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JOHO KANRI 2011 vol.54 no.5 Journal of Information Processing and Management August エビデンスに基づく医療 (EBM) の実践ガイドラインシステマティックレビューおよびメタア

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(1)

エビデンスに基づく医療(EBM)の実践

ガイドライン

システマティックレビューおよびメタアナリシ

スのための優先的報告項目(PRISMA声明)

Practice guideline of evidence-based medicine

Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-analyses (the PRISMA statement)

卓 興鋼

1  

吉田 佳督

2  

大森 豊緑

3

TAKU Kyoko1; YOSHIDA Yoshitoku2; OMORI Toyonori3

1 独立行政法人国立健康・栄養研究所国際産学連携センター生物統計研究室(〒162-8636 東京都新宿区戸山1-23-1) Tel : 03-3203-5721 E-mail : takuk@nih.go.jp

2 名古屋大学大学院医学系研究科健康社会医学専攻(〒466-8550 愛知県名古屋市昭和区鶴舞町65)Tel : 052-744-1982  E-mail : yoshidayoshitoku@med.nagoya-u.ac.jp

3 名古屋市立大学大学院医学研究科医療健康政策科学分野(〒467-8601 愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1) Tel : 052-853-8517 E-mail : t-omori@med.nagoya-cu.ac.jp

1 Section of Biostatistical Research, Center for International Collaboration and Partnership, National Institute of Health and Nutrition (1-23-1 Toyama Shinjuku-ku, Tokyo 162-8636)

2 Department of Health and Social Sciences, Nagoya University Graduate School of Medicine (65 Tsurumai-cho Showa-ku Nagoya-shi, Aichi 466-8550)

3 Department of Health Care Policy and Management, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences (1 Kawasumi Mizuho-cho Mizuho-ku Nagoya-shi, Aichi 467-8601)

原稿受理(2011-06-08)

情報管理 54(5), 254-266, doi: 10.1241/johokanri.54.254 (http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.54.254)

著者抄録

近年,わが国においてもエビデンスに基づく医療(EBM)の提供が求められており,その根拠となる学術論文のシス テマティックレビューおよびメタアナリシスの重要性は,ますます高まっている。システマティックレビュー報告は, 疾病の診断および予後,予防対策などに広く活用されている。これまでいくつかの研究でシステマティックレビュー 報告の質が評価された結果,報告の質は全体的に不十分であった。1996 年,メタアナリシス報告の質を向上させるた めに,国際研究グループが「QUOROM(メタアナリシス報告の質)声明」という指針(guidance)を作成した。さらに, QUOROM の項目等について検討してきた運営委員会は,2009 年 6 月,その改訂版を作成し,「PRISMA(システマティッ クレビューおよびメタアナリシスのための優先的報告項目)声明」と名づけた。この PRISMA 声明では,システマティッ クレビューの概念および実践面におけるいくつかの発展が見られる。本稿では,著者らがこれまでシステマティック レビューおよびメタアナリシスを行ってきた経験を踏まえ,PRISMA 声明の概要と展望について概説する。

キーワード

PRISMA声明,システマティックレビュー,メタアナリシス,ランダム化比較試験,エビデンスに基づく医療

(2)

近年,患者に良質な医療サービスを提供する手 段として,「エビデンス(科学的根拠)に基づく医 療(Evidence-Based Medicine: EBM)」の実践が重視 されるようになった1)。EBMとはその提唱者Gordon Guyattによると,「個々の患者が有する問題点に対し て,医師の専門的技能と利用可能な最良のエビデン スを合わせて適用しようとする医療」をいう1)。ここ でエビデンスとは,科学的に検証された現象に関す る情報と解釈できる。当該分野の複数の専門家によ る査読が行われ発表された学術論文は,確かなエビ デンスになると言える。特に医療や健康・栄養に関 する情報については,ヒトを対象とした研究に基づ く学術論文が重要である。ヒトを対象とした研究の エビデンスは,研究のデザインによって信頼性の高 さ(evidence level, エビデンスレベル)が異なる2) そのうち,質の高いランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)を対象としたメタアナリシス (meta-analysis)による情報は,信頼性の最も高いエ ビデンスとされている。 例えば,「骨粗鬆症予防と治療ガイドライン2006 年版」3)で評価に使用されているエビデンスの水準 (レベル)(表1)や「科学的根拠に基づく糖尿病診療 ガイドライン(改訂第2版)」4)で採用されているエ ビデンスレベル(表2)においても,RCTのシステマ ティックレビュー(systematic review)およびメタ アナリシスは,エビデンスレベルが最も高いとされ ている。また,特定保健用食品(疾病リスク低減表示) の消費者庁への申請にあたっては,当該表示に関わ る関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学 的に確立されたものであることを証するものとして, 当該関与成分の有効性を検証した論文に関わるメタ アナリシスの文献を添付することが原則となってい る5) この20年間でみると,PubMedに収載されている文 献のうち,メタアナリシスに関するものが年々増え ている(図1)。今後,EBMの実践に伴い,システマ ティックレビューあるいはメタアナリシスによる健 康影響評価が盛んになり,それに関する論文も増え てくると予想される。 システマティックレビューおよびメタアナリシス は保健医療分野において,ますます重要になってき 表1 エビデンスの水準(レベル) 患者データに基づかない,専門委員会や専門家個人の意見 VI 記述研究(症例報告や症例集積)による V 分析疫学的研究(コホート研究や症例対照研究による) IV 非ランダム化比較試験による III 1つ以上のランダム化比較試験による II システマティックレビュー / メタアナリシス I

