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IRUCAA@TDC : 超軟性食品の硬さ識別能に対する歯根膜受圧感覚の意義に関する実験的研究

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Academic year: 2021

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(1)Title Author(s) Journal URL. 超軟性食品の硬さ識別能に対する歯根膜受圧感覚の意義 に関する実験的研究 関根, 秀志 歯科学報, 92(3): 487-520 http://hdl.handle.net/10130/2074. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 487. 盾    著超軟性食品の硬さ識別能に対する歯根焼受圧感覚の 意義に関する裏験的研究* 関 根 秀 志 東京歯科大学大学院歯学研究科 歯科補轟学第三講座 (指導:関根 弘教授). (1991年12月4日受理). Experimental Studies on the Significance of Periodontal Pressoreceptive Sensation for the Hardness Discrimination Ability of Extremely Soft Foods Hideshi SEKINE Department of Removable Partial Prosthodontics Tokyo Dental College (Director: Prof. Hiromu Sekme). 受容器を介した下顎位認知機構とが密接に関連している. I 緒     論. と患われる。このような食品の硬さの識別については,. 唆合による金品の硬さ識別において,識別時に1000g 以上の唆合力が発揮される中等度の硬さのゴムに対して. まず,硬さの識別時に約1000gJ以上の唆合力が発揮され. は,高い識別能力が認められ,麻酔により歯根膜の圧感. る中等度の硬さのゴムの硬度差の識別において,その識. 覚が減少あるいは欠落しても,その能力が変化しないこ. 別能力は高く,麻酔により歯板麓の圧感覚を欠落させて. とが知られている。しかし,破壊所要力量がきわめて小. も,歯根膜の圧感覚が正常に舶巨する場合と比較して,. さい超軟性金品については,硬さの識別能力の実態なら. 識別能力にはほとんど変化が認められないことが知られ. びに筋・鹿および顎関節等の圧情報に対する菌椴膜の圧. ている。さらに,硬さ識別時の唆倉面間に発揮される力. 情報の位置付けは不明である。そこで著者は,破壊時に. 量が約500g)以上となる,難切断性を示す超軟性のゴム. 唆合面問より破砕・お出する性状を示す超軟性金品を用. の硬度差の識別においても,中等度の硬さのゴムの場合. い,微小荷重量域における硬さの差の識別能力および歯. に勝るとも劣らない高い識別能力が備わっていること等. 根膜の圧情報が硬さ識別能力に及ぼす影響について検討. が報吾されている。 しかし,唆全面間において,きわめて小さい力量で破. を行った。 すなわち,唆合により金品の硬さを識別する場合に. 壊される超軟性金品の硬さ09較室および識別については,. は,歯根膜,筋・鹿および顎関節等に存在する受容器を. いまだ不明な点が多く,その識別能力の実態ならびに歯. 介した唆合圧認知機構と,族および顎関節等に存在する. 板膜の圧感覚と,筋・腔および顎関節等の圧感覚との位 置付け等を明らかにすることが急務であると考える。. ・本論文については.第239回東京歯科大学学会(平成2 年3月24日,千葉),第84回E]本楯綴歯科学会(平成2年 10月27日,大阪),第242回東京歯科大学学会(平成3年3 月6日,千葉)および第86回日本補綬歯科学会(平成3年 9月21日,広島)においてその要旨を報吾した。. さて,このような食品の硬さ識別は,口腔機能にとっ て基本的な機能の一つであるので,従来より多方面の研 究が数多くなされているが,本研究課題に直接的な関連 を持つ研究業績としては,口腔感覚としての触覚および. - 79 -.

(3) 488. 関根:超軟性金品の硬さ識別能における歯根膜受圧感覚. 圧覚,下顎位の認知能九金品性状と破壊所要力量との. る。また,久保24)は von Freyの刺激毛を用いて残遺. 関係および硬さ識別能力等に大別される.. 歯槽塊粘膜の圧感覚閥値を計測し,その値は0. 03gから. まず,口腔感覚としての触覚および圧覚については,. 10gまでの範囲を示し,全計測点のなかで3 g以下の圧. 歯且 歯槽塊粘膜についての報吾2)24)27)30)37)39)62)があ. 感覚閥値の占める割合は93%であり, 3 gより大きい圧. り,近年,歯根膜組織を持たないインプラント義歯適用. 感覚聞値の占める割合は大変少なかったと幸犀吾している。. 症例の人工歯根部の触覚あるいは圧覚についての報吾53). 一方,歯根膜を持たないインプラント周囲組織におけ. i4)75)76)77)78)81)がみられるo. る受圧感覚機構について調査を行ったものとして,山内. まず,歯牙の最小圧感覚間値について, Manlyら30) は von Freyの刺激毛を用いて,上下顎の歯牙の最小. ら77)78)は von Freyの刺激毛を用いて骨内インプラン. 圧感覚閥値を計測し,数gから10gまでの範圏に聞値が. 覚閣値ば,最小値がそれぞれ54.0gおよび廿6gであ. 存在することを報吾しており,ついで,玉井62'は,スト. り,重大値はいずれも119.9g以上であったことと,イ. トの圧覚閉値を測定し,長軸方向および舌頑側方向の圧. レイン・ゲージを応用した荷重装置を用いて,上下顎全. ンプラント周囲組織をインプラント頭部粘膜と顎骨部に. 歯牙の封由方向および唆合平面に平行方向の2方向の最. 分けて浸潤麻酔を施して,麻酔前後の圧覚閣値を比較し. 小圧感覚閣値を計刺し,その計測値はManlyらのもの. たところ,頚部粘膜への麻酔では,ほとんどのケースに. に比較的近く, 1. から9.7gの範囲に存在し,歯牙の. おいて変化が見られなかったが,顎骨部への麻酔下で. 圧覚を待るために必要な荷重量は,歯根膜に分布してい. は,すべてのケースにおいて著明な圧覚聞値の上昇が認. る触・圧受容器の数あるいは種幾および歯板の表面積に. められたことを報害している。また,吾田81)は,軟組織を. 影響されるものと考察し,さらに,歯軸方向荷重よりも. 介在せずに骨と直接的な結合状態を呈する, Osseoin-. 歯軸に対する刺方からの荷重に,より敏感な反応を示す. tegrated implant法適用症例の上部構造を撤去した状. と報吾している。さらに,小数39'は,上顎小臼歯に対し. 態の人工歯板部(Fixture)に,直接機械的な刺激を加え. て歯軸方向に微小荷重を与えると触感が塗じ,触覚の閣. て圧感覚閣値を調査し, Osseointegrated implant法. 値は6.1g前後を示すことと,荷重室の増大にともない. 通用症例の人工歯根部は,数gから数十g程度の微小な. 触感が増大し,この触感は圧迫感に移行し,圧覚の臨界 値は27. 5g前後を示すことを報害している。. 静的荷重に対する受圧感覚機構を備えていないことを報. つぎに,単独の歯牙に2種楽の異なる荷重を行い,そ. は,主として唄噴筋および顎関節中に存在する圧受容若. の荷重量差の識別能力について調査したもの4)5)39)43)と. を介した受圧感覚機構によるものであろうと推察してい る。. して, Bonaguroら4)は,第1小臼歯において2種類の. 害し,数百gを超える静的荷重に対して生ずる受圧感覚. 大きさの異なる荷重をかけ,特定の荷重に対して識別し. さらに,上下顎歯牙問に介在させた物体の認知しうる. うる表中荷室量差を調査し, 100gの荷重に対して42g の荷重量差を, 1000gに対して137gの荷重室差を識別. 最小厚径を調査することによる歯牙の変位に基づく圧感. しうるとし,これには,歯根漠に存在する機械的受容器. の触感覚としての,唆合による厚さあるいは大きさの識. が関与しているであろうと考察している。また,小数39'. 別能力について, Trydeら65)は,天然歯列の臼歯部に. は,上顎小臼歯に対して歯軸方向に2回の微小荷重を与. おける銀箔の厚さの知覚間を測定し, 50%知覚聞におい. 覚聞値についての報吾14)41)55)56)65)82)として,まず,歯牙. えた場合に,両者の荷憂室差を75%の確率で正しく識別. て0. 010mmから0. 035mmまでの範囲に存在することを. するためには,第1回目の荷重量に対して第2回目の荷. 報吾しているOつぎに,口腔粘廉による触感覚として,. 重室に±50%の増減が必要であることを報害している。. 義歯の唆合による厚さあるいは大きさの識別能力につい. さらに,残達歯槽射占膜の圧感覚について調査を行っ. て, Siirilaら55)56)は,天然歯列者および義歯装着者の. たものとして, Manlyら30)は, 125gまで計測可能な. 唆舎知覚間を調査し,それらは天然歯列者では0. 03mm,. von Freyの刺激毛を用いて,下顎総義歯装着者の第1. 義歯装着者では0. 18mmを示し,義歯装着者では天然歯. 小臼歯部を荷重し,被験例8例中5例は125gの圧を感 じなかったことを報吾し,玉井62)は,ストレイン・ゲー. 列者の約6倍の値を示したと報害している。. ジを応用した荷重装置を用いて,下顎総義歯床の前後お よび左右径の中間部を荷重し,義歯床を介した床下粘膜. 関する生体実験とは別に,生理学的な圧感覚の調査なら びに圧感覚受容器に関する組織学的検討3)8)ll)12)15)16)17). の鼻中庄感覚閉値は約130gであったことを報吾してい. 18)21)23)46)47)48)があるが,まず,生理学的な圧感覚の調査. このような歯牙(歯根摸)あるいは口腔粘漢の圧感覚に. -80 -.

