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第2章  サービス付き高齢者住宅とは

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(1)

首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 建築学域 12886401 浅井晋

(2)

011

035 024

049

061

1−1  研究の背景と目的 1−2  研究の概要

第2章  サービス付き高齢者住宅とは

第3章  事例分析

3−1 共用部面積について 3−2 空間構成分析

第5章  設計提案 第4章  考察

4−1 廊下配置 4−2 事業者について 4−3 住戸計画 4−4 まとめ 2−1 制度概要 2−2 実態

5−1 対象敷地 5−2 全体計画 5−3 設計プロセス

第6章  総括

(3)
(4)

  近年、高齢者の新たな住まい方に多くの関心が向けられている。とりわけ2011年4月に 法改正された「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(高齢者住まい法)により、国が新 たにスタートさせたサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ付住宅)は、これから世界に先が けて迎える超高齢社会における新しい住まいのかたちを提示することができる可能性があ る。自立した高齢者にとっても、持ち家のバリアフリー化や購入した家の維持管理負担など の物理的な障害や将来への不安から、比較的安価で、サービス付帯の賃貸住宅整備への 期待と必要性は大きい。制度化されて以降、サービス付き高齢者向け住宅の登録件数は増 加し、それに伴い統計的調査研究は緻密に実施されている印象を持つ。一方で、多様な属 性をもつ高齢者に適応する施設計画上の課題が明確にはされていない。そこで本研究では サ付き住宅の空間構成や附帯サービスに着目することで明らかになる傾向の分析を行い、

高齢期における新たな住まい方についての考察・設計提案を行うことを目的とする。

 

図 1 - 1 高齢者単身世帯の割合 図 1 - 2     意識調査

平 成 1 7 年 国 勢 調 査 内 閣 府 ( 高 齢 者 の 地 域 社 会 へ の 参 加 に 関 す る 意 識 調 査 )

(5)

グループホーム  有料老人ホーム (一般型)

有料老人ホーム (介護付)

有料老人ホーム (住宅型)

・介護老人福祉施設

公的施設

有料老人ホーム(健康) 民間施設

自立(健康) 介護

・介護老人保険施設

・介護療養型医療施設

現在の高齢者の住まいを介護の度合い、民間、公的の軸に沿って体系化した図を以下に示す。

図からもわかる通り、サービス付き高齢者向け住宅が担う高齢者の属性は、幅広く 2006 年に 介護保険の改正によって制度化された有料老人ホームは介護度によって入居対象がきまる。

養護老人ホーム

公的賃貸 介護保険施設

社会福祉施設

民間施設系

軽費老人ホーム

シニア住宅 シルバーハウジング サービス付き

高齢者向け住宅

図 1 - 3     高齢者住まいの体系化

(6)

介護保険3施設

在宅ケア

自宅 ・介護老人福祉施設 (待機者多い)

・介護老人保険施設 (原則、半年迄)

・介護療養型医療施設 (他施設へ) 社会福祉施設

民間施設

・養護老人ホーム (施設数少ない)

・軽費老人ホーム (施設数少ない)

・グループホーム (認知症のみ)

・有料老人ホーム (高額)

高齢者賃貸住宅

・高齢者円滑入居専用住宅

・高齢者専用住宅

・高齢者向け有料賃貸住宅

施設ケア

 介護老人福祉施設は、現在入所申し込み者数は 40 万人に上り、さらに介護療養型医療施設 は 2017 年度末までに、介護老人保健施設などの他施設への転換が求められている。

 社会福祉施設は、施設数は少なく、軽費老人ホームは ,A 型・B 型・ケアハウスの総数が 2011 年時点で 200 件程度の整備といった状況からこれからの超高齢化社会に対応しきれない のが現状となっている。

 有料老人ホームは、介護型有老ホームの場合、介護の手厚さを享受できる側面はあるものの 入居一時金が高額な設定となっている場合が多く、今後高齢者の中でも所得格差がおきること が予想されるため、多くの高齢者への期待に叶うものではない。従来型の高齢期には、施設に 入居するという考え方は通用しなくなってきている。

 自宅で居宅サービスを受けるのか、前述したように施設に入居するのかといった選択の【中 間的な領域】としての住まいのあり方として注目されているのがサービス付き高齢者向け住宅 である。

次項では、高齢者賃貸住宅の変遷からサービス付き高齢者向け住宅の制度化までをたどる。

図 1 - 4     施設ケアの問題

(7)

高齢者における住宅政策は、1987 年の公的賃貸シルバーハウジング ( 国土交通省管轄 ) が開 始され高齢者向けの住宅を提供し、LSA と呼ばれる相談員を付帯させたものであったが、健 康な高齢者を対象とした政策であり、 1986 年の老人保健施設の制度化と合わせて住宅政策・

福祉政策が別々に行われていた。2000 年の介護保険法施行後、施設は従来の4人部屋などの 多床室 ( 集団処遇型ケア ) から生活の場としての意味合いを強めユニットケア、個室化のなが れを辿った。住宅に関しても、2005 年の高齢者専用賃貸住宅の登録基準の創設から、住宅で ありながら手厚い介護サービスを