表1 エビデンスの基準(レベル)

(福井・丹後による「診療ガイドラインの作成の手順ver.4.3」より) なお,かっこ内の例数は目安である。 10例未満の症例報告 6 コントロールを伴わない症例集積(10~50例程度) 5 前後比較試験,コントロールを伴わないコホート研究,症例対 照研究 4 非ランダム化比較試験,コントロールを伴うコホート研究 3 さらに小規模(全体で50例未満)のランダム化比較試験,クロス オーバー試験(ランダム化を伴う),オープンラベル試験(ランダ ム化を伴う) 2� 小規模(全体で400例未満)のランダム化比較試験 2 水準2の規模を含むランダム化比較試験のシステマティックレ ビューまたはメタアナリシス 2� 十分な症例数(全体で400例以上)のランダム化比較試験 1 水準1の規模を含むランダム化比較試験のシステマティックレ ビューまたはメタアナリシス 1� 該当する臨床研究デザインの種類 水準(レベル) 表2 ガイドラインで用いたエビデンス水準表―各研究へ付された水準表2 糖尿病診療ガイドラインにおけるエビデンスレベル 各研究へ付された水準 図1 PubMedにおけるメタアナリシス発表論文数の推移(2011年6月2日検索) 273 334371 323 386 429 482596 639 741849 9511,087 1,302 1,630 2,167 2,542 2,870 3,167 3,735 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 199019911992199319941995199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010 図1 PubMedにおけるメタアナリシス発表論文数の推移 (2011年6月2日検索)

(3)

アナリシスに関する論文を読むことにより,各々の 専門的知識を最良の状態に維持できる。また,シス テマティックレビューおよびメタアナリシスは診療 ガイドラインを策定する際の基礎にもなる。他の研 究方法と同様,システマティックレビューの価値は, 何が行われ,どのようなことが見出されたか,さら にその報告の明確性に依存している。また,システ マティックレビューにおいても研究論文の質にばら つきがあるため,報告されたレビューの長所および 短所に関する読者の評価能力による影響を受ける。 レビュー報告の質について評価したいくつかの先 行研究がある。Mulrowは1985年~ 1986年に定評あ る医学雑誌4誌に発表されたレビュー論文50報を調査 したところ,採用された研究の質的評価など8つの科 学的基準をすべて満たした論文は1つも見出せなかっ たと報告している6)。また,Sacksらは,1987年に86 報のメタアナリシス論文の妥当性を6領域23項目にお いて評価したところ7),6領域すべてが報告されてい たのは28%に過ぎないなど全体的に報告の質は不十 分であったが,1996年時点の評価では多少の改善が 認められた8)としている。 こうしたメタアナリシス報告の不完全な点を改善 するため,「QUOROM(Quality of Reporting of Meta-analyses,メタアナリシス報告の質)声明」と呼ばれ る指針が1996年に作成された9)。このQUOROM声明 は,27項目のチェックリストとフローチャートで構 成されており,ランダム化比較試験(RCT)のメタ アナリシス報告の質の向上を図ることを目的に作成 された。その後,QUOROM声明の修正・拡充に向 けた検討が行われ,2009年6月,新たに「システマ ティックレビューおよびメタアナリシスのための優 先的報告項目(PRISMA声明)」が公表された10)-13) このPRISMA声明は,システマティックレビューに おける概念的・実践的な発展(3章を参照)に対応 するため,QUOROMを更新したものである。同時 に,PRISMA声明の解釈および詳細に関する補足文 ト(http://www.prisma-statement.org/)も公開され, 関連情報を発信している。本稿では,著者らがこれ までメタアナリシス18)-23)を行ってきた経験を踏ま え,PRISMA声明の概要と展望について概説する。

2.

