 因子・手術有りの症例における分離頻度が高かっ た。入院・外来患者別にみると,入院患者からの MRSA 分離頻度は 42.3% (22/52),外来患者から の分離頻度は16.7%(3/18)であり,例年どおり, 入院患者における分離頻度が高かった。 6) β-lactamase非産生Ampicillin耐性H. influenzae (以下,BLNAR)の分離頻度 H. influenzae 72株について,β-lactamase産生の Fig. 5. 呼吸器感染症疾患別の推移(2006∼2010年)

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有無及びBLNARの分離頻度をFig. 11に示した。 β-lactamase 産生株は 5 株(6.9%),非産生株は 67株(93.1%)であった。また,ABPCのMICが ≧4 μg/mLを示すBLNARは28株(38.9%)が分離 され,前年度と同等であった。

III. 考 察

我々は 1981 年以来,呼吸器感染症患者から分 離した細菌の種類及びこれらの薬剤感受性,さら にその患者背景等について調査し,考察してきた1∼28) 今回は,2010年度の集計結果をもとに種々考察を 加えた。 今回感受性を測定した S. aureus 70 株のうち, MSSAとMRSAは,それぞれ45株と25株であっ た。MSSA に対して,IPM の抗菌力が最も強く,

MINO, CLDM, MPIPC, FMOX, CEZ, CTM, ABK, VCM も良好な抗菌力を示した。なお,MIC が 128 μg/mLを超える耐性株が CLDMで3株,TOB で2株,GMとLVFXで各々1株検出された。 第3世代セフェム系抗菌薬の使用頻度が高まる につれ MRSA が増加し29),臨床材料から分離さ れる S. aureus の 60% 前後を占めることが報告さ れている30,31)。近年では,院内感染対策の充実に より減少傾向にあると報告されている32,33)。我々 の過去の調査でも,前年度及び前々年度とも50% Fig. 7. 呼吸器感染症疾患別分離菌 (2010年) Fig. 8. 抗菌薬の投与状況別分離菌(2010年)

(14)

を超えていたが,今年度は35.7%と低かった。ま た,抗MRSA薬であるVCM及びABKに対して, そ れ ぞ れ VCM 低 感 受 性 株34,35)及 び ABK 耐 性 株36,37)の出現も報告されている。前々年度の調査 結果では VCM 及び ABK の MRSA に対する抗菌 力 は 良 好 で あ り,VCM は 1 μg/mL で,ABK は 2 μg/mLで全菌株の発育を阻止し,2006年度から 新たに検討を開始したVCM耐性菌に有効なLZD の抗菌力も強く,1 μg/mLで全菌株の発育を阻止 した。しかし,前年度は全菌株の発育阻止に VCM, ABK, LZD は そ れ ぞ れ 2 μg/mL, 4 μg/mL, 2 μg/mLを要し,わずかな抗菌力の低下がみられ, 今年度はいずれも2 μg/mLを要した。 近年,ペニシリンに中等度耐性または耐性を示 すPISPやPRSPの検出率が高まり,耐性化の進行 が問題となっている。今回の調査において,PRSP は分離されず,前年度に分離された PISP も分離 されなかった。一方,EM耐性S. pneumoniaeの分 離頻度は年々増加傾向にあり,前年度同様,今回 の調査においてもEM耐性株の分離頻度は92.3% と高かった。マクロライド系抗菌薬は外来の呼吸 器感染症患者や慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者 等において汎用されていることから,今後も耐性 菌の動向に注意していく必要がある。 H. influenzae に対する抗菌力は全般的に強く, 最も強い抗菌力を示した薬剤は LVFX であった が,発育阻止に 8 μg/mL 以上を要した株が 3 株検 出された。近年,呼吸器感染症におけるBLNAR の増加が問題となっている。我々の調査では, 2002 年から 2006 年までの BLNAR の分離頻度は 11.7%∼22.4%であったが,2007年は42.0%, 2008 年 は 50.6%27),2009 年 は 43.9%28),今 年 度 は 38.9% と最近 4 年間の分離頻度は高い値であり, 近年,別途報告されている分離頻度の32.9%38) 上回っている。今後も,BLNARの分離頻度の経 年変化に注意する必要がある。 Fig. 9. 前投与抗菌薬の種類別分離菌(2010年)