(4) 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992) として,河村ら21)覚道16)および坂田46)らが,歯の触覚 ・圧感覚は歯根膜によって司られ,歯根膜中の触・圧受 容器により中枢に伝えられると述べている。. 489. 傾向として1mm前後の狭小なる値を示すと述べてお り,また,関根ら50)51)52)は,同一性状の食品では,その 破壊所要力量は唆合接触域面積にほぼ比例すると幸R害し ている。. ここで,触・圧感覚を司る感覚単位の特性について, Kiziorら23)は,ネコの下歯槽神経より複合活動電位を. また,唆合圧の認知機構と下顎位の認知機構とが相互. 誘導し,各種強度の複合活動電位の高さを鼻大複合電位. に関連すると考えられる金品の硬さ識別能力についての. に対する百分率で表現し,複合活動電位の百分比の増加. 調査19)20)26)30)31)59)60)63)66)67)68)73)80)として,まずManly. 率が4 gから40gにおいて最大であることを,さらに,. ら30)は,天然歯列者,総義歯装着者および総義歯装着者. 神尾18)は,ネコの犬歯歯板膜枝より単一感覚単位を分離. の床下粘麓に麻酔を施した状態の3種薬の被験例を対象. し,遅服応単位の衝撃の増加率が50gから500gにおい. として,異なる硬さのゴムを用いてその硬さ識別能力に. て最大であることから,最も刺激強度を識別しやすい範. ついて調査を行い,ソフトラバーを用いた場合には, 3. 囲であると報吾しているo. 種楽の被験例間に識別能力の差はほとんど認められな. 一方,粘麓については,坂田47)は,無菌顎の粘麓が義. かったことから,この場合の硬さ感覚には薪・腔および. 歯床によって,唆合圧を持続的に受けると,唆倉圧の加. 顎関節等に存在する受容器が貢献していると推察してい. わる速度は粘麓および骨膜の遠 応性および遅川B応性感. る。一方,ハ-ドラバーを用いた場合には,総義歯装着. 覚器によって,また,唆合の強さは同部位の遅服応性感. 者において識別能力の低下が認められたが,これには大. 覚器によってそれぞれ電気現象の受容器電位に変換さ. きな唆合力を発揮しようとしたことによる義歯の沈下が. れ,唆合圧を加える速度および強さが大きくなれば大き. 影響を及ぼしているであろうと述べている。このような. くなるほどこの受容器電位の高さは高くなり,神経線経. 調査結果から, Manlyらは,硬さの識別は放小な唆み. に高い頑度のインパルスを発寛させると報吾している。. 込み室の変化を認知することにより行われていると考察. さらに,圧感覚受容器に関する組織学的検討におい て, Falin は,歯根麓中に終る感覚神経終末は樹状に. しており,硬さの識別において,下顎位の認知を司る受 容器が重要な役割を果たしていることを示唆している。. 分岐したものと非分岐性のものとがあり,後者は切歯の. っいで,高藤ら59'は,天然歯列者を対象として硬さ識. 歯板漠には必ず認められるが,臼歯部では認められない. 別能力と識別時の唆合力とを調査し,顧部に振動刺激を. こともあり,これは触の受容を司っているものであろう. 加えた場合には,唆合力とそのばらつきに顕著な差は認. と報害し,さらに河村ら21)および坂田46)らは,歯根膜受. められず,識別における誤解答率がわずかに増加したに. 容器の存在が前歯歯根膜において密であり,臼歯におい. すぎないが,麻酔時には唆合力が増大すると同時にその. ては疎であることから,前者が主として金物の切戴およ. ばらつきが大きくなり,誤解答率が著明に増加したこと. び金物の物理的性状に関する識別,後者が食物の臼磨と. から,歯根膜の機械受容器が,識別時の唆合力の調節お. いう機能から考えて,きわめて合目的的であり,さら. よび硬さの識別能力に重要な役割を果たしていると述べ. に,前歯歯根膜における受容器の密度は犬歯が最も高. ている。さらに,高藤60)は,オーバーデンチャー装着者. く,上下顎の対合関係を識別するうえで大きな役割を果. を対象として,支台歯根面に義歯床基底面を接触させた. たしているものであると述べている。. 状態と,させない状態との2つの場合における硬さの識. つぎに,このような歯牙あるいは粘麓自体の圧感覚の. 別能力および唆合力の調節能力についての調査を行い,. 調査とは別に,下顎位の認知機構に関しては,下顎位の. 支台歯根面に義歯床基底面を接触させた場合の方が識別. 垂直的な位置の再現能の調査6)7)13)42)44)64)あるいは下. の誤解答が少なかったことから,支台歯の歯根膜受容器. 顎位の絶対的な位置感覚を調査したもの29)33) o種楽の. が硬さ識別能力を高め,また,識別における嘆合力の調. 嘆合物質の厚径の識別能を調査し,下顎の相対的な位置. 節に役立っていると述べ,硬さの認知において,歯枢膜の. の違いを認知する機構を検討したもの6)22)25)32)34)35)36)40). 機械受容器による唆合圧の認知が重要であるこ を示唆. 42)45)57)59)69)70)71)ならびに顎関節および筋等に存在する受. している。. 容器に対する生理学的な検討1)7)42)44)46)47)等がみられる。. これに対して,森31)は,天然歯列者を対象とし,硬さ. -方,食品性状と破壊所要力妄との関係8)38)50)51)52)に ついて,遠藤B)は,金品差により唄噛力の絶対値は変化. 識別時の唆倉面間発揮力量が1000 ;以上となる中等度の. するが,最大唄噴力の発現時の唆合面間距離は,全般的. 能力および識別時の唆み込み量等について調査を行って. -81. 硬さの合成ゴムブロックを唆み込ませ,その硬さの識別.

