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結核に関する海外技術協力セミナーに出席して [On the Seminar : Overseas Technical Cooperation of Tuberculosis Control]

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Academic year: 2021

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結核 に関す る海 外技術協 力 セ ミナーに出席 して

本 セ ミナー は,昭和40年 3月26日お よび27日の 2日 間 にわ た り,在 東京 の海外技 術協力事業 団中央研 修 セ ンターで,厚生省 ,海 外技 術協 力事業 団,結核 予防会 の3者共催 の下 で行 なわれ た。 本 セ ミナ ーの 目白勺は,東南 ア ジアを は じめ開発途 上 にあ る2,3の国 々の結核 の現状 につ いて の 日本人 の手 によ るデ- タを持 ちよ り, これ を参 考 に して, それ等 の国 々に対 す る我 が国 の技 術協 力 のあ り方 につ いて検 討 す ることにあ ったよ うに思 われ る。 本 セ ミナ ーで は現状報 告, 特別講 演 および討論 会等 が行 なわれ た。 表

1

ほ現状報 告者 名 とその所属 および これ等 の人 々 が技 術協力 の 目一的 で派 遣 され た国 々の国 名 で,表 2は 蓑 1 現 状 報 告 荒木 威 加納 保之 今 村 昌耕 高 瀬 昭 日置 治男 飯塚 義彦 今村 呂耕 佐藤 瑞枝 工藤 裕是 島尾 忠男 木原 和訓 岩 村 昇 羽生 正 武蔵 野赤十字病 院 国療村松青嵐荘 結核予防会 結核研 究所 結核予防会 結核研 究所 〝 保生 国 〝 渋谷診療 所 〝 結 核研究所 〝 〝 〝 〝 〝 〝 〟 〟 鳥取大学 医学 部 共 済立川病 院 ビ ノレ マ セ イ ロ ン 中 国 イ ン ド イ ン ド ネ シ ア マ レ ー シ ア ノヾ キ ス タ ン フ ィ リ ピ ン タ イ ア ラ ブ 連 合 ヴ ェ ト ナ ム ネ ノヾ - ル イ ン ドネ シアバ リ 良 表

2

特 別 講 活

1)WHO PolicyonTuberculosisControlin Developing Countries,∫.C.TAO (Reg・ ionalAdviseronTul⊃erculosisWHO 西 太 平洋事務局) 2)東南 ア ジア等諸 国 におけ る結核対 策 の問題 点 岩崎龍郎 (結 核予防会結核研 究所所長) 表 3 討 論 参 加 者 国立公 衆衛 生 院衛生 微生物 部長 国立予防衛生研 究 所結 核部長 結 核予防会結核研 究所集研 部長 〝 言周査 部長 〝 X線 科長 〝 附属療養 所検 査科長 〝 第 1健康 相談 所長 〝 京都相談 所長 〝 大 阪 〝 日本

BCG

製造 部長 北里研 究 所検査 部長 金沢大学医学部教授 県 立奈良医 大教 授 東京都 中野北保健 所長 東京都衛 生局予防部 予防課 長 京都大学結 核研 究 所外科助教 授 東北大学 抗酸菌研 究所長 京都大学結 核研究 所教授 , 附属病 院長 富士 鋭行衛生管理 室長 警視 庁 保健 管理 室長 束鉄 管理局 東京大学伝染病研 究所教授 国立療養 所東京病 院長 〝 中野療養 所長 〝 東京病 院副 院長 結 核 予防会渋谷診療 所長 慶応 義塾大学 医学 部助教授 国立療養 所春霞園医務課長 〝 東京病 院外科医長 〝 村 松晴嵐荘長 〝 東京病 院 〝 附属療養 所 副所長

染谷 四郎 室橋 豊穂 島根 席男 御国生圭輔 川崎 幸槌 工藤 裕是 渡辺 博 並河 靖 岡崎 正 義 沢 田 哲次 小 川 辰治 重松 逸造 宝釆 善 次 清水 寛 中川 幹 寺松 孝 岡拾 己 内藤 益

-近江 明 梅沢 勉 千葉 保 之 北本 治 砂原 馬場 治賢 島村喜久治 飯塚 義彦 五味 二 郎 中嶋 誠 小 野 勝 加納 保 之 古賀 良平 塩沢 正俊 討論会 は, (1)患者発見 問題, (2)予防 問題 , (3) 治療 問題, (4)疫学統計 問題 , (5)総括 等 の 5つ の 主題 の下 に夫 々の座長 の司会 で行 なわれ た。 特別講 演 の題 目 と演題 ,表3は討論会 に参加 した メ ンバ ーで あ る。 紙数 の関係 で以上 の詳細 を報 告 す る ことは無理 なの - 13

(2)

