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粒揃いについては ブルークロップ ブリジッタ ブルーレイ は大きさと果形の揃いが良かった また ブルージェイ パトリオット は例年のように球形の綺麗な形で大きさも見た目もとても良い チャンドラー チッペワ は大きさにインパクトはあるり 不揃いではあるが 摘み取りには良いかと思われる アイノ アルバー

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Academic year: 2021

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1 試験分類 地産地消推進対策試験 2 課 題 名 小果樹の特性調査 3 実施期間 継続(平成 18 年度~ ) 4 担 当 農産係 5 背景と目的 「魅力ある食づくり推進事業」に伴う試験課題である。 小果樹類は、主に南区の果樹園や北東部の泥炭地において直売や摘み取りの用途で栽培される一 方で、ケーキやお菓子の素材として加工・業務用途の需要がある。地元産のスイーツ素材として小 果樹類に関心を持つ製菓業者やパティシエは増えており、生産者と実需者のマッチングが進められ ているところである。 本課題では、小果樹類の本市における栽培適性を明らかにするとともに実需者が求める品種動向 を探ることにより、生産者の品目・品種選定の一助となることを目的とする。 6 平成 23 年度の経過 (1) ブルーベリー(R-7-5) 栽培特性や収量性、果実品質などを調査し、品種特性を明らかにする。 ア 耕種概要 品 種:北部ハイブッシュ系 17 品種 半樹高ハイブッシュ系 2品種 ローブッシュ系 2品種 栽植密度:株間 2.0m、列間 2.0m 規 模:1区3株 反復なし 施 肥 量:1株元施肥、基肥 N(硫安)=77g,P2O5(過石)=77g,K2O(硫加)=26g, 粉末硫黄=20g(合計 200g/株) 定 植:北部ハイブッシュ系、半樹高ハイブッシュ系:平成 19 年5月 ローブッシュ系:平成 20 年6月 土壌改良:ピートモス施用、定植後チップ敷均し 冬囲撤去:平成 23 年 4 月 18 日 枝 処 理:平成 23 年 4 月 18 日 施 肥:平成 23 年 4 月 22 日 剪 定:平成 23 年 5 月 10~12 日 除 草:平成 23 年 6 月 21 日ほか 防鳥ネット:平成 23 年 7 月 12 日 収 穫:平成 23 年 7 月 14 日~9 月 5 日 冬 囲 い :平成 23 年 10 月 31 日 イ 結果及び考察 (ア) 生 態 萌芽は4月下旬で、開花は北部ハイブッシュ系では「アーリーブルー」と「ブルータ」 がもっとも早く、5月末に開花した。収穫も同品種を中心に7月中旬から開始した。また、 ローブッシュ系の2品種「アルバースカイ」と「アイノ」の開花は全品種の中でもっとも 早く 5 月下旬に確認した。「チャンドラー」と「ダロー」は、開花が 6 月上旬で最も遅く、 収穫最盛期も 8 月下旬から 9 月上旬と他品種よりも一ヶ月程遅いものとなった。収穫作業 は全体で7月 19 日に開始して9月 5 日で終了した【表3】。今年は春からの低温多雨によ り生育が大変遅れ、全体的に2週間程収穫期も遅くなった。 (イ) 結 実 性 定植以降生育不良が続く中、今年も生育重視のため、より摘花摘果を図った。ローブッ シュ系の二種は特に多く着花するのが、中でもアルバースカイを重点的に摘花を行った。 (ウ) 収量、果実品質 収量調査と果実品質調査の結果は【表1・2】のとおりである。また収量比較について は、生育不良等もありあくまでも参考までとする。 1株当りの収量は、ローブッシュ系2品種「アイノ」、「アルバースカイ」が、小粒かつ 摘花摘果をしたにもかかわらず最も多く、次いで「ブルーゴールド」、「ブリジッタ」、「ブル ークロップ」、「チャンドラー」、「ブルーレイ」の順で多かった。果実重(一粒当たり)は、 「チャンドラー」が一番重く、次いで「チッペワ」、「ブルーヘブン」、「ブルークロップ」、 「ブル」、「スパータン」の順であった。また、「アイノ」、「アルバースカイ」、「シエラ」の 順に軽かった。

