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小学校教員養成課程に在籍する大学生の組体操に対する意識

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Academic year: 2021

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はじめに

 組体操は、運動会の花形種目として長い間親しまれて きた。しかし、ここ10年~15年の間に、ピラミッドや タワー等の演目はショー的な性格を強め、巨大化・高層 化、さらに低年齢化が進んできた。SNS(ソーシャル・ ネットワーキング・サービス)の普及と相まって、全国 の学校で、より大きくより高い組体操が広がりを見せる 一方、巨大ピラミッドの崩壊事故がおこり、2014(平 成26年)頃から組体操の安全性を懸念する声が高まっ ていった。日本スポーツ振興センターの調査1)による と「平成23年から平成26年の組体操事故の医療費支給 件数(注1)はいずれも8000件を超え、負傷・疾病は、年 平均約8600件程度で推移している」と報告しており、 組体操の事故が少なくないことがわかる。特に小学校の 組体操による事故件数は、跳び箱運動、バスケットボー ル、サッカーに次いで多く(6289件)、学校種別(小・ 中・高校)でみると全体の73%を占める(2014年度)。 また、スポーツ庁が日本スポーツ振興センターのデータ をもとに分析した結果、過去46年間に組体操の事故で 9人が死亡、障害が残った子どもが92人に上ることが わかっている2)  このような組体操の事故が多発していることを受け て、2016年(平成28年)3月、スポーツ庁は国として の指針をまとめ、「組体操による事故の防止について」 という通知を都道府県教育委員会に出した3)。その内容 は、実施にあたっては、校長の責任の下で組織的な指導 体制を構築すること、各学校においては組体操のねらい を明確にし、児童生徒の習熟状況により、活動内容、指 導計画を適時適切に見直すこと、タワーやピラミッド等 の大きな事故につながる可能性がある組体操の技につい ては、確実に安全な状態で実施できるかどうかを判断 し、できないと判断される場合には実施を見合わせるこ と等である。また、小学校においては、中学校・高等学 校に比べて組体操の事故が多いことに言及し、事故につ ながる可能性がある危険度の高い技については特に慎重 に選択することを明記している。さらに、「組体操の事 故が発生している事実や具体的な事故事例、事故になり やすい技などの情報を、現場で指導する教員に周知徹底 する」と明記されており、教員の意識を高めることにも 言及している。以上のように、スポーツ庁は、組体操の 実施に対して必要な措置を講じるよう求めているものの 一律に規制や制限はせず、各学校が教育効果と危険性を 考え判断するようにと通知した。そのため、廃止、継続 等、各自治体・学校により対応は異なっているが、多 くの学校では、ピラミッド・タワーの段数制限や組体 操の廃止等の事故防止へ動いた。本学のある福岡市で も、2016年(平成28年)5月、全市立学校の運動会・ 体育大会において、組体操のタワー及びピラミッドを 実施しないことが通知された4)。その結果、日本スポー ツ振興センターのデータ5)よると、2011年~2015年 では8000件台で推移していた事故件数が、2016年には 4936件に減少している(注2)。事故が減少したという点 においては、行政が動いた意義は大きい。しかし、段数 制限をすれば安全とは言えないこと、安全な組体操の方 法や指導法の確立はいまだに十分ではないこと、教員の 組体操の事故や技に対する認識が十分でない可能性があ ること等、組体操を巡る課題は多いと考えられる。  本研究では、小学校教員養成課程に在籍する大学生に 対して組体操についての意識、安全性や社会動向に関す る認知度を調査することにより、教員養成校としてでき ることを検討するための資料を得ることを目的とした。

小学校教員養成課程に在籍する大学生の組体操に対する意識

桧 垣 淳 子

Consciousness of Gymnastics Formation for university students

on a Elementary School Teacher Training Course

Junko Higaki (2018年11月22日受理)

執筆者紹介:中村学園大学教育学部

(2)

