• 検索結果がありません。

Nitration and Inactivation of IDO by Peroxynitrite

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Nitration and Inactivation of IDO by Peroxynitrite"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

Nitration and Inactivation of IDO by Peroxynitrite( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

藤垣, 英嗣

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)甲 第643号

Issue Date

2006-03-25

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/14479

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 藤 垣 英 嗣(岐阜県) 博 士(医学) 甲第 643 号 平成18 年 3 月 25 日 学位規則第4条第1項該当

Nitration andlnactivation ofIDO by Peroxynltrite (主査)教授 清 島 満 (副査)教授 小 澤 修 教授 武 田 純 論文内容の要旨 【背景および目的】 Indoleamine2,3-dioxygenase(IDO)はトリプトファンを代謝する酵素で,この酵素は種々炎症性サイトカ インによって誘導され,Tリンパ球や樹状細胞などの細胞機能の調節と深く関与している。さらに,マクロファー ジや樹状細胞における炎症性サイトカインによるIDOの誘導と一酸化窒素合成酵素(iNOS)の誘導は共に抗微 生物作用,抗細胞増殖作用を有し,両酵素が相互に密接に関係していることが示唆されている。本研究では, iNOSによって生産され,蛋白にニトロ化という翻訳後修飾を起こすことで知られているペルオキシナイトライ トとIDOの関係を,ヒトマクロファージ中のサイトカインにより誘導されたIDOとリコンビナントIDO(rIDO) を用いて詳細に検討した。 【研究材料と方法】 細胞内におけるペルオキシナイトライトによるIDO活性の抑制とニトロ化の解析については,ヒト末梢血中単 球細胞とヒトモノサイト系のセルラインであるTHP-1細胞を用いた。細胞を各種サイトカインで刺激後,ペル オキシナイトライトの発生剤であるSIN-1で処理したときの細胞内のIDOについて活性とウエスタンプロットに よる蛋白量,あるいは生成物として培養上清中のL-kynurenine(L-Kyn)濃度を測定した。また,細胞内のIDO のニトロ化の検出は,細胞から免疫沈降法でIDOを精製し,抗ニトロチロシン抗体を用いたウエスタンプロット で検討した。rIDOはと卜IDO cDNAを蛋白発現ベクターに組み込み大腸菌内で発現させアフィニティーカラム により精製した。ペルオキシナイトライトによるrIDOの活性抑制とニトロ化の影響は,rIDOをペルオキシナイ トライトで処理し,IDO活性の測定と抗ニトロチロシン抗体を用いたウエスタンプロットを行い検討した。IDO 中のニトロ化されたチロシンの同定は,ペルオキシナイトライトで処理したrIDOを,質量分析計を用いて解析 し検討した。 【結果】 ヒト末梢血中マクロファージとTHP-1細胞をサイトカインで刺激すると,IDOの蛋白量と酵素活性は有意に増 加するが,SIN-1を添加することによりIDOの蛋白量は変化しないにもかかわらずIDO活性は顕著に減少した。 また,SIN-1で処理した細胞から免疫沈降法により精製したIDOにはニトロチロシンの存在が確認された。 rIDOを用いた実験により,IDOをペルオキシナイトライトで処理することによりIDO活性が抑制され,ニトロ 化が確認された。これらの結果から,IDOはペルオキシナイトライトによりニトロ化され,酵素活性が阻害され ることが明らかになった。さらに,ペルオキシナイトライトで処理したrIDOを質量分析計で解析した結果, IDO中の15番目,345番目,353番目のチロシン残基がニトロ化されていることが明らかになった。これらのどの チロシン残基がペルオキシナイトライトによるIDOのニトロ化と酵素活性の抑制に最も重要な役割をしているの かを調べるため,それぞれのチロシン残基をフユニルアラニンに置換したmutant rIDOを作成し,ペルオキシ

(3)

-35-ナイトライトによるニトロ化とIDO活性について検討した。その結果,15番目のチロシン残基がペルオキシナイ トライトにより最もニトロ化されやすく,IDO活性の抑制においても影響を受けやすいことが証明された。 【考察】 本研究では,IDOがペルオキシナイトライトによりニトロ化され活性が抑制されることを詳細に明らかにした。 IDOとiNOSはともに免疫系の関与する疾患で重要な役割をしていると考えられているが,iNOSによって生産さ れる一酸化窒素はIDOを抑制することが知られている。一方でIDOがトリプトファンを代謝してできる代謝産物 もiNOSを抑制することが知られている。両者は共に抗微生物作用や抗細胞増殖作用を持っにも関わらず,相互 に密接に関係しており,これらの酵素活性は厳密にコントロールされていると考えられる。本研究では,さらに, iNOSによって生産されるペルオキシナイトライトがIDOをニトロ化しIDO活性を抑制するという新たな機構を 解明した。このことにより,IDOとiNOSがさらに複雑なネガティブフィードバック機構を有し,抗微生物作用 や抗細胞増殖作用におけるIDOとiNOSによる複雑な調節機構が存在していることが推察された。 論文審査の結果の要旨 申請者 藤垣英嗣,はトリプトファン代謝酵素であるIDOがペルオキシナイトライトによりニトロ化されて, 活性が抑制されることを証明した。またIDOとiNOSはお互いに複雑なネガティブフィードバック機構を有し, 抗微生物作用や抗細胞増殖作用に影響していることが示唆された。これらの知見は病態情報解析医学ならびに分 子生物学の発展に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌]

Nitration andInactivation ofIDO by Peroxynitrite TheJournalofImmunology176:372-379(2006).

参照

関連したドキュメント

色で陰性化した菌体の中に核様体だけが塩基性色素に

 TABLE I~Iv, Fig.2,3に今回検討した試料についての

成績 在宅高齢者の生活満足度の特徴を検討した結果,身体的健康に関する満足度において顕著

突然そのようなところに現れたことに驚いたので す。しかも、密教儀礼であればマンダラ制作儀礼

SLCポンプによる注水 [津波AMG ③-2] MUWCによる注水 [津波AMG ③-1] D/DFPによる注水 [津波AMG ③-3]

Hoekstra, Hyams and Becker (1997) はこの現象を Number 素性の未指定の結果と 捉えている。彼らの分析によると (12a) のように時制辞などの T

検討対象は、 RCCV とする。比較する応答結果については、応力に与える影響を概略的 に評価するために適していると考えられる変位とする。

計算で求めた理論値と比較検討した。その結果をFig・3‑12に示す。図中の実線は