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QoSサービス ポリシーの作成

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QoS サービス ポリシーの作成

サービス ポリシーは、分類ポリシーと、特定のインターフェイスに適用される Quality of Service (QoS; サービス品質)ポリシーで構成されます。Cisco 10000 シリーズ インターネット ルータでは、 QoS サービス ポリシーの作成または変更を行うために、クラス マップおよびポリシー マップを使 用することができます。 この章では、QoS サービス ポリシーの作成方法について説明します。 (注) フレーム リレー インターフェイス キューイングを設定する場合は、「フレーム リレーQoS の設定」 (p.5-1)を参照してください。

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クラス マップ

クラス マップは、データ パケットをクラスと呼ばれる特定のカテゴリにまとめます。次に、この クラスがユーザ定義のQoS ポリシーを受信します。トラフィック クラスは、インターフェイスで 受信されるパケット用の分類ポリシーを定義します。クラス マップ内の 1 つまたは複数のマッチ ステートメントにより、ルータがパケットを特定のクラスに分類するための基準を定義します。 ルータでは、マッチ ステートメントにより指定された基準と各パケットを照合して、パケットが基 準に一致しているかどうかを判別します。ルータは、クラス マップ内の最大 16 のマッチ ステート メントをサポートします。

ポリシー

マップ

QoS ポリシーは、ルータが特定のトラフィック クラスに属するパケットに対して適用する、QoS の アクションおよび規則です。ポリシー マップは、トラフィック クラスを 1 つまたは複数の QoS ア ク シ ョ ン に 関 連 付 け ま す。ル ー タ で は、ポ リ シ ン グ お よ び Class-Based Weighted Fair Queuing (CBWFQ)などの QoS ポリシングをサポートしています。

ルータは、Cisco IOS Release 12.0(25)SX 以上で最大 4096 のポリシー マップをサポートします。

QoS

サービス ポリシーの設定

QoS サービス ポリシーを設定するには、次の設定作業を行います。 クラス マップの作成(p.2-2) ポリシー マップの作成(p.2-4) QoS ポリシーの定義(p.2-5) ネストされたポリシー マップの作成(p.2-18)(任意) サービス ポリシーの適用(p.2-18)

クラス

マップの作成

クラス マップを作成し、ルータがトラフィックを分類する方法を指定するには、グローバル コン フィギュレーション モードを開始して、次のコマンドを入力します。 コマンド 目的

ステップ 1 Router(config)# class-map [match-any |

match-all] class-map-name ユーザに関するクラス マップ テンプレートを作成し、クラ ス マップ コンフィギュレーション モードを開始します。 match-any は、1 つのマッチ ルールに該当するだけで、ク ラス メンバーシップとなることを意味します。 match-all は、指定のアトリビュートをすべて持つパケット だけが、クラスの一部となることを意味します。 (注) ルータのデフォルトは、match-all です(match-any またはmatch-all を指定しない場合)。

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例2-1に、音声トラフィック、データ、およびアプリケーションという3 つのクラス マップの作成 方法を示します。

例 2-1 クラス マップの作成

Router(config)# class-map voice-traffic Router(config-cmap)# match ip rtp 16384 16383 Router(config-cmap)# exit

Router(config)# class-map data

Router(config-cmap)# match ip precedence 1 Router(config-cmap)# exit

Router(config)# class-map application Router(config)# match ip precedence 2

例 2-2 マッチ基準の定義

例2-2では、アクセス リスト 1 に属する、または IP precedence 値が 3 または 7 であるパケットを探 すようルータに指示するクラス マップ mink を作成します。

Router(config)# class-map mink

Router(config-cmap)# match access-group 1 Router(config-cmap)# match ip precedence 3 7

match_statement

オプション

match match_statement コマンドは、クラス マップに関するマッチング基準を定義します。定義され

たマッチ ステートメントにより、ルータがインターフェイスの着信パケットを分類する方法が決定 します。

次のオプションを使用して、match_statement の分類基準を定義します。

match access-group number ― パケットが、番号 1 ∼ 2699 のアクセス グループにより許可され

る必要があることを指定します。

match access-group name access-list-name ― パケットが、access-list-name という名前のアクセス

リストにより許可される必要があることを指定します。

match any ― すべてのパケットが、このクラスに属することを指定します。

match input-interface interface-name ― パケットの入力インターフェイスが、interface-name に一

致する必要があることを指定します。

match ip dscp ip-dscp-value [ip-dscp-value ip-dscp-value ip-dscp-value ip-dscp-value ip-dscp-value ip-dscp-value ip-dscp-value] ― パケットの IP Differentiated Service Code Point(DSCP)値が、0 ∼ 63 の範囲の 1 つまたは複数の ip-dscp-value 値に一致する必要があることを指定します。連続す る値をスペースで区切り、最大8 つのコード ポイント値を指定できます。

match ip precedence ip-precedence-value [ip-precedence-value ip-precedence-value

ip-precedence-value] ― パケットの IP precedence 値が、0 ∼ 7 の範囲の 1 つまたは複数の precedence 値と一致する必要があることを指定します。連続する値をスペースで区切り、最大 8 つの precedence 値を指定できます。 ステップ 2 Router(config-class-map)# match match_statement クラス マップに分類基準を定義します。 match_statement は、マッチング パラメータを定義します。 また、「match_statement オプション」(p.2-3)のいずれかが 選択されます。 コマンド 目的