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粒揃いについては、「ブルークロップ」、「ブリジッタ」、「ブルーレイ」は大きさと果形の揃 いが良かった。また、「ブルージェイ」、「パトリオット」は例年のように球形の綺麗な形で 大きさも見た目もとても良い。「チャンドラー」、「チッペワ」は大きさにインパクトはある り、不揃いではあるが、摘み取りには良いかと思われる。「アイノ」、「アルバースカイ」は 小粒であるが球形も良く一定の大きさが揃う。 収穫期については、ローブッシュ系2種がもっとも早い。北部ハイブッシュ系では「ア ーリーブルー」、「ブルータ」の終期がもっとも早く、「ブルーゴールド」、「ブルークロップ」、 「ブリジッタ」、「チャンドラー」の再盛期はもっとも遅い。 (エ) 樹体生育 平成 21 年 10 月6日、平成 22 年 8 月 6 日、平成 23 年 8 月 24 日に測定した樹高及び樹 幅の結果について、品種ごとの平均樹冠容量(直法体)を表1に示した。全体的に生育不良が 続いた中で、今年小木から生長したのが北部ハイブッシュ系の「デューク」、「シェラ」で あり、「ブルータ」、「パトリオット」、「ブルーゴールド」、「ブルークロップ」やまたローブ ッシュ系の「アルバースカイ」も良好となった。なお除外区ではあるが日蔭箇所の「チャ ンドラー」の生育は全体の中でも特に良かった。 (オ) 病害虫、生理障害 一部の株で、新梢にアブラムシの発生が見られたほか、6 月中旬にはドクガ、オビカレハ 等の発生が見られた。 参考までに地域生産者圃場では、冬季間寒冷紗で樹木保護し、翌春 4 月に外したところ、 カタカイガラムシが大量に付着し、すす病の被害状況となった。6 月に付着した害虫を削ぎ 落とし、殺虫剤二種類の混合液を散布したところ、その後樹勢も回復し例年通り収穫を得 た。 道総研中央農業試験場「ブルーベリー幼木期の栽培管理指針」によると、植穴用土を全量ピ ートモス施用が重要なポイントとされている。当該生産者は定植時にはピートモス改良を 実施しており、樹勢回復に大きく影響したものと思われる。また、今夏降雨不足による乾 燥があったにも関わらず、用土改良による効果があったものと思われる。 (カ)総体 当センターのブルーベリーは生育不足の状態であることから、品種比較はあくまでも参 考評価とする。北部ハイブッシュ系 17 品種で、生育・収量等で優れていると思われるのは 「ブルークロップ」、「ブルーゴールド」、「チャンドラー」、粒ぞろい・球形の見た目の良さ は「ブルージェイ」、「パトリオット」、摘み取り向きでは「チャンドラー」、「ブルークロッ プ」と思われる。 半樹高ハイブッシュ系 2 品種は、当センターでは、生育・収量等であまり良い状態では なかった。 ローブシュ系 2 品種は、小粒ではあるが収量はとても多く、収穫期も最も早い(7 中旬~ 8 上旬)ことから、加工向きと思われる。 収穫における注意として、完熟度に差があり食味の感覚に大きく影響が出ることから、 収穫期のタイミングの確認が必要である。 総体的に良いと思われる品種 収穫期 品種 種別 生育 収量 大きさ 形 パトリオット 北部ハイブリット系 ○ ◎ アルバースカイ ローブッシュ系 ○ ◎ アイノ ローブッシュ系 ○ ◎ ブルーレイ 北部ハイブリット系 ○ ○ ○ ブリジッタ 北部ハイブリット系 ○ ○ ブルーゴールド 北部ハイブリット系 ◎ ○ ○ ブルークロップ 北部ハイブリット系 ◎ ○ ○ チャンドラー 北部ハイブリット系 ○ ◎ ◎ 早生 中生 晩生

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表1 ブルーベリー(生育収量果実重)調査表 H21 H22 H23 H21 H22 H23 H21 H22 H23 1 アーリーブルー 0.370 0.384 0.480 251.5 134.5 138.4 1.7 1.4 1.7 2 ブルータ 0.279 0.371 0.689 414.6 195.8 433.0 1.6 1.4 1.7 3 ブルージェイ 0.280 0.215 0.442 272.3 150.0 263.8 1.6 1.4 2.0 4 パトリオット 0.363 0.358 0.784 399.6 269.4 469.8 1.6 1.4 2.0 5 