2. 摘花の実施早期の摘花 摘果は 良好な果実肥大や翌年の花芽確保のために また 適正樹勢の維持のために重要な作業となる 仕上げ摘果を満開 30 日後までに終了することを目標に作業計画を立てる そのために摘花を積極的に行い 落花後の摘果作業の時間短縮を図る 腋芽花の他 生育不良の花そう 枝の直上直下

全文

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5 月 の 栽 培 管 理

平 成 29年 5 月 2 日

リ ン ゴ

○ 「 ふ じ 」 の 生 育 状 況

< 県 南 部 ( 果 樹 試 験 場 本 場 ) >

発 芽 始 め ( 確 定 )

4 月 6 日 ( 平 年

: 4 月 8 日 、 平 年 - 2 日 )

葉 ( 確 定 )

4 月 16日 ( 平 年

: 4 月 19日 、 平 年 - 3 日 )

開 花 始 め ( 予 測 )

5 月 5 日 ( 平 年

: 5 月 7 日 、 平 年 - 2 日 )

( 平 年 値 は 平 成 19~ 28年 の 平 均 、 以 下 同 じ ) ※ 開 花 始 め の 予 測 は 4 月 28日 現 在 。 な お 、 予 測 は 今 後 の 気 温 な ど 、 気 象 条 件 に よ っ て 変 化 す る 。 本 年 の 「 ふ じ 」 の 開 花 始 め は 5 月 5 日 と 予 想 さ れ 、 満 開 日 は 4 日 後 の 5 月 9 日 頃 と 予 想 さ れ る 。 摘 花 、 人 工 受 粉 、 粗 摘 果 、 薬 剤 摘 果 等 の 作 業 計 画 を 早 め に 立 て る 。

1 . 人 工 受 粉 の 徹 底

近 年 は 小 玉 や 変 形 果 が 目 立 っ て お り 、 積 極 的 に 人 工 受 粉 を 実 施 し 中 心 果 の 結 実 を 確 保 す る こ と で 、 市 場 性 の 高 い 果 実 の 生 産 を 図 り 所 得 向 上 を 目 指 す 。 ま た 、 開 花 期 間 中 に 低 温 や 降 雨 が 続 く 場 合 に は マ メ コ バ チ や ミ ツ バ チ な ど の 活 動 が 低 下 す る た め 、少 し で も 条 件 が 良 い と き を 見 計 ら い 、人 工 受 粉 を 行 い 、結 実 確 保 に 努 め る 。 人 工 受 粉 は 当 年 の 良 質 な 花 粉 を 使 用 す る こ と が 望 ま し い が 、 貯 蔵 花 粉 を 使 用 す る 場 合 は 事 前 に 発 芽 率 調 査 を 行 う 。ま た 、購 入 し た 花 粉 を 使 用 す る 場 合 は 、馴 化 が 必 要 で あ り 、 手 順 書 や 注 意 事 項 に 従 っ て 行 い 、 発 芽 率 を 確 認 し て か ら 使 用 す る 。 人 工 受 粉 は 着 果 さ せ る 中 心 花 に だ け 行 う 。 ぼ ん 天 受 粉 は 確 実 で あ る が 、 作 業 時 間 ( 20 ~ 25時 間 / 10a ) が か か る の で 、 作 業 効 率 ( 手 作 業 の 1/5~ 1/4) の 良 い 機 械 受 粉 ( ラ ブ タ ッ チ 等 ) の 活 用 も 考 慮 す る 。 表1 「ふじ(S1S9)」に対する主要品種の交雑和合性 完全和合性品種注1 不完全和合性品種注2 S1とS9以外の組合せの品種 S1を持つ品種 S9を持つ品種 ゴールデン・デリシャス 秋田紅あかり アキタゴールド 王林 秋田紅ほっぺ 金星 つがる シナノゴールド 恵 未来ライフ 秋映 陽光 さんさ 千秋 トキ ゆめあかり シナノスイート 世界一 印度 きおう はつあき あかね 国光 紅玉 旭 祝 デリシャス スターキング・デリシャス 「やたか」、「ひろさきふじ」、「昂林」は「ふじ」と同じ遺伝子型(S1S9)で不和合性品種 注1:「ふじ」のS遺伝子型といずれも異なり和合性が高い品種 注2:「ふじ」のS遺伝子型といずれか一方が異なり和合性のある品種

