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自 由 主 義 に つ い て

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(1)

IS1

研 究 ノ ー ト〉

自 由 主 義 に つ い て

一R .ポ ラ ンの 政 治 哲 学 十 六

白 石 正 樹

三ll撫 領 域

0自 由 と体 制

自 由主 義(liberalisme>は 最 近 の概 念 で あ り、 ほ とん ど百 年 も さか の ぼ らな い語 で は あ るが 、 それ は大 変 違 っ た 意 味 で用 い られ た し、 大 変 複 雑 な主 題 に つ い て 多 くの 論 争 を 引 き起 こ した 。 だ か ら レー モ ン ・ポ ラ ン は、 この研 究 を 、 現 在 の 時 代 に適 合 し う る 自 由 主 義 の 教 義 に とっ て基 本 的 な若 干 の テ ー マ を対 象 と

I)

して 実 施 し、 正 当化 を試 み る こ とに 限 定 しよ う とす る。 彼 に よれ ば 、 自 由 主 義 は年 月 を経 て 西 洋 の 多 くの 政 府 に霊 感 を与 え た の で 、 それ は た ん に 哲 学 で あ る こ と、 また は イ デ オ ロ ギ ー で あ る こ とさ え や め て 、 一 つ の政 治 体 制 に な っ た 。

ギ リシ アか ら継 承 し、 モ ン テ ス キ ュー に よ っ て 根 底 的 に再 確 認 され た 政 治 体

2)

制 の伝 統 的 分 類 一 君 主 制 、 貴 族 制 、 民 主 制 一 は、 それ が 現 代 の諸 現 実 に ほ とん ど対 応 しな い 限 り、 む な しい もの に な っ た こ とを 十 分 認 識 しな けれ ば な ら な い 、 とポ ラ ン は い う。 そ もそ も実 に 多様 な種 類 の 寡 頭 制(desoligarchies)

しか もはや 存 在 しな い。 そ れ を大 別 す れ ば、 現 実 世 界 が 実 施 して い る の は三 種 類 の体 制 、 す な わ ち諸 々 の独 裁 制(dictatures)一 こ ζで は名 称 をあ げ る に と

ど め る 一 、 諸 々 の 社 会 主 義(SOCialiSmeS)、 な ら び に 諸 々 の 自 由 主 義

31

(lib6ralismes)で あ る。

こ れ ら の う ち で 諸 々 の 社 会 主 義 は 、 一 定 の 自 主 管 理 の 運 動 に も か か わ ら ず 、

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IS2

諸 個 人 に対 す る集 合 体 の 、 と りわ け国 家 の、 優 位 に よ っ て特 徴 づ け られ る、 ま た 、 自 由 に 対 す る平 等 一 た ん に 法 の前 に お け る平 等 や 機 会 の平 等 で な く、 現 実 的 平 等 一 の 優 位 に よ っ て 特 徴 づ け られ る、 非 常 に 混 合 的 で 、 ほ とん ど一 貫 性 の な い グル ー プ を な して い る。 ひ とは さ らに 、 多 くの社 会 主 義 者 た ち が 現 実 的平 等 と個 人 的 諸 自 由 とを調 停 す る と主 張 して い るの を 見 て と る。 しか し、 実 際 に は 現 実 的 平 等 は 自 由 の作 用 に逆 ら う。 社 会 主 義 の よ り大 き い傾 斜 線 は、 い や お うな し に そ れ を 「同質 的 」 社 会 の 実 現 へ 、 す な わ ち さ らに 「社 会 主 義 」 を 標 榜 す る一 つ の 全 体 主 義 へ 導 くの で は な い か とひ とは恐 れ て い る。

そ れ に 対 して 、 法 の 前 に お け る平 等 と機 会 の 平 等 の み を気 にか け る諸 々 の 自 由主 義 は 、 人 間 が 本 性 に よ り、 自由 と 自律 的 な 理 性 的 な 省 察 の可 能 な 存 在 で あ る とい う原 理 か ら出 発 して 、他 の あ らゆ る価 値 に対 して 自由 の優 位 を確 立 す る。

そ して 、 各 人 に よ る、 他 者 の 自 由 な 実 現 へ の 尊 重 と援 助 に お い て な され る、 自

4)

分 の 諸 能 力 の最 も 自 由 な最 も完 全 な 実 現 を 国 家 の 目 的 とす るの で あ る。

ポ ラ ン は 、 あ らゆ る曖 昧 さ を避 け るた め に、 そ して 自 由 を恣 意 や 気 ま ぐれ と 混 同 し、 自 由 を い か な る欲 求 で あ れ そ の 即 時 的 満 足 と混 同 す る、 偽 りの 自 由主 義 か らた だ ち に解 放 され るた め に 、 わ れ わ れ は 自 由主 義 が 理 解 し う る よ うな 自

由 の 基 本 的 諸 性 格 を思 い起 こ さね ば な らな い、 とい う。 真 の 自由 主 義 者 に とっ て 、 自 由 は人 間 の本 質 そ の もの 、 彼 の なか に あ らゆ る所 与 や あ らゆ る説 明 に還 元 し え な い 最 初 の も の と して あ る もの 、 非 決 定 性 の ま た創 造 の 力 、 最 初 の始 ま

5)

りの 力 で あ る。 自由 とは人 間 そ の もの で あ る。

しか し、 ポ ラ ン に よれ ば 、 自由 は人 間 の本 質 で は あ るが 、 それ は 内在 的 意 味 を伴 わ な い。 そ れ は一 つ の 手 段 、 人 間 と して 存 在 し、 自 らに 一 つ の 価 値 を与 え る手 段 、 意 味 の 手段 で しか な い 。 そ れ は そ れ が 自 ら に与 え る意 味 に よ って の み 価 値 が あ り、 か つ そ れ 自体 に この 意 味 の 価 値 の 尺 度 な い し基 準 を もた な い 。 そ の理 由 は、 自 由が 人 問 の全 て で な い とい う こ とで あ る。 自 由 は実 践 面 に お い て 、 意 識 が 理 論 面 に お い て そ うで あ る もの で あ る とい う理 由 に よ っ て しか 、 本 当 に

6)

それ 自身 で は な い。 と りわ け、 それ は省 察 で あ り、 省 察 の実 践 で あ っ て、 それ 自 身 と所 与 と他 の 人 々 に つ い て の 、 つ ね に よ り明 瞭 な 、 理 解 力 の あ る一 つ の表 現 へ 向 か っ て 進 展 す る熟 慮 さ れ た意 識 で あ る。 こ う した 明 瞭 性 、 理 解 、0貫 の探 求 に お い て 、 自 由 と意 識 の 弁 証 法 は 、 自 己 に対 して 、 ま た他 の 人 々 に対 し

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て 理 に か な っ た もの とな る。他 者 に対 して 、 他 者 の 相 互 的 省 察 を通 して 、 そ れ は そ の特 性 、 その 如 何 と も しが た い差 異 、 そ の 独 創 性 に お い て 自己 を主 張 す る。

自由 な人 間 とは、 己 が 固 有 な もの 、 新 しい もの と して持 ち来 る も の の 発 端 に あ る者 で あ る。

誤 っ て け な され 、 誤 って 忘 れ られ た0語 で 言 う とす れ ば、 意 識 の 活 動 との そ の本 質 的関 係 に お け る 自由 は、精 神 的エ ネ ル ギ ー(energiespirituelle)で あ っ

て 、 そ れ は各 人 間 の な か に化 身 した 、 現 前 す る生 き る精 神 で あ る。 そ して 、 自 由 は 、 そ の 本 来 入 間 的 な意 味 を、 熟 慮 され た 理 解 力 の あ る意 識 との そ の 関 係 の な か で しか 、 ま た他 者 の 現 前 で 、化 身 した そ の あ らゆ る精 神 的 な もの との 関 係 の な か で しか 見 出 さ な い 。 だ か ら、 自 由 を人 間 の 全 体 との 関 連 で 位 置 づ け な い こ と、 それ を精 神 に結 び つ け な い こ と、 そ う した こ とは ま さ に恣 意 と気 ま ぐれ へ の 道 を 開 く こ とで あ ろ う。 実 際 、 ポ ラ ン に よれ ぼ、 自 由 は まず 最 初 に 非 決 定 性 の 力 で あ る こ と、 そ して この こ と自体 に よ って 、 それ は所 与 の状 況 に お い て 、

中 断 す る こ とか ら、 逸 れ る こ とか ら、 始 め る。 ひ とは この こ とを、 原 罪 の 原 理

8)

と して 初 め て 発 見 し理 解 した の で は な い か。 人 間 にお い て 、 自 由 は不 完 全 さ の 烙 印 で あ り、 ま た そ れ が 己 の 完 成 能 力(perfectibilite)の 原 理 で あ る よ う に 、

