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JIT生産システムの進化への模索

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中小企業診断士のための

中小企業診断士のための

経営工学入門

経営工学入門

愛知 愛知工業大学工業大学 経営情報科学部経営情報科学部 大野 大野 勝久勝久 SCM SCMビジネスモデル研究会ビジネスモデル研究会 200 20066年年33月月2525日日((土土)) きゅりあん きゅりあん 第第33講習室講習室 1 1

はじめに

はじめに

経営工学

経営工学

JIS

JIS

生産管理用語辞典

生産管理用語辞典

– –経営目的を定め,それを実現するために,環境(社会経営目的を定め,それを実現するために,環境(社会 環境及び自然環境)との調和を図りながら人,もの 環境及び自然環境)との調和を図りながら人,もの (機械・設備,原材料,補助材料及びエネルギー), (機械・設備,原材料,補助材料及びエネルギー), 金及び情報を最適に設計し,運用し,統制する工学的 金及び情報を最適に設計し,運用し,統制する工学的 な技術・技法の体系 な技術・技法の体系

日本

日本

経営工学

経営工学

:

:

トップページ

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Japan

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Industrial Management Association

Industrial Management Association

http://www.jimanet.jp/

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専門分野キーワード

専門分野キーワード

2 2 1 経営工学・IE総論、経営学 2 経営工学教育・研修 3 組織論、組織革新、人事・労務管理 4 行動科学、産業心理学、認知科学 5 作業測定、方法研究、作業管理、 職務設計 6 人間工学、ヒューマンマシンシステム、 感性工学 7 生産技術、技術管理 8 CAD/CAM、CAE 9 生産管理、生産計画、スケジューリング、 JIT、流動数管理 10 生産システム、MRP、ERP、CIM、FA、 FMS 11 資材管理、購買管理、在庫管理 12 物流管理、ロジスティクス 13 サプライチェーンマネジメント 総論的研究 経営工学教育 人的資源 作業 人間工学 生産・物流 総論 人 もの 3 3 14 品質管理、TQM、品質保証 15 製品計画、製品設計、VE、PL 16 工場計画、工場立地 17 設備管理、設備保全、TPM 18 信頼性工学、安全工学 19 原価管理、原価計算、管理会計 20 経済性工学、経済性分析 21 財務管理、経営分析 22 金融工学 品質 製品 施設・設備 原価 財務 資金 4 4 23 OA、経営情報システム、SIS、EDI 24 事務分析、事務設計、事務管理、BPR 25 意思決定支援システム 26 グループウェア、電子コミュニケーション、 電子会議 27 ナレッジマネジメント 28 ビジネスモデル、EC 29 環境マネジメント、リサイクル、リユース 30 経営戦略、生産戦略、アウトソーシング、 海外進出、 リスクマネジメント 31 法的環境、知的財産権、 ビジネスモデル特許 32 マーケティング、市場調査、需要予測、 販売管理、CRM 33 その他 経営情報 知的情報 eビジネス 企業環境 市場環境 情報 環境 5 5 34 確率・統計、実験計画法 35 多変量解析、数量化理論 36 OR、最適化手法、数理計画法、AHP 37 シミュレーション、ゲーミング 38 複雑系、マルチエージェント、人工生命 39 進化型計算、ニューラルネットワーク、 ファジィ理論 40 エキスパートシステム、人工知能 41 アルゴリズム 42 コンピュータネットワーク、WWW、 セキュリティ 43 データ構造、データベース、 データマイニング 44 ヒューマンインタフェース、 仮想現実感(人工現実感) 45 その他 確率・統計 OR 情報処理 ネットワーク データベース ヒューマン インタフェース 数理解析 IT (情報技術) SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 1 / 16 ページ

(2)

6 6

はじめに

はじめに

研究・授業等で関連のある領域

研究・授業等で関連のある領域

99,,1010,,1111,,1212,,1313:生産・物流システム:生産・物流システム,SCM,SCM

3434,,3636,,3737,,4141:経営工学・:経営工学・OROR手法手法

これまでに開発された豊富なこれまでに開発された豊富な経営工学・経営工学・OROR手法手法を,を, 生産・物流システム 生産・物流システム,SCM,SCMのの様々な経営問題へ適用様々な経営問題へ適用 – –ORORは難解な数式を多用し,またその理論的限界や実際は難解な数式を多用し,またその理論的限界や実際 問題から遊離した研究が多い 問題から遊離した研究が多い – –我国では一部の企業を除いて実際の経営には活用され我国では一部の企業を除いて実際の経営には活用され てこなかった。 てこなかった。 7 7

はじめに

はじめに

豊富な豊富な経営工学・経営工学・OROR手法手法

ExcelExcelの持つ強力な表計算機能,グラフ作成機能,の持つ強力な表計算機能,グラフ作成機能, データ分析機能をフルに活用 データ分析機能をフルに活用

ホワイトカラー(中小企業診断士)の生産性を大ホワイトカラー(中小企業診断士)の生産性を大 幅に向上させることができる。 幅に向上させることができる。

マクロやマクロやVBAVBAプログラムプログラム[[1,21,2]]の使用を控える。の使用を控える。 – –[[11] ] 大野勝久,田村隆善,伊藤崇博:「大野勝久,田村隆善,伊藤崇博:「ExcelExcelによるシによるシ ステム最適化」,コロナ社, ステム最適化」,コロナ社,20012001年.年. – –[[22] ] 多田実,大西正和,平川理絵子,長坂悦敬:多田実,大西正和,平川理絵子,長坂悦敬: 「 「ExcelExcelで学ぶ経営科学」,オーム社,で学ぶ経営科学」,オーム社,20032003年.年. 8 8

はじめに

はじめに

経営工学・経営工学・OROR手法の手法のExcelExcelによる活用による活用

SCM,SCM,ゲーム理論,金融工学,マーケティング,ゲーム理論,金融工学,マーケティング, 品質管理等への適用 品質管理等への適用 [3[3--8]8] – – [3] [3] 荒木勉,栗原和夫:「荒木勉,栗原和夫:「ExcelExcelで学ぶシミュレーション」,で学ぶシミュレーション」, Excel Excelで学ぶ経営科学入門シリーズで学ぶ経営科学入門シリーズⅣⅣ,実教出版,,実教出版,20002000年.年. – – [4][4]大野勝久,玉置光司,石垣智徳,伊藤崇博:「大野勝久,玉置光司,石垣智徳,伊藤崇博:「ExcelExcelによるによる 経営科学」,コロナ社, 経営科学」,コロナ社,20052005年.年. – – [5] [5] 苅田正雄,上田太一郎,中西元子:「苅田正雄,上田太一郎,中西元子:「ExcelExcelでできる最適化でできる最適化 の実践らくらく読本 の実践らくらく読本]],同友館,,同友館,20032003年.年. – – [6] [6] 高井英造,真鍋龍太郎:高井英造,真鍋龍太郎:「「問題解決のためのオペレーション問題解決のためのオペレーション ズ・リサーチ入門」,日本評論社, ズ・リサーチ入門」,日本評論社,20002000年.年. – – [7] [7] 藤田勝康:藤田勝康:「「ExcelExcelによるによるOR OR 演習演習」」、日科技連出版,、日科技連出版,20022002年.年. – – [8] [8] 保江邦夫:「金融市場予測の科学」,ブルーバックス保江邦夫:「金融市場予測の科学」,ブルーバックス BB- -1286 1286,講談社,,講談社,20002000年.年. 9 9