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2 . 摘 花 の 実 施

早 期 の 摘 花 ・ 摘 果 は 、 良 好 な 果 実 肥 大 や 翌 年 の 花 芽 確 保 の た め に 、 ま た 、 適 正 樹 勢 の 維 持 の た め に 重 要 な 作 業 と な る 。 仕 上 げ 摘 果 を 満 開 30日 後 ま で に 終 了 す る こ と を 目 標 に 作 業 計 画 を 立 て る 。 そ の た め に 摘 花 を 積 極 的 に 行 い 、 落 花 後 の 摘 果 作 業 の 時 間 短 縮 を 図 る 。 腋 芽 花 の 他 、 生 育 不 良 の 花 そ う 、 枝 の 直 上 直 下 の 花 そ う 、 長 さ 20cm以 上 の 枝 の 花 そ う 等 、 通 常 着 果 さ せ な い 部 位 の 花 を 対 象 に 、 開 花 前 か ら 摘 花 に 取 り か か る 。 摘 花 は 手 で 容 易 に 行 え て 、 摘 み 取 る べ き 花 そ う も 判 別 し や す い の で 作 業 を 効 率 的 に 行 え る 。 前 年 に 樹 勢 低 下 が み ら れ た 木 、 開 花 量 が 多 く 果 そ う 葉 が 小 さ い 木 等 を 優 先 し て 実 施 す る 。 人 工 受 粉 を 行 う 場 合 や 開 花 期 間 の 天 候 が 良 好 で 結 実 量 が 多 く な る と 予 想 さ れ る 場 合 は 積 極 的 に 摘 花 剤 を 使 用 し 、 果 実 肥 大 の 促 進 と 摘 果 作 業 の 省 力 化 を 図 る 。 実 際 の 使 用 に つ い て は 表 2 を 参 照 す る 。 表2 摘花剤の使用方法 薬剤名 散布時期 使用方法 留 意 点 石灰硫黄合剤 1回目散布は満開期(頂 濃度:100~120倍 ・木全体に散布するが、手散布で (使用回数: 芽の花が70~80%開花し 展着剤:不要 は花を重点に散布する。 2回) た日)とし、2回目は前 散布量: ・ミツバチを放飼している場合 回より3~4日後。 350~400/10a は、散布前に回収する。 ・人工受粉を行う場合は1回目の 散布を受粉後2~3日後に行い、 2回目はその2~3日後に行う。 エコルーキー 1回目散布は満開期(頂 濃度:100~150倍 ・人工受粉を行う場合は1回目の (使用回数: 芽の花が70~80%開花し 展着剤:不要 散布を受粉後1~2日後に行い、 2回以内) た日)とし、2回目は前 散布量: 2回目はその2~3日後に行う。 回より2~3日後。 350~600/10a

3 . 摘 果 作 業

今 年 は 満 開 が 平 年 よ り や や 早 く な る 見 込 み で あ り 、 摘 果 作 業 も 早 い 時 期 か ら 取 り か か る 必 要 が あ る と 予 想 さ れ る 。 が く 立 ち を 確 認 し た ら 粗 摘 果 に 入 り 、 満 開 30日 後 ( 本 年 は 6 月 上 旬 頃 か ) ま で に 仕 上 げ 摘 果 を 終 了 す る 。 経 営 面 積 が 大 き く 結 実 量 が 平 年 並 み に あ る 場 合 は 、 薬 剤 摘 果 に よ る 作 業 の 省 力 化 も 検 討 す る ( 結 実 量 が 少 な い 園 地 で は 実 施 し な い )。 表3 薬剤摘果の方法 薬剤名 散布時期 使用方法 留 意 点 ミクロデナポ 満開後2~3週間頃 濃度:1,200倍 ・散布は散布当日から3日間気温 ン水和剤85 〈中心果横径〉 展着剤:加用 の高い日が続く場合が良い。 (1回散布) 「ふじ」 7㎜ 散布量: ・散布量は十分量とする。 「王林」 12㎜ 350~400/10a ・「つがる」は散布を避ける。

