OS0109
<M&M2013カンファレンス・2013年10
月12〜14
日>Copyright©社団法人
日本機械学会1.
諸言
近年,小型化,軽量化を目的とし,異なる材料 を接合した異材接合体が,幅広い分野で用いられ ている.このような,異材接合体では,材料の物 性値の違いにより,接合界面角部で応力が無限大 となる特異応力場が発生することが問題視されて いる.特異応力場は接合界面での剥離を生じさせ,
材料の強度を低下させる原因の一つと考えられて いるため,定量的な評価が必要と考えられている.
また,特異応力場は材料の組み合わせや接合界面 の寸法,形状により変化するため,特異応力場の 定量的な評価を行うには接合界面の寸法が特異応 力場に与える影響を明らかにする必要がある.
また,ピエゾ材料はセンサー,アクチュエータ,
トランデューサとして超音波顕微鏡,プローブ顕 微鏡,微細加工機などに使われている.ピエゾ接 合体においてこの特異性を緩和し,強度の低下を 抑制する必要がある.これまで,本研究室ではピ エゾ接合体の特異応力について研究がなされてき た(1).そこで,本研究では形状の変化によるピエ ゾ接合体における特異応力の影響について検討す る.
2.
三次元異材接合体における特異性2•1
固有値解析手法 特異応力場を特徴づけ る特異性のオーダλ
は,次式の有限要素法による固 有値解析により求められる.ここで,固有値p
は 特異性のオーダλ
とλ=1-Re(p)の関係がある.この
固有値p
は次式の固有方程式を解くことにより求 める.( p
2[ ] A + p B [ ] + [ ] C ) { } u = 0 (1)
ここで,[A],[B]および[C]は弾性定数と接合形状 から決まる行列,{u}は節点の変位ベクトルである.
2•2
三次元境界要素法 一般に応力解析には 有限要素法を用いることが多い.しかし,特異応 力場など応力値の変化が顕著になる箇所ではより 微小な要素を用いる必要があり,物体内部まで要 素分割する必要のある有限要素法では,総節点数 が多くなりすぎてしまうという問題がある.そこ で本研究では,境界のみの要素分割で解析可能な 境界要素法を用いる.三次元弾性体内における任意の点の変位は,
式(2)の
Somigliana
の境界積分方程式で求めること ができる.u
j( ) p = &
S"# U
ij( ) p,Q t
j( ) Q ! T
ij( ) p, Q u
j( ) Q $% ds Q ( ) (2)
境界要素法を用いたピエゾ接合体の特異応力に関する検討
湯川恵太*1
,佐々木徹*2
,古口日出男*2 Discussion on stress singular field in piezo-joints using boundary
element method
Keita YUKAWA *3 , Toru SASAKI and Hideo KOGUCHI
*3 Graduate school of Nagaoka University of Technology, Kamitomioka 1603-1, Nagaoka, Niigata, Japan
Stress singularity frequently occurs at a vertex in an interface of joints due to a discontinuity of materials. The stress singularity fields are one of the main factors responsible for debonding under mechanical or thermal loading. The stress distribution near the vertex in the interface of joints is very important to maintain the reliability of joints. However, the intensity of singularity for 3D transversely isotropic piezoelectric bi-material joints has not been made clear until now. In this paper, intensity of singularity in transversely isotropic piezoelectric dissimilar material joints is analyzed.
The stress and electric displacement distributions on an interface and the intensity of singularity at the vertex are investigated using BEM.
Key Words : Elasticity, Piezo-Isotropy, Interface, Bimaterials
*1長岡技術科学大学 工学研究科(〒940-2188 新潟県長 岡市上富岡町
1603-1)
*2正員,長岡技術科学大学
E-mail: [email protected]
ここで,
p
は領域の内点,Q
は境界上のソース点,U
ijおよびT
ijは変位と作用力の基本解,t
iとu
iは作 用力ベクトルと変位ベクトルである.また内点の ひずみは式(3)で求められる.u
j,k( ) p = &
S"# U
ij,k( ) p,Q t
j( ) Q ! T
ij,k( ) p, Q u
j( ) Q $% ds Q ( )
(3)
ここで,U
ij,kおよびT
ij,kは着力点における変位およ び表面力の基本解の微分である.3.
解析モデル本報告では図
1
に示すような同じ幅の種類の異 なるピエゾ材料同士を3
面の位置を一致させ接合 されたピエゾ接合体モデルを使用し,解析を行っ た.各材料定数を表1
に示す.材料2
の下端面のz
方向変位を固定し,外力として材料1
の上端面に10MPa
の圧縮応力を加えた.また,z軸と平行な方向に
1C/m
2の電束密度を与えた.材料1
をPZT-5H,材料 2
をPZT-7A
とした.境界要素モデルには,
8
節点セレンディピティ二次要素を用い,応力特異点となる接合界面端角部で約
8×10
-6mm
の最小要素とした.総要素数は5197,総節点数は
15593
である.材料1,材料 2
の寸法はそれぞれ10×10×10mm,20×10×5mm
である.4.
解析結果固有値解析の結果λ1
=0.80,λ
2=0.72,λ
3=0.54
の3
つの固有値を得ることが出来た.本研究の解析結果は,界面端角部の特異点を原点と し,界面が
θ =90º, 0º≤ φ ≤90ºとなる球座標系に対して示さ
れる.図2
は原点を中心に角度を回転させたr
に対す る応力σ
θθの分布である.図2
において両対数グラフ上 で応力はr
に対して直線的に分布している.応力は20º
から角度が増えるにつれ小さくなり,50ºで最も小さく
なりまた増加している.図
2
の近似を式f(r)=Kr
-λにより行った.今回の 近似には特異性オーダには固有値解析によって得られた
λ=0.80
を用いた.近似によって得られるK
が特異場の強さを表している.結果の詳細につい ては本講演で述べるものとする.
5.
結 言本研究では,境界要素法を用い形状の変化によ るピエゾ接合体に対する特異応力の関係について 検討を行った.
文
献
(1) M. S. Islam, H. Koguchi, Characteristics of singular stress distribution at a vertex in transversely isotropic piezoelectric dissimilar material joints, Journal of Solid Mechanics and Materials Engineering, Vol. 4 (7), 1011-1026 (2010)
Fig.1 Analysis moel
Fig.2 Distribution of stress σ
θθTable1 Material properties Material Elastic Constant, 10
10N/m
2Piezoelectric Constant, C/m
2Dielectric Constant, 10
-10C/Vm
c
11c
12c
13c
33c
44e
31e
33e
15χ
11χ
33PZT-5H 12.6 5.50 5.30 11.7 3.53 -6.50 23.3 17.0 151.0 130.0
PZT-7A 14.8 7.62 7.62 13.1 2.54 -2.10 9.5 9.2 40.7 20.8
6
1028 2 4 6
1038 2 4 6
1048 2
!
""[MPa]
10-5
2 3 4 5 6 7
10-4
2 3 4 5 6 7
10-3
2 3 4