はじめに

はじめに

本日の目次本日の目次

22章:章:ソルバー機能とソルバー機能とExcelExcel関数を活用した様々関数を活用した様々 な最適化問題(生産計画,プロジェクト管理, な最適化問題(生産計画,プロジェクト管理, 最短経路問題,巡回セールスマン問題,ナップ 最短経路問題,巡回セールスマン問題,ナップ サック問題)の簡便な解法手順 サック問題)の簡便な解法手順

33章:章: ExcelExcel関数によるシミュレーション関数によるシミュレーション((多階多階 層在庫管理 層在庫管理,,直列待ち行列システム直列待ち行列システム):):ExcelExcelをを 活用した手軽な分析 活用した手軽な分析・最適化・最適化手順手順

44章:章:ITIT活用による活用によるSCMSCMの最適化のの最適化の紹介紹介

目的:目的:SCMSCMのための実践的プロトタイプのための実践的プロトタイプ・・アルゴアルゴ リズムの リズムのExcelExcelによる提案による提案 10 10

ソルバーによる最適化

ソルバーによる最適化

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

需要量が4まで見込める製品1需要量が4まで見込める製品1

3までの製品2を生産している工場3までの製品2を生産している工場

1単位当たりの利益が3万円の製品1を1単位1単位当たりの利益が3万円の製品1を1単位 生産するためには,原料1単位と労働力1単位 生産するためには,原料1単位と労働力1単位 を必要 を必要

1単位当たりの利益が4万円の製品2を1単位1単位当たりの利益が4万円の製品2を1単位 生産するためには,原料1単位と労働力2単位 生産するためには,原料1単位と労働力2単位 を必要 を必要

利用可能な原料と労働力が,各々5単位と7単利用可能な原料と労働力が,各々5単位と7単 位であるとき,総利益を最大にするには,製品 位であるとき,総利益を最大にするには,製品 1,製品2を各々どれだけ生産すればよいか? 1,製品2を各々どれだけ生産すればよいか? 11 11

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

[例題[例題2.12.1]] 生産計画問題生産計画問題

制約条件:制約条件: – –生産量生産量++ 生産量生産量 ≦≦ 5(原料制約)5(原料制約) (2.1)(2.1) – –生産量生産量+2生産量+2生産量 ≦≦ 7(労働力制約)7(労働力制約) (2.2)(2.2) – –生産量生産量≦≦ 4,生産量4,生産量≦≦ 3(需要制約3(需要制約)) (2.3)(2.3) – –生産量生産量≧0,生産量≧0,生産量≧0≧0 (非負制約)(非負制約) (2.4)(2.4)

目的関数:目的関数: – –総総利益=利益=33生産量生産量++44生産量生産量((総総利益)利益) (2.5)(2.5)

最大にする生産量最大にする生産量,生産量,生産量と最大総利益を求めと最大総利益を求め よ。 よ。 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 2 / 16 ページ

(3)

12 12

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

ソルバーの実行手順の概略

ソルバーの実行手順の概略

①① 問題の目的関数と制約条件の係数を問題の目的関数と制約条件の係数をExcelExcelのの シートに入力する。 シートに入力する。

②② 生産量1,生産量2の値が入るセルを変化生産量1,生産量2の値が入るセルを変化 させるセルとして定める。 させるセルとして定める。

③③ 目的関数が入るセルを目的セルとして定め,目的関数が入るセルを目的セルとして定め, 目的関数を

目的関数をExcelExcel関数関数SUMPRODUCTSUMPRODUCTを用いて入力すを用いて入力す

る。 る。 13 13

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

④④ 制約条件式制約条件式(2.1)(2.1),,(2.2)(2.2)左辺を左辺をExcelExcel関数関数 SUMPRODUCT SUMPRODUCTを用いて入力し,右辺の手持ち量をを用いて入力し,右辺の手持ち量を 入力する。さらに需要制約式 入力する。さらに需要制約式(2.3)(2.3)の右辺の需要の右辺の需要 量を入力する。なお,非負制約 量を入力する。なお,非負制約(2.4)(2.4)は手順⑦では手順⑦で 処理 処理

⑤⑤ ソルバーを起動する。ソルバーを起動する。

⑥⑥ 目的セル,変化させるセル,制約条件を,目的セル,変化させるセル,制約条件を, 各々ソルバーの画面に入力する。 各々ソルバーの画面に入力する。

⑦⑦ [オプション]を設定する。[オプション]を設定する。

⑧⑧ ソルバーを実行する。ソルバーを実行する。 14 14

①① データ入力データ入力

目的関数目的関数(2.5)(2.5)と制約条件式と制約条件式(2.1)(2.1),,(2.2)(2.2)の係の係 数を図 数を図2.12.1のセル範囲のセル範囲A1:C4A1:C4に入力する。入力すに入力する。入力す る位置や方向は特に定められていないが,判り る位置や方向は特に定められていないが,判り やすいように表示して入力することが大切であ やすいように表示して入力することが大切であ る。まず,セル範囲 る。まず,セル範囲B2:C2B2:C2に名前「利益」を定義に名前「利益」を定義 する。同様に,セル範囲 する。同様に,セル範囲B3:C3B3:C3とセル範囲とセル範囲B4:C4B4:C4 にも名前を,各々「原料必要量」,「労働力必 にも名前を,各々「原料必要量」,「労働力必 要量」として定義する。以下の手順においても, 要量」として定義する。以下の手順においても, 図 図2.12.1に示すセル範囲名を使用する。に示すセル範囲名を使用する。

2.1

生産計画問題

15 15

図図2.12.1

2.1

生産計画問題

16 16

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

②② 生産量の値が入るセルを生産量の値が入るセルをB7B7,,C7C7として定め,として定め, セル範囲を「生産量」として定義する。これが セル範囲を「生産量」として定義する。これが 変化させるセルとなる。 変化させるセルとなる。

③③ 目的関数の値が入るセルを目的関数の値が入るセルをB11B11と定め,目的と定め,目的 関数式 関数式(2.5)(2.5)をを =SUMPRODUCT( =SUMPRODUCT(利益利益, , 生産量生産量)) (2.6)(2.6) • • と入力する。なおこの入力には,関数の分類と入力する。なおこの入力には,関数の分類(C)(C)の「数の「数 学/三角」のなかから, 学/三角」のなかから,SUMPRODUCTSUMPRODUCTを選択する。そしてを選択する。そして 開くウインドウから,配列1のセル範囲ボタンをクリッ 開くウインドウから,配列1のセル範囲ボタンをクリッ クし, クし,B3B3~~C3C3とドラッグすれば自動的にセル範囲名「利とドラッグすれば自動的にセル範囲名「利 益」が入力される。生産量についても同様であり,最後 益」が入力される。生産量についても同様であり,最後 に[ に[OKOK]ボタンをクリックすればよい。]ボタンをクリックすればよい。 1717

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

④④ 同様にして,制約条件式同様にして,制約条件式(2.1)(2.1),,(2,2)(2,2)の左の左 辺をセル 辺をセルB13B13,,B14B14に各々に各々 =SUMPRODUCT( =SUMPRODUCT(原料必要量原料必要量, , 生産量生産量)) (2.7)(2.7) =SUMPRODUCT( =SUMPRODUCT(労働力必要量労働力必要量, , 生産量生産量)) (2.8)(2.8) として入力し,対応する資源の手持ち資源量をセ として入力し,対応する資源の手持ち資源量をセ ル ルD13D13,,D14D14に入力する。に入力する。