(5) 490. 関取:超軟性食品の硬さ識別能における歯板膜受圧感覚. いる。そして,ゴムブロックの唆み込みの過程におい. るが切断されず,この時の唆合面間発揮力量はおよそ. て,下顎位がほとんど変化しなくなる点が存在し,被験 例ごとに,その点に至る前で識別を完了するタイプと,. 500gから1500gであるとしている。 これまで述べたように,口腔感覚としての触覚および. その点を過ぎてから識別を完了するタイプとが存在する. 圧覚の生理学的な業績を蓋本として,唆合による厚さあ. ことを報害している。その中で,下顎位が停止する以前. るいは大きさの識別能力,金孟の硬さ識別能力およびそ. に識別を完了するタイプは,唆合力が小さく,唆み込み. れに影響を及ぼす因子等について,多くの業績が見られ. 萱の変化が大きい範囲で識別を行っており,この場合に. るが,本研究課題である放小荷重を前提とした唆合によ. は歯根膜を主体とした歯牙支持組織に存在する機械受容. る超軟性金品の硬さ識別能力の調査は,ほとんど見られ. 器および筋中の腱器官等による発揮力量ならびに受圧力. ない現状にある。. 量等の力量情報と,顎関節,筋および皮膚等に存在する. そこで著者は,唆合により破砕・走出を示し,硬さ識. 機械受容器ならびに筋紡鐘による位置情幸酎こより,硬さ. 別時の嘆合面間に発揮される力量がすこぶる小さい,超. が認知されていると考えられ,一方,下顎位が停止し. 欧性食品の硬さ識別能力の実態を把鐘すると同時に,唆. て,唆みしめに移行したところで識別を行っているタイ. 合部位の歯周組織への麻酔により,硬さの認知および識. プは,著しい唆合力の増大とわずかな下顎位の変化を示. 別がどのような影響を受けるかを検討し,微小荷重室域. す範囲で識別を行っており,この場合には,健器官等に. における筋・腔および顎関節等の圧感覚に対する歯根膜. よる力室情報および筋紡錘による位 情事酎こより,硬さ. の圧感覚の位置付けを究明することを試みた。. が認知されているものと考察している。. II 麗軟性食品の硬さ識別能力について. さらに,山倉73)は,天然歯列者を対象にゴムブロック を唆み込ませ,その硬さを識別する能力について森と同. 1 実験方法 1 ・ 1被験対象および唆合部位. 様の調査を行い,天然歯周囲組織に浸潤麻酔を施し歯板 膜の圧感覚情報を減少あるいは欠落させても,中等度の. 被験者として天然歯列による個性正常唆合を有し,第. 硬さの範囲のゴムブロックの硬さ識別においては,唆み. 3大臼歯以外の歯牙の欠如を認めず,歯周組織,顎関. 込みの深いタイプおよび浅いタイプのいずれも麻酔の影. 節,唄噴筋群および顎運動等に特記すべき異常の認めら. 響は少ないことを指摘し,したがって,硬さ識別に必要. れない24歳から27歳までの男性を選定した。. な情報として,筋・鹿および顎関節等に存在する受容器. また,唆合部位は第1大臼歯部としたが,これらの左. からの情報が,主体をなしている可能性が高いこと等を. 右両側の上下顎第1大臼歯は生活歯であること,正常な. 推察している。. 唆頭族合を示すこと,左右側の唆頭傾斜がほぼ等しいこ. 一方,高松63)は,顎骨に族植された人工歯根と周薗骨組. と,修復あるいは補緩処置が施されている場合にはそれ. 織とが欧組織の介在なしに緊密に結合するOsseointe-. らの処置が適切であること, Ⅹ線所見を含めた歯周組織. grated implant法通用症例に対して,森と同様の調査. の臨床所見に異常を認めないこと等をその選択条件とL. を行い,上下顎インプラント装着者においても天然歯列. m. 者に匹敵する高い識別能力を示したことから,中等度の. l ・2 実験試料. 硬さの範囲のゴムの硬さ識別においては,筋・腔および. 1 - 2- 1 寒天ブロックの調製方法 実験試料として,形,味,臭いおよび被破壊特性を等. 顎関節等からの情報により,硬さの識別は可能であるこ とを指摘している。 また,上竹66)は,中等度の硬さのゴムに比べて,比例. しくするため,市販の食用寒天(田積産業社製:クツミ 寒天)で調製した寒天ブロックを選定した。. 限内において約40倍の変位を示す軟性ゴムおよび約2000. 食用寒天を異なる混水比で加熱・冷却し, 13種薬の硬. 倍の変位を示す超軟性ゴムを用いて,天然歯列者を対象. さの異なる板状寒天を調製した。これを,被圧面が-逮. に,硬さ識別能力について検討している。そして,超軟. 7mmの正方形,厚径4mmのブロック状に成形した。. 性ゴムに対する硬さ識別能力はきわめて高く,中等度と. また,寒天の調製後の保存に際しては漫度100%の漫. 超軟性の両群において50度のゴムブロックに対する50%. 箱でOoCに保存したoなお,調査に用いた試料は,いず. 相対識別閣値すなわち識別閥はほぼ同程度であることな. れも寒天調製後24時間以内のものとした. 1 - 2- 2 寒天ブロックの破壊所要力量. どを指摘し,さらに,起軟性ゴムの硬さ識別において. 本実験においては,以下に述べる方法で,これらの寒. も,硬さ識別時にはゴムブロックは深く嘆み込まれてい 82-.

(6) 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992). Fig.2 Measurement of the force required to. Fig. 1 A view of loading apparatus. crush foods on the apparatus. 天ブロックを破壊するのに要する力量すなわち破壊所要. 各種寒天ブロックの破壊所要力室は,表1に示すとお. 力量を測定し,その力量を各寒天ブロックの硬さの表示. りであるo各種寒天ブロックの破壊所要力量には若干の. として用いた。すなわち,口腔内と顛似した条件下で,. ばらつきが認められるが,便宜上それらの破壊所要力量. 各種寒天ブロックを破壊し,唆合面間距離と破壊所要力. を30gから350gまでの整数として表わした。本実験で. 量との関係を検討した。. は,寒天ブロックをその破壊所要力量が30gから70gま. 寒天ブロック破壊時の唆合面問距離と破壊所要力量と. での範囲の5種頚, 200gから350gまでの範囲の3種幾. の開係については,図1に示す計測装置を用いて計測を. および30gから180gまでの範囲の10種類の3君羊に分け. 行った。計測装置の唆合部位は,典型的な形態の第1大. て使用した.以下,これらの群をそれぞれ第1群,第2. 臼歯の人工歯とし,唆合商問距離をストレイン・ゲージ. 群および第3群と表現する。. を応用した変位計により計測できる機構とした。破壊所. 1 ・ 3 硬さ認知テストおよび硬さ識別テスト. 要力量の計測手服については,まず,人工歯部唆合面間. 実験場所には静かな環境を選び,被験者には楽な姿勢. に寒天ブロックを介在させ,ストレイン・ゲージを応用. をとらせ,重く開眼させ,以下に述べる手Jiで硬さ認知. した荷重装置を用いて,人工歯部の直上を毎秒10gで加. テストおよび硬さ識別テストを行った。 1 - 3- 1 硬さ認知テスト. 圧し,寒天ブロックを破壊することにより行った(図2)0 荷重計および変位計からの電気出力を,動歪測定器. 唆合により,唆合面問に介在した金品の存在を認知す る能力の謁盃として,硬さの認知テストを行った。. (日本電気三栄社製: 6M67型)により増幅し,それをペ ン書きオシログラフ(日本電気三栄社製:レクチグラフ. まず,被験者に開口を命じ,任意の硬さの寒天ブロッ. 8 K31型)に入力し,紙送り速度25mm/sによって記録. クを被験者の下顎左側第1大臼歯唆合面上に静かにのせ. し,寒天ブロック破壊時の荷重量すなわち破壊所要力量. る。ついで,験者の指示によりこの寒天ブロックを1回. を読み取った。破壊所要力量の測定を,各々の硬さの寒. だけ嘆合させ,寒天ブロックを破壊させた(図3)。この. 天ブロックについて20回ずつ行い,それらの平均値を寒. 時の唆合力および唆合速度等の唆合条件については,被. 天ブロックの硬さとしたo なお,これらの破壊所要力量. 験者自身がもっとも唆みやすく,また硬さの認知しやす. の計測は, 20-Cの室塩で行ったo. い条件すなわち被験者の任意としたが,概略的には,唄. Table 1 Value of the force required to crush agar-agar blocks. (Unit : g) E x a m in ed M. fo r c e. ± S .D .. In d ic a te d fo r c e. 30.6 3.5 30. 39. ±. 3.9 40. 49.8 ±. 5 9 .8. 4.1 50. ± -. 3.8 60. 7 0. 3 ±. 5.6 70. ±. 1 5. 3. 9. 12 0. 4. 4. 8. ± 4.3. 2. a. 8 5. (M : Mean, S.D. : Standard deviation) 83一. 10 0. 12 0. 14 9 . 7 ±. 4. 1. 150. 18 2 . 1 ±. 4.0. 180. 206.3. 273.2. ± 18.. ± 35.0. 200. 275. 344.8 ±. 3. 2. 350.