システマティックレビューとメタアナ

リシス

前述したように,システマティックレビューおよ びメタアナリシスは,EBMの実践に欠かせないもの である。システマティックレビューとメタアナリシ スを同じものと考えている研究者もいるが,基本的 にはメタアナリシスはシステマティックレビュー の「統計解析」にあたる部分と解釈されている24) QUOROM声明からPRISMA声明に名称が変更された理 由の1つに,システマティックレビューおよびメタア ナリシスの両方を取り込む必要があったことが挙げ られている。システマティックレビューおよびメタ アナリシスについて記述するための学術用語は本稿 ではコクラン・ハンドブック(Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions)の解釈を採 用する25) システマティックレビューは,1つのテーマに関し て明確にまとめられたレビュー(総説)であり,体 系的かつ明確な方法を用いて,関連研究の特定,選択, および批判的吟味を行い,レビューに採用された研 究からデータを収集・解析する研究手法である25) また,メタアナリシスは,システマティックレビュー の結果を解析・統合する際の統計手法として必ずし も必須の方法ではないが,研究結果を統合するため に非常に有用な統計手法とされている。 システマティックレビューおよびメタアナリシス は,以下のプロセスに沿って行われる。 (1)研究テーマの決定:まず,解決しようとする疑 問(仮説等)を解答可能なリサーチ・クエスチョ ンに置き換えることが大切である。例えば,「大

(4)

言われているが,実際に,大豆イソフラボンサ プリメントが閉経後女性の骨代謝マーカーに影 響するかどうか?」19)のような質問にする。 (2)研究論文の網羅的な収集および選択:関連論文 を網羅的・体系的に収集する。必要な論文の全 文を入手し,精読したうえで取捨選択する。漏 れなく収集するためには,あらかじめ採用する ランダム化比較試験の適格性基準(適格性基準 の例として:閉経期女性を対象とする。大豆イ ソフラボンサプリメントを服用させ,用量が明 確である。プラセボ群との比較または両群とも 非エストロゲン剤と併用している。6つの骨代謝 マーカーのうち,少なくとも1つの結果が報告さ れている。並行群間比較試験またはクロスオー バー比較試験である)19)を設定し,検索式を考 案し,米国立医学図書館のMEDLINE等の文献デー タベース検索や,論文の参考文献リスト等から 網羅的に収集する。 (3)各研究のデータ抽出および妥当性の評価:必要 なデータを抽出し,各研究の妥当性について批 判的に吟味(critical appraisal)する。 (4)エビデンステーブルへの要約:設計した入力 フォームに必要なデータを簡潔かつ明確に概括 する。 (5)メタアナリシスによる統計学的解析:十分な数 のデータがあれば,メタアナリシスの解析方法, 感度解析やサブグループ解析,メタ回帰分析等 の追加的解析を行い,結果をわかりやすく示す。 メタアナリシスを行うために十分なデータがな い場合には,各研究結果を体系的かつ偏りなく 概括する。 (6)結果の解釈:得られた結果を詳細に解釈し,同 様な先行研究結果と一致するかどうか,また結 果に関連するメカニズム,研究結果の限界等に ついて考察する。 (7)結論:得られた結果に基づき,検証したい疑問 る。結果が示唆する意義および今後の展開につ いて考察する。 (8)定期的更新:定期的に適格性基準に適合する新 たなランダム化比較試験を検索し,新規の研究 報告を見つけた場合,関連データを抽出すると ともに,当該データを含め全体を解析し直し, 結果を定期的に更新する。 システマティックレビューは,特定の研究課題を 解決するために,あらかじめ設定した適格性基準に 合致するあらゆる実証的根拠(研究論文)を収集・ 統合するものである。バイアスを最小限にするため に体系的(systematic)かつ明確な手法を用いて学術 論文を選択するので,信頼性の高い知見の提示が可 能となる。その知見に基づき,結論が導かれ,判断 が下される。 システマティックレビューには,以下のような特 徴がある。 (1)あらかじめ設計した研究の適格性基準とともに, 一連の目的が明記されていること。 (2)明確かつ再現性のある方法によること。 (3)適格性基準に合致するすべての研究論文を特定 し収集するための体系的な検索によること。 (4)採用された研究論文の妥当性を評価しているこ と。例えば,バイアスリスクの評価などを行っ ていること。 (5)採用された研究論文の特徴および結果を体系的 に統合すること。 システマティックレビューの多くは,いくつかの 研究論文の結果を統合するために,メタアナリシス の手法を用いる。メタアナリシスは,あるテーマに 関して過去に行われた研究結果(データ)を統合し 解析することにより,影響量(効果の大きさ)を推 定する信頼性の高い統計学的手法である。メタアナ リシスは,採用された関連研究論文すべての情報を 統合するため,個々の研究から得られる情報に比べ, より正確に影響量の推測が提示可能である。また,