己 の 不 完 全 さの 手 段 で あ る。

自由 は、 それ が まず 第 一 に偏 向(deviation)の 力 で あ る とい う理 由 に よ っ て しか 、 介 入(intervention)の 力 、 ま た更 改(nOVatiOn)の 力 で あ りえ な い 。 そ の 悪 用 が あ る とい う理 由 に よっ て しか 、 自 由 の 善用 は な い 。 無 秩 序 の誤 っ た 諸 自 由主 義 に 対 して 、 そ う した こ とが た い そ う難 しい と して も、 秩 序 の 自 由 主 義 を対 置 しな けれ ば な らな い 。 一 そ こで は秩 序 と自 由 が 、 互 い の相 互 的 道 具

9)

で あ る よ うに 、 結 び つ き、 一 致 す るで あ ろ う。 ポ ラ ン は 、 本 性 に よ り所 与 と、

自分 自身 と、 他 の人 々 と関 係 を 断 つ 自 由 は 、 っ ね に多 少 とも暴 力 の一 形 式 で あ る とす る。 た とえ それ が 理 解 と承 認 の た め の 闘 争 で あ る と して も、 また た とえ 理 性 的 な 対抗 の な か で 準 備 され 、 一 つ の 共 同 作 業 に お い て 完 了 す る と して も、

それ は闘 争 に お い て行 使 され る。 なぜ な ら、 自由 は ま た、 仕 事 の 核 心(ame)、

ま た 幾 人 か の 人 との仕 事 の 核 心 で あ るか ら。 そ れ は つ ま り、 自 由 主 義 的 社 会 は ア ゴニ ス テ ィ ッ ク な(闘 技 的)社 会 で あ っ て 、 そ こで は 闘 争 が 競 合 に 昇 華 し、

ま た そ こで は あ らゆ る協 力 は 一 つ の ライ バ ル 意 識 、 一 つ の 対 抗 心 、 諸 々 の 大 成

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功 と挫 折 、 諸 々 の 勝 利 と敗 北 、 諸 々 の 不 平 等 、 諸 々 の ヒエ ラル キ ー を含 ん で い る、 とい う こ とで あ る。 自由 主 義 的社 会 は、 だ か ら、 適 度 に不 平 等 主 義 の 社 会 で あ る。

しか し、 自 由 に よ って 規 定 され る この人 間 の 本 性 は、 どれ ほ ど奇 妙 で ユ ニ ー クで あ るか を 忘 れ るべ き で は な い、 とポ ラ ン は指 摘 す る。 なぜ な ら、 自 由 は一 つ の所 与 、 存 在 様 式 で な く、 一 つ の 義 務 存 在(undevoiretre)で あ るか ら。

す な わ ち 、 それ は 自由 に 自 らの実 存 をつ く り、 か つ そ の 自由 を制 御 す る よ うに 各 人 間 に 呼 び か け る、 自 由 へ の 義 務 で あ る か ら。 そ うい うわ けで 、 各 人 間 が 本 性 に よ っ て そ れ へ 義 務 づ け られ て い る 自 由 の 善 用 一 真 の 自 由主 義 が 要 請 す る 善 用 一 は 、 た い そ う難 し く、 た い そ う成 し遂 げ に くい の で あ る。 民 衆 扇 動

(demagogie)に とって も それ は仕 方 が な い こ とで あ る。 自 由で あ る こ と、 す な わ ち人 間 と して 生 き る こ とは 、 っ らい試 練 で あ り危 険 な 冒 険 で あ る。 そ れ は 諸 々 の 大 きな 決 定 が 孤 独 に な され る試 練 や 冒 険 で あ る。 自 由 主 義 的 社 会 は大 人 た ち の 社 会 で あ る。 しか し十 分 に認 め な け れ ぼ な らな い こ とだ が 、 す べ て の 人 間 が 大 人 で あ る こ とはで き な い 。 なぜ な ら、 義 務 と して の 己 の 自 由 を理 解 し、

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遂 行 す る こ とが で きな け れ ば な らな いか らで あ る。

各 市 民 の 熟 慮 され た 理 性 的 な 自由 が 自 由主 義 的体 制 の 最 初 の 基 本 的 な究 極 目 的 を な す とす れ ば、 自 由 は そ れ と と もに一 つ の 補 足 的 な 究 極 目 的 を もた らす 。 真 の 自由 は 、 全 体 と して の 人 間 との 関 係 に お い て しか 、 つ ま り意 識 の あ る、 熟 慮 され た 、 理 性 的 な 、 一 貫 性 の あ る人 間 、 また 化 身 して 、 他 の人 々 の そ ば に、

一 つ の 歴 史 の な か に位 置 した 人 間 との関 係 にお い て しか、 明 確 に理 解 され えず 評 価 さ れ え な い こ とが 示 され た 。 だ か ら、 固 有 の も の と して 、 特 殊 な もの と し て 彼 が 有 す る も の に お い て 考 察 され た一 人 の 人 間 の 自由 が 、 つ ま り一 人 の個 人 が 問題 に な る の で あ る。

と こ ろで 、 自 由 は そ の発 明 、 革 新 の 固 有 の 力 に よ っ て 、 差 異 、 独 創 性 、 不 平 等 の 原 理(difference,originalite,inegalite)で あ る。 要 す るに 、 そ れ は果 て しな く増 加 す る個 体 化(individuation)の 力 で あ る。 自 由 に逆 ら う こ と、 自 由が 引 き起 こす 多 様 性 、 不 平 等 、 個 人 的特 殊 性 に逆 ら う こ とは 、 人 間 的事 物 の 自然 に逆 ら う こ とで あ る。 自由 主 義 は そ こか ら、個 人 の み が 、 もち ろ ん政 治 的 か っ 歴 史 的 で 化 身 した個 人 で あ るが 、 一 つ の 共 同 体 の 政 治 に対 して 目的(fin)

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の役 目 を果 た さな けれ ぼ な らな い とい う結 論 を 引 き出 す 。 一 政 治 の 最 終 的 な究 極 目 的 は、 各 個 人 の可 能 な る最 も完 全 な実 現 で あ る。 それ は他 者 の諸 能 力 の 最 も完 全 な 実 現 の 尊 重 と理 解 に お い て な され る、 各 個 人 が 固 有 の もの 、 独 創 的 な もの と して 有 す る もの の 、 最 も0貫 した 、 最 も調 和 の とれ た 発 展 で あ る。 自 由 主 義 的政 治 の 目的 は、 各 人 に お け る そ の卓 越 性 の 実 現 、 また は 古 代 人 が述 べ た よ う に そ の徳 の 実 現 で あ って 、 徳 とは各 人 に とっ て 自由 主 義 的 実 存 、 す な わ ち 自身 に 対 して 、 か つ 他 の人 々 に 対 して 高 遮 な実 存 を もた らす 可 能 性 の こ とで あ る。 自由 主 義 的 個 人 は、 エ ゴ イ ス トの 反 対 で あ る。

か か る究極 目的 は、 ポ ラ ン に よれ ば、 自由 主 義 に とっ て0つ の聖 な る(sacre) 原 理 を な す が 、 そ れ は政 治 権 力 の 善 用 と悪 用 に 対 す る基 準 と して 役 立 ち 、 か つ 政 治 権 力 が 越 え る こ とので き な い諸 制 限 を 決 定 す る の で あ る。 か か る究 極 目的 は 、 政 治 的 共 同 体 に お け る唯 一 の 現 実 的 な 真 正 の 行 為 者 は 、 文 化 に 関 す る こ と で あれ 、 政 治 や 経 済 に関 す る こ とで あ れ 、 結 局 、 諸 個 人 で あ る こ とを意 味 す る。

諸 々 の集 団 、 集 合 体 、 国 家 それ 自体 は、 か れ らの 発 意 、 か れ らの企 て 、 か れ ら の行 動 の媒 介 物(vehicules)で しか な い。 その 結 果 、何 もの も、 と りわ け集 合 体 や 国 家 は、 個 人 に代 わ っ て 、 個 入 の み が そ の 自由 とそ の 自律 に お い て 、 彼 自 身 に よっ て 彼 自身 の た め に な し う る こ とを 、 な す こ とはで き な い とい う こ とに な る。 自 由主 義 が 自 らに与 え う る他 の諸 目的 一 平 和 、 勢 力 、 公 共 の 福 祉 、 繁

li)

