• 検索結果がありません。

h t t p : / / w w w. f o o d - c o m m u n i c a t i o n - p r o j e c t. j p / 5,GFSI による国際標準化の経緯と今後の展望について GFSI による国際標準化の経緯と今後の展望 について テュフラインランドジャパン

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "h t t p : / / w w w. f o o d - c o m m u n i c a t i o n - p r o j e c t. j p / 5,GFSI による国際標準化の経緯と今後の展望について GFSI による国際標準化の経緯と今後の展望 について テュフラインランドジャパン"

Copied!
64
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

h t t p : / / w w w . f o o d - c o m m u n i c a t i o n - p r o j e c t . j p /

5,GFSIによる国際標準化の経緯と今後の展望について

GFSIによる国際標準化の経緯と今後の展望

について

Copyright (C) 2014 MAFF All Rights Reserved. 61

テュフラインランドジャパン

株式会社

(2)

GFSIによる国際標準化の経緯と今後の展望について

テュフ ラインランド ジャパン 株式会社

製品部 リテーラーサービス 食品安全グループ シニアエキスパート

岡 田 綾 子

2014年5月30日

資料6

(3)

63 Presentation TÜV Rheinland

本日、お話をする内容

1. GFSI-民間による国際標準化

2. GFSI承認スキーム

(4)
(5)

Presentation TÜV Rheinland 65

1-1. 国際規格と民間規格

WTO -TBT協定 国際規格・ガイドライン等が存在する場合は、WTO加盟国は、その国際規格・ガイドライン等にもと づいて各国の規則策定およびその施行を進めるべきであると明記。 「コーデックス委員会 、国際獣疫事務局(OIE)、および、国際植物保護条約(IPPC)の枠組み内 で運営される関連国際および地域組織を含む関連国際機関によって開発された国際規格、ガイドライ ン、および、提言を基礎とした加盟国間での調和のとれた衛生および植物検疫措置の利用をめざす」 WTO -SPS協定 国際規格 例えば、HACCPの場合; コーデックス CAC/RCP 1-1969 条例(管理運営基準) 地方自治体 国(日本) 食品衛生法 食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関す る指針(ガイドライン) 1979年GATT東京ラウンド貿易の技術的障害に関する協定: 1994年GATTウルグアイラウンド衛生および植物検疫措置の適用に関する協定: 民間規格 民間の持つスピードと、市場影響力で、GFSIによる国際標準化が促進。 ISOは国際規格?民間規格? 食品企業 遵守義務 任意 任意 1947年より国際標準を策定 ISO22000

(6)

• 民間食品規格は、その範囲、所有、目的において大きく異なる。それゆえ、その影響を一般化する ことは不可能である。 • 民間規格の普及の主な要因は多くの政府が食品産業に対して彼らの製造・販売する食品の安全性を 確実にすることを要求したことによる。 • 民間規格がより処方箋的な指針を出していることについて、長所と短所の両方が示唆された。 • 民間規格への認証が開発途上国の多くの食品事業者にとって市場開放の機会となったものの、認証 コストは特に中小事業者に対して過度な負担となりうる。 • 開発途上国のコーデックス規格を実行する(およびこれらが効果的に実施されていることを表明す る)能力はこれらの国々の生産者・加工者による民間規格の実施への困難をかなりの程度低減する。 • コーデックスのプロセスは182か国に開放されており、コーデックス規格策定プロセスに関わる民間 分野を組み入れるメカニズムがある。 • ほとんどの民間規格およびそのスキームは、広いステークホルダーからのインプットに対して制限 がある。 • 規格構築だけでなくその実施において透明性が必要である。

1-2. コーデックス委員会による民間規格調査結果(2010年)

2005年、WTO-SPS委員会において、民間規格の台頭に関する問題提起があった。 その後、さまざまな国際機関でこの問題について討議され、コーデックス委員会では、 民間規格の市場における重要性を認めた上で、以下のように結論づけた。 国際機関・民間機関等ステークホルダーの協働の有用性を示唆している。

(7)

67

2.GFSI承認スキームについて

(8)

2000年、TCGF(旧CIES)の会議において、食品事業者のCEOたちは、“食品安全”は非

競争分野として取り扱われるべき課題であるとし、CIESの下位組織としてGFSIを設置

することに合意した。

~ TCGF(The Consumer Goods Forum)によって運営されている機関 ~

The Consumer Goods Forumの前身であるCIES(food Business Forum)は、1953年に設

立された、唯一の独立した国際食品業界ネットワークであり、現在では、3大陸、70ヶ

国、650以上の小売業者・製造業者等からなる機関。

(9)

69 消費者の食品安全を求める声が高まるとともに、消費者嗜好はさまざま多様化し、市場変化のスピー ドは速い。そういったなか、欧州市場で寡占化した(つまり市場で影響力をもつ)小売にとって、 増加していくPB(プライベートブランド)製品を効率的・効果的に管理していかなければならない という命題が背景にあった。  食品安全への取組の必要性  さまざまな小売による、さまざまな基準の存在  監査対応によって増えるサプライヤー負担 Presentation TÜV Rheinland