受ける基礎が培われる。

1986 1987 2000 2001 2005 2011

施設

老人保健施設

介護保健施設

シルバーハウジング 住宅

介護保険法施行 高齢者の居住の

安定確保に関する法律 高専賃登録基準

ユニットケア・個室化

高円賃 高専賃 サービス付き

高齢者向け住宅 高優賃

図 1 - 5     高齢者向け賃貸住宅の変遷

(8)

 図式化すると福祉政策から、生活の場への歩み寄り、住宅政策から介護サービス附帯の賃貸 住宅へ向かうといった流れから高齢者向け賃貸住宅が位置づけられることが理解できる。

旧施設 福祉政策

住宅政策

ユニット型施設 サービス附帯住居

高齢者住宅 ( バリアフリー )

自宅

図 1 - 6     施設と住まいの関係図式

(9)

高齢者円滑入居賃貸住宅

< 高齢者の入居を拒まない。>

サービス付き高齢者向け住宅 高齢者専用賃貸住宅

高齢者向け優良賃貸住宅 適合高専賃

特定施設入居生活介護

一般型 外部サービス 利用型

 高齢者賃貸住宅は、2011年10月以降、高円賃・高専賃・高優賃を一本化し、サービス 付き高齢者向け住宅として制度化されることとなる。

図 1 - 7     2 0 1 0 年 以 降 の 高齢者賃貸住宅

(10)

研究の概要 

 本研究は、序論によってサービス付き高齢者向け住宅が制度化される変遷を辿り、施設と住 まいの中間的位置となる施設としてのサービス付き高齢者向け住宅の位置づけを明らかにす る。第2章では、サービス付き高齢者向け住宅として登録されている施設の実態を把握する。

第三章では、サービス付き高齢者向け住宅の事例から、共用部と附帯サービスに着目した分析 を行い、第4章の考察によって導かれた施設計画手法を設計提案によって実践するものである。

(11)
(12)

  これまでの高円賃等の高齢者賃貸住宅を一本化し一定のサービス水準を付加することを 義務付けられた住宅である(図1)。サービス付き高齢者向け住宅への登録基準、サービス の提供内容については表2に示す。基本的に賃貸借契約のバリアフリー住宅であり、安否 確認や生活相談などの生活支援を付帯することが義務付けられる。介護や医療サービスは 併設または隣接される居宅サービスを組み合わせて利用するという特徴をもつ。

・ 床面積は原則 25 ㎡以上 ( 条件付きで 18 ㎡以上も可 )

・構造・設備が一定の基準を満たすこと

・バリアフリー(廊下幅、段差解消、手摺設置)

・少なくとも安否確認・生活相談サービスを提供

( サービスの例 : 食事の提供、清掃・洗濯等の家事援助 )

【登録基準】

《ハード》

《サービス》

表 2 - 1 サービス付き高齢者住宅の登録基準

(13)

 2011年8月以降登録件数は激増し、2013年8月時点で12万2千件が登録され高 齢者の人口割合のおよそ0.4%を担う高齢者住まいとなっているが、2020年には高齢 者人口の3〜5%を担う高齢者住宅の中核として整備する戦略を掲げており、 これからも 物件数はさらに増加するものと考えられる。

4,000 (棟)

140,000

120,000 3,000

3,500

80,000 110,000 2,500

60,000 1,500

2,000

40,000

20,000

0 1,000

H24.01 H24.04 H24.07 H24.10 H25.01 H 25.04 H25.07

0 50

(戸)

図 2 - 1 サービス付き高齢者住宅の登録状況 ※サ付住宅情報提供システム

(14)

 月別に見ると2012年3月に旧高専賃からサービス付き高齢者向け住宅への登録移行 がピークを迎え2013年8月時点でほぼ登録移行が完了している。

0 100 200 300 400 500 600

10 2011 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 2012 2013

図 2-2   月別登録件数の推移 ( 全国 )

新規登録 旧高専賃

(15)

 県別に登録件数を下図に示す。施設数は北海道、首都圏、大阪が多く、住戸内設備完備 率は、特に首都圏で大きい。賃貸住宅として、住戸内設備の状況で想定される居住者が大 きく限定されるが、関東では居住性の高いサービス付き高齢者向け住宅が大きいといえる。

図 2-3   エリア別登録件数と住戸内設備状況 ( 全国 )

(16)

 事業主体の法人格をみると営利法人が7割近くを占め、介護・医療が主たる業種ではない 企業の参入も多くみられる。

表 2-2   登録件数上位の事業主体

図 2-4   事業主体の法人格の割合

株式会社55.5% 有限会社14.0%

個人2.0%

社会福祉法人

7.8% 医療法人

14.3%

NPO法人 4.1%

その他

/

78 5033 64.5 C

45 2477 55.0

68 2145 31.5

58 1897 32.7

32 1446 45.2 C

NPO 74 1376 18.6

17 1051 61.8

20 852 42.6

14 631 45.1

ASS 20 567 28.4

9 536 59.6

12 527 43.9

12 507 42.3

10 505 50.5

6 474 79.0 iYO

( ) 3 473 157.7

18 454 25.2

12 450 37.5

19 430 22.6

8 419 52.4

(17)