栄 一 はか か る至 高 の世 俗 的 目的 の諸条 件 に して諸 手段 で しか な い。

自由主義 の諸領域

ポ ラ ン は多 少 と もア ナ ー キー 的 な誤 った 自 由主 義 、 諸 権 力 に対 立 す る諸 自由 主 義 を あ ぼ い た が 、 そ れ らは 熟 慮 され た 理 性 的 な 個 人 的 自 由 の 探 求 に基 づ く真 の 自由 主 義 の観 念 を 曇 らせ て い た 。 い まや 真 の 自 由主 義 を、 社 会 的 総 体 に 適 用 され た この 真 の 自 由 主 義 す ら一 つ の 同質 的 な概 念 を構 成 しな い とい う事 実 に起 因 す る、 内 的 混 乱 か ら救 い 出 さ な けれ ぼ な らな い 。 ポ ラ ン に よれ ば、 自 由 主 義 は、 それ が 適 用 され る社 会 的諸 領 域 に した が っ て 同一 の 内 容 を もた ず 、 ま た そ

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の 多 様 な 構 成 要 素 は 異 質 で あ っ て 、 あ る 意 味 で は 危 険 な ま で に 相 容 れ な い 。 1.ま ず 初 め に 文 化 的 自 由 主 義 」(liberalismecultuyeZ>が 来 るが 、 そ れ は

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I3)

原 初 の 自 由 主 義 で あ る。 なぜ な ら文 化 は 自由 主 義 の 生 まれ た 土 壌 で あ るか ら。

実 際 、 自由 は何 よ りも諸 々 の行 為 、 作 品 、 言 葉 を通 して の 自 己 の 表 明 と表 現 で あ る。 そ う した 諸 々 の し る し、 価 値 、 作 品 の 集 積 は、 各 人 が 今 度 は そ の お か げ で 自分 を は ぐ くみ 、 発 展 させ 、 表 現 す る0つ の 文 化 を 構 成 す る。 あ らゆ る 自然 を越 え て、 一 つ の 文 化 は作 品 で あ り、 それ を創 っ た 人 々 の 自由 の 最 良 の証 言 、 最 良 の 証 拠 で あ る。 驚 異 の 的 は 、 自分 を表 現 し自分 を理 解 す る た め に企 て られ た 、 そ う した あ らゆ る 自 由 な 努 力 、 あ らゆ る闘 争 、 あ らゆ る仕 事 の 集 積 が しだ い に ほ とん ど調 和 的 な0っ の 全 体 一 そ の 支 配 的 な 諸 価 値 、 そ の独 創 的 で 極 限 的 に は比 類 の な い ス タ イ ル を伴 う、 一 つ の 自発 的 な秩 序 一 を構 成 す る こ とで あ る。 一 つ の 文 化 の秩 序 と調 和 に お け るか か る 自発 性 は、 そ れ が 自分 を理 解 さ せ か つ理 解 しよ う と努 め る そ う した 自 由 に よ って 引 き起 され る こ とに 起 因 す る。

一 つ の 文 化 は人 々 の なか に、 か れ らの作 品 の なか に、 か れ らの 不 朽 の業 績 の な か に化 身 した 精 神 の 表 明 で あ る。

14)

ポ ラ ン に よれ ば、 文 化 的 自 由主 義 こそ が ロ ッ クの 企 て に よ っ て最 初 に実 施 さ れ た も の で あ る。 それ は そ の後 あ ま りに もな お ざ りに さ れ た が 、 そ の 理 由 は彼 が もた ら した解 決 、 寛 容(latolerance)は あ ま りに も完 全 に人 間 的 事 柄 の本

lb)

性 に合 致 して い た か らで あ る。 各 人 は 文 化 生 活 の諸 表 明 の な か で 、 各 人 が 最 終 的 に彼 自身 の 思 考 や 彼 自身 の 確 信 の判 定 者 で あ る と認 め る こ とを学 ん だ 。 各 人 はか か る文 化 的 自 由 を、 他 者 の 自 由 の 尊 重 に お い て表 明 す る こ とを 学 ば ね ば な らな い で あ ろ う。 しか し、 も し一 つ の 文 化 が その 調 和 を 、 そ して い わ ば そ の個 性 を 、 遂 行 され た 諸 作 品 に お い て 、 また 回顧 的 な仕 方 で 表 明 す る と して も、 生 き生 き した 文 化 は 闘 争 な しで は う ま くいか な い 。 なぜ な ら、 現 前 す る人 々 は皆 、 また っ ね に 、 か れ らの 自由 を熟 慮 され た 理 性 的 な仕 方 で 、 あ る い は寛 容 な仕 方 で 表 明 しな いか らで あ る。

2.そ れ ゆ え に こ そ今 度 は、 「政 治 的 自由 主 義 」(1∫傍7α1∫s窺6ρ01漉gπの 、 す な わ ち政 治 権 力 の 教 説 が 形 成 され る こ とに な る。 それ は政 治 的 共 同体 の な か で 、 か れ らの 特 性 、 差 異 、 不 平 等 を主 張 しつ つ 、 闘 争 と仕 事 にお いて 、 ま た したが っ

て 人 々 や 事 物 に対 す る暴 力 にお い て か れ らの 自由 を表 明 す るに至 る、 諸 々 の個 人 の諸 表 明 に 対 処 す べ く導 入 され る の で あ る。

も し一 つ の政 治 的 共 同体 一 例 え ば一 つ の 国 民 一 の只 中 で 、 各 市 民 が 意 の

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自由主義 につ い て

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ま ま に扱 う 自然 的 エ ネ ル ギ ー の、 っ ま り己 の 自 由 の 力 の な か に含 まれ る暴 力 の 能 力 の 、 つ ね に熟 慮 さ れ た 理 性 的 な使 用 を な す な らぼ、 ひ とは一 っ の 自発 的 な 持 続 性 の あ る秩 序 が 、 文 化 の領 域 に お け る よ う に政 治 の領 域 に お い て も開 設 さ れ うる と想 像 しえ るで あ ろ うか 。 そ の反 対 で あ ろ う。 だ か ら政 治 家 は 、 マ キ ア

I6}

ヴ ェ リが述 べ た よ うに 、 人 々 が 劣 悪 で 邪 悪 で あ り う る と考 え る義 務 が あ る。 実 際 、 自 由 に は 悪 い用 法 や 暴 力 が あ りう るの で な い か 。 こ う した 悪 い用 法 は 自分 自身 に対 して 向 け られ う る。 そ の ときそ れ は 品 位 を落 と し、 ひ とを堕 落 させ る。

あ る い は ま た 、 そ れ は権 力 の た め の敵 意 あ る戦 い に お い て 他 の 人 を に 対 して 向 け られ うる。 そ の場 合 に は 、 各 人 は戦 い の法 律 的 規 則 を尊 重 す る と して も、 他 の 人 々 に 対 して 邪 悪 で 」 あ る。 そ れ はつ ま り、 政 治 に お い て は 自発 的 な秩 序 は な く、 現 実 的 無 秩 序 か 潜 在 的無 秩 序 、 そ れ が 公 然 た る戦 争 で あ れ 冷 戦 」 で あ れ 、 ひ とが 「各 人 の 各 人 に対 す る限 りな い戦 争 」 と呼 ん だ無 秩 序 、 が あ る と い う こ とで あ る。 ホ ッ ブズ が 述 べ た よ うに 、 政 治 の 次 元 で は 、 人 間 は 自然 状 態 に お い て 人 間 に対 す る狼 で あ る。

古 典 的 な政 治 的 自由 主 義 は 、 そ の とき、 個 人 とそ の基 本 的 な諸 自由 を保 護 し、

そ れ ら を他 の 人 々 や 公 権 力 自体 一 そ れ が そ の諸 権 力 を濫 用 す る と き 一 の 闊 入 、 抑 圧 、 恣 意 に 対 して 保 証 す る こ とに 向 け られ た 一 つ の 人 工 的 な政 治 秩 序 、 公 的 力 の配 分 、 を 打 ち 立 て る こ とを 目的 とす る。 と くに、 人 間 の 支 配 を 法 律 の 支 配 に置 き換 え る こ とが 問 題 で あ る。 原 理 と して 立 て られ た正 義 の 政 治 的 理 念 に基 づ い て 、 政 治 的 自由主 義 は個 人 的諸 自 由 を諸 権 利 に変 え る。 一 こ う して構 成 され た法 の 状 態(1'etatdedroit)の 枠 組 み の な か で 、 諸 個 人 に そ れ らを 思 う ま ま に用 い る 自 由 を委 ね つ つ 。 い い か え れ ば 、 古 典 的 な政 治 的 自 由主 義 は 、 公 権 力 の行 動 を も っ ぱ ら政 治 的 領 域 に、 法 律 と権 利 を使 っ て制 限 す る。 法 律 が 沈 黙 す る と こ ろ は ど こで も、 各 市 民 の 自 由が 十 分 か つ 完 全 に み な ぎ る。 公 的 な もの は こ う して厳 密 に政 治 的境 界 の な か に閉 じ込 め られ 、 完 全 な 自 由が 各 人 の 私 的 生 活 に 、 プ ラ イ バ シ ー に委 ね られ る。 後 者 は法 の 状 態(法 治 国 家 〉 の枠 組

I?)