(15)

ムコイド型 P. aeruginosa に対しては MEPM が 最も強い抗菌力を示し,その MIC90は 0.5 μg/mL であった。他の薬剤の抗菌力も全般的に良好で, 前年度の結果と類似しており,いずれの薬剤に対 しても高度耐性株(MIC:>128 μg/mL)は認めら れなかった。また,非ムコイド型P. aeruginosaに 対する薬剤の抗菌力も前年度と類似していたが, 高度耐性株(MIC:>128 μg/mL)は PIPC と GM で各々3株認められた。なお,IPM, AMK, CPFX の MIC が そ れ ぞ れ≧16 μg/mL, ≧32 μg/mL, ≧ 4 μg/mLである多剤耐性P. aeruginosa(MDRP)が 1株(1.6%)検出された。過去にも2000年,2004 年,2005年,2006年,2008年,2009年に検出さ れているが,いずれも1株のみであり,今のとこ ろ増加の傾向はみられない。 K. pneumoniae に対する抗菌力は,ABPC を除 きいずれの薬剤も良好であり,例年どおりの結果 で あ っ た。特 に CZOP の 抗 菌 力 は 最 も 強 く, 0.063 μg/mL以下で全菌株の発育を阻止した。 M. catarrhalis の各薬剤に対する感受性も良好 で,ABPCを除き,いずれの薬剤に対してもMIC が≧8 μg/mLを示す株は認められなかった。 呼吸器感染症患者の年齢別分布の推移では,70 歳以上の患者が約半数を占める傾向は,これまで と変わっていない。また,呼吸器感染症の中で多 くを占める疾患は,細菌性肺炎及び慢性気管支炎 Fig. 10.  因子・手術の有無別,入院・外来別Methicillin耐性Staphylococcus aureusの分離頻度

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であり,これまでと同様の傾向であった。30歳未 満,30∼69歳,70歳以上の年齢別で患者を分けた 場合でも,この傾向は変わらなかった。また,疾 患別に分離菌を比較したところ,細菌性肺炎では S. aureus, S. pneumoniae, H. influenzae及び P. aeruginosaが,気管支拡張症ではP. aeruginosa が比較的多く分離され,2009年度までとほぼ同様 の結果であった。慢性気管支炎では S. aureus, H. influenzae及びP. aeruginosaが比較的多く分離 さ れ た。気 管 支 喘 息 に お い て も 前 年 度 同 様, S. pneumoniae と H. influenzae の分離頻度が高く, S. aureusの分離頻度は低かった。 検体採取時の抗菌薬投与時期別での分離頻度で は,抗菌薬投与前の症例からは,S. pneumoniaeと H. influenzaeの分離頻度が高く,両菌種で40%を 占め,前年度とほぼ同様であった。抗菌薬投与後 の症例からは,P. aeruginosaが比較的多く分離さ れた。また,マクロライド系抗菌薬が投与されて いた症例からは P. aeruginosa, S. pneumoniae, H. influenzaeの分離頻度が比較的高かった。 最新の感受性データや分離動向は,医療現場に 適切な抗菌薬選択の情報を提供し,院内感染対策 に役立つものと考えている。 謝 辞 今回の調査にあたって菌株をご提供いただいた 呼吸器感染症分離菌感受性調査研究会の以下の諸 先生,調査にご協力をいただいた先生に厚く御礼 申し上げます。(菌株提供時の所属で記載,敬称 略) 武田英紀・河合 伸・倉井大輔・皿谷 健(杏 林大学医学部第一内科),岡崎充宏(杏林大学医学 部臨床検査医学教室),島田 馨(元 東京大学医 科学研究所),佐藤哲夫(国際医療福祉大学三田病 院),森 健(順天堂大学医学部内科(血液学)), 近藤成美(順天堂大学医学部臨床検査医学科),木 戸健治(順天堂大学医学部附属練馬病院呼吸器内 科),小栗豊子(順天堂大学医学部附属練馬病院臨 Fig. 11.  β-lactamase 非産生 Ampicillin耐性Haemophilus influenzae (BLNAR)の分離頻度

