とろろあおいの粘質物について I ペーパークロマトグラフによる成分の研究-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

とろろあおいの粘質物にづいて

l ペーパークロマトグラフによる成分の研究

三 野 正 浩

On the血1Cilage of A∂βJ加0ぶぐゐz‘ぶ朗α乃グゐ0才

1・Studies、On the composition of mucilage by paper chromatography

Bl■ MasahiIOMINO (ChemicalLaboIat?Ⅰy) 緒 とろゝあおい(寮萄葵)A∂gg研0ざCゐ〝ざ肋;‘・言ゐ0才ほあおい科に属し,日ネ薬局方では範4版以来 黄萄葵根の名でアルナア凍の同数薬として牧放され,緩和剤又は粗滑劇として用いられるが,殆ん どほ・和紙抄造の糊斜として使用される。即ち和紙繊維濫対する保護コロイドと.して作間し,繊維の フーく中に於ける分散を悍謹して謳絡を防ぎ,且見放漉に於ては漉7kの相愛を高め,驚桁申の漉ブkの濾 過をゆるくして繊維の配列を均一に・させ,来水を容易にして紙料申の不純物を排除可紬こする。或 は見本粘液を使潤する罫によって,湿続開に布を遼か・ずとも訳解からの別離が出来る等卦々の侍性 を有する。 本粘質物の研究は大昔11年小沢①により或ほ昭和17年以降′ト巽①によって研究されその結果は下

表の如く発表され小架ほ,之の分灘結典等より aIabinose:rhamnose‥gn1actose:galacturonic

acid=6:4:3:3の比で無水物の結合せる複合多糖難であろうとした。 著者ほ本粘質物の誠に興味ある性質にひかれ,R.文.製紙柴に 於けるその忍変性からして之の粘一発物の研究ほL学理的に・も実用 上にも音義あるものと考え,虎ず加水分解してエペ−・パー・クロマ トグラフで研究した。 粘質物の精製は爽雑する澱粉のため,極めて困難であり,粘 度を低下せしめずには澱粉を除去し得なかった。澱粉を除いた galactⅢOnic acid aIabinose Ihamnose galactose moIStuIe! Ash 10.36% 14い96% 17..56% 8り14% 11…77% 5、86% 粘液をアルコ・−ル−エーテル混液で沈澱させた精髄粘質物を加水分朋してぺ・−パ−クロマトグラフ

した結奥はIhamnoseとgalacturonic acidと一線のaldobionic acidを検出した。このaldobionic

acidはIhamno−galacturonic acidであると思われる。 叉 糟製粘買物を完全に水解してrhamno$eとgalactuIOnicacidのみに・レてぺ1−/1・−ク【トマトグ デフで定量した結県はMol..比に.して1:1であった。 以上の結果から本粘間物ほ極めて強固な結合・をもつⅠhamno−galactuIOnic acid がその主体をな すものと考えられる。

実験及び考察

(Ⅰ)試料 昭和25年本学農場産及び26年魔の県内製紙工場にて使用中のもの。 (Ⅱ)調製法 根部を充分水成して土砂及び表乾を除いた後次の如く三億調製した。

(2)

A..株粉末。風㌍後粉砕節則した。 B.粗粘質物胴塩(澱粉含有)○棋の木質部を除いた部分を破砕し水に浸偏して12時間後粘質物 を袋濾過し脱脂綿層及び濾紙パルプ屑を通過せしめで精製してCuSO4及びアルコL−ルを加え て膏白色窮状の沈澱を得た。本晶は決定伏変加豊による澱粉反応を重し相当量の澱粉を含有す る。 Cい 精製粘質物 上記澱粉を出来るだけ除去せる粘液を約1週間常温に放置して粘変を低下せし ● め,後活性炭及び凝瀾土を加えで濾紙/くルプ屑を以て数回濾過して無色透明な撼液を得(沃安 に依る澱粉量色反応なし。)之にアルコール1−・エL−テル混‡夜を加え.て白色架状の沈澱を得濾別し た後次第に高惧蟹のアルコ ールで脱水し最優に99%アルコL−・ル,押水エーサルで洗推し滅庄昧 酸デンケ一夕・・ヰで乾燥した。本品は白色繊轍状に.して,吸湿性に.富み水に易溶,フェリング 液と・加熱するも還元