ノースランド(半樹高HB) 0.178 0.127 0.247 418.8 276.8 318.5 1.3 1.2 1.6 6 ブルーヘブン 0.116 0.116 0.258 110.8 46.7 201.3 1.6 1.9 3.0 7 デューク 0.118 0.164 0.406 69.1 4.6 418.4 1.8 1.8 1.8 8 ブルーレイ 0.288 0.314 0.565 573.6 495.5 567.0 2.3 2.3 2.2 9 ブルーゴールド 0.179 0.261 0.578 716.3 350.2 871.4 1.9 1.9 2.2 10 シェラ 0.192 0.161 0.527 30.3 42.1 238.7 0.9 1.1 1.4 11 ブルークロップ 0.661 0.575 1.068 560.3 614.3 682.7 2.4 2.3 2.4 12 チッペワ(半樹高HB) 0.244 0.336 0.444 408.8 245.8 281.2 2.6 2.4 2.9 13 ブリジッタ 0.243 0.258 0.500 167.2 254.1 737.2 2.0 1.6 1.9 14 スパータン 0.100 0.071 0.100 150.2 141.7 186.1 1.8 2.0 2.4 15 チャンドラー 0.332 0.326 0.339 416.5 501.1 605.5 2.8 3.2 3.6 16 ダロー 0.105 0.107 0.174 50.9 65.8 133.7 1.8 1.6 2.6 17 レカ 0.157 0.170 0.368 38.8 223.3 296.0 1.7 1.6 1.9 18 ヌイ 0.080 0.081 0.122 57.7 137.8 331.4 2.3 2.0 2.2 19 ブル 0.078 0.115 0.123 21.9 102.3 202.3 1.6 2.2 2.4 20 アルバースカイ(ローブッシュ)0.407 0.545 0.852 18.2 519.3 881.7 0.9 0.9 1.3 21 アイノ(ローブッシュ) 0.616 0.451 0.564 379.5 782.9 1602.6 1.2 1.0 1.0 ①チャンドラー(除外区) 0.476 0.974 182.8 1053.5 3.0 4.2 ②ブルーゴールド(除外区) 0.216 0.689 157.0 469.3 1.9 2.8 ③チッペワ(除外区) 0.273 0.342 163.3 297.9 2.5 -④スパータン(除外区) 0.091 0.273 189.4 47.0 1.9 -①ブルーレイ(鉢植え) 420.8 195.7 1.5 2.5 ②ブルークロップ(鉢植え) 169.7 59.1 1.1 1.4 ③品種不明(鉢植え) 258.2 224.7 1.4 1.3 ④アイノ(鉢植え) 322.5 379.2 0.9 0.8 ⑤アルバースカイ(鉢植え) 200.4 152.4 0.9 0.8 樹冠容積(m3/株) 収量(g/株) 果実重(g/粒) 表2 ブルーベリー(標準糖度)調査表 H21 H22 H23 H22 H23 H22 H23 1 アーリーブルー 13.1 12.7 14.4 13.0 16.4 96.0 81.4 2 ブルータ 12.7 12.6 13.4 14.6 14.7 139.8 254.7 3 ブルージェイ 13.9 13.5 13.1 13.9 15.4 107.1 131.9 4 パトリオット 13.1 13.7 14.0 14.8 19.2 192.4 234.9 5 ノースランド(半樹高HB) 12.6 12.0 12.4 15.6 14.6 230.7 199.1 6 ブルーヘブン 10.8 13.2 13.4 14.6 15.4 24.6 67.1 7 デューク 10.9 12.4 13.1 12.4 15.6 2.5 232.5 8 ブルーレイ 9.1 11.1 12.1 13.4 16.4 215.4 257.7 9 ブルーゴールド 11.1 10.3 12.8 11.4 16.5 184.3 396.1 10 シェラ 13.4 12.0 12.8 13.7 14.9 38.3 170.5 11 ブルークロップ 10.2 11.1 11.8 13.3 15.3 267.1 284.5 