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床検査部),山本 真(JA北海道厚生連帯広厚生 病院第一内科),井上洋西・山内広平(岩手医科大 学呼吸器・アレルギー・膠原病内科),遠藤重 厚・中舘俊英(岩手医科大学救急医学講座),諏訪 部 章(岩手医科大学中央臨床検査部),青木信樹 (信楽園病院内科),本間康夫(信楽園病院検査 部),工藤宏一郎・杉山温人(国立国際医療研究セ ンター呼吸器科),此崎寿美(国立国際医療研究セ ンター臨床検査部),岸 一馬(国家公務員共済組 合連合会虎の門病院呼吸器センター内科),川畑 雅照(国家公務員共済組合連合会虎の門病院分院 呼吸器科),中森祥隆(国家公務員共済組合連合会 三宿病院呼吸器科),二木芳人(昭和大学医学部臨 床感染症学),住友みどり(横浜市立大学附属病院 臨床検査部),岡 三喜男・小橋吉博(川崎医科大 学呼吸器内科),税田直樹(熊本大学医学部呼吸器 内科),河野 茂(長崎大学医学部第二内科), 原克紀・近藤 晃・松田淳一・桑原路子(長崎大 学医学部・歯学部附属病院検査部),及川 悟(元  山田エビデンスリサーチ検査部) 本調査は武田薬品工業株式会社から提供された 調査費によって実施された。 利益相反自己申告 著者 後藤 元は武田薬品工業株式会社から資 金提供を受けている。著者 岩 充博は武田薬品 工業株式会社の社員である。

文 献

1)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1981年)。Jpn. J. Antibiotics 36: 29252950, 1983 2)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1982年)。Jpn. J. Antibiotics 37: 12411262, 1984 3)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1983年)。Jpn. J. Antibiotics 38: 31183144, 1985 4)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1984年)。Jpn. J. Antibiotics 40: 91116, 1987 5)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1985年)。Jpn. J. Antibiotics 40: 16691697, 1987 6)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1986年)。Jpn. J. Antibiotics 42: 23242353, 1989 7)池本秀雄,渡辺一功,小酒井 望,他:呼吸 器感染症患者分離菌の薬剤感受性について 1987年)。Jpn. J. Antibiotics 43: 147180, 1990 8)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1988 年)。Jpn. J. Antibiotics 44: 770798, 1991 9)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1990 年)。Jpn. J. Antibiotics 48: 887920, 1995 10)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1991 年)。Jpn. J. Antibiotics 48965998, 1995 11)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1992 年)。Jpn. J. Antibiotics 49: 3470, 1996 12)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1993 年)。Jpn. J. Antibiotics 49: 107143, 1996 13)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1994 年)。Jpn. J. Antibiotics 49: 419455, 1996 14)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感染 症患者分離菌の薬剤感受性について(1995 年)。Jpn. J. Antibiotics 50: 421459, 1997 15)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感 染症患者分離菌の薬剤感受性について(1996 年)。Jpn. J. Antibiotics 51: 437474, 1998 16)池本秀雄,渡辺一功,森 健,他:呼吸器感 染症患者分離菌の薬剤感受性について(1997 年)。Jpn. J. Antibiotics 52: 353397, 1999

(18)