  登録件数全体の平均住戸面積は、20㎡前後となっており、住戸内設備(キッチン、トイレ、

浴室)に関しても20㎡前後を境に完備と未完備が別れ、全体の8割の物件は共用設備で 住戸内設備を補完している。つまり、住戸内設備を完備した住戸は2割程度にとどまる。こ のことから自立した生活が可能な居住者にとっての住まいとして、サービス付き高齢者向け 住宅は充分な整備がなされていないことがわかる。

住戸面積、住戸内設備設置状況は居住者の生活形態に大きく影響を及ぼすことから、 【Ⅰ 型:住戸面積20㎡未満/設備未完備】 【Ⅱ型:住戸面積20㎡以上/設備完備】と分類する。

住戸について

図 2-5 住戸面積

最大住居面積 最小住居面積

0 500 1000 1500 2000 2500

0 500 1000 1500 2000 2500

18㎡台 19㎡台 20㎡台 21㎡台 22㎡台 23㎡台 24㎡台 25㎡台

26㎡以上30㎡未満 30㎡以上40㎡未満 40㎡以上50㎡未満 50㎡以上60㎡未満 60㎡以上 18㎡台 19㎡台 20㎡台 21㎡台 22㎡台 23㎡台 24㎡台 25㎡台

26㎡以上30㎡未満 30㎡以上40㎡未満 40㎡以上50㎡未満 50㎡以上60㎡未満 60㎡以上

23.3%

完備 浴室なし

23.3%

浴室・台所なし

55.0%

図 2-6  住居内設備の付帯状況

(18)

住戸について

賃料・共益費について

図 2-10 家賃 図 2-11 共益費

1500

1000

500

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11階以上

図 2-7 建物階数 図 2-8 戸数規模

0 200 400 600 800 1000

1~9 戸 10~19 戸 20~29 戸 30~39 戸 40~49 戸 50~59 戸 60~69 戸 70~79 戸 80~89 戸 90~99 戸 100~149 戸 150 戸以上

3万円未満 3万円 4万円 5万円 6万円 7万円 8万円 9万円 10万円台 11万円以上13万円未満 13万円以上15万円未満 15万円以上 20万円未満 20万円以上 3万円未満 3万円 4万円 5万円 6万円 7万円 8万円 9万円 10万円台 11万円以上13万円未満 13万円以上15万円未満 15万円以上 20万円未満 20万円以上 0円 0.5万円未満 0.5万円以上1万円未満 1万円以上1.5万円未満 1.5万円以上2万円未満 2万円以上2.5万円未満 2.5万円以上3万円未満 3万円以上3.5万円未満 3.5万円以上4万円未満 4万円以上4.5万円未満 4.5万円以上5万円未満 5万円以上 0円 0.5万円未満 0.5万円以上1万円未満 1万円以上1.5万円未満 1.5万円以上2万円未満 2万円以上2.5万円未満 2.5万円以上3万円未満 3万円以上3.5万円未満 3.5万円以上4万円未満 4万円以上4.5万円未満 4.5万円以上5万円未満 5万円以上

0

200 400 600 800 1000

0 200 400 600 800 1000

0 200 400 600 800 1000

0 200 400 600 800 1000

37.6%

S 造

RC 造

32.9%

27.4%

木造

図 2-9   建物構造

(19)

併設する施設は通所介護が、もっとも多く、ついで訪問介護が多い結果がわかる。

通所介護によって地域に住まう高齢者の利用も期待できる。

医療サービス系サービスの併設状況は少ない。医療に関しては、それぞれの居住者の身体 状況をつぶさに知るかかりつけ医など、信頼する医療機関を利用することが考えられ要因 ではないかとかんがえられる。また賃貸住宅という枠組みの中通所看護などが必要な居住 者を受け入れ難いという側面もあるのかもしれない。

併設施設について

0 10   20 30 40 50

居宅介護支援 訪問介護

同一建物内 同一敷地内 隣接地

通所介護   訪問介護 通所 短期入所生活介護 小規模多機能型 居宅介護 認知症 グル 特定施設 有料老人 病院診療所 食事提供施設 その

図 2-12 併設施設の種類

同一建物内

67.1%

なし

22.3%

敷地内

5.2%

隣接

5.4%

支援事業の併設状況

(20)

事業主体が提供するサービスは基本サービスに加え、食事サービスの提供が多い。

介護サービスの提供は、別事業者に委託するかたちで成立している。

共用部について

0 20   40 60 80 100

状況把握 生活相談

食事 介護 家事 健康維持 増進

図 2-13  提供サービスの種類

(21)