(5)

もしくは相違するかを調査することが容易になる。 メタアナリシスは,次のような場合に有用とされる。 (1)いくつかの研究において得られた効果の程度や 方向が一致しない場合。 (2)個々の研究の標本サイズが小さく,有意な効果 を見出せない場合。 (3)大きな標本サイズの研究が経済的,時間的に不 可能な場合。 しかし,メタアナリシスで複数の研究を量的に統 合して影響量を大きくしても,その後に行われた大 規模試験で背反する結果が出ることもある。そのた め,メタアナリシスの結果解釈には細心の注意が必 要である。 1970年代に,英国の医学者Archiebald Cochraneは, あらゆる治療法の評価にはランダム化比較試験が必 要であり,世界中で実施されたランダム化比較試験 の結果からエビデンスを抽出し,かつそれを定期的 に更新し,広く公表すべきだと力説した24)。その後,

英国の国民保健サービス(National Health Services: NHS)が臨床試験,特にランダム化比較試験の中か ら質の高いものを世界中から網羅的に収集し,シス テマティックレビューおよびメタアナリシスに基づ いて評価し,その結果を提供するという世界的な医 療評価プロジェクトを1992年に発足させた。これが Cochraneの名を冠して名付けられた「コクラン共同 計画(The Cochrane Collaboration)」である26)。現在, コクランセンター・支部は,英国,米国,中国をは じめ世界25か国に設置されている。日本には未だに 設置されていないが,1994年に,津谷らの有志に よって,コクラン共同計画の日本への普及を目的と して,JANCOC(Japanese Informal Network for the Cochrane Collaboration)が設立された27)。コクラン 共同計画から公表されているコクラン・ライブラリー には,主に治療法に関するランダム化比較試験をテー マ別にまとめて評価した「コクランレビュー」が掲 載され,有料で閲覧することが可能である。また, ている。このハンドブックには,システマティック レビューを行うための基礎的な理論や実施手順,参 考文献が収載されている。さらに,RevMan(Review Manager)というシステマティックレビューを作成 する専用ソフト(メタアナリシスも可能)が開発され, ホームページ(http://www.cc-ims.net/revman)で無 償提供されている。RevManの最新バージョンは5.1 (2011年3月22日リリース)で,Windows,Linux, Mac OS X搭載のパソコンにインストールして使用可 能である。

3.

QUOROMからPRISMAへの発展における

概念的変化

(1)システマティックレビューの実施は反復過程で あること システマティックレビューは,採用された研究論 文の規模と質に大きく依存する。そのため,システ マティックレビューの過程において当初のレビュー・ プロトコル(研究設計書)を必要に応じて修正しな ければならない。PRISMA声明(表3の項目5,11, 16,23)は,このような反復過程を反映したものと なっている。コクランレビューではすべてプロトコ ルを要求しているが,システマティックレビュー実 施者のうち,プロトコルの作成から作業を始めたの は10%程度と報告されている。プロトコルが公開さ れていなければ,その変更が適切か否かの判断は困 難である。 (2)研究の実施と報告はまったく別のコンセプトで あること システマティックレビュー研究における実施と報 告との違いは,個別の研究報告の評価における実施 と報告との違いほど明白ではない。それはシステマ ティックレビューにおける実施と報告が本質的に絡 み合っているからである。例えば,採用された各研 究論文のバイアスリスクに関する評価が報告されて

(6)