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4 .「 や た か 」 な ど の つ る 割 れ 軽 減

「 や た か 」 や 「 昂 林 」 な ど で 、 樹 勢 が 旺 盛 で つ る 割 れ が 発 生 し や す い 木 に 対 し て は 、 つ る 割 れ 軽 減 を 目 的 に ヒ オ モ ン 水 溶 剤 ( 1 - ナ フ タ レ ン 酢 酸 ナ ト リ ウ ム 4.4%) を 使 用 す る こ と が で き る 。 満 開 20~ 30日 後 に 3,000倍 で 1 回 散 布 す る ( 展 着 剤 不 要 )。 使 用 に あ た っ て は 次 の 点 に 注 意 す る 。 ○ 薬 剤 は 単 用 で 手 散 布 を 基 本 と し 、 樹 勢 の 弱 い 木 へ の 散 布 は 控 え る 。 ○ ミ ク ロ デ ナ ポ ン 水 和 剤 85の 散 布 後 に 本 剤 を 散 布 す る と 摘 果 効 果 が 劣 る こ と が あ る の で 本 剤 と の 併 用 は 避 け る 。 ○ 散 布 に よ り 果 実 肥 大 が や や 劣 る こ と が あ る 。 ○ 散 布 後 エ ピ ナ シ テ ィ ー ( 新 梢 先 端 葉 の し お れ ) が み ら れ る こ と が あ る 。

5 . 土 壌 管 理

落 花 後 か ら 梅 雨 ま で の 間 は 降 雨 が 少 な い こ と が 多 い 。 降 雨 の な い 日 が 続 き 、 土 壌 の 乾 燥 状 態 が 強 ま っ て き た ら 、 か ん 水 や 草 刈 り を 実 施 す る 。 若 木 は 根 群 の 発 達 が 不 十 分 で 乾 燥 に 弱 い の で 、 樹 冠 下 マ ル チ を す る 。 定 植 、 移 植 を し た 苗 木 や 若 木 は 、 晴 天 が 3 日 以 上 続 い た 場 合 は 、 土 壌 の 乾 燥 具 合 を 確 認 し な が ら 適 宜 か ん 水 を 行 う 。 砂 壌 土 等 透 水 性 の よ い 園 地 は 特 に 乾 燥 し や す い の で 、 か ん 水 を こ ま め に 行 い 土 壌 水 分 の 保 持 に 努 め る 。

○ 「 川 中 島 白 桃 」 の 生 育 状 況

< 県 南 部 ( 果 樹 試 験 場 本 場 ) >

発 芽 始 め ( 確 定 )

4 月 3日 ( 平 年 : 4 月 6 日 、 平 年 - 3 日 )

開 花 始 め ( 確 定 )

4 月 27日 ( 平 年 : 4 月 29日 、 平 年 - 2 日 )

1 . 人 工 受 粉 の 実 施

「 川 中 島 白 桃 」 な ど 花 粉 が 無 い か 極 め て 少 な い 品 種 ( 表 1 ) に つ い て は 、 受 粉 樹 の 混 植 割 合 が 低 い 園 地 や 、 開 花 期 間 中 の 天 候 不 順 に よ り 結 実 不 足 が 心 配 さ れ る と き は 、 人 工 受 粉 を 実 施 す る 。 受 粉 作 業 は ラ ブ タ ッ チ や 毛 ば た き を 用 い て 行 う と 効 率 が 良 い 。 受 粉 は 短 果 枝 で は 枝 の 先 端 部 、 中 ・ 長 果 枝 で は 枝 の 中 央 部 を 主 体 に 、 着 果 さ せ た い 部 位 の 横 ~ 下 向 き の 花 を ね ら う 。 気 温 が 高 く 経 過 す る と 満 開 ま で の 日 数 は 短 い ( 県 南 部 で の 開 花 日 か ら 満 開 日 ま で の 最 短 日 数 は 3 日 ) の で 、 開 花 状 況 に 注 意 し 人 工 受 粉 の タ イ ミ ン グ を 逃 さ な い よ う に す る 。 表1 主要品種の花粉の有無 花粉が多い品種 花粉が無い、極めて少ない品種 あかつき、白鳳、日川白鳳、ゆうぞら、 川中島白桃、白桃、なつき、紅錦香、 黄金桃、大久保、暁星、黄貴妃、 西王母、あきぞら

