小学校国語科文学教材における読みを深める発問の研究 : 第6学年教材「海の命」を手がかりにして
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(2) して第1場面の人物関係図を図Iとして示す。. 以上の5つのカテゴリーで,自らの発問を分類す. 「おとうといっしょに海にでるんだ。」. ることから発問の階層性を導きだす。階層性をも. 「太一はこう言ってはばからなかった。」. に発間を再構成することで,単元計画及び授業モ. ○白○二叉. デルを作成する。. 4 今後の課題 今後の課題としては,第1に,国語科文学教材に. ,蟄謝 獲物. 「じま トと なく」. 「海のどん荏一表情でも. おける読みが深まる発間について考察することで. 太一は好きだった。」. ある。教材「海の命」における読みが深まる発問. 「また住んでいた」. については考察できたが,それを一般化し,国語. ≠瘤なガ次. 科文学教材にまで広げることができていない。. よって今後は,国語科及び他教科における発間の. !○.㌃二㌻練∴. 第2に,実践をもとに授業モデルを修正するこ. @ rまるで岩のような魚ガ。」rロープを切る. とである。本研究では,作成した授業モデルを実. ・…一. ζ二.∵ 、/. 一般化についても視座を広げていきたい。. 践することができなかった。よって,授業モデル. ’^・㌧へしか方渕ま在かるた。」 海のめぐみ. 図1第1場面の人物関係図. は児童の姿が十分には見えないものとなっている。. 各場面の人物関係図を比較することで,視点人. 児童の実態に合った授業に再構成しなければなら. 物太一一一のr尊敬」への対象が拡散していくことが. ないと考える。今後は,実践の中で授業モデルを. 分かる。その過程を読みが深まる過程とし,より. 修正していきたい。. 客観的にするために,文学研究者の考察と比較し, 尊敬の対象を以下に示す。. 註及び主な参考文献. 第1場面. 海の命を大切にする父. (1〕大槻和夫編『国語科教育改善のための国語能力. 第2場面. 海の命を大切にする与吉じいさ. の発達に関する総合・実証的研究I. 第3場面. 与吉じいさを含む海の命. 第!−1場面. クエをも含む海の命. 第6場面. 家族を含む海の命. 一研究成果報告書一』1997。 (2)井上尚美『国語の授業方法論』一先杜,1983。. ・大内善一『国語科教材分析の観点と方法』明治. 第皿章 授業モデル「海の命」の開発. 図書,1990。. 第皿章では,実地研究皿での「海の命」を教材 とした自らの授業を分析する。授業記録から教師 の発問を抜き出し,分類することで,発問を再構 成していく。発問の分類は,以下のものを使用す. ・西郷竹彦監修 佐々木智治著『r海のいのち」の 授業』明治図書,2005。 ・田中実 須員千里編『文学の力×教材のカ 小. 学校編6年』教育出版,2001。. ・富安慎吾r文学教材における読みの可能性につ. る(2〕。. (T1). 指名・確認・説明・補足・整理などの発言. いての検討一立松和平【海のいのち梅の命】の. (T2). 語句や事実についての知識を尋ねる発間. 場合一」『島根大学教育学部紀要 第44巻別冊』,. (T3). テキストに表現されている内容の解釈につ. 2011。. いての発問. ・野口芳宏「発問」日本国語教育学会『国語教育. (T4). 推論・予測など。「行間を読む」発間. 辞典』朝倉書店,2001。 他多数。. (T5). 評価・批判・鑑賞についての発問. 修学指導教員 闘清和. 一117一.
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