12 チッペワ(半樹高HB) 11.1 12.1 12.8 13.7 15.5 102.4 97.0 13 ブリジッタ 12.0 11.5 11.7 12.9 12.9 158.8 388.0 14 スパータン 11.2 12.6 13.1 14.2 17.3 70.9 77.5 15 チャンドラー 10.4 11.0 11.7 13.0 13.2 156.6 168.5 16 ダロー 12.2 10.9 12.0 10.1 13.8 41.1 51.4 17 レカ 11.9 11.2 13.4 11.7 15.7 139.6 155.8 18 ヌイ 12.8 11.5 12.9 13.2 16.2 68.9 150.7 19 ブル 12.5 11.8 14.1 13.6 15.7 46.5 84.3 20 アルバースカイ(ローブッシュ) 12.1 12.4 14.0 13.0 15.1 577.0 678.3 21 アイノ(ローブッシュ) 11.8 12.4 12.7 13.9 14.8 782.9 1602.6 ①チャンドラー(除外区) 9.8 11.8 10.6 13.5 60.9 250.8 ②ブルーゴールド(除外区) 10.4 13.6 12.4 15.0 82.6 167.6 ③チッペワ(除外区) 11.5 12.7 11.5 14.6 65.3 -④スパータン(除外区) 11.3 11.4 12.9 14.1 99.7 -①ブルーレイ(鉢植え) 11.0 12.2 13.8 13.7 280.5 78.3 ②ブルークロップ(鉢植え) 10.7 13.6 12.7 14.3 154.3 42.2 ③品種不明(鉢植え) 9.4 8.6 9.4 13 184.4 172.8 ④アイノ(鉢植え) 9.9 12.5 11.9 13.2 358.3 473.9 ⑤アルバースカイ(鉢植え) 10.9 14.4 13.6 15.5 222.6 190.5 平均糖度 最高糖度 標準粒/枠

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表3 ブルーベリー(収穫期)調査表 H21 H22 H23 H21 H22 H23 H21 H22 H23 1 アーリーブルー 7/13 7/14 7/26 7/24 7/20 8/2 8/17 8/2 8/12 2 ブルータ 7/13 7/14 7/26 7/21 7/16 8/2 8/17 8/2 8/10 3 ブルージェイ 7/14 7/10 8/10 7/31 7/30 8/12 8/28 8/11 8/24 4 パトリオット 7/14 7/16 8/5 7/31 7/30 8/2 9/4 8/27 8/24 5 ノースランド(半樹高HB) 7/14 7/16 7/22 8/3 8/2 8/12 8/28 8/23 8/19 6 ブルーヘブン 7/14 7/16 8/2 7/31 7/30 8/19 8/31 8/4 8/24 7 デューク 7/14 7/20 7/26 7/31 8/4 8/12 8/10 8/4 8/30 8 ブルーレイ 7/21 7/20 7/26 8/6 8/6 8/19 9/4 8/27 9/2 9 ブルーゴールド 7/21 7/20 8/10 8/10 8/2 8/24 9/4 8/27 9/2 10 シェラ 7/27 8/2 8/19 8/17 8/9 8/2 9/4 8/27 9/5 11 ブルークロップ 7/21 7/20 8/12 8/14 8/16 8/24 9/4 9/3 9/2 12 チッペワ(半樹高HB) 7/31 7/26 8/16 8/24 8/9 8/24 9/4 8/27 9/2 13 ブリジッタ 7/14 7/14 7/26 7/31 7/26 8/16 8/10 8/27 9/2 14 スパータン 7/14 7/14 7/26 7/31 7/26 8/12 8/24 8/11 8/24 15 チャンドラー 7/24 7/26 8/10 8/24 8/20 9/2 9/4 9/6 9/5 16 ダロー 8/6 8/2 8/16 8/24 8/23 8/26 9/4 9/3 9/2 17 レカ 7/14 7/14 7/29 7/31 7/26 8/10 8/10 8/9 8/16 18 ヌイ 7/21 7/14 7/29 7/27 