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2 . 予 備 摘 果

摘 蕾 を 実 施 し て い な い 場 合 や 摘 蕾 が 不 十 分 な 場 合 は 、 受 精 果 、 未 受 精 果 の 判 別 が し や す く な る 満 開 20~ 30日 頃 に 予 備 摘 果 を 行 う 。 特 に 、「 あ か つ き 」 な ど 花 粉 の 多 い 品 種 を 優 先 し て 行 い 、「 川 中 島 白 桃 」 な ど は 結 実 が 明 瞭 に な っ て か ら 行 う 。 着 果 量 は 最 終 着 果 量 の 2 ~ 3 倍 に ま で 制 限 す る 。 予 備 摘 果 す る 果 実 は 摘 蕾 と 同 様 に 着 果 さ せ な い 部 位 を 主 体 に 行 い 、 骨 格 枝 の 先 端 部 や 枝 の 分 岐 部 、 結 果 枝 の 基 部 の 果 実 、 上 向 き 果 を 中 心 に 摘 果 す る 。

3 . せ ん 孔 細 菌 病 の 耕 種 的 防 除 ( 春 型 枝 病 斑 の 除 去 )

開 花 期 頃 か ら 2 年 枝 に 紫 褐 色 ~ 紫 黒 色 の 病 斑 ( 春 型 枝 病 斑 ) が 確 認 で き る よ う に な る 。 せ ん 孔 細 菌 病 は 薬 剤 散 布 の み で 防 ぐ こ と は 困 難 な の で 、 伝 染 源 と な る 枝 病 斑 の 除 去 を し っ か り 行 う 。 発 生 が み ら れ た ら 、 枝 病 斑 の 直 下 ま で 切 り 戻 す 。

オ ウ ト ウ

○ 「 佐 藤 錦 」 の 発 芽 と 開 花

< 県 南 部 ( 果 樹 試 験 場 本 場 ) >

発 芽 始 め

4 月 4 日

( 平 年 : 4 月 5 日 、 平 年 - 1 日 )

開 花 始 め

4 月 27日

( 平 年 : 4 月 28日 、 平 年 - 1 日 )

1 . 人 工 受 粉 の 実 施 と ビ ニ ー ル 被 覆 の 準 備

果 樹 試 験 場 で は 4 月 25日 に 「 香 夏 錦 」 と 「 ナ ポ レ オ ン 」 が 開 花 し 、 4月 27日 に は 「 佐 藤 錦 」 が 開 花 始 め と な っ た 。 い ず れ の 品 種 も 4 月 30日 に 気 温 が 高 か っ た こ と で 開 花 が 進 み 、 五 分 咲 き の 状 況 と な っ た 。 人 工 受 粉 は め し べ の 柱 頭 が 褐 変 す る ま で 可 能 な の で 、 結 実 確 保 の た め に で き る か ぎ り 実 施 す る 。 ま た 、 ハ ウ ス パ イ プ に 破 損 や 緩 み が な い か 点 検 す る な ど 、 雨 よ け ビ ニ ー ル の 被 覆 に 備 え る 。 切 除 位 置 枝 病 斑

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ナ シ

○ 「 幸 水 」 の 生 育 状 況

< 天 王 分 場 >

発 芽 日

4 月 9 日 ( 平 年 : 4 月 10日 、 平 年 差 - 1 日 )

展 葉 日

4 月 29日 ( 平 年 : 4 月 29日 、 平 年 差 ± 0 日 )

