【韓国】
5月の市場動向トピックス
円高ウォン安の是正傾向 旅行会社のヒアリングでは、円高ウォン安の是正傾向が続き、訪日旅行の割高感の解消に 寄与し、若い世代を中心に訪日旅行需要が大いに喚起された。 航空・旅行会社の特価キャンペーンを利用した安い海外旅行のブーム 不景気や旅行業界内の競争激化により、航空会社・旅行会社が低価格の販促キャンペー ンを頻繁に行っており、それらの低価格商品を狙い、手軽に外国旅行に行こうとする層が若 年層を中心に増加した。特に円高の是正と訪韓日本人客の減少により、日本向けは低価 格商品が出やすい市況にあり、関心を集めている。 仏誕節による 3 連休 祝日の仏誕節が金曜であったことから、5 月 17 日(金)~19 日(日)の 3 連休を利用した短期 間の訪日旅行が伸びた。5月の主なプロモーション活動
旅行会社 20 社以上(40 商品以上)、ホテル予約サイト 2 サイト以上(10 施設以上)、エア ライン(3 社)、クルーズ会社(2 社)のプロモーションへの支援を行う共同広告を実施した。 TV ショッピング、E コマース、オンライン、印刷媒体など、多様な媒体を用いた共同広告におい て、訪日旅行の回復を牽引する個人旅行及び新規就航・増便などを活用した旅行を PR し、 訪日旅行需要を喚起した。 訪日旅行の回復が遅れている、中年夫婦の富裕層、家族層、独身女性層に対して、メディ アなどを通じた観光情報の発信を行い、日本ブランドの価値を再び高め、訪日旅行者数の 早期回復および拡大促進を図った。 「平成 24 年冬期風評被害対策特別事業」で展開した J-route ウェブサイトおよび J-route Facebook の継続的な運営で情報発信を続けた。 共同広告を行った地下鉄広告(一例) 情報発信事業による春からの Facebook カバー【台湾】
5月の市場動向トピックス
団体ツアーが好調 オープンスカイの継続的な好影響で、石垣~桃園便の新規就航や、静岡~嘉義チャーター 便運航開始など、日本各地への増便が続いている。ツアー価格は依然上昇傾向であるにも かかわらず、各地への増便という旅行がし易い好環境も後押しして、5 月の団体ツアーの売れ 行きは非常に好調となった。目的地は東京や関西方面、北海道が増加しており、なかでも北 海道便は、予約率が平均 95%を超過するなどの人気だった。 旅行の安全性への懸念 5 月は、北朝鮮のミサイル問題や鳥インフルエンザ発生やフィリピンとの紛争など、近隣国での 情勢変化により、韓国や中国大陸への渡航を回避する傾向がみられた。競合国の安全性 への懸念が高まり、訪日旅行が追い風となった。 教育旅行の需要増 4~5 月は台湾からの教育旅行シーズンである。前年に増して訪日教育旅行の需要が高ま り、多くの高校生が来日し、各地で日本の高校生らと交流を行った。福島県を訪問した学校 もあり、同県にとって今年度初の海外からの教育旅行となった。5月の主なプロモーション活動
5 月 10 日(金)~13 日(月)にかけて、高雄で行われた「高雄国際旅展」に、JNTO 共同事 業によりジャパンブースを出展し、日本観光の情報提供や現地旅行会社との連携により、訪 日旅行商品の販売を行った。 VJ 台湾サイトにて、今年のターゲット・デスティネーションの一つである北陸特集を掲載し、モ デルルートや周辺観光魅力の紹介を行ったほか、台湾市場向けの VJ・Facebook チャネルに て、継続的に食やイベント情報を発信した。 「高雄旅行博」 ジャパンブースの様子(左はブースを訪問いただいた馬英九総統)【中国】
5月の市場動向トピックス
円高の是正による訪日旅行のお得感の認知広がり VJ 日本紹介記事掲載事業により、『円安の今、日本旅行がお得』と題する記事が多数のウ ェブ媒体に掲載された。旅行会社の独自広告でも、『日本円が安値更新、遊びに行くなら 今!』という主旨の表現でお得感を強調した販売促進を行っている。 広東省における訪日旅行商品価格の下落 広州の旅行会社では、「東京+富士山 5 日間 3,999 元」「関西 4 日間 3,699 元」等の 4,000 元を切る激安ツアーを発売し、新聞広告の最も目立つ場所に掲載するなど、低価格を前面 に打ち出した販売戦略をとっている。他社も追随して市場全体で値下げ傾向にあり、5 月出 発ツアーは前年比で 5~10%程度価格が下落している。5月の主なプロモーション活動