2-2. GFSI設立(2000年)の背景

欧州-食品安全行政 BSEやダイオキシン等の食品事故の発生、遺伝子組換え作物問題等 “食の安全”が議論されるなか、2000年「食品安全白書」が発行され、 食品安全行政に対する指針が提言された。  食品安全に関する全ての点から独立した科学的助言、ラピッドアラートシステムの運営、及び、リ スクコミュニケーションに責任をもつ機関の設立  「農場から食卓まで」の全ての食品の観点を網羅する、改良された法的枠組み  国による管理システムのさらなるハーモナイゼーション  消費者とその他ステークホルダーとのダイアログ 欧州-小売業界 ~ 世界の食品安全行政の方向性を明確にした文書 ~

(10)

2-3. GFSIの目的および主な活動

サプライ チェーンの コスト管理 食品安全 リスク 低減 能力開発と キャパシティ ビルディング 知識共有及び ネット ワーキング

以下4つの目的のもと・・・

第三者認証スキームの承認 第三者認証前段階の組織むけ指針の策定・活用

(11)

Presentation TÜV Rheinland 71

2-4. GFSI承認スキーム -

2014年5月現在 9スキーム

GFSIウェブサイトより ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨

(12)

2-5. GFSI承認スキーム - 概要

スキーム スキームオーナー マネジメントシステム 対象プロセス

①BRC Global

Standard BRC-英国小売協会 HACCP・GMPを含む食品品質・安全マネジメントシステム 添加物等を含む一般食品・食品包装資材製造 ②CANADA GAP CanAgPlus(カナダ) HACCP・GAPを含む食品安全マネ

ジメントシステム 農産物生産 ③FSSC22000 食品安全認証財団(オラ ンダ) HACCP・GMPを含む食品安全マネジメントシステム 添加物等を含む一般食品・食品包装資材製造 ④Global Aquaculture Alliance Global Aquaculture Alliance (米国) HACCP・GAPを含む食品安全マネ ジメントシステム 水産物加工 (養殖は承認範囲外) ⑤Global GAP Food Plus(ドイツ) HACCP・GAPを含む食品安全マネ

ジメントシステム 農産物生産・取扱

⑥Global Red Meat

Standard Danish Agriculture & Food Council (デンマーク)

HACCP・GAP/GMPを含む食品品

質安全マネジメントシステム 畜産、畜産製品加工

⑦International

Featured Standard HDE(ドイツ小売協会) HACCP・GMPを含む食品品質・安全マネジメントシステム 添加物等を含む一般食品・食品包装資材製造 ⑧Primus GFS Azzule Systems (米国) HACCP・GAP/GMPを含む食品安

全マネジメントシステム

農産物生産、農産物加工 (常温品含む)

⑨SQF Safe Quality Food Initiative-SQFI ( Food Marketing

HACCP・GAP/GMPを含む食品品

質安全マネジメントシステム 農業、畜産業、一般食品・飼料・食品包装資材製造、 保管・物流

(13)

Presentation TÜV Rheinland 73 Dutch HACCPを運営している食品安全認証財団(オランダ)が、ダノン、 クラフト、ユニリーバ、ネスレ等で策定されたPAS220とISO22000を採用 し、規格化した。認定規格はISO17021。納入要件として活用する場合、二 者監査との併用で活用される傾向にある。 2010年からGFSI承認スキームとして運営 90 登録認証機関 7000 被認証組織 144 ヶ国 トップ 5 国: 米国、中国、日本、インド、オランダ

2-6. GFSI小売系スキームと製造業系スキーム

小売系スキーム - IFS,BRC, SQF 製造業系スキーム - FSSC22000 GFSI設立初期段階に承認された規格として、英国小売協会に策定されたBRC、ドイツ 小売協会がフランス・イタリア小売協会と協働で策定したIFSの2つがあり、これら は広く世界に普及している。オーストラリア政府によって策定され、現在、米国FMI (食品マーケティング協会)の管理にあるSQFも、2005年に承認された。 小売系スキームは、ISO/IEC17065を認定規格に採用しており、小売によるPB製品の サプライヤー管理の色が強い。また、これらは品質要求事項を含む。

(14)

ISO 17021 ISO/IEC 17065  マネジメントシステムの文書化、実施  製品とその製造の適合性  契約への適合  特に関連法への準拠システムの有効性  広範な適用範囲選択プロセスの二段階審査  製品グループ及びプロセスに関するシステマ ティックな適用範囲選択  報告書内容細部は、各認証機関が独自に設定。  顧客要求事項を含めた評価  3年の認証サイクル  製品及びプロセスに特定の監査員資格  スキーム・オーナーによるサーベイランスの標 準化された規則  1年の認証サイクル ー 有益な一貫性の保証 を提供

2-7. ISO17021とISO/IEC 17065比較

以下、IFSウェブサイトに掲載された、BRC、IFS、SQFの3者連名で発行されている“The Benefits of Choosing an ISO/IEC 17065 Managed Scheme”(ISO/IEC 17065管理スキームを選択する利点) より、抜粋・仮訳。

尚、ISO/IEC17065管理スキームによる文書であるため、その点は考慮した上での理解が必要である。

(15)