調査方法

1.対象者   N 大 学 教 育 学 部 の 小 学 校 教 員 養 成 課 程 に 在 籍 す る 学 生、 2 年 生129名, 3 年 生106名、 計235名 を 対 象 と し た。 男 子 学 生55名(23.4 %)、 女 子 学 生 180名(76.6 %) で あ っ た。 出 身 地 は、 福 岡 県149 名(63.4 %)、 佐 賀 県31名(13.2 %)、 熊 本 県18名 (7.7%)、長崎県12名(5.1%)、大分県9名(3.8%)、 宮崎県5名(2.1%)、山口県3名(1.3%)、鹿児島県2 名(0.8%)、その他6名(2.6%)であった。アンケー トの回収率は100%であった。 2.調査方法および期間  調査は、質問紙による自記式無記名で実施した。調 査期間は、平成29年12月21日~平成30年1月21日で あった。 3.調査内容  対象者の属性として、性別、学年、出身地及び進路希 望を質問した。調査内容は、組体操の経験の有無、好悪 感と理由、組体操に対する意識、組体操の事故や通知等 に関する認知度等とした。 4.調査結果・考察 ⑴ 組体操の経験  全体の93.2%が組体操の経験があると回答した(図 1)。経験の時期は、小学校期が63.3%で最も多く、次 いで中学校期17.9%、幼児期が12%と続いており、小 学校期の実施率が高いことがわかった(図2)。組体操 の好き嫌いに関しては、好きが39.5%、どちらかとい えば好きが41.9%で、全体の8割以上は組体操を好意 的にとらえていた(図3)。好きな理由としては、約半 数(52%)の学生が「達成感があるから」と回答して おり、35%前後が「団結力がつくから」「感動するか ら」「運動会の花形であるから」「見ている人を感動させ られるから」「友達との仲が深まるから」の5つの理由 を選択した(図4-1)。以上のことから、組体操はと もに練習をしていく中で達成感が感じられることや友達 との仲が深まり団結力がつくこと、成功したときに自分 自身も感動するところに面白さを感じていると推測でき る。また、組体操は運動会の花形であり、見ている人を 感動させることができるところにも魅力を感じているこ とがわかる。一方、2割の学生は組体操に好意的でな く、その理由として、約半数が「痛いから」と回答し、 35%前後が「転落するのが怖いから」「練習がきついか ら」「人を持ち上げる・支えるのが怖いから」と回答し ている。練習の過程での痛みやきつさ、怖さに組体操の 嫌な点があると感じていることがわかる(図4-2)。 ⑵ 組体操に関する意識  図5に示すように、「組体操の実施に対する賛否」は、 図1 組体操経験 n = 235 ある, 93.2% ない, 6.8% 図2 組体操経験の時期 n = 235 0.0 6.8 17.9 63.3 12.0 0 20 40 60 80% その他 高校 中学校 小学校 幼児期 図3 組体操の好き嫌い n = 235 好き, 39.5 どちらかといえば好き, 41.9 どちらかといえば嫌い, 15.3 嫌い, 3.3 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

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賛成が約半数(47.2%)を占め、どちらかといえば賛 成(44.7%)を合わせると9割以上が実施に肯定的で あった。  「 組 体 操 は 必 要 だ と 思 う か 」 の 質 問 に 対 し て は、 85.1%(あてはまる34%、どちらかといえばあては まる51.1%)が必要と回答した(図6)。「運動会に組 体操を取り入れたいか」については、81.7%(あては まる34.9%、どちらかといえばあてはまる46.8%)が 取り入れたいと回答した。一方、「組体操を指導する 自信があるか」については、約7割(あてはまらない 14.5%、どちらかといえばあてはまらない52.8%)が 組体操の指導に自信がないという結果となった。指導に 自信がない理由は、「指導法を知らないから」が82.3% で最も多く、次いで経験がないから(43.7%)、けが を伴うから(43.7%)であった(図7-1)。組体操 の指導に自信がある理由としては、「経験があるから」 が64.9%で最も多く、次いで、「体育が得意だから」 (46.8%)、「組体操が好きだから」(45.5%)であった (図7-2)。組体操を通して身につく力を尋ねたとこ ろ、団結力が92.8%で最も多く、次いで、集団行動の 重要さ(54%)、集中力、忍耐力、バランスや体幹と続 いた(図8)。  以上のことから、小学校教員を目指す学生は、組体操 の実施に対して肯定的であることがわかった。約8割の 学生は、組体操を必要である、運動会に取り入れたいと 考えているが、その指導に自信がないと回答した学生は 約7割おり、組体操を実施したい思いと実際の指導の自 信の間には乖離がみられた。一方、自信があると回答し た学生の理由は、自分自身の経験や主観的な感情が判断 基準であり、客観的な指導法を知っているわけではない ことがわかる。今まで組体操が教師の経験に基づいて行 われてきたことを考えると、自身の経験や体育が得意、 組体操が好きという漠然とした理由で指導に自信を持ち 実施することは危険である。特に小学校は中学校・高校 と比較して、組体操の事故件数が圧倒的に多い。組体操 を行うのであれば、自己の経験や主観でなく科学的な安 全な指導法を学び、指導の力量をつけて実施する必要が あると学生に認識してもらうことが重要であろう。組体 操で身につく力としては、団結力をあげた学生が圧倒的 に多く、友達と協力して創りあげる組体操は、団結力を つける方法として有効であると考えられていると推測さ れる。  次に、組体操に対する意識(考え方やとらえ方等)を みるために、11の質問をした(図9)。「見ている人を 図4-1 組体操が好きな理由(複数回答) 好き・どちらかといえば好きと回答した学生 n = 175 52.0 39.4 37.7 34.9 30.9 29.7 5.1 2.3 2.3 0.0 2.9 0 20 40 60% 図4-2 組体操が嫌いな理由(複数回答) 嫌い・どちらかといえば嫌いと回答した学生 n = 40 50 37.5 35 35 20 12.5 12.5 12.5 12.5 7.5 2.5 17.5 0 20 40 60% 図5 組体操の実施に対する賛否 n = 235 賛成,47.2 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