5 月初旬より個人旅行に特化した情報発信を複数のウェブ媒体上で集中的に開始した。各 サイトのコメント欄では、訪日個人旅行のノウハウや費用についての質問や言葉の不安など が書き込まれ、それに対し訪日個人旅行体験者より具体的な回答がなされるなど活発な交 流が生まれており、個人旅行を促進している。 ・「新浪微刊(ブログ)」で日本紹介ブログ『随心日本(気の向くままに、日本)』を開始 http://kan.weibo.com/con/3574897452354694 ・「微博(ツイッター)」での情報発信の開始 http://e.weibo.com/visitjapancampaign ・人気旅行専門サイト「蚂蜂窝(Mafengwo)」に日本特集ページを開設し、訪日個人旅行 体験談を 100 人分掲載 http://www.mafengwo.cn/yp/japan/ ・旅行会社ウェブサイト「携程網(C-trip)」にて日本特集ページを開設し、記者による訪日取 材記事を掲載 http://pages.ctrip.com/commerce/promote/201305/vacation/jp/page.html 「蚂蜂窝(Mafengwo)」の日本特集ページ 「新浪微刊」の『随心日本』【香港】
5月の市場動向トピックス
仏誕節(5 月 17 日(金))と 3 連休を利用した訪日旅行者が寄与し過去最高を記録 2012 年は仏誕節が 4 月 28 日(土)であったが、2013 年は仏誕節が 5 月 17 日(金)となり、 3 連休であった。旅行会社へのヒアリングによると、この時期の訪日旅行客は 5 月の他の休日 よりも多かったという。 閑散期の格安航空券と円高是正の影響でショッピングを目的とした旅行が増加 旅行会社へのヒアリングによると、先月に続く航空会社によるプロモーション料金の設定と円高 の是正の影響で、特に東京や大阪でのショッピングを目的とした旅行者の増加が目立った。 旅行会社の中には 5 月出発の訪日旅行商品が完売し、直行便の航空座席の確保が困難 で、中国大陸、台湾や韓国経由で訪日旅行の航空座席の確保を検討していた旅行会社も あった。5月の主なプロモーション活動
夏版の広告デザインに円安の PR ロゴを埋め込み、ショッピング等の円高是正のメリットを前面 に打ち出した旅行会社との共同広告プロモーションを実施した。 WEB や Facebook において「鉄道旅行」や「ドライブ旅行」の情報を発信し、夏休みの訪日旅 行の需要喚起を行った。 夏版クリエイティブを利用した共同広告【タイ】
5月の市場動向トピックス
タイ国際航空等による座席供給の増加 タイ国際航空は、3 月下旬からの夏期スケジュールで、中部国際空港行きを週 4 便から週 5 便へ、新千歳空港行きを週 3 便から週 4 便へ増便した。その他に、GW 期に同社による富山 チャーター2 本、同航空及びバンコクエアウェイズによる沖縄チャーター、ジェットアジアエアによる 大阪チャーター各 1 本が運航され、引き続きタイからの訪日旅行は好調である。 訪日旅行商品の割安感が浸透 円高の是正とタイの旅行シーズンのピークが過ぎたことを背景として、訪日旅行の商品価格が 昨年の 6 万バーツ~7 万バーツ台(東京~大阪 5 泊 6 日程度)から 4 万バーツ半ばまで価 格帯が下がっており、訪日旅行商品のお得感が出てきている。5月の主なプロモーション活動
JNTO が沖縄県のメディア招請で取材協力した高級女性誌「Praew」が発売され、国民的ス ターであるバード=トンチャイさんが表紙を飾った「Bird in Okinawa」特集が掲載された。 5 月 30 日(木)にバンコクのウェスティングランデ・スクンビットにて、初めてリテーラー(小売業者) セミナーを開催した。これまでのセミナーは団体ツアーを造成するホールセラーなどを主な対象 としていたが、今回は訪日旅行商品の販売支援策として、直接顧客に販売を行うリテーラー 85 名に対して、日本の観光情報を提供した。 岡山市と和歌山県に協力し、岡山観光セミナー・商談会および和歌山観光セミナーを実施 した。 リテーラーセミナーの様子 高級女性誌「Praew」の 国民的スターによる沖縄特集【シンガポール】
5月の市場動向トピックス
訪日旅行の回復 旅行会社へのヒアリングによると、2011 年、2012 年と震災や円高のため訪日旅行を断念し、 他のアジア諸国へ旅行していた層が、2013 年に入り訪日旅行に戻ってきている。円高是正に より、ツアー料金が昨年に比べ 10~20%下がっているため、団体旅行だけでなく、個人旅行 も訪日旅行の商品販売とも好調である。団体旅行は、特に北海道方面への人気が高い。5月の主なプロモーション活動