17)池本秀雄,森 健,猪狩 淳,他:呼吸器感 染症患者分離菌の薬剤感受性について(1998 年)。Jpn. J. Antibiotics 53: 261298, 2000 18)島田 馨,中野邦夫,横内 弘,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 1999年)。Jpn. J. Antibiotics 54: 331364, 2001 19)島田 馨,猪狩 淳,小栗豊子,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2000年)。Jpn. J. Antibiotics 55: 537567, 2002 20)島田 馨,猪狩 淳,小栗豊子,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2001年)。Jpn. J. Antibiotics 56: 365395, 2003 21)島田 馨,中野邦夫,猪狩 淳,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2002年)。Jpn. J. Antibiotics 57: 213245, 2004 22)後藤 元,武田英紀,河合 伸,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2003年)。Jpn. J. Antibiotics 58: 326358, 2005 23)後藤 元,武田英紀,河合 伸,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2004年)。Jpn. J. Antibiotics 59: 323354, 2006 24)後藤 元,武田英紀,河合 伸,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2005年)。Jpn. J. Antibiotics 61: 209240, 2008 25)後藤 元,武田英紀,河合 伸,他:呼吸器 感 染 症 患 者 分 離 菌 の 薬 剤 感 受 性 に つ い て 2006年)。Jpn. J. Antibiotics 66: 331355, 2013 26)後藤 元,岩 充博:呼吸器感染症患者分離 菌の薬剤感受性について(2007年)。Jpn. J. Antibiotics 68: 118, 2015 27)後藤 元,岩 充博:呼吸器感染症患者分離 菌の薬剤感受性について(2008年)。Jpn. J. Antibiotics 68: 1936, 2015 28)後藤 元,熊谷 滋:呼吸器感染症患者分離 菌の薬剤感受性について(2009年)。Jpn. J. Antibiotics 68: 3754, 2015 29)横田 健:MRSAの耐性機構と対策。日本臨 46(特別号):S189S200, 1988 30)宍戸春美:MRSA感染症。化学療法の領域13 S-1):122, 1997 31)木村美司,吉田 勇,東山伊佐夫,他:種々 の臨床分離株の各種抗菌薬に対する感受性 サーベイランス ―その11996年度分離グ ラム陽性球菌について―。日本化学療法学会 雑誌 46324342, 1998 32 MRSA感染症の治療ガイドライン作成委員会 編:日 本 化 学 療 法 学 会,日 本 感 染 症 学 会 MRSA感染症の治療ガイドライン」2013年, 杏林社,東京 33)厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業 JANIS)サーベイランスデータ2013http:// www.nih-janis.jp/report/open_report/2012/3/1/ ken_Open_Report_201200.pdf

34 HIRAMATSU, K.; H. HANAKI, T. INO, et al.

Methicillin-resistant Staphylococcus aureus clinical strain with reduced vancomycin susceptibility. J. Antimicrob. Chemother. 40: 135146, 1997

35)花木秀明,平松啓一:バンコマイシン低感受 MRSAMu50に対するVCMの抗菌力につ いて。Jpn. J. Antibiotics 50: 794798, 1997 36)鈴 木 隆 男,藤 田 欣 一,長 町 幸 雄,他:

Methicillin-resistant Staphylococcus aureus

Arbekacin耐 性 菌 出 現 に つ い て。Jpn. J. Antibiotics 47: 634639, 1994 37)鈴木隆男:Methicillin-resistant Staphylococcus aureusにおけるarbekacinの高度耐性化につい て。日本化学療法学会雑誌 44: 129135, 1996 38)赤松紀彦,柳原克紀:呼吸器の耐性菌(肺炎 球菌,インフルエンザ菌,マイコプラズマ)。 Geriatric Medicine 50: 13071311, 2012

(19)

Susceptibilities of bacteria isolated from patients with

lower respiratory infectious diseases to antibacterial agents

2010

H

AJIME

G

OTO

Japan Anti-Tuberculosis Association Fukujuji Hospital

M

ITSUHIRO

I

WASAKI

Post Marketing Surveillance,

Pharmacovigilance Department Pharmaceutical Development Division

Takeda Pharmaceutical Company Limited

From October 2010 to September 2011, we collected the specimen from 361 patients with

lower respiratory tract infections in 16 institutions in Japan, and investigated the susceptibilities

of isolated bacteria to various antibacterial agents and patients characteristics. All of 399 strains

that were isolated from specimen

(mainly from sputum)

and assumed to be bacteria causing in

infection, were examined. The isolated bacteria were: Staphylococcus aureus 70, Streptococcus

pneumoniae 65, Haemophilus influenzae 72, Pseudomonas aeruginosa

(non-mucoid)

47,

P. aeruginosa

(mucoid)

14, Klebsiella pneumoniae 30, and Moraxella catarrhalis 39.