7/30 8/10 8/17 8/20 9/2 19 ブル 7/14 7/20 7/29 7/24 8/2 8/10 8/10 8/9 8/24 20 アルバースカイ(ローブッシュ) 7/14 7/14 7/19 7/24 7/20 8/2 7/31 8/11 8/10 21 アイノ(ローブッシュ) 7/14 7/14 7/19 7/31 7/26 8/10 8/28 8/11 8/23 ①チャンドラー(除外区) 8/2 8/12 8/16 9/2 8/30 9/12 ②ブルーゴールド(除外区) 8/2 8/12 8/2 8/19 8/27 9/2 ③チッペワ(除外区) 8/2 8/19 8/9 9/2 8/20 9/2 ④スパータン(除外区) 8/2 8/19 8/4 9/2 8/9 9/2 ①ブルーレイ(鉢植え) 7/26 8/12 8/6 8/23 8/27 8/30 ②ブルークロップ(鉢植え) 7/26 8/12 8/6 8/16 8/11 8/19 ③品種不明(鉢植え) 7/30 8/5 7/26 8/23 8/27 8/30 ④アイノ(鉢植え) 7/26 8/5 7/26 8/16 8/9 8/30 ⑤アルバースカイ(鉢植え) 7/26 8/2 8/2 8/5 8/4 8/10 収穫始め 最盛期 終期 (2) ラズベリー、ブラックベリー(R-8-A,C,D) ラズベリー、ブラックベリーの品種ごとの生育特性や果実特性を探る。また、これらキイチ ゴ類は吸枝やトゲが多く、株内部の果実の収穫が困難であるため、収穫しやすい栽培方法や仕 立て方法を検討する。 ア 耕種概要 品 種:ラズベリー15 品種、ブラックベリー3品種、ボイセンベリー2 品種、カーランツ 2 品種 、ジュンベリー1 品種 栽植密度:コンクリート枠(1.6m×1.6m)に1株 規 模:1区3株 反復なし 仕立て方法: 柵状仕立て 柵 2 列 定 植:平成 18~20 年、平成 22 年 5 月(カスパート、チルコチン、スキーナ、ヌートカ 一部) 施 肥 量:施肥、基肥 N(硫安)=19.5g,P2O5(過石)=19.5g,K2O(硫加)=6g, 粉末硫黄=5g(合計 50g/株) 冬囲撤去 :平成 23 年 4 月 18 日 枝 処 理 :平成 23 年 4 月 18 日 施 肥 :平成 23 年 4 月 22 日 剪 定 :平成 23 年 5 月 17 日 整枝間引き:平成 23 年 6 月 8 日、7 月 6 日、8月2日、9月1日、 除 草 :平成 23 年 5 月 18 日ほか 雨避け設置:平成 23 年 7 月 12 日、11 月 2 日撤去 収 穫 :平成 23 年 7 月 19 日~11 月 4 日 刈り込み :平成 23 年 10 月 24 日、11 月 4 日 冬 囲 い :平成 23 年 11 月 5 日

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イ 結果及び考察 ラズベリーの開花は全体的に昨年より遅く、6 月下旬から見られた。また、収穫始めは 7 月下 旬からで、最盛期が 8 月上旬で終期が 8 月中旬頃であった。ただし、「サンタナ」は収穫期が 2 週間程遅く、収穫始めが 7 月末で最盛期が 8 月中旬で終期が 8 月下旬であった。また、二季成 り5品種における収穫量の前期と後期での比較では、赤の「インディアンサマー」、「サマーフ ェスティバル」は前期の収量が多く、「マリングデュライトレッド」は後期の収量が多くなった。 また、サンタナに関しては昨年とは逆に前期の収量が多くなった。なお二季成りにおける後期 の収穫始めが早いのが「インディアンサマー」、「マリングデュライトレッド」、「サンタナ」で ある。また全体的に前期と後期の収穫間隔が1カ月以上空くが、サンタナに関しては二週間程 度で後期の収穫が実施できた。 今期から収穫期に雨避けハウスにビニールをかけて収穫したことにより、腐敗防止とともに 温暖効果で収穫期間が延びたことで収穫量の増加をみた。 一粒当たりの果重量では「チルコチン」、「スキーナ」、「ヌートカ」及び「サンタナ」が重く、 また、「サンタナ」は収穫期間も長く全体で最も収量が多かった。また糖度測定では赤色系の「ヌ ートカ」が非常に糖度が高く、黄色系、黒色系も今季は非常に高くなった。