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I. はじめに母親の若年出産は子供の就学に影響を与えるのだろうか 母の若年出産それ自体が子供の就学に影響しているかを明らかにすることは 世代間で格差が連鎖するのかといった議論と密接に関係し重要な研究課題である 海外において多くの研究がこのテーマに取り組んできたが 明確なコンセンサスはいまだにない そ

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母親の若年出産が子供の就学に与える影響

窪田康平

2009 年 8 月 30 日

要旨

本稿は、 (1)OLS、(2)家族固定効果モデル(FE)、(3)Propensity Score Matching 法(PSM) によって、母の若年出産が子供の就学に与える影響を推定した。分析の結果、推定方法に よって母の若年出産が子供の就学に与える影響が異なり、観察できない家族固有の要因を コントロールするFE の推定値が最も小さく、親の属性をコントロールした OLS と PSM の推定値はほぼ同じであることを確認した。子供の生まれ年が1970 年から 1983 年の比較 的最近のサンプルに限ると、FE においても母の出産年齢が 23 歳以下の子供の教育年数や 大学卒業確率が有意に低いことが明らかとなり、母の若年出産は子供の就学に対し負の影 響を持つことが示された。

Keywords: 教 育 , 若 年 出 産 , 世 代 間 関 係 , 家 族 固 定 効 果 モ デ ル , Propensity Score Matching 法.

JEL Classification Numbers: C23, I21, J13.

本稿の作成にあたって、大竹文雄氏より懇切丁寧にご指導を頂いた。分析にあたり大阪大 学21 世紀 COE プログラム「アンケート調査と実験による行動マクロ動学」およびグロー バルCOE「人間行動と社会経済のダイナミクス」から『くらしの好みと満足度についての アンケート』と『親子調査』の個票データの利用を許可して頂いた。なお、日本学術振興 会より特別研究員として資金助成を受けた。ここに記して感謝を申し上げたい。文中にお ける誤りはすべて筆者に帰すものである。 † 大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程 〒560-0043 豊中市待兼山町 1-7 日本学術振興会特別研究員(DC2) e-mail: kubota@iser.osaka-u.ac.jp

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1 I. はじめに 母親の若年出産は子供の就学に影響を与えるのだろうか。母の若年出産それ自体が子供 の就学に影響しているかを明らかにすることは、世代間で格差が連鎖するのかといった議 論と密接に関係し重要な研究課題である。海外において多くの研究がこのテーマに取り組 んできたが、明確なコンセンサスはいまだにない。その理由は、若年出産が子供に与える 因果関係を推定するためには、観察できない家族要因を捉える必要があり、それが困難だ からである。若年出産と子供の就学の両方に相関する要因、例えば遺伝的な要因や子供に 対する教育方針など、をコントロールして若年年出産の影響を推定しなければ、純粋に母 の若年出産が子供の就学を低下させているのか、教育方針が若年出産を通じて影響してい るのかわからない。 本稿の目的は 2 点ある。第一は、母親の若年出産が子供の就学に与える影響を明らかに することである。第二は、3 つの推定方法、(1)OLS、(2)家族固定効果モデル(FE)、 (3)Propensity Score Matching 法(PSM)の推定結果を比較することである。母親の若年出産 が子供の就学に対する因果関係を明らかにするためには、家族固有の要因を捉える必要が ある。母親または父親の遺伝的要素や教育方針など家族固有の要因が若年出産を作り出し ている可能性があるからである。観察できない家族固有の要因をコントロールするために、 本稿ではFE と PSM によって若年出産の影響を推定する。OLS、FE、PSM を比較するこ とによって、観察できない家族の要因がどの程度子供の就学に影響しているのかを推察す ることができる。 海外において世代間関係に関する実証分析はいくつかあるが、日本の実証分析は非常に 尐なく、とりわけ母親の若年出産が子供に与える影響を分析した研究は、坂本(2009)以外に はない。本稿の主な貢献は 3 つあげることができる。第一に、日本のデータを用いて親の 行動が子供に与える影響を実証分析したことである。日本は、子供を育てる環境が欧米の 諸国と異なる。例えば、子供を持つ母親の就業状況、子育てに必要な費用、親との同居率 などである。これらの違いがあっても、日本の実証結果はこれまでの海外の研究成果と整 合的なのかを検証することは必要であろう。第二の貢献点は、観察できない家族固有の要 因をコントロールするため、日本のアンケート調査で家族固定効果モデルを推定したこと である。坂本(2009)は PSM による分析を行っているが、FE による分析は行っていない。 最後は、推定結果の頑健性を確認するために、2 つのアンケート調査を用いて分析したこと である。 論文の構成は以下のとおりである。II は、若年出産が子供に与える影響を分析した先行 研究をまとめている。III はデータを説明し、日本において出産年齢がどのように推移して きたのか確認し、集計データと分析に用いるデータと比較する。IV は、分析結果を示して いる。論文のまとめをV で行う。

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2 II. 先行研究 母の若年出産が子供の就学に与える効果を推定する際に問題となるのは、内生性による バイアスである。本稿で考える内生性によるバイアスとは、母の若年出産と子供に対する 教育方針や遺伝的要素など観察できない要因との間に相関があるとき、若年出産の真の推 定値を得られないというものである。真の若年出産の影響を明らかにするためには、この 内生性によるバイアスを排除することが重要となる。 内生性の問題に対処できる最も一般的な推定方法は固定効果モデルの推定である。数多 くの先行研究が母親の若年出産が子供に与える影響を分析してきたが、家族固定効果モデ ル(FE)を用いて内生性に対処したものはそう多くはない1。母親の若年出産が子供に与える

影響をFE によって分析した比較的初期の研究に Rosenzweig and Wolpin(1995)がある。彼 らは、母の若年出産が子供の出産時の体重や胎児の成長に与える影響を、アメリカのNLSY を用いて子供の異質性を考慮した動学的な家庭内投資モデルを推定することによって明ら かにした。一般化最小二乗法、家族固定効果モデル、IV 家族固定効果モデルによって推定 した結果、母の若年出産は子供の出産時の体重と胎児の成長に対して正の影響を持つこと を明らかにした。

Angrist and Lavy(1996)は、それまでの FE による若年出産の実証研究は、サンプルサイ ズが小さいことから、分析結果の一般性についての問題を指摘し、アメリカの大規模な調 査データであるCPS を用いて、母の若年出産や高齢出産が子供の留年確率などに影響を与 えるか分析した。分析の結果、若年出産は子供の留年確率を有意に高めていることを明ら かにした。 最近の研究である Francesconi(2008)は、イギリスのパネルデータ BHPS を用いて母の 若年出産が子供の就学や子供の若年出産などに与える影響を分析した。彼は、内生性に対 処するため、(1)家族固定効果モデル、(2)Manski bounds2(3)属性によってサンプルを 288 グループに分けて、グループごとに若年出産と非若年出産の加重平均を求めてから全体の 平均値の差、(4)多変量回帰モデルを推定した。その結果、母の若年出産は、子供の就学や 所得を低下させていること、子供の若年出産確率を高めていることを発見し、その影響は いずれの推定方法によっても大きく変わらないことを明らかにした。 日本において母の若年出産が子供の就学に与える影響を分析した研究は坂本(2009)の他 ない。彼は、Propensity Score Matching 法によって内生性の問題に対応し、若年出産は子 供の教育年数や大学卒業確率を低下させ、子供の若年出産確率を高めることを確認した。 しかしながら、坂本(2009)は、女性を対象にしている「消費生活に関するパネル調査」を用 いており、日本全体ではどうかという一般的な分析ではない。また、Ermisch, Francesconi, 1 自身の若年出産が、自身のその後の就学や賃金に与える影響を分析した研究も数多く存在 する。 2 Manski(1992)などで使われている推定方法である。