共用部について機能別に見てみると、9割近くの施設が食堂を付帯させていることがわかる

。仕組みとしては朝、昼、夜で希望した居住者に食事提供するものが多い。食堂に集まること で安否確認を同時にできることが要因として考えられる。

図 2-14 機能別割合 ( 共用部 )

0

20 40 60 80 100

居間 食堂 台所 浴室 収納設備 共用トイレ 洗濯室 その他

(%)

共用部について

(22)

  サービス費は、4万円から7万円近くに分布する。

食費(朝、昼、晩の3食)が4万円程度、状況把握が多くを占める。

首都圏での状況把握の料金は、他エリアと比べると高い。

敷金は、通常の賃貸住宅とほぼ同じように2・3ヶ月の家賃分を支払うことになる。

サービス費/敷金について

0 200 400 600 800 1000

0 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00

2万円台 3万円 4万円

0円 1万円未満 1万円 5万円 6万円 7万円 全国 (N=3,721) 首都圏 (N=616) 中京圏 (N=380) 近畿圏 (600)8万円 9万円 10万円台 11万円以上13万円未満 13万円以上15万円未満 15万円以上 20万円未満 20万円以上 なし 1ヶ 1ヶ2ヶ 2ヶ3ヶ 3ヶ4ヶ 4ヶ5ヶ 5ヶ6ヶ 6ヶ 6ヶ

図 2-15  サービス費 図 2-16 サービス費の内訳 図 2-17  敷金

1500

1000

500

0

状況把握・生活相談

食事 介護

家事 健康維持増進 その他

(23)

 サービス付き高齢者向け住宅の基本的データを本章ではまとめた。

基本的に家賃、共益費はエリア内の賃貸住宅の家賃を鑑みて設定することが多く、家賃は 5万円から7万円台、共益費は1万円から2万円半ばが水準としてあることがわかる。

その上で、下図に示すように、サービス費、生活支援サービス費、訪問介護などの介護保険 自己負担分が加算され、居住者一人の総費用となる。

 住戸面積は25㎡として登録基準が存在するものの、18㎡台〜20㎡台の住戸面積+

十分な共用部を設ける施設が多い。高齢者のケアと住宅を混在させる、新しい住まいとして の可能性はあるものの現状では、住戸内設備が未完備である施設が多く、これは居住者の 生活形態に大きく影響を及ぼすことから、以降の章では【Ⅰ型:住戸面積20㎡未満/設備未 完備】 【Ⅱ型:住戸面積20㎡以上/設備完備】と住戸タイプを分類することとした。

費用について

住戸面積について

9割近くのサービス付き高齢者向け住宅において、食堂が付帯されることがわかる。

次章では、住戸性能と共用部の関係に着目することで、それぞれのサービス付高齢者向け 住宅が設定する居住者像を明らかにする。

共用部について

住宅(家賃・共益費) 基本サービス費 個別生活支援サービス費

介護・医療費

食事

介護保険負担分

自己負担

(24)
(25)

今回の研究で抽出した事例は、日経アーキテクチャ・サービス付き高齢者住宅に関する文 献に記載される先進的な事例(うち、集合住宅の改修事例4件)と、登録件数の多い事業者 のサービス付き高齢者向け住宅を選択した。

名称 事業主体 階数 戸数 介護 併設 隣接 備考

Ks 営利法人 4 49

Hy 営利法人 5 81 学習塾

It 営利法人 4 45

Ft 営利法人 3 40

Gr 営利法人 5 79

Yu 営利法人 4 32 小規模多機能居宅介護・レストラン 団地改修(階段室)

登録件数多い 登録件数多い

登録件数多い 登録件数多い

Ks-1 営利法人 7 43 共同菜園

Ks-2 営利法人 5 28 保育所 レストラン

Ks-3 営利法人 4 15 団地改修(階段室)

Ml 営利法人 7 62 一般住宅

Ak 営利法人 14 96 ホール

Sk 営利法人 3 32 カフェ

Tk-1 営利法人 5 32 グループホーム

Tk-2 営利法人 5 25

Ws 営利法人 6 45

Hs 営利法人 4 72 社宅改修(中廊下)

Ht 個人 6 15 大浴場

Bo 財団法人 13 60 一般住宅 高層集住改修(片廊下)

Wk-1 社福法人 2 24 カフェ・図書館

Wk-2 社福法人 2 20 カフェ・図書館

Kn 社福法人 1 32 学生寮

In 社福法人 3 20 カフェ・託児所・生協

Tc 社福法人 2 12 特養

表 3-1 事例リスト

図 3-1 事例写真 ( 外観 )

(26)

法人格別に、戸あたりの共用部面積をみると、営利法人は2.85㎡/戸、社会福祉法人によ る施設は、5.72㎡/戸となった。

営利法人主体のサービス付き高齢者向け住宅の戸数と食堂面積の関係(図3­2)には高 い相関があり、施設内の居住者数に対応する面積の食堂を配置していると言える。

共用部面積について

名称 階数 戸数(戸) 共用部(㎡) 戸当り共用部面積(㎡/戸)