Presentation TÜV Rheinland 75

2-8. IFSが欧州大陸で機能している*と考えられる理由

 欧州小売は寡占化しており、影響力を行使しやすいこと。  欧州の社会機構として、規格を策定して運用すること、あるいは、第三者による監査に対して受容・活用する素 地があること。 *“機能している”:GFSIの設立目的であった“食品安全リスクの低減のための第三者認証の活用”という点から、その目 的の達成度が高いと判断したことを意味する。  ドイツを中心とした欧州大陸の小売が、PB製品をサプライヤーに製造委託する際の要求事項とい う観点から策定され、そのスタンスが貫かれていること。(小売協会が策定しているため、改訂 の際も、小売の意見が反映される。要求事項は、安全だけでなく、品質要求事項、GMO等の事項 も含む。)  ドイツを中心とした小売は、サプライヤーに対して、IFSの認証取得を要求している場合が多く、 また、認証取得だけでなく、高レベル合格を課している場合もある。(第三者認証であるが、第 二者監査的)  スキーム設定当初から、厳格な監査員制度を維持し、カリブレーション教育や短期間(2年間)で の資格更新を求めていること。  規格改訂頻度が頻繁(2-3年毎)であり、規格の改訂と改訂との間に、規格解釈やルールの徹底化 のための文書が発行される。  ISO17065にもとづく製品・プロセス認定認証に拘り、監査に伴う不確実性を可能な限り低減す るスキームづくりを行っている。 社会的背景 スキームをつくる組織(スキームオーナー)と、スキームを使う組織(顧客、認定・認証機関、サプライヤー) の関係が構築されている。そして、関係者で目的達成のための継続的改善を進めている。

(16)

認 定 機 関 審 査 機 関 食品企業 ISO17011 規 格 策 定 機 関 国際認定フォーラム 国際規格策定機関 オブザーバー 参加 認定・登録 認 証 ・ 登 録 参画 参 画 規格採用 規格採用 参画 ISO系

2-9. GFSI承認スキーム認証関係図(ISO22000認証との比較)

認定・登録 認 証 ISO17065 GFSI

(Global Food Safety Initiative) ベ ン チ マ ー ク 契約 登録 小売事業者 各社 安 全 ・ 品 質 管 理 (S ・O に よ っ て 異 な る )

The Consumer Good Forum

参 加 参 照 規格採用 GFSI系 スキーム・オーナー ISO17021 スキーム・オーナーは民でも官でも可。

(17)

英国 2482 17% イタリア 1554 11% オランダ 1059 8% 米国 1044 7% スペイン 1043 7% 中国 805 6% フランス 716 5% ベルギー 575 4% ドイツ 464 3% ポーランド 358 3% その他 4171 29%

認証取得数(世界)

16,773工場

中国:1,308工場

日本: 3工場

(2014年5月20日現在)

2-10. BRC(英国小売協会)食品スキーム普及状況

世界で最も普及しているGFSI承認スキーム(食品製造) 77 ※グラフは2011年の認証数 Presentation TÜV Rheinland

(18)
(19)

 今後も、世界の食品認証制度において、GFSI承認スキームがイニシアティブを持ち続けることは必至 である。  米国・FDAは、2013年7月26日、ヒトや動物の消費する食品の輸入に対する外国供給業者検証プログ ラムの提案規則(第301条)を発表して輸入業者による輸入食品の監督を大幅に強化するとともに、輸 入食品の安全監査を実施する第三者監査人を認定するプログラムを規定する提案規則(第307条)を公 表した。この制度において、GFSI承認スキームがどのような位置づけになるかの詳細は未定であるもの の、今後、食品認証制度において、国際機関、国家、民間機関のさらなる協働の必要性は高まっていく ものと思われる。  GFSIガイダンス・ドキュメント*は、その改訂のたびに、詳細の規定化、厳格化がなされており、そ れらの改訂を受け、既存GFSI承認スキームの改訂が行われているケースが散見される。これらの改訂 が、それぞれ設立背景、ステークホルダー、社会環境が異なるスキームの効果的な発展につながるかど うか、注意深く監視されなければならない。同様に、監査員力量やスキームの完全性のためのペナル ティを含むプログラム等の仕組みの強化が、第一義的な目的である「食品安全リスクの低減」を効果的 に実現する範囲において展開されていくことへの監視も必要である。  現在、GFSIでは、食文化やPRPの違い等、ローカル要求を反映させた食品認証制度を検討する状況に はない。そのため、いままで独自のアプローチで食品安全を追及してきた日本の食品事業者が、今後、 有効な国際標準化を果たすための最良の対策が議論されなければならない。 Presentation TÜV Rheinland 79

3-1. GFSI承認スキームの今後の展望

*スキームをベンチマークし、承認するために策定されているGFSIの基準書

(20)

www.tuv.com お問い合わせ先: テュフ ラインランド ジャパン 株式会社 製品部 リテールサービス 食品安全グループ food-safety@jpn.tuv.com

Thank you !!