セクション・トピック 項目 番号 チェックリスト項目 報告のペー ジ番号 タイトル タイトル 1 研究報告がシステマティックレビューなのか,メタアナリシスなのか,あるいはその両方なの かを特記すること。 要約 構造化抄録 2 場合に応じて,背景,目的,データソース,研究の適格基準,参加者,介入,研究評価と統 合方法,結果,限界,結論ならびに主な発見の意味,システマティックレビューの登録番号 を含む構造化抄録を提供すること。 �論 論拠 3 既知の状況と照らし合わせ,レビューの理論的根拠を記述すること。 目的 4 参加者,介入,比較,成果,および研究デザイン(PICOS)と関連づけて,処理される問題点 に関する明確なステートメントを提供すること。 方法 プロトコルと登録 5 レビューのプロトコルの有無,そのアクセスの可能性とアクセス可能な場所(例えば,Web ア ドレス)を示し,また,入手可能な場合は,登録番号を含む登録情報を提供すること。 適格性基準 6 適格性基準とされる研究の特徴(例えば,PICOS,追跡期間の長さ)と報告の特徴(例え ば,検討年数,発表言語,発表状態)を明記し,理論的根拠を与えること。 情報ソース 7 検索したすべての情報ソース(例えば,データベースと対象期間,追加的研究を特定するた めの研究著者への連絡)ならびに最後検索日を記述すること。 検索 8 少なくとも 1 つのデータベースについて,再現できるように,使用されたすべての制限を含む 完全な電子的検索式を示すこと。 研究の選択 9 研究の選択過程(すなわち,スクリーニング,適格性判定,システマティックレビューへの採 用,また,可能な場合はメタアナリシスへの採用)を述べること。 データの収集過程 10 研究報告からデータ抽出の方法(例えば,予備的なデータフォーム,独立的に抽出,二重 的に抽出)ならびに調査者よりデータの取得と確認をするあらゆるプロセスを記述すること。 データ項目 11 データ検索の手がかりとなったすべての変数(例えば,PICOS,研究資金)および行われた あらゆる仮定と単純化を列挙し,定義すること。 各研究のバイアス危険 12 各研究のバイアス危険を評価する方法(この作業が研究あるいは成果レベルで行われる かの明記を含む),また,この情報がすべてのデータの統合にどのように使われるかを記述 すること。 要約指標 13 主な要約指標(例えば,リスク比,平均差)について記述すること。 結果の統合 14 データの処理方法,そして実施されていれば各メタアナリシスにおける一致性指標(例え ば,I 2統計値)を含め,研究結果の統合方法を記述すること。 研究全般のバイアス危険 15 累積エビデンスに影響しうるあらゆるバイアス危険(例えば,発表バイアス,研究内の選択 的報告)の評価を明記すること。 追加的な分析 16 追加的な分析方法(例えば,感度あるいはサブグループ解析,メタ回帰)が実施されていれ ば,その方法を説明し,そのうちいずれがあらかじめ指定されたかを示すこと。 結果 研究の選択 17 スクリーニングされ,適格性が評価され,レビューに採用された研究の数を各段階で除外さ れた理由とともに提示し,理想的にはフローチャートを用いること。 研究の特徴 18 各研究について,データの抽出が行われる手がかりとなった特徴(例えば,研究の規模, PICOS,追跡期間)を提示するとともに引用を示すこと。 研究内バイアス危険 19 各研究のバイアス危険に関するデータ,また,可能な場合は成果レベルにおけるあらゆる 評価を提示すること(項目 12 参照)。 各研究の結果 20 各研究において検討されたすべての成果(有益あるいは有害)について,(a)各介入群に関 する簡単な要約データおよび(b)効果推定値と信頼区間を提示し,理想的にはフォレストプ ロットを用いること。 結果の統合 21 実施した各メタアナリシスの結果(信頼区間と一致性の指標を含む)を提示すること。 研究全般のバイアス危険 22 研究全般のバイアス危険に関するあらゆる評価の結果を提示する(項目 15 参照)こと。 追加的な分析 23 追加的な分析(例えば,感度あるいはサブグループ解析,メタ回帰)が行われた場合,その 結果を提示する(項目 16 参照)こと。 討論 エビデンスの要約 24 各主要な成果のエビデンスの強さを含む主な知見を要約すること;それらが主要なグルー プ(例えば,医療提供者,利用者および政策決定者)との関連性を検討すること。 限界 25 研究および成果レベルにおける限界(例えばバイアスの危険),さらにレビューレベルにお ける限界(例えば,特定された研究が完全に検索されていない,報告バイアス)について議 論すること。 結論 26 結果の一般的解釈を他のエビデンスと関連づけて提示するとともに,今後の研究への意味 を示すこと。 資金 資金 27 システマティックレビューの資金源および他のサポート(例えば,データの提供),ならびに システマティックレビューにおける資金提供者の役割について記述すること。

(7)