(4)

match qos-group number ― パケットの QoS グループ番号の値が、0 ∼ 99 の範囲のグループ番

号である必要があることを指定します。

match ip rtp lowest-udp-port:2000-65535 range:0-16383 ― 指定範囲内の偶数番号の UDP ポートを

持つパケットと一致させるために使用されます。偶数番号のポートが、リアルタイムのデータ ストリームを伝送するため、これらのポートだけを一致させます。奇数番号のポートは、制御 情報のみを伝送するため、一致させません。

ポリシー

マップの作成

ポリシー マップを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマ ンドを入力します。 ヒント Cisco 10000 シリーズ ルータは、一致するとただちにパケットを処理します。QoS のパフォーマン スを改善するには、最も多くのパケットが一致するクラスから始まるポリシー マップに、トラ フィック クラスを割り当てます。 例2-3に、lynx という名前のポリシー マップに mink という名前のクラス マップを割り当てる例を 示します。 例 2-3 ポリシー マップへのクラスの割り当て

Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)# class mink Router(config-pmap-c)#

例2-4に、デフォルト クラスが lynx という名前のポリシー マップに割り当てられる例を示します。

例 2-4 ポリシー マップへのデフォルト クラスの割り当て

Router(config)# policy-map lynx

Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# コマンド 目的 ステップ 1 Router(config)# policy-map policy-map-name 指定した名前でポリシー マップ テンプレートを作成また は変更し、ポリシー マップ コンフィギュレーション モー ドを開始します。 policy-map-name は、任意のワードまたは数です。 ステップ 2 Router(config-pmap)# class class-map-name ポリシー マップが適用するクラスを指定します。 (注) 所定のインターフェイスで、class-default クラスを 使用して、ポリシー マップで定義されたクラスに 属さない任意のパケットに、QoS ポリシーを割り当 てます。

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QoS

ポリシーの定義

まずポリシー マップを作成し、これにトラフィック クラスを関連付けてから、この特定のトラ フィック クラス用にルータが行うアクションを定義することができます。表 2-1 で、ルータがサ ポートするポリシー マップ アクションについて要約します。 表 2-1 ポリシー マップ アクション アクション 説明

set atm-clp Cell Loss Priority(CLP; セル損失プライオリティ)ビット を設定します。

set ip dscp ip-dscp-value Type of Service(ToS; サービス タイプ)バイト内の IP DSCP を設定して、パケットをマーキングします。 ip-dscp-value は、IP DSCP 値を設定する 0 ∼ 63 の値です。

set ip precedence number | name IP ヘッダーの precedence 値を設定します。

number およびそれに対応する name は、重要度が最も低 いものから最も高いものにかけて、次のとおりです)。 0 ― ルーティング、1 ― プライオリティ、2 ― 即時 3 ― フラッシュ、4 ― フラッシュの上書き、5 ― クリティ カル 6 ― インターネット、7 ― ネットワーク

set mpls experimental value 試験的なMPLS フィールドを設定するようポリシーを設 定します。

value は、ポリシー マップで定義される試験的な MPLS ビットを設定するのに使用される値を指定します。有効 な値は、0 ∼ 7 で、スペースで区切られます(たとえば、 347 など)。

set qos-group group-id 後でパケットを分類するのに使用される、グループID を 設定します。

group-id は、0 ∼ 99 の範囲のグループ ID 番号です。

police bps [normal-burst | max-burst]

[conform-action action | exceed-action action | violate-action action]

トラフィック ポリシング機能を設定します。 アクションの一覧は、表 2-2を参照してください。

random detect dscp dscpvalue min-threshold max-threshold [mark-probability-denominator]

DSCP 値のパケット スレッシュホールドの最大値と最小 値を変更します。

random detect precedence {precedence | rsvp} min-threshold max-threshold mark-probability-denominator

特定のIP precedenceに関するWeighted Random Early Detection (WRED; 重み付きランダム早期検出)を設定します。

詳細については、『Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference』を参照してください。

queue-limit number-of-packets このクラス用にキューが蓄積できるパケットの最大数を 指定または変更します。

number-of-packets は、1 ∼ 64 の範囲の数です。

bandwidth {interzone | total | session}

{default | zone zone-name} bandwidth-size

最大集約帯域幅を指定します。

詳 細 に つ い て は、『Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference』を参照してください。

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QoS ポリシーを定義するには、次の任意の設定手順を実行します。 CAR の指定(p.2-6) パーセントベース ポリシングの指定(p.2-7) WRED のイネーブル化(p.2-8) キュー制限付きRED のイネーブル化(p.2-10) 帯域幅予約キューイングの設定(p.2-11) 低遅延プライオリティ キューイングの設定(p.2-12) VC のオーバーサブスクリプションの設定(p.2-12) 3 レベルの階層型 QoS ポリシーの定義(p.2-14) ジェネリック トラフィック シェーピングの設定(p.2-16) キュー制限の指定(p.2-16) set 値の適用(p.2-17)

CAR

の指定

Committed Access Rate(CAR; 専用アクセス レート)は、トラフィック レートを測定して、このレー トに基づいて動作を行います(パケットの廃棄など)。

表 2-2に、ルータがサポートするCAR アクションを示します。

bandwidth {bandwidth-kbps | percent percent}

ポリシー マップに属するクラスに割り当てられる帯域幅 を指定または変更します。

priority {bandwidth-kbps | percent percentage} [burst]