(7) 関板:超軟性食品の硬さ識別能における歯根膜受圧感覚 いは「硬い」のいずれに感じたかを被験者に答えさせ た。 以上に述べた手順による対照ブロックと被験ブロック との硬さの比較,すなわち2個のブロックの硬さの差を 記憶を介して比較・識別する一組のテストを,以後片側 性逐次的硬さ識別テストと表窮する。このようなテスト を,本実験においては第1群および第2群の寒天ブロッ クを試料として, 5例の被験例に対して行った。なお, 対照ブロックとしては,第1君羊ではその破壊所要力室が 50gのものを,また,第2群ではその破壊所要力量が 275gのものを選定し,それぞれの組み合わせについて 各10回のテストを行った。ここで,テスト時の寒天ブ Fig. 3 Intraoral view of biting foods. ロックの硬さの組み合わせの順序はアトランダムとした が,唆合に際して寒天ブロックを的確に破壊しえなかっ. 噴する要毎で唆むように指示した。そして,唆合させて. た場合には,再度同-のテストを繰り返し行った。 (2)両側による同時硬さ識別テスト. から2-3秒後に開口させ,喫んだ感覚が「ある」か 「ない」か,すなわち唆合による硬さ認知が可能である. 両側臼歯部において同時に認知した左右の硬さの差を. か否かを答えさせた。この時の硬さの感覚は,唆合によ. 識別する能力の調査として,両側性同時硬さ識別テスト. る歯牙の硬さ感覚の有無を答えさせ,歯敵,舌および頑. を行った。 まず,被験者に中心唆合位をとらせた後に,開口を命. 粘膜等の歯列の周囲組織による感覚は除外した。 以上に述べた手服を,以後は,硬さ認知テストと表現. じ,あらかじめ決めておいた特定の硬さの対照ブロック. する。この硬さ認知テストについては,第3群の寒天ブ. を被験者の任意の側の下顎第1大臼歯唆合面上にのせ. ロックを試料として, 8例の被験例に対してそれぞれの. る。ついで任意の硬さの被験ブロックを反対側の下顎第. 硬さの寒天ブロックについて10回ずつ行った。ここで与. 1大臼歯唆合面上にのせる。ここで,対照ブロックと被. える寒天ブロックの硬さの服序はアトランダムとした。. 験ブロックを同時に1回だけ唆合することを指示した。. ただし,唆合に際して寒天ブロックの位置が不慮に変化. この時の唆合力および唆合速度等の唆舎条件は,被験者. し,嘆合に不都合を生じたり,被験者が違和感を訴えた. の任意とした。そして2-3秒後に開口させ,対照ブ. 場合には,再度同一の硬さ認知テストを繰り返し行った0. ロックに比べて反対柳の被験ブロックが「軟らかい」,. 1 -3-2 硬さ識別テスト. 「同じ」あるいは「硬い」のいずれに感じたかを被験者. (1)片側による逐次的硬さ識別テスト. に答えさせた。 以上に述べた手順による対照ブロックと被験ブロック. まず,比較の対照となる特定の硬さの寒天ブロック (以下これを対照ブロックと表窮する)をあらかじめ決め. との硬さの比較,すなわち両側臼歯部においてそれぞれ. ておく。被験者に中心嘆合位をとらせた後に,開口を命. 任意の硬さのブロックを同時に嘆合することにより,同. じ,対照ブロックを被験者の下顎左側第1大臼歯唆合面. 時に硬さを認知させ,その左右差を比較・識別させる一. 上にのせ, 1回だけ唆合させ,寒天ブロックを破壊させ. 組のテストを,以後両側性剛寺硬さ識別テストと表現す. るo この時の唆合力および唆合速度等の唆合条件は,被. る。このようなテストを,本実験においては第1群の寒. 験者の任意としたが,概略的には,唄噂する要領で唆む. 天ブロックを試料として, 5例の被験例に対して行っ. ように指示した。そして,唆合させてから2-3秒後に. た。なお,対照ブロックとしては,その破壊所要力量が. 開口を命じ,そのまま開口を保持させる。ついで,約5. 50gのものを選定し,それぞれの組み合わせについて,. 秒後に対照ブロックと硬さを比較させる任意の硬さのブ. 対照側が左側の場合と右側の場合とを,それぞれ5回ず. ロック(以下これを被験ブロックと表現する)を可能な限. つ,計10回のテストを行った。ここで,テスト時の寒天. り対照ブロックと同一部位にのせ,同様に唆合させる。. ブロックの硬さの組み合わせの順序はアトランダムとし. そして2-3秒後に開口させ,先に唆んだ対照ブロック. たが,唆合に際して寒天ブロックを的確に破壊しえな. に比べて被験ブロックの方が「軟らかい」, 「同じ」ある. かった場合には,再度同一のテストを繰り返し行った。. -84 -.

(8) 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992). 2 実験結果. 493. Table 2 The number of each answer "Softer , "Same" or "Harder" as testing block. 2・ 1 硬さ認知テスト. compared with control block. 第3君羊の寒天ブロックを用いた硬さ認知テストにおい. The. first. group・Unilateral. one-at-a-. て,すべての被験例が,すべての寒天ブロックについ. time hardness discrimination test* Control. て,唆んだ感覚が「ある」と答えた。すなわち, 8例の. block : 50g -. 被験例全貢が,その破壊所要力量が30g, 40g, 50g,. H ar dn ess( g ). :, 70g, 85g, 100g, 120g, 150gおよび180gの. S ub ject A nsw er 30. 40. 50. 60. 70. S ofter. 8. 5. 2. 2. 0. Sam e. 2. 3. 5. 4. 1. H a rd er. 0. 2. 3. 4. 9. S ofter. 10. 10. 2. 1. 0. Sam e. 0. 0. 4. 5. 2. H a rd er. 0. 0. 4. 4. 8. S ofter. 8. 4. 1. 1. 0. Sam e. 2. 5. 8. 4. 3. H a rd er. 0. 1. 1. 5. 7. S ofter. 8. 6. 4. 1. 0. Sam e. 2. 4. 5. 5. 3. H a′ rd er. 0. 0. 1. 4. 7. S ofter. 7. 6. 3. 3. 0. Sam e. 3. 4. 3. 3. 3. H a rd er. 0. 0. 4. 4. 7. すべてに対して,それぞれ10回ずつ行った硬さ認知テス トにおいて硬さを認知することが可能であり,唆合によ り30g以上の硬さを認知することが可能であると判断さ. 1. れた。 2・2 硬さ識別テスト 2-2- 1片側性逐次的硬さ識別 9. (1)第1群の寒天ブロック 第1群の寒天ブロックを用いた硬さ識別テストにおけ る応答塵度は,表2に示すとおりである。 この表に見られるように,いずれの被験例において. 3. も,対照ブロックより破壊所要力量の小さい被験ブロッ クに対しては「軟らかい」の応答塵度が高く,対照ブ ロックより破壊所要力量の大きい被験ブロックに対して は「硬い」の応答強度が高い傾向が認められた。. 4. ここで被験例ごとの応答頻度を検討してみるならば, 50gの対照ブロックに比べて破壊所要力量が20g差とな る30gの被験ブロックに対しては, 「軟らかい」の正解 5. 答が,また, 70gの被験ブロックに対しては「硬い」の 正解答が,いずれの被験例においてもそれぞれ, 10回申 7回以上の頻度で出現した。しかしながら,破壊所要力. S ofter. 量が10g差である40gおよび60gの被験ブロックに対し ては,それぞれ「軟らかい」および「硬い」の正解答頻. T ota l S a m e. 度は被験例間で著しい差異を示した。 すなわち, 50gの対照ブロックに比べて破壊所要力室. H a rd er. が20g小さい30gの被験ブロックに対する, 「軟らか. 31 12 8 0 41 (82% ) (62% ) (24% ) (16% ) ( 0% ) 9. 16. (18 % ) (32% 0. 3. ( 0 % ) ( 6%. 、 25. 21. 12. (50% ) (42% ) (24% ) 13. 21. 38. (26% ) (42% ) (76% ). い」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5におい て,それぞれ8回, 10回, 8回, 8回および7回を示. の平均応答率は62%であった。さらに, 「同じ」の応答 頻度は被験例1, 2, 3, および5において,それぞ れ3回, 0回, 5回, 4回および4回を示し,その平均 応答率は32%であった。また, 「硬い」の応答頻度は被. し,その平均応答率は82%であった。つぎに, 「同じ」 の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4,および5におい て,それぞれ2回, 0回, 2回, 2回および3回を示 し,その平均応答率は18%であった。また, 「硬い」の. 験例1, 2, 3, および5において,それぞれ2回, 0回, 1回, 0回および0回を示し,その平均応答率は 6%であった。. 応答頑度は被験例1, 2, 3, 4および5のすべてにお いて0回であり,その平均応答率は0%であった。 つぎに, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力室. 一方, 50gの対照ブロックに比べて,被壊所要力量が 20g大きい70gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」の 応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5のすべてにお. が10g小さい40gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」 の応答頻度は被験例1, 2, 3, および5において, それぞれ5回, 10回, 4回, 6回および6回を示し,そ 85.

(9) 関取:超軟性金品の硬さ識別能における歯板膜受圧感覚. 494. いて0回であり,その平均応答率は0%であった。さら. 均応答率は24%であった。さらに, 「同じ」の応答塵度. に, 「同じ」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および 5において,それぞれ1回, 2回, 3[乳 3回および3 回を示し,その平均応答率は24%であった。また, 「硬. 回, 4回, 8回, 50および3回を示し,その平均応答. い」の応答塵度は被験例1, 2, 3, および5におい て,それぞれ9回, 8[乳 7回, 7回および7回を示 し,その辛均応答率は76%であった。. 回, 1回, 1回および4回を示し,その平均応答率は26. さらに, 50gの対照ブロックに比べて,被壊所要力量 が10g大きい60gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」 の応答塵度は被験例1, 2, 3, 4および5において, それぞれ2回, 1回, 1回, 1回および3回を示し,そ. は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ5 率は50%であった.また, 「硬い」の応答頑度は被験例 1, 2, 3, および5において,それぞれ3回, 4 %であった。 ここで,第1群の寒天ブロックを対象とした場合の, 逐次的硬さ識別テストの全被験例の平均応答塵度は,図 4に示すとおりである.図中の縦軸は応答頻度を百分率 で表わし,図中に示した棒グラフは,縦線の棒が「軟ら. の平均応答率は16%であった。さらに, 「同じ」の応答 頻度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞ れ4回, 5回, 4回, 5回および3回を示し,その平均. かい」の強度を,点でうめた棒が「同じ」の頻度を,斜. 応答率は42%であった。また, 「硬い」の応答歩度は被 験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ4回, 4回, 5回, 4回および4回を示し,その平均応答率は 42%であった。. 験ブロックの破壊所要力室が小さくなるにつれて「軟ら. なお, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量が 等しい50gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」の応 答頑度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それ. べてその破壊所要力量が小さい30gおよび40gの被験ブ. ぞれ2回, 2回, 1回, 4回および3回を示し,その平. きい70gおよび60gの被験ブロックの平均正解答率はそ. SJ8MSUB 10 A3Uanb9JT 9UT 6       4. 線の棒が「硬い」の慮度をそれぞれ示している。 この図から明らかなように,対照ブロックに比べて被 かい」の塵度が高くなり,反対に被験ブロックの破壊所 要力量が大きくなるにつれて「硬い」の頑度が高くなる 傾向が認められた。すなわち, 50gの対照ブロックに比 ロックの平均正解答率はそれぞれ82%および62%を示 し, 50gの対照ブロックに比べてその破壊所要力量が大. 0       0. ・・Softer"      " Same"      "Harder" Fig.4 The frequency of each answer "Softer", "Same" or "Harder as testing block compared with control block -. The. first. group・Unilateral. one-at-a-time. hardness. -86 -. discrimination. test・Control. block. ;. 50g. --.

