平成29年 7月
市原市
目次
はじめに... 1
第1部 避難所運営に関する基本的事項...2
第1章 総則...2
1 マニュアルの位置づけ...2
2 マニュアルの適用...2
3 避難所運営の重要性...2
4 マニュアルの修正...3
第2章 避難所の考え方...3
1 避難所とは...3
2 受け入れ対象者...3
3 必要最低限の生活の維持...4
第3章 避難所運営の基本方針...4
1 避難所の運営は地域住民の方々が主体で行ないます...4
2 要配慮者や女性の視点に配慮した避難所づくり...4
第4章 避難所の機能...5
1 生活場所...5
2 物資の提供...5
3 医療・保健...5
4 コミュニティ...5
第5章 避難所での生活で想定される事態...5
2 避難生活期(3日~2~3ヶ月頃)...6
3 終息期(発災3ヶ月から避難所を閉鎖する時期)...6
第6章 帰宅困難者...6
1 入・退所情報の管理...6
2 食料・生活物資等の提供...6
3 住居スペースの管理...7
4 情報の提供...7
5 要配慮者...7
第2部 避難所の開設と運営...8
第1章 開設に係わる初期対応...8
1 避難所施設の開錠...8
2 避難所施設の安全点検...8
3 避難者の受付・避難者名簿の作成...8
4 ボランティア等の協力依頼...9
5 避難者数の把握...9
第2章 避難所運営組織の設置...10
1 避難所運営に係る組織...10
2 避難所運営に係る組織図...12
第3章 避難所運営委員会の組織と業務...13
1 本部長(運営リーダー)・副本部長(運営副リーダー)の役割...13
2 居住組の役割...15
3 避難所活動班の役割...15
5 情報班の役割...22
6 施設管理班の役割...25
7 食糧・物資班の役割...30
8 保健・衛生班の役割...34
9 要配慮者班の役割...39
10 支援渉外班の役割...43
第4章 避難所の閉鎖...48
1 閉鎖方針...48
2 施設管理者及び市との調整...48
3 避難所の閉鎖...48
4 今後の避難所開設・運営に備えて...49
はじめに
大規模な災害が発生した場合、市はあらゆる施策を通じて、市民の皆 様の生命・身体及び財産を災害から保護するとともに、その安全を図り 発 災 後 の 市 民 生 活 の 再 建 や 安 定 ・ 復 興 を 図 る 役 割 が あ り ま す 。 発災後、行政と地域の方々が協力して行なわなければならないのが 「避難所運営」です。大規模災害が発生し、避難所が開設される事態に な っ た 場 合 に は 、 混 乱 し た 中 で の 避 難 所 運 営 が 予 想 さ れ ま す 。 東日本大震災では多くの方が避難所生活を余儀なくされ、様々な問題 に立ち向かいながら長期の避難所運営を行いました。また、平成 28年
熊本地震では、被災自治体の職員が避難所での業務に従事し、災害対策 本部に従事する被災自治体職員が不足したため本部機能に支障をきたし た 事 例 も 報 告 さ れ て い ま す 。 これらの教訓を受け止め、地域の方々が避難所の開設・運営は自分た
ちの問題として認識し、大規模災害時の避難所運営を確かなものにする 体 制 を 作 る こ と が 大 事 で す 。 避難所の生活は、避難者全員で協力することが大切です。しかし、各 個人の習慣の違い等から、様々な問題が発生することが予想されます。 また、発災後に避難した方々が、唐突に協力体制を構築する事は困難で あり、運営を軌道に乗せるまで時間を要することが想定できます。 その対策として、日ごろより、地域の避難所を中心とした「避難所運 営委員会」を立ち上げ、事前に避難所生活や使用場所等について話し 合 っ て お き 、 ル ー ル 化 し て お く こ と が 有 効 で す 。 本書は、地域の方々が協力して避難所運営が行なえるようにすること を目的として、避難所運営委員会が、災害前に事前に決めておくべき組 織体制、役割、検討事項などの標準的な事項をまとめたものです。各避 難所で使用する際には、地域や避難所となる施設の実情に合わせて内容
を柔軟に追加・修正・変更するなど常に地域の視点に立って実行性を高
め て い く 必 要 が あ り ま す 。 災害はいつ起るか分かりません。災害対策は、事前の検討や訓練を積 み重ね、日ごろの備えが最も重要となります。