(21)

h t t p : / / w w w . f o o d - c o m m u n i c a t i o n - p r o j e c t . j p /

6,農業生産工程管理(GAP)について

農業生産工程管理(GAP)について

Copyright (C) 2014 MAFF All Rights Reserved. 81

生産局 農産部技術普及課

新技術企画班

(22)

平成26年5月30日

フード・コミュニケーション・プロジェクト(FCP)

国際標準に関する勉強会

生産局農産部技術普及課

農業生産工程管理(GAP)について

資料7

(23)

本日お話しすること

1.農業生産工程管理(GAP)とは

2.我が国におけるGAPの取組状況

3.意向調査結果から分かること

4.GAPの普及について

5.国際的な動向

(24)
(25)

農業生産工程管理(GAP)の定義

3

機関・団体

「GAP」の定義

農林水産省ガイ

ドライン

農業生産工程管理

(GAP:Good Agricultural Practice)とは、

農業生産活動を行う上で必要な関係法令等の内容に則して定

められる点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な

実施

記録

点検

及び

評価

を行うことによる

持続的な改善活

のこと。

国連食糧

農業機関

(FAO)

(仮訳)GAPとは、農業生産の環境的、経済的及び社会的な持

続性に向けた取組であり、

結果として

安全で品質の良い食用

及び非食用の農産物をもたらすものである。

(26)

準備

育苗

栽培管理

収穫・調製・出荷

□ 堆肥等の有機

物の施用による

土づくりを行い

ましたか

□ 機械作業の際の

作業服は袖や裾が

締まるものを着用

しましたか

□ 収穫コンテナの

洗浄等収穫物の病

原性微生物等によ

る汚染予防対策を

行いましたか

点検項目のイメージ(野菜の例)

□ 用水の水源を

把握してますか

□ 種子証明

書・購入伝票

を保管してい

ますか

□ 農薬は、栽培マニュアルや農

薬ラベルに記載されている薬

剤、使用量を守って使用しまし

たか

□ 肥料又は液

肥は、施肥基準

に基づいて施用

しましたか

(27)

① 合意形成・体制作り

② (Plan)農場利用計画・点検項目の作成

③ (Do)実践・記録

④ (Check)点検・評価

⑤ (Action)改善

5

農業生産工程管理(GAP)の実践の流れ

(28)

「後始末より未然防止」

の考え方を基本とし、国産農林水産物や食品の安全

性を向上させる

「食料・農業・農村基本計画」(平成22年3月)における

食品の安全性向上に関する考え方

(29)

2.我が国におけるGAPの取組状況

(30)

(産地数)

導入産地数の推移

農林水産省調べ(平成25年3月末現在)

※集計対象は野菜、米、麦、果樹、大豆の産地強化計画等を作成している

平成27年度末に 3,000産地とする ことを目標

(31)

農林水産省調べ(平成25年3月末現在)

平成24年3月時点

平成25年3月時点

都道府県

GAP

基礎GAP

民間団体のGAP

JAグループ

GAP

その他のGAP

9

GAPの種類別内訳

(32)

第3 食料、農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策

1.食料の安定供給に関する施策

(1)食の安全と消費者の信頼確保

② フードチェーンにおける取組の拡大

ア 生産段階における取組

農業生産工程管理(GAP)については、生産者の主体的な取組が進

んだが、いまだ産地の導入は限定的な状況にとどまっている。また、

内に様々なGAPが存在

するとともに、

科学的知見や消費者・実需者ニ

ーズを踏まえた取組への対応も十分に進んでいない

状況にある。

このような実態を踏まえ、食品安全に加え、環境保全、労働安全のよ

うに

幅広い分野を対象とする高度な取組内容を含むGAPの推進

は、

消費者・生産者双方がメリットを享受

できるものと考えられることから

、その共通基盤づくりを進めるとともに、産地における更なる取組の拡

大と取組内容の高度化を推進する。

「食料・農業・農村基本計画」(平成22年3月)

(33)

○ 食品安全、環境保全や労働安全に関する法体系や諸制度を俯瞰

○ 我が国の農業生産活動において、特に実践を奨励すべき取組、法令等との

関連を明確化

○ 作物独自に適用される法令指針、生産工程を踏まえ、作物毎に取組事項を整理

①野菜、 ②米、 ③麦、 ④果樹、 ⑤茶、

⑥飼料作物、⑦その他の作物(食用:大豆等)、

⑧その他の作物(非食用:花等)、⑨きのこ

○ 国内には様々なGAPが存在

○ 科学的知見、消費者や実需者のニーズを踏まえた取組の必要性

○ 環境安全、労働安全等の幅広い分野を対象に高度な内容を含む

GAPは消費者・生産者の双方にメリット

GAPの共通基盤に関するガイドライン(H22.4)

農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン

11

(34)

(別添2) <平成23年6月30日版> 区分 番号 取組事項 取組事項に関連する法令等 ほ場環境の 確認と衛生管 理 1 ほ場やその周辺環境(土壌や汚水等)、廃棄物、資材等からの汚染防止(注1) ・「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガ イドライン)について」(平成16年2月27日付け食安発第 0227012号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知) ・「「栽培から出荷までの野菜の衛生管理指針」の策定につい て」(平成23年6月24日付け23消安第1813号農林水産省消費・ 安全局農産安全管理課長通知) ・コーデックス生鮮果実・野菜衛生実施規範(2003年7月第26 回コーデックス委員会総会採択) 農薬の使用 2 無登録農薬及び無登録農薬の疑いのある資材の使用禁止(法令上の義務) ・農薬取締法(昭和23年法律第82号) 3 農薬使用前における防除器具等の十分な点検、使用後における十分な洗浄 ・「農薬適正使用の指導に当たっての留意事項について」(平 成19年3月28日付け18消安第14701号農林水産省消費・安全 局長、生産局長、経営局長通知) 4 農薬の使用の都度、容器又は包装の表示内容を確認し、表示内容を守って農薬を使用 (法令上の義務) ・農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令(平成15年 農林水産省・環境省令第5号) 5 農薬散布時における周辺作物への影響の回避(法令上の義務) ・農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令(平成15年 農林水産省・環境省令第5号) ・「農薬の飛散による周辺作物への影響防止対策について」(平 成17年12月20日付け17消安第8282号農林水産省消費・安全 局長、生産局長、経営局長通知) 使用する水の水源(水道、井戸水、開放水路、ため池等)の確認と、水源の汚染が分かっ ・「「栽培から出荷までの野菜の衛生管理指針」の策定につい ガイドラインにおける取組事項(野菜) 1 食品安全を主な目的とする取組 食品安全、環 境保全、労働 安全等「主な目 的」ごとに整理 特に実践を奨励すべ き取組事項を記載 取組事項にる法令等を記載(法関連す 令等の内容は参考 資料集にとりまと め) 法令上の義務の場合 はその旨明記 作物毎に改定の日 付を明示