ポリシー マップに属するトラフィック クラスに、プライ オリティを割り当てます。

詳 細 に つ い て は、『Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference』を参照してください。

shape [average | peak] mean-rate

[[burst-size] [excess-burst-size]]

指定されたアルゴリズムに従って、トラフィックを指示 ビット レートにシェーピングします。

詳 細 に つ い て は、『Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference』を参照してください。 表 2-1 ポリシー マップ アクション(続き) アクション 説明 表 2-2 CAR アクション アクション 説明 drop パケットを廃棄します。 set-dscp-transmit new-dscp DSCP 値を設定して、パケットを転送します。値の範囲は 0 ∼ 63 です。

set-prec-transmit new-prec IP precedence を設定して、パケットを送信します。値の範囲は 0 ∼7 です。

set-qos-transmit new-qos QoS グループを設定して、パケットを送信します。値の範囲は 0 ∼ 99 です。

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CAR を指定するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入 力します。

例2-5では、クラスmink にCAR を割り当てます。

例 2-5 CAR の指定

Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)# class mink

Router(config-pmap-c)# police 720000 90000 90000 conform-action transmit exceed-action

drop

パーセントベース

ポリシングの指定

パーセントベース ポリシング機能を使用すると、ビット / 秒単位で、またはポリシングが適用され るネットワーク インターフェイスの帯域幅の比率としてトラフィック ポリシングを設定すること ができます。帯域幅比率に基づいてトラフィック ポリシングを設定することにより、異なる帯域幅 を持つ複数のインターフェイスに、同じポリシー マップを使用することができます。 帯域幅比率に基づいてトラフィック ポリシングを設定すると、ミリ秒(ms)単位でバースト サイ ズを指定することもできます。 パーセントベースの police コマンドをネストされたポリシー内で使用する場合、ポリシー比率は、 ポリシーの最高で、クラスデフォルトの、シェープ レートに基づきます。そうでない場合は、ポリ シー比率は、police コマンドが適用されるネットワーク インターフェイスの帯域幅に基づきます。 インターフェイスで利用できる帯域幅比率に基づいて、トラフィック ポリシングを設定するには、 ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。 コマンド 目的 Router(config-pmap-c)# police bps

[normal-burst | max-burst] [conform-action

action | exceed-action action |

violate-action action] CAR を指定します。 このコマンドを使用して、プライオリティが低いトラフィックを 制御します。これにより、インターフェイスではプライオリティ が高いトラフィック用に、または特定の速度を強制的に使用する のに、より大きな帯域幅を割り当てることができます。 bps は、8000 ∼ 2,000,000,000 ビット / 秒です。police bps だけを指 定した場合は、ルータは、bps 値に一致するトラフィックを転送 して、bps 値を超えるトラフィックを廃棄します。 normal-burst は、1000 ∼ 512,000,000 バイトです。 max-burst は、2000 ∼ 1,024,000,000 バイトです。 conform-action action は、速度を超えない場合に行うアクションを 示します。

exceed-action action は、速度が normal-burst を超える場合に行うア

クションを示します。

violate-action action は、速度が max-burst を超える場合に行うアク

ションを示します。

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例2-6では、ポリシーマップpolicy1 を設定して、トラフィック クラス class1 を関連付ける例を示 します。これは、帯域幅比率に基づいたCIR および Peak Information Rate(PIR)を使用して、パー セントベースのクラス1 のトラフィック ポリシングを設定する例です。この例では、20% のCIR

および40% のPIR が指定されています。また、任意の 300 ms の bc 値および 400 ms の be 値も指

定されます。ポリシー マップ child-policy1 は、ポリシー 1 ポリシーマップにネストされ、ポリシー 1 サービス ポリシーは、シリアル 3/1 インターフェイスに付加されます。

例 2-6 パーセントベース ポリシングの設定

Router(config)# policy-map policy1 Router(config-pmap)# class-map class1

Router(ocnfig-pmap-c)# police cir percent 20 bc 300 ms pir percent 40 be 400 ms Router(config-pmap-c)# service-policy child-policy1

Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap-c)# interface serial 3/1 Router(config-if)# service-policy output policy1

詳細については、『Percentage-Based Policing and Shaping』Release 12.2(13)T フィーチャ モジュール を参照してください。

WRED

のイネーブル化

WRED 機能は、輻輳時にランダムにパケットを廃棄するアルゴリズムを使用します。WRED は、IP precedence に基づいて選択的にパケットを廃棄します。IP precedence が高いパケットは、precedence が低いパケットに比べて、廃棄されにくくなります。通常、プライオリティが高いトラフィックは、 プライオリティが低いトラフィックに比べて配信される確率が高くなります。

コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# police {cir] [percent] {bps | percent} [normal-burst | max-burst] [conform-action {action} | exceed-action {action} | violate-action {action}]

トラフィック ポリシングを設定します。

cir は、トラフィックのポリシングに Committed Information Rate

(CIR; 認定情報速度)を使用することを意味します。 percent は、CIRを算出するのに使用する帯域幅比率を指定します。 bps は、8000 ∼ 2,000,000,000 ビット / 秒です。police bps だけを指 定した場合は、ルータは、bps 値に一致するトラフィックを転送 して、bps 値を超えるトラフィックを廃棄します。 percent は、帯域幅比率を指定します。有効な範囲は、1 ∼ 100 です。 max-burst は、1000 ∼ 512,000,000 バイトです。 max-burst は、2000 ∼ 1,024,000,000 バイトです。 conform-action action は、速度を超えない場合に行うアクションを 示します。

exceed-action action は、速度が normal-burst を超える場合に行うア

クションを示します。

violate-action アクションは、速度が max-burst を超える場合に行う

アクションを示します。

(9)

