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ゴ
板バネを持つ振子に就いて
柴 橋 博 展
Some Remarks on Pendu111m with a Strip of Elastic Board.
β夕石rZroηobμSπ1みメ4正τ∠45互1
Stiffness of an elastic boaエd has been treated as a constant, for the reason that a cantilever beam supPorting a body deflects elastically an amount δ pro−
portional to the weight W of the body・
In the paper it噛is shown tllat in the case of the pendulum with a heavy mass and soft spring, the above−mentioned reason does not Ilold good・The stiffness d・岬d・、n・t・nly・n・h・f1・xural・igidity・f th・・t・ip・but・1…nth・・h・p・、・f the maSS.
Adiscussion is given o皿the limits of the length and the flexural rigidity of the strip from the conditio五〇f stability of vibratioll of an inverted pendulum.
Besides, forlnulae for the position of cellter of rotation of the pendulum and:
the natural freqeency of osci皿ation are derived・
振動体に板バネをを用いる場合が少くなv・が, x これまでの著書*では,第1図に於V・て,復原力
を簡単に重力による項x Mghと,バネ定数K による項との差とし て,周期は
, P
G/
τ=2π 10 瓦一Mg(z十ゐ)
の形であらわしている
/
OA=し A《}鴉h
(魁)
o y
が,も少し詳しく計算 第1図 ゜ y
第 2 図 してみると必すしもそうでなV・ことがわかつた。
ゐ=AG間の距離
1倒立振子 Z,夕=A点の鉛直及び水干座標 第2図に於いて,板バネOAはその両端γ・於い エ・・ノ・=重心Gの鉛直及び水卒座標 て,それぞれ土台及び重錘にくわえられてV、るも とすれば・(第2図)運動方程式
のとする・姫錘の重心Gは撫於ける・・ネの 弓謀θ一一p/
切線 ?搏蛯キる゜ ∫帯一L−1 ω
1σ=重錘のGのまわりの慣性モーメント が成立っ。
P=A点に於ける水卒分力 . 、、
z・一動Gのまわりの力のモーメント 帯)慧灘塁動動狸
Z=板バネの長さ(OA) そ の他
= L−Pし一凹gy
x
A・
y 一〜 P
θ/z
X,y Mg H3
o
P L y
逆にη,θを生するに必要なL,Pは L三罐亀y 毒一η( るα3z7zα)一θ(≒°3α)
Ap 磁一η(1−co8α 4)一θ(1}芸α)
但し ∠=2(1−cosα)一α甑α 第3図におV、て
・乙θ十Pん十ノレfgゐθ=五一pz一ノレrgγ
であるから
o Lσ=1}−P(z十ん)−1レfg(γ十ゐθ)
(5)
第3図 η=ηθ一εθ
であるから,⑤式を書直せぱ
とす㌫バネの一一 +θピ警+GrJ
E・麟一z−P劣LMgプ (2) 更にここに
÷一η+弓一当一η㌧封③とお:ば
ξ一・に於いてη 一・及びθ 一誓一・ 娠計{…(穿+り+θ(吉一μ+・+刈
という条件硫す(2) 式の解は (9)
一板バネをもつ振子に就いて一 33
H 安 定 条件
■
臓に細て,叢、一一ω・と鮒ば
÷一(ωωo)2 −÷(与λ+・)
一÷(1十λ 十ε 2) 「°
÷(⊥Lμ+、+,・α )一鴫)21
∴〃・ iωω0)㌧÷(毒一μ+・+・・+り〃・(芸)2
+芸{巴μ+・+・・)一( ;λ+・)2}一・.ω
第 1 表
α
0°
10 20 30 40 50 60 70 80 90