食味では酸味も重 要であり、二季成りの「インディアンサマー」、「サマーフェスティバル」、「サンタナ」なども 美味しいと評価されている。昨季の「サンタナ」は、大きさ、色合い、形、食感、収量、作業 性等全体にバランスがとれていたが、今季の後期は水っぽく味が薄く感じられ糖度も低かった。 今期は、一季成の赤色系では美味しさと収量で「ヌートカ」が、黄色系では「ジョイゴールド」 が、二季成りでは「サンタナ」が良かった。なお、「チルコチン」が今季途中より生育不良とな り完塾とならなかった。「マリングデュライトレッド」は果実の形が良く、多収の傾向であった。 ブラックベリー3品種は、開花は例年より2週間遅く 7 月上旬から中旬であった。また、収穫 期は「ソンフリー」(花色白)は 8 月上旬から 9 月上旬まで、「ジャンボ」(花色白)は8月下旬か ら9月下旬までの約1ヶ月間であったが、「黒」(花色ピンク)は 7 月下旬から 11 月上旬までと 長期間にわたり収最大の収量となった。ブラックベリーは果実重 8g 前後と大きく、果実が花托 ごと収穫でき型崩れがなく、なおかつとげがないので収穫作業も簡易である。果実も緑→赤→ 黒へと変化するので観賞用としても適している。糖度は8度前後と低いが、酸味が適度にあり 美味しく感じる。保存性が悪くジャム等の加工向きである。ブラックベリーの中では、大きさ では「黒」は、「ソンフリー」、「ジャンボ」よりは一回り小さいが、着果数が多く収量が多く収 穫期間も長いため収量が多い。 「ボイセンベリー」については、とげ有りの開花(ピンク)は例年より遅れ 7 月上旬で収穫は 8 月中旬から 9 月中旬であったが、着花が昨年と比べ非常に悪く、収穫がほとんどなかった。こ の原因は定かではないが、夏期の剪定が昨年よりも強かったことも影響があったかと思われる。 とげなしの開花(白)は 6 月下旬で 8 月上旬から 8 月下旬の収穫で、作業性は簡易であるが、収 穫期間も短く収量も非常に少なかった。またブラックベリー同様に果実が花托ごと収穫できる が、とげ有りはとげがするどく収穫は大変困難を極める。とげなしの果実重は約 10g とブラッ クベリー以上であったが、結実が少なく収量は極めて少なかった。 ジュンベリーについては、昨年は野鳥の襲来により収穫が一日で終わったが、今年は、防鳥 ネットを 7 月 11 日に設置したことにより収穫期間が 10 間に延びた。平均糖度は 18 度と非常 に高く真紅では甘酸っぱいが、完塾では赤黒くなり 22 度の濃い甘さになる。またカーランツ黒 (黒すぐり)の甘さはとても濃く、生で食べるには甘くどいが、ハチミツ漬けにして熟成する ことによりとても甘い美味しいシロップとして食べられる。 病害虫については、6 月上旬頃からクロウリハムシが少しずつ現れ、食葉が見られた。また、 ブラックベリーにオビカレハが発生したが、いずれも手で潰し除去した。また、昨年までは雨 天湿気等による影響でカビの発生が全体的に多くなったが、雨避け効果で腐敗は減少した。 ウ 総体 ラズベリーは、赤色系の北海道推奨品種は全て、生育・形・食味などとても良く、「ヌートカ」 が生育・収量・形・食味等トータル的に薦められる。黄色系は赤色系よりも甘味が良く、その 中では「ジョイゴールド」が生育・収量的にも良かった。黒色系は、果実が堅く色の変化も楽 しめ、観賞用としても人気がある。二季成り品種については、生育・収量・大きさ・形も良く、 型崩れがないなど推奨できるのが「サンタナ」である。しかし、甘味糖度は低く、美味しさで

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は他品種に劣る。 ブラックベリーは、酸味が強く、加工用向きである。中でも「黒」が生育・収量・大きさ等 とても良く、収穫期間も長く、長期間の収穫を目指すには一番良いかと思われる。 ボイセンベリーは、ラズベリー・ブラックベリーと比べ、とげ有り品種の収穫に手間が多く 掛かる。この作業効率の改善には、剪定仕立て方法を検討する必要がある。 ジュンベリーは、完熟の実はとても甘いが、収穫の仕方によっては糖度も色も硬さも違い、 収穫には十分な注意が必要である。また、鳥の食害があり、防鳥ネット対策が必要とされ、管 理はブルーベリーと同様の注意が必要である。 カーランツ黒(黒すぐり)はとても甘くどく、生食よりはシロップとして食べる方が良いと 思われる。