実施されていないとみなされる。これに対して,個 別の研究報告では,ある結果のバイアスリスクに関 する評価が報告されていなくても,その研究が適切 に実施されていないとはみなされない。そのため, システマティックレビューを行う過程において,採 用した研究のバイアスリスクに関する評価について 報告することが重要とされている。 (3)研究レベルと結果レベルにおけるバイアスリス クの評価 システマティックレビューに採用されている研究 のバイアスリスクに関する評価は,研究レベルにお ける評価(例えば,症例数は十分か?)および研究 の特徴に由来する結果レベルにおける評価(例えば, データのばらつき)という新たなアプローチの両方 を必要とする。結果レベルでの評価には,各々の研 究における重要な結果に関わるデータの測定方法を 判定することにより,データの信頼性と妥当性を評 価する作業が含まれる。ある1つの研究を取ってみて も,そのエビデンスの質は結果によって違ってくる 可能性がある。例えば,主な効能・効果の評価(詳 しく系統的に測定される可能性が高い)と重大な障 害の評価(おそらく調査者による任意な方法による) ではエビデンスの質が異なる。効果の推定がどの程 度正確に行われているかを評価するためには,こう した情報が報告される必要がある。 (4)報告バイアスの重大性 各種の報告バイアス(定められた報告がなされな いことによる偏り)はシステマティックレビューの 実施および解釈に大きな影響を与える。すべての研 究からの選択的報告(例えば,ポジティブな結果が 発表されやすいことによる「発表バイアス」)は,最 近検証された各研究における「結果報告バイアス」 (選択的に偏った結果のみが報告されるバイアス)と ともに28),システマティックレビューの実施および 結果報告において十分考慮すべきである。システマ ティックレビューの実施および報告におけるこれら 報告がシステマティックレビューにおいても生じう ることが確認されている。

4.

QUOROM声明からPRISMA声明への発展

の経緯

2005年6月,レビュー著者,方法論学者,臨床医, 医学雑誌編集者および1名の一般人を含む29名の参加 による3日間の会議がカナダのオタワで開かれた。こ のオタワ会議の目的は,QUOROMチェックリストと フローチャートを必要に応じて修正・拡充すること であった。 実行委員会は会議前に次のような活動を行った。 (1)システマティックレビュー報告の質を調査した 研究に関するシステマティックレビュー (2)可能性のある方法および他の論文,特にチェッ クリスト項目の修正に関連するものを明らかに するための詳細な文献検索 (3)QUOROMに関する見解(既存のチェックリス ト項目のメリットを含む)を確認するため,レ ビュー著者,消費者およびシステマティック レビューやメタアナリシスを受託している組 織(「国際保健医療テクノロジーアセスメント 機構ネットワーク(International Network of Agencies for Health Technology Assessment)」 お よ び「 ガ イ ド ラ イ ン 国 際 ネ ッ ト ワ ー ク (Guidelines International Network)」を含む)に

対する国際的な調査 これらの活動の結果は会議中に公表され,PRISMA 声明のWebサイトにもその要旨が掲載された。 そして,必要と判断された項目はチェックリスト に残されるとともに,新たな項目が追加された。また, いくつかの追加項目については,項目間に関連のあ る場合,これらを包含しなければならないとされた 29)。例えば,そのシステマティックレビューは過去 のレビューを更新したものであるか否かを明示する

(8)

載することが要求された。こうして,QUOROM声明 の21項目のチェックリストにあったいくつかの項目 は分割され,またシステマティックレビュー報告の 一貫性を高めるため,可能な限りチェックリスト項 目が関連づけられ,最終的に27項目に再編された。 シ ス テ マ テ ィ ッ ク レ ビ ュ ー の 登 録 は ま だ 広 く 普 及 し て い な い が, 国 際 医 学 雑 誌 編 集 者 委 員 会 (International Committee of Medical Journal Editors)

に参加している雑誌は,透明性を高める方向で努力 するとともに,発表する臨床試験の登録を要求して いる30)。こうした動きは,同じ問題を扱うレビュー 数が過大になるリスクを減らし,システマティック レビューを更新する際により高い透明性が確保され ることで,システマティックレビューの実施者にも 役立つと考えられる。

5.