5 月 16 日(木)~17 日(金)に東南アジア 6 カ国より 100 社以上の旅行会社を招請し、「Japan – ASEAN Travel Mart 2013」を開催した。シンガポールからは旅行会社 10 社が参加した。 「Japan-ASEAN Travel Mart 2013」では、約 1 週間の招請旅行、意見交換会、商談会を 行った。 14万人のファンを誇るFacebookの日本ファンページを通じて、食などその時期にしか体験でき ない日本の魅力の発信を毎日行った。またFacebook内の人気順(Like数の多いもの)は、桜 や温泉であった。他のページから共有した投稿でLike数が多かったものは、人気観光地や伝 統的な風景などで、白川郷(1,346 Like)、しばざくら(737Like)、富士山(1,338Like)、黒部 アルペンルート(1,070Like)、妻籠(983Like)、バラと東京タワー(816Like)だった。「Japan-ASEAN Travel Mart 2013」 商談会 Facebook での情報発信
【マレーシア】
5月の市場動向トピックス
北海道の桜シーズン到来に伴う旅行需要の増加
マレーシアからの訪日旅行では、桜は大きな訪問目的である。旅行会社のヒアリングでは、5 月は人気の高い北海道の観桜ツアーの人気が高かった。また、2013 年 3 月にマレーシアで開 催された旅行フェア「MATTA Fair Kuala Lumpur 2013」で、日本ブースで行った訪日旅行の 商品購入者による景品引き換え人数調査によると、購入者数は 2012 年 3 月の同フェアより も大幅に上回っている。 スクールホリデーに伴う家族旅行需要増 5 月 24 日(金)~6 月 2 日(日)のスクールホリデーに入り家族旅行が増加した。旅行会社か らは、特にマレー系マレーシア人の家族旅行が飛躍的に伸びているとの声が聞かれた。 円高是正に伴う訪日旅行需要の拡大 2013 年 1 月上旬からの円高の緩和基調が継続しており、前年同月比で約 25%ほど円が下 落している。訪日旅行の割安感は個人旅行者の増加にとって追い風となっている。 総選挙後の組閣体制による経済方針への不安が旅行需要を抑制 5 月 5 日(日)の総選挙の結果、中華系与党(MCA)が大幅に議席を減らし、今回の組閣に は参加しないことが決まった。旅行会社へのヒアリングでは、中華系富裕層の間で政府の経 済方針発表(5 月 15 日頃)まで旅行を控える傾向が見られるとともに、新規予約の鈍さが指 摘された。
5月の主なプロモーション活動
Facebook にて、食や季節感のある話題等、旬な日本の情報を随時発信し、日本の魅力を 訴求している。マレーシアの Facebook はシンガポールと共有しており、総ファン数 14 万人で、 そのうちマレーシアのファン数は 2 万 5 千人を占めている。 Facebook での情報発信 (シンガポールの Facebook と共通)【豪州】
5月の市場動向トピックス
日本への SIT 旅行動向 旅行会社へのヒアリングでは、今シーズンのスキー旅行の需要は知名度の高い地域を中心に人気を 博した。来シーズンも現在の円高是正を背景として、訪日スキー旅行に期待を寄せている。また、豪 州の教育旅行シーズンは 9 月頃であるが、震災後に中止されていた教育旅行の需要も少しずつ回 復してきている。5月の主なプロモーション活動
2013 年 5 月 19 日メルボルン、5 月 26 日にはシドニーにて「Snow Travel Expo 2013」が開催された。 一般消費者向けの旅行博で、来場者数はメルボルンでは約 6,000 名、シドニーでは約 7,000 名強と、 年々増加している。日本からは長野、新潟、北海道、東北の関係者が参加した。日本ブースは共 通のステッカーやのぼりで装飾し統一感を持たせ、大変な賑わいをみせた。また日本人の気質を描い た「普遍的な日本の魅力」DVD をブースにて放映し、来場者に PR した。
「Snow Travel Expo 2013」が開催された翌日、5 月 20 日メルボルン、5 月 27 日シドニーにて、旅行 会社、メディア向けの「Snow Adventure セミナー」と商談会を開催した。例年参加するリゾート以外 に今年は青森の八甲田山や長野の斑尾高原リゾートなどが初参加した。両セミナーともにエージェン トやメディアが 70 名から 100 名集まり、日本の各スノーリゾートの魅力を PR する良い機会となった。 共同広告オンラインバナー JNTOブース アンケート回答者へのカイロ Japan ブース共通のぼり Sake試飲 在シドニー日本総領事ご挨拶 セミナー会場