電磁気学
II
第1回
井上 真澄
平成30年度後期内容:
内容:
内容:
内容:
1.
序論
序論
序論
序論
電磁気学
II
の学び方
概要,目的,授業予定,他科目との関係,注意点,など
様々な磁場発生源
電磁誘導に関する現象・応用
現象,応用(変圧器,誘導加熱<炊飯器,電磁調理器,
結晶成長,金属焼き入れ・焼鈍>,誘導モータ,発電機,
非接触
IC
カード・
RFID
タグ)
電磁波に関する現象・応用
現象,電磁波スペクトル,応用(各種応用,誘電加熱)
●科目名: 電磁気学
II
●開講対象: メカトロニクス工学科 2年生
●授業の概要と目的: メカトロニクスでは,機械・電気・
情報の複合系を取り扱うため,電気工学の技術が必要
となる。この授業では電磁誘導の基礎とその応用を中
心に,デモ実験あるいは
DVD
画像も用いながら,実感
的に確実に理解することを目的とする。
●到達目標: 電磁誘導がもつ種々の効果を理解できる。自
己インダクタンスに関してその起源を理解できる。メ
カトロニクスで用いられる電気電子機器の電磁気的現
象について,その基礎を理解できる。
●教科書: 岸野正剛:納得しながら
電磁気学(朝倉書店)
[参考書・・Raymond A. Serway(松村博之訳):科学者と技術者のため の 物理学 Ⅲ 電磁気学(学術図書出版社) ][電磁気学Iと共通]
この授業について
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●授業予定:
1. 序論 (磁界の発生・電磁誘導・電磁波に関する諸現象) 2. 磁界(磁場)の発生 (電流による磁界,ビオ・サヴァールの法則,磁気モー メント(スピン)による磁界,永久磁石による磁界) 3. 直線電流による磁界発生 (アンペールの法則,直線電流による磁界) 4. ソレノイドコイルの磁界 (ソレノイドコイル内の磁界,磁束) 5. ファラデーの法則 (ファラデーの電磁誘導の法則,運動起電力,誘導起電力, レンツの法則) 6. 磁界中で運動するコイルに発生する起電力 (磁界中で運動するコイルに発 生する誘導起電力) 7. 発電機とモーター (発電機の原理,モーターの原理) 8. 渦電流 (金属導体への電磁誘導(渦電流),非接触ブレーキ,高周波インダク ション発熱) 9. 回転磁界 (アラゴの円板,回転磁界,回転磁界による渦電流とトルク,回転磁 界により回転する磁石) 10. 自己インダクタンス (自己インダクタンス,磁場のエネルギー) 11. 相互インダクタンス (相互インダクタンス,変圧器(トランス)) 12. 変位電流 (真空中を流れる電流(真空中コンデンサーを流れる変位電流), 一般化したアンペールの法則) 13. 電磁波の発生 (面電流による電磁波の発生,アンテナによる電磁波の発生, 電磁波のスペクトル) 14. 電磁波の伝搬 (ヘルツの実験,平面電磁波,電磁波が運ぶエネルギー) 15. まとめ (電磁気学Ⅱで学んだ基礎知識のまとめ)【他科目との関係】
◎ 試験・・・中間試験,期末試験 ◎ 演習・・・毎時間 電磁気学I・・・静電場,静磁場 電磁気学II・・・変動する電場,変動する磁場【教科書中での電磁気学
I
,電磁気学
II
の関係】
目 次
1. 電気と磁気の源とその物理 1.1 静止した電荷から生まれた電気 1.2 動く電荷と電流および磁気 1.3 電気現象の記述に不可欠な誘電率 1.4 電気の神秘性を表す静電誘導 2. 真空中の電荷と電界およびガウスの 法則 2.1 電荷と電気力線と電束 2.2 電気力線とその密度および電界 2.3 クーロンの法則 2.4 電界中の電荷に働く電気力 2.5 ガウスの法則 2.6 ガウスの法則の応用 3. 電位および帯電した導体の電界,電 位,電気力 3.1 電位の定義と意味 3.2 帯電した導体に働く電気と力 3.3 帯電した導体の電界と電位 3.4 電気双極子による電位 3.5 電気映像法による導体の電界と電気力 4. 