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and Pevalin(2004)は、PSM が一致推定量を得るための必要条件である Conditional Independence Assumption は強い仮定であり、これが成立しているかどうかを検証するこ とは難しいと指摘している3 このように、母の若年出産が子供に与える影響を研究した論文はいくつか存在するが、 内生性に対処した研究はそれほど多くない。しかも、日本において母の若年出産が子供に どのような影響を与えるのかを分析したものは坂本(2009)以外にはなく、日本の女性を対象 にしたデータを用いて PSM のみの分析である。本稿は、日本の男女を対象にして、PSM だけでなく、OLS と FE による推定を行ったことが坂本(2009)と異なる点である。 III. データ 1. データの概要 本稿で用いるデータは、大阪大学COE プログラム「アンケートと実験による行動マクロ 動学」の一環で2008 年度に実施された「本調査」と 2006 年度に実施された「親子調査」 を用いる。 本調査は、大阪大学GCOE プログラム「アンケートと実験による行動マクロ動学」の一 環で2009 年 2 月に実施されたアンケートである。このアンケートは、大阪大学が 2004 年 から継続して同一家計を追跡調査するパネルデータとなっており、今回使用したのは2009 年の単年のデータである。この2009 年のデータは全国から無作為に抽出された 20 歳以上 の8000 人を対象に調査を行い、6181 人から回答を得ている。 親子調査は、同じくアンケートと実験による行動マクロ動学の一環で2004 年から実施さ れているくらしの好みと満足度についてのアンケートの回答者と調査の実施を委託した中 央調査社に登録しているパネルから抽出された人に調査を依頼し、調査に承諾した人の親 と子、さらに回答者の配偶者の親と子にアンケートを配布した。調査は2006 年 12 月から 3 月にかけて、郵送法により行われた。親子調査は親、兄弟、子供の学歴などの情報が含ま れているので、家族固定効果モデルを推定することができる貴重なデータである。 2. 若年出産 UNICEF(2001)によれば、アメリカやイギリスでは、10 代の出産が他の先進国と比べて 多いと指摘されている。そのため、若年出産が母親自身や子供に与える影響を分析した研 究が数多く行われてきた。日本における10 代の出産割合はどのようなものだろうか。図 1 は、年齢別の出生率を時系列に示したものである4。若年出産に注目すると、1940 年まで 5% から6%であったが、1950 年代以降は 1%から 2%で推移している。イギリスやアメリカと 比べて、10 代における出産割合は非常に尐ない。

3 Ermisch, Francesconi, and Pevalin(2004)の pp.74 を参照のこと。 4 厚生労働省『人口動態統計』から作成した。

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4 本稿の分析では、本調査と親子調査の 2 つのデータを用いる。これらのデータの出生率 を日本の集計データと比較し、分析に用いるデータが日本の母集団を代表しているかを確 認する。図2 は、本調査、親子調査、人口動態統計から作成した 10 年ごとの 10 代の出生 率の推移である5。本調査と親子調査については、10 代の出生がない年があったので、前後 5 年の平均値を計算している。1940 年は、本調査と親子調査は人口動態統計と比べて、そ れぞれ2 ポイント、4 ポイント高いが、1950 年以降は人口動態統計とほぼ同水準で推移し ている。 図3 は、本調査、親子調査、人口動態統計の各年における 20 歳から 24 歳の出生率の推 移である。本調査と親子調査は人口動態統計と同じく、1965 年以降において下降トレンド を持っているが、人口動態統計と比べて本調査は、2 ポイントから 4 ポイント、親子調査は 5 ポイントから 10 ポイント下回っている。 図 4 は、本調査、親子調査、人口動態統計の各年における平均出産年齢の推移である。 1940 年においては、本調査と親子調査は人口動態統計と比べて 1 歳以上低い。1945 年以 降は、本調査と親子調査ともに1975 年まで下降し、それ以後は上昇しており、人口動態統 計と同じトレンドを持っている。しかし、親子調査は、1945 年以降人口動態統計と比べて、 1960 年以外すべての年で平均出産年齢を上回っており、特に 1965 年以降は 0.5 歳から 2 歳近く平均出産年齢が高い。 図 2、図 3、図 4 から、分析に用いる本調査と親子調査は、19 歳以下の出生率について は日本の母集団をほぼ代表しているが、20 歳から 24 歳の出生率については日本の母集団と 比べて低い可能性がある。親子調査については、日本の母集団と比べて平均出産年齢が高 い傾向にある。 出産年齢に分布について、本調査と親子調査に違いがあるのだろうか。これを確認する ため、本調査と親子調査の母親の出産年齢の分布を図 5 に示している。本調査では、母親 の出産年齢が13 歳以下と 50 歳以上は異常値として削除した。また、親子調査においては、 兄弟のいずれかが母親の出産年齢が13 歳以下と 50 歳以上で出生した家族は異常値として 削除した。親子調査は本調査はと比べて25 歳以下で出産したサンプルが尐なく、26 歳から 34 歳で出産したサンプルが多い。 3. 記述統計量 本稿の目的の一つに、推定方法の比較がある。家族固定効果モデル(FE)と OLS、PSM を 比較するため、分析に用いるサンプルは兄弟数が2 人以上の回答者に限定する。また、FE は兄弟間の就学の差に注目した推定方法なので、双子の家族を削除した。本稿は母親の若 年出産が子供の就学に与える影響の分析を目的としているため、22 歳以下は大学を卒業し ていないと考えられるため、兄弟のいずれかが22 歳以下の家族を削除した。 5 図 2 の人口動態統計の 1945 年の数値は、実際は 1947 年の数値である。図 3 と図 4 も同 様である。