1 . 受 粉

( 1 ) 方 法 短 果 枝 と 長 果 枝 で は 開 花 期 が ず れ る た め 、 最 低 2 回 ( ① 五 分 咲 き ~ 満 開 前 、 ② ① の 2 ~ 3 日 後 ) は 園 内 を 回 る 。 柱 頭 の 受 精 能 力 は 開 花 3 日 後 ま で が 最 も 高 い が 、 開 花 5 日 後 ま で は 受 粉 の 効 果 が 期 待 で き る 。 受 粉 を 行 う 際 は 、 気 温 が 高 く 適 度 な 湿 度 が あ る 条 件 が 適 し て い る 。 受 粉 時 の 低 温 ( 1 5 ℃ 以 下 ) や 受 粉 後 の 降 雨 ( 1 時 間 以 内 ) に 遭 遇 し た 場 合 や 降 霜 時 は 受 粉 回 数 を 増 や し て 確 実 に 結 実 さ せ る 。 な お 、「 幸 水 」 の 受 粉 に は 、 開 花 の 早 い 「 新 興 」、「 長 十 郎 」、「 豊 水 」、「 か ほ り 」 等 の 花 粉 が 適 す る 。 同 じ 品 種 や 不 和 合 性 品 種 の 花 粉 は 利 用 し な い ( 表 1 )。 表1 ニホンナシのS遺伝子型(同じS遺伝子型の品種同士は受粉させても結実しない(不和合性)) S遺 伝 子型 品 種 名 S4S5 幸 水 愛 甘 水 秀 玉 多 摩 新 水 喜 水 S3S5 豊 水 あ け みず S3S4 筑 水 秋 麗 なつ しず く あ き づき 新生 香麗 なつ み ず S3S9 秋 泉 S4S9 南 水 新 星 新興 S5S9 か ほ り に っこ り S2S4 二 十 世紀 S2S3 長 十 郎 S1S5 あ き あか り ( 2 ) 手 法 別 の 特 徴 ① 手 受 粉 労 力 は か か る が 、 最 も 確 実 な 方 法 で あ る 。 絵 筆 や 梵 天 を 使 う 場 合 は 、 10a 当 た り 粗 花 粉 で 約 60c c( 約 50 00 花 ) 程 度 の 花 粉 が 必 要 と な る 。 長 野 県 等 で は 、 結 実 さ せ た い 番 花 や 花 そ う の み に 受 粉 を 行 う こ と を 指 導 し て い る (「 限 定 受 粉 」、 図 1 )。 こ の 手 法 は 慣 行 の 作 業 に 比 べ て 摘 果 の 作 業 時 間 を 30~ 40% 削 減 さ せ る 効 果 も あ る 。

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図 1 限 定 受 粉 の 方 法 ② 機 械 受 粉 機 (『 ラ ブ タ ッ チ 』 等 ) 手 受 粉 と 比 較 し て 作 業 時 間 が 半 減 す る が 、 花 粉 は 2 倍 程 度 の 量 が 必 要 に な る 。 ま た 、 作 業 中 の 気 象 条 件 が 良 好 な 場 合 、 過 着 果 と な り 摘 果 作 業 に 時 間 が か か る 場 合 も あ る 。 発 芽 率 の 高 い 精 製 花 粉 ( 70%以 上 ) を 石 松 子 で 4 ~ 5 倍 に 希 釈 し て 使 用 す る 。 ③ 電 池 式 ピ ス ト ル 型 受 粉 機 (『 ポ ー レ ン ダ ス タ ー 』 等 ) 花 粉 を 風 で 噴 射 す る た め 、 花 に 露 が あ っ て も 使 用 で き 、 手 受 粉 と 同 様 に 特 定 の 花 そ う を 狙 っ て 受 粉 で き る 。 花 粉 の 必 要 量 は ② と 同 様 に 手 受 粉 よ り 多 い 。