⑤⑤ ソルバーをソルバーを 「メニューバーの[ツール 「メニューバーの[ツール(T)(T)]」→[ソルバー]」→[ソルバー (V) (V)]] の手順で起動すると,図 の手順で起動すると,図2.22.2に示す「ソルバー:パに示す「ソルバー:パ ラメータ設定」画面が表示される。 ラメータ設定」画面が表示される。 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 3 / 16 ページ

(4)

18 18

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

⑥⑥ 目的セル,変化させるセル,制約条件を以下の目的セル,変化させるセル,制約条件を以下の 手順で入力する。 手順で入力する。

1. 1. 目的セル目的セル(E) (E) :目的セルのセル範囲ボタンをク:目的セルのセル範囲ボタンをク リックし,目的関数を入力したセル リックし,目的関数を入力したセルB11B11をクリックをクリック する。 する。

2. 2. 目標値:最大化か最小化かを選択する。[例題目標値:最大化か最小化かを選択する。[例題 2.1 2.1]は,最大化問題なので[最大値]は,最大化問題なので[最大値 (M)(M)]をク]をク リックする。 リックする。

3. 3. 変化させるセル変化させるセル (B) (B) :生産量の値が入るセル:生産量の値が入るセル B7:C7 B7:C7をドラッグして入力する。をドラッグして入力する。 19 19

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

図図2.22.2 20 20

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

4. 4. 制約条件制約条件(U) (U) :[追加:[追加(A) (A) ]ボタンをク]ボタンをク

リックすると,制約条件を入力するための画面 リックすると,制約条件を入力するための画面 (図 (図2.32.3)が表示される。)が表示される。

制約条件式制約条件式(2.1)(2.1),,(2.2)(2.2)はともに不等号の向きはともに不等号の向き が同じなので,セル参照 が同じなので,セル参照 (R)(R)ででB13:B14B13:B14をドラッをドラッ グし,制約条件 グし,制約条件 (C)(C)ででD13:D14D13:D14をドラッグして2をドラッグして2 つの制約条件を同時に入力することができる。 つの制約条件を同時に入力することができる。 [追加 [追加 (A)(A)]ボタンをクリックし,需要量制約]ボタンをクリックし,需要量制約 式 式(2.3)(2.3)を同様に入力して,[を同様に入力して,[OKOK]ボタンをク]ボタンをク リックする。なお,等号「=」等の入力は リックする。なお,等号「=」等の入力は [▼]ボタンをクリックし,等号を選択すれば [▼]ボタンをクリックし,等号を選択すれば よい。 よい。 21 21

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

図図2.32.3 22 22

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

⑦⑦ 図図2.22.2「ソルバー:パラメータ設定」画面「ソルバー:パラメータ設定」画面 [オプション [オプション (O) (O) ]ボタン]ボタン

画面(図画面(図2.42.4)で非負制約)で非負制約(2.4)(2.4)を設定する。すを設定する。す なわち[線形モデルで計算 なわち[線形モデルで計算(M)(M)]と[非負数を仮]と[非負数を仮 定する 定する(G)(G)]をクリックして[OK]ボタンをク]をクリックして[OK]ボタンをク リックする。 リックする。

なお,この画面の中で計算時間や反復回数の上なお,この画面の中で計算時間や反復回数の上 限など,計算処理の条件も設定 限など,計算処理の条件も設定 23 23

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

図図2.42.4 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 4 / 16 ページ

(5)

24 24

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

⑧⑧ 「ソルバー:パラメータ設定」画面(図「ソルバー:パラメータ設定」画面(図 2.2 2.2)の[実行)の[実行(S)(S)]ボタンをクリック]ボタンをクリック

最適解が得られると,図最適解が得られると,図2.52.5の「ソルバー:探索の「ソルバー:探索 結果」画面が表示 結果」画面が表示

ワークシートには求める最適解,目的関数値おワークシートには求める最適解,目的関数値お よび制約条件式の左辺の値が表示 よび制約条件式の左辺の値が表示 – –最適解は生産量1=最適解は生産量1=33,生産量2=,生産量2=44であり,最大利であり,最大利 益= 益=1717 • • 最適解のより詳しいレポート最適解のより詳しいレポート – –[レポート[レポート(R)(R)]の「解答」,「感度分析」,「条]の「解答」,「感度分析」,「条 件」を選択すれば,新しいワークシートに作成 件」を選択すれば,新しいワークシートに作成 • • 図図2.62.6::[例題[例題2.12.1]に対する「解答」レポート]に対する「解答」レポート 25 25

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

図図2.52.5 26 26

2.1

2.1

生産計画問題

生産計画問題

図図2.62.6 例題2.1 2727

2.2プロジェクト管理

2.2プロジェクト管理

(PERT)

(PERT)

[例題[例題2.22.2]]::88つの作業つの作業AA~~HHからなるプロジェからなるプロジェ クトを考え,各作業の先行作業と作業時間(日 クトを考え,各作業の先行作業と作業時間(日 数)の作業リスト 数)の作業リスト((表表2.12.1))

表表2.12.1のプロジェクト・ネットワークを作成するのプロジェクト・ネットワークを作成する と図 と図2.72.7

プロジェクト・ネットワークでは節点間に複数プロジェクト・ネットワークでは節点間に複数 の作業が許されるのにたいし, の作業が許されるのにたいし,PERTPERTにおけるアにおけるア ローダイアグラムでは,節点間には唯一つの作 ローダイアグラムでは,節点間には唯一つの作 業しか許されず,先行関係を示すダミー作業が 業しか許されず,先行関係を示すダミー作業が 導入されていることを注意 導入されていることを注意 • • 作業リストのネットワーク表現は必ずしもただ作業リストのネットワーク表現は必ずしもただ11つに限つに限 られるものではないことも注意 られるものではないことも注意 – –矢線には対応する作業と作業時間が示されており,例えば節点矢線には対応する作業と作業時間が示されており,例えば節点11 と と33を結ぶ矢線の場合(を結ぶ矢線の場合(1, 3, A1, 3, A),(),(1, 3, B1, 3, B)と表される。)と表される。 28

2.2プロジェクト管理

(PERT)

表2.1 図2.7 作業 先行作 業 作業時 間 A − 5 B − 6 C A 7 D A,B 5 E A,B 10 F C,D 8 G C,D 11 H E,F 4 1 2 3 4 5 6 A, 5 A, 5 B, 6 C, 7 E, 10 D, 5 F, 8 G, 11 H, 4 29

2.2プロジェクト管理(PERT)

[例題2.2] プロジェクト管理(PERT)

制約条件: ,全ての (2.9) 節点時間1=プロジェクト開始時間 (2.10) のもとで 目的関数: 節点時間6 (2.11) を最小化せよ。 a i j 節点時間 作業時間 節点時間 ≥ + (i,j,a)∈A SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 5 / 16 ページ

(6)

30

2.2プロジェクト管理(PERT)

矢線リストの最初の矢線(1, 2, A)にた

いする制約条件式(2.9)の入力

左辺をセルF12に =VLOOKUP(D12, 節点時間リスト, 2, FALSE)(2.12) 右辺をセルH12に =VLOOKUP(C12, 節点時間リスト, 2, FALSE) + VLOOKUP(E12, 作業リスト, 3, FALSE) (2.13) と入力すればよい。 31

