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野生鳥獣対策における都市住民の協力態度の誘発に関する研究―都市住民の意識調査にもとづくゲーミングの設計とその評価を通して―

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Academic year: 2021

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(1)

野生鳥獣対策における都市住民の協力態度の誘発に

関する研究―都市住民の意識調査にもとづくゲーミ

ングの設計とその評価を通して―

著者

木暮 悠太

雑誌名

農業経済研究報告

49

ページ

48-48

発行年

2018-02-28

URL

http://hdl.handle.net/10097/00122824

(2)

平成 29 年度 資源環境経済学講座 修士論文要旨 (平成 30 年 3 月修了)

- 48 -

野生鳥獣対策における都市住民の協力態度の誘発に関する研究

―都市住民の意識調査にもとづくゲーミングの設計とその評価を通して―

木暮悠太(環境経済学分野) 【目的】 野生鳥獣が農林業に与える被害額は日本全国で毎年 200 億円前後にのぼり、生態系 に対する被害や人身被害も発生するなど、野生鳥獣問題は農業や農村の存在を脅かす だけでなく、日本社会が喫緊に取り組むべき重大な課題である 。野生鳥獣問題が発生 する原因として、社会の変化を背景とした野生鳥獣の個体数増加や生息域の拡大が挙 げられる。さらに、現在野生鳥獣対策の担い手である農家や狩猟者 への負担が大き く、野生鳥獣対策の担い手が減少傾向にある。 そこで本研究では、まず都市住民を「野生鳥獣問題の背景の構成要素かつ野生鳥獣 被害を受ける可能性を持つ主体」とした上で、都市住民に実行可能な野生鳥獣対策を 示す。そして、野生鳥獣対策における都市住民の協力態度 を誘発する講習会プログラ ムを設計し、その有効性を明らかにすることで、都市住民を含めた社会全体による野 生鳥獣対策を促すための 1 つの手法を提案することを目的とする。 【方法】 都市住民が実行可能な野生鳥獣対策の調査を猟友会への参与観察・文献調査・ヒア リングを通して行う。その結果と計画的行動理論に基づいて、都市住民の野生鳥獣対 策における協力態度のモデル化を行い、仙台市の人口集中地区の内、野生鳥獣による 影響を受けやすい地区に住む住民を対象にしたアンケート調査を基に実証する。その 結果を基に協力態度を誘発する手法として農業経営や野生鳥獣対策を経験するゲーム を開発し、それを用いた講習会プログラムを設計する。このプログラムに沿った講習 会を大学生を対象に実施し、講習会の前後でアンケートを行い評価する。 【分析結果】 都市住民が実行可能な野生鳥獣対策として「個体数管理・被害管理・生息地管理へ の協力、増税の受け入れ、イベントへの参加、野生鳥獣対策取り組み主体の商品購 入、ジビエ料理の消費」が挙げられた。アンケート調査の結果 (配布数 3000:有効回 答数 1040)を基に分析を行った結果、これらの対策への協力態度は住民が持つ「野生 鳥獣対策への統制感・主観的規範」と強い関係がみられることが分かった。 講習会前後で行ったアンケート結果(有効回答数 207)を、対応のあるt検定を用い て主観的規範の平均値の差を検定した。その結果、講習会後は学生が持つ主観的規範 が有意に高くなっていた(t(206)=8.81、 p <0.001、効果量:r=0.14)。 【結論】 本研究では、都市住民に実行可能な野生鳥獣対策を示し、都市住民の野生鳥獣対策 への協力態度と主観的規範に関係があることをアンケート調査を通して 示した。ゲー ムを用いた講習会を行うことで主観的規範が高まることを大学生を対象にした講習会 で確認した。以上より、本研究における講習会プログラムが都市住民を含めた社会全 体による野生鳥獣対策を促すための手法としての有効性を明らかにした。

参照

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