(10) 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992). 495. れぞれ76%および42%を示した。さらに, 「同じ」の平. 応答頻度が高く,対照ブロックより破壊所要力量の大き. 均応答率は,破壊所要力量の等しい50gにおいて50%を. い被験ブロックに対しては「硬い」の応答頑度が高い傾 向が認められた。 すなわち, 275gの対照ブロックに比べて,破壊所要. 示し,対照ブロックとの破壊所要力量差が大きくなるに つれて低下した。. 力量が75g小さい200gの被験ブロックに対する, 「軟ら かい」の応答頻度は被験例1, 2, 3, および5にお いて,それぞれ5回, 7回, 6回, 6回および6回を示. (2)第2群の寒天ブロック 200 gから350 gまでの範囲の破壊所要力室を示す第2 群の寒天ブロックを用いた硬さ識別テストの応答廉度. し,その平均応答率は60%であった。さらに, 「同じ」 の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5において, それぞれ3回, 1回, 1回, 4回および4回を示し,そ. は,表3に示すとおりである。 いずれの被験例においても,対照ブロックより破壊所 要力量の小さい被験ブロックに対しては「軟らかい」の. の平均応答率は26%であった。また, 「硬い」の応答頻 度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ 2回, 2回, 3回, 0回および0回を示し,その平均応. Table 3 The number of each answer "Softer , "Same" or "Harder" as testing block. 答率は14%であった。 一方, 275gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量. compared with control block -. The. second. group・Unilateral. one-at-a-. time hardness discrimination test'Control. が75g大きい350gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5におい て,それぞれ1回, 0回, 0回, 0回および0回を示. block : 275g -. H a rd n ess ( g ) S u b ject. A n sw er 2 00. 1. o. 3. 4. 5. 5. 3. 1. Sam e. 3. 5. 2. H a rd er. ¥>. 2. 7. S ofter. 7. 1. 0. Sam e. 1. 5. o. H a rd er. 2. 4. 8. So fter. 6. 1. 0. S am e. 1. 5. 4. H ard er. 3. 4. 6. S ofter. 6. 3. 0. Sam e. 4. 5. 3. H a′ rd er. 0. 2. 7. S ofter. 6. 4. 0. b a m c、. 4. 4. 3. H a rd er. 0. 2. 7. 30. 12. 1. (60% ). (24% ). S am e. H ard er. 13. 24. 14. (48% ). (28% ). 7. の応答頻度は被験例1, 2, 3, および5において, それぞれ2回, 2回, 4回, 3回および3回を示し,そ の平均応答率は28%であった。また, 「硬い」の応答頻 度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ 7回, 8回, 6回, 7回および7回を示し,その平均応 答率は70%であった。 なお, 275gの対照ブロックに比べて,破壊所要力室 が等しい275gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」の 応答廉度は被験例1, 2, 3, および5において,そ れぞれ30, 1回, 1回, 3回および4回を示し,その 平均応答率は24%であった。さらに, 「同じ」の応答塵 度は被験例1, 2, 3, および5において,それぞれ 5回, 5匡主 5回, 5回および4回を示し,その平均応 答率は48%であった。また, 「硬い」の応答頻度は被験 例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ2回, 4 回, 4回, 2回および2回を示し,その平均応答率は28 %であった。 ここで,第2群における硬さ識別テストの全被験例の 平均応答頻度は,図5に示すとおりであるo図中の縦軸 は応答頻度を百分率で表わし,図中に示した棒グラフ は,縦線の棒が「軟らかい」の頻度を,点でうめた棒が. ( 2% ). (26 % ). (14 % ). し,その平均応答率は2%であった。さらに, 「同じ」. 350. S ofter. S o fter. T o ta l. 275. 14. 35. (28 % ). (70% ). 「同じ」の頻度を,斜線の棒が「硬い」の塵度をそれぞ れ示している。 この図が示すように,対照ブロックに比べて被験ブ ロックの破壊所要力量が小さい場合には「軟らかい」の 87.

(11) 関根:趨軟性食品の硬さ識別能における歯根膜受圧感覚 SJ9AVSUB io Aouanbaji sut. o o o o ¥oo oo  <」>  -rj<  oa. Table 4 The number of each answer "Softer , "Same" or "Harder" as testing block compared with control block -. first. group・Bilateral. discrimination. simultaneous. test・Control. block : 50g Table 4-a Controlside : Left. H ardness(g ) Subject A nsw er. o. 200    275    350 g The force required to crush foods. 1. nmn Softer" 【:ヨ"Same" ^"Harder" け. Fig.5 The frequency of each answer "Softer", "Same or "Harder" as testing block compared with control block -. The. hardness. The. time. second. hardness. group・Unilateral. discrimination. 2. one-at-a-. test・Control. block ; 275g -. 3. 頻度が高く,反対に被験ブロックの破壊所要力量が大き い場合には「硬い」の頻度が高い傾向が認められた。す なわち275gの対照ブロックに比べて,その破壊所要力 室が75g小さい200gの被験ブロックの平均正解答率は 60%を示し. 275gの対照ブロックに比べて,その破壊 所要力量が75g大きい350gの被験ブロックの平均正解 答率は70%を示した。さらに, 「同じ」の平均応答率 は,破壊所要力量の等しい275gの48%を示し,対照ブ ロックとの破壊所要力室差が存在する場合には明らかに 低下した。 2-2-2 両側性同時硬さ識別 30gから70gまでの範囲の破壊所要力量を示す第1君羊 の寒天ブロックにおける,両側性同時硬さ識別テストの 応答頻度は,表4 -(a), (b)および(C)に示すとおりであ る。すなわち,いずれの被験例においても,対照ブロッ クより破壊所要力室の小さい被験ブロックに対しては 「軟らかい」の応答塵度が高く,対照ブロックより破壊 所要力量の大きい被験ブロックに対しては「硬い」の応 答廉度が高い傾向が認められた。 各硬さごとの応答頻度を見るならば,表4 -(a)に示す 対照側を左側にした場合には, 50gの対照ブロックに比 べて,破壊所要力量が20g差となる30gの被験ブロック に対する, 「軟らかい」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ5回, 5[乳 4回, 5回および4回を示し,その平均応答率は92%であっ た。さらに, 「同じ」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 9S. 4. 5. 30. 40. 50. 60. 70. Softer. 5. 4. 4. 2. 0. Sam e. 0.. 1. 1. 2. 1. H arder. 0. 0. 0. 1. 4. Softer. 5. 3. 5. 3. 1. Sam e. 0. 1. 0. 1. 0. H arder. 0. 1. 0. 1. 4. Softer. 4. 3. 1. 1. 0. Sam e. 1. 1. 3. 4. 2. H arder. 0. 1. 1. 0. 3. Softer. 5. 3. 0. 0. 0. Sam e. 0. 2. 4. 2. 0. H arder. 0. 0. 1. 3. 5. Softer. 4. 3. 2. 2. 1. Sam e. 1. 1. 3. 1. 2. H arder. 0. 1. 0. 2. 2. 23. 16. 12. 8. 2. Softer. T otal Sam e. H arder. (92% ) (64% ) (48% ) (32% ) ( 8% ) 2. 6. ll. 10. 5. ( 8% ) (24% ) (44% ) (40% ) (20% ) 0. 3. 2. 7. 18. ( 0% ) (12% ) ( 8% ) (28% ) (72% ). 4および5において,それぞれ0回, 0回, 1回, 0回 および1回を示し,その平均応答頻度は8%であった。 また, 「硬い」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4およ び5のすべてにおいて0回であり,平均応答率は0%で i3Bm さらに, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量 が10g差となる40gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答塵度は被験例1, 2, 3, および5におい て,それぞれ4回, 3回, 3回, 3回および3回を示.

