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■談話室
CERN Summer Student Programme 2017 活動報告
大阪大学理学研究科物理学専攻博士前期課程1年
真 利 共 生
[email protected] 2017年11月27日
1 はじめに
私は6月5日から8月11日までの10週間、CERN Summer Student Programme 2017 に参加した。今年は世界中から約 340 人もの学生が、物理やエンジニアリング、コンピュー タサイエンスなど幅広い分野から集まった。学生は配属先 の実験チームで各々の研究を行うだけでなく、講義や施設 見学、ポスターセッションなど様々な催しに参加すること ができる。私はEP-DT-FSに配属され、Single Wire Proportional
Chamber(SWPC)を用いて、流量計の評価といったLHCガス
システムに関する基礎的なR&Dを行った。このレポートは 私が本プログラムで体験したことについて報告するもので ある。
2 活動
2.1 講義
6月末から 6週間にわたり、平日の午前には講義が行わ れた。内容は素粒子理論、宇宙論、検出器、加速器、物理 解析、エレクトロニクス等々、非常に多種多様で驚かされ た。プログラム後半には、放射線医学といった少し毛色の 違う講義もあり、最後まで通して楽しむことができた。講 師はヨーロッパの大学や研究機関(CERNを含む)から招待さ れ、ときにはジョークを交えて学生を笑わせたり、学生に 質問を投げかけたりするなど、アクティブな講義を作り出 してくれた。講義の出席人数や最後の拍手の大きさは、そ の講義がいかに素晴らしいものであったかを表現しており、
さながらオーケストラのコンサートのようであった。
図1 講義室の写真
講義資料はすべてウェブページ[1]に掲載されており、必 要に応じて復習できる環境が用意されていた。講義内容を その講義中にすべて理解することは難しかったため、この システムは非常にありがたかった。
2.2 実験
2.2.1 EP-DT-FS
私はSummer StudentとしてEP-DT-FS(Experimental Physics – Detector Technologies – Fluidic Systems)というガス検出器グ ループに配属された。私のSupervisorであるBeatrice Mandelli 氏曰く、このグループはすべての実験に関わりがあるとの ことで、これを聞いたときは少し感動した。すべての実験 というのはもちろんATLAS、CMS、Alice、LHCbのことで ある。同じ研究グループの学生たちが各々CMSやAliceに 飛び回っていたことから、確かに複数の実験に関わりがあ るらしい。そのため研究内容も人によって大きく異なり、
例えばBeatrice氏はガス検出器に封入するガスの新しい配
合を試していた。また私の研究を最も支えてくれたTechnical StudentのGuilio Candreva氏は、GC(Gas Chromatography)を 用いて各実験のガス供給ラインのモニタリングをしていた。
Guilioと同じTechnical StudentであるMara Corbetta氏は、
GIF++(Gamma Irradiation Facility)でのGEM(Gas Electron Multiplier)の試験に向けて準備を進めていた。配属直後から 最も親しく接してくれたVincent Alex Bernasconi氏は、GC を用いた解析やいくつかの新しいセンサーの導入を進めて いた。
図2 EP-DT-FS の皆さん
右からRobert、Beatrice、Guilio、Mara、Vincent、私 143
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2.2.2 実験
研究を めるにあたり、ま ガス検出器の 理や り いについて学 必要があったため、実験物理の 科 や SupervisorのPhD論 [2]に を通した。 を 通り え ると、 に 報が されている イルから、エ ル ースペクトルを するためのプログラムを作 した。
は 報をテ スト で していたが、GIF++
における レート試験に備えて、より ータサイ の さ い イ リ での 出しを導入した。
トウェアの準備を えると実験室 (Build.256) に 動 し、設備や の 意について を けた。とりわけ されたこととして、ガス検 器のアラームが聞こえた らとにかく 難することと、放射線 の 理を するこ とである。そしてようやく SWPC のセットアップにとり かかった。実 に 用した SWPC を図 3 に す。SWPC の中 には に平行に イ ーが 本 られており、写 真 から をかけている。SWPC の内 に流すガス には Ar/CO2 (70/30)を 用し、 のパイプはガスの 出 と供給をそれ れ っている。
図 実験で 用したS P