2.2プロジェクト管理(PERT)

図2.8

32

2.2プロジェクト管理(PERT)

ソルバーのパラメータを図2.9のように設定 最適解として,プロジェクト完了時間24をえる クリティカル・パスは図2.5に示されるレポート ウインドウの感度レポートをクリックして作成 される感度レポート(図2.10)から構成 制約条件式(2.9)の潜在価格が正となる矢線がク リティカル・パス(critical path)を構成し, I列に「CP」で示されている。 セルI12に「=IF(‘感度レポート 1'!E18>0,"CP","")」と入力し,フィルポインタ で20行までドラッグすればよい。 33

2.2プロジェクト管理(PERT)

図2.9 34

2.2プロジェクト管理(PERT)

図2.10 セルI12に「=IF(‘感度レポート 1'!E18>0,"CP","")」と入力し,フィルポインタ で20行までドラッグすればよい。 例題2.2 3535

プロジェクト管理(

プロジェクト管理(

CPM

CPM

[[例題例題2.22.2]のプロジェクト完了時間]のプロジェクト完了時間2424日では満日では満 足できず, 足できず,2222日まで短縮したい。作業を短縮す日まで短縮したい。作業を短縮す るためには,作業者を増やす等の費用が必要で るためには,作業者を増やす等の費用が必要で あり,各作業にたいして,単位時間短縮するた あり,各作業にたいして,単位時間短縮するた めに必要となる費用係数と最大限短縮できる時 めに必要となる費用係数と最大限短縮できる時 間が与えられているものとする。 間が与えられているものとする。

[例題[例題2.32.3]:これらデータが表]:これらデータが表2.22.2で与えられで与えられ たとき,プロジェクト完了時間を たとき,プロジェクト完了時間を2222日に短縮す日に短縮す るためには,各作業をどれだけずつ短縮すれば, るためには,各作業をどれだけずつ短縮すれば, 追加総費用が最小で達成できるか? 追加総費用が最小で達成できるか? SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 6 / 16 ページ

(7)

36

2.3

プロジェクト管理(CPM)

[例題2.3] プロジェクト管理(CPM) 制約条件: 全ての (2.14) プロジェクト開始時間=節点時間1(=0) (2.10) プロジェクト完了時間=節点時間6≦要求完了時間(=22) (2.15) ,全ての作業a (2.16) 短縮時間a≧ 0 (非負条件),全ての作業a (2.17) のもとで 目的関数: (2.18) を最小化するプロジェクト完了時間,クリティカル・パス, 総費用,各作業の短縮された作業時間を求めよ。 a a i j 節点時間 作業時間 短縮時間 節点時間 ≥ + − (i,j,a)∈A a a 最大短縮時間 短縮時間 ≤ ( ) ( )

× = a費用勾配a 短縮時間a 総費用 37 37

プロジェクト管理(

プロジェクト管理(

CPM

CPM

図図2.112.11 [例題[例題2.32.3]ソルバー:データ入力]ソルバー:データ入力 38 38

プロジェクト管理(

プロジェクト管理(

CPM

CPM

図図2.122.12ソルバー:パラメータの設定画面ソルバー:パラメータの設定画面 例題2.3 39 39

2.4

2.4

最短経路問題

最短経路問題

[例題

[例題

2.4

2.4

]として,図

]として,図

2.13

2.13

で示される都

で示される都

市1~6を結ぶ道路網を考える。ここで

市1~6を結ぶ道路網を考える。ここで

矢線の数字は,都市間の所要時間を表し,

矢線の数字は,都市間の所要時間を表し,

例えば都市1から2へは一方通行で,そ

例えば都市1から2へは一方通行で,そ

の所要時間が5時間であることを示して

の所要時間が5時間であることを示して

いる。このとき,現在いる都市1から目

いる。このとき,現在いる都市1から目

的地,都市6へ最短時間で行く経路を求

的地,都市6へ最短時間で行く経路を求

めよ。

めよ。

40

2.4

最短経路問題

図2.13 [例題2.4]

4 3 5 1 2 3 1 1 3 1 1 1 1 1 5 1 6 4 4 5 1 41

2.4

最短経路問題

[例題2.4] 最短経路問題 制約条件: (出発地制約)(2.19) , (通過点制約)(2.20) (目的地制約)(2.21) あるいは1 (0-1制約)(2.22) のもとで 目的関数:総所要時間= 時間ij×Flowij (2.23) を最小にする経路を求めよ。 ( )1 1 1 = ∑ ∈ OUT j j Flow ( ) − ∑( ) =0 ∑ ∈ ∈ jOUTi ij i IN h hi Flow Flow i=2,3,4,5 ( )6 1 6 = ∑ ∈ IN h h Flow 0 = ij Flow ( )i,j∈A SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 7 / 16 ページ

(8)

42 42

2.4

2.4

最短経路問題

最短経路問題

[例題[例題2.42.4]における変数は0か1の値をとり,]における変数は0か1の値をとり, 0-1制約式 0-1制約式(2.22)(2.22)を満たさなければならない。を満たさなければならない。

制約条件式制約条件式(2.19)(2.19)~~(2.21)(2.21)の持つ全ユニモデュラの持つ全ユニモデュラ (

(totally unimodulartotally unimodular)という特別な性質から,)という特別な性質から, [例題 [例題2.42.4]を]をLPLP問題として解けば最適解は必ず問題として解けば最適解は必ず 整数になる。 整数になる。

制約条件式制約条件式(2.22)(2.22)は式は式(2.4)(2.4)のような非負制約でのような非負制約で 置き換えることができ,[例題 置き換えることができ,[例題2.42.4]は[例題]は[例題2.12.1 ~ ~2.32.3]同様]同様LPLP問題として解くことができる。問題として解くことができる。 43 43

2.4

2.4

最短経路問題

最短経路問題

[例題[例題2.42.4]のデータ入力を図]のデータ入力を図2.142.14 • • セル範囲セル範囲A3:A17A3:A17の名前を「始点」,の名前を「始点」,B3:B17B3:B17を「終点」,を「終点」, C3:C17 C3:C17を「時間」,変化させるセルを「時間」,変化させるセルD3:D17D3:D17を「を「FlowFlow」」 • • 出発地制約式出発地制約式(2.19)(2.19)の左辺の左辺::セルセルG3G3へへSUMIFSUMIFを用いてを用いて =SUMIF(

=SUMIF(始点始点, F3, Flow) (2.24) , F3, Flow) (2.24) とクリックとドラッグで入力できる。

とクリックとドラッグで入力できる。

• 通過点2にたいする式通過点2にたいする式(2.20)(2.20)左辺左辺::セルセルG6G6へへ =SUMIF(

=SUMIF(終点終点, F6, Flow), F6, Flow)--SUMIF(SUMIF(始点始点, F6, Flow) (2.25), F6, Flow) (2.25) と入力すればよく,通過点3,4,5にたいする式 と入力すればよく,通過点3,4,5にたいする式(2.20)(2.20) 左辺はそれを 左辺はそれをG7:G9G7:G9へフィルポインタを用いてコピーへフィルポインタを用いてコピー 式 式(2.21)(2.21)左辺はセル左辺はセルG12G12へへ =SUMIF(