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5 表 1 は、本調査と親子調査の兄弟数の分布を示した表である。親子調査は、家族ごとの 兄弟数と兄弟ごとの学歴が分かるデータである。親子調査の2 人兄弟の家族数は 343 あり、 2 人兄弟なので個人数は 686 である。本調査の 2 人兄弟の割合は 43.1%に対し、親子調査 は38.8%で若干 2 人兄弟の割合は低い。3 人兄弟の割合は、本調査において 34.4%で、親子 調査は38.4%と 4 ポイント高い。4 人兄弟以上の割合は本調査と親子調査でほとんど同じで ある。本調査と親子調査の兄弟分布はほぼ同じであることが確認された。 本稿で用いる変数の記述統計を表 2 にまとめている。親子調査は、本調査と比べて子供 の教育年数が0.3 年高い。特に大学卒業比率に関して、親子調査は本調査に比べて 6 ポイン ト高い。子供の生まれ年に注目すると、親子調査は本調査と比べて子供の生まれ年の平均 が 3 年高い。1970 年以降に生まれた比率をみると、親子調査は 31%に対して、本調査は 22%である。つまり、親子調査と本調査の教育年数や大学卒業比率の違いは、子供の生ま れ年の違いによるものかもしれない。 子供の男性比率や長子比率、兄弟数、母親の生まれ年、母と父の年齢差は親子調査と本 調査はほぼ同じである。父親の教育年数や母親の教育年数は親子調査と本調査でほとんど 変わらないが、父親の大学卒業比率に関して親子調査は本調査に比べて4 ポイント高い。 IV. 推定方法 欧米をはじめ、若年出産が子供の就学に与える影響を分析した実証研究はいくつか報告 されているが、母の若年出産が子供の就学に与える真の効果を明らかにすることは難しい。 なぜなら、母が若年に出産したことは、その母の子供に対する教育方針から生まれた行動 の結果である可能性があるからである。仮に、子供の教育に無頓着な母親が若年に出産し やすいとする。すると、母の子供に対する教育の熱心さが若年出産となる確率を高めてい ると同時に子供の就学を低下させているならば、若年出産が子供の就学を低下させている だけでなく、母の教育の熱心さが子供の就学を低下させていることになる。つまり、若年 出産が子供の就学に与える影響を集約した推定値に母の教育の熱心さの影響が含まれ、真 の若年出産の影響を表わす推定値を得られないのである。 母の若年出産が子供の就学に与える因果関係を明らかにするためには、親の教育方針や 遺伝的な要素など母の若年出産と相関する変数の影響を取り除く必要がある。この内生性 の問題に対処するために、本稿では家族固定効果モデル(FE)と Propensity Score Matching 法(PSM)を用いる。内生性によるバイアスがどの程度かを確認するため、OLS による分析 も行う。

1. OLS

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6 educi = α + π ybi + Xiβ + Ziγ + ui (1) ここで、educiは子供 i の教育年数または大学卒業ダミー、ybiは子供 i の母がその子供を 21 歳以下で出産したかの若年出産ダミー、Xiは両親の属性ベクトル、Ziは子供の属性ベク トル、uiは誤差頄ある。両親の属性ベクトルXiは、母の生まれ年ダミー、父と母の年齢差、 父と母の学歴ダミー、兄弟数、子供が15 歳の頃の居住都道府県ダミーである。子供の属性 ベクトル Ziは、子供の生まれ年ダミー、男性ダミー、長子ダミーである。母親の若年出産 の効果を表すのはパラメータπである。 OLS の場合、誤差頄に若年出産と相関する観察できない要因が存在すると、若年出産が 子供の就学に与える影響を表わす推定値πにバイアスが生じ、真の若年出産の影響を明ら かにすることができない。 2. 家族固定効果モデル(FE) 内生性の問題を解決するために、家族固定効果モデル(FE)を推定する。この推定方法は、 兄弟間の差に注目するものである。兄弟間で共通である遺伝的要因や親の教育方針など家 族固有の要素だけが子供の就学に影響を与えているならば、兄弟間で教育年数は変わらな い。つまり、兄弟間で異なる要因が兄弟間の就学の違いを生み出しているならば、母が 21 歳以下の時に生まれた子供がほかの兄弟と比べて教育年数が低いかどうかを検証すること で、真の若年出産の影響を計測することができる。この推定方法は、両親の遺伝的な要因 や教育方針など兄弟間で共通な観察できない要因を考慮することに成功しているので、も っとも信頼できる推定方法と考えられている。家族固定効果モデルは以下のとおりである。

educij = θ + φ ybij + Zijψ+ νj + εij. (2)

ここで、educijは家族jにおける子供iの教育年数または大学卒業ダミー、ybijは家族jにお ける子供iの母がその子供を21 歳以下で出産したかの若年出産ダミー、Zijは家族jにおけ る子供iの属性ベクトル、εijは誤差頄である。子供の属性ベクトルZijは、子供の生まれ年 ダミー、男性ダミー、長子ダミーである。家族j における親の属性は家族固定効果νjに含 まれる。母親の若年出産の効果を表すのはパラメータφである。

3. Propensity Score Matching 法(PSM)

PSM は職業訓練の平均的な効果を推定するために頻繁に使用される推定方法である。そ の理由に、職業訓練を受けようとする人ほど職業訓練の効果が多きというセレクションバ イアスが指摘されているためである。本稿の分析対象である母親の若年出産の効果につい ても同様に、若年に出産する母親ほど子供の教育に熱心でないセレクションバイアスの可 能性がある。本稿では、セレクションバイアスを排除するための一般的な推定方法である

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PSM を用いた推定を行い、OLS や FE の推定結果との比較を行う6

V. 推定結果

1. ベンチマークの推定結果

本節は、若年出産が子供の就学に対する影響の推定結果を示す。母の若年出産は、坂本 (2009)や Ermisch and Francesconi(2001)と同様、母の出産年齢が 21 歳以下である。表 3 は、本調査と親子調査ともに子供の生まれ年が1940 年から 1983 年のサンプルに限って、 若年出産が子供の就学に与える影響を推定した結果を掲載している。モデル(1)から(6)は子 供の就学を表わす変数に教育年数を、モデル(8)から(12)は大学卒業ダミーを用いている。 モデル(1)から(3)とモデル(7)から(9)は、本調査を用いて(1)式を OLS で推定した結果である。 この推定結果の標準誤差は、White の頑健標準誤差である。モデル(4)から(6)とモデル(10) から(12)が親子調査を用いて OLS と FE で推定した結果である。親子調査を用いて OLS で 推定した場合の標準誤差は、兄弟間の相関を考慮するため家族ごとで clustering した標準 誤差である。FE は White の頑健標準誤差である。 まず、被説明変数に教育年数を用いた場合の結果を確認する。モデル(1)とモデル(4)の説 明変数は、男性ダミー、長子ダミー、子供の生まれ年ダミー、母親の生まれ年ダミーであ る。モデル(1)とモデル(4)は同じ説明変数であるが、本調査の係数は-0.668、親子調査は -0.870 で、どちらも 1%の有意水準を棄却するが、親子調査を用いた場合の係数は本調査よ り大きい。 モデル(2)とモデル(5)は、モデル(1)や(4)に兄弟数、父と母の学歴ダミー、父と母の年齢差、 を加えたものである。モデル(2)とモデル(5)の係数は、それぞれ-0.467 と-0.479 とほぼ同じ で、どちらの係数も有意である。兄弟数、両親の学歴、両親の年齢差をコントロールする ことで若年出産の係数が小さくなり、モデル(1)と(4)の推定値に上方バイアスが存在するこ とが推察される。若年出産が子供の就学に与える影響を正確に推定するためには、親の属 性のコントロールが重要であることが確認された。モデル(3)は子供が 15 歳時点において居 住していた都道府県のダミーを加えた推定結果であるが、若年出産の係数は-0.458 であり、 モデル(2)の結果とほとんど変わらない。 モデル(6)は親子調査を用いて家族固定効果モデル(FE)で推定した結果である。兄弟数、 両親の学歴、両親の生まれ年は、兄弟間で異ならないので推定から脱落する。モデル(6)の 係数は-0.022 であり、OLS の結果と比べてかなり小さく、有意ではない。つまり、観察で きない兄弟間で共通の家族固有の要因をコントロールすると、母の若年出産が子供の教育 年数に与える影響がなくなることが明らかとなった。 若年出産以外の変数の係数を確認する。男性ダミーはいずれのモデルにおいても正で有