み の な か で は、 他 者 の 私 的 生 活 の尊 重 以 外 の他 の 制 約 を も た な い。

3.文 化 的 自 由 主 義 と政 治 的 自 由 主 義 は 、 「経 済 的 自 由 主 義 」(liberalisyne economique)が 途 方 もな い仕 方 で 発 達 した とき に は、 す で に しか るべ き地 位 に つ い て い た 。 手 短 に それ を思 い 起 こ さ ね ぼ な らな い だ ろ うか 。 経 済 的 自 由 主 義

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ISS

は、 で き るだ け熟 慮 され 合 理 的 に計 算 され よ う とす る各 人 の 自 由 な経 済 活 動 が 、 い か に して 、 彼 の 物 質 的 実 存 の 次 元 で 、 何 で あれ 生 の諸 々 の 必 要 や 欲 望 を満 た そ う と努 め て い るか を示 して い る。 ひ とはず っ と以 前 か ら、 いか に して 、 結 局 の と こ ろ 自然 的 エ ネ ル ギ ー で あ る一 つ の 自 由 か ら生 まれ るか か る経 済 活 動 が 、 原 則 と して 一 国 民 に とっ て 、 ま た よ り正 確 に は所 与 の 市 場 の 枠 組 み に お い て 、 それ 自体 避 け られ な い 自然 的法 則 で あ る諸 法 則 、 「市 場 の諸 法 則 」 に従 うか を発 見 して い た 。 経 済 的 自由 主 義 は、 そ う した経 済 活 動 の働 きが 一 つ の均 衡 、 一 つ の 経 済 的 秩 序 の 産 出 に至 る と考 え る。 ポ ラ ン は そ う した経 済 的秩 序 をハ イ エ ク

I8)

(vonHayek)と と も に 自生 的(spontan6)と 呼 ぶ で あ ろ う。 繁 栄 と衰 退 の 交 互 的 期 間 に よ っ て 特 徴 づ け られ た そ の 進 化 は 、 長 期 的 に は 、 フ ラ ン ス に つ い て

[9)

シ ミア ン(FranCoisSimiand)が 示 した よ うに 、 す べ て の 危 機 が 緩 和 され て、

所 得 と各 人 の 生 活 水 準 の 向 上 、 国 民 生 産 とそ の 富 の増 加 を もた らす 。 こ う して ま た、 ポ ラ ン は この 秩 序 を 、 そ れ が か れ らの 特 殊 利 益 と称 さ れ る もの の満 足 に 執 着 した経 済 的 当 事 者 た ち の 誰 に よっ て も、 そ れ 自体 の た め に探 求 さ れ な い と

い う点 で 、 は っ き り 「自生 的 」 と言 うで あ ろ う。

この 自生 的秩 序(ordrespontane)は 三 つ の考 察 を要 請 す るが 、 それ らは政 治 的観 察 者 や 政 治 家 の注 意 を 引 か な い わ け に は いか な い。 一(Dこ の秩 序 は、

運 の力 も加 わ って 、 各 人 の成 功 や 失 敗 を承 認 す る とこ ろ の著 しい 不 平 等 を伴 う。

政 治 的 正 義 の 名 に お い て 規 定 され る法(権 利)の ぎ りぎ りの 尊 重 の な か で 、 そ う した 不 平 等 は極 度 の 富 か ら極 度 の貧 困 に まで い た る。 それ は わ れ わ れ の 時代 の 文 化 に とって 耐 え難 い もの に な っ た 。(2>経 済 活 動 は 、 と りわ け人 々 の協 力 に 、諸 々 の 結 社 、 諸 々 の経 済 的社 会 一 そ れ らは 時 に は 著 しい規 模 に な る傾 向 が あ る 一 の 形 成 に 、 応 ず る。 諸 個 人 の 活 動 、 本 来 の 経 済 活 動 に 対 して 、 圧 力 団 体 の活 動 が取 って代 っ た り、重 ね られ た りす る。一 巨大 な集 団、 トラス ト(企 業 合 同)、 独 占の 形 式 の も とで の雇 用 者 や企 業 家 の 次 元 にせ よ、 職 業 的 結 社 や 労 働 組 合 の 形 式 の も とで の従 業 員 や 労 働 者 の 次 元 にせ よ。 こ う した 集 団 は 、他 の 経 済 的 で な い諸 集 団 に よ って しば しば 引 き継 が れ 、 一 つ の政 治 権 力 を獲i得す る が 、 後 者 は 自生 的 な経 済 的 秩 序 と全 体 的 な政 治 生 活 に混 乱 を 引 き起 こす の で あ る。(3)最 後 に、 国 際 交 易 が拡 大 す る につ れ て 、 経 済 的 秩 序 が そ の うえ に発 達 す る傾 向 の あ る 国家 の 区域 、 ま た は多 国籍 の(多 国 家 に わ た る)区 域 を 定 め る

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自由主義 につ いて

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こ と、 また そ の 責 任 を 引 受 け る こ との で き る政 治 権 力 を規 定 す る こ とは 、 難 し くな る。 この秩 序 は 外 的 世 界 か ら来 る衝 撃 に、 す な わ ち 作 用 して い る組 織 化 さ

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れ た 政 治 的 、 経 済 的 ま た は社 会 的諸 力 の影 響 に 、 ます ます 従 属 す る。

今 日、 新 た な 経 済 的 、 社 会 的 状 況 の圧 力 の も とで 、 文 化 や 習 俗 の状 態 と明 白 に対 立 しつ つ 事 態 は そ う した有 様 な ので 、 ポ ラ ン は、 現 代 に適 合 した一 つ の 「 しい政 治 的 自由主 義 」(nOuveau励 〃α1∫s耀 ρ01ゴ勿%8)が しか るべ き地 位 につ か な けれ ぼ な らな い と考 え る。公 権 力 、 主 権 的政 治 権 力 は、 諸 々 の 新 しい 任 務 、 新 しい役 割 を与 え られ な け れ ば な らな い 。 この 新 しい政 治 的 自 由 主 義 に つ い て の ポ ラ ンの 考 察 は、 次 の よ うに展 開 され る。

1.た しか に、 公 権 力 は古典 的 な政 治 的 自 由主 義 が それ に 託 した あ らゆ る任 務 を保 持 して い る。一 そ の名 に お いて 基 本 的 とされ る個 人 的諸 自由が 認 め られ る、

政 治 的 正 義 の 規 定 。 公 権 力 が そ の 只 中で 裁 定 者 の 役 割 を演 じ る法 の 状 態(法 国 家)の 枠 組 み の な か で 、 そ う した 諸 自 由 を保 護 し保 証 す る こ と。 そ の 内 部 に お い て 、 また 外 部 の諸 共 同 体 と向 い 合 っ て 、 政 治 的 共 同体 を 防 衛 す る こ と。 こ れ らは 自由 主 義 国 家 の 伝 統 的 な、 も っ ぱ ら政 治 的 な使 命 で あ る。 参 考 ま で に 、 事 の成 り行 きで 国 家 に属 す る公 共 事 業 、 す な わ ち 裁 判 の執 行 や 公 的 秩 序 の維 持 、 軍 隊 の 管 理 、 国 有 財 産 の管 理 、 公 共 財 政 な らび に 通 貨 、 道 路 工 事 と通 信 を 加 え

よ う。 ま た 参 考 ま で に、 そ の政 治 的 な最 良 の希 望 を い だ き、 そ れ を 正 当 化 しよ う と望 む 自 由主 義 者 た ち に とっ て と りわ け大 切 な 、 公 教 育 の仕 事 に 対 して も別 に場 所 を あ け て お か な け れ ば な らな い。

2.現 在 の世 界 に お い て、 自 由主 義 は も はや もっ ぱ ら政 治 的 とはい え な い 新 し い 諸 々 の 使 命 を 引 き受 け な け れ ぼ な らな い 。 事 態 の 重 要 性 や 政 治 家 た ち の 意 志 が 、 伝 統 的 に私 的 活 動 の領 域 に属 す る経 済 的 任 務 を 己 の も の とす る よ う に 国 家 を徐 々 に導 い た こ とは事 実 で あ る。 それ が 欠 乏 状 況 の 諸 必 要 に応 え るた め で あ ろ う と、物 質 財 の 所 有 や 、 つ ね に よ り良 く保 証 され る物 質 的 安 楽 の 享 受 に よ っ て 、 また 消 費 社 会 の快 楽 に よ っ て 魅 了 され た 住 民 の 諸 要 求 の 前 面 へ 民 衆 扇 動 的 に 出 るた め で あ ろ う と、 自 由主 義 的政 治 階 級 が 、 残 りの す べ て よ り も重 要 で あ り、 か つ そ の 目 に つ く諸 成 果(そ の領 域 で は誰 が 本 当 に責 任 が あ るの だ ろ うか) が 成 功 と失 敗 の 基 準 、 勝 利 か 敗 北 か の条 件 と して 役 立 つ よ うな経 済 政 策 を ま す ま す 気 に か け た こ とは事 実 で あ る。