ガイドラインの構成

(35)

ガイドラインの具体的項目と関係法令(野菜①)

13 区  分 取組事項(概要) ほ場環境の確認と衛 生管理 ・ほ場やその周辺環境(土壌や汚水等)、廃棄物、資材等からの汚染防止 農薬の使用 ・無登録農薬及び無登録農薬の疑いのある資材の使用禁止 ・農薬の使用の都度、表示内容を確認し、表示内容を守って農薬を使用 ・農薬散布時の周辺作物への影響の回避 等 水の使用 ・使用する水源の確認と汚染が分かった場合の改善策の実施 肥料・培養液の使用 ・堆肥を施用する場合は、病原微生物による汚染を防止するため、数日間、高温 で発酵した堆肥を使用 ・養液栽培の場合は、培養液の汚染の防止に必要な対策の実施 作業者等の衛生管 理 ・作業者の衛生管理 ・手洗い設備やトイレ設備の確保と衛生管理 機械・施設・容器等 の衛生管理 ・農機具等の衛生的な保管、取扱、洗浄 ・調製・出荷施設等の適切な内部構造の確保と衛生管理 ・安全で清潔な包装容器の使用 等 収穫以降の農産物 の管理 ・貯蔵・輸送時の適切な温度管理の実施 ・収穫・調製・選別時の異物混入の防止対策の実施 食 品 安 全 青字は、23年6月改定で変更された取組事項。

農薬取締法

栽培から出荷ま での野菜の衛生 管理指針 コーデックス生鮮 果実・野菜衛生 実施規範

関係法令等

(36)

ガイドラインの具体的項目と関係法令(野菜②)

区  分 取組事項(概要) 農薬による環境負荷 の低減対策 ・農薬の使用残が発生しないように必要な量だけ散布液を調製 ・病害虫が発生しにくい環境づくり ・農薬と他の防除手段を組み合わせた防除の実施 等 肥料による環境負荷 の低減対策 ・土壌診断の結果を踏まえた施肥や都道府県の施肥基準等に則した施用 ・外来雑草種子等の殺滅のため、適切に堆肥化された堆肥の使用 土壌の管理 ・堆肥等の有機物の施用等による適切な土壌管理 ・土壌の侵食を軽減する対策の実施 廃棄物の適正な処 理・利用 ・農業生産活動に伴う廃棄物の適正な処理 ・農業生産活動に伴う廃棄物の不適切な焼却の回避 ・作物残さ等の有機物のリサイクルの実施 エネルギーの節減対 策 ・施設・機械等の使用における不必要・非効率なエネルギー消費の節減 特定外来生物の適 正利用 ・セイヨウオオマルハナバチの飼養に関する許可取得及び適切な飼養管理 有害鳥獣による被害 防止対策 ・鳥獣を引き寄せない取組等、有害鳥獣による農業被害防止対策の実施 環 境 保 全 地力増進基本指針 環境と調和のと れた農業生産活 動規範について 鳥獣による農林水産業等に 係る被害の防止のための

関係法令等

特定外来生物による生態系 等に係る被害の防止に関す る法律 農薬を使用する者が 遵守すべき基準を定 める省令 総合的病害虫・雑草 管理(IPM)実践指針に ついて 廃棄物の処理及び 清掃に関する法律

(37)

ガイドラインの具体的項目と関係法令(野菜③)

15 区  分 取組事項(概要) 危険作業等の把握 ・農業生産活動における危険な作業等の把握 農作業従事者の制 限 ・機械作業や高所作業等の危険を伴う作業の従事者などに対する制限 服装及び保護具の 着用等 ・安全に作業を行うための服装や保護具の着用、保管 作業環境への対応 ・農作業事故につながる恐れのある作業環境の改善等による対応の実施 機械等の導入・点 検・整備・管理 ・機械等の安全装備等の確認、使用前点検、使用後の整備及び適切な管理 機械等の利用 ・機械等の適正な使用 農薬・燃料等の管理 ・農薬、燃料等の適切な管理 事故後の備え ・事故後の農業生産の維持・継続に向けた保険への加入 労 働 安 全

関係法令等

農作業安全のため の指針について 毒物及び劇物取締 法 消防法 労働者災害補償保 険法 出入国管理及び難 民認定法

(38)

ガイドラインの具体的項目と関係法令(野菜④)