第1部 避難所運営に関する基本的事項
第1章 総則
1 マニュアルの位置づけ
本マニュアルは、市原市内の避難所において、避難者や各町会、自主
防災組織等で組織する避難所運営委員会が自主的に避難所を開設する初 動から、管理・運営・閉鎖までの要領等を示したもので、内容は各避難 所 に 共 通 す る 事 項 等 を 記 載 し て い ま す 。 本マニュアルの内容については、それぞれの地域の特性や個々の避難 所の実情等に応じて内容の変更を行ない、より良いものにしていくこと を前提としています。
2 マニュアルの適用
本マニュアルを各避難所に即した内容に変えていく作業を、地域にお
ける避難所訓練や検討会等を通じて進め、避難所の開設・運営をできる
だけ円 滑かつ 効 率的 に 行 え る よう 取り 組んで いきま しょ う。 市原市は、地震においては市内の震度が5弱以上を記録した場合、災 害対策本部を設置し、市内の被害状況によって災害対策本部長(市長) が避難所開設を指示します。風水害においては、「避難準備・高齢者等 避難開始」が発せられた時点から適用します。
3 避難所運営の重要性
避難所は、被災地域の暮らしを支え、再出発するために大変重要な場 所です。東日本大震災では、多くの方が避難所生活を余儀なくされ、 様々な問題に立ち向かいながら長期の運営を行ってこられました。 これまでの避難訓練では、運営に従事することが期待されてきた市、
消防局、消防団が発災時に直ぐに駆け付けられないという事態を考慮せ ずに訓練を行ってきた状況も散見されます。東日本大震災や熊本地震の
教訓を心に受け止め、今後の避難所運営をより確かなものとすることが 大切です。
4 マニュアルの修正
市原市地域防災計画が見直された場合及び避難所運営委員会からの提
言があった場合は、適宜、見直し修正を行います。
第2章 避難所の考え方
1 避難所とは
避難所とは、地震等による家屋の倒壊、焼失などで被害を受けた人や、
現に被害を受けるおそれがある人が一定期間滞在して、生活の本拠地と するための施設です。
※ 避難場所とは、災害が発生したときに、生命の安全を確保するため に一時的に避難する場所
※ 緊急避難場所とは、津波警報等が発表又は津波の襲来が予想された ときに、生命の安全を確保するために、緊急一時的に避難する場所 市原市地域防災計画等において、避難所は、次のように定義づけら
れています。(抜粋)
(1)避難生活を必要とする方を一時収容し保護するため、市があらか じ め指定 し た 施 設 。(小・ 中学 校、公民館などの屋 内施 設)
(2)学校施設を避難所として開放する場合には、原則として、体育館
を 使 用 し 、 必 要 に 応 じ て 特 別 教 室 等 を 使 用 し ま す 。 (3)避難者1人当たりに必要なスペースは概ね4㎡として計算し、通 路等の必要スペースを差し引くと、避難者1人当たりの占有面積は 概 ね 2 ㎡ 程 度 と な り ま す 。 (4)避難者の性別を踏まえ、プライバシーの確保や生活環境を少しで も良好に保つよう運営時には考慮します。
2 受け入れ対象者
( 1 ) 住 家 が 被 害 を 受 け 、 居 住 の 場 を 失 っ た 方 ( 2 ) ライ フライン の被害 に よ り 、 日常生 活 が著し く 困 難 な 方 ( 3 ) 余 震 等 の 理由 に よ り 、自宅 で の 生 活 に不安 の あ る 方 (4)被災を受けた人や、現に被害を受けるおそれのある人には、地域 内で働く人や街に来ている人など市内外の帰宅困難者も含まれます。
3 必要最低限の生活の維持
(1)住宅の被災等により、自宅での生活が困難な者が避難生活を送る 場所です。被災者の住宅が回復されるまで、あらゆる応急仮設住宅
への入居ができるまでの一時的な生活の本拠地となるものです。 (2)災害時、避難所で支援できることには限界があります。避難者の
要望全てに応じるのではなく、避難者の「必要最低限の生活」のた めに必要なことから優先して対応します。
(3)できる限り普段の生活との差を少なくするため居住区画の整理や、 物資の配付等の「配慮」(特に高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児 子ども、日本語の話せない外国人、アレルギー等の慢性疾患を有す る方などへの配慮)を行います。
第3章 避難所運営の基本方針