6 PSM については、サーベイ論文である Imbens(2004)や Caliendo and Kopeinig(2008)な

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8 意であるが、本調査の係数は親子調査と比べて2 倍以上大きい。長子ダミーの係数は、OLS で推定した場合、正で有意であるが、FE の場合は有意ではない。両親の学歴ダミーの係数 は、親子調査では有意でないものがあるが、本調査では全て1%の有意水準を棄却し、両親 の教育年数が高くなるほど大きくなっている。つまり、両親の学歴が高いほど子供の教育 年数が高くなることが確認できる。兄弟数が多いほど回答者の教育年数が有意に低い。父 と母の年齢差の係数は、本調査を用いた場合のみ負で有意である。 次に、被説明変数に大学卒業ダミーを用いた推定結果をみる。被説明変数がダミー変数 であるモデルをOLS で推定しているので、モデル(7)から(12)は線形確率モデルである。線 形確率モデルを用いる理由は、都道府県によって被説明変数が全てゼロのところがあり、 そのサンプルが落ちるのを防ぐためである。線形確率モデルは誤差頄の不均一分散が問題 になるが、White の頑健標準誤差と clustering 標準誤差を用いることで不均一分散に対処 している。 若年出産の係数をみると、教育年数を用いた場合と傾向が似ている。つまり、(1)本調査 の推定値は親子調査より大きいこと、(2)両親の学歴などをコントロールすると、若年出産 の係数は小さくこと、(3)FE で推定すると係数は非常に小さく有意ではないことである。 これらの結果から、観察できない家族固有の要因をコントロールするFE において若年出 産が子供の就学に与える影響はないことから、若年出産自体が子供の就学を阻害している のではなく、若年出産と相関する観察できない要因が子供の教育年数を低下させている可 能性が示唆される。 表3 と同じサンプルを用いて PSM で推定した結果が表 4 にある7。本稿は、4 つのマッ

チング法を用いた。(1)Nearest Neighbor、(2)Kernel8、(3)Radius9、(4)Stratification10

ある。Kernel と Stratification の推定値の標準誤差を計算するために、ブートストラップ 法を用いた11 まず、教育年数がアウトカムの場合を確認する。本調査を用いた若年出産の影響は、い ずれのマッチング方法においても、負で1%の有意水準を棄却する。母が 21 歳以下で出産 すると、子供の教育年数は、-0.58 年から-0.74 年低下するという推定結果で、表 3 のモデ ル(1)の係数と同程度かそれよりも大きい。親子調査においては、-0.48 年から-0.68 年で、 表3 のモデル(4)の係数よりも小さく、モデル(5)の係数よりも大きい。 次に、大学卒業ダミーがアウトカムの場合を確認する。本調査を用いた場合、母の若年 出産は、子供が大学を卒業する確率を有意に7%から 11%低下させる。この結果は、表 3 の 7 Propensity Score を求めるためのセレクション推定の結果は表 A1 に掲載している。 8 Kernel 関数のバンド幅は 0.01 である。 9 坂本(2009)と比較するため、トリートメントとコントロールの確率差の絶対値を 0.01 と した。(|pt – pc|<δ=0.01) 10 Propensity Score の階層は 10 とした。 11 坂本(2009)の反復回数は 50 回であるが、50 回の反復回数は尐ないと判断し、本稿は 100 回とした。

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9 モデル(8)の係数と同程度である。親子調査においては、8%から 15%低下させるが、Radius マッチングのみ5%の有意水準を棄却する。 2. 坂本(2009)との比較 日本のデータを用いて分析した坂本(2009)比較するため、坂本(2009)の分析内容ついて説 明する。坂本(2009)は、若年出産を母の出産年齢が 21 歳以下と定義し、1959 年から 1979 年生まれの女性を分析対象としている。内生性に対処するため、PSM を用いて推定してお り、若年出産のセレクション推定の説明変数は、父の生まれ年ダミー(1934 年以前生まれ、 1935 年から 1944 年生まれ、1945 年以降生まれ)、父と母の学歴ダミー、父の職業、子供 の塾通学ダミー、子供の私立学校通学ダミーである。そのうち有意な変数は、父の生まれ 年ダミーと父の大学・大学院卒業ダミーである。マッチング法は、Kernel 法と Radius 法 である12 本稿との違いは、このセレクション推定の説明変数と、サンプルサイズである13。坂本 (2009)のサンプルサイズは 2836 で、そのうち若年出産は 132(5%)ある。本稿は 1729 のう ち若年サンプルは70(4%)である。 表5 に坂本(2009)と同じく、サンプルを子供の生まれ年が 1959 年から 1979 年の女性に 限定して、PSM で推定した若年出産が子供の就学に与える影響の分析結果を掲載している。 親子調査を用いた場合、女性に限定するのでサンプル数が尐なくなり、そのため母の出産 年齢が21 歳以下のサンプルもわずかになるため、本調査の分析結果のみ掲載する。 まず、アウトカムが教育年数の場合をみる。若年出産は子供の教育年数を0.36 年から 0.41 年低下させ、マッチング方法によって影響の大きさは変わらないが、10%の有意水準を棄却 しない。次に、アウトカムが大学卒業ダミーの場合をみる。若年出産は子供の大学卒業確 率を5%から 9%低下させるが、Radius 法のみ 5%の有意水準を棄却する。 本稿における母の若年出産が教育年数に与える影響は、坂本(2009)と比較して小さく、大 学卒業確率については大きい。また、坂本(2009)の推定結果は、いずれも有意であったが、 本稿の推定結果は有意でない。このような違いは、Propensity Score を求めるためのセレ クション推定の特定化の違いによるものかもしれない。また、本稿のサンプルサイズが坂 本(2009)と比較して小さいので、検出力に影響している可能性がある。 3. 出産年齢の推定結果 母の出産年齢が 21 歳以下を若年出産として分析し、FE では若年出産は子供の就学に影 響をあたえないことが明らかとなった。若年出産は子供の就学に影響を与えないのだろう 12 坂本(2009)は、Kernel 法による推定値の標準誤差を計算するため、ブートストラップ法 (反復回数 50 回)を用いている。Radius 法では、トリートメントとコントロールの確率差の 絶対値を0.01 としている。(|pt – pc|<δ=0.01) 13 本稿のセレクション推定の説明変数については、表 A1 を参照されたい。