Ks 4 49 169.00 3.45

Hy 5 81 216.00 2.67

It 4 45 45.00 1.00

Ft 3 40 95.20 2.38

Gr 5 79 194.50 2.46

Bo 13 60 0.00 0.00

Yu 4 32 0.00 0.00

Ks-2 5 28 62.70 2.24

Ks-1 7 43 93.10 2.17

Ks-3 4 15 26.52 1.77

Wk-1 2 24 0.00 0.00

Wk-2 2 20 53.00 2.65

Ml 7 62 150.00 2.42

Ak 14 96 193.20 2.01

Ht 6 15 58.00 3.87

Sk 3 32 69.60 2.18

Kn 1 32 251.00 7.84

In 3 20 112.00 5.60

Tk-1 5 32 121.00 3.78

Tk-2 5 25 90.00 3.60

Ws 6 45 130.30 2.90

Tc 2 12 57 4.75

Hs 4 72 170 2.36

図 3-2  共用部面積と住戸数の関係 表 3-2 戸数と共用部面積

共用部面積について

(27)

図 3-3  図面とダイアグラムの例

Me

E

Ⅱ型

Ⅰ型

エントランス フロント 地上階

基準階

F E

介護 クリニック

Me

Ca D

食堂

諸室の配置を明らかにするためのダイアグラムを作成する。

入手した図面資料と、入手不可能であった事例は訪問した際の記録からダイアグラムを設 定する。

図面の単純化

EV

Kitchin Clinic

EV Day service

Child Day Front Staff

Lounge Bath

EV

EV Cafe

Dental Drug

Clinic

Clinic Lounge

EV EV

EV EV

In-Home Care Staff 2F

EV

3F

1F 1F 2F GH

EV

食堂

住戸 共用部 階段

EV

EV EV

EV EV EV

テラス

EV

) EV EV EV

EV Parking

EV

テラス

Restaurant EV

EV

EV

EVEV EV EVEV

EV

EV

1F 2F

3F

(28)

定義 対応する空間

セミ・プライベート セミ・パブリック

パブリック

プライベート

個人が守られる領域 住戸

廊下 食堂 食堂・図書館 複数の個人が利用する領域

自発・規律的行為が行われる領域 居住者と外部と双方向に開かれる領域

中間 領域

図 3-3  領域の定義

図 3-4  自宅でない在宅

外山義は、著書『自宅でない在宅(医学書院.2003.7)』で、高齢者の自宅以外の生活空間の 形成過程には、プライベートな領域からパブリックな領域へと段階的に構成する計画とするこ とが高齢者の居場所を形成する有効な手段であると発表した。(図3­4)

サービス付き高齢者向け住宅の計画に際しても、施設と自宅の中間的な位置づけにあること

から表3-3に領域の定義と、それらに対応すると考えられる空間を示した。尚、本研究では廊

下を中間的領域として位置づけ、分析対象に加えることとした。

(29)

地上階 基準階

E

住 E

住 E

中廊下型 外部片廊下型

内部片廊下型 住戸

表 記

住戸に接続する廊下配置を図7のように【内部片廊下、外部片廊下、中廊下】の3つに分類し た。同施設内に2つの廊下配置をもつ事例は、2事例として取り扱うこととした。起点をエント ランスとして住戸がどのような動線をたどるのかの表記方法を表3­4に示す。

住戸と廊下配置

図 3-4  廊下配置表記方法

(30)

食堂配置を【地上階、各階、外部】のいずれかに分類した。

地上階に食堂がある場合、エントランス・フロントを通って食堂がある事例が多く、施設内の 管理下にあるといえる。外部からの利用者に対して開かれる食堂の場合はレストラン、カフェ という形態で併設されている場合が多い。

各階に食堂のある事例は5事例存在し、食堂面積の平均は3.53㎡/戸となっており、比較 的大きな食堂面積を有していることがわかる。食堂が外部にある場合、敷地内に隣接して設 置されている。

食堂位置

(31)

D K

L

L

Bedroom B

B K

キッチンを廊下に面してしつらえる ことで廊下側へと住戸内の生活が開 かれる。

介護動線を考慮することで訪問 介護時の生活エリアへのプライ バシーを確保できる。

一般的なワンルーム形式。

住戸内で基本的な生活は完結する。

生活動線 介護動線 生活エリア

介護エリア

居住者の生活像を把握するために住戸平面の分析を行った。

2章で分類した、 【I型】においては、水回りを廊下側に配置し廊下の反対に生活エリアをもう ける住戸が多く見られた。

【Ⅱ型】は廊下側に台所をもうけることで廊下側に生活を表出させる【交流志向型】の間取り、

介護動線を考慮した【介護志向型】の間取りがあることを明らかにした

図 3-5  廊下配置表記方法

住戸計画

(32)