(注) サービス ポリシーを構成する 1 つまたは複数のトラフィック クラスに、WRED パケット廃棄を使 用する場合は、このサービス ポリシーを付加するインターフェイスに、この WRED が設定されて いないことを確認する必要があります。 表 2-3に、ルータがサポートするprecedence 値を示します。 WRED の要件 WRED をイネーブルにする前に、帯域幅を設定する必要があります(「帯域幅予約キューイン グの設定」[p.2-11]を参照)。

OC-12 ATM ライン カードでは、メイン インターフェイスまたは Variable Bit Rate(VBR; 可変 ビット レート) PVC でのみ WRED を使用できます。Unspecified Bit Rate(UBR; 無規定ビット レート)用に設定されたPVC には WRED を使用できません。 WRED をイネーブルにするには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコ マンドを入力します。 表 2-3 precedence 値 値 説明 precedence 0 ∼ 7 の値。一般に、0 は強制的に管理(廃棄される)プライオリティが低い トラフィックを表し、7 はプライオリティが高いトラフィックを表します。 min-value 最小スレッシュホールドを指定します。32 ∼ 16,384 の範囲の値を入力します。 max-value 最大スレッシュホールドを指定します。32 ∼ 16,384 の範囲の値を入力します。 mark-denom 廃棄の可能性を指定します。1 ∼ 65,535 の範囲の値を入力します。たとえば、 この値を 256 に設定すると、平均キューが最大スレッシュホールドに達する と、256 パケットのうち 1 つが廃棄されます。 コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# random-detect [ewc

value | prec prec-value min-value max-value mark-denom]

帯域幅保証を含むトラフィック クラスに、WRED 廃棄ポリシーを イネーブルにします。

ewc value は、exponential-weight-constant 値で、これによりランダ

ム検出が平均キュー サイズを算出するのに使用するデフォルト 方式を変更することができます。ランダム検出では、現在のキュー 長および最新の平均キュー長に基づいて、平均キュー サイズを決 定します。1 ∼ 16 の値を指定できます。 値が大きくなるほど、平均値が履歴平均に依存する割合が高 くなり、一時的なものもあるトラフィック条件の変化に対す るWRED の反応が遅くなります。 値が小さくなるほど、平均値が履歴平均に依存する割合が低 くなり、WRED はトラフィック条件の急速な変化により敏感 になります。 ヒント ほとんどの場合、引数なしでrandom-detect コマンドを 使用する場合に、WRED の利点が最も顕著になります。 prec は、表 2-3の情報に従って指定するprecedence 値です。

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例2-7 では、トラフィック クラス class-default の WRED 廃棄ポリシーをイネーブルにして、ポリ シー マップ lynx をこのポリシーに関連付けます。

例 2-7 WRED の設定

Router(config)# policy-map lynx

Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# random-detect

キュー制限付き

RED

のイネーブル化

キュー制限付きRandom Early Detection(RED; ランダム早期検出)は、RED キューのサイズをカス タマイズする能力を拡大する、輻輳回避機能です。この機能を使用して、帯域幅保証を含むトラ フィック クラスにパケット廃棄ポリシーを設定し、また同時にトラフィック クラスのキューに蓄 積できるパケットの最大値を制限できます。

Cisco IOS Release 12.0(25)SX 以上では、同じポリシー クラスでrandom-detect および queue-limit コ

マンドを指定できます。それより前のリリースでは、random-detect コマンドか、または queue-limit コマンドのいずれかを指定できますが、同時に両方のコマンドの指定はできません。 発信パケットを転送する前に直面する最大遅延は、パケット キュー内に残っているトラフィックの 量によります。RED が平均キュー長を制御するのに対して、キュー制限では常に転送を待機できる 最大パケット数を制御します。同時に、これらの機能によってパケット遅延を制限することもでき ます。 キュー制限付きRED をイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始 して、次のコマンドを入力します。 例2-8では、ポリシーマップpolicy1 を設定して、トラフィック クラス classA を関連付けます。こ れは、クラスA に関する RED 廃棄ポリシーを設定し、最大 128 のパケットが常に転送を待機でき ることを指定する例です。 例 2-8 キュー制限付き RED の設定

Router(config)# policy-map policy1 Router(config-pmap)# class classA Router(config-pmap-c)# random-detect Router(config-pmap-c)# queue-limit 128