2 . 粗 摘 果

( 1 ) 方 法 実 止 ま り が 確 認 で き る 受 粉 2 週 間 後 程 度 を 目 安 と し て で き る だ け 早 く 開 始 し 、 満 開 30日 後 ( 6 月 上 旬 頃 ) ま で に 1 果 そ う 1 果 に す る 。 1 番 果 は 変 形 果 や 有 て い 果 が 多 く 、 6 番 果 以 降 は 肥 大 が 劣 る こ と か ら 、 2 ~ 5 番 果 を 残 す 。 ま た 、 確 実 に 結 実 さ せ な い 部 位 ( 主 幹 に 直 接 着 生 し た 短 果 枝 な ど ) は 全 て 摘 果 す る 。 な お 、 作 業 が 遅 れ た 場 合 は 仕 上 げ 摘 果 と 並 行 す る 形 で 行 う 。 ニ ホ ン ナ シ 果 実 の 細 胞 分 裂 は 、 お お よ そ 満 開 20 ~ 35 日 後 で 終 了 し 、 晩 生 種 で は そ の 期 間 が 長 い 傾 向 に あ る 。 品 種 に よ る 細 胞 分 裂 期 間 の 長 さ や 番 果 に よ る 果 実 品 質 の 特 徴 を 考 慮 し 、 摘 果 の 順 序 や 残 す 果 実 を 決 定 す る 。 ( 2 ) 品 種 別 の ポ イ ン ト ① 「 秋 泉 」: 開 花 が 他 の 品 種 よ り も 早 い た め 、 最 初 に 作 業 に と り か か る 。 上 向 き の 果 そ う は 軸 折 れ の 危 険 が 高 い た め 残 さ な い 。 早 期 摘 果 は 果 実 の 肥 大 促 進 に 加 え て 、 樹 体 内 養 分 の 浪 費 を 防 ぎ 樹 勢 低 下 を 防 ぐ 効 果 も あ る た め 、 積 極 的 に 行 う 。 ② 「 南 水 」: 1 、 2 番 果 は 条 溝 果 が 多 く 、 果 軸 も 短 い の で 3 、 4 番 果 を 残 す 。 幼 果 は 縦 長 の 果 実 が 多 い が 、 肥 大 と と も に 円 形 に 変 化 す る の で 気 に し な い 。 ③ 「 あ き づ き 」: 短 果 枝 が 盲 芽 に な る の を 防 ぐ た め 、 早 め に 摘 果 す る 。 上 向 き の 果 そ う の 果 実 は 、 軸 折 れ の 危 険 が 高 い た め 残 さ な い 。

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3 . 芽 か き

主 枝 や 亜 主 枝 の 真 上 の 芽 や 、 切 り 口 付 近 か ら 発 生 し た 中 で 方 向 の 悪 い 芽 を 早 め に か き 取 り 、 残 し た 新 梢 の 生 長 を 促 す 。 ま た 、 側 枝 の 基 部 2 0cm 程 度 は 、 余 分 な 芽 が 吹 き 出 さ な い よ う 軍 手 等 で し ご い て 芽 を 取 り 除 く ( 図 2 )。 図 2 芽 か き の 方 法 (『 ナ シ を つ く り こ な す 』 農 文 協 よ り )

4 . ジ ベ レ リ ン ペ ー ス ト に よ る 果 台 枝 の 伸 長

満 開 後 7 ~ 1 4 日 頃 に 、 新 梢 を 伸 ば し た い 果 そ う の 基 部 ( 茶 色 と 緑 色 の 境 目 部 分 ) に ジ ベ レ リ ン ペ ー ス ト 100mg( チ ュ ー ブ か ら 3 mm程 度 出 し た 量 ) を 塗 布 す る 。

図 1 限 定 受 粉 の 方 法 ② 機 械 受 粉 機 (『 ラ ブ タ ッ チ 』 等 ) 手 受 粉 と 比 較 し て 作 業 時 間 が 半 減 す る が 、 花 粉 は 2 倍 程 度 の 量 が 必 要 に な る 。 ま た 、 作 業 中 の 気 象 条 件 が 良 好 な 場 合 、 過 着 果 と な り 摘 果 作 業 に 時 間 が か か る 場 合 も あ る 。 発 芽 率 の 高 い 精 製 花 粉 ( 70%以 上 ) を 石 松 子 で 4 ~ 5 倍 に 希 釈

図 1

限 定 受 粉 の 方 法 ② 機 械 受 粉 機 (『 ラ ブ タ ッ チ 』 等 ) 手 受 粉 と 比 較 し て 作 業 時 間 が 半 減 す る が 、 花 粉 は 2 倍 程 度 の 量 が 必 要 に な る 。 ま た 、 作 業 中 の 気 象 条 件 が 良 好 な 場 合 、 過 着 果 と な り 摘 果 作 業 に 時 間 が か か る 場 合 も あ る 。 発 芽 率 の 高 い 精 製 花 粉 ( 70%以 上 ) を 石 松 子 で 4 ~ 5 倍 に 希 釈 p.6

参照

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