また、カーランツ赤は、とても甘酸っぱく昔懐かしい味がするが、これも収穫期に よる差があり後期はとても甘くなる。 表4 総体的に良いと思われる品種 系統 品種 生育 収量 大きさ 形・色 味 ヌートカ ○ ○ ○ ○ ○ カスパート ○ ○ ジョイゴールド ○ ○ ○ ファールゴールド ○ ○ 黒色 黒 ○ ○ ○ サンタナ ○ ○ ○ ○ サマーフェスティバル ○ ○ ラズベリー(一季) 赤色 黄色 ラズベリー(二季)赤色 表5 ラズベリー・ブラックベリー・ボイセンベリー等(収穫・果重)調査表 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 カーランツ (黒) 147 1112 - 1.3 カーランツ 赤 127 1648 1.2 -ジュンベリー 211 2486 0.8 1.3 ボイセンベリー(とげ有り) 1415 105 2.2 1.5 ボイセンベリー(とげなしA) 450 356 8.2 10.0 ボイセンベリー(とげなしB) 77 6132 4.0 5.8 ブラックベリー(黒) 5715 5959 6.5 7.8 ブラックベリー(ソンフリー) 393 314 7.0 9.3 ブラックベリー(ジャンボ) 1012 2399 6.9 7.6 ラズベリー(チルコチン) 172 537 3.0 3.1 ラズベリー/(カスパート) 45 1930 1.5 2.5 ラズベリー(スキーナ) 96 1045 2.9 2.7 ラズベリー(黒/大) 2140 1314 2.5 2.2 ラズベリー(黄/大) 653 1719 1.5 2.3 ラズベリー(ファールゴールド/大) 711 2306 1.6 2.3 ラズベリー(ジョイゴールド) 807 3655 1.6 2.5 ラズベリー(ヌートカ)1株▼ 876 2374 2.9 3.3 ラズベリー(ゴールデンクイーン) 1254 724 1.5 1.9 ラズベリー(赤/大) ◆ 2646 3629 1882 2787 764 842 2.2 2.2 ラズベリー(インディアンサマー)◆ 2442 3269 1546 2318 896 951 2.1 2.2 ラズベリー(サマーフェスティバル)◆ 2653 4067 2076 3064 577 1003 2.1 2.2 ラズベリー(マリングデュライトレッド)◆ 1800 3131 344 377 1457 2753 2.3 2.5 ラズベリー(サンタナ)◆ 2993 4797 508 3065 2485 1732 2.8 3.4 ラズベリー(ピンクプリンセス) 0 0 - -クマイチゴ 0 0 - -1株当たり 1株当たり 1株当たり 果実重(g/粒)

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表6 ラズベリー・ブラックベリー・ボイセンベリー等(糖度)調査表 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 カーランツ (黒) 14.4 15.7 15.1 17.4 - 882 カーランツ 赤 - 9.1 - 10.0 106 -ジュンベリー - 18.7 - 21.9 263 1898 ボイセンベリー(とげ有り) 8.6 7.1 11.6 10.3 643 71 ボイセンベリー(とげなしA) 7.8 8.3 9.4 12.1 55 36 ボイセンベリー(とげなしB) 9.4 6.4 11.2 10.5 19 1060 ブラックベリー(黒) 7.5 6.5 11.5 8.8 879 761 ブラックベリー(ソンフリー) 7.9 10.1 10.6 13.6 56 34 ブラックベリー(ジャンボ) 8.3 7.5 9.6 8.9 147 316 ラズベリー(チルコチン) 9.5 11.3 11.4 13.6 57 174 ラズベリー/(カスパート) 12.4 12.7 13.0 16.3 30 765 ラズベリー(スキーナ) 10.3 12.1 10.3 14.9 33 386 ラズベリー(黒/大) 9.8 13.4 12.8 15.7 856 589 ラズベリー(黄/大) 10.5 13.6 10.3 16.4 435 754 ラズベリー(ファールゴールド/大) 9.9 13.6 12.8 18.5 444 1009 