4-結核に関する海外技術協力セミナーに出席して で,以下 それ等 の大要 を纏 めて報告 し,若干 の私見 を つ け加え たい と思 う。 いわゆ る低開発国の結核の現状 につ いて, まず最 初 に我 々が知 らね ばな らない ことは, それ 等の諸国 にお け る結核 の蔓延率 や結核対策 の進捗済況 であ るが,結 核 の蔓延率 につ いては,充分 な調査 が行 なわれていな い国 々が多 く,信 用 し得 る数字的 なデー タを手 にす る ことは困難 であ る。

WHO

の見解 で は,少 な くと も成人 の半数以上が ツ ベル ク リン反応 陽性であ り,成人 の約

1

%が排菌源 と な ってい るよ うであ る。 結 核対 策が 最 も進 んでい るのは, セイ ロンと中国 で, イ ン ド, フ ィリピン, タイ, パキス タン, イ ン ド ネ シア, ヴ ェ トナム, ア ラブ連合 および ビルマ等が こ れ に次 ぎ,最 も遅れてい るのはネパールであ る。 マ レー シァにつ いては報告が欠 けていたが, 昭和38 年 2月 の筆者 の 東南 ア ジア 視 察旅行 の経験 か らす る と, この間 は恐 ら くは以上 の うち比較的上位 にあ るも の と思 われ る。 それ では,以上 の国 々に対 して我が国が, どのよ う な形 の援助 を行 な うのが最 も好適 であ ろうか。 この点 につ いて は残 念 なが ら具体的 な語 は全 く出な か ったが,大体 の方針 と して は,相手国が最 も必要 と してい る問題 につ いて

WHO

の基本方針 にそいっつ 長期 にわた って技 術援助 を行 な うべ きだ とい うことが 主張 されていたよ うに思 われ る。

WHO

は現在,最 も強力 に各種 の結核対策 を推進 し つつ あ る団体 であ るか ら, も しも我 が国が その基本方 針 に相反す る方針 で臨む場合 には,被援助国の結核対 策 に混乱を招 くことは必至 であるとの考 え方 であ った よ うで ある。 ここで

WHO

の基本方針 につ いて 簡単 に紹介 して お くと,Jl下 の通 りであ るO 予防法 と して は主 と して

B.

C.

G.

接種 に重点が置か れてい る。

WHO

のや り方 で少 し面 白い点 は, ツベル ク リン反 応 陽転率 が低 い地方 で は, ツベル ク リン反応 を行 なわ ないで直 ちに幼小児 に

B.

C.

G.

接種 を行 な う方法 であ る。 このや り方 には危 険性 もあ るが, ツベル ク リン反 応 の施行 に必要 な人員 と経 費 とを節約 しよ うとす る意 図か らす る ものあで る。 治療法-と して は 主 と して外来化学療法が行 なわれ 写真1 臨時の保健所 (野天) で啄坊 を 集 め,

I

NH

を配 る 保健婦 さん 達 (チ ェンマ イ近努の村) て い る。

SM

は高価 であ り,注射 に人手を要す るので,安価 な

I

NH

の単独療法 や

I

NH・

PAS

または

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NH・

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の 2者併用療法が主 と して行 なわれてい る。 患者 を見 つ ける方法 として は,発熱,咳欺,胸痛 等 の症状 を有す る もののなかか ら,鏡検 または培養 によ り排菌 陽性 の ものを探 し.'1け 方法 が主 と して行 なわれ てい る。 以上 のよ うに,

WHO

の結 核対策 は, 可及的安価 で,専 門の技術者が少 な くて済む よ うに樹 て られ てい る。 この方針 につ いて は セ ミナーの出席者 の なかか ら 若干 の疑問が投ぜ られ たが,限 られ た費用でFJ'i大 な結 核人 口を相手 に しなければな らぬ国 々の現状 では, こ れ も止 むを得 ない もの と して納得 され たよ うであ る。 この

WHO

の見解 は, マ ドラス,バ ンガ ロ-ルお よび中国等 にお ける調査成績 を基礎 に した ものであ る が, これ を説 明 した

D

r

.Tao

の講演 の 口調では, こ の方法 で充分 であ るとの考 え方 のよ うに見受 け られ, 我 々と して は釈然 としない気持 であ った。

WHO

が現在行 ないつつ あ る結核対策 は,前述 の

- 1

3

5

(3)

-東 南 ア ジ ア 研 究 々で は止むを得 ない ことであ るに もせ よ。 不完全 な も のであ ることは 明 らかで あ るか ら, 我 が 国 と して は

WHO

と協力 しつつ 我が国 は 我が国 な りの 方針 を樹 て,結核対策 につ いての技術援助 を行 な うべ きだ と思 われ る。 それ では,我 が 国 と して はどこに重点 を置 いて結核 対策 を行 な うべ きであ ろうか。 この点 についての私見 を述べて筆者 の報告 の結 び と したい。 結核対策 は予防 と治 療 とに大別 され るが, その うち 予防 につ いては,

B.