誘電体の物理と静電容量 4.1 誘電体と誘電分極 4.2 誘電体の電界と電束密度 4.3 静電容量 4.4 コンデンサの容量とその接続 4.5 誘電体に蓄えられるエネルギー 5. 電流と抵抗 5.1 電流,電流密度および直流 5.2 抵抗とオームの法則 5.3 電気エネルギーおよび電源と起電力 5.4 キルヒホッフの法則 6. 磁気と磁界 6.1 電子の運動を起源とする磁気 6.2 電気と磁気の対応 6.3 磁荷,磁力線,磁束と磁界の物理 6.4 物質の磁化と磁束密度 6.5 磁気遮蔽と地磁気 [ :電磁気学I, :電磁気学II]【教科書中での電磁気学
I
,電磁気学
II
の関係】
目 次 (続き)
7. 電流の磁気作用 7.1 アンペアの法則とビオーサバールの法則 7.2 ソレノイドとその磁界 7.3 磁気回路 7.4 運動する電荷と磁界の相互作用およびロー レンツ力 7.5 ホール効果 8. 電磁誘導とインダクタンス 8.1 ファラデーの電磁誘導 8.2 渦電流 8.3 インダクタンス 8.4 変圧器 9. 変動電流回路で起こる電気現象 9.1 交流と交流回路の基本 9.2 共振現象 9.3 過渡現象 10. 電磁波とマクスウェル方程式 10.1 変位電流 10.2 電磁波 10.3 マクスウェル方程式と電磁波 <追加項目> ・ 回転磁界 [ :電磁気学I, :電磁気学II]・(物理的)イメージを持って理解
イメージを持って理解
イメージを持って理解するように心がける。
イメージを持って理解
・式だけでなく,電気・磁気現象が起こる仕組みを理解する。
・教科書は予め読んで授業に参加する。
・授業資料は授業後にウェブサイトからダウンロードできるよ
うにするので,復習や課題提出に利用する。
http://mechatronics.meijo-u.ac.jp/labs/rrr004/inoue/lec_em2_18.html・演習の時間には,わからないところは教員や他の人に聞いて,
演習の時間には,わからないところは教員や他の人に聞いて,
演習の時間には,わからないところは教員や他の人に聞いて,
演習の時間には,わからないところは教員や他の人に聞いて,
授業時間内に理解するように努める
授業時間内に理解するように努める
授業時間内に理解するように努める
授業時間内に理解するように努める。(理解できていないの
に授業に関係ない雑談をするのは時間の無駄!)
・課題を出す場合があるので,レポートの書き方は身につけて
おく。
注意点
注意点
注意点
注意点
<参考動画
(YouTube)
>
MIT(アメリカ)の電磁気学授業 実演を取り入れた 授業の様子が見ら れる。 このMITのwebページは事情により現在閉鎖されているが,検索 サイトでキーワードに「Walter Lewin electricity and magnetism」と入力して調べるとこの授業のYouTubeの動画が検索される。 以下のサイトからのリンクで見ることができる。 http://ocw.mit.edu/courses/physics/8-02-electricity-and-magnetism-spring-2002/
<参考>
【代表的な物理定数】
素電荷 電子の質量 陽子の質量 真空の誘電率 真空の透磁率 真空中の光速 アヴォガドロ数]
C
[
10
60217733
.
1
19
e
]
k
[
10
1093897
.
9
31 eg
m
]
k
[
10
672623
.
1
27 pg
m
]
m
/
F
[
10
854187817
.
8
12 0
]
m
/
H
[
10
4
7 0
]
m
/
H
[
10
25663706
.
1
6
]
s
/
m
[
10
99792458
.
2
8
c
]
mol
[
10
0221367
.