PRISMA声明の概要

PRISMA声明は27項目のチェックリスト(表3)お よび4段階のフローチャート(図2)で構成されてい る。この声明はランダム化比較試験に重点を置いて システマティックレビューを報告する際にも基本的 に活用することができる。また,PRISMA声明は,シ ステマティックレビューの批判的吟味にも有用であ るが,そのチェックリストはシステマティックレ ビューの質を評価するものではないことに留意する 必要がある。 新しいPRISMAのチェックリストは,QUOROM チェックリストといくつかの細目で相違している。 表4に 主 な 変 更 箇 所 を 示 す。 先 に 述 べ た よ う に, PRISMAチェックリストは,QUOROMチェックリスト の項目を基に,いくつかの項目を分割・追加すると ともに,可能な限りチェックリスト項目が相互に関 連づけられたものである。 また,フローチャートも修正された。ある研究を 採択し,他の研究を除外する理由を提示する前に, レビューチームはまずあらゆる文献を検索しなくて はならない。この検索により,いくつかの文献レ コード(該当分野のデータベース)が特定され,こ れらの文献レコードはスクリーニングされ,その適 格性が評価され,最終的に関連論文数が絞られる。 1つの論文で多数の研究結果を報告したり,1つの研 究に基づく複数の結果が複数の論文として発表され たりするため,採用される論文の数は研究の数とは 必ずしも合致しない。こうした情報をとらえるため, PRISMAのフローチャートではレビュー過程の各段階 における情報が要求されている。 またPRISMA声明に加えて,他の報告ガイドライン で使用されているスタイルに従って,補足的解釈お よび詳細文書が作成されている14)-17)。この文書を 完成するプロセスには,各チェックリスト項目をい かに適正に報告するかが明らかになるよう,多数の 報告例によるデータベースを構築すること,また各 チェックリスト項目の採用を支持する複雑な科学的 根拠を確認することが含まれる。これらの文書は, いくつかのグループ会議と各会議参加者による議論 を繰り返した後,追加修正および最終承認のために 図2 システマティックレビューの各段階における情報の流れ 特定 ���������������� データベース検索より特定 された文献レコード数 他の情報源から特定された 追加文献レコード数 選抜 ����������� 重複が除外された後の文献レコード数 選抜されたレコード数 除外されたレコード数 適格性 ������������� 採用 ���������� 適格性が評価されたすべての 文献数 理由を付して除外された すべての文献数 質的統合に採用された文献数 量的統合に採用された文献数(メタアナリシス) 図2 システマティックレビューの各段階における情報の流れ

(9)

全グループに共有されたうえで,最終的にPRISMAの 普及と実行を支援するための普及小委員会が組織さ れた。そのため,これらの文書は,システマティッ クレビューを教える者にとっても有用な情報源にな ると思われる。 以上のように,PRISMA声明はQUOROM声明をさら に発展させたものであり,今後,システマティック レビューおよびメタアナリシスを報告する場合には, PRISMA声明を遵守することが望まれる。また,すで にQUOROM声明を推奨している学術誌はPRISMA声明 に変更するよう呼びかけている。PRISMA声明の作成 グループは,他の雑誌がPRISMA声明を支持すること を希望しており,PRISMA声明のWebサイトへ登録す ることで支持が可能となる。的確なシステマティッ クレビュー報告の重要性を強調するため,作成グルー プはPRISMA声明を支持する雑誌がその投稿規定の中 にPRISMA声明を引用,またはPRISMA声明のWebサ イトのアドレスを表記するよう促している。作成グ ループは編集者組織に対してもPRISMA声明を推奨す るよう呼びかけるとともに,論文の著者らに対して はPRISMA声明の原則を受け入れることを推奨してい る。今後,システマティックレビューおよびメタア ナリシスの投稿論文についてはPRISMA声明の原則に 準拠することを要求する学術誌が増えてくると思わ れる。

6.

結語

国際的にみてもシステマティックレビューに関 する報告の質は未だに最良とは言えない状況であ る31)-36)。300報のシステマティックレビューに関す る最近のレビューによると,発表バイアスの存在お よび発表バイアスがシステマティックレビューの結 果に及ぼす影響を示す圧倒的な根拠があるにもかか わらず,発表バイアスの可能性に言及している報告 はわずかであった35)。また発表バイアスの可能性が 評価されていたとしても,そのシステマティックレ ビューの実施者らが発表バイアスを適切に評価ある (✓はQUOROM あるいはPRISMA にあるトピックを示す) セクション・トピック および項目 QUOROM PRISMA コメント

抄録 ✓ ✓ QUOROM と PRISMA は著者に抄録の報告を要求するが,PRISMA はフォーマットを特に指定し ない。 序論 目的 ✓ この新項目(4)は,PICO 報告システム(システマティックレビューの参加者[participants],介入 [intervention],比較[comparisons],および成果[outcome(s)]に関する記述),さらに各研究デ ザイン(PICOS)の特徴を用いて,レビューの検証する明確な問題点を記載する。この項目はチ ェックリストの項目 6,11,18 に関連づけられている。 方法 プロトコル ✓ この新項目(5)は,著者にレビューのプロトコルがあるかないか(ある場合はそれをどのように 入手するかも)を要求している。