・食堂面積と階数について

・階数と住戸数について

図 3-2   食堂面積積と階数の関係

食堂位置 食堂位置 外部 外部 地上階 地上階 各階 各階

 戸当りの食堂面積は、法人格ごとに面積に違いがあることを明らかにしたが、施設の階数 との関係を見る。地上階に食堂がある事例は多い。外部に面している場合でも同一敷地内に 併設され共用部としてみなされているとがわかる。

・食堂位置と階数について

 各階に食堂がある場合は住戸はおよそ7戸配置。地上階にある場合は11住戸。

階平均は4.2階。

 中廊下型の住戸は各階に平均して9住戸が配置されている。外廊下型は6住戸が配置。

階数

面積(㎡/戸)

(33)

施設計画について

施設計画タイプ 施設名称

神奈川県横浜市鶴見区

自立・要支援の入居者が

半数をしめる Tk-2 に入住 自立・要支援の入居者が

多数 自立・要支援の入居者が

8 割

自立・要支援の入居者が 多数

1 割程度 1 割程度

1 割程度

Tk-1 に入居 2 割程度

ほぼ介護認定を 受けている

介護認定を受けて いる居住者が大半 3 割程度

居宅介護・訪問介護 居宅介護・訪問介護 グループホーム・小規模多機能

居宅介護・訪問介護

デイサービス・小規模多機能 居宅介護・訪問介護 居宅介護・訪問介護

小規模多機能居宅介護 多目的室

多目的室 カフェ・生協 カフェ・診療所 多目的室

千葉県船橋市 千葉県稲毛市 千葉県佐倉市 東京都豊田市 千葉県船橋市

所在地

住戸タイプ Ⅰ型 Ⅰ型 Ⅰ型 Ⅱ型 Ⅱ型 Ⅱ型

併設 自立 要支援 要介護 (1,2) 要介護 (3-5)

隣接 付加施設・機能

資料 ( 図面・写真 )

Kt Tk-1

介護重点型

In Sk

共同生活型

Tk-2 Yu

独立生活型

EV

Kitchin Clinic

EV Day service Child Day Front

Staff Lounge Bath

EV

EV Cafe

Dental Drug

Clinic

Clinic Lounge

EV EV

EV EV

In-Home Care Staff

1unit=10戸

2F

EV

3F 1F

1F 2F

GH

EV

食堂

住戸 共用部 階段

  食堂配置、介護サービス、併設施設の有無によって明確には分類できないものの、主だっ た事例について紹介することで施設計画を以下の3つの型に類型化する。 (表3)

①介護重点型:効率的介護が受けられるよう住戸配置されており、主に介護、医療サービス が居住者の生活像を決定する。

②共同生活型;共用部を核とした居住者同士のコミュニティ形成を促す。

③独立生活型;居住性能に重点がおかれ、個々の生活が独立しており選択的に他者との関 わりが可能。

図 3-5  施設計画分類

(34)

住戸タイプと廊下配置分類

住戸タイプと廊下の配置を視覚化した図を以下に示す。

F E

住 B

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D 住 住

F

E F

E

D

E F

B

D

In

E 住

LK

Kn

D

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

D B

E E F E

Hy-1

Ws

D E F

Ks-1

B

D

E F

Wk-2

Me B 住 E 住

Yu

住 住

D

E F D

Tk-1

F E 住 B

D D

Tk-2

B

浴室

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E

介護

クリニック

Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ型

Ⅱ型

(35)

010  

035 024

000

000

1−1  研究の背景と目的 1−2  研究の概要

第2章  サービス付き高齢者住宅とは

第3章  事例分析

3−1 共用部面積について 3−2 空間構成分析

第5章  設計提案 第4章  考察

4−1 住戸タイプと廊下配置 4−2 事業者ごとの違い 4−3 住戸計画 4−4 まとめ 2−1 制度概要 2−2 実態

5−1 対象敷地 5−2 全体計画 5−3 設計プロセス

第6章  総括

(36)
(37)

事例中、12事例が中廊下型である。ここでTk-1,2は同一建物でありながら住戸タイプの 違いによって廊下配置を変更していることがわかる。

F E 住 B

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

E F F E

住 D 住

E F

B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

E D F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住 E 住

Yu

住 住 住

D

F E D 住

Tk-1

E F B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

図4-1

施設内中廊下

(38)

1型は中廊下型にしか現れていないことがわかる。

図4-2 

施設内中廊下-Ⅰ型

F E 住 B

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

E F F E

住 D 住

E F

B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

E D F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住 E 住

Yu

住 住 住

D

F E D 住

Tk-1

E F B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

(39)

外部片廊下型は5事例見られた。建物内のフロントを介して住戸にアクセスする形式は中 廊下型と併設されるTk-1以外には見られないことから、見守りなどの機能を別に用意する などの工夫を行う必要があるといえる。

図4-3 外部片廊下

F E 住 B

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

E F F E

住 D 住

E F

B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

E D F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住 E 住

Yu

住 住 住

D

F E D 住

Tk-1

E F B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

(40)