6
23 1 A
N
様々な磁場発生源
様々な磁場発生源
様々な磁場発生源
様々な磁場発生源
・電流 [ビオ・サヴァールの法則,アンペールの法則] ・磁石 → 原子の磁気モーメントによる(原子磁石の集まり) → 原子の持つ電子の軌道運動と自転(スピン)による (原子内の極微小電流) ・地磁気(原因は完全に解明されていないが,地球内部の導電性流 体が運動することにより生ずる電流によって発生するとい う説(流体ダイナモ説)がある) 磁場は電流が生み出すものと考えてほぼ良い。 いろいろな磁場の強さ MRI装置 心磁図 脳磁図電磁誘導に関する現象・応用
電磁誘導に関する現象・応用
電磁誘導に関する現象・応用
電磁誘導に関する現象・応用
導体に加わる磁場が変動 → 導体に誘導電流・電圧の発生 力の発生応用
応用
応用
応用
・変圧器・誘導加熱(IH: Induction Heating) ・誘導モータ
・発電機
・非接触ICカード,RFID (Radio frequency Identifier)タグ ・ ・ ・ など
現象
現象
現象
現象
【変圧器】
【変圧器】
【変圧器】
【変圧器】
磁気的に結合した複数のコイルで入力側コイルに交流電圧 → 入力側コイルに交流電流 → 交流磁場が発生 → 出力側コイルに交流電圧が発生【誘導加熱
【誘導加熱
【誘導加熱
【誘導加熱
(IH: Induction Heating)
】
】
】
】
渦電流による発熱。 炊飯器,電磁調理器,結晶成長, 金属焼き入れ・焼鈍,等 ・加熱効率(投入した電力や熱量に対する加熱対象物に加えられた熱 量の割合)が高い。 ・電力制御によるパワーコントロールが容易。 ・非接触加熱のため真空中,ガス雰囲気中での加熱が容易。 ・装置自体に電熱線のような高温部がなく安全。 ・局部集中加熱が容易。 ・ガス,石油などのように燃焼時の排ガス,塵埃等の発生が少ない ・急速加熱が可能。 ・カーボンるつぼ等を用いることにより無機物も間接加熱が可能。 ・小型・軽量で省スペースが可能。 ・・・など 【特徴】:
<炊飯器>
<炊飯器>
<炊飯器>
<炊飯器>
電磁誘導で内釜に発生した渦電流により発熱。 ・コイルを内釜の底面のみでなく側面や上面(ふた)にも設置でき, 電熱ヒータよりもはるかに大きな火力を得られ,また加熱ムラも 少ない。 ・発熱量の調整が容易なため温度管理がしやすい。<電磁調理器(
<電磁調理器(
<電磁調理器(
<電磁調理器(
IH
クッキングヒータ)>
クッキングヒータ)>
クッキングヒータ)>
クッキングヒータ)>
電磁誘導で鍋等の調理器具に発生した渦電流により発熱。 ・室内の空気を汚さず,換気が最小限で済む。 ・容易に出力(火力)調整ができ,温度管理がしやすい。 ・熱効率も高い。 ・天板が平らなため掃除がしやすい。 ・火を使わないため,IH調理器自体に触れても熱くないので,周囲の 紙・布等への引火・加熱の心配や消し忘れの心配がない(ただし調 理後は熱くなっているので要注意)。<結晶成長>
<結晶成長>
<結晶成長>
<結晶成長>
フローティングゾーン法による結晶成長 鉛直に保持した試料棒の一部を加熱して溶融部をつくる。 → その液相部を表面張力によって支えながら上あるいは下方に移動。 → ・溶融状態から固まる際に原子が規則的に配列しようとする性質によ り結晶成長。 ・融かした原料を冷やして一部を固まらせると不純物が融けた部分に 多く残る性質により,結晶のなかの不純物が原材料より少なくなる。 ○誘導加熱で行うことにより容器に入れずに結晶成長できるので, 他の材料が不純物としてはいることを避けられる。<金属焼き入れ・焼鈍>
<金属焼き入れ・焼鈍>
<金属焼き入れ・焼鈍>
<金属焼き入れ・焼鈍>
焼き入れ・・金属を高温状態から急冷する熱処理。 鋼の場合,材料が硬くなり,耐摩耗性,引張強度などが向上。 焼鈍 (焼きなまし)・・金属を高温から徐冷する熱処理。 加工による歪み・残留応力を除去し,軟らかくする。 ・周波数が高いほど誘起された電流は表面 に集中して流れる(表皮効果)ことを利 用して焼入れ硬化層深さを任意に調整で きる。 ・熱効率がよく,作業時間が短い。 ・局所加熱が可能。 ・作業の自動化・標準化がしやすい。 ・変寸・変形が最小限に抑えられる。【誘導モータ】
【誘導モータ】
【誘導モータ】
【誘導モータ】
回転原理 アルミニウム板の上で図のように磁石を移動 → 誘導電流としてうず電流が発生。 移動方向の前方では磁束密度が高くなるのでそれを打ち消す (磁束を減らす)方向。 移動方向の後方では磁束密度が低くくなるのでそれを打ち消 す(磁束を増やす)方向。 → 磁石の直下ではうず電流の向きが同じ(図の手前方向)。 → 磁束と電流の関係から,アルミニウム板は右方向に電磁力を受ける。 うず電流の方向:【発電機】
【発電機】
【発電機】
【発電機】
モータは電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換。 同じ構造で,機械的に回転軸を回すと,電磁誘導により機械的 エネルギーを電気的エネルギーに変換できる。【非接触
【非接触
【非接触
【非接触
IC
カード,
カード,
カード,
カード,
RFID (Radio Frequency Identifier)
タグ】
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タグ】
タグ】
非接触ICカード RFIDタグ リーダライタとの情報交換のほか,電磁誘導による電源供給