コマンド 目的

ステップ 1 Router(config)# policy-map policy-map 作成または変更するサービス ポリシー名を指定し

ます。

ステップ 2 Router(config-pmap)# class class-name 作成してサービス ポリシーに含めるトラフィック

クラスの名前を指定します。

ステップ 3 Router(config-pmap-c)# random-detect 帯域幅保証を含むトラフィック クラスに、RED 廃

棄ポリシーをイネーブルにします。 ステップ 4 Router(config-pmap-c)# queue-limit

number-of-packets

指定されたトラフィック クラスで待機するパケッ トの最大数を指定します。

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帯域幅予約キューイングの設定

カスタマーごとに異なるサービスを提供するために、ルータは帯域幅予約、低遅延プライオリティ、 および均等化キューイングをサポートします。一般にルータは、リンクを待機しているすべてのト ラフィック ストリームからのパケットにキューを 1 つ使用して、これらを着信順に転送します。こ の方法は、常にリンク全体の帯域幅を使用するので、簡単かつ効果的で、パケット単位の平均遅延 を最適化します。ただし、単一のキュー方式では異なるトラフィック ストリームを判別できませ ん。ストリーム内のトラフィックが増えると、共有のリンク帯域幅も大きくなります。 帯域幅予約キューイング機能では、各キューに共有のリンク帯域幅を均等に割り当てます。プライ オリティは、いずれのキューでも同じです。帯域幅予約により、異なるトラフィック ストリームの リンク帯域幅は複数のキューに分割されます。また各キューでは、すべてのnon-empty キューで均 等に分割された共有のリンク帯域幅を受け取ります。そのため、空のキューに関連付けられた帯域 幅は浪費されなくなります。また、未使用の帯域幅は送信パケットを持つキューに分割されるため、 複数のキューイングでも単一のキュー方式と同じパケット単位の平均遅延を均等に行うことがで きます。 帯域幅予約キューイング機能の制約事項 低遅延プライオリティおよび帯域幅キューイングを、同じクラスで組み合わせることはできま せん。 帯域幅予約キューイングを設定するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モード で次のコマンドを実行します。 例2-9では、2 つのクラスのキューを作成します。 IP precedence のビット設定が、1、2、3、または 4 であるパケット用の 16 kbps キュー IP precedence のビット設定が、5、6、7、または 7 であるパケット用の 40 kbps キュー インターフェイスの帯域幅は64 kbps で、2 つのクラスが受け取るインターフェイスの帯域幅は、25 % および 62 % であると想定します。IP precedence 0 など他のすべてのトラフィックは、残りの帯域 幅(8 kbps または 13%)を受け取ります。 例 2-9 帯域幅予約キューイングのイネーブル化 Router# enable

Router# configure terminal Router(config)# class-map city

Router(config-cmap)# match ip precedence 1 2 3 4 Router(config-cmap)# class-map boston

Router(config-cmap)# match ip precedence 5 6 7 Router(config-cmap)# policy-map precedence-queues Router(config-pmap)# class city

Router(config-pmap-c)# bandwidth 16 Router(config-pmap-c)# class boston Router(config-pmap-c)# bandwidth 40

Router(config-pmap-c)# interface serial 6/0/0/1:1

Router(config-if)# service-policy output precedence-queues Router(config-if)# end

コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# bandwidth rate-in-kbps 帯域幅均等化キューイングをイネーブルにして、帯域幅に

基づく複数のクラスのキューを作成します。

rate-in-kbps は、8 ∼ 2,000,000 の範囲の値で、1 ∼ 99 %の リンク帯域幅を表しています。

(12)

リンク上の1つまたは複数の他のキューがアイドルである場合、均等化キューの実際のスループッ トが高くなることはあります。またはトラフィックが多い状態で、ルータがすべてのリンクを最高 速度で処理できない場合は、スループットが低くなることがあります。

低遅延プライオリティ

キューイングの設定

低遅延プライオリティ キューイング機能を使用すると、他のキューよりもプライオリティが高い キューに、保証された最小帯域幅を割り当てることができます。低遅延プライオリティ キューイン グでは、ライブ音声およびビデオなどの遅延の影響を受けやすいトラフィックのパケット遅延によ る変化を最小にします。 低遅延キューイング機能の制約事項 低遅延プライオリティおよび帯域幅キューイングを、同じクラスで組み合わせることはできま せん。 低遅延プライオリティ キューを作成するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。 例2-10に、音声トラフィックのプライオリティ キューを作成し、これをシリアル インターフェイ ス 6/0/0/1:1 に適用する例を示します。 例 2-10 低遅延プライオリティ キューイングのイネーブル化 Router# enable

Router# configure terminal Router(config)# class-map voice

Router(config-cmap)# match ip rtp 2000 2000 Router(config-cmap)# policy-map voice-queue Router(config-pmap)# class voice

Router(config-pmap-c)# priority 56

Router(config-pmap-c)# interface serial 6/0/0/1:1 Router(config-if)# service-policy output voice-queue Router(config-if)#

(注) リンク上の他のキューが空の場合でも、プライオリティ キューの実際のスループットが設定値を 超えることはありません。

VC

のオーバーサブスクリプションの設定

Virtual Circuit(VC; 仮想接続)のオーバーサブスクリプション機能を使用すると、サービス プロバ イダーは、Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)、フレーム リレー、および IEEE 802.1Q ネットワーク上の統計的な多重化を利用することにより、本来なら十分利用されない共有 ネットワークのネットワーク稼働率を改善することができます。ルータは、VC に対するネットワー ク帯域幅の絶対的な予約だけをサポートするのではなく、VC のオーバーサブスクリプションを提 供して、VC の帯域幅を統計的に保証します。

コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# priority rate-in-kbps プライオリティ キューイングをイネーブルにします。

rate-in-kbps は、8 ∼ 2,000,000 の範囲の値で、1 ∼ 99 %の 保証された最大帯域幅を表しています。

(13)

Cisco IOS Release 12.0(25)SX 以前のリリースでは、Cisco 10000 シリーズ ルータは VC に対するネッ トワーク帯域幅の絶対的な予約をサポートしていました。VC の合計伝送容量が、物理的なネット ワーク帯域幅の範囲に収まる場合は、ネットワークで輻輳が発生しません。各VC には、このネッ トワーク上の他のVC のトラフィック パターンに関係なく、帯域幅予約が割り当てられます。ただ し、VC はネットワークの物理容量を十分に利用しないことで、この絶対的なサービスを享受しま す。各VC は物理容量のフラクションを使用するので、多くの VC で混雑状態が続いていなければ、 全体的なネットワーク稼働率は低いままです。