Ba(OH2)等で沈澱するもNa塩K塩では沈澱しない。水分11・02.%灰分1・20%不溶物

(Li卯in督)1・44% (Ⅱ.)加れ分解 A。根部粉末の7k解 72%H2SO4で処理24時間後3%H2SO4=濃寒として煮沸フ!く解した。

B・柑粘質物師鳩の水解IN−・H2SO4及び王N−H Clで125OC 及び100つCで夫々フk解した滑

具20時間で78%,68.5%の水解率を示した。 C・栢参封≡占質物の水解 a,100mgの精製粘質物をIN一−H2SO450mlに.溶解100二Cで加熱,

も,同じく100mgを0。.3N一−Hc150mlで1000Cに.加熱各々2時間置きに1mlを取り出し,

中和後退当に稀釈して,還元力をHagedorn,Jensen放で測定し分解率をglucose/(試料−水 分)×100で示すと箪1図Aい Bの如くなる。依って木材分!ソ†法に放けるLignin生垣の際の 7し=1■ 血「.澗 漉ノ.う,,、㌣L肌!.′_爪.hH__し{㍍。rト

如き72%H2SO4による前友選を採呼=ノ

籠1図 精嚢粘貿物の加水分解率 1ゞ)L

て∴100mgの粘質物を72%H2SO41mlで

2冬時間前処理した後,3%H2SO4膿変とし

て煮沸水解した。結果ほ第1図Cの如く何れ も60為に達しない。この原瀾ほ加水分顔に狼 く抵乱するものが存在するか,或は氷解生成 物が更に=次分解を起すかの二腰の原因が考 えられる。 (Ⅱ)ぺrパー・クロマトグラフィによる水難生 成糖の検出(3)(壬)(5)仰(り 分 評定∃莞‡≡ニ ■−ト.−1しトl,︻.トl l ・ノ 小t m 率 2(〉 28 3u 32 封 36 3S 40 1 t,8 エO12111618:三0 22 24 時 間 1..装置 訊験管(3cmx35cm)及びこ偶のヂシケ一夕ー・を利用して上昇法で展開した。 2‖ 濾紙。‘東洋滑紙Noり 50 3.溶妹。Phenol,n−Butanol‥JAceticacid:WateI(=4:1:2)Ethylacetate:acetic:water(=r3‥1:1) 椚 4… 鱗色試薬。Aniline 呈 色 剤

示司㌫音声司示忘司五高志

hydIOgen P王1tbalate

及び Benzidine trト Aniline hydrogen phthalate R 1 YB i B

Y B ⊇ R R 1 Y.

chloro acetic acidのacid

alcohol溶液をスプ レーした。量色は下 表の如くであ、つた。

付しR:Red。 YB:Yellow BIOIVn, B:Browll Y:t’ellov上 RY:Rく∋d Y’ellow

(3)

5.展開糖液 上記水備中分解率の最高の点で加水分解を中止してニ,鮎(OH.)2,Ba(C)08でCongo

Ied・を・指示薬と.して中和し鮎SO4・を濾糾後活性羨で脱色後礁縮して5発給変の漁礁変とし各 1〟1(孟ml)を原点に隋けた0僻姉塩の方は半抑の時H2Sを通じてCu−●を除き後ほ でSO4を除いた。

6… 展開操作 濾紙の・一傾から5cmの点■を原点として1ノJlを径4mmこり範既にSpotし,別の滅

紙叉ほ蘭照の位置に髄粋の糖を附して展開した。

7.結果 第1衆の拉くである。 第1表 三鷹の溶媒に放けるSpotのR董×100価

Spotl l Spot2 ‡ Spot3 E Spot4 f Spot5

水 解 享夜 1.楳粉巽東解繹 2∴組㌢占間物錦城 3.精製粘質物 4‖減 …硬 5.対 照 裾 】海開港儲 Pheno1 250,C16h ※ 36上5てB) 36 _4ごB) 39.5±2 1− giucose galactose 3.5土15(R) 3.5土15(R) 35土2 gaIactuIOnica(id 0∴7亭±07声(R〕 50士2(R) 510士2 alabirlOSe 595±2・5rY) 60ェ3 60 25 Rhamヱ10Se 40.8士1.5 41・0土210:Y) 410土2O