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そ の総 体 と して 把 握 され た 現 代 の 自由 主 義 は、 経 済 的 自由 主 義 の な か に、 あ る い は 定 義 に よ り 物 質 財 に 捧 げ ら れ た ま っ た く不 十 分 な 経 済 中 心 主 義 (economisme)の なか に、 吸 収 され る大 きな危 険 を 冒 して い る。 原 則 と して生

 り

活 手 段 で あ る こ う した物 質 財 は、 ま す ます も っ ぱ ら 目的 と取 り違 え られ て い る。

新 しい政 治 的 自 由主 義 の 最初 の 任 務 は、 経 済 的 な もの か ら解 放 され る こ と、 も っ ぱ ら経 済 的 な諸 任 務 に よ っ て 吸 収 され 支 配 され る ま ま に決 して な らな い こ と、

人 間 的 事 柄 の本 性 に した が っ て 改 め て経 済 的 な も の を政 治 的 な もの に従 属 させ る こ と、 国 家 の経 済 的使 命 を調 停 、 保 護 、 制 御 、 奨 励 の 諸 任 務 に 限 る こ とで あ

る。

この 新 しい政 治 的 自由 主 義 は 、 そ れ が 文 化 的 自 由 主 義 に 対 して そ の イ ンス ピ レー シ ョン と正 当化 の役 割 を復 権 させ る場 合 に しか 首 尾 よ く作 用 す る機 会 は な いだ ろ う。 文 化 的 次 元 に お い て の み 、個 人 は完 全 に 己 の 諸 能 力 、 己 の諸 徳 の 卓 越 性 を実 現 しえ、 か つ 自 由主 義 は そ の 真 正 の 究 極 目的 を取 り戻 す こ とが で き よ う。 そ の 究 極 目的 とは す な わ ち 、 各 人 が 運 に恵 まれ る な らば 、 そ の 生 活 とそ の 作 品 に お い て 、 た ん に彼 の 肉 体 が 要 求 す る もの だ けで な く、 ま た彼 の 自 由 と精 神 が 義 務 づ け る も の 一 彼 自身 に とって 、 ま た他 の 人 々 に とっ て 、彼 が そ うな し得 る だ け十 分 に人 間 的 な 、 自律 的 で 独 創 的 な 一 っ の 実 存 一 を そ こで 実 現 し う る よ うな一 つ の 文 化 の設 立 で あ る。

3.本 来 経 済 的 な政 策 に関 す る こ とで は、 ポ ラ ン は技 術 的考 慮 を持 ち 出 さな い よ うに気 を つ け る。 なぜ な ら、 それ が 入 手 す る諸 結 果 を 理 由 に して 、 経 験 は 真 の経 済 科 学 の 存 在 を疑 わ せ て い るか ら。 市 場 の 非 常 に一 般 的 な 自然 的 諸 法 則 を 越 え る と、 経 済 政 策 は と りわ け経 験 、 良 識 、 思 慮 、 お よび 人 間 性 質 の知 識 につ い て の事 柄 で あ る よ うに思 わ れ る。 それ ゆ え に こ そ、 否 応 な しの政 治 的 考 慮 が そ れ を要 求 す る と き、 新 しい政 治 的 自 由主 義 に とって 、 国 家 の 介 入 は控 え 目で また で き るだ け 限 定 され た もの で な けれ ぼ な らな い よ うに思 わ れ る。 ひ とが 自 由主 義 的 経 済 の諸 規 則 を無 視 す れ ば す る ほ ど、 それ だ け ひ とは二 次 的 な 悪 い 結 果 を増 加 させ 、 それ だ け経 済 的複 合 の 総 体 を狂 わせ る危 険 を お か す 。 それ に、

体 系 的 な 国家 統 制 経 済 体 制 、 国 家 社 会 主 義 が た い そ う確 実 にた い そ う効 果 的 に 引 き起 こす 欠 乏 、 貧 困 、 ま た無 気 力 を忘 れ るべ きで な い 。 それ につ い て は、 四 十 年 来 、 東 ヨー ロ ッパ 諸 国 に よ っ て体 験 され た 不 幸 な経 験 を 目の 前 に 有 して い

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自 由 主 義 に つ い て161

a2)

る。

4.し か しなが ら、 経 済 の領 域 を越 え て社 会 全 体 に影 響 を及 ぼ す 特 殊 な 点 に つ い て は、 ひ とは 自由 主 義 的 国家 に対 して 必 要 とな っ た 一 っ の 使 命 を指 定 す る こ とが で き る。 なぜ な ら、 そ の政 治 的権 威 こそ が 検 討 の 対 象 に な っ て い るか ら。

す な わ ち 市 民 た ち の 経 済 的 、 社 会 的 、 お よ び政 治 的 役 割 は 、 現 代 で は しぼ しば 集 団 に よ って 一 政 治 的 、 社 会 的 、 経済 的 、 文 化 的 ロ ビー(lobbies圧 力 団体)

に よ っ て 、 ひ と り占 め に され て い る。 諸 個 人 か ら構 成 され る 国 家 に 、 どん な名 前 で 呼 ば れ よ う とも諸 集 団 か ら構 成 され る国 家 が徐 々 に取 っ て代 わ る。 ポ ラ ン

はか つ て 、 この よ うな政 治構 造 を 「メ レ ク ラシ ー 」(merecratie)と 名 付 け る こ

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とを提 案 した 。 そ う した諸 集 団 は しば しば法 律 の枠 組 み の な か で 、 と き に は そ の 枠 組 み の 外 で 、 憲 法 に よ っ て 設 け られ た 政 治 制 度 の増 外 に発 達 す る諸 々 の 政 治 権 力 を横 取 りす る。 そ う した 諸 集 団 は か か る政 治 制 度 の正 当 な 権 威 を 、 そ れ

らの事 実 上 の 力 に よ って 危 う くす る。 正 規 の もの とは別 の(闇 のparall61e)諸 権 力 の 回 路 が 構 成 され る。 そ れ ゆ え、 公 権 力 の 任 務 は そ う した 諸 集 団 を 、 例 え

ば そ れ らが 多 数 で 多 様 で あ る よ う に し、 それ らの権 力 が そ う した 分 割 に よ っ て

 の

小 さ くさ れ る よ う に して抑 制 す る こ とで あ る。 そ の た め に 、政 治 権 力 の 唯 一 の 正 当 な保 持 者 で あ る主権 的権 力 の 権 威 が 擁 護 され る の で あ る。 一 つ の 体 制 は、

それ が 生 き生 き と した 状 態 を保 っ て 、 主 権 的 政 治 権 力 の 権 威 の も とに諸 々 の 意 見 、 政 治 的 力 、 圧 力 団 体 の 複 数 性(pluralite)を 与 え る こ とに成 功 す る場 合 に

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しか 、 自 由主 義 的 で あ り続 け る こ とはで きな い 。

自由 と公 権 力

ポ ラ ン に よれ ば 、 わ れ わ れ は公 権 力 の 社 会領 域 へ の 介 入 が不 可 避 的 に拡 大 す るの を体 験 して い る。 そ して 、 そ れ は 自 由主 義 の 非 常 に新 しい 第 四 の形 態 一

社 会 的 自由主 義 」(liberalisncesociale}一 の規 定 を もた らす こ とに な る。 し

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か し、社 会 的 自由主 義 は、た い そ う流 行 して い る 「社 会 的正 義 」(勉s魏 θsoc2ale の観 念 を原 理 とす る こ とが で き るだ ろ うか 。 ひ とは そ こ に、 と りわ け諸 産 業 国 家 にお い て 、0部 の住 民 に とっ て の 極 度 に貧 しい 、 と き に は 非 人 間 的 な 生 活 条 件 の 存在 とい う問 題 の解 決 法 を見 出 さな い だ ろ うか 。 ポ ラ ンの 考 え で は 、 社 会

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的正 義 は え て して 二 つ の主 要 な テ ー マ を発 展 させ る。 す な わ ち 、 一 方 に お いて 、 そ れ は現 実 的 正 義 が 、 諸 々 の 役 割 や 業 績 を考 慮 す る こ とな しに、 市 民 た ち の 物 質 的 存 在 条 件 の な か に確 立 され る こ とを要 求 す る。 生 活 の 平 等 は 、社 会 的 正 義 に よれ ば 、 諸 作 品(仕 事)に 対 す る諸 々 の 承 認 の比 例 よ りも重 要 な もの で あ る と考 え られ る。 こ う した 事 情 で あ る とす れ ぼ 、他 方 に お い て 、 各 人 の 生 存 条 件 を確 立 す る配 慮 は も はや 各 市 民 の責 任 に任 され な い こ とは 明 らか で あ る。 国 家 の み が 生 活 手 段 や 財 産 の か か る平 等 主 義 的 配 分 を遂 行 しえ、 各 人 が 彼 自身 の 自 由 に つ い て な す は ず の 善 用 や 悪 用 に もか か わ らず 、 こ う した 物 質 的 平 等 の 維 持