(12) 497. 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992). Table 4 The number of each answer "Softer ,. し,その平均応答率は64%であった。さらに, 「同じ」. "Same" or "Harder" as testing block. の応答頻度は被験例1, 2, 3, および5において, それぞれ1回, 1回, 1回, 2回および1回を示し,そ の平均応答率は24%であった。また, 「硬い」の応答頻. compared with control block -. The. first. hardness. group・Bilateral. discrimination. simultaneous. test・Control. block : 50g -. 度は被験例1, 2, 3, および5において,それぞれ 0回, 1回, 1回, 0回および1回を示し,その平均応. Table 4 -(b) Control side : Right. 答率は12%であった。 また, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量が 20g差となる70gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答頑度は被験例1, 2, 3, 4および5におい て,それぞれ0回, 1回, 0回, 0回および1回を示. H ardness(g ) Subject A nswer. 1. し,その平均応答率は8%であった。さらに, 「同じ」 の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5において, それぞれ1[乳 0回, 2回, 00および2回を示し,そ. 2. の平均応答率は20%であった。また, 「硬い」の応答頻 度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ 4回, 4回, 3回, 5回および2回を示し,その平均応 答率は72%であった。 さらに, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量. 3. が10g差となる60gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答頑度は被験例1, 2, 3, 4および5におい て,それぞれ2回, 3回, 1回, 0回および2回を示 し,その平均応答率は32%であった。さらに, 「同じ」. 4. の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5において, それぞれ2回, 1回, 4回, 2回および1回を示し,そ. 5. の平均応答率は40%であった。また, 「硬い」の応答頻 度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ 1回, 1回, 0回, 3回および2回を示し,その平均応. 30. 40. 50. 60. 70. Softer. 2. 1. 1. 1. 0. Sam e. 1. 2. 0. 2. 1. H arder. 2. 2. 4. 2. 4. Softer. 5. 2. 2. 2. 1. Sam e. 0. 1. 1. 0. 1. H arder. 0. 2. 2. 3. 3. Softer. 4. 3. 1. 0. 0. Sam e. 1. 2. 3. 2. 3. H arder. 0. 0. 1. 3. 2. Softer. 4. 3. 1. 1. 0. Sam e. 1. 2. 4. 3. 2. H arder. 0. 0. 0. 1. 3. Softer. 3. 2. 1. 0. 0. Sam e. 1. 2. 3. 2. 1. H arder. 1. 1. 1. 3. 4. Softer. 答率は28%であった。 なお, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量が 等しい50gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」の応. T otal S am e. 答頻度は被験例1, 2, 3, および5において,それ ぞれ4回, 5回, 1[乳 0回および2回を示し,その平 均応答率は48%であった。さらに, 「同じ」の応答頻度. H arder. は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ1 回, 0回, 3回, 4回および3回を示し,その平均応答 率は44%であった。また, 「硬い」の応答廉度は被験例 1, 2, 3, 4および5において,それぞれ0回, 0. 6 4 1 18 ll (72% ) (44% ) (24% ) (16% ) ( 4% ) 4. 9. ll. 9. 8. (16% ) (36% ) (44% ) (36% ) (32% ) 3. 5. 8. 12. 16. (12% ) (20% ) (32% ) (48% ) (64% ). よび5において,それぞれ2回, 5回, 4回, 4回およ. 一方、表4 -(b)に示す対照側を右側にした場合の,各 硬さごとの応答頻度は, 50gの対照ブロックに比べて,. び3回を示し,その平均応答率は72%であったoさら に, 「同じ」の応答頻度は被験例1, 2, 3, および 5において,それぞれ1回, 0回, 1回, 1[司および1 回を示し,その平均応答率は16%であった。また, 「硬 い」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5におい て,それぞれ2回, 0回, 0回, 0回および1回を示. 破壊所要力量が20g差となる30gの被験ブロックに対す る, 「軟らかい」の応答廉度は被験例1, 2, 3, お. し,その平均応答率は12%であった。 さらに, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量. 回, 1回, 1回および0回を示し,その平均応答率は8 %であった。. 89.

(13) 498. 関取:超軟性食品の硬さ識別能における歯根膜受圧感覚. が10g差となる40gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答慮度は被験例1, 2, 3, および5におい. Table 4 The number of each answer "Softer", "Same' or "Harder" as testing block compared with control block. て,それぞれ1回, 20, 3且 3回および2回を示 し,その平均応答率は44%であった。さらに, 「同じ」 の応答頻度は被験例1, 2, 3, および5において,. -. The. first. hardness. group・Bilateral. discrimination. simultaneous. test・Control. block : 50g Table 4-(c Total. それぞれ2回, 1回, 2巨上 2回および2回を示し,そ の平均応答率は36%であった。また, 「硬い」の応答塵 度は被験例1, 2, 3, および5において,それぞれ. H ardness(g ) Subject A nsw er. 2回, 2且 0回, 0回および1回を示し,その平均応 答率は20%であった。 また, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力室が. 1. 20g差となる70gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答頻度は被験例1, 2, 3, 4および5におい て,それぞれ0回, 1回, 0回, 0回および0回を示 し,その平均応答率は4%であった。さらに, 「同じ」 の応答塵度は被験例1, 2, 3, 4および5において,. 0. それぞれ1回, 1回, 3回, 2回および1回を示し,そ の平均応答率は32%であった。また, 「硬い」の応答頻 度は被験例1, 2, 3, および5において,それぞれ 4回, 3回, 2回, 3回および4回を示し,その平均応 答率は64%であった。. 3. 4. さらに, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量 が10g差となる60gの被験ブロックに対する, 「軟らか い」の応答廉度は被験例1, 2, 3, および5におい て,それぞれ1回, 2回, 0回, 1回および0回を示 し,その平均応答率は16%であった。さらに, 「同じ」 の応答強度は被験例1, 2, 3, および5において,. 5. それぞれ2回, 0回, 2回, 3回および2回を示し,そ の平均応答率は36%であった.また, 「硬い」の応答歩 度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ 2回, 3回, 3且1回および3回を示し,その平均応 答率は48%であった。. 30. 40. 50. 60. 70. Softer. 7. 5. 5. 3. 0. Sam e. 1. 3. 1. 4. 2. H arder. 2. 2. 4. 3. 8. Softer. 10. 5. 7. 5. 2. Sam e. 0. 2. 1. 1. 1. H arder. 0. 3. o. 4. 7. Softer. 8. 6. 2. 1. 0. Sam e. 2. 3. 6. 6. 5. H arder. 0. 1. 2. 3. 5. Softer. 9. 6. 1. 1. 0. Sam e. 1. 4. 8. 5. 2. H arder. 0. 0. 1. 4. 8. Softer. 7. 5. 3. 2. 1. Sam e. 9. 3. 6. 3. 3. H arder. 1. o. 1. 5. 6. 41. 27. 18. 12. 3. Softer. Total Sam e. H arder. なお, 50gの対照ブロックに比べて,破壊所要力量が 等しい50gの被験ブロックに対する, 「軟らかい」の応 答頑度は被験例1, 2, 3, 4および5において,それ. (82% ) (54% ) (36% ) (24% ) ( 6% ) 6. 15. 22. 19. 13. (12% ) (30% ) (44% ) (38% ) (26% ) 3 ( 6%. 8. 10. 19. 34. (16% ) (20% ) (38% ) (畢% ). ぞれ1回, 2回, 1回, 1回および1回を示し,その平 均応答率は24%であった。さらに, 「同じ」の応答頻度 は被験例1, 2, 3, 4および5において,それぞれ0 回, 1回, 3回, 4回および3回を示し,その平均応答 率は44%であった。また, 「硬い」の応答頑度は被験例. 照伽を左側にした場合と右側にした場合のと応答頑度に. 1, 2, 3, 4および5において,それぞれ4回,2回, 1回, 0回および1回を示し,その平均応答率は32%で 'JBSi. おりであり,全被験例の平均応答率は,図6に示すとお. このように,両側性同時硬さ識別テストにおいて,対. を,点で厘めた棒が「同じ」の強度を,斜線の棒が「硬. は若干の差異が認められたが,同様の傾向を示しているも のと判断される。 ここで,第1君羊における両側性同時硬さ識別テストの すべての組み合わせの平均応答頻度は表4 -(c)に示すと りである。図中の縦軸は応答頻度を百分率で表わし,図 中に示した棒グラフは,縦線の棒が「軟らかい」の傾度. - 90 --・-.