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図6 組体操に対する意識 n = 235 5.1 34.9 あてはまる 34.0 27.6 46.8 どちらかといえばあてはまる 51.1 52.8 9.8 どちらかといえば あてはまらない 10.6 14.5 4.7 あてはまらない 2.6 わからない 1.2 無回答 0% 20% 40% 60% 80% 100% 組体操を指導する 自信があるか 運動会に組体操を 取り入れたいか 組体操を必要だと 思うか 図7-1 組体操を指導する自信がない理由(複数回答) n = 158 2.5 5.1 14.6 43.7 43.7 82.3 0 20 40 60 80 100% その他 組体操が嫌いだ から 体育が苦手だか ら けがを伴うから 経験がないから 指導法を知らな いから 図7-2 組体操を指導する自信がある理由(複数回答) n = 77 2.6 3.9 45.5 46.8 64.9 0 20 40 60 80 100% その他 安全に組体操を行 う方法を知っている から 組体操が好きだか ら 体育が得意だから 経験があるから 図8 組体操を通して身につく力 n = 235 3.4 0 0.4 8.5 12.3 13.6 34.5 38.3 38.7 54 92.8 0 20 40 60 80 100% その他 学力 身につく力はない 恐怖の克服 危機管理能力 人を支える筋力 バランス力・体幹 忍耐力 集中力 集団行動の重要さ 団結力

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感動させたいか」については、約75%があてはまると 回答し、どちらかといえばあてはまる(20%)を合わ せると、94.9%が見ている人を感動させたいと考えて いる。「組体操をすることで学年やクラスの中が深まる と思うか」については、あてはまるが60.4%、どちら かといえばあてはまるが31.9%であり、全体の92.3% がそう考えている。「難度の高い技を通して子どもの団 結力や達成感を高めたい」については、84.7%があて はまる、どちらかといえばあてはまると回答した。一 方、全体の約8割(79.1%)は「簡単な技でいいので、 けがは避けたい」と回答し、全体の約9割(90.6%) は「子どもに無理のない技を多く取り入れたい」と回答 している。学生の意識の中に、簡単な技でいいので、け がは避けたい、子供に無理のない技を取り入れたいとい う思いと、難易度の高い技を通して子供の団結力を深 め、達成感を高めたいという、相反する思いが読み取れ た。「ピラミッドやタワーは、高ければ高いほど見栄え がする」については、あてはまる、どちらかといえばあ てはまるを合わせると、8割以上(82.1%)がそう思 うと回答した。「できるだけ難易度の高い技を教えたい (5段以上のピラミッドや3段以上のタワー)」に関し ては、約半数(49.2%)がそう思うと回答した。「低い 段数のピラミッド(2~4段程度)や一人技など簡単な 技だけでは面白くない」については、半数以上(あては まる13.9%、どちらかといえばあてはまる40.7%、合 計54.6%)が肯定的にとらえており、「組体操は危険を 伴うからこそ達成感が大きくなる」に関しては、ほぼ 半々となった(どちらかといえば肯定的が47.4%、ど ちらかといえば否定的が52.6%)。以上の結果から、組 体操のとらえ方の中に、ピラミッドやタワーは高いほう が見栄えがする、危険も伴うがその分達成感も大きくな り、見ている人を感動させることができるという意識 があると推察される。図9の項目9,10,の回答から、 約半数の学生は、簡単な技だけでは面白くないと感じ、 できれば難易度の高い技を教えたいと考えていると推測 され、このような意識が「見栄え」や「見ている人を感 動させたい」というショー的要素と結びついたときに、 より巨大化、より高層化へと進んでしまう可能性がある のではないかと考える。 ⑶ 組体操の事故やケガに対する危険認知度 3.4 10.3 13.9 16.7 24.8 30.8 40.4 43.8 46.0 60.4 74.9 10.3 38.9 40.7 30.8 57.3 48.3 44.3 46.8 38.7 31.9 20.0 32.5 40.2 33.5 35.5 12.8 18.4 12.8 8.5 13.6 6.4 4.3 53.8 10.7 12.0 17.1 5.1 2.6 2.6 0.9 1.7 1.3 0.9 0% 20% 40% 60% 80% 100% 11. 組体操で骨折は仕方のないことである 10. できるだけ難易度の高い技を教えたい    (5段以上のピラミッドや3段以上のタワー) 9. 低い段数のピラミッド(2~4段程度)や   一人技など簡単な技だけでは面白くない 8. 組体操は危険が伴うからこそ達成感が   大きくなる 7. ピラミッドやタワーは、高ければ高いほど   見栄えがする 6. 簡単な技でいいので、けがは避けたい 5. 難易度の高い技を通して、子どもの団結   力や達成感を高めたい 4. 子どもに無理のない技を多く取り入れた   い 3. 組体操でしか得ることのできない力があ   る 2. 組体操をすることで、学年やクラスの中   が深まると思う 1. 見ている人を感動させたい あてはまる どちらかというとあてはまる どちらかというとあてはまらない あてはまらない 図9 組体操に対する意識(考え方やとらえ方) n = 235