区  分 取組事項(概要) 技術・ノウハウ(知的 財産)の保護・活用 ・農業者自ら開発した技術・ノウハウ(知的財産)の保護・活用 ・登録品種の種苗の適切な使用 情報の記録・保管 ・ほ場の位置、面積等に係る記録の作成・保存 ・農薬、肥料の使用に関する記録・保存 ・種子・苗、堆肥、肥料、農薬等の購入伝票の保存 ・農作物の出荷に関する内容の記録の保存 生産工程管理の実 施 以下の手順による生産工程管理の実施 ①栽培計画など農場を利用する計画を策定した上で、上記の項目を基に点検項 目等を策定 ②点検項目等を確認して、農作業を行い、取組内容(複数の者で農作業を行う場 合は作業者ごとの取組内容、取引先からの情報提供を含む)を記録し、保存 ③点検項目等と記録の内容を基に自己点検を行い、その結果を保存 ④自己点検の結果、改善が必要な部分の把握、見直し ⑤自己点検に加え、産地の責任者等による内部点検、第二者(取引先)による点 検、又は第三者(審査・認証団体等)による点検のいずれかの客観的な点検の仕 組み等を活用 記録の保存期間 ・野菜の出荷に関する記録は1~3年間(流通実態に応じて設定) ・その他の記録は取引先等からの求めに対応するために必要な期間 全 般

関係法令等

農業の現場にか かる知的財産取 扱指針 種苗法 農業技術の基本 指針 食品衛生法

(39)

ガイドラインの参考資料集

取組事項に関する法令・指針等 の内容を記載しています。 ガイドラインに示す取組事項や 関係法令等の内容を具体的に 記載し、実際に取り組むべき事 項等を例示しています。 ガイドラインに示す各事項につ いて、以下の内容を記載 17

(40)

産地数 割合 平成24年3月  (3品目)

620

32%

平成25年3月  (5品目)

980

38%

ガイドラインに則したGAP導入産地(合計)

ガイドラインに則したGAP導入産地数

(※1) 農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン。 (※2) ガイドラインは、平成22年4月に野菜・米・麦について策定し、平成23年3月に果樹・大豆等 の作物を追加したため、平成24年3月は3品目、平成25年3月は5品目について調査している。 平成27年度末に 1,600産地とする ことを目標

(41)

3.意向調査結果から分かること

(平成24年8月実施「農業生産工程管理(GAP)

に関する意識・意向調査より)

(42)

○ 農業生産工程管理(GAP)の認知度 「知っていた」と回答した割合は農業者では48.2%、流通加工業者では23.6%、消費者では13.2%。 一方、「知らなかった」と回答した割合は、農業者では25.3%、流通加工業者では40.2%、消費者では57.0%。 ○ GAPの取組状況(農業者) 「取り組んでいる」と回答した農業者の割合は、47.6%となっている。 農業者 980人 (100.0%) GAPの取組状況(農業者) GAPの認知度(農業者、流通加工業者、消費者) 平成24年8月中旬~下旬にかけて、農林水産情報交流ネットワーク事業モニターに対して実施し、農業者モニター(畜産農家を除く)980名、流 通加工業者モニター(木材関係業を除く)542名、消費者モニター892名の計2,414名から回答を得たもの。

農業生産工程管理(GAP)に関する意識・意向調査

(43)

21 ○ GAPに取り組んでいる理由(複数回答(3つまで)) 「食品の安全性向上に役立つため」と回答した割合が78.8%と最も高く、次いで「環境保全に役立つため」(44.1%)、 「農業者として取り組むことが当然と考えているため」(37.6%)、「消費者に対してアピールできるため」(35.4%) の順となっている。

農業者の見方①

(44)

○ GAPに取り組んでいない理由(複数回答(2つまで))

「GAPについて知らなかったため」と回答した割合が48.4%と最も高く、次いで「GAPに取り組まなくても販売できる ため」(39.2%)、「指導者がいないため」(32.7%)、「取り組むメリットがないため」(24.7%)の順となっている。

(45)

23 ○ 農業者がGAPに取り組む必要性(消費者) 「取り組む必要がある」と回答した消費者の割合は92.4%となっている。 ○ 農業者がGAPに取り組むことが必要な理由(消費者) 「食品の安全性がより高まるため」と回答した割合が53.1%と最も高く、次いで「生産情報が明確になるため」(22.7%)、 「信頼できるため」(9.5%)の順となっている。 農業者がGAPに取り組むことが必要な理由(消費者) 農業者がGAPに取り組む必要性(消費者)

消費者の見方

(46)

○ GAPの取組について取引の参考としているまたは活用意向の理由(流通加工業者) 「既に取引の参考としている」または「取引上の参考として活用する意向がある」と回答した流通加工業者において、 その理由をみると、「食品の安全性がより一層高まるため」と回答した割合が36.7%と最も高く、次いで「安全を担保 する取組として、取引先や消費者に説明できるため」(36.1%)との順となっており、食品の安全性が重視されている。 GAPの取組について取引の参考としているまたは活用意向の理由 (流通加工業者) 36.7% 36.1% 14.5% 9.6% 0.9% 0.6% 1.5% その他 安全を担保する取組と 環境負荷が少ないため 品質が高いため 生産情報が明確 であるため 食品の安全性が より一層高まる ため 消費者から信頼 を得られるため 流通加工業者 324人 (100.0%)