=SUMIF(終点終点, F12, Flow), F12, Flow) (2.26)(2.26)

44 44

2.4

2.4

最短経路問題

最短経路問題

図図2.14 2.14 [例題[例題2.42.4]のデータ入力]のデータ入力 45 45

2.4

2.4

最短経路問題

最短経路問題

図図2.12.155 パラメータの設定画面パラメータの設定画面 例題2.4 46

2.5

巡回セールスマン問題

[例題2.5] 図

2.16のネットワー

クを考える。都市

1に営業所がある

セールスマンが,

営業所から出発し,

都市2~5に住む

顧客を一度ずつ訪

問し,最短時間で

営業所へ戻ってく

る巡回路を求めよ。

5 1 4 2 3 2 2 2 1 1 3 1 2 2 2 1 1 1 2 3 1 47

2.5

巡回セールスマン問題

[例題2.5] 巡回セールスマン問題 制約条件 , (出発地制約)(2.27) , (目的地制約)(2.28) , , (排除制約) (2.29) , (非負制約) (2.30) あるいは1, .(0-1制約)(2.31) のもとで 目的関数 (2.32) を最小にする巡回路を求めよ。 ( ) =1

OUTi j ij Flow i=1,L,5 ( ) =1

INi h hi Flow i=1,L,5 4 5 ≤ + − j ij i x Flow x

( )

i,jA

i

,

j

=

2

,

L

,

5

0 = ij Flow

( )

i,jA ( )

∈ × = A j i ij ij Flow , 時間 総所要時間 0 ≥ i x i=2,L,5 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 8 / 16 ページ

(9)

48 48

2.5

2.5

巡回セールスマン問題

巡回セールスマン問題

2.17

2.17

のデータ入力画面に示されるよう

のデータ入力画面に示されるよう

にセル範囲名[始点],[終点],[時

にセル範囲名[始点],[終点],[時

間],[

間],[

Flow

Flow

],[

],[

X

X

]を定義する。この

]を定義する。この

とき,[例題

とき,[例題

2.4

2.4

]同様,目的関数

]同様,目的関数

(2.32)

(2.32)

出発地制約式

出発地制約式

(2.27)

(2.27)

,目的地制約式

,目的地制約式

(2.28)

(2.28)

Excel

Excel

関数

関数

SUMPRODUCT

SUMPRODUCT

SUMIF

SUMIF

用いて入力することができる

用いて入力することができる

49 49

2.5

2.5

巡回セールスマン問題

巡回セールスマン問題

図図2.172.17 データ データ 入力画 入力画 面 面 50 50

2.5

2.5

巡回セールスマン問題

巡回セールスマン問題

• • 排除制約式排除制約式(2.29)(2.29)左辺を入力するセルを左辺を入力するセルをG23:G30G23:G30に選び,に選び, その名前を[排除制約]と定義する。まず その名前を[排除制約]と定義する。まずG23G23ににINDEXINDEX関数関数 を用いて を用いて =INDEX(X, A11

=INDEX(X, A11--1, 2)1, 2)--INDEX(X, B11INDEX(X, B11--1, 2)+5 * D111, 2)+5 * D11 (2.33)(2.33)

• • と入力し,と入力し,G24:G30G24:G30へコピーする。へコピーする。 • • H23:H30H23:H30に「に「<=<=」,」,I23:I30I23:I30に「4」を入力すれば排除制約に「4」を入力すれば排除制約 式 式(2.29)(2.29)が入力されたことになる。が入力されたことになる。 • • 0-1制約式0-1制約式(2.31)(2.31)は図は図2.182.18のソルバーのパラメータ設定のソルバーのパラメータ設定 画面の制約条件の[追加 画面の制約条件の[追加(A)(A)]ボタンを押すと表示される]ボタンを押すと表示される 「制約条件の追加」画面からセル参照のセル範囲ボタンを 「制約条件の追加」画面からセル参照のセル範囲ボタンを クリックし, クリックし,D3D3~~D18D18をドラッグし,[▼]ボタンをクをドラッグし,[▼]ボタンをク リックして[データ]を選択すれば自動的に「バイナリ」 リックして[データ]を選択すれば自動的に「バイナリ」 が制約条件ボックスに入力されるので[ が制約条件ボックスに入力されるので[OKOK]ボタンをク]ボタンをク リックすればよい。 リックすればよい。 51 51

2.5

2.5

巡回セールスマン問題

巡回セールスマン問題

• • 図図2.182.18 ソルバーのパラメータ設定画面ソルバーのパラメータ設定画面 例題2.5 52 52

2.6

2.6

ナップサック問題

ナップサック問題

ハイキングに出かけるとき,持ってゆく

ハイキングに出かけるとき,持ってゆく

品物をその効用が最大になるように,決

品物をその効用が最大になるように,決

められた容積

められた容積

b

b

のナップサックに詰めたい。

のナップサックに詰めたい。

候補となる品物が

候補となる品物が

n

n

個あり,品物

個あり,品物

j

j

j

j

1

1

,・・・

,・・・

,n,

,n,

の容積が

の容積が

b

b

jj

,その効用が

,その効用が

c

c

jj

で与

で与

えられている。変数

えられている。変数

x

x

jj

1

1

(あるいは

(あるいは

0

0

)で

)で

品物

品物

j

j

を詰める(詰めない)ことを表すこ

を詰める(詰めない)ことを表すこ

とにする。

とにする。

53

2.6

ナップサック問題

[例題2.6]

最大化

制約条件

あるいは1,

3 2 1 2 3x x x z = + + 2 2 2 3 1 + x + xx 0 = j x j =1,2,3 例題2.6 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 9 / 16 ページ

(10)

54 54

2.

2.

ソルバーの能力

ソルバーの能力

変化させるセルは最大変化させるセルは最大200200個まで個まで

制約条件制約条件数数は,図は,図2.42.4のオプション設定画面でのオプション設定画面で [線形モデルで計算 [線形モデルで計算 (M)(M)]が選択されている場]が選択されている場 合は特に制限はなく,選択されていない場合, 合は特に制限はなく,選択されていない場合, すなわち非線形計画問題の場合は最大 すなわち非線形計画問題の場合は最大100100個ま個ま で で

制約条件等の表現に制約条件等の表現にIFIF,,ABSABS,,MAXMAX,,MINMIN等の関等の関 数が使用できない。

数が使用できない。

計算速度に関しては,計算速度に関しては,100100変数・変数・100100制約式程度制約式程度

のLPLP問題ならば,1秒未満(問題ならば,1秒未満(CPU PentiumCPU Pentium44 3GHz 3GHz)で簡単に解くことができる。)で簡単に解くことができる。 55 55

シミュレーション

シミュレーション

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

図 図3.3.11::33階層在庫管理階層在庫管理 – –製品倉庫は消費者の気まぐれな需要変動を吸収し,その上流の製品倉庫は消費者の気まぐれな需要変動を吸収し,その上流の 製品メーカの各工程の生産のぶれを少なくする目的 製品メーカの各工程の生産のぶれを少なくする目的(デカップ(デカップ リング機能) リング機能)で設けられている。で設けられている。

ブルウィップ効果(ブルウィップ効果(bullwhip effectbullwhip effect))