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 年間8000件以上、組体操中に事故が起きていること を知っていた割合は12.8%であり、約9割弱の学生は 知らなかった(図10)。過去46年間に組体操で死亡事 故が起きていることを知っている割合は8.5%、組体操 の事故で障害が残った事例があることを知っている割 合は2.6%であった。大阪府のY市立中学校で10段ピラ ミッドの崩壊があった事例を知っていた割合は31.9%、 1990年、福岡県の県立高校で8段ピラミッドの崩壊に より首を骨折、脊髄損傷した事例を知っていた割合は 17.9%であった。以上のことから、組体操中の事故や 事故事例の認知度は低いことがわかった。 ⑷ ピラミッドに関する知識  10段ピラミッドで、最も負荷のかかる位置の子供に は、約3.4~3.9人分の体重がかかることを認知している 割合は12.3%であった。ピラミッドが崩壊し始めると、 手の施しようがないことを認知している割合は31.5% であった(図10)。 ⑸ 行政の通知に関して  2016年にスポーツ庁が出した「組体操による事故防 止について」の通達に関しては、まったく知らないが 67.1%を占めた(図11)。聞いたことがあるは28.9%、 見たことがあるは1.8%であり、内容を理解している割 合は2.2%であった。福岡市の市立学校で組体操のピラ ミッドやタワーが禁止になったことに関しては、知って いるが46.8%、知らないが53.2%でほぼ半々の割合と なった(図12)。組体操の事故防止に対する教育行政の 動きに関しては約7割の学生が知らず、聞いたことや 見たことがあっても内容を理解している割合はわずか 2.2%であり、組体操に対する社会の動向を学生が認知 していないことが明らかになった。福岡市立学校の通知 に関しては約半数は知っていたものの、スポーツ庁の通 知を知らないことから、ピラミッドやタワーが禁止に なった理由に関しては知らないと思われる。

ま と め

 本研究の目的は、小学校教員を志望する学生の組体操 に対する意識、安全性や社会動向に関する認知度を把握 することであった。本調査の分析により、以下のことが 明らかになった。①9割以上の学生は組体操の経験があ り、6割以上は小学校期に経験していた。組体操に対し ては好意的にとらえており、友達との仲が深まり達成感 や団結力を得られること、自分や見ている人が感動でき ることに魅力を感じている。②組体操の実施には肯定的 であり、運動会で組体操を取り入れたいと考える学生は 8割以上にのぼった。しかし、指導には自信がなく、組 図10 組体操の事故やケガに対する危険認知度 n = 235 31.5 12.3 17.9 31.9 2.6 8.5 12.8 87.2 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100% ピラミッドが崩壊し始めると、近くで見守って いる教員は手の施しようがない 10段ピラミッドで、一番負荷のかかる位置の 子供には約3.4~3.9人分の体重がかかる 福岡県立高校で、8段ピラミッドの崩落によ り首を骨折し脊髄損傷の後遺症が残った (1990年) 大阪府Y市立中学校で、10段ピラミッドが崩 壊し骨折を含む負傷があった 過去46年間に組体操による事故で92人に 障害が残った 過去46年間に、組体操の事故で9名死亡 している(2014年スポーツ庁より) 知っている 知らない 年間で8000件以上、組体操中に事故がお こっている(2014年スポーツ庁より) 91.5 97.4 68.1 82.1 87.7 68.5