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を所 得 政 策 に よ っ て 保 証 しえ る の で あ る。

この 二 つ の テ ー マ は 自 由主 義 の原 理 と根 本 的 に対 立 し、 それ が 擁 護 す る政 治 的 正 義 と相 容 れ な い 。 なぜ な ら、社 会 的 正 義 は各 個 人 の 自 由 な発 展 よ りも、 ま た 彼 の 業 績 の 褒 賞 よ りも、 物 質 的 に平 等 主 義 の社 会 の形 成 を選 好 す るか ら、 ま た 国 家 や 集 合 体 の責 任 な らび に行 動 が 、 諸 個 人 の 行 動 な らび に責 任 に取 っ て代 わ るか ら。 一 つ の 有 名 な テ クス トの な か で ず っ と以 前 か ら、 トク ヴ ィ ル は、 唯 一 の代 理 人 、 唯 一 の 裁 定 者 と して 、 安 全 に備 え 、 か つ 事 実 上 の7'従 を伴 う物 質 的 平 等 の なか に 閉 じ こ もっ た 受 動 的 市 民 た ち の諸 必 要 を確 保 す る と こ ろの 、 そ

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う した 膨 大 な後 見 的権 力(cepouvoirimmenseettutelaire)を 告 発 した。

長 い間 、 古 典 的 自由 主 義 は、 窮 乏 や 貧 困 の と りこ に な っ た 、運 命 の しわ ざや 極 端 な不 平 等 の 犠 牲 者 た ち を援 助 し救 済 す る配 慮 を 、 隣 人 愛 、 慈 愛 、 憐 れ み の 名 に お い て 、 諸 個 人 や 幾 つ か の 制 度 の 私 的 発 意 に委 ね た 。 そ う した 私 的 活 動 の 有 効 性、 そ の 比 類 の な い、 か けが え の な い 人 間 性 を い くら尊 重 し承 認 して も し

す ぎ る こ とは な い だ ろ う、 とポ ラ ン は い う。

しか し、 巨大 な 産 業 国 家 の な か で 少 しず っ 、 国家 の全 体 的 規 模 で 提 起 され る 諸 問題 に対 処 す るた め に、 民 生保 護(assistancepublique)の 諸 制 度 、 そ して 世 間 で言 う と こ ろ の 社 会 保 障(securitesociale)の 諸 制 度 が 発 達 した 。 不 幸 な運 命 、 経 済 体 系 の極 端 な 諸 結 果 ま た は 社 会 生 活 の 容 赦 の な い競 争 が 人 間 存 在 の諸 条 件 を破 壊 した 場 所 で 、 行 政 当 局 が 自律 的 な 責 任 あ る人 間 存 在 の 諸 条 件 を 擁 護 す るた め に介 入 す る と き、 社 会 的 自 由主 義 が 応 え るの は、 ま さ に人 間 性 の 原 理 に対 して で あ る。 国 家 が 全 能 で 絶 え ず っ き ま と う こ とな しに、 ま た諸 個 人 が そ こで か れ らの 自由 と徳 を失 う こ とな しに、 い か に して 公 的諸 手 段 に よっ て、

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自由主 義 につ いて

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そ こに 落 ち た 人 々 を極 度 の貧 困 や 極 度 の無 教 養 か ら救 い 出 す の か 。 す っ か り自 由 に と ど ま りっ つ 、 い か に して社 会 政 策 が 、 いか に して 政 治 の 介 入 が 、 社 会 領 域 を再 び整 序 し う るの だ ろ うか 。

手 短 に言 え ば、 ポ ラ ン は、 こ の問 題 に つ い て 次 の よ うな 三 つ の原 則 を提 案 す る こ とが で き る とい う。 一(1)ま ず 最 初 に、 何 人 も他 者 に代 わ っ て 、 彼 の理 性 的 な 自 由 の 事 柄 に して 義 務 で あ る こ とを な す こ とは で き な い 、 とい う こ とを 思 い起 こす の が 適 当 で あ ろ う。 だ か ら、 国 家 も、 そ の どん な委 任 者 た ち も、 市 民 の 自由 な諸 活 動 に取 っ て代 わ る こ とは で きな い だ ろ う。 それ が 無 効 に な らな い よ うに、 ま た 自 由 な 責 任 あ る人 間 が 一 種 の 囲 わ れ た家 畜 に、 生 活 保 護 を受 け た奴 隷 に堕 落 しな い よ うに で あ る。 と くに、 人 間 は将 来 に 向 か う存 在 で あ るの で 、 で き る 限 り彼 自身 の 将 来 を彼 自身 に よ っ て 保 証 す る こ とが 必 要 で あ る。

(2)次 に、 この原 則 が 承 認 され る と、 公 権 力 は各 人 に 対 して 、 適 切 な 時 間 の 制 限 の な か で 、 彼 の もの で あ る諸 能 力 を 自律 的 な 責 任 あ る仕 方 で 行 使 す る諸 手 段 を 見 出 す の を可 能 な ら しめ る、 最 小 限 の 諸 条 件(lesconditionsminimales)

を保 証 す る こ とを 目的 と しな け れ ば な らな い で あ ろ う。(3)さ らに 、 人 間 的 で 自律 的 な 存 在 に至 る可 能 性 に対 す る こ う した 最 小 限 の 諸 条 件 は、 国 民 の 富 を考 慮 して 、 また 経 済 の順 調 さや 国 家 の 内 的平 和 に よっ て 決 ま る諸 必 要 を考 慮 して 、 計 算 され な けれ ば な らな い だ ろ う。 今 後 、 西 欧 文 明 に お い て 必 要 に な る 「社 会

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的 自 由主 義 」 の 諸 原 則 は、 以 上 の よ うな もの で あ り う る。

さ て、 ポ ラ ン は、 主 権 的 政 治 権 力 の 自 由 主 義 的 概 念 が 提 起 す る非 常 に 多 くの 問 題 を一 っ の本 質 的 な 点 に集 中 させ るた め に、 そ れ らを そ の正 統 性 の 問 題 の周 りに集 め て 論 じ よ う とす る。 自 由 主 義 的 体 制 に お い て 、 主 権 的 権 力 は与 え られ た 信 頼 、 託 され た使 命 か ら生 じ る。 信 頼 を言 う者 、 信 用 を言 う者 は、 承 知 の よ

うに、 心 配 、 疑 い 、 また 不 信 さ え も前 提 に して い る。 正 当 な信 頼 は、 そ の 正 統 性(legitimite)で 測 られ る。 主 権 的権 力 の保 持 者 た ち に与 え られ る使 命 は 、 そ の使 命 の 目的 、 そ の究 極 目的(finalite)を 、 そ して ま た、 それ が 遂 行 され る有 効 性(efficacite)、 そ の成 功 また は その 失 敗 を問 題 に す る。 それ らは そ の 正 統

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性 の二 つ の基 準 で あ る。

第 一 に、 自 由 主 義 的 哲 学 の枠 組 み の な か で は、 統 治 者 た ち に正 統 に与 え られ う る唯0の 使 命 は、 ポ ラ ンが そ う規 定 した よ うな 自 由主 義 の 究 極 目的 一 す な

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わ ち、 他 者 の尊 重 にお い て 、 ま た他 者 を理 解 し他 者 と協 力 す るた め の 努 力 の な か で 、 各 人 の諸 能 力 を、 そ の 理 性 的 な 自 由 を、 最 も完 全 に実 現 す る こ と 一 あ る。 だ か ら、 通 常 、 一 つ の伝 統 ま た は憲 法 の な か に刻 み込 まれ て い る、 か か

る究 極 目的 の実 現 に必 要 な権 力 の諸 手 段 の み が 正 統 的 で あ る。

第 二 に 、統 治 者 た ち が そ の使 命 を遂 行 す る際 の 正 統 性 は 、 か れ らが か か る究 極 目 的 を実 現 可 能 に す る法 の状 態(法 治 国 家)と 存 在 の諸 条 件 の 、 調 停 、保 護 、 防衛 を保 証 す る と ころ の 有 効 性 で 、 た え ま な く測 られ る。 世 間 一 般 の 偏 見 に反