– –小売店段階における需要の小さなふれが上流に行くほど増巾し,小売店段階における需要の小さなふれが上流に行くほど増巾し, 物流倉庫,製品倉庫,さらにその上流工程へと大きな変動とし 物流倉庫,製品倉庫,さらにその上流工程へと大きな変動とし て伝わること て伝わること – –牛追いむち(牛追いむち(bullwhipbullwhip)の手元での小さな動きがムチの先端で)の手元での小さな動きがムチの先端で は大きな動きとして伝わることに因んで は大きな動きとして伝わることに因んで命名されて命名されている。いる。

単一在庫点での在庫管理方式単一在庫点での在庫管理方式(R,S)(R,S),,(s,S)(s,S)等を,等を, 各階層で独立に適用することでは満足できる結 各階層で独立に適用することでは満足できる結 果がえられないことが多い。 果がえられないことが多い。 56

シミュレーション

図3.1

多階層在庫管理

消費者 メーカ 階層1 製品倉庫 階層2 物 流 在庫 階層3 小売店 57 57

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

エシェロン在庫(エシェロン在庫(echelon stockechelon stock))(Clark and (Clark and

Scarf, 1960) Scarf, 1960)

エシェロン在庫とは,その階層を含めて下流全エシェロン在庫とは,その階層を含めて下流全 てに存在する在庫量の総和 てに存在する在庫量の総和 – –図図3.13.1の製品倉庫のエシェロン在庫は,製品倉庫,物の製品倉庫のエシェロン在庫は,製品倉庫,物 流在庫,小売店に存在する全ての在庫を加えたもの 流在庫,小売店に存在する全ての在庫を加えたもの である。 である。

各階層で常に消費者需要を含めた下流の動向を各階層で常に消費者需要を含めた下流の動向を 把握していることになり,下流からの発注に独 把握していることになり,下流からの発注に独 立に対応する通常の方式に比べ,各階層の在庫 立に対応する通常の方式に比べ,各階層の在庫 量を適切に管理することができる。 量を適切に管理することができる。 58 58

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

• 基点在庫方式(基点在庫方式(base stock systembase stock system))

• • あらかじめ各階層の基点在庫量を定めておき,その階層のあらかじめ各階層の基点在庫量を定めておき,その階層の エシェロン在庫位置(エシェロン在庫+発注残)がその基 エシェロン在庫位置(エシェロン在庫+発注残)がその基 点在庫量を下まわれば,基点在庫量まで発注する方式 点在庫量を下まわれば,基点在庫量まで発注する方式 •

• A. J. Clark and H. Scarf, Optimal policies for A. J. Clark and H. Scarf, Optimal policies for multi

multi--echelon inventory problem, Management Science, echelon inventory problem, Management Science, Vol. 6, pp.475

Vol. 6, pp.475--490, 1960.490, 1960.

– 一品種有限期間多階層在庫管理問題に対する基点在庫方式の最適性一品種有限期間多階層在庫管理問題に対する基点在庫方式の最適性

• Evans(1967)Evans(1967):多品種有限期間資源制約付生産在庫問題にたいする:多品種有限期間資源制約付生産在庫問題にたいするModified Modified base stock policy S

base stock policy Snnの最適性の最適性 •

• Decroix and ArreolaDecroix and Arreola--Risa(1998)Risa(1998):多品種無限期間資源制約付生産在庫問題に:多品種無限期間資源制約付生産在庫問題に たいする修正基点在庫方式の最適性

たいする修正基点在庫方式の最適性 •

• Rubio and Wein(1996)Rubio and Wein(1996):最適基準在庫量が満たすべき条件を導き,:最適基準在庫量が満たすべき条件を導き,JacksonJackson待待 ち行列ネットワークにたいしてその決定法を示している。

ち行列ネットワークにたいしてその決定法を示している。 •

• Glasserman and Tayur(1994)Glasserman and Tayur(1994):基点在庫方式のもとでの生産ラインの安定条:基点在庫方式のもとでの生産ラインの安定条 件 件 • • Chen(1998)Chen(1998):エシェロン在庫を知るための情報の価値:エシェロン在庫を知るための情報の価値 59 59

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

• • 33階層在庫管理を例に,定期補充点方式階層在庫管理を例に,定期補充点方式(R, S)(R, S)におけるにおける 在庫量として,手持ち在庫量と純在庫量では発生するブ 在庫量として,手持ち在庫量と純在庫量では発生するブ ルウィップ効果が,在庫位置に基づく ルウィップ効果が,在庫位置に基づく(R, S)(R, S)方式や基点方式や基点 在庫方式では押さえられることを示 在庫方式では押さえられることを示すす。。 • • 簡単のため簡単のためR=1R=1とおき,各階層での調達期間がとおき,各階層での調達期間がL=2L=2であり,であり, そのうち輸送時間 そのうち輸送時間TTがが11かかるものと仮定する。また,小かかるものと仮定する。また,小 売店での各期の需要は平均 売店での各期の需要は平均22のポアソン分布に従うもののポアソン分布に従うもの と仮定する。 と仮定する。 • • 品切れ発生確率品切れ発生確率ppをを1%1%とすれば,調達期間中の需要分布とすれば,調達期間中の需要分布 は平均 は平均44のポアソン分布に従うから,のポアソン分布に従うから, •

• POISSON(S, 4, TRUE)=0.99POISSON(S, 4, TRUE)=0.99 (3.1)(3.1) をみたす

をみたすSSとしてとしてS=10S=10がえられる。がえられる。

(11)

60

3.1

多階層在庫管理

‹

:t(=0, 1, 2, …)期の始めに(期首と 呼ぶ)における階層n(=1,2,3)の 手持ち在庫量 :t期首における階層nの純在庫量 :t期首における階層nの在庫位置 :t期首における状態と管理方式から定めら れる階層nからn-1への発注量 :t期における階層n-1からnへの納入量 :t期における消費者の需要量

( )

t In

( )

t Jn ( )t Kn

( )

t Qn

( )

t Rn

( )

t D 61

3.1

多階層在庫管理

(3.2)

ここで

(3.3)

(3.4)

平均2のポアソン分布(3.5) (3.6) (3.7) 手持ち在庫量に基づく発注量 (3.8) 純在庫量に基づく発注量

( )

[

( )

]

+ = J t t I n n

[ ]

x + =max

{

0,x

}

(

t

)

J

( )

t R

( )

t Q

( )

t Jn +1 = n + nn+1

( )

t K

( )

t Q

( )

t Q

( )

t Kn +1 = n + nn+1

( )

(

1

)

4 t = D tQ

( )

{

( )

[

( )

]

( )

[

( )

]

+

}

− − + − + − + = + Q t J t R t J t t Rn 1 min n n1 , n1 n1

( )

=

[

( )

]

+ t K S t Qn n ( )=[ ( )]+ ′ t S I t Qn n ( )=[ ( )]+ ′′t S J t Qn n 62

3.1

多階層在庫管理

基点在庫方式における発注量 (3.9) 平均2のポアソン分布に従う乱数の発生(逆変換法) セルB4,B5,B6に0,1,2を入力し,セルA4に0を入力。 セルA5,A6に各々

POISSON(B4, $B$1, TRUE),POISSON(B5, $B$1, TRUE) (3.10) セル範囲A5:B6を選択し,フィルポインタでA列の値がほ ぼ1となるまで(この場合14行)ドラッグすればよい。 =VLOOKUP(RAND(), A4:B14, 2) (3.11) ( )t =D(t−1) QB n