0.0000 0.1745 0.3491 0.5236 0.6981 0.8727 1.0475 1.2217 1.3963 1.5708
λ
0.0000 0.0029 0.0100 0.0233 0.0428 0.0686 0.1028 0.1463 0.2019 0.2732
μ
o◎
32.5000 7.8702 3,3081 1.7072 0.9615 0.5514 0.2979 0.1263 0.0000
1
丁口μ
0・3333 0・3333 0.3372 0.3389 0.3449 0.3515 0.3605 0.3721 0.3886 0.4053
隠∴三麺{(』_)⇒穿λ乏‥竿 α
弍穿魂 ,驚巖議㌶1夢は α2の第2式から
一(禮,一μ+・+・・一ゐ・)2+4ん・(穿+・・)〉・
叉,(7)式により で
(言一μ+・+・・)一(穿+ヴーλ(μ一・) ;』」『hq一一
であるから,振動が安定であるためには λ>0 且つ μ〉ε
或は,(7)式により
一^ u
L
・ 噤r計 α力 毒笠、 :瓢
c三α〉・∫ ω o)
でなければならぬ。⑫式の条件は,第4図からわ 、 第5図
かるようにα<丁である・ 例縦α=1・4の場合はε<α126であり・
叉α=0.36の場合はε<7.87でなければなら ぬ。
振動i数はω式から
ω』(ωo〃)2去(÷一μ+・+・・+〃・)×
{1士/1て霊鷲念討⑬
猷 特に
(吉μ+・+・・+ゐ・)竺>4〃・λ(μ一3)
なる場合は 第 4 図
*)萩原:振動測定(P122)では安定条件は
巖鷺麗㌶鑑いる時は α 碧>Mg(』z+司∴3差,一書〉・
80。=1.40とすれば,ゐ2=0.0040 .42 丁十ε
(晋y−6・5 万=・一λ(晋ア
〃 しかして
つ「= ァとすれば・ゐ2−16で η一η。一,θ
ωo 前記の例では,ε=0.1の場合y となる。 ρ1一ε=_0.106<0
ρ2一ε=0.608>0 ε=20の場合
ρ1一ε=−20.78<0
ρ2一ε=0.503>0 ]B
二つのmodeのうち,振動 数の大きい第一の方は
o {0 2冨》 30 40 50 60 7b ao 9Io° ρ1一ε〈O O
立㌔6㌫ 小一 鷹バネが挫屈を起して,η第7図
low}o
とθの位相が反対になつている。このような振動 は・実際には避けるようにするし,叉起っても減 9 衰が早い。
A
丁 !ぞ
l o o
゜b⑭。ご輪躰、撒ゐ㌔織 ω暑〈・ (勾皇〉Ω 第6図B 第8図 振動数の小さい第二のmodeは 璽 見掛けの回転中心
ρ2一ε>0
次に で,これはηとθが同位相であつて,普通この場
η・=牟・sω1叶4・c・・鋤 合だけを取扱う。
一板バネをもつ振子に就いて一 35
第7図に於V・て,振子の見掛けの回転の中心を B点とすれば,⑯式はABをあらわす。これはバ
ネの長さだけで決まるものではなく・バネの強さ P 重錘の質量,形状によつて異るものである。しか
し,一っの振子では固有の値をもつている。
器↓語一・一丁一・+・一ρ
≒子+・
=(1+の一Lλ(器y ⑰ x
H点の位置は,前記の例では土台でくわえられ た点0からバネの全長のそれぞれ
Mg 第 10図
1−0血8一α392(、−0ユ) とおけぱ振動数方程式は Lα5・3=α497(・−2・) ÷弍念)2−÷(旱+・)
だけ上にあるさ
一÷(1一λ 十ε2)
IV 鉛直に吊るされた振子
。 y ÷(μ÷・+♂)一艦y
=0(2D
となる。この場合は当然振動は常に安定である。
,19(刷) 鰯数は⑳式から
晒撤θ ㎡一(繋y貴(μ÷・+躍)×
{・士/・一ぴ欝蕊魂
㌔》烏 で与えられる。
陥 μ・1δL
M9
い 第 9 図
i毒・・δゐ ノエ=百ご 重錘の運勤方程式は(第9図)
板バネにつV・ては(第10図) 4
E1灘一z−Pピ+Mgヅ ⑲
・ヱ この場合も逆立振子の場合と同様にして
∠f=α35ηゐα一2(cosんα一1) (>0)
zαηん_巡_
論α一Lα2一λ(〉・)
−2−
cozゐα
=μ (>0)
56
・6
O I 乳 3 4 官
第 11図 ⑳
例えば,第12図a重錘が球形で,ε=0・1,α=1.
50とすれば,〃2=0.0040
二原、酬定ではきとなつている. (譜66α8
(ωo)−2勉
叉,第12図bで,
ε=10,α=0.20 ゐ 且つ・γ V耐・ A
t↓