Thamnose

54 30 54ト30 54・十30 IllamnOSe 55(R) 写∴箋欝謂那三宝3j 225士4 ※ 23 士3判 20 士15 十 galactose glucose 15.01−1,5 155士1.5(RJ 160土15 galactuIOniacid 60土1 70土1ミR) 7.0土1 ? 1.横粛 末 2粗粘質物銀盤 3.相室望和賀物 4,媚 予硬 5.対照:糖

Ethyl

搾 28.0±2 28 土20 28 十2.0

……土…。※ナ

云。+

32土.

jgaIactuIonicacid I gaIac glucose】 alabinose ※Spotの範囲大きく、glucoseと.Galactoseの混合物のSpotに相当するo +IGalactoseのSpotに近い。 以上の練兵から,とろゝあおいの根部忙ほ∼梯の不明の糖galacturonicacid glucose,galactose alabin。SeIもamnose・を含有しているが,之から糾質物を精製する問紅galactose,aIabinoseほ.分 離して,相粘習物胴櫨中にも既に脊麗しない。所が澱一射ま除去困難なため粗粘腎物銅墟ヰに相当 含有され水解すればglucoseとして検出され;ニ。粘軒を低下せしめ,濾過し、て澱粉を完全虹除去 した精製粘贋物中には十種不明のRfの低い糖とgalacturonic acid,及びrhamnoseの三隠が存 在する。 又galactose,aIabinoseほ精製粘質物を沈澱きせた濾液の申軋存在する点からして,粘質物の本 体と.は考え.られない。 以上の結典よりして,本粘妄ミ物の主体はgalacturonicacidと・rhamnoseより成るUronideにあ る審が判明した。 叉氷解せる場合加水分解率が低く由ゑにも達しない原因の−・としてRfの催い一層不明の糖が挙

げられる。本糖はPhepolでほRfxlOOで0・75で原点より殆んど動かず,Butanolaceticでは

6−8,EthYlacetateでは14(デシケ1一夕1qr.)0・5(就験管)で何れも galactuIOnjcacjdのSpot の ̄下偶にあり,且二糖難1actose,SuCIOSeよりも低く畳色はgalac加■onic acjdに似る。 叉糟輿、佑撃物を長時間に甘つで水解して行くとそれに従って1hamnoseと.ga王actuIOnic acidの Spotは次第に拡大し,このRfの低い糖のSpoじは次第に減少して行く点からして,このR董−の 償い糖はIhamnoseと galacturonic acidより成るaldobionic acidであろうと推定した。

(Ⅴ)・一層のAldobionic acidについて 本糖を多蚤に得る翫勺で!沈■下の実験を行った。

(4)

なし9時間煮沸7iく解後濾則し,鮎(OH)2で中和恥SでCn…を除き溶性荻で脱色減庄濃縮し て50mlと.し,200ml申のフルコ・−ルに.投じて,白色無定形沈澱を得た。之を水肥溶解して,ク ロマトグラ■フィした所 B11tanOlacetic 7。5士2.0 18小0土3..O EtIlγ1aceate 14‖0士1…5 28り0土2.0 の如く2ケ所にSpotを生ずる。依って両者の混合物を水に溶解しでアルコー・ル濃度を印ガとし て沈澱せしめ濾別60%アルコー・ルで沈潜,弾沈澱を数回反恋して精輿,最後に無7kブルコー・ル、 エ′−テリレで洗推し共益硫懲ヂシケ・−・ク、−・申に乾燥して,白色粉末状の水に.易溶のBa塩を得た。 駄合葺。Baco缶として−,17一.01,%

之・を溶解してPapeIObIOmatOgIaphyすれば

BtltanOlacetic 7..5±2.O Eth†1acetate 14.0±2.0 のみの1偶のSpotを生ずる。 佃60%アルコー・ル沈澱部を除いた濾液の区分を濃濁しでアノLコー・ル硬変を高めると・galact肌Onic acidと.碩畳のaldobionic acidの存轟を示した。

本aldobionicacidのBa咤を

常放で処理して輿開した結典ほ

Butanolacetic ■ 17.0±1.5(R) 40.0±1い5(Y)