( )

t D 63 63

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

図図3.23.2は発注量が式は発注量が式(3.7)(3.7)で与えられる補充点方で与えられる補充点方 式のシミュレーション 式のシミュレーション

RANDRANDををDD列に発生させ,その値を貼り付ければよ列に発生させ,その値を貼り付ければよ い。 い。

EE列はその値を用いて式列はその値を用いて式(3.11)(3.11)から発生されたポから発生されたポ アソン乱数 アソン乱数

FF列から列からII列は式列は式(3.3)(3.3),,(3.2)(3.2),,(3.4)(3.4),,(3.7)(3.7)かか ら計算された階層 ら計算された階層11の在庫量,納入量,在庫位置,の在庫量,納入量,在庫位置, 発注量である。階層 発注量である。階層22,,33にたいしても全く同様にたいしても全く同様 である。階層 である。階層11,,33の純在庫量の推移が図の純在庫量の推移が図3.23.2中の中の グラフに示されており,ブルウィップ効果が発 グラフに示されており,ブルウィップ効果が発 生しているようには思われない。 生しているようには思われない。 64 64

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

• • 図図3.2:3.2:発注量が式発注量が式(3.7)(3.7)で与えられる補充点方式のシで与えられる補充点方式のシ ミュレーション ミュレーション((ブルウィップ効果発生ブルウィップ効果発生せず)せず) 65 65

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

手持ち在庫量と純在庫量に基づく定期補充点方手持ち在庫量と純在庫量に基づく定期補充点方 式のシミュレーション 式のシミュレーション

図図3.33.3::ブルウィップ効果が発生している。ブルウィップ効果が発生している。

在庫位置在庫位置に基づく定期補充点方式に基づく定期補充点方式::ブルウィッブルウィッ プ効果発生 プ効果発生せず。せず。

基点在庫方式基点在庫方式::ブルウィップ効果発生ブルウィップ効果発生せず。せず。 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 11 / 16 ページ

(12)

66 66

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

図図3.33.3::手持ち在庫量に基づく定期補充点方式手持ち在庫量に基づく定期補充点方式 67 67

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

図図3.33.3::純在庫量に基づく定期補充点方式純在庫量に基づく定期補充点方式 例題3.1 68 68

3.1

3.1

多階層在庫管理

多階層在庫管理

基点在庫方式 基点在庫方式::ブルウィップ効果発生ブルウィップ効果発生せず。せず。 • • 補充点補充点SSを品切れ確率を品切れ確率p=0.01p=0.01から式から式(3.1)(3.1)で定めた。しかで定めた。しか し,シミュレーションを用いれば在庫費用,発注費用を し,シミュレーションを用いれば在庫費用,発注費用を 含む総費用を最小にする 含む総費用を最小にするRRととSSの値や発注点補充点方式のの値や発注点補充点方式の (s, S) (s, S)の最適な値を決定することもできる。の最適な値を決定することもできる。 • • シミュレーションに対する理論的背景はシミュレーションに対する理論的背景は[[9,109,10]]等を参照等を参照 されたい。 されたい。 – – [9] [9] 森戸普,逆瀬川浩孝:森戸普,逆瀬川浩孝:""システムシミュレーションシステムシミュレーション"",朝倉,朝倉 書店 書店(2000) (2000) – – [10] [10] 大野勝久,田村隆善,森健一,中島健一:大野勝久,田村隆善,森健一,中島健一:""生産管理シス生産管理シス テム テム"",朝倉書店,朝倉書店(2002). (2002). シミュレーションによる最適化 69 69

3.2

3.2

直列待ち行列システム

直列待ち行列システム

[[例題例題3.2]3.2] 22段直列待ち行列システム段直列待ち行列システム

図図3.43.4の直列待ち行列システムにおいての直列待ち行列システムにおいてN=2N=2の場の場 合を考え,簡単のためサーバー 合を考え,簡単のためサーバー22のバッファの容のバッファの容 量は無限大と仮定する 量は無限大と仮定する。。

ジョブの到着時間間隔は平均ジョブの到着時間間隔は平均11の指数分布に従い,の指数分布に従い, サーバー サーバー11,,22のサービス時間は各々平均のサービス時間は各々平均0.80.8のの アーラン分布 アーラン分布E2E2と平均と平均0.80.8の指数分布に従う。の指数分布に従う。

平均生産リードタイム,スループット,平均総平均生産リードタイム,スループット,平均総 遅れを求めよ。 遅れを求めよ。 70

3.2

直列待ち行列システム

図3.4:[例題3.2] 2段直列待ち行列システム 1 s s2 s3 sN n s :サーバーnのサービス時間, n=1,2,L,N 71

3.2

直列待ち行列システム

:i番目に到着するジョブ(ジョブiと呼ぶ) の到着時間 :ジョブiが到着してからジョブが到着するま での到着時間間隔 :サーバーn(=1,2)におけるジョブiの サービス時間 :サーバーnにおけるジョブiの待ち時間(遅 れとも呼ぶ) :サーバーnにおけるジョブiのサービス完了 時間(退去時間と呼ぶ) L , 2 , 1 = i i A i X n i S n i W n i D SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 12 / 16 ページ

(13)

72

3.2

直列待ち行列システム

初期条件: (3.12) (3.13) ジョブiの退去時刻より前にジョブが到着すれば (3.14) 逆に退去時刻の後にジョブが到着すれば (3.15) (3.16) 待ち行列システムにおける基本関係式 0 1 1= W = A i i i A X A+1= + 1 1 1 i i i i A W S D = + + i i i i W S X W1+1= 1+ 1− 0 1 1 = + i W

[

]

+ + = i + ii i W S X W 1 1 1 1 1 / /G GI 73

3.2

直列待ち行列システム

サーバー2でのジョブiが到着してからが到着す るまでの到着時間間隔は (3.17) ジョブiのサーバー2からの退却時間 , (3.18) スループット: 生産リードタイム: ジョブiの総遅れ:

(

1 1

)

1 i i D D+ −

(

)

[

]

+ + + = + − 11− 1 2 2 2 1 i i i i i W S D D W i=1,2,L 2 i D i=1,2,L 2 2 1 2 i i i i D W S D = + + 2 i D i i i A D2 − 2 1 i i W W + 74 74

3.2

3.2

直列待ち行列システム

直列待ち行列システム

図図3.5:3.5:[例題[例題3.23.2]の]のExcelExcelシートシート

セル範囲セル範囲A2:C5A2:C5に分布のパラメータに分布のパラメータ

AA~~CC列に逆変換法に用いる一様乱数列が発生さ列に逆変換法に用いる一様乱数列が発生さ れている。 れている。

EE列列::到着時間間隔到着時間間隔((逆変換法を用いて発生した逆変換法を用いて発生した 指数乱数 指数乱数))