して 、 自由 主 義 的権 力 は一 つ の 強 い権 力 で な け れ ぼ な らな い。 なぜ な ら、 有 効 で あ りう るた め に は、 自 由 な 人 々 に 向 け られ る それ は機 能 的 で あ らね ば な らな い か ら。 ポ ラ ン に よれ ば、 成 功 は政 治 に お い て必 要 で あ っ て 、 自 由 主 義 的 で あ ろ うが な か ろ うが 、 成 功 しな い あ らゆ る政 治 は 劣 悪 で あ る。 た しか に、 成 功 は 正 統 性 を保 証 す るの に 十 分 で は な い し、 そ の うえ そ れ は指 定 され た 目 的 とは別

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に意 味 を もた な い 。 しか し、 成 功 な くして 正 統 性 は な い の で あ る。

そ れ ゆ え、 主 権 的 権 力 の正 統 性 は 、 自由 主 義 的 哲 学 へ の 一 致 に依 存 す る こ と が 分 か る。 そ れ は ま た 、 成 功 を測 定 す るた め に 、 ひ とが じか に接 した 歴 史 に お い て用 い る唯̲̲̲..の測 定 の シ ス テ ム、 世 論(110pinionpublique)に 依 存 す る。

世 論 一 ポ ラ ンは 人 民 と言 っ て い な い 一 は 、統 治 者 た ち の 失 敗 また は成 功 の 証 人 で あ り、 ギ リ シ ア人 が 述 べ て い た よ う に、 ときに は犠 牲 者 で あ る。 世 論 は 、 住 民 が それ(失 敗 また は成 功)を 享 受 して い るた め に、 ま た は そ れ で 苦 しん で

い るた め に証 言 す る。 世 論 は、 ひ とが そ れ に わ ざ と意 見 を 求 め よ う と、 そ れ が そ の協 力 また は抵 抗 を深 く四 方 に広 が っ た 仕 方 で 行 使 しよ う と、 そ う した こ と を表 明 す る こ とが で き る。 あ た か も こ う して 、 探 知 す る こ との とて も困 難 な 、 隠 れ た 合 意(consensussous‑jacent)が 表 明 され た か の よ うに。(そ れ は人 民 の精 神 と呼 ばれ た こ とが あ った もの で 、 ポ ラ ンな らその 文化 と呼 ぶ で あ ろ う。)

ポ ラ ン に よれ ば 、 究 極 目的 と有 効 性 とい う これ ら二 つ の 基 礎 の 間 で 、 正 統 性 の 揺 れ 動 く弁 証 法 が 示 され る。

世 論 に よ っ て 、 また 深 い 合 意 の表 明 の観 察 に よ って 与 え られ た 、 統 治 者 た ち の行 動 に賛 成 の ま た は反 対 の諸 証 言 の不 確 か さ と変 わ りや す さ は、 か れ らに、

自分 た ち の 権 力 の も ろ さ と不 確 か さ を思 い起 こ させ ね ぼ な らな い だ ろ う。 自由 主 義 的 政 治 家 はた ぶ ん 懐 疑 的 態 度 を基 調 に した うえで 、 理 性 的 で 、 賢 明 で 、 ま

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自由主 義 につ いて

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た と りわ け穏 健 で あ らね ぼ な らな い だ ろ う。 自 由主 義 的 で あ る た め に は 、 彼 は そ の行 動 に お い て 測 定 の方 向 を保 ち 、 ま たっ ね に、 人 々 の 理 性 的 な 自由 の 尊 重

と自由が鼓 吹 す る諸作 品の尊 重 を、背信行 為 を しない た めの堅 固な聖 な る原理 と して 、 自 らの う え に認 め な けれ ば な ら な い だ ろ う。 人 々 や 、 か れ らの 思 考 、

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か れ らの行 動 を越 え る一 つ の聖 な る原 理 の承 認 な しに は 自 由主 義 は な い 。

1)RaymondPolin,≪Quelquesprincipesfondamentauxpourunliberalismede

notretemps・,inRevuesdesSciencesmoralesetpolitiques,1983,p.190.本 論 文 の 冒 頭 に は 、 次 の よ う な 要 約 が 付 さ れ て い る 。 一 自 由 主 義 は た ん に 一 つ の 概 念 ま た は イ デ オ ロ ギ0で は な い 。 そ れ は ま た(諸 々 の 独 裁 や 社 会 主 義 に 直 面 した)一 つ の 政 治 体 制 で あ る 。 自 由 主 義 は 自 由 の 政 治 、 熟 慮 さ れ 理 に か な っ た 自 由 の 政 治 で あ っ て 、 人 間 全 体 に か か わ る の で あ る 。 自 由 は 個 体 化 、 差 異 、 不 平 等 の 原 理 で あ る の で 、 己 の 固 有 の 諸 能 力 に お け る 一 そ し て 他 者 を 尊 重 し て の 一 個 人 の 可 能 な る最 も 完 全 な 達 成 は 、 自 由 主 義 の 基 本 的 な 究 極 目 的 で あ る 。

自 由 主 義 の 概 念 は 一 っ の 同 質 的 概 念 で は な い 。 そ れ は た だ ち に 両 立 し う る わ け で な い 幾 っ か の 自 由 主 義 一 文 化 的 自 由 主 義 、 政 治 的 自 由 主 義 、 経 済 的 自 由 主 義 一 か ら構 成 さ れ て い る 。 そ こ か ら、 そ の 古 典 的 役 割 に 加 え て 、 経 済 的 自 由 主 義 の 内 的 堕 落 を 矯 正 し 、 経 済 的 自 由 主 義 に 対 す る 文 化 的 自 由 主 義 の 優 位 を 回 復 さ せ る こ と の で き る 新 し い 政 治 的 自 由 主 義 の 必 要 が 生 ま れ る 。 こ の 新 し い 政 治 的 自 由 主 義 は 一 つ の 「 社 会 的 自 由 主 義 」 を 設 定 す る が 、 そ れ は 同 質 的 で 全 体 主 義 的 な 社 会 へ 導 く社 会 的 正 義(justicesociale)と い う 混 乱 し た 概 念 に 基 づ くの で は な く、 各 個 人 に 対 して 、 文 化 的 か っ 物 質 的 な 諸 条 件 一 危 険 を 冒 し つ つ も 、 自 律 的 で 責 任 あ る生 活 を 送 る こ と を彼 に 許 容 す る と こ ろ の 一 を 保 証 す る こ と を

目 的 とす る 人 間 性 の 原 理 に 基 づ く。

自 由 主 義 的 体 制 の 正 統 性 は 、 そ の 究 極 目 的 と そ の 有 効 性 に基 づ い て い る。 世 論 、 ま た は 世 間 で 言 う と こ ろ の 人 民 は 、 た だ そ の 証 人 で あ る。 最 終 的 に 決 定 す る こ との 可 能 な 「 絶 対 主 権 」 の 機 能 的 な 使 用 を 要 請 す る と こ ろ の 有 効 性 に お け る基 礎 と、 各 個 人 の 熟 慮 さ れ 理 に か な っ た 自 由 を 国 家 の 神 聖 な 壊 れ な い 原 理 に す る と こ ろ の 究 極 目 的 に お け る基 礎 と の 間 に

は 、 一 つ の 弁 証 法 が 設 定 され る。(Polin,art.cit.,p.189。)

2)ポ ラ ン が 伝 統 的 と見 な す 政 治 体 制 の 分 類 は 、 統 治 権(ま た は 主 権)を 掌 握 す る 人 の 数 が 一 人 か

、 少 数 者 か 、 そ れ と も 多 数 者 か に よ っ て 、 そ れ ぞ れ 君 主 制 、 貴 族 制 、 民 主 制 とす る も の で 、 一搬 的 な 政 体 の 三 分 類 と い え る。 しか し 、 古 代 ギ リ シ ア(例 え ば ヘ ロ ド トス 『歴 史 』 に お け る そ れ)か ら十 八 世 紀 の モ ン テ ス キ ュ ー に 至 る ま で 、 政 治 体 制 の 分 類 の 仕 方 は 必 ず し も一 様 で は な い 。 古 代 に お け る プ ラ トン 『ポ リテ イ ア 』 の 政 体 五 分 類 は 、人 間 の 「 魂 」 の 支 配 的 部 分(の 変 化)と 政 治 社 会(そ の 変 遷)を 結 び つ け て い る点 が 特 徴 で あ っ て 、1 王 制 ま た は 貴 族 制(MonarchyorAristocracy)、2名 誉 制(Timocracy)、3寡 頭 制

(OligarchyorPlutocracy)、4民 主 制(Democracy)、5摺1主 制(Tyranny)か ら な

る 。 ま た 、 ア リ ス トテ レ ス 『政 治 学 』 に お け る 政 体 六 分 類 は 、 共 通 利 益 を 目 指 す す べ て の

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国 制 は 正 し い 国 制 で あ る が 、 し か し 、 支 配 者 の 利 益 だ け を 目 指 す 国 制 は す べ て 間 違 っ た も の で あ る と す る 。 し た が っ て 、 正 し い 政 体 と し て 王 制 ・貴 族 制 ・「国 制 」(politeia)の 種 、 逸 脱 し た 政 体 と し て 管 主 制 ・寡 頭 制 ・民 主 制 の 三 種 が あ る こ と に な る 。