Ethly acetate

2臥5±1.5(R) 54.5±2 (Y)

の2偶のSpotを生じgalacturonic acidとⅠ・hamnoseのSpotに相当する。又景色面積を比較

した結典は・大約等最のgalactuIOnic acidとⅠ・hamnoseの存廃を示した。故にこのRf■の催い

aldobionicacidはrhamnoseと galacturonicacidの結合・Lたrhamno・galactuIOnicacid であ

ると考えられる。 以上芙験の結長軸質物の主体ほ酸加7k争解に対して極めて弓畠い抵抗を示すⅠhamno−galactuIOnic acid及び之が緋成糖であるrhamnoseとgalactuIOnic acidに.あると云える。その畳的関係を知 るため,次の髭蚤を待った。 (Ⅵ)精製粕贋物のぺ−パ−・クロマl、グラフによる免愚(6)

精製粘質物01・1990gを4%H2SO44mlと対管中に.36時間1050Cで加熱完全に水解し常法で

教理した後100mlと・し,この中0“200mlをとり濾紙に附して,万thy−1acetateを展開溶煤とし てクローマトグデフイした。後取り出して和雄の対称部分に.顕色試薬をスプレーしⅠhamnoseと galactu‡Onic acid部分を発色させ,之を横撃と.して糖存凄部分を切新し,別に濾紙の基問部分を 同じ大さに切断し対照とする。4枚の紙片を水で抽出しSomogyi放で髭畳する。礫準糖として

は更結晶せる沌amnose とぺクチ/より精製したgalactuIOnic acid を凱、,純安の検定は

KeIteZe⑩の表を用いた。結具は ‡hamnose O一ト0728mg 18.29%

galacturonicacid OulOO7mg

25.27月 合 計 44.56% 之をMol比に襖塀するとⅠもamnose:gaIactuIOni¢aCidご0.1115:0爪1192二1:1

讃し加水分解中の二次分解がrhamnoseもgalactuIOnicacidも同程度に,惹起すると考えると本

粘質物申のgalactuIOnicacidとⅠhamnoseのMolは等しいと考えられる。同じ7k解液について

遠尤力を測定すれば41.70%の分解率を示した。

(5)

とろゝあおいの根から粘質物を調製し加フk分解し■て生成する糖をぺ・−パ−クロマトグラフで定性

定愚した。結典は以下の如く

1・Ihamnoseと galacturonicacidと.1一級のaldobionic acidを検出した。

2.このaldobionic−acidはrhamnoseと.galacturonicacidより成る。

3.精製粘贋物申のIhamnoseと galactuIOnic acidのMol此ほ.1:1である。

最近町田・内野両氏⑨がヰ粘酎如潤して研究され,ネ体ほⅠhamnoseと ㌍lac叫OHic aeidよ

り成るPolyuIOnideであると既に報告されている事を,ネ研究終了後知った。 終りに魔み本研究の遂行に当り御神髄を頂いた本学々農具上博士,胡校閲及び文庫入手の便を賜 わった生物化学研安曇川相伝一部先生に沫甚なる謝意を表すると共に僅々の点で掛援助を仰いだ諸 先生に感謝する。 献 工化 警 389(1922) エ化 禦 432(1944) Biochem・J… 竺 238(1948) 化学の領域 128(1951) 丁,CllemSoc1679(1948) Biochem丁埜4・03(1949) 工化 夏生 46】(1951) 丁BiolChem・主竺 61(19那) ロ化 竺 925(1951) JBiol.Chem108127(1935)

①小 沢 (参小 栗 ①PaItlidge

◎平 瀬。荒 木

G)Flood,HiISt,andJones (む†eImyn andIsheIWOOd ⑦祖 父 江 ①Somogyi ◎町 田。内 野 ⑩KeIteZe ′′ RESUME

The sugarS db七qin〇d by hydl=01yLlng the mucilage prepared from the roots of

AbクImoschus ma;;ihot,Wereiden七ified and deter血ned by paper chromatography・

The results are as follows:

1・ThesugarSWererhqmnose,galacturonicacid andanaldiobonic acid・

2… This aldobionic acid consisted of rhamnose and g■alactul■OPic acid・

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