C.

G.

接種が有効 とされてい るか ら,我が国の援助 または協力計画 の 一部 と して

B.

C.

G・の供給を も考慮 す るのが よい と思 われ る。 しか し,治療 につ いて は,予防 と違 って複雑 であ る。

WHO

の方針 は排菌源 の撲滅 にあ るが, これを限 ら れ た経費の枠内で行 なわれ な けれ ばな らぬ関係 か ら。 いわゆ る実戦向 きで はあ って も理論的 にはかな り不完 全 な もの とな らざるをえないようであ る。 一 部の人達か らで はあったが

,SM

に加 えて

,KM

,

C

S 等 の よ うな2次抗結 核剤 を も供給 し, よ り完全 な 化学療法 が行 なわれ るように努力 して は どうか とい う 意 見 が開陳 され た。 しか し, これ とて も,大多数 の患者 に対 して充分 な 化学療法 を行 な うことが可能 であれば ともか く, それ が無理 であ るとす るな らば, む しろ

WHO

のよ うな や り方 で

,SM

等 よ りもはるかに安価 な

I

NH

Tb

I

を用 い, これを よ り広 い地 域 にわた り, よ り長期 に与 え る ことの方 が よ り有効で はあるまいか。 そ して, もしも余力が生 じた場合 には,む しろ外科 的療法 を行 ない得 るよ うな施 設を造 り,胸 部外科 医を 養成す ることにその力 を入 れ るべ きで はなか ろ うか。 第3巻 第1号 筆者が このよ うに考え るに至 ったの は,次 の3つ の 理 由か らで ある。 (1)筆者の視察旅行経験か らみて も, これ等 の国 々で は垂症例が多 く, た とえ,現在 よ りもよ り多種類 の抗 結核剤が投与 され ると して も, これ によ り根治 しうる と考 え られ る症例 は, さほ ど多 くはあるまい と考 え ら れ ること,換言す ると, よ り充分 な化学 療法 を行 な っ て も,外科的療法 を必要 とす る症例 はさほど減少 す ま い と考 え られ ること,(2)我 が国の肺結核外科 は,現段 階で は,他 の如何 な る先進 国 よ りも, その質,量 とも に勝 ってい ると考 え られ る こと, および(3)肺結核外科 医や関係技 術者 の養成 には,

5

,1

0

年 の長 日月を要 し, その発足 は

1

日も早 い ことが望 ま しい こと等 の理 由によ るもので ある。 筆者 の意見 に対す る反 論 も少 な くないで あろうし, また外科的療法 を広 く行 な うには,化学療法 のみを行 な う場合 に比べて,よ り多額 の経費を要 す る点で現在 の

WHO

の方針 に反す る ことに もな るで あろう。 しか し,近 い将来 ,不完全 な化学療法 による

WHO

の方式 の不完全性がやがて表面 に表われて くる ことは 必至で あ り,その際 には外科的療法が最 も重要かつ有 力 な治療対策 とな ることは我 々の経験か らして も明 ら かで あ る。 それで あるか ら,我 々と して ほ,今 の うちか ら外科 酌 療法 に関す る技 術的援助 を始 め, これ を介 して, ア ジアの隣人 に接 し,長 い友好 の根 を養 な うのが よい と 考えてい る。 た とえ,初 めは

1

粗 の種 であ った と して も,我 が国 の高度 の技 術援助 によ り,やがて は,芽 を出 し,枝葉 が茂 り,花 が咲 くもの と思 われ る。 京 都 大 学 附 属 図 書 館

HRAF

室 開 室 昭和

3

8

4

月東南ア ジア研究セ ンターが発足 し, 第 1期

5

カ年計画 に とりかか り, その 図書資料整備計画 として同年

7

月京都大学 は

Huma

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に加盟 し た。 今年度の

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年次総会 には東南 ア ジア研究 セ ンター所長岩村 忍教授 が京都大学を 代表 して 出席,京都大学 は

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理 事会 員 とな った。 他方,

HRAF

本部 か ら到着 した約

2

5

0

万枚 のカー ドは京都大学 図書館 と東南 ア ジア研 究セ ンターの協力 によ って 整理 され ,現在京都大学 附属図書館 の

HRAF

室 に納 め られて い る。 本年6月 ,利用規程 も定 め られ,研究者 の閲覧 に供 され るはこび とな った。規程 に ついては乗報を参照 され たい。 なお,

HRAF

の歴史 と組織 , 操作法 およびカー ドの分類 な どにつ いて説 明 した解説書

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」が印刷 されて いる。 同書 の希望者 はセ ンター事務所 まで連絡 され たい。 - 136

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