Cisco IOS Release 12.0(25)SX では、割り当てられた帯域幅の合計が物理容量を超えた場合、ルータ は制限数のVC が同時に稼働できる限り、VC の帯域幅予約を提供します。この機能により、ルー タは統計的な多重化を利用することができ、輻輳中のサービスを低減させる代わりに、ネットワー ク稼働率を向上させます。 VC のオーバーサブスクリプション機能では、物理ポートでの輻輳がほとんど発生しないと想定し ています。たとえば、物理的なネットワーク帯域幅の25 % を使用するのに、10 の VC が設定され ると想定します。4 つの VC がトラフィックの送信を試みただけで、ネットワークの全容量に達し てしまいます。VC のオーバーサブスクリプション機能は、輻輳が起こらないような低稼働率のネッ トワークだけを対象としています。 フレームリレーおよびIEEE 802.1QでのVCのオーバーサブスクリプションの設定 フレーム リレーおよび IEEE 802.1Q に VC のオーバーサブスクリプションを設定するには、ポリ シーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。 例2-11では、2 つのフレーム リレー PVC を持つ T1 ネットワークをオーバーサブスクライブしま す。1 つの T1 ネットワークの容量は、1536 kbps です。各 PVC につき 1024 kbps ずつ、合計 2048 kbps の帯域幅があり、T1 ネットワークの容量を超えるため、VC がオーバーサブスクライブされま す。各VC の帯域幅が 768 kbps 以下の場合は、VC はオーバーサブスクライブされません。 例 2-11 フレームリレー PVC のオーバーサブスクライブ Router(config)# policy-map 1m

Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# shape 1024

Router(config)# frame-relay map-class 1m-pvc Router(config-mc)# service-policy output 1m Router(config)# interface serial 1/0/0/0:0 Router(config-if)# encapsulation frame-relay Router(config-if)# frame-relay interface-dlci 100 Router(config-if-dlci)# frame-relay class 1m-pvc Router(config-if-dlci)# frame-relay interface-dlci 101 Router(config-if-dlci)# frame-relay class 1m-pvc

コマンド 目的

Router(config-if)# service-policy {input |

output} policy-map-name 指定したポリシー マップをインターフェイスに付加します。 Router(config-pmap-c)# service-policy policy-map-name QoS ポリシーを他のポリシーマップ内のクラスに付加します。 ネストされたポリシーを作成して、VC 内のトラフィックを管理 するには、ポリシーマップ コンフィギュレーション モードで service-policy コマンドを使用します。このため、「ネストされたポ リシーマップ オーバーサブスクリプション」という用語が、VC のオーバーサブスクリプションを表すのに使用されることがあり ます。

(14)

ATM VCへのVCのオーバーサブスクリプションの設定

ATM VC のオーバーサブスクリプションをイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュ レーション モードで次のコマンドを入力します。

(注) VBR ATM VC は、VC の平均伝送速度を定義するのに Sustained Cell Rate(SCR; 平均セル レート) を使用するため、ATM VC のオーバーサブスクリプションを指定するのに、service-policy コマンド

を使用する必要がありません。

例2-12では、ATM インターフェイスを 5 倍の物理伝送容量でオーバーサブスクライブします。

例 2-12 ATM VC のオーバーサブスクライブ

Router(config)# interface serial 1

Router(config-if)# atm over-subscription-factor 5

3

レベルの階層型

QoS

ポリシーの定義

3 レベルの階層型 QoS ポリシー機能を使用すると、サービス ポリシーをポリシー マップ内に適用 して、階層型ポリシーを定義することができます。Cisco IOS Release 12.0(25)SX 以上では、この機 能により、ネストされたQoS ポリシーの階層型レベルが 2 から 3 に増加します。通常 3 レベル ポ リシーは、最上位でのVC の伝送容量の定義、中位でのクラスベースのキューイング、最下位での マーキングまたはメータリングで使用されます。 3 レベル階層型ポリシーを設定するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モード で次のコマンドを実行します。 (注) 3 レベル ポリシーの最上位、中位、最下位でservice-policy コマンドを使用できます。 例2-13では、合計トラフィックを1 Mbps にシェーピングする 3 レベル階層型ポリシーを設定しま す。この例では、次の仕様が設定されます。 コマンド 目的

Router(config-if)# atm over-subscription-factor {1-10} ATM VC をオーバーサブスクライブします。

1-10 オーバーサブスクリプションの量を指定します。デ フォルト値は1 です。

(注) オーバーサブスクライブする各 ATM インター フェイスで、このコマンドを使用します。

コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# service-policy policy-map-name QoS ポリシーを他のポリシーマップ内のクラスに付加

(15)

Voice over IP(VoIP) VoIP パケットを 500 Kbps に制限します。 VoIP パケット プライオリティ サービスを提供します。 ビジネス トラフィック business クラスに属するトラフィックに、最低400 Kbps の伝送容量を保証します。 non-SAA クラスに属するすべてのビジネス トラフィックをメータリングして、DSCP 40 で 400 Kbps を超えるトラフィックをマーキングします。 輻輳中は、business クラスに属する超過パケット(DSCP 40 でマーキングされた)は、100 Kbps 以下になる前に廃棄されます。 デフォルト トラフィック business クラスに属するトラフィックに、最低100 Kbps の伝送容量を確保します。 non-SAA クラスに属するすべてのデフォルト トラフィックをメータリングして、DSCP 20 で 100 Kbps を超えるトラフィックをマーキングします。 輻輳中は、class-default クラスに属する超過パケット(DSCP 20 でマーキングされた)は、100 Kbps 以下になる前に廃棄されます。 例 2-13 3 レベルの階層型 QoS ポリシーの設定

