等価電源
1
st. 2005/04/10 L
st. 2021/03/09
v1.4 Mar.2020
電源変換(テブナン-ノートン変換)
2C. K. Alexander, M. N. O. Sadiku, Fundamentals of Electric Circuits Forth ed., pp.135-136, McGraw-Hill, 2009 a
b
等価回路とは・・・
もとの回路と同一のv-i特性が得られる回路のこと。
a
b
S S
v i R
つまり、左と右の回路は、端子a-bにおいて、同一の電圧電流特性が得られれば等価 となる。電源をオフにしたとき(左の回路ではvS=0で電源短絡に等しく、右の回路では iS=0で電源開放を意味する)、端子a-bにおける抵抗はともにR[Ω]となって等しい。i
abi
abR
v
Si
SR
a
b
a
b
i
abi
abR
v
Si
SR
一方、端子a-bを短絡したとき、左の回路を流れる電流は iab=vs/R [A]、右の回路を流 れる電流はこれと同じ値 iab=vS/R [A] になれば等価となるので、iS=iab(抵抗Rに電流は 流れない)より、iS=vs/R [A]となる。ただし、R=0では成立しない。
ab S
i i
abv
Si R
S S
i v
R
a
b 120 V
50Ω
120 V
I=0 a
b 2.4 A
50Ω 120 V
Open
I=0Open
端子ab間を開放したとき、短絡したとき、整合負荷としたときの電圧-電 流特性は全て一致しているので、左の電源と右の電源は等価である。
a
b 120 V
50Ω
0 V I=2.4 A
a
b 2.4 A
50Ω 0 V
Short
I=2.4 AShort
a
b 120 V
50Ω
I=1.2 A
a
b 2.4 A
50Ω
Load
I=1.2 ALoad
50Ω 50Ω
60 V
60 V
電源変換の具体例 テブナンの等価電源
4C. K. Alexander, M. N. O. Sadiku, Fundamentals of Electric Circuits Forth ed., pp.139-140, McGraw-Hill, 2009 a
b
a
b
I R
ThV
Th線形 2端子 対回路
I
V V
Load Load
a
b
a
b
0 I R
ThV
Th線形 2端子 対回路
0 I
oc Th
v V V
Thin Th
R R R
in①負荷を開放したとき、未知回路の開放電圧vocは右の等価回路ではVThに等しい。
②すべての独立電源がオフにされたとき(右の等価回路では電源VTh=0:電源短絡に相当)
、二つの回路は等価なので、端子abから見込んだ入力インピーダンスはともにRThとなる。
未知 回路
テブナンの等価回路とは・・・
線形2端子対回路は、直列抵抗R
Thが接続された電圧源V
Thと等価であ る。ただし、V
Thは開放電圧で、R
Thは全ての独立電源をオフ(V
Th=0)に したときの入力抵抗である。
1883, M. Leon Thevenin (1857-1926)
ノートンの等価電源
5C. K. Alexander, M. N. O. Sadiku, Fundamentals of Electric Circuits Forth ed., pp.145-146, McGraw-Hill, 2009 a
b
a
b
I
R
NI
N線形 2端子 対回路
I
V V
Load Load
a
b
a
b
I
N線形 2端子 対回路
i
scsc N
i I
V
Nin N
R R R
in①負荷を短絡したとき、未知回路の短絡電流iscは右の等価回路ではINに等しい。
②すべての独立電源がオフにされたとき(右の等価回路では電源IN=0:電源開放に相当)
、二つの回路は等価なので、端子abから見込んだ入力インピーダンスはともにRNとなる。
未知 回路
ノートンの等価回路とは・・・
線形2端子対回路は、並列抵抗R
Nが接続された電流源I
Nと等価である
。ただし、I
Nは短絡電流で、R
Nはすべての独立電源をオフ(I
N=0)にした ときの入力もしくは等価抵抗である。
1926, E. L. Norton (1893-1983)
I
NR
Nテブナンの等価電源の証明
6C. K. Alexander, M. N. O. Sadiku, Fundamentals of Electric Circuits Forth ed., pp.149-150, McGraw-Hill, 2009
0 1 1 2 2 3 1 4 2
0 0
s s s s
v A i A v A v A i A i A i B
v B
0まず、①端子ab間を開放したとき、外部に接 続された電流はi=0となるから、(1)より 簡単のために、未知回路の内部に4つの独立 電源(電圧源 v
s1, v
s2および、 電流源 i
s1, i
s2) が含まれている場合を考える。このとき、端子 abの電圧は、未知回路内部の回路定数をA
0, A
1, A
2, A
3, A
4とすると
次に、②端子ab間に電流iを流した状態で、
未知回路内の全ての独立電源をオフにする とB
0=0となるので、(1)より
v A i
0(1)
(2)
(4)
(3)と(5)を(1)に代入すると
0 0 Th Th
v A i B R i V
これは右の等価回路そのものを示している。
(6)
線形2端子 対回路 未知
v
回路
i
a
b
v i
a
b R
ThV
Thi i
このとき、右の等価回路は電源オフ即ち、
V
Th=0より、R
Thに電流iが流れた回路なので、
0 Th
v B V (3)
0 Th 0 Th
v A i R i A R