外部片廊下-改修

F E B 住

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

F E F E D

住 住

F E B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

D E F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住 E 住

Yu

住 住 住

D

E F D 住

Tk-1

F E

B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

外部片廊下型の改修事例は3件ありどれも集合住宅の改修であり、階段室型2件、片廊下 型の住棟を転用した事例が1件である。

図4-4 外部片廊下-改修

(41)

食堂位置に地上階を取る事例を下図に示す。エントランスからフロントを介して食堂が配置 されている。フロントを介さないで食堂にアクセスできる場合はカフェ・レストランといった名 称で掲載されている事例もある。

F E B 住

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

F E F E D

住 住

F E B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

D E F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住 E 住

Yu

住 住 住

D

E F D 住

Tk-1

F E

B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

食堂 地上階

図4-5 食堂-地上階

(42)

食堂位置を各階配置する場合、Ⅰ型の中廊下型を採用している。このとき食堂の他に共同 浴室などの共用部が附帯される事例が多くみられる。25㎡未満の住戸に別途要求される 十分な共用部を住戸と同一階に配していることがわかる。

F E 住 B

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

F E F E

住 D 住

E F

B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

D E F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住

E 住

Yu

住 住

D

E F D 住

Tk-1

E F B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

食堂 各階

図4-6 食堂-各階

(43)

F E 住 B

Hy-2

D

Ks-3

住 住

E

Ml

D

F E F E D

住 住

F E B D

In

E 住

LK

Kn

D 住

Wk

Tc

B D

Me

Ht

E F

D 住

E 住

Bo

B

D E F F

Kt

施設内中廊下

施設外片廊下

施設内片廊下 その他

Ak

D E

F Ca Me

Ft

住 D B

E E F E

Hy-1

Ws

D E F

Ks-1

B 住

D

E F

Wk-2

Me

B 住

E 住

Yu

住 住 住

D

F E D 住

Tk-1

F E

B 住

D D

Tk-2

B

浴室 住

Ⅱ型

Ⅰ型 エントランス

フロント

リビング

食堂 動線

視線

別入口 地上階

D

基準階

L

F

E 介護

クリニック Me

Ca 住

F 住

Sk

Ⅰ 型

Ⅱ 型

食堂 外部  

食堂位置を各階配置する外部に食堂がある場合は、外部片廊下配置を採用している事例 が4事例みられ、同一敷地内に食堂を配している。Hy-1は食堂をⅠ型のHy-2に附帯させて いるが基本的には利用することのない計画となっており、食堂は併設されていないこととし た。

図4-7 食堂-外部

(44)

登録件数の多い事業者によるサービス付き高齢者向け住宅にある特徴としてワンルーム形 式を多く用い、1型・Ⅱ型の住戸を自立型・介護型としてわかりやすく区別している。

高齢者の住まいの市場性としての側面に注目し効率的に供給する意図がわかる。

図4-8 中廊下住戸配置の様子

図4-9 自立型・介護型

(45)

住戸の計画段階に住戸内の間取り操作することで廊下と住戸の関係に変化を与えることが できる。図4-10の中央の間取りとすることで廊下に対して生活を向けることで廊下を通過 動線ではなく人と交流することが可能なセミプライベートな領域と定義づけすることができ る。

D K

L

L

Bedroom B

B K

キッチンを廊下に面してしつらえる ことで廊下側へと住戸内の生活が開 かれる。

介護動線を考慮することで訪問 介護時の生活エリアへのプライ バシーを確保できる。

一般的なワンルーム形式。

住戸内で基本的な生活は完結する。

生活動線 介護動線 生活エリア

介護エリア

定義 対応する空間

セミ・プライベート セミ・パブリック

パブリック

プライベート

個人が守られる領域 住戸

廊下 食堂 食堂・図書館 複数の個人が利用する領域

自発・規律的行為が行われる領域 居住者と外部と双方向に開かれる領域

中間 領域

図4-10 住戸計画 交流志向型 介護志向型

(46)

Ⅰ型は、21事例中6事例にみられ、廊下配置はすべて施設内部中廊下型であった。食堂は

、居住階に設置されている事例が多く、共同浴室なども同じフロアに配置されていることか ら居住者の動線を最小限に抑えるように計画されていることが明らかになった。

 Ⅱ型は、外部片廊下型を採用している事例が多くみられ、ついで中廊下が多い。両者の大 きな違いは食堂配置にあるといえる。外部片廊下型の事例では食堂位置が外部に配置され る、または地上階にあってもエントランスが異なる場合が多い。後地上階に併設される場合

、居住者同士の交流を促すセミパブリックな場として食堂を位置づけられることが考えられ る。

また、階段室型・片廊下型の改修事例は、外部片廊下型に位置づけられ、食堂が敷地内の 隣接施設に設置される場合が多い。これより外部片廊下型は、自立度の高い居住者にとっ て適した施設計画といえる。