GG列列::サーバーサーバー22のサービス時間のサービス時間((逆変換法を用逆変換法を用 いて発生した指数乱数 いて発生した指数乱数

FF列列::逆変換法によるアーラン乱数逆変換法によるアーラン乱数 75 75

3.2

3.2

直列待ち行列システム

直列待ち行列システム

• • II列列::式式(3.12)(3.12)を用いを用いたたサーバーサーバー11へのジョブへのジョブiiの到着時間の到着時間 • • JJ列列::式式(3.16)(3.16)を用いを用いたた待ち時間待ち時間 • • KK列列::式式(3.13)(3.13)を用いを用いたた退却時間退却時間 • • LL列列::式式(3.17)(3.17)を用いを用いたたサーバーサーバー22でのジョブでのジョブiiの待ち時間の待ち時間 • • MM列列::式式(3.18)(3.18)を用いを用いたた退去時間退去時間 • • NN列列::各ジョブの生産リードタイム各ジョブの生産リードタイム • • OO列列::各ジョブの総遅れ各ジョブの総遅れ • • 平均生産リードタイム平均生産リードタイム::オートオートSUMSUMにより計算により計算 • • 平均総遅れ平均総遅れ::オートオートSUMSUMにより計算により計算 • • スループットスループット::平均到着率平均到着率=1=1 • • 定常状態になるまでの最初の定常状態になるまでの最初の10001000ジョブからジョブから1000010000ジョブジョブ は無視し,それ以後の は無視し,それ以後の1000010000ジョブ程度のジョブにたいすジョブ程度のジョブにたいす る平均を計算する必要 る平均を計算する必要 76 76

3.2

3.2

直列待ち行列システム

直列待ち行列システム

図図3.5:3.5:[例題[例題3.23.2]の]のExcelExcelシートシート 例題3.2 7777

IT

IT

活用による

活用による

SCM

SCM

最適化

最適化

[11][11]大野耐一:「トヨタ生産方式大野耐一:「トヨタ生産方式--脱規模の経脱規模の経 営をめざして」, 営をめざして」,p.89p.89,ダイヤモンド社,ダイヤモンド社(1978) (1978)

「コンピュータをぞんぶんに駆使すれば,一つ「コンピュータをぞんぶんに駆使すれば,一つ 一つの工程に,いま必要な情報だけを知らせる 一つの工程に,いま必要な情報だけを知らせる ことは可能である.ただし,そのためには膨大 ことは可能である.ただし,そのためには膨大 な周辺機器と回線を必要とし,費用の面からも な周辺機器と回線を必要とし,費用の面からも 現実的ではなく,信頼性にも問題が出てくる」 現実的ではなく,信頼性にも問題が出てくる」

トヨタ生産方式が創始された時代のコンピュートヨタ生産方式が創始された時代のコンピュー タ・通信技術のもとでは,かんばん方式が最も タ・通信技術のもとでは,かんばん方式が最も 効率的かつ実用的な方式 効率的かつ実用的な方式 SCMビジネスモデル研究会    2006年3月25日(土) 13 / 16 ページ

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IT

IT

活用による

活用による

SCM

SCM

最適化

最適化

「ムーアの法則」:「ムーアの法則」:1212~~1818ヶ月で半導体の集積ヶ月で半導体の集積 度が倍増.現在のパソコンは旧世代のスーパー 度が倍増.現在のパソコンは旧世代のスーパー コンピュータに匹敵する性能を持ち,「個人の コンピュータに匹敵する性能を持ち,「個人の 机上に 机上にENIAC5ENIAC5億台?」億台?」

[12]

[12]

安藤晴彦,元橋一之:「日本経済

安藤晴彦,元橋一之:「日本経済

競争力の構想」,日本経済新聞社

競争力の構想」,日本経済新聞社

(2002)

(2002)

ネットワーク技術の進展ネットワーク技術の進展

ITIT革命により,情報コストが劇的に低下革命により,情報コストが劇的に低下 79 79

IT

IT

活用による

活用による

SCM

SCM

最適化

最適化

JITJIT生産システムの生産システムのITIT活用による進化活用による進化

「まだかんばんを使っているのか!」「まだかんばんを使っているのか!」

EMSEMS((Electronics Manufacturing ServiceElectronics Manufacturing Service)で)で

はすでに,一部進化した はすでに,一部進化したJITJIT生産システムをその生産システムをその 競争力の基盤 競争力の基盤

進化した進化したJITJIT生産システムを核に,企画設計,重生産システムを核に,企画設計,重 要部品・一般部品・原材料の調達から製品の生 要部品・一般部品・原材料の調達から製品の生 産・物流・販売を経てアフターサービス・リサ 産・物流・販売を経てアフターサービス・リサ イクルに至る全ての過程を,企業の枠を越えて イクルに至る全ての過程を,企業の枠を越えて 一体となった全体最適を目指す 一体となった全体最適を目指すSCMSCMを構築を構築 80 80

IT

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活用による

活用による

SCM

SCM

最適化

最適化

かんばんによる生産・発注指示に代わり,生かんばんによる生産・発注指示に代わり,生 産・物流システムの状態変化に応じた,各工程 産・物流システムの状態変化に応じた,各工程 における前工程への部品の発注量とその期の生 における前工程への部品の発注量とその期の生 産量を与える最適発注・生産政策を求める問題 産量を与える最適発注・生産政策を求める問題

全体最適を目指すサプライチェーン・マネジメ全体最適を目指すサプライチェーン・マネジメ ント ントのの構築構築 81

生産・物流システムの最適制

製品 かんばん受け取りポスト 引き取りかんばんポスト 後工程 前工程 生産指示かんばんポスト 引き取りかんばん 生産指示かんばん ① ② ③ ④ ⑤ 部品 工程 1 工程 i 1 C Ci ( )i+1(nTi+1) Q ) ( ) 1 ( n Oi+ ) (n QM ) (n Oi ) ( 2n O ) (n Qi ) ( 2 2nT Q− ) ( 1n O ) ( 1n Q 工程 M M C D(n) ) (n OM 情報の流れ 物の流れ ) (n Ii ) ( 1n I J1(n) Ji(n) IM(n) JM(n) 82 0 1 n n+1 a0 a1 an an+1 状態 時間 n s0 sn sn+1 利得 r(s0, a0) r(sn, an) p(s0, s1, a0) p(sn, sn+1, an) 決定

マルコフ決定過程

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活用による

活用による

SCM

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最適化

最適化

• • マルコフ決定過程(マルコフ決定過程(MDPMDP)は,)は,BellmanBellmanによってによって19501950年代年代 に創始されたが,政策反復法 に創始されたが,政策反復法(PIM)(PIM)を初めとするアルゴを初めとするアルゴ リズムは リズムは – –RR..AA..ハワード,「ダイナミックハワード,「ダイナミック プログラミングプログラミング とマルコフ過程」培風館 とマルコフ過程」培風館(1971) (1971) –

–M. L. Puterman, Markov Decision Processes, John M. L. Puterman, Markov Decision Processes, John Wiley& Sons(1994) Wiley& Sons(1994) • • MDPMDPは工程数の増加とともには工程数の増加とともに次元の呪い次元の呪い • • 実用規模の問題を事実上解くことができない.実用規模の問題を事実上解くことができない. •

• 強化学習:強化学習: R.S.Sutton and A.G.Barto, R.S.Sutton and A.G.Barto, Reinforcement Learning, MIT Press(1998)

Reinforcement Learning, MIT Press(1998)(三上,皆(三上,皆 川共訳,「強化学習」,森北出版,

川共訳,「強化学習」,森北出版,20002000))

• ニューロ・ダイナミックプログラミング(ニューロニューロ・ダイナミックプログラミング(ニューロ DP

DP):):D.P.Bertsekas and J.N. Tsitsiklis, NeuroD.P.Bertsekas and J.N. Tsitsiklis, Neuro- -Dynamic Programming, Athena Scientific(1996) Dynamic Programming, Athena Scientific(1996)

参照

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