流通加工業者の見方

(47)

4.GAPの普及について

(48)

都道府県における

推進方針の検討

・検討会等の開催

・調査、実証

GAPの普及

・普及マニュアルの策定

・産地のリーダー等を対象とした研修の実施

普及指導員の養成

産地への指導

・新たな専門知識、技術習得のための研修

・産地への指導、助言

都道府県段階

産地での導入

生産者の理解促進

・研修会の開催

産地段階

・推進会議の開催

・GAPの策定、GAP策定に必要な普及啓発資料

の作成

ガイドラインに則したGAPの導入の普及

(消費・安全対策交付金)

(49)

○ GAPの導入ノウハウや優良事例等の情報を容易に入手できる

データベースやGAPの学習ができるシステムを構築。

(産地活性化総合対策事業(平成 21年度~25年度)により構築)

○ 「農業生産工程管理(GAP)導入の手引き~普及活動に活かす

ために~」を研修の成果として作成

GAPの普及に向けた対策

【データベースの内容】 実践情報: ・産地における体制作りと進め方、 取組事項別の良い例、悪い例を画像を使い説明。 基礎情報: ・各関連機関、団体等が提供する情報を整理、提供 導入効果事例: ・全国のGAP導入産地への調査により、効果を分析 ・海外の政府・生産者等への調査により海外での導入効果を分析 【学習システムの概要(GAP検定※公的な検定制度ではありません)】 e-ラーニングシステムにより、いつでも、どこでも、誰でも GAPガイドラインについて体系的に学習が可能 平成25年度農業革新支援専門員専門分野別研修(GAP)(ワークショップ)(全2回)により、 普及指導員が産地へGAPを導入する際に参考となる手引き書を作成。 全国の普及指導員へ共有し、今後のGAP推進の参考とする。 27 【データベースURL】 農林水産省ホームページよりリンク http://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap /g_data.html 【学習システムURL】 http://www.nnavi.org/about /topics2012.htm

(50)
(51)

「『日本の農産物は安全』だから

世界で受け入れられるはず」という先入観

日本の生産現場を全く知らない外国の方々に対して、果たして「日

本の農産物は安全」と言い切れるでしょうか?

その根拠は?

農業者が取り組む「安全」性向上に向けた取組に、国際的な「信

頼」(担保)が与えられて、初めて「安心(して購入)」に繋がります。

29

信頼を得る一つの手法に、第三者の審査・認証がありま

す。

(52)

世界のGAPの状況

GFSI(The Global Food Safety Initiatives)に承認されている

農産物に関するスキーム

○ CANADA GAP

(カナダで主に普及)

○ PrimusGFS

(米国、メキシコで主に普及)

○ SQF

(米国で主に普及、

食品製造も含む)

○ GLOBALG.A.P.

日本での実績はほとんどない

日本国内でも認証実績あり

(53)

1 経緯

欧州の流通業者が主体となり、共通の食品安全規格を設定することを目的として2000年に

EUREPG.A.P.を設立。その後、2007年にGLOBALG.A.P.に改称。

2 目的

農産物生産における安全管理を向上させることにより、円滑な農産物取引環境の構築を図る

とともに、農産物事故の低減をもたらすこと。

3 基本的な概念

・食べる人の安全(食品安全)

・作る人の安全(労働安全)

・地球環境の安全(環境保全)

4 運営主体

ドイツに本部を置く非営利組織・フードプラス

(大手小売業者などがメンバー)

5 認証対象品目

・農作物(青果物、穀物、コーヒー、茶、花き等)

・家畜(牛、羊、豚、酪農、家禽等)

・水産養殖

グローバルGAP(GLOBALG.A.P.)の概要

31

(54)

6 認証取得数(2012年末時点)

111カ国、12万件超(うち日本122件(認証者数))

(参考)我が国のGLOBALG.A.P.取得の代表例

・ 片山りんご株式会社(2004年、我が国初の取得)

・ 松本農園(2007年我が国最大規模・最多品目数で取得、2012年第1回グローバルGAP

アワード受賞)

・ JAとうや湖(2009年、農協として初の取得)

認証数 認証数 スペイン 29,853 インド 3,319 イタリア 18,792 中国 292 ギリシャ 10,764 タイ 277 オランダ 9,516 韓国 259 ドイツ 8,650 日本 122

出展: GLOBALG.A.P. ANNUAL REPORT 2012

各国のGLOBALG.A.P.取組状況

ただし、GLOBALG.A.P.の認証取得には相応の経費がかかる。

(55)

我が国の輸出目標

(56)
(57)

h t t p : / / w w w . f o o d - c o m m u n i c a t i o n - p r o j e c t . j p /

7,グループディスカッション

食料産業における国際標準戦略に係る論点について

Copyright (C) 2014 MAFF All Rights Reserved. 117

1. 日本の食料産業における規格承認スキームの現状と

課題をどう考えるか

2. 日本の食品安全マネジメントの特徴や弱みは何か

(58)

食料産業における

国際標準戦略に係る論点

平成26年5月30日

(59)