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10 か。ここで注目すべきことは、本稿で用いたデータの母の出産年齢の分布である。図 2 示 したように、19 歳以下においては、1970 年以降において本調査と親子調査はともに日本の 集計データである人口動態統計とほぼ同じであるが、10 代の出生比率は約 1%と非常に低 い。これまでの分析では、母親が21 歳以下に出産した場合に若年出産とした。図 3 をみる と、1970 年以降において本調査と親子調査の 20 歳から 24 歳の出生率はともに人口動態統 計を下回っている。本調査については人口動態統計よりも2 ポイントから 3 ポイント、親 子調査については5 ポイントから 10 ポイント低い。つまり、分析で用いたデータにおける 母の出産年齢が21 歳以下サンプルは、日本の母集団と比べて尐ない可能性がある。 このようなデータの傾向を踏まえ、母の出産年齢が20 歳以下、21 歳以下、…、26 歳以 下の場合、子供の就学はどう影響するのかを分析する。また、母の出産年齢が 33 歳以上、 34 歳以上、…37 歳以上の高齢出産が子供の就学に与える影響にも注目して分析を行う。 表 6 は母の出産年齢が子供の教育年数に与える影響の推定結果を、(1)本調査 OLS、(2) 親子調査OLS、(3)親子調査 FE ごとにまとめている。パネル A は、子供の生まれ年が 1940 年から1983 年のサンプルを対象にしている。パネル B は、最近の若年出産の影響を分析す るために、子供の生まれ年が19470 年から 1983 年に限定している。本調査 OLS の説明変 数は表3 のモデル(3)と同じである。つまり、パネル A の本調査 OLS の 2 列目の 21 歳以下 の推定値-0.458 は、表 3 のモデル(3)の若年出産の係数と同値である。同様に、親子調査 OLS の説明変数は表3 のモデル(5)と、親子調査 FE は表 3 のモデル(6)と同じである。トリート メントの割合とは、例えば本調査OLS において母の出産年齢が 20 歳以下の場合、6656 サ ンプルのうち3%の 419 サンプルが母の年齢が 20 歳以下のときにその子供を出産したこと を示している。パネルA の 7 列目の母の出産年齢が 26 歳以下に注目すると、本調査では 45%が母の出産年齢が 26 歳以下であるが、親子調査では 42%と本調査よりも低いことがわ かる。 まず、パネルA の推定結果をみると、本調査 OLS において 1 列目の母の出産年齢が 20 歳以下から5 列目の 24 歳以下まで推定値が負で有意である。係数の大きさに注目すると、 20 歳以下の係数は-0.642 でもっとも小さく、母の出産年齢が高くなるにつれてだんだんと 係数がゼロに近づき、26 歳以下の係数は-0.054 で最もゼロに近い。親子調査 OLS につい ても、母の出産年齢が25 歳以下の係数まで負で有意である。係数の大きさについても、本 調査OLS と同様、母の出産年齢が高くなるにつれて係数がゼロに近くなる。観察できない 家族固有の要素をコントロールする FE においては、母の出産年齢が 23 歳以下の係数は -0.120 で、有意水準 10%を棄却するが、その他の係数はゼロと異ならない。表 3 の結果と 同様、本調査OLS や同じ親子調査のサンプルの OLS の推定結果と比べて、FE は母の出産 年齢の係数は小さいことが確認された。また、本調査と親子調査を比較すると、親子調査 の係数のほうが大きいことがわかった。

パネルA の高齢出産の影響について確認すると、本調査 OLS の母の出産年齢が 37 歳以 上の係数は-0.375 で有意である。しかし、親子調査 OLS と親子調査 FE をみると、その係

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11 数は有意ではない。また、母の出産年齢が33 歳以上から 36 歳以上の推定結果をみても有 意な係数はなく、高齢出産は子供の教育年数に影響を与えないことが推察される。 次に、パネルB の推定結果を確認する。パネル B は、子供の生まれ年が 1970 年から 1983 年とサンプルを限定しているので、本調査の観測数は1479、親子調査は 431 と減尐してい ることに注意されたい。本調査OLS において、母の出産年齢が 21 歳以下、22 歳以下、24 歳以下の係数が負で有意である。親子調査OLS において、母の出産年齢が 20 歳以下と 26 歳以下を除いて、子供の教育年数を有意に低下させる。親子調査FE において、母親の出産 年齢が22 歳以下と 23 歳以下の場合、有意に子供の教育年数を低下させる。しかし、20 歳 以下と21 歳以下の係数はゼロと異ならない。ここで注意したいのは、親子調査の観測数が 尐ないことである。親子調査において母の出産年齢が21 歳以下のサンプルは 431 うち 2% の 9 であり非常に尐ない。観測数が尐ないので、検出力が弱く統計的に信頼性が低い結果 であることは否定できない。パネル B では、本調査と親子調査のどちらの推定結果の絶対 値が大きくなることがわかった。また、母親の出産年齢が低いほど係数が小さくなる傾向 はパネルA とほぼ同様である。親子調査 FE について、サンプルサイズが小さいが、母の 出産年齢が23 歳以下の場合、有意に子供の教育年数を-0.766 年低下させる。パネル A の FE の結果と比較して、観測数が尐ないパネル B の FE において高い有意水準で棄却するこ とから、近年において母の若年出産が子供の教育年数を低下させている可能性が示唆され る。 次に、被説明変数を大学卒業ダミーにして、表6 と同様の分析を行った結果を表 7 に掲 載している。パネルA とパネル B ともに、表 6 の結果とほぼ同様である。近年のサンプル に限ったパネルB の親子調査 FE において、母の出産年齢が 23 歳以下の場合、有意に子供 の大学卒業確率を 19.4%低下させることが明らかとなった。表 6 と同様、近年においてよ り母親の若年出産が子供の大学卒業確率を低下させていることが推察される。 VI. 結論 本稿は、2 つのアンケート調査を用いて、(1)OLS、(2)家族固定効果モデル(FE)、 (3)Propensity Score Matching 法によって、母の若年出産が子供の就学に与える影響を推定 した。分析の結果、推定方法によって母の若年出産が子供の就学に与える影響が異なるこ とが明らかとなった。観察できない家族固有の要因をコントロールするFE の推定値が最も 小さく、親の属性をコントロールしたOLS と PSM の推定値はほぼ同じである。子供の生 まれ年が1970 年以後から 1983 年の比較的最近のサンプルに限ると、FE において母の出 産年齢が23 歳以下の子供は有意に教育年数や大学卒業確率が低いことから、母の若年出産 は子供の就学に対し負の影響を持つことが示された。 本調査と親子調査のOLS と PSM の推定結果を比較すると、全体的に親子調査において より若年出産の影響が大きいが、大きな違いは見られない。近年のサンプルに限定して分

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12 析を行った結果、母親の若年出産は子供の教育年数や大学卒業確率を有意に低下させてい ることが明らかとなった。 日本の先行研究である坂本(2009)と比較すると、若年出産が就学年数に与える影響に関し て、本研究は-0.41 で 10%の有意水準を棄却しないのに対し、坂本(2009)は-0.51 で 1%の有 意水準を棄却する14。大学卒業に対する影響に関しては、本研究は-0.08 で 10%の有意水準 を棄却しないのに対し、坂本(2009)は-0.04 で 10%の有意水準を棄却する。坂本(2009)にお いて若年出産は教育年数と大学卒業確率のいずれに対して有意に負の影響を持つが、本稿 においては有意ではなかった。 これらの結果は、母の若年出産は子供の教育年数の低下させることを通じて、世代間の 格差の連鎖を生む可能性を示唆している。子供にとって母親の若年出産の影響は仕方がな く、母が若くして出産したからといって子供の就学が阻害されることがないよう対策が必 要であろう。 14 Kernel マッチング法の推定結果を比較している。

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13 参考文献

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坂本和靖 (2009) 「親の行動・家庭環境がその後の子どもの成長に与える影響」『季刊家計 経済研究』第83 号, 58-77.