検索 ✓ ✓ 両方の QUOROM と PRISMA チェックリストには検索の報告箇所があるが,PRISMA は著者に 少なくとも 1 つの詳細な電子的検索式(項目 8)を要求する。このような情報がなければ,著者 の検索が再現できない。 採用 される 各 研 究 の バ イ ア ス 危 険 に 関する評価 ✓ ✓ QUOROM の“質的評価”より名称変更された。この項目(12)は,結果セクションにおけるこの情 報の報告(項目 19)に関連づけられている。「成果レベル」評価という新しいコンセプトは紹介さ れた。 研究全般のバイア ス危険 ✓ この新項目(15)は,レビュー中バイアス危険のあらゆる評価を記載するよう著者に要求してい る,例えば採用された研究内における選択的報告バイアス。この項目は結果セクションにおけ るこの情報の報告(項目 22)に関連づけられている。

考察 ✓ ✓ QUOROM と PRISMA 両方のチェックリストが討論セクションを要するが,PRISMA は 3 つの項目 (24-26)を考察に委ねた。PRISMA では,主な限界が明確に記載され,考察が必要とされる。 資金 ✓ この新項目(27)は,システマティックレビューのあらゆる資金源に関する情報を提示するよう著

(10)

関わる記載がなくても,必ずしも評価がなされなかっ たとは言えないが,発表バイアスの可能性の評価に ついて報告することは,システマティックレビュー の妥当性に関する1つの指標と考えられる。 さらに広範な問題に関するシステマティックレ ビューを実施するために,数多くのアプローチ法が 開発されている。例えば,費用対効果38),疾病の診 断39)あるいは予後に関する問題40),遺伝的関連41) および政策立案42)を調査するためのアプローチが広 く行われている。 PRISMA声明に含まれるコンセプトおよびトピッ クス全般は,保健医療介入のメリットとリスクにつ いて要約するのみならず,あらゆるシステマティッ クレビューに関連している。ただし,必要に応じ て,チェックリストの項目あるいはフローチャート を修正する必要がある。例えば,バイアスリスクの 評価は核心的なコンセプトの1つであるが,診断的レ ビューにおいてリスクの評価に使用される場合は患 者の代表性や病状の検証のような問題に重点が置か れており,この点は介入効果を検証する臨床試験の レビューとは異なる。また患者データのメタアナリ 必要がある43) PRISMA声明はシステマティックレビューおよびメ タアナリシスの国際的な規範とも言えるものである ことから,Lancetをはじめ主要な学術誌の編集者組 織はPRISMAを強く推奨している。わが国においても, 学術雑誌等にシステマティックレビューおよびメタ アナリシスを報告する場合には,PRISMA声明の原則 に準拠すること,またPRISMA声明のWebサイトへ登 録してPRISMA声明を支持することが望まれる。さら に,PRISMA声明を支持する雑誌はその投稿規定の中 にPRISMA声明を引用し,またはPRISMA声明のWeb サイトのアドレスを表記することが望まれる。 PRISMA声明は,他の科学的根拠に基づく試みと同 様,常に変化を遂げている文書である。この作成グ ループは,さらなる改善を図るため,PRISMAのWeb サイトを通じて,特にチェックリストとフローチャー トについてコメントを求めている。わが国において も,PRISMAがより多くの研究者らによって活用され るとともに,利用者からの情報をもとに,PRISMAが さらに発展していくことを期待している。

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Author Abstract

Systematic reviews and meta-analyses have become increasingly important in health care, especially in the field of evidence-based medicine (EBM). They are also now conducted to investigate diagnostic or prognostic questions, policy making, etc. Several early studies evaluated the quality of review reports, but the results were generally poor. In 1996, to address the suboptimal reporting of meta-analyses, an international group developed a guidance called the QUOROM statement (The Quality of Reporting of Meta-analyses), which focused on the reporting of meta-analyses of randomized controlled trials. In 2009, the managing committee has developed a revision of QUOROM, renamed PRISMA statement (Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses), which have been updated to address several conceptual and practical advances in the science of systematic reviews. In this article, we summarized and explained the new PRISMA statement on the basis of our experience of having conducted systematic reviews and meta-analyses.

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