Router(config)# policy-map business-meter Router(config-pmap)# class non-SAA

Router(config-pmap-c)# police percent 40 1500 0 conform-action transmit exceed-action

set-dscp-transmit 40

Router(config-pmap-c)# exit Router(config-pmap)# exit

Router(config)# policy-map default-meter Router(config-pmap)# class non-SAA

Router(config-pmap-c)# police percent 10 1500 0 conform-action transmit exceed-action

set-dscp transmit 20

Router(config-pmap-c)# exit Router(config-pmap)# exit

Router(config)# policy-map bi-level Router(config-pmap)# class VoIP Router(config-pmap-c)# priority

Router(config-pmap-c)# police percent 50 Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap)# class business

Router(config-pmap-c)# bandwidth percent 40 Router(config-pmap-c)# random-detect dscp-based Router(config-pmap-c)# random-detect dscp 40 10 20 10 Router(config-pmap-c)# random-detect dscp 44 100 200 10 Router(config-pmap-c)# service-policy business-meter Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# random-detect dscp-based Router(config-pmap-c)# random-detect dscp 20 10 20 10 Router(config-pmap-c)# random-detect dscp 24 100 200 10 Router(config-pmap-c)# service-policy default-meter Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap)# exit

Router(config)# policy-map tri-level Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# shape 1000

(16)

ジェネリック

トラフィック

シェーピングの設定

Cisco 10000 シリーズ ルータは、リモート サイトの要件を満たすため、またはインターフェイスに 提供されるサービス レートに適合させるために、インターフェイス上のトラフィック フローを制 御または変更する機能として、トラフィック シェーピングを使用します。CAR とは異なり、トラ フィック シェーピングでは、超過トラフィックの場合にパケットを廃棄せずにバッファリングする ことによって、スループットを制限します。Generic Traffic Shaping(GTS)は、インターフェイス のカプセル化に関わらず、すべてのインターフェイスでのトラフィック シェーピングをサポートし ます。

(注) Frame Relay Traffic Shaping(FRTS)については、「フレーム リレー QoS の設定」(p.5-1)を参照し てください。 GTS を設定するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを実 行します。 例2-14では、100 のスループットを設定します。 例 2-14 GTS の設定 Router(config-pmap-c)# shape 100 Router(config-pmap-c)#

キュー制限の指定

ルータでは、キューに格納されるパケット数を制限することにより、トラフィック輻輳を管理でき ます。キュー制限機能は、輻輳状態を軽減するのに、デフォルトのパケット廃棄方式を使用します。 一時的な輻輳状態のインターフェイスにキュー制限を増やすことにより、廃棄されるパケット数を 減らすことができます。インターフェイスで一時的な輻輳が発生した場合、キュー制限を増やして、 廃棄パケット数を減らすことができます。ただし、キュー制限値を高く設定すると、他のインター フェイスで利用できるパケット バッファ数も減る可能性があります。 キュー制限機能の制約事項 UBR 用に設定された ATM PVC には、キュー制限を適用できません。 OC-12 ATM ライン カードでは、メイン インターフェイスまたは VBR PVC にのみキュー制限 を適用できます。UBR 用に設定された PVC には、キュー制限を適用できません。 キュー制限を指定するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマン ドを実行します。 コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# shape rate-in-kbps rate-in-kbps に均等なスループットを制限します。

rate-in-kbps は、56 ∼ 2,000,000 の範囲の値で、最大許容ス ループットを表しています。

(17)

(注) 現在のキュー制限を判定するには、show interface コマンドを使用します。

例2-15に、キュー制限を256 パケットに設定する例を示します。

例 2-15 キュー制限の適用

Router(config)# policy-map lynx

Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# queue-limit 256

set

値の適用

set 値を適用するには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを実 行します。

コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# queue-limit packets キューに格納されるパケット数を制限します。

packets は、32 ∼ 16,384 の範囲の 2 の累乗の数です(たと えば、64、128、256 など)。 (注) 指定したパケット数が2 の累乗でない場合、ルータ は入力された数を2 の累乗まで切り上げます。たと えば、60 を入力した場合、ルータは 64 まで切り上 げます。 キューをデフォルト値に戻すには、コマンドのno 形式no queue-limit を使用します。 コマンド 目的

Router(config-pmap-c)# set {ip {dscp value |

precedence value} | qos-group value | atm-clp}

jess 他のルータがQoS を管理するのに使用するビット値をマーキ ングします。 外部可視のvalues は、次のとおりです。 ip dscp は、0 ∼ 63 の範囲の DSCP 値です。 ip precedence は、0 ∼ 7 の範囲の優先ビット設定値です。 通常、0 はプライオリティが低いトラフィックを、7 はプ ライオリティが高いトラフィックを表します。 内部可視のvalues は、次のとおりです。 qos-group は、パケットを QoS グループに分類するのに使 用するルーティング テーブル内のグループ ID を設定しま す。この値は、0 ∼ 99 の範囲になります。 atm-clp は、ATM CLP を設定します。この引数を使用する と、輻輳が大きくなることによって指定されたPVCのATM セルが廃棄される可能性が高くなります。