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14 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 1925 1930 1940 1947 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2004

図1 年齢別出生率

15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~49歳 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 1940 1945 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985

図2 19歳以下出生率の推移

本調査 親子調査 人口動態統計

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15 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 1940 1945 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985

図3 20~24歳出生率の推移

本調査 親子調査 人口動態統計 25 26 27 28 29 30 31 1940 1945 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 歳

図4 平均出産年齢の推移

本調査 親子調査 人口動態統計

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16 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% ~ 18 歳 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 歳~

図5 本調査と親子調査の出産年齢

本調査 親子調査

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17 兄弟数 2 2867 43.1% 686 38.8% 343 51.4% 3 2290 34.4% 680 38.4% 230 34.4% 4 820 12.3% 246 13.9% 64 9.6% 5 368 5.5% 96 5.4% 21 3.1% 6 180 2.7% 46 2.6% 8 1.2% 7 80 1.2% 7 0.4% 1 0.2% 8 40 0.6% 8 0.5% 1 0.2% 9 11 0.2% 0 0.0% 0 0.0% 合計 6656 100% 1769 100% 668 100% 表1 兄弟数の分布 本調査 親子調査 個人数 個人数 家族数

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18 平均 標準偏差 最小値 最大値 平均 標準偏差 最小値 最大値 子供 教育年数 13.1 2.1 9 16 13.4 2.1 9 16 中学卒業ダミー 0.08 0.27 0 1 0.07 0.26 0 1 高校卒業ダミー 0.50 0.50 0 1 0.46 0.50 0 1 短大・高専卒業ダミー 0.16 0.37 0 1 0.15 0.36 0 1 大学卒業ダミー 0.26 0.44 0 1 0.32 0.47 0 1 生まれ年 1959 11 1940 1983 1962 11 1940 1983 1940~1944年代生まれダミー 0.10 0.29 0 1 0.06 0.23 0 1 1945~1949年代生まれダミー 0.14 0.34 0 1 0.11 0.32 0 1 1950~1954年代生まれダミー 0.14 0.35 0 1 0.14 0.35 0 1 1955~1959年代生まれダミー 0.13 0.34 0 1 0.11 0.32 0 1 1960~1964年代生まれダミー 0.14 0.35 0 1 0.13 0.33 0 1 1965~1969年代生まれダミー 0.13 0.34 0 1 0.13 0.34 0 1 1970~1974年代生まれダミー 0.12 0.33 0 1 0.15 0.36 0 1 1975~1979年代生まれダミー 0.07 0.25 0 1 0.11 0.31 0 1 1980年~生まれダミー 0.03 0.18 0 1 0.05 0.22 0 1 男性ダミー 0.47 0.50 0 1 0.46 0.50 0 1 兄弟数 2.97 1.19 2 9 2.98 1.07 2 8 長子ダミー 0.39 0.49 0 1 0.37 0.48 0 1 親 出産年齢 27.6 4.6 14 48 27.7 4.1 16 42 21歳以下出産ダミー 0.06 0.24 0 1 0.04 0.20 0 1 22歳以下出産ダミー 0.11 0.31 0 1 0.09 0.28 0 1 23~26歳以下出産ダミー 0.34 0.48 0 1 0.33 0.47 0 1 27~30歳以下出産ダミー 0.32 0.47 0 1 0.35 0.48 0 1 31~34歳以下出産ダミー 0.15 0.35 0 1 0.17 0.37 0 1 35歳以上出産ダミー 0.08 0.27 0 1 0.06 0.24 0 1 母の生まれ年 1932 12 1893 1963 1934 11 1908 1958 母 ~1909年生まれダミー 0.03 0.18 0 1 0.001 0.03 0 1 母 1910~1914生まれダミー 0.06 0.24 0 1 0.03 0.16 0 1 母 1915~1919生まれダミー 0.08 0.28 0 1 0.10 0.31 0 1 母 1920~1924生まれダミー 0.11 0.31 0 1 0.11 0.32 0 1 母 1925~1929生まれダミー 0.14 0.35 0 1 0.11 0.32 0 1 母 1930~1934生まれダミー 0.14 0.34 0 1 0.13 0.34 0 1 母 1935~1939生まれダミー 0.14 0.34 0 1 0.14 0.35 0 1 母 1940~1944生まれダミー 0.13 0.33 0 1 0.13 0.33 0 1 母 1945~1949生まれダミー 0.10 0.30 0 1 0.16 0.37 0 1 母 1950年~生まれダミー 0.08 0.26 0 1 0.08 0.27 0 1 父の年齢 - 母の年齢 3.4 3.5 -14 32 3.5 3.3 -7 23 父の教育年数 11.1 2.43 9 16 11.3 2.62 9 16  中学卒業ダミー 0.50 0.50 0 1 0.47 0.50 0 1  高校卒業ダミー 0.35 0.48 0 1 0.33 0.47 0 1  短大・高専卒業ダミー 0.01 0.09 0 1 0.01 0.12 0 1  大学卒業ダミー 0.14 0.35 0 1 0.18 0.39 0 1 母の教育年数 10.7 1.9 9 16 10.8 2.0 9 16  中学卒業ダミー 0.49 0.50 0 1 0.50 0.50 0 1  高校卒業ダミー 0.44 0.50 0 1 0.40 0.49 0 1  短大・高専卒業ダミー 0.04 0.20 0 1 0.06 0.23 0 1  大学卒業ダミー 0.03 0.17 0 1 0.04 0.21 0 1 表2 記述統計量 本調査 (N = 6656) 親子調査 (N = 1769)

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19 被説明変数 O L S O L S O L S O L S O L S FE O L S O L S O L S O L S O L S FE (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) 若年出産ダ ミー -0. 668*** -0. 467*** -0. 458*** -0. 870*** -0. 479** -0. 035 -0. 106*** -0. 0721*** -0. 0708*** -0. 200*** -0. 108** -0. 006 (21歳以下で 出産) (0. 113) (0. 108) (0. 108) (0. 238) (0. 231) (0. 043) (0. 022) (0. 020) (0. 021) (0. 051) (0. 049) (0. 012) 男性ダ ミー 0. 580*** 0. 592*** 0. 592*** 0. 281*** 0. 201** 0. 119*** 0. 243*** 0. 245*** 0. 245*** 0. 123*** 0. 106*** 0. 0557*** (0. 049) (0. 045) (0. 045) (0. 096) (0. 088) (0. 041) (0. 010) (0. 010) (0. 010) (0. 022) (0. 020) (0. 011) 長子ダ ミー 0. 343*** 0. 176*** 0. 167*** 0. 364*** 0. 125* -0. 003 0. 0547*** 0. 0296*** 0. 0282** 0. 0510*** 0. 002 -0. 005 (0. 056) (0. 053) (0. 053) (0. 080) (0. 076) (0. 046) (0. 012) (0. 011) (0. 012) (0. 019) (0. 018) (0. 013) 兄弟数 -0. 220*** -0. 206*** -0. 384*** -0. 0300*** -0. 0268*** -0. 0714*** (0. 023) (0. 023) (0. 073) (0. 004) (0. 004) (0. 015) 父 高校卒業ダ ミー 0. 535*** 0. 539*** 0. 866*** 0. 0751*** 0. 0748*** 0. 122*** (0. 064) (0. 064) (0. 226) (0. 014) (0. 014) (0. 047) 父 短大・高専卒業ダ ミー 0. 895*** 0. 855*** 0. 460 0. 193*** 0. 190*** 0. 027 (0. 269) (0. 269) (0. 566) (0. 064) (0. 064) (0. 145) 父 大学卒業ダ ミー 1. 545*** 1. 494*** 1. 763*** 0. 309*** 0. 298*** 0. 354*** (0. 085) (0. 086) (0. 296) (0. 021) (0. 021) (0. 061) 母 高校卒業ダ ミー 0. 565*** 0. 531*** 0. 200 0. 0886*** 0. 0834*** 0. 056 (0. 063) (0. 064) (0. 211) (0. 014) (0. 014) (0. 043) 母 短大・高専卒業ダ ミー 0. 941*** 0. 896*** 0. 686** 0. 184*** 0. 176*** 0. 199** (0. 126) (0. 126) (0. 332) (0. 033) (0. 033) (0. 078) 母 大学卒業ダ ミー 1. 113*** 1. 064*** 0. 643 0. 278*** 0. 269*** 0. 225** (0. 144) (0. 145) (0. 408) (0. 036) (0. 036) (0. 091) 父と 母の年齢差 0. 0273*** 0. 0242*** 0. 004 0. 00501*** 0. 00431*** -0. 004 (0. 007) (0. 007) (0. 024) (0. 001) (0. 001) (0. 005) 子供の生まれ年ダ ミー ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 母の生まれ年ダ ミー ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × 都道府県ダ ミー × × ○ × × × × × ○ × × × 定数項 13. 27*** 12. 47*** 12. 28*** 14. 10*** 13. 81*** 13. 24*** 0. 234*** 0. 0635* 0. 0296 0. 430*** 0. 381*** 0. 279*** (0. 136) (0. 152) (0. 185) (0. 251) (0. 356) (0. 200) (0. 032) (0. 035) (0. 041) (0. 069) (0. 087) (0. 060) 個人数 6656 6656 6656 1769 1769 1769 6656 6656 6656 1769 1769 1769 家族数 668 668 21歳以下で 出産数 419 419 419 75 75 75 419 419 419 75 75 75 21歳以下で 出産割合 6% 6% 6% 4% 4% 4% 6% 6% 6% 4% 4% 4% 決定係数 0. 09 0. 23 0. 24 0. 12 0. 26 0. 01 0. 10 0. 22 0. 22 0. 07 0. 21 0. 03 注:***, **, *はそ れぞ れ1, 5, 10%で 有意で あ る こ と を 示す 。 表3 若年出産( 21歳以下) が子供の就学に 与え る 影響: O L S & F E 1940年~1983年生まれ 教育年数 大学卒業ダ ミー 本調査 親子調査 本調査 親子調査