1 避難所の運営は地域住民の方々が主体で行ないます
大規模災害が発生した場合には、徐々に避難者の数が増え、避難生活 が長期化することが見込まれることから、避難所の運営は、小学校区防
災拠点(町会・自主防災会等)の運営支援やボランティア等の協力のも と、原則として避難者の自主的な自治組織【避難所運営委員会】の運営 で行うことになります。
2 要配慮者や女性の視点に配慮した避難所づくり
「要配慮者」とされる方々にとっては、生活が急激に変化することか ら 、 支 援 に あ た っ て は 十 分 な 配 慮 が 必 要 で す 。 また、避難者一人ひとりの人権を尊重し、プライバシーの確保を図る とともに、被災時の男女のニーズの違い等、男女双方の視点に十分配慮 されるよう努めていくことが大切です。
第4章 避難所の機能
避難所は、災害時等において、住民の生命・身体の安全を確保するた めに必要な場所として、更には一時的な生活をするための施設として以 下の機能を有し、重要な役割を果たす場所です。
1 生活場所
家屋の損壊等により、自宅での生活が困難な者に対し、一定期間にわ たって、就寝や起居、トイレ等の場を提供します。
2 物資の提供
被災者に対し、食料や物資(毛布等や生活必需品)の提供を行います。
3 医療・保健
避難者の健康相談等の巡回サービスを行います。
4 コミュニティ
近隣住民同士で連帯感がわき、互いに励まし、助け合い、効果的な組 織活動を行うことができます。
第5章 避難所での生活で想定される事態
1 発災直後の混乱期(発災から2~3日目まで)
大規模災害の発生により、見慣れた街の様相が一変するとともに、多 数の避難者が避難所にやって来ます。併せて、道路や鉄道をはじめ、電 気、ガス、水道、電話等のライフラインが寸断されて、都市機能が麻
痺 ・ 混 乱 が 生 じ ま す 。
避難所への収容者も、地域住民の他に他の地域からの帰宅困難者の受 入 れ な ど も 想 定 さ れ 、 避 難 者 数 は ピ ー ク を 迎 え ま す 。 また、情報もスムーズに行き渡らず、避難所運営委員会等による管理 運営などが円滑にいかない場合には、避難所が混乱します。
2 避難生活期(3日~2~3ヶ月頃)
避難所の運営体制が確立され、避難所での生活が日常的に繰り返され ます。避難所の生活に慣れるに従い、水や食料の配分、トイレ、風呂、
ゴミ処理、プライバシー、健康管理など、避難者から多くの要望や問題 が生起します。
3 終息期(発災3ヶ月から避難所を閉鎖する時期)
災害の終息、避難所の統合、仮設住宅の建設等により、長かった避難 所生活が終息する時期です。学校も通常の授業を開始します。
第6章 帰宅困難者
帰宅困難者を避難所に受入れる場合、無用な混乱を避け、避難所を円 滑に運営するためには、地域住民と帰宅困難者相互の避難事情等を考慮 し て 対 応 す る 必 要 が あ り ま す 。 そのため、以下のような事項をあらかじめ検討しておくことが必要で す。また、市では駅前付近の大規模収容施設(公共施設、民間施設)と の間で協定を締結し、帰宅困難者を一時的に受入れる施設を順次指定し ます。
1 入・退所情報の管理
地域住民との融和や公平感(お互い様の気持ち)を醸成することを旨
として、居住場所の配置や食料・物資の調達と配分及び避難所の安全対 策を考慮して、帰宅困難者については、入・退所の管理を行います。
2 食料・生活物資等の提供
帰宅困難者に対しても、地域住民と同様に、水・食料・毛布といった 生 活 物 資 を 提 供 し ま す 。 また、物資は、原則として、地域住民と帰宅困難者に平等に配分する
ことが望ましいでしょう。
3 住居スペースの管理
帰宅困難者は、交通機関の復旧等によって徐々に解消されていくこと から、地域住民用と帰宅困難者用の居住スペースを分離しておくことが
大 切 で す 。
この際、屋外のスペースや近隣の利用可能な施設についても、活用法
を検討しておくことが望ましいでしょう。
4 情報の提供
各地の被害状況、公共交通機関の復旧状況、道路の通行制限情報、天
気予報、災害用伝言ダイヤルの利用方法など、各種情報の提供する必要 があることから、これらの情報の提供要領についての検討が必要です。
5 要配慮者
帰宅困難者の中に傷病者、妊産婦、障がい者等の配慮者がいる場合に
ついては、地域住民の要配慮者と同様の利用環境を確保することが大切
です。