以上の考察から、サービス付き高齢者向け住宅を住戸タイプ【Ⅰ型・Ⅱ型】、共用部の空間 構成(廊下配置・食堂位置)、住戸計画に着目することで、対象とする高齢者属性の幅の広 いサービス付き高齢者向け住宅の空間構成にについて明らかにすることができた。

 3章で類型化した3つの施設計画それぞれに対して、考察より明らかになった要素に着

目し次頁に評価表(表4-1)を作成した。各要素の組み合わせ用いて、居住者の属性に沿う

サービス付き高齢者向け住宅の実現可能性を示す設計提案を行う。

(47)

表4-1 評価表 表4-1 評価表

住戸タイプ

介護重点型 共同生活型 独立生活型

廊下配置

中廊下 内部片廊下 外部片廊下

地上階 各階 外部

◎ ◎

◎ ◎

◎ ◎

○ ○

食堂位置

住戸計画

介護志向型

交流志向型

(48)
(49)
(50)
(51)

小学校

幼稚園

小学校

首都圏郊外の S 団地の一角を対象敷地とする。

近年、S 地区の半数を占めていた社宅は、建物の老朽化への対応策として、マンション化が進行したこと もあり、居住者20代後半〜30代前半の年齢層の転入増加傾向が見て取れる。一方で、従前居住者の高 齢化は進み、高齢者単身世帯が居住するケースも多い。

こういった背景を踏まえ、子育て世代と呼ぶべき年齢層が入居すること、さらには高齢者単身世帯が居住 することこの団地が抱える課題に応えるサービス付き高齢者向け住宅を計画する。

病院

居住者属性 人口 7,693 人 高齢化率 :15.4%

年少人口比率 (0-14 歳 ):19%

高齢者単身世帯:753 世帯 平成 12 年

1524 ( 戸 )

( 戸 )

( 戸 ) 1035

640 平成 17 年

平成 22 年

社宅のマンション化

配置図 1/5000

敷地周辺概要

(52)

計画 B( 新築棟 )

敷地面積:2020.3㎡

   

用途:サービス付き高齢者向け住宅    

建ぺい率:40%

容積率:150%

住戸  :30戸    

     18㎡ 24戸        30㎡ 6戸 付帯機能 

食堂 ( 地上階 ):118㎡

併設施設:小規模多機能型居宅介護施設

事業所での利用者の登録数25名程度 .

1日当たりの「通い」の利用者は、15名以下、「泊まり」の利用者は、

5〜9名が上限。このサービスを利用しながら、訪問看護 , 訪問リハビ リテーション , 居宅療養管理指導福祉用具貸与

   

宿泊用個室:10.4 ㎡ 4戸 相談室:5.4 ㎡

浴室 :9.14 ㎡ 事務室:8.5 ㎡

計画 A(改修棟)

敷地面積:2468㎡

   

用途:賃貸住宅(子育て世代+高齢者住宅)

   

建ぺい率:40%

容積率:150%

    住戸 : 24 戸 2棟      

エレベーター増築

階段室型から中廊下型への改築

1) 既存の階段室型住宅に対し、改修提案を行う。エレベーター・廊下を増設することでバリアフリー化し、外部片廊下型の自 立度の高い高齢者の入居を想定する。評価表の独立生活型の施設計画を採用 .

高齢者は自立した生活の中で外部にサービスを依存することから同一敷地内において食堂との接続を図る。さらに子育て世代 の転入増加に対応するため住戸面積を確保できる改修計画とする。

2) 改修棟北側の敷地に食堂を併設した新築棟を計画する。介護重点型、共同生活型の施設計画を採用することで、およそ想定 されうる居住者像に対する全体計画を構想した。

小学校

幼稚園

小学校 病院

(53)

外部テラス 主動線

入居者、利用者メイン動線

配置図

小規模多機能居宅介護支援施設 食堂

計画A棟からのエントランス フロント

配置図 1/800

住戸タイプ

介護重点型 共同生活型 独立生活型

廊下配置

中廊下 内部片廊下 外部片廊下

地上階 各階 外部

◎ ◎

◎ ◎

◎ ◎

○ ○

食堂位置

交流志向型

外部片廊下型への改修

食堂等共用部の外部依存

(54)

Landory Living

Dining

storage staff

P.Bath

新棟 2 階は 18 ㎡の風呂なしの住戸が中廊下型配置 ( 廊下幅 1800mm) ではいされており、6 住戸単位で廊下の幅が広がるよう に計画される。

新棟 2f 1/300

図 2-3   エリア別登録件数と住戸内設備状況 ( 全国 )
図 3-3  図面とダイアグラムの例Me住E住Ⅱ型Ⅰ型エントランスフロント地上階基準階FE介護クリニックMeCa D 食堂住諸室の配置を明らかにするためのダイアグラムを作成する。 入手した図面資料と、入手不可能であった事例は訪問した際の記録からダイアグラムを設定する。図面の単純化EVKitchinClinicEVDay serviceChild DayFrontStaffLoungeBathEVEVCafeDentalDrugClinicClinicLoungeEVEVEVEVIn-HomeCareStaff2

参照

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