(18)

例2-16に、IP precedence および QoS グループ用のビット値を設定する例を示します。

例 2-16 設定値の適用

Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)# class mink

Router(config-pmap-c)# set ip precedence 7 Router(config-pmap-c)# set qos-group 8

例2-17では、ポリシー マップ myQos を設定し、トラフィック クラス qos1 に関連付けます。

例 2-17 トラフィック ポリシーの設定

Router(config)# policy-map myQos Router(config-pmap)# class qos1 Router(config-pmap-c)# set ip dscp 33

ネストされたポリシー

マップの作成

Cisco 10000 シリーズ ルータは、異なるポリシー マップ内へのポリシー マップのネスティングをサ ポートします。

ネストされたポリシー マップの制限事項

ポリシー マップをネストするには、class-default クラスでqos class コマンドが設定済みで、shape

コマンドがイネーブルである必要があります。

ポリシー マップをネストするには、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで次の コマンドを実行します。

例2-18に、子ポリシー マップ lynx を親ポリシー マップ cougar にネストする例を示します。

例 2-18 ポリシー マップのネスティング

Router(config)# policy-map cougar [parent policy] Router(config-pmap)# class class-default

Router(config-pmap-c)# shape 1000

Router(config-pmap-c)# service-policy lynx [child policy]

サービス

ポリシーの適用

サービス ポリシーを作成したあとで、インターフェイスの着信パケットに QoS 機能を適用するよ うルータに指示する必要があります。これには、インターフェイスにサービス ポリシーを適用する 必要があります。詳細については、「サービス ポリシーの適用」(p.3-1)を参照してください。 コマンド 目的 Router(config-pmap-c)# service-policy policy-map-name QoS ポリシーを他のポリシーマップ内のクラスに付加しま す。

(19)

設定例

ここでは、次の設定例を示します。 クラス マップの設定例(p.2-19) ポリシー マップの設定例(p.2-19) ポリシー マップのネスティング例(p.2-20)

クラス

マップの設定例

例2-19では、アクセス リスト 10 に属して、IP precedence 値が 1 になるよう、クラス マップ mink を作成して、マッチ基準を定義します。ルータは、各受信パケットを確認して、アクセス リストお よびIP precedence に一致するかどうかを判別します。一致する場合、ルータはパケットをトラフィッ ク クラスの一部として分類します。

例 2-19 クラス マップの設定

Router(config)# class-map mink

Router(config-cmap)# match access-group 10 Router(config-cmap)# match ip precedence 1 Router(config-cmap)# exit

Router(config)

ポリシー

マップの設定例

例2-20では、ポリシー マップ lynx を作成して、クラス mink に関連付けます。police コマンドでは、 ルータが、クラス マップに記述された特徴を持つパケットを受信した場合に行う QoS アクション を指示します。

例 2-20 ポリシー マップの設定

Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)# class mink Router(config-pmap-c)# police 80000 Router(config-pmap-c)# exit Router(config-pmap)# exit Router(config)# 例2-21では、次の3 つのトラフィック クラスを持つポリシー マップ CBWFQ-PQ を作成します。 voice-traffic、data、および application この例では、各トラフィック クラスのポリシー アクション (プライオリティ、キュー制限、および帯域幅など)を指定します。 例 2-21 トラフィック ポリシーの作成 Router(config)# policy-map CBWFQ-PQ Router(config-pmap)# class voice-traffic Router(config-pmap-class)# priority 128 Router(config-pmap-class)# queue-limit 8 Router(config-pmap-class)# exit

Router(config-pmap)# class data

Router(config-pmap-class)# bandwidth 400 Router(config-pmap-class)# queue-limit 64 Router(config-pmap-class)# exit

Router(config-pmap)# class application Router(config-pmap-class)# bandwidth 700 Router(config-pmap-class)# queue-limit 64

(20)

ポリシー

マップのネスティング例

例2-22では、2 つのトラフィック クラス class1 および class2 と、2 つのポリシー マップを作成しま す。ポリシー マップ shape-2meg-dlci-103 が親ポリシーの場合、ポリシー マップ dlci-103 は、子ポリ シーです。子dlci-103 ポリシーは、親ポリシー shape-2meg-dlci-103 にネストされます。

例 2-22 ネストされたポリシーの設定

Router(config)# class-map match-all class1 Router(config-cmap)# match access-group 1 Router(config-cmap)# exit

Router(config)# class-map match-all class2 Router(config-cmap)# match access-group2 Router(config-cmap)# exit

Router(config)# policy-map dlci-103 [child policy] Router(config-pmap)# class class1

Router(config-pmap-c)# priority percent 60 Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap)# class class2

Router(config-pmap-c)# bandwidth percent 30 Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap)# exit

Router(config)# policy-map shape-2meg-dlci-103 [parent policy] Router(config-pmap)# class class-default

Router(config-pmap-c)# shape 2000 Router(config-pmap-c)# exit

Router(config-pmap)# service-policy dlci-103 [child policy] Router(config-pmap)# exit

Router(config)# interface serial 5/0/0.1 point-to-point Router(config-subif)# ip address 1.1.0.2 255.255.255.252 Router(config-subif)# service-policy output shape-2meg-dlci-103 Router(config-subif)# frame-relay interface-dlci 103

表 2-2 に、ルータがサポートする CAR アクションを示します。

参照

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