ラズベリー(ジョイゴールド) 9.9 13.4 12.9 15.6 504 1462 ラズベリー(ヌートカ)1株▼ 11.6 15.3 13.5 17.9 302 726 ラズベリー(ゴールデンクイーン) 11.7 13.9 11.7 15.2 836 383 ラズベリー(赤/大) ◆ 10.0 11.8 8.9 12.2 10.9 11.3 10.3 16.8 13.7 13.7 1203 1676 ラズベリー(インディアンサマー)◆ 10.2 11.9 9.9 12.3 10.3 11.5 12.8 14.4 12.4 14.3 1163 1464 ラズベリー(サマーフェスティバル)◆ 10.0 11.2 9.2 12.0 10.7 10.0 10.0 14.4 13.5 11.5 1263 1851 ラズベリー(マリングデュライトレッド)◆ 9.1 8.9 8.6 9.2 9.1 8.8 8.6 14.0 11.7 11.7 783 1228 ラズベリー(サンタナ)◆ 9.3 10.0 8.6 11.1 9.7 9.1 9.8 13.6 11.8 12.0 1069 1408 ラズベリー(ピンクプリンセス) - - - -クマイチゴ - - - -糖度(後期)最高(前期)最高(後期) 粒/枠(株) 平均糖度 糖度(前期) 表7 ラズベリー・ブラックベリー・ボイセンベリー等(収穫期)調査表 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 H22 H23 カーランツ (黒) 7/30 8/1 8/4 8/3 8/6 8/5 カーランツ 赤 7/14 7/19 7/16 7/25 7/20 7/25 ジュンベリー 7/14 7/13 - 7/19 - 7/22 ボイセンベリー(とげ有 り) 8/9 8/15 8/23 8/29 9/17 9/20 ボイセンベリー(とげなし A) 7/20 8/3 7/28 8/10 8/13 8/24 ボイセンベリー(とげなし B) 8/27 8/26 9/10 10/7 9/17 11/2 ブラックベリー(黒) 8/11 8/24 9/17 9/30 10/2011/2 ブラックベリー(ソンフリー) 7/20 8/8 7/28 8/12 8/11 9/2 ブラックベリー(ジャンボ) 8/11 8/22 8/27 9/5 9/17 9/22 ラズベリー(チルコチン) 7/14 7/22 7/26 8/8 8/9 8/8 ラズベリー/(カスパート) 7/14 7/22 7/22 8/8 7/26 9/5 ラズベリー(スキーナ) 7/14 7/25 7/20 8/3 7/26 8/12 ラズベリー(黒/大) 7/14 7/25 7/23 8/1 8/11 8/12 ラズベリー(黄/大) 7/14 7/25 7/26 8/3 8/6 8/12 ラズベリー(ファールゴールド/大) 7/14 7/25 7/26 8/3 8/6 8/12 ラズベリー(ジョイゴールド) 7/14 7/25 7/26 8/3 8/6 8/15 ラズベリー(ヌートカ)1株▼ 7/14 7/25 7/28 8/5 8/9 8/15 ラズベリー(ゴールデンクイーン) 7/14 7/29 7/22 8/8 7/28 8/15 ラズベリー(赤/大) ◆ 7/14 7/19 7/22 8/1 8/6 8/15 9/21 9/30 10/20 11/2 10/29 11/4 ラズベリー(インディアンサマー)◆ 7/14 7/19 7/23 8/1 8/9 8/12 9/21 9/20 10/15 10/28 10/29 11/4 ラズベリー(サマーフェスティバル)◆7/14 7/19 7/22 8/1 8/2 8/15 10/1 10/3 10/22 11/2 10/29 11/4 ラズベリー(マリングデュライトレッド)◆7/14 7/19 7/20 7/27 7/28 8/1 8/27 8/31 10/4 10/7 10/29 11/4 ラズベリー(サンタナ)◆ 7/30 7/25 8/6 8/12 8/20 8/22 9/6 9/5 10/6 10/24 10/29 11/4 終期 収穫始め 最盛期 終期 収穫始め 最盛期

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