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20 アウトカム データ マッチング法 トリートメント コントロール ATT 標準誤差 t値 観測数 観測数 教育年数 本調査 Nearest 419 366 -0.74 *** 0.16 -4.74 Kernel 419 5995 -0.60 *** 0.14 -4.47 Radius 413 5991 -0.61 *** 0.11 -5.62 Strata 417 5997 -0.58 *** 0.12 -4.66 親子調査 Nearest 75 80 -0.62 0.37 -1.64 Kernel 75 933 -0.48 0.29 -1.65 Radius 69 920 -0.68 *** 0.24 -2.86 Strata 72 937 -0.54 ** 0.25 -2.19 大学卒業 本調査 Nearest 419 366 -0.11 *** 0.03 -3.51 Kernel 419 5995 -0.08 *** 0.03 -3.01 Radius 413 5991 -0.07 *** 0.02 -3.67 Strata 417 5997 -0.07 *** 0.02 -3.05 親子調査 Nearest 75 80 -0.08 0.08 -1.08 Kernel 75 933 -0.08 0.06 -1.39 Radius 69 920 -0.15 *** 0.04 -3.33 Strata 72 937 -0.09 * 0.05 -1.98 注:***, **, *はそれぞれ1, 5, 10%で有意であることを示す。 表4 若年出産(21歳以下)が子供の就学に与える影響: PSM 1940年~1983年生まれ

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21 アウトカム データ マッチング法 トリートメント コントロール ATT 標準誤差 t値 観測数 観測数 教育年数 本調査 Nearest 70 53 -0.37 0.33 -1.12 Kernel 70 717 -0.41 0.30 -1.39 Radius 58 697 -0.36 * 0.21 -1.74 Strata 65 722 -0.41 0.28 -1.48 大学卒業 本調査 Nearest 70 53 -0.05 0.07 -0.68 Kernel 70 717 -0.08 0.06 -1.41 Radius 58 697 -0.09 ** 0.04 -2.15 Strata 65 722 -0.08 * 0.05 -1.76 注:***, **, *はそれぞれ1, 5, 10%で有意であることを示す。 表5 若年出産(21歳以下)が子供の就学に与える影響: PSM 1959年~1979年生まれの女性

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22 母の 出産 年齢 (ト リ ー ト メン ト ) 20歳 以下 21歳 以下 22歳 以下 23歳 以下 24歳 以下 25歳 以下 26歳 以下 33歳 以上 34歳 以上 35歳 以上 36歳 以上 37歳 以上 パ ネ ル A : 1 9 4 0 年 ~ 1 9 8 3 年 生 ま れ 本調 査 O L S -0. 642 *** -0. 458 *** -0. 382 *** -0. 282 *** -0. 151 ** -0. 055 -0. 054 0. 006 -0. 169 -0. 138 -0. 201 -0. 375 *** 個人 数( 665 6) (0. 150 ) (0. 108 ) (0. 085 ) (0. 074 ) (0. 068 ) (0. 065 ) (0. 066 ) (0. 094 ) (0. 104 ) (0. 117 ) (0. 128 ) (0. 138 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 3% 6% 11% 17% 26% 36% 45% 14% 10% 8% 6% 5% 親子 調査 O L S -0. 654 ** -0. 479 ** -0. 360 ** -0. 429 *** -0. 266 * -0. 216 * -0. 124 -0. 003 -0. 034 0. 038 0. 227 0. 048 個人 数( 176 9) (0. 284 ) (0. 231 ) (0. 172 ) (0. 152 ) (0. 137 ) (0. 127 ) (0. 125 ) (0. 176 ) (0. 203 ) (0. 251 ) (0. 289 ) (0. 344 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 2% 4% 9% 14% 23% 31% 42% 13% 9% 6% 5% 3% 親子 調査 F E -0. 062 -0. 035 -0. 065 -0. 120 * -0. 016 0. 018 0. 053 0. 050 -0. 026 0. 040 0. 045 0. 081 個人 数( 176 9) 、家計 数( 668 ) (0. 071 ) (0. 043 ) (0. 061 ) (0. 071 ) (0. 060 ) (0. 055 ) (0. 057 ) (0. 061 ) (0. 062 ) (0. 053 ) (0. 062 ) (0. 061 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 2% 4% 9% 14% 23% 31% 42% 13% 9% 6% 5% 3% パ ネ ル B : 1 9 7 0 年 ~ 1 9 8 3 年 生 ま れ 本調 査 O L S -0. 539 -0. 682 *** -0. 633 *** -0. 231 -0. 298 ** -0. 077 3 0. 090 2 0. 346 0. 063 0. 173 0. 052 0. 084 個人 数( 147 9) (0. 412 ) (0. 246 ) (0. 179 ) (0. 155 ) (0. 140 ) (0. 134 ) (0. 137 ) (0. 221 ) (0. 272 ) (0. 333 ) (0. 433 ) (0. 450 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 2% 4% 8% 14% 22% 32% 44% 10% 6% 4% 3% 2% 親子 調査 O L S -0. 929 -1. 200 ** -1. 036 *** -0. 963 *** -0. 609 * -0. 460 * 0. 044 -0. 499 -0. 459 -0. 116 0. 294 1. 454 *** 個人 数( 431 ) (0. 690 ) (0. 512 ) (0. 382 ) (0. 341 ) (0. 312 ) (0. 258 ) (0. 245 ) (0. 333 ) (0. 381 ) (0. 463 ) (0. 564 ) (0. 527 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 1% 2% 5% 10% 18% 27% 40% 11% 7% 4% 3% 1% 親子 調査 F E -0. 439 -0. 337 -0. 603 * -0. 766 *** -0. 071 0. 090 0. 273 -0. 066 -0. 305 -0. 035 0. 005 0. 366 個人 数( 431 )、家計 数( 180 ) (0. 360 ) (0. 265 ) (0. 342 ) (0. 282 ) (0. 204 ) (0. 179 ) (0. 188 ) (0. 196 ) (0. 211 ) (0. 247 ) (0. 318 ) (0. 238 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 1% 2% 5% 10% 18% 27% 40% 11% 7% 4% 3% 1% 注: *** , **, *は そ れぞ れ1 , 5, 10% で 有意 で ある こ と を 示す 。 表6  母の 出産 年齢 が子 供の 教育 年数 に与え る 影響