このとき、右の等価回路では開放電圧V
Thが 生じるので、
(5)
ノートンの等価電源の証明
7C. K. Alexander, M. N. O. Sadiku, Fundamentals of Electric Circuits Forth ed., pp.149-150, McGraw-Hill, 2009
線形 2端⼦
対回路 未知
v
回路
v
a
b
v v
a
b R
NI
N0 1 1 2 2 3 1 4 2
0 0
s s s s
i C v C v C v C i C i C v D
i D
0まず、①端子ab間を短絡したとき、外部に接 続された電圧はv=0となるから、(1)より 簡単のために、未知回路の内部に4つの独立 電源(電圧源 v
s1, v
s2および、 電流源 i
s1, i
s2) が含まれている場合を考える。このとき、端子 abの電圧は、未知回路内部の回路定数をC
0, C
1, C
2, C
3, C
4とすると
次に、②端子ab間に電圧vを加えた状態で、
未知回路内の全ての独立電源をオフにする とD
0=0となるので、(1)より
(1)
(2)
i i
このとき、右の等価回路では短絡電流I
Nが逆 向きに流れるので、
0 N
i D I (3)
i C v
0(4)
(3)と(5)を(1)に代入すると
0 0 N
N
i C i D v I
R
これは右の等価回路そのものを示している。
(6) このとき、右の等価回路は電源オフ即ち、I
N=0 より、R
Nに電流iが流れた回路なので、
0
(1/
N)
01/
Ni C v R v C R (5)
等価電源のまとめ
81. 等価回路とは、端子の電流-電圧特性がもとの回路と等しい 回路を指す。
2. 線形2端子回路内部は、一つの電圧源と直列抵抗からなる等 価回路で表現できる。このときの電圧源の値は、線形2端子 回路を開放したときに生じる開放電圧に等しく、直列抵抗の 値は、電源をオフ(電圧源をゼロ=短絡)にしたときの入力抵 抗に等しい。(テブナンの定理)
3. 線形2端子回路内部は、一つの電流源と並列抵抗からなる等 価回路で表現できる。このときの電流源の値は、線形2端子 回路を短絡したときに流れる短絡電流に等しく、並列抵抗の 値は、電源をオフ(電流源をゼロ=開放)にしたときの入力抵 抗に等しい。(ノートンの定理)
4. 直列抵抗が接続された電圧源と、並列抵抗が接続された電
流源は互いに変換できる。(テブナン-ノートン変換)
テブナンの等価電源(1)
【演習】次の回路においてa-b端子より左側をテブナンの等価電源で表現せよ。
答え.(1) 2.4 V, 1.2 Ω (2) 20 V, 8 Ω (3) -2 V, 2 Ω (4) 16 V, 1.2 Ω (5) 200 V, j20 Ω (6) VCCR2/(R1+R2) [V], R1//R2 [Ω]
(1) (2) (3)
a
b 2 Ω
4 V 3 Ω
a
b 100 V
40 Ω
10 Ω
a
b
2 Ω 3 Ω
1 Ω 4 Ω
10 V (4)
a
b 2 Ω
20 V
3 Ω 10 V
(5) a
b j 10 Ω
-j 20 Ω 100 V
(6)
a
b R1
VCC R2
R3
9
末武,松下電器工学院, “電気基礎講座4 プログラム学習による基礎電気工学 電気回路編” pp.97-113
テブナンの等価電源(2)
(2) a
b 100 V
40 Ω
10 Ω (a)
a
b 2 Ω
4 V 3 Ω
V
a
b 10 V
1 kΩ
1 kΩ (1)
1 kΩ
A
a
b 10 V
1 MΩ
1 MΩ (2)
V
10
【演習】次の回路においてa-b端子より左側をテブナンの等価電源で表現せよ。
テブナンの等価電源(3)
a
b 2 Ω
20 V
3 Ω 10 V I 20 10 10
2 3 5 2 A
I
2 3 6 V
10 V Vab 6 10 16 V 2 3 6
2 3 1.2
2 3 5
rab
a
b R1
VCC R2
R3
VCC
a
b
VCC R2
R3
VCC
最大電力理論
a
b
線形 2端子 対回路
I
V R
L 未知回路a
b
I R
ThV
ThV R
L2
2 2
( )
2Th L
L L Th
Th L Th L
V R
P R i R V
R R R R
未知の線形2端子回路をテブナンの等価 電源で置き換える。このとき、負荷にお ける消費電力は2 2
4
2 2 2
2
4
( ) 2( )
( )
2 2 2
( )
Th L L Th L
Th
L Th L
Th Th L L Th L L
Th
Th L
R R R R R
dP V
dR R R
R R R R R R R
V R R
2 2
2
4
2
4
2
3
( )
( )( )
( )
( )
Th L
Th
Th L
Th L Th L
Th
Th L
Th L
Th
Th L
R R
V R R
R R R R
V R R
R R
V R R
負荷抵抗RLを変化させたとき、極値は即ち、RL=RThで消費電力は極値を取り、
そのときの最大電力は次式となる。
2 2
max
4
24
Th Th
Th
Th Th
R V
P V
R R
0 10 20 30 40 50 60
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
P [W]
RL [Ω]
VTh=100, RTh=50
VTh=80, RTh=40 VTh=50, RTh=20
C. K. Alexander, M. N. O. Sadiku, Fundamentals of Electric Circuits Forth ed., pp.150-151, McGraw-Hill, 2009