Of 70 S. aureus strains, those with 2 μg/mL or less of MIC of oxacillin

(methicillin-susceptible S. aureus: MSSA)

and those with 4 μg/mL or more of MIC of oxacillin

(methicillin-resistant S. aureus: MRSA)

were 45

(64.3%)

and 25

(35.7%)

strains, respectively. Against

MSSA, imipenem had the most potent antibacterial activity and inhibited the growth of all strains

at 0.063 μg/mL or less. Against MRSA, vancomycin and arbekacin showed the potent activity and

inhibited the growth of all the strains at 2 μg/mL. Linezolid also showed the great activity and

inhibited the growth of all the strains at 2 μg/mL. Carbapenems and penems showed the most

potent activities against S. pneumoniae and panipenem inhibited the growth of all the strains at

0.125 μg/mL. Imipenem and faropenem also had a preferable activity and inhibited the growth of

all the strains at 0.5 and 1 μg/mL, respectively. In contrast, there were high-resistant strains

(MIC: >128 μg/mL)

for erythromycin

(44.6%)

and clindamycin

(24.6%).

Against H. influenzae,

levofloxacin showed the most potent activity and its MIC

90

was 0.063 μg/mL or less. Meropenem

showed the most potent activity against P. aeruginosa

(mucoid)

and its MIC

90

was 0.5 μg/mL.

Against the non-mucoid type of P. aeruginosa, tobramycin had the most potent activity and its

MIC

90

was 2 μg/mL. Against K. pneumoniae, cefozopran had the most potent activity and

inhibited the growth of all the strains at 0.063 μg/mL or less. All the antibacterial agents except

ampicillin generally showed a potent activity against M. catarrhalis and the MIC

90

of them were

2 μg/mL or less.

The majority number

(54.8%)

of the patients with respiratory infection was aged 70 years or

older. Bacterial pneumonia and chronic bronchitis accounted for 58.7% and 24.4% of all the

respiratory infection, respectively. The bacteria frequently isolated from the patients with

bacterial pneumonia were S. aureus

(20.6%)

, S. pneumoniae

(18.0%)

, H. influenzae

(13.6%)

,

and P. aeruginosa

(13.6%)

. S. aureus

(17.2%)

, H. influenzae

(20.2%)

, and P. aeruginosa

(17.2%)

also were frequently isolated from the patients with chronic bronchitis. The bacteria

(20)

frequently isolated from the patients were S. pneumoniae

(20.0%)

and H. influenzae

(20.0%)

before administration of the antibacterial agents. The bacteria frequently isolated from the

patients previously treated with cephems were S. aureus and H. influenzae, and the isolation

frequencies were 25.0% and 20.0%, respectively. The bacteria frequently isolated from the

patients previously treated with macrolides were P. aeruginosa and H. influenzae, the isolation

frequencies were 25.9% and 22.2%, respectively.

Table 4.   各種抗菌薬のMethicillin耐性 Staphylococcus aureus  (25株)(Oxacillin, MIC: ≧ 4 μg/mL)
Table 5. 各種抗菌薬の Streptococcus pneumoniae  (65株)に対する抗菌力
Table 7. 各種抗菌薬のムコイド型Pseudomonas aeruginosa  (14株)に対する抗菌力
Fig. 3. 多剤耐性 Pseudomonas aeruginosa  (MDRP)の分離頻度(2001〜2010年)
+4

参照

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