(14) 499. 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992). sj9msubio Xouanbajj aijj.. 旺m t・S。fter"  亡コ"Same"  ^ "Harder" Fig. 6 The frequency of each answer "Softer"∴`Same" or "Harder" as testing block compared with control block -. The. first. group・Bilateral. simultaneous. hardness. discrimination. test・Control. block. :. 50g. -. さ識別において,破壊所要力量が約30gを示す超軟性金. い」の強度をそれぞれ示している。. 品の硬さの認知は可能であると判断されるo. この図から明らかなように,対照ブロックに比べて被 験ブロックの破壊所要力量が小さくなるにつれて「軟ら. ここで,小汲39)の報吾では,歯面-の微小荷重による. かい」の塵度が高くなり,反対に被験ブロックの破壊所. 被圧感覚としての圧覚の臨界値は,歯牙の長軸方向にお. 要力量が大きくなるにつれて「硬い」の廉度が高くなる. いて27.5gであることから,約30gの破壊所要力量を示. 傾向が認められた。. す食品の硬さの認知においては,歯板張からの受圧情報. 力量が小さい30gおよび40gの被験ブロックの平均正解. が対応しているものと考えられる。 なお,口腔外荷重装置によって破壊試験が可能な種々. 答率は,それぞれ82%および54%を示し, 50gの対照ブ. の制約のもとで,実際の金品の破壊所要力量を検討した. ロックに比べてその破壊所要力量が大きい70gおよび60. ところ,入手しうるほとんどの金品は200g以上のもの. gの被験ブロックの平均正解答率は,それぞれ68%およ び38%を示した。さらに, 「同じ」の平均応答率は,破. であり,試験可能なものの中で比較的容易に入手しうる. すなわち, 50gの対照ブロックに比べてその破壊所要. 調理済金品としては,破壊所要力量が約30g程度を示す. 壊所要力室の等しい50gにおいて44%を示し,対照ブ. ものがプリンあるいはゼリーであり,杏仁豆腐およびみ. ロックと被験ブロックの破壊所要力室差が大きくなるに. っまめに含まれる寒天ブロックの破壊所要力量がおよそ. つれて低下した。. 70gから120gまでの範囲を示すことから,実験試料と して用いることのできる金品としては,その破壊所要力. 3 考   察 3・ 1硬さの認知能力について. 量が30g前後のものが義も軟らかいものであると判断さ. 第3群の寒天ブロックを対象とした硬さ認知テストに. れる。. おいては,硬さ認知テストを実施した8例の被験例のす. 一方,歯牙の触覚の聞値は数gであることから・破壊. べてが,第3群のすべての寒天ブロックについて唆んだ. 所要力量が30gl以下を示す超軟性金品においても・唆合. 感覚が「ある」と応答していることから,硬さの認知は. による硬さの認知が可能であることが推測されるが,唆. 可能であったと判断される。したがって,唆合による硬. 合による硬さの認知の閉値の把握については,さらに詳. - 91 -.

(15) 関根:超軟性食晶の硬さ識別能における歯根膜受圧感覚. The force required to crush. Fig. 7-(a) : Subject 1. Fig.. 7一(b). :. Subject. 2.   < 」. ∩=Ⅱ机.  . Iォ o I.  . IL oO I. o. I--. Io leo. o. SJ9MSUH io jaquinu aur. >       蝣 < *       o a. ∩日日⊥∵. o. O. I - 血. OO. ∩日日Ⅱ∴. cD  -rf. 叩D. r  ̄         蝣   o E - 1 I   .         〇 〇. CO. sj9msub jo jaquinu auj. 且. 「‖「]∴. O. oo   <r>   ^   cm o. cM. SJ8MSUHjo jaquinu aqt. ・-.II L------.=蝣. I<T>. rI LO. I--. I-. 00  tD  ^t. SJ3MSUBjojaquinuai{t. 且. The force required to crush foods. e force requ. The force required. Fig. 7-(c) : Subject 3. to. crush foods. Fig. 7- (d) : Subject. o o. ∩=Ⅱ翫.  . ∩Ⅱ-0.  . [Ⅱ-0. >. r_-¥. x. I. oco I. i  . block compared with control block. ・ ォ *. -. The. first. group・Unilateral. one-at-a-.    . time. hardness. discrimination. test・Control.  . block : 50g. c ^. sjSAisire jo jaquinu but. Fig. 7 The number of correct answers as testing. a o. The force required. to. crush foods. Fig. 7-(e) : Subject 5. 純な調査を必要とするものと判断される。. している。. 3 ・ 2 硬さの識別能力について. これらの図から,被験例ごとの正解答慮度にどのよう. 3 - 2 - 1片側性逐次的硬さ識別能力について. な差異が生ずるかを検討してみるならば,まず,図7-. (1)硬さの差の識別に関する個体別特性の検討. (a)に示す被験例1においては, 50gの対照ブロックに比. 第1群の寒天ブロックを対象とした逐次的硬さ識別テ. べて, 30g, 40g, 50g,  および70gの被験ブロッ. ストにおける,被験例ごとの正解答頻度は,図7に示す とおりであるo これらの図においては,いずれも対照ブ. クの硬さを正しく識別した塵度は,それぞれ8回, 5且 5回, 4回および9回を示した。. ロックを50gとした場合の被験例ごとの正解答頑度を示. さらに,図7-(b)に示す被験例2においては, 50gの 92 -.

(16) 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992) 対照ブロックに比べて, 30g,. :, 50g, 60gおよび. 70gの被験ブロックの硬さを正しく識別した頻度は,そ. 被験ブロックの硬さを正しく識別した強度は,それぞれ 6回, 4回および7回を示した。 以上のことより,第2群の寒天ブロックを対象とした. れぞれ10回, lo寓, 4回, 4回および8回を示した。 また,図7-(c)に示した被験例3においては, 50gの 対照ブロックに比べて, 30g,. :, 50g, 60gおよび. 70gの被験ブロックの硬さを正しく識別した頻度は,そ. 501. 場合においても,被験例ごとの応答塵度に若干の差異が 認められたが,その差異はわずかであり,全被験例を通 じて硬さの差を正しく識別する傾向が認められた。 (2)硬さの差の識別能力について. れぞれ8回, 4回, 8回, 5回および7回を示した。 -方,図7 -(d)に示す被験例4においては, 50gの対. 逐次的な硬さの差の識別能力には著しい個体差が認め. 照ブロックに比べて, 30g, 40g,    および70. られなかったことから,硬さ識別テストを行った5被験. gの被験ブロックの硬さを正しく識別した強度は,それ. 例についての平均応答塵度を,硬さの差の識別能力とし. ぞれ8回, 6回, 50, 回および7回を示した。. て表示としうるものと思われる。そこで,第1群の寒天. さらに,図7-eに示す被験例5においては, 50gの 対照ブロックに比べて, 30g, 40g, 50g, 60gおよび. ブロックを対象とした場合の全被験例の平均応答率を検 討してみるならば,図4に示すとおりである。 この図にみられるように, 50gの対照ブロックに比べ. 70gの被験ブロックの硬さを正しく識別した頻度は,そ れぞれ7回, 6回, 3回, 4回および7回を示した。 以上のように,第1群の寒天ブロックを対象とした逐. て30g, 40g, 50g, 60gおよび70gの被験ブロック を,それぞれ82%, 62%, 50%, 42%および76%の頻度.. 次的硬さ識別において,被験例ごとの応答塵度に若干の. で硬さの差を正しく識別しえた。すなわち, 50gの対照. 差異が認められたが,その差異はわずかであり,全被験. ブロックに比べて, 20g差を約80%, 10g差を50%前後. 例を通じて硬さの差を正しく識別する傾向が認められた。. の頻度で,硬さの差を正しく識別することが可能である. 一方,第2群の寒天ブロックを対象とした逐次的硬さ. と判断される。. 識別テストにおける,被験例ごとの正解答頑度は,図8. -方,第2群の寒天ブロックを対象とした場合の全被. に示すとおりである。これらの図においては,いずれも. 験例の平均応答率を検討してみるならば,図5に示すと. 対照ブロックを275gとした場合の各被験例の正解答頻. おりである。 この図にみられるように, 275gの対照ブロックに比. 度を示している。 これらの図から,被験例ごとの正解答頻度にどのよう. べて200g, 275gおよび350gの被験ブロックに対し,. な差巽が生ずるかを検討してみるならば,まず,図8一. それぞれ60%, および70%の頻度で硬さの差を正し. (a)に示す被験例1においては, 275gの対照ブロックに. く識別しえた。すなわち, 275gの対照ブロックに比べ. 比べて, 200g, 275gおよび350gの被験ブロックの硬. て75g差を約65%の塵度で,硬さの差を正しく識別する. さを正しく識別した頻度は,それぞれ5回, 5回および. ことが可能であると判断される。 ここで,中等度の硬さの識別能力について森3°は,. 7回を示した。 さらに,図8-(b)に示す被験例2においては, 275g. J I S塊格(K6301)に素づいて表示されたゴム硬度にお. の対照ブロックに比べて, 200g, 275gおよび350gの. いて, 10度差に対して約75%, 20度差に対して約100%. 被験ブロックの硬さを正しく識別した塵度は,それぞれ. の高い正解答率を示し, 50度の硬さのゴムブロックに対. 7回, 5回および8回を示した。. するゴム硬さ識別閥は約4.8度を示したことなどを報吾. また,図 -(c)に示す被験例3においては, 275gの. している。 また,軟性ゴムおよび超軟性ゴムの硬度差の識別能力. 対照ブロックに比べて, 200g, 275gおよび350gの被 験ブロックの硬さを正しく識別した強度は,それぞれ6. に関して上伊6'は,日本ゴム協会規定(SRIS 0101)に基. 回, 5回および6回を示した。. づいて表示された軟性ゴムの硬度差の識別能力として. 一方,図8-(d)に示す被験例4においては, 275gの. は,約5度差に対して53%,約10度差に対して82%の正. 対照ブロックに比べて, 200g, 275gおよび350gの被. 解答率を示し,また,ウレタンフォームラバーの硬度計. 験ブロックの硬さを正しく識別した頻度は,それぞれ6. (Asker-F)に基づいて表示された超軟性ゴムの硬度差. 回, 5回および7回を示した。. の識別能力としては,約5度差に対して61%,約10度差. さらに,図8-(e)に示す被験例5においては, 275g. に対して85%の正解答率を示したことなどを報告しているo これらのゴムの硬度差の識別能力については,いずれ. の対照ブロックに比べて, 200g, 275gおよび350gの 93 一.