1.背景

● 食品事業者のグローバル化、輸出振興

・小売事業者、食品製造メーカーのグローバル化の進展によって、食品企業として大きな

リスクである食品安全や消費者の信頼確保のための取組を、取引先を含めて全体で統

一的に管理する必要性が高まっている。

・また、取引先への監査も増加しており、監査コストの増加が顕著になっている。

・このような状況を背景に、世界的に、食品安全等に係る標準化をして管理コストを下げよ

うとするGFSIの活動に関心が高まっている。

・ 国境を越える・越えないに関わらず、取引先にGFSI承認規格の認証を求める動きも増

えている。

● 多様な規格・認証スキームの存在

・国内において、GAP、HACCPを含む規格・認証スキームが多種類存在し、一方で、国

際的に通用する規格・認証スキームが少ない状況。

・国際的に通用し、取引上の要請に応えることができ、しかも我が国食料産業にとって取

得しやすい規格・認証スキームが必要。

119

(60)

2.平成25年度の国際標準化推進事業における検討

【目的】

我が国の食料産業をとりまく現状をみると、人口減、高齢化等による国内市場の量的な

縮小傾向が見込まれる一方、世界市場は拡大傾向にあり、食料産業のグローバル化が求め

られる状況にある。

欧米の食品企業は以前よりグローバルな事業展開を積極的に進めているが、我が国食品

企業においても、競争力を維持・向上させ、グローバル市場での存在感を増していく必要

がある。

このような状況の下、アジアを中心とするグローバル市場のアクセスを改善するために

は、きめ細やかな品質管理や我が国固有の食文化・食習慣に基づく多彩な食品・サービス

等に関する規格を国際標準化し、

我が国食品事業者が国内外の市場から適切に評価をされ

る仕組みを作る

ことが必要がある。

以上を踏まえ、我が国発の国際標準の原案作成に関する戦略的な検討を行う。

◆ 国際規格の調査、企業アンケート・ヒアリング、消費者意向調査

◆ ISO/TC34/SC17 への出席とFCP共通工場監査項目の議長への紹介

◆ 食品安全マネジメントに関する国際標準化シンポジウムの開催

◆ GFSI食品安全世界大会でのFCPや企業における食品安全・品質管理・信頼確保の

取組の紹介

(61)

3.平成25年度の調査で収集した意見の概要①

【監査・認証関係】

・国際的な規格を取得していても、取引先からの工場監査が減らない。多いときは月3~4社

くることがある。

反対に、国際的な規格を取得してから二者監査がなくなったという意見も。

・ISOやHACCPの監査対応は負担。また、各社ごとに監査もあり、各社で要求事項が異なる

こともある。日本の方が厳しいのでは。

・最低限の品質管理基準をクリアしているという国のお墨付きができないか。それにより、そ

の部分での監査を省略できないか。

・品質確保のための日本の統一基準、認証の仕組みが必要。

・認証は、監査のときだけ一生懸命文書をつくり、宿題のようになってしまい、実質的なHAC

CPが行われていないケースも多い。

・国際規格の取得のメリットを中小事業者に伝えていく必要。

【監査員関係】

・監査する者によって解釈が異なり、違う指摘をされる。監査員の背景も様々。

・監査員はカテゴリーごとに資格を与えるような仕組みがよい。

121

(62)

3.平成25年度の調査で収集した意見の概要②

【世界における日本のかかわり】

・日本主導でやることが重要。

・日本品質は高い。しかし、やりすぎてコスト高になっている部分もある。海外からもオー

バースペックだという評価もされている。

【規制関係】

・国ごとに管理基準があり、グローバル基準化されていない。

・うま味調味料や天然着色料など、海外で認められていないものもあり、日本の強みを生か

せない。

【その他】

・海外で、日本的な食育を推進した方が、日本文化の普及に役立つ。

(63)

○ 国際的な規格、総合衛生造過程承認制度、業界HACCP、自治体HACCPなど、国内で様々な認証ス キームが存在している現状をどう考えるか。 ○ HACCPが浸透していない中小企業を含め、日本の食品企業の食品安全や消費者の信頼確保のた めの取組の現状をどう考えるか。 ○ 食品企業各社が独自に安全管理システムを持ち、取引先にそれぞれ監査を実施している状況をどう 考えるか。

4-1.論点①(現状認識)

123

論点1 我が国食料産業における規格・認証スキームの現状をどう

考えるか

(64)

論点2 日本の食品安全マネジメントの特徴や強みは何か。

4-2.論点②(日本の食品安全等の取組の特徴・強み)

○ 日本の食品安全マネジメントの特徴や強みは何か。 ○ それらについて国際的に評価されるためには何が必要か。 ○ 中小事業者の取組を促進する方策は何か。

参照

関連したドキュメント

のようにすべきだと考えていますか。 やっと開通します。長野、太田地区方面  

我が国においては、まだ食べることができる食品が、生産、製造、販売、消費 等の各段階において日常的に廃棄され、大量の食品ロス 1 が発生している。食品

・大都市に近接する立地特性から、高い県外就業者の割合。(県内2 県内2 県内2/ 県内2 / / /3、県外 3、県外 3、県外 3、県外1/3 1/3

[r]

OTARU CHITOSE A.P SENDAI SENDAI A.P NARITA A.P TOKYO Ⅰ TOKYO Ⅱ CHIBA

(2)「冠表示」の原材料名が生鮮食品である場合は当該生鮮食品の産地を、加工

近年の食品産業の発展に伴い、食品の製造加工技術の多様化、流通の広域化が進む中、乳製品等に

[r]