摂食態度と自尊感情,不安との関連
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(2) 主な質問内容は,質問紙を記入した時に考えた. 混合摂食群が拒食傾向群,正常摂食群よりも有意. こと,家族歴,成育歴,食生活,友人関係,異性. に得点が低く(pくO.05,pく0.01),過食傾向群が,正. 関係,自分の体型や体重についてなど。. 常摂食群よりも有意に得点が低かった(pくO.01)。. 第3章 結果. 4.男女間の比較. 1.記述統計量. 男女問のスコアにおいて,対応のないt検定を. 身長と体重からBody Mass Index(BMI,体重. 行った結果,体形評価,EAT・26,BITEでは,女. (kg)!身長(m)の2乗)を,成長停止以後の最高体重. 子が男性よりも得点が有意に高く(pくO.01),BMI,. から成長停止以後の最低体重を引いて体重差を算. 成長停止年齢では,男性が女性よりも得点が有意. 出した。. に高かった(pく0.01)。. 2.各尺度間の相関. また男女それぞれでPearsonの相関係数を算. 4尺度とBMI,体形評価,成長停止年齢,体重. 出した結果,男女共BMIと体形評価に. 差について,Pe肛sonの相関係数を算出した。そ. (r=O.612,PくO.01)(r=0,698,pく0.O1),BMIと体重. の結果,BMIと体形評価(r:O.54,pく0.01),体. 差に(r=0,472,pく0.01)(r:0,411,Pく0.01)に有意な. 重差(r=0.43,pく0.01)に有意な正の中程度の相. 正の相関が,ST細丁とRSESに有意な負の相関. 関が認められた。また,RSESとST㎜・T(r=0.68,. がみられた(r=・0,698,pく0.O1)(r=・O.652,pくO.01)。. pくα01)に有意な負の中程度の相関が認められた。. みられた。女性にのみ体形評価とSTAI・Tに. 3.摂食態度と各尺度との関係. (r=0,578,pく0.01)に有意な正の相関が見られた。. 全体を次の4群に分けた。まずBITE得点12. 5.面接調査協力者. 以上およびEAT・26得点57以下である73名(女性. 面接調査への協力が得られた8名のうち,正常. 47名,男性26名)を過食傾向群とした。次にBITE. 摂食は3名(a,c,h),過食傾向は4名(b,d,e,. 得点11以下およびEAT26得点58以上である63. g),混合摂食は1名(O,拒食傾向が0名であった。. 名(女性41名,男性22名)を拒食傾向群とした。. 第4章 考察. そしてBITE得点12以上およびEAT−26得点58. 不安と摂食態度,自尊感情との関係は,性差が. 以上である78名(女性61名,男性17名)を混合摂. ないことが示唆された。また本研究から,不安が. 食群とした。最後に,BITE得点11以下および. 出現した時,拒食傾向または過食傾向といった摂. EAT26得点57以下の328名(女性141名,男性. 食行動が防衛として使われ,自尊感情が低下する. 188名)を正常摂食群とした。4群を独立変数に,. と推測される。そして摂食態度の維持または変化. 各尺度を従属変数にして多重比較を行った。その. に伴い,自尊感情は変化すると考えられる。. 結果,体重差では混合摂食群,過食傾向群が正常. 女性が男性に比し摂食障害傾向が高いのは,社. 摂食群よりもそれぞれ有意に得点が高く. 会的文化的背景から性的成熟に否定的になりやす. (pく.0.05,pく0.01),体形評価では過食傾向群,拒食. いため,また女性は母親と同一化して女性性を獲. 傾向群,混合摂食群が正常摂食群よりもそれぞれ. 得しながら心的分離をしなければならないといっ. 有意に得点が高かった(pく0.O1)。ST㎜一丁では混合. た複雑な構造が生じるため,摂食態度が男性より. 摂食群が拒食群,正常摂食群よりも有意に得点が. も混乱すると考えられる。. 高く(pくα05,pくOlO1),過食傾向群が正常摂食群よ. 主任指導教員 岩井圭二先生. りも有意に得点が高かった(pくO.01)。RSESでは. 指導教員 細澤仁先生. 一147一.
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