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23 母の 出産 年齢 (ト リ ー ト メン ト ) 20歳 以下 21歳 以下 22歳 以下 23歳 以下 24歳 以下 25歳 以下 26歳 以下 33歳 以上 34歳 以上 35歳 以上 36歳 以上 37歳 以上 パ ネ ル A : 1 9 4 0 年 ~ 1 9 8 3 年 生 ま れ 本調 査 O L S -0. 093 6** * -0. 070 8** * -0. 063 3** * -0. 052 4** * -0. 027 9* -0. 015 -0. 018 0. 010 -0. 016 0. 006 0. 003 -0. 043 7* 個人 数( 665 6) (0. 026 ) (0. 021 ) (0. 017 ) (0. 016 ) (0. 015 ) (0. 014 ) (0. 014 ) (0. 020 ) (0. 021 ) (0. 023 ) (0. 024 ) (0. 025 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 3% 6% 11% 17% 26% 36% 45% 14% 10% 8% 6% 5% 親子 調査 O L S -0. 113 * -0. 108 ** -0. 097 4** -0. 110 *** -0. 074 7** -0. 055 8* -0. 036 -0. 002 0. 000 03 0. 048 0. 078 0. 055 個人 数( 176 9) (0. 068 ) (0. 049 ) (0. 039 ) (0. 034 ) (0. 031 ) (0. 029 ) (0. 029 ) (0. 042 ) (0. 047 ) (0. 056 ) (0. 064 ) (0. 070 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 2% 4% 9% 14% 23% 31% 42% 13% 9% 6% 5% 3% 親子 調査 F E -0. 008 -0. 006 -0. 009 -0. 031 0* -0. 014 0. 006 0. 021 0. 019 0. 005 0. 008 0. 020 0. 027 個人 数( 176 9) 、家計 数( 668 ) (0. 019 ) (0. 012 ) (0. 015 ) (0. 017 ) (0. 016 ) (0. 016 ) (0. 016 ) (0. 018 ) (0. 018 ) (0. 018 ) (0. 019 ) (0. 018 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 2% 4% 9% 14% 23% 31% 42% 13% 9% 6% 5% 3% パ ネ ル B : 1 9 7 0 年 ~ 1 9 8 3 年 生 ま れ 本調 査 O L S -0. 062 7 -0. 125 *** -0. 137 *** -0. 072 2** -0. 073 3** -0. 052 -0. 020 0. 089 0* 0. 031 0. 088 0. 111 0. 088 個人 数( 147 9) (0. 073 ) (0. 046 ) (0. 037 ) (0. 035 ) (0. 033 ) (0. 032 ) (0. 033 ) (0. 053 ) (0. 062 ) (0. 072 ) (0. 083 ) (0. 083 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 2% 4% 8% 14% 22% 32% 44% 10% 6% 4% 3% 2% 親子 調査 O L S -0. 177 -0. 229 * -0. 243 ** -0. 238 *** -0. 174 ** -0. 107 0. 021 -0. 191 ** -0. 130 0. 012 0. 092 0. 392 ** 個人 数( 431 ) (0. 186 ) (0. 132 ) (0. 096 ) (0. 082 ) (0. 075 ) (0. 065 ) (0. 067 ) (0. 089 ) (0. 101 ) (0. 129 ) (0. 156 ) (0. 198 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 1% 2% 5% 10% 18% 27% 40% 11% 7% 4% 3% 1% 親子 調査 F E -0. 098 -0. 078 -0. 133 * -0. 194 *** -0. 064 0. 002 0. 085 0. 014 -0. 042 -0. 004 0. 029 0. 148 個人 数( 431 )、家計 数( 180 ) (0. 105 ) (0. 076 ) (0. 080 ) (0. 069 ) (0. 058 ) (0. 056 ) (0. 056 ) (0. 059 ) (0. 057 ) (0. 078 ) (0. 099 ) (0. 100 ) ト リ ー ト メン ト の割 合 1% 2% 5% 10% 18% 27% 40% 11% 7% 4% 3% 1% 注: *** , **, *は そ れぞ れ1 , 5, 10% で 有意 で ある こ と を 示す 。 表7  母の 出産 年齢 が子 供の 大学 卒業 確率 に与え る 影響

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24 被説明変数 子供の生まれ年 1959~1979 本調査 親子調査 本調査 男性ダミー 0.0154** -0.003 (0.006) (0.010) 長子ダミー 0.113*** 0.105*** 0.107*** (0.007) (0.013) (0.012) 兄弟数 0.0181*** 0.00799*** 0.0317*** (0.004) (0.001) (0.008) 父 高校卒業ダミー 0.004 -0.001 0.024 (0.010) (0.015) (0.016) 父 短大・高専卒業ダミー -0.019 (0.033) 父 大学卒業ダミー -0.004 -0.018 -0.018 (0.011) (0.015) (0.023) 母 高校卒業ダミー -0.0327*** -0.0294** -0.0376* (0.009) (0.013) (0.022) 母 短大・高専卒業ダミー -0.0626*** (0.006) 母 大学卒業ダミー -0.0487*** -0.047 (0.012) (0.033) 父と母の年齢差 0.00954*** 0.00857*** 0.0101*** (0.001) (0.002) (0.001) 母 1915~1919生まれダミー -0.0815*** -0.0590*** (0.003) (0.008) 母 1920~1924生まれダミー -0.0392*** -0.0403*** (0.009) (0.012) 母 1925~1929生まれダミー -0.0245** -0.004 (0.011) (0.020) 母 1930~1934生まれダミー -0.0277*** -0.013 (0.009) (0.018) 母 1935~1939生まれダミー -0.0482*** -0.0439*** -0.149*** (0.009) (0.011) (0.008) 母 1940~1944生まれダミー -0.0367*** -0.021 -0.0460*** (0.008) (0.016) (0.016) 母 1945~1949生まれダミー -0.0316*** -0.0464*** -0.0327** (0.010) (0.010) (0.015) 都道府県ダミー ○ × ○ 個人数 6014 1531 998 注:***, **, *はそれぞれ1, 5, 10%で有意であることを示す。 1940~1983 表A1 セレクション推定: Probit 限界効果 母の出産年齢が21歳以下ダミー

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