(17) 関根:超軟性金品の硬さ識別能における歯板膜受圧感覚. ・耳.   C. <^.  . I-LO.  . o. 0 O       ・ > *       C M. 0. 0. ^. o. I-O. 0. 4     2. SJ9MSUB io jaquinu ai[t. ∩=Ⅱ鋸. SJ9MSUB io jaqtunu aqj^ 8     6. The force required to crush foods. The force required to crush foods. Fig. 8-(a) : Subject 1. Fig. 8-(b) : Subject 2.           < >. I. 」      . I.       蝣 < *             ! N I. L. o. ∩〓Ⅱ鋸. 0. 00     t」>     rj<     CM. sj9avsub jo jaqumu3¥{t. 0. SJ9MSUB 10 J9QUinU 9UT. 0. O. The force required to crush foods. o. The force required to crush foods. Fig. 8-(c):Subject 3. Fig. 8-(d) : Subject 4. ∩日日=Ⅱ翫. 0. sj9msub jo jaquinu aut. 0           」. I. C >. -.      . Fig. 8 The number of correct answers as testing.  .     ォ.  . 蝣. block compared with control block. *  .  .  . The.  .  .  . time. second. hardness.   M.  . C. block : 275g. 0 0. 0. N. c m. The force required to crush foods Fig. 8-(e) : Subject 5 94 -. group・Unilateral. discrimination. one-at-a-. test・Control.

(18) 歯科学報 Vol. 92, No. 3 (1992). m翼. もそれらの硬度がゴム表面の被圧変位特性に基づいて計. 回, 0回, 2回および4回を示した。したがって,この. 測されているために,ゴムの硬さの差の認識は,これら. 例では両者の識別能力はほぼ同程度と判断されるもの. のゴムを特定唆合面間距離まで唆み込むために必要な唆. の,対照ブロックに比べて被験ブロックが軟らかい組み. 合力の差を認識している可能性が高いと考えられる。し たがって,特定の強度のスプリングによって計測可能範. 合わせにおいて,左側を対剛巾こした場合の方が右側を 対照側にした場合よりやや正解答頻度が高い傾向が認め. 囲を100度に等分割した場合の5度差が,中等度の硬さ. られた。. のゴム,軟性ゴムおよび趨軟性ゴムのいずれの魔域にお. さらに,被験例2においては,左側を対照側とした場. いても50%から60%の塵度で,また, 10度差が75%から. 合には, 50gの対照ブロックに比べて, 30g, 40g, 50. 85%の頻度で識別が可能であったものと判断される。こ. g, 60gおよび70gの被験ブロックの硬さの差を正しく. れに対して,今回行った調査の結果から,破壊所要力量. 識別した塵度は,それぞれ5回, 3回, 0回, 1回およ. が30gから70gまでの範囲において50gを対照ブロック とした場合には,破壊所要力量10g差に対して52%の,. 合には50gの対照ブロックに比べて, 30g, 40g, 50. び4回を示した。これに対して,右側を対照側とした場. また, 20g差に対して79%の頻度で硬さの差を正しく識. g, 60gおよび70gの被験ブロックの硬さの差を正しく. 別することが可能であったことを比較してみるならば,. 識別した頑度は,それぞれ5回, 2回, 1回, 3回およ. ほぼ同程度の識別頻度を示していることから,これらの. び3回を示した。したがって,この例では,左右側どち. 約10g差および約20g差が,中等度の硬さのゴム,欧性. らを対照側とした場合においてもその識別能力に差異は. ゴムおよび超軟性ゴムの硬さ識別時における,ほぼ5度. 認められないと判断される。 また,被験例5においても,被験例2とほぼ同様の傾. 差および10度差と同程度の刺激茎差であることを示して いると考えられる。 一万, 200gから350gまでの範囲において, 75g差を 60%から70%の頻度で識別することが可能であったこと. 向を示し,左右側いずれを対照側とした場合において も,ほぼ同程度の硬さ識別能力を発揮しうるものと考え られる。. から,この75g差は,ゴムの硬さ識別時における5度差. 一方,被験例3においては,左側を対照側とした場合. と10度差とのほぼ中間の刺激茎差に相当するものと考え. には, 50gの対照ブロックに比べて, 30g, 40g, 50. られる。. g, 60gおよび70gの被験ブロックの硬さの差を正しく. ここで,識別テストより待られた応答内容を基に,異. 識別した塵度は,それぞれ4回, 3回, 3匡上 0回およ. なる硬さの寒天ブロックに対する50%相対識別閥値すな. び3回を示した。これに対して,右側を対照側とした場. わち識別間を,正塊グラフ法により求めたところ,50gの. 合には, 50gの対照ブロックに比べて, 30g,. :, 50. 対照ブロックに対する識別間は約9.3g, 275gの対照ブ. g, 60gおよび70gの被験ブロックの硬さの差を正しく. ロックに対する識別間は約44.4gであると判定された。. 識別した歩度は,それぞれ4回, 3回, 3回, 3回およ. 3-2 -2 両側性同時硬さ識別について (1)硬さの差の識別に関する個体別特性の検討. び2回を示した。したがって,この例では,両者の識別 能力は同程度と判断されるものの,対照ブロックに比べ. 硬さの両側性同時識別において,対照側を左側におよ. て被験ブロックが10g硬い組み合わせにおいては,左側. び右側に設定した場合の,それぞれの応答塵度は,表4. が対照側である場合の方が正解答強度が低い傾向が認め. -(a)および(b)に示すとおりである。. られた。. ここで,対照側を左側に設定した場合と,右側に設定. これに反して,被験例4においては,左側を対照側と. した場合とで,その応答頑度にどのような差異が生ずる. した場合には, 50gの対照ブロックに比べて, 30g, 40. かを検討してみるならば,まず,被験例1においては,. g, 50g, 60gおよび70gの被験ブロックの硬さの差を. 左側を対照側とした場合には, 50gの対照ブロックに比. 正しく識別した頻度は,それぞれ5回, 3回, 4回, 3. べて, 30g, 40g, 50g, 60gおよび70gの被験ブロッ. 回および5回を示したのに対して,右側を対照側とした. クの硬さの差を正しく識別した頻度は,それぞれ5回,. 場合には, 50gの対照ブロックに比べて, 30g, 40g,. 4回, 1回, 1回および4回を示した。これに対して,. 50g, 60gおよび70gの被験ブロックの硬さの差を正し. 右側を対照側とした場合には50gの対照ブロックに比べ て, 30g, 40g, 50g, 60gおよび70gの被験ブロック. く識別した頻度は,それぞれ4回, 3回, 4回, 1回お よび3回を示した。したがって,この例においても,両. の硬さの差を正しく識別した廉度は,それぞれ2回, 1. 者の識別能力に大きな差異は認められないものの,対照 95-.

Fig. 1 A view of loading apparatus 天ブロックを破壊するのに要する力量すなわち破壊所要 力量を測定し,その力量を各寒天ブロックの硬さの表示 として用いた。すなわち,口腔内と顛似した条件下で, 各種寒天ブロックを破壊し,唆合面間距離と破壊所要力 量との関係を検討した。 寒天ブロック破壊時の唆合面問距離と破壊所要力量と の開係については,図1に示す計測装置を用いて計測を 行った。計測装置の唆合部位は,典型的な形態の第1大 臼歯の人工歯とし,唆合商問距離をストレイン・ゲージ を応
Table 7 The number of each answer &#34;Softer&#34;, &#34;Same or &#34;Harder&#34; as testing block compared with control block  ̄The second group・Anesthetized・Uni‑ lateral one‑at‑a‑time hardness discrimina‑ tion test・Control block : 275g‑ S u b j e c t A n

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