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特集「エンタテインメントコンピューティング」の編集にあたって

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会論文誌. Vol.59 No.11 1932–1933 (Nov. 2018). 特集「エンタテインメントコンピューティング」の 編集にあたって 伊藤 雄一1,a). 本特集号は,2017 年 9 月 16 日(土) ∼18 日(月)に,東. ティング分野で先導的な立ち位置にいる研究者をスペシャ. 北大学電気通信研究所にて開催されたシンポジウム「エン. ルエディタとして招き,審査を行っていただきました.各. タテインメントコンピューティング 2017」(実行委員長:. スペシャルエディタは投稿された全論文を精査し,採録の. 高嶋和毅(東北大学) ,プログラム委員長:伊藤雄一(大阪. 価値があると判断した論文については,推薦文を本特集号. 大学)に連動して企画しました.シンポジウム自体は台風. の編集委員会に付託します.編集委員会は当該論文につい. 18 号の接近により,最終日の 18 日は中止となったのです. ては減点方式での採点を避け,特集号の趣旨に照らし合わ. が,非常に盛り上がったのが印象的でした.. せて優れている部分に力点を置く論文審査手続きを採用し. そんなエンタテインメントコンピューティングという研. ました.. 究領域ですが,特にここ 2∼3 年は取り巻く状況が大きく. 最終的には,本特集号への投稿数 19 件に対して,10 件. 変わってきたといえるでしょう.エンタテインメントコン. の論文が採録されました(採録率 52.6%).この採択率は,. ピューティングといえば,その基礎研究や応用の中で,い. 昨年の 40%から向上しており,編集委員の皆様による議論. わゆる「ゲーム」は外せないテーマですが,HMD やコン. と,メタ査読者としての各委員のご尽力によるものと考え. シューマー向けの新規ゲーム機などがいくつか発売され,. ております.なお,スペシャルエディタの委員の方々には,. これまで研究室の中に閉じがちであった VR 環境を用いた. いくつか論文を推薦いただきましたが,初回判定における. ゲームが一般化するのと同時に, 「e-sports」の選手が,ド. 不採録論文については該当なしとの結果でした.. キュメンタリー番組で取り上げられるなど,ハードウェア. 本特集号では,エンタテインメントコンピューティング. だけではなく,ソフトウェア,さらにはそのコンテンツ自. に関する理論的・実証的研究,各種応用システム開発やコ. 体も大きく変わりつつあります.そのような業界のうねり. ンテンツ制作など広範囲な分野の研究を広く受け入れるこ. の中で,我々研究者が研究として目指すビジョンとは何か,. とができたと考えております.これらの分野は一般の方が. どのような知見を世間にフィードバックできるかは,大き. 目に触れたり,体験することが多いシステムであることが. な注目を集めているといえるでしょう.このような新陳代. 期待され,本研究分野の進展は,情報学の一般への波及効. 謝の激しい研究分野における論文による研究発表のあり方. 果が大いに期待できると考えられます.さらに,このよう. としては,迅速な論文化の機会の提供が最も重要であり,. な分野で学術的な進歩性を保つことは,世界における本邦. エンタテインメントコンピューティング 2017 の開催にあ. のプレゼンスの向上にも大きく寄与すると考えられること. わせてエンタテインメントコンピューティングに関する特. から,今後も継続して注力すべきであると考えます.本特. 集を組みました.. 集号が,エンタテインメントコンピューティングという研. 本特集号では特にテーマを限定せず,エンタテインメン. 究分野のマイルストーンとして,当該研究分野に関係する. トコンピューティングに関する理論的・実践的研究,各種. 読者の皆様にとって価値のあるものとなることを願ってい. 応用システム開発やコンテンツ制作など広く受け入れてい. ます.. ます.さらに,本領域特有の研究成果には,信頼性—有用. 最後に,ご投稿いただいた著者の皆様,編集にご尽力を. 性軸に基づく工学的価値を重視した審査基準に当てはま. いただきました幹事団の皆様,編集委員の皆様,スペシャ. りにくいものの,芸術性の高いものや社会科学的な観点か. ルエディタの皆様,丁寧な査読にご協力いただいた査読者. ら価値が高いものも数多くあります.本領域においてマイ. の皆様,本特集号の機会を与えていただき編集のご支援い. ルストーンとなりうる「真に面白い」論文を拾い出すため. ただいた論文誌編集委員会と学会事務局の皆様に深く感謝. に,前回の特集号と同様,エンタテインメントコンピュー. いたします.. 1 a). 大阪大学 Osaka University itoh@ist.osaka-u.ac.jp. c 2018 Information Processing Society of Japan . 1932.

(2) 情報処理学会論文誌. Vol.59 No.11 1932–1933 (Nov. 2018). 「エンタテインメントコンピューティング」特集号編集委 員会. • 編集長 伊藤雄一(大阪大学). • 幹事 小坂崇之(神奈川工科大学) ,坂本大介(北海道大学) , 高嶋和毅(東北大学),長谷川晶一(東京工業大学), 真鍋宏幸(NTT ドコモ). • 編集委員 井村誠孝(関西学院大学) ,梶本裕之(電気通信大学) , 北原鉄朗(日本大学) ,倉本 到(大阪大学) ,小泉直也 (電気通信大学) ,河野恭之(関西学院大学) ,阪口紗季 (東京大学) ,杉浦裕太(慶應義塾大学) ,竹川佳成(公 立はこだて未来大学) ,寺田. 努(神戸大学) ,中野倫靖. (産業技術総合研究所),中村聡史(明治大学),永谷 直久(京都産業大学) ,鳴海拓志(東京大学) ,馬場哲晃 (首都大学東京) ,平井重行(京都産業大学) ,福地健太郎 (明治大学) ,星 貴之(Pixie Dust Technologies Inc.) , 松下光範(関西大学) ,水口 充(京都産業大学) ,棟方 渚(京都産業大学) ,吉野 孝(和歌山大学). • スペシャルエディタ 小坂崇之(神奈川工科大学),杉本麻樹(慶應義塾大 学) ,長谷川晶一(東京工業大学) ,簗瀬洋平(ユニティ テクノロジーズジャパン). c 2018 Information Processing Society of Japan . 1933.

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