試験ではSWPC に55Fe線 (X線: 5.2 keV)を設 し、
出 は2 の 幅器を通してから モジュー ルで 出した。 にも環境パラ ータとして、 、
、ガス中の 素 と をモニターしていた。
2.2.3 SWPC
SWPCが 常に動作していることを確 し、またHVや ADCの といった動作環境を するため、いくつかの 異なる で、SWPCの を えながらトリガーレー トを した(HVス ン)。例として、線 を さ せたときのHVス ンの様子を図4に す。線 が 加するとテ スト (txt)で した ータレートは約8 kHz で しているが、 で イ リ (bin)では ー タをすべて できていた。後で、 イ リ の最大レー
トは約33 kHzであることが イ の から確 でき、
の 出しの のレートを できることが ら かになった。
またSWPCの インの についても試験を行った。
SWPCは非常にシンプルな を つガス検出器であり、
や の が インに大きく作用する。これらの
を しつつSWPCを1週間 し、 インの 動が1%
内に まっていることが確 できたため、後 する流量 計等の評価に問 なく 用できると した。
図 の異なる線 を用いた Vス ン
2.2.4
LHCのガスシステムに新しく導入する流量計に関して、
アウトガス等のエイジング の を べた。流量計の 評価に用いたセットアップを図5に す。SWPCの 流 に試験用の流量計を り け、 流 には 素計と 計 を導入した。ガス中の 物が 加すると、SWPCの イ ンが することが られており、流量計のアウトガスを SWPCと 流 のセンサーの でモニターできるように している。
図 流量計の 評価のためのセットアップ
図6は流量計を り けた でSWPCの インを した である。 インの 動は1週間で±3% 内に まっ ており、これは流量計にエイジング がないことを表し ている。
図 S P の インの 間 流量計導入後
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3 活
人で に 2 月 した 験がなかったため、
このプログラムが まる前は少し していた。しかし、
してす に日本人の学生や のSummer Studentと交流 でき、生 のためのア イスを多く けたため、 な 要素は少なかった。ただ が 分に えないことで を感じることは多く、 の を っていたことを後 した。
平日の午前は講義に出席し、午後は研究プログラムに り んだ。 週で行われる研究グループの ーティングは、
進 の報告と研究の 論を同 にできる であり、実験と の の でとても になった。 で 日はヨー ロッパの各 を れ、様々な を で感じることができ た。
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研究プログラムで配属されたグループの学生を見ている と、 分の意見をはっきりと する人が多く、これから 研究を める で 見習いたい だと感じた。またこ のプログラムに参加できたことを 機に、日本でも に
れる を けたいと う。
5 に
Summer Student Programmeが学 生向けのためか、研究プ ログラムの課 が で少し物 りなかった。実験のセッ トアップはスタッ がすべて作 してしまい、私の は した ータの解析だけであった。参加期間が10週間と して くないため、配属先の研究グループでより専 的 な課 に り むことができれば、さらに いプログラム になると う。
また の参加 は の ランスが たれていたが、
日本人の は どく っており、少し だった。最 先 の研究を体験できる な機 であるため、 年 は の学生にも参加して しい。
6 に
CERN Summer Student Programme 2017 に参加するにあた り、多くの 々にお世 になりました。多 な中、
を いてくださった 、 に加えて必要な の をしてくださった 中 、プログラムの参 加手 きや 接での非常 応をしてくださった 様、KEK の皆様、本 にありがとう いました。
また、日本からこのプログラムに参加した 作くん、
本くん、 くん、CERNでの生 の手 けをしてくださっ
た先 、KEK 様、SupervisorのBeatrice Mandelli 氏、EP-DT-FSの皆様、Summer Student で り合った 人た ち、現 での生 を支えてくださった 々にも、この を
りてお し げます。
URL
[1] http://summer-timetable.web.cern.ch/summer-timetable/
[2] Mandelli, B. Detector and System Developments for LHC Detector Upgrades. CERN-THESIS-2015-044.
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