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体操を実施したい思いと実際の指導の自信との間には乖 離がみられた。③3割程度ではあるが指導に自信がある と回答した学生の判断基準は、自身の経験や主観的な感 情であった。④団結力、達成感等の組体操でしか得るこ とのできない教育的な意義を見出している。⑤簡単な技 でいいのでけがは避けたい、子供に無理のない技を取り 入れたいという思いと、難易度の高い技を通して子供の 団結力を深め達成感を高めたいという、相反する思いが 読み取れた。⑥組体操のとらえ方の中に、ピラミッドや タワーは高いほうが見栄えがする、危険も伴うがその分 達成感も大きくなり、見ている人を感動させることがで きるという思いがあることがわかった。⑦約半数の学生 は簡単な技だけでは面白くないと感じ、できれば難易度 の高い技を教えたいと考えていた。⑧組体操の事故やケ ガに対する認知度及びピラミッドの危険性に関する認識 は低かった。また、組体操に対する社会動向に関する認 知度は低く、内容も理解している割合は低かった。  組体操は、学習指導要領に記載されている内容ではな い6)。そのため、多くの教員養成系の大学では内容を扱 うことは少ないと思われる。しかし、今回の調査を受け て、教員の意識を高めるために、将来、小学校教員を志 望する学生に対して、組体操の事故や事故事例といった 組体操のリスクや社会的動向に加え、組体操について考 える機会の提供が必要であると感じた。組体操はピラ ミッドやタワーといった見栄えの良い大技だけではな い。難易度は高くなくても、達成感や団結力を感じられ る組体操はある。今後、どのような形で組体操が可能な のか、また組体操ではなく他の形で工夫できないか等、 柔軟な発想で学生と共に考えていきたいと考える。 (注1) 日本スポーツ振興センターで組体操のカテゴリーが設 定されたのは、平成23年(2011年)以降であり、それ以前 のデータはない。 (注2) 日本スポーツ振興センターによる学校管理下の災害 「平成29年度版」のデータをもとに算出した。

謝  辞

 本研究のアンケートの一部は、馬場ゆうなぎさんと作 成したものです。ここに記して感謝いたします。本研究 に際し、ご協力いただいたすべての方々に感謝申し上げ ます。

参考文献

⑴ 日本スポーツ振興センター 学校事故事例検索データベー ス http://www.jpnsport.go.jp ⑵ スポーツ庁 組体操等による事故防止について 別添1  平成28年3月25日 2016 ⑶ スポーツ庁 組体操等による事故防止について 平成28 年3月25日 2016 ⑷  福 岡 市 教 育 委 員 会 PRESS RELEASE http://www.city. fukuoka.lg.jp 2016 ⑸ 日本スポーツ振興センター 学校管理下の災害「平成29 年度版」 2017 ⑹ 文部科学省 小学校・中学校・高等学校学習指導要領(平 図11 認知度:2016年スポーツ庁「組体操等による事故の防止について」 n = 228 図12 認知度:福岡市立の学校では、組体操のピラミッド、タワーを禁止(2016) n = 235 全く知らない きいたことがある 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 内容について理解している 見たことがある 知っている, 46.8 知らない, 53.2 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

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成29年告示)解説 体育編 2017 ⑺ 独立行政法人日本スポーツ振興センター 平成28年度ス ポーツ庁委託事業 スポーツ事故防止対策推進事業 体育的 行事における事故防止事例集 2017 ⑻ 内田良 教育という病―子どもと先生を苦しめる「教育リ スク」光文社新書 2015 ⑼ 学校リスク研究所 学校管理課の組体操による障害事故  http://www.dadala.net ⑽ 西山豊 都道府県組体操事故統計(2017年版) http:// www.geocities.jp 2017 ⑾ 日本スポーツ振興センター 学校の管理下における事故の 統計情報や事例 http://www.jpnsport.go.jp/anzen/anzen_ school//tabid/1624/Default.aspx ⑿ 奈良県 組体操による事故の概要 (独)日本スポーツ振 興センターの災害共済給付のデータより www.pdf.nara.jp/ ⒀ 千葉県教育委員会 組体操の実施に関する調査の結果につ いて http://pref.chiba.lg.jp/ 2016

参照

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