次 に 、 近 代 の 代 表 的 な 政 体 論 と さ れ る モ ン テ ス キ ュ ー 『法 の 精 神 』 の 政 体 区 分 は 、 外 見 上 、 三 分 類 で あ る と し て も 、 し か し 内 容 的 に 伝 統 的 分 類 と 異 な っ て い る 。 そ の う え 、 モ ン テ ス キ ュ ー は 政 体 の 本 性 」(nature)と と も に 、 あ る い は そ れ 以 上 に 政 体 の 原 理 」

(principe)を 重 視 す る 。 す な わ ち 、 彼 に よ れ ば 、 三 種 類 の 政 体 と は 共 和 政(le Republicain)、 君 主 政(leMonarchique)、 専 制 政(leDespotique)で あ り 、 そ の う ち 共 和 政 体 は 、 人 民 集 団 ま た は た ん に 人 民 の 一 部 が 主 権 を 持 っ 政 体 、 君 主 政 体 と は た だ 一 人 が 統 治 す る が 、 確 立 さ れ た 、 制 定 さ れ た 法 に 従 う も の 、 そ れ に 対 し て 、 専 制 政 体 と は た だ 一 人 が 法 も な く規 範 も な く し て 、 万 事 を 自 己 の 意 志 と 気 ま ぐ れ に よ っ て 導 く も の 、 と 規 定 さ れ る(1)eIE⑫ 癬desLois,liv.II,ch.1,ed.deR.Derathe,Garnier,1973,

p.14.『 法 の 精 神 』 根 岸 国 孝 訳 、 河 出 書 房 新 社 、42頁)。 そ し て 、 三 政 体 の そ れ ぞ れ の 原 理 (そ れ を 活 動 せ し め る 人 間 の 情 念)は 、 共 和 政 体 に お い て は 徳 ま た は 節 度(vertu, moderation)、 君 主 政 に お い て は 名 誉 ま た は 野 心(honneur,ambition)、 そ れ に 対 し て 専 制 政 体 に お い て は 恐 怖(crainte)で あ る と さ れ る 。

3)Polin,art.cit.,p.190.た だ し 、 ポ ラ ン はLaR4ρ%う 勿 鋸entre44窺oc7α 漉sociale etdemocrataearistocratique,PUF,1997.に お い て 、 ル ソ ー が 『社 会 契 約 論 』 第 三 編 第 四 章 に お い て 述 べ た よ う に 、 完 全 な デ モ ク ラ シ ー の 体 制(人 民 が 立 法 権 の み な ら ず 、 執 行 権 を も 行 使 す る 形 態)は 人 間 に は 実 践 不 可 能 で あ る と し っ つ も 、 デ モ ク ラ シ ー の 概 念(古 代 と 近 代 の 二 つ の デ モ ク ラ シ ー の 理 念 型)や 、 今 日 の デ モ ク ラ シ ー の 実 践(現 代 諸 デ モ ク

ラ シ ー)に つ い て 論 じ て い る 。 4}Polin,art.cit.,p.190.

5)≪Pourunvrailiberal,laliberteestl̀essencememede1'hoxnme,cequ'il yaenluidepremieretd'irreductibleatoutdonneetatouteexplication, unpouvoird'indeterminationetdecreation,unpouvoirdepremier commencement.LaIiberte,c'estI'hommememe.≫(Polin,art.cit.,p.191.}

6)「 自 由 は 意 識 の 実 践 的 様 相 で あ っ て 、 省 察 、 対 自 的 意 識 は そ の 理 論 的 様 相 で あ る 。 極 限 的 に は 、 ま た そ れ ら の 完 成 点 に お い て は 、 自 由 と 意 識 は 、 精 神 と呼 ば れ う る も の と 同 一 に な る 傾 向 が あ る 」(R.Polin,《Liberte!liberte?》,Annalesd'economieρ01歪 勿 π6, Session1981‑1982,p.31)0

7)ポ ラ ン の い う 精 神 的 エ ネ ル ギ ー に っ い て は 、 ベ ル ク ソ ン 哲 学 と の 関 連 を 考 察 す べ き で あ ろ う 。Bergson,L'evolutioncyeatyice(1907),、 乙老π6㎎ ゴ6spirituelle(1919),Deuures,

edztionducentenaire,PUF,1959.ベ ル ク ソ ン 創 造 的 進 化 』 「第 三 章 生 命 の 意 義 に つ い て 自 然 の 秩 序 と 知 性 の 形 式 」(真 方 敬 道 訳 、 岩 波 書 店)。 『ベ ル ク ソ ン 全 集5精 神 の エ ネ ル ギ ー 』 「1意 識 と 生 命 」、 「II心 と 体 」(渡 辺 秀 訳 、 白 水 社)。 ジ ャ ンeル イ ・

ヴ ィ エ イ ヤ ー ルeバ ロ ン 『ベ ル ク ソ ン 』 上 村 博 訳 、 白 水 社 、1993年 な ど を 参 照 。 8)cf㌔R.Polin,」 乙αlibertedenotyetemps,Vrin,1977,pp.12‑15.

9}Polin,art.cit.,p.192.

10)Polin,ibid.

(17)

自由主 義 につ いて

167

11)Polin,art.cit.,p.193.

12)Polin,ibid.cf,R.PolinetC.Polin,Le1の4ηz1ゴs〃z名6Sρoゴ70usera●1,LaTable Ronde.,1984,p.50:《Jeveuxdirequeleliberalisme,appliqueaux

differentsdornainesdelavieenSociete,neeonstituepas:untout homogene.Lememelib:eralisme,misenpratiquedapslesdomainesdela

culture,de1'economie,delasociete,delapolitique,setrouve,enfinde cornpte,composedeplusieursliberalismesquinesontpasimmediatement coherentsoumemecompatibles,memesurleplandoctrinal.≫

13)cf.R.PolinetC.Polin,op.cit.,p.52.:《Laculturenest‑ellespasIe domaineparexcellenceouIesmembresduneCommunautepolitique exercentleurlibertecommeuneforcenaturelle?LejeudecesIibertesen actetenddelui‑memeversunequilibrenaturel,spontane:uneculture.

Ceslibresforcesvivantesnesedeve]oppentd'ailleurspasexη 魏 〃o:une

culturevivanterecueillelestendances,lepoidsderoutelaculturepassee, dontelseintegrel'essentieletquitendaorienter;aunifierleurlibre developpement.≫

14)Polin,art.cit.,p.194.ジ ョ ン ・ ロ ッ ク の 自 由 主 義 に つ い て の 、 ポ ラ ン の 見 解 に つ

い て は 次 の 二 つ の 文 献 を 参 照 。R.Polin,Lapolitiquemoralede/ohnLocke,PUF, 1960.R.Poiin,≪Introduction≫aJohnLocke,Lettresurlatolerance,

PUF,1965.

15)な お 、 寛 容 と 自 由 主 義 の 関 係 に つ い て 、 ポ ラ ン は 次 の よ う に 論 じ て い る 。 ・Bienavant quelemotmemedeliberalismeexistat,unliberalismedefaitseforme

apartirdumomentouIesmouvementsetlesdoctrinesdelatolerance cherchentunremedeaCantdemauxdanslasauvegardedenauvelles libertesdecrozre./LeIiberaZismeclasszqueseconfondalorsavecla politiquedelatolerance.IIimposeraenfindecomptetroisprincipes decisifs1.Lepremier,c'estqueIesacteursculturesetlesacteurs politiquessontdes.individus.Euxsealssonsparnaturedouesdeliberteet deconsciencereflechie....2.LadistinctionetIaseparationduspirituelet dutemporelformentlesecondPrincipe.Lespirituelestledomainedela foi,delarelationdechacunaDieueta1'eternite;ilposeIaquestiondu salut....3.OnfireIesconsequencesdecettedistinctionduspiritueletdu temporelenconcluant,etc'estletrozsiemeprincipe,alaseparationdela societespirituelle,parexempleuneEglise,etdelasocietetemporelle,en particulzerde1'Etat....JLatoleranceestd'aborduneaffaireprivee,une reiationsocialeprimitivesinequa%oηdecoexistence..../Latolerance devientuneaffairepolitiquelorsquesontmisesencauselesconvictions parfiageespardesgrouperconsiderablesdapsIacommunaufie,lorsqueces convictionssuscitentuneopinionpubliquedechireepardesdivergences profondes.≫(R.PoiinetC.Pole,op.cit.,p.52.)

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