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§5 高次偏導関数 , 微分の順序交換 , Taylor の定理 演習問題 2 解答

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Academic year: 2021

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§5 高次偏導関数 , 微分の順序交換 , Taylor の定理 演習問題 2 解答

問題の難易度の目安【基礎】899 【標準】889 【発展】888

1

(899)(偏微分作用素1 ) 以下の問いに答えよ.

(1) fはC2級とする.

3 ∂

∂x + 2 ∂

∂y 2

f をfxx, fxy, fyyを用いて表せ.

(2) 3 ∂

∂x + 2 ∂

∂y 2

ex+2yを求めよ.

解 (1) fをC2級とすると,fxy =fyxすなわち ∂2f

∂y∂x = ∂2f

∂x∂y が成り立つ.したがって,

3 ∂

∂x + 2 ∂

∂y 2

f =

3 ∂

∂x + 2 ∂

∂y 3∂f

∂x + 2∂f

∂y

= 9∂2f

2x + 6 ∂2f

∂x∂y + 6 ∂2f

∂y∂x+ 4∂2f

2y

= 9∂2f

2x + 12 ∂2f

∂y∂x+ 4∂2f

2y

=9fxx+ 12fxy+ 4fyy.

(2) f(x, y) = ex+2yとおくと,明らかにfはC2級でありfx =ex+2y,fy = 2ex+2yより fxx =ex+2y, fxy =fyx = 2ex+2y, fyy = 4ex+2y.

ゆえに,(1)の結果を用いると

3 ∂

∂x + 2 ∂

∂y 2

ex+2y = 9ex+2y + 12·2ex+2y + 4·4ex+2y

=49ex+2y.

2

(899)(熱方程式)

t >0,−∞< x <+∞で定義された関数u(t, x)に対して

ut(t, x) =uxx(t, x), (t, x)∈(0,∞)×R (H) を(1次元)熱方程式という.熱核とよばれる関数

p(t, x) = 1

√4πtex

2 4t

(2)

は熱方程式(H)を満たすことを示せ.

解 p(t, x) = 1

√4πtex

2

4t に対して,

px = 1

√4πt

−2x 4t

ex

2 4t, pxx = 1

√4πt

"

−2x 4t

2

− 1 2t

# ex

2

4t · · ·1

であり,

pt =− 1 2t√

4πtex

2

4t + 1

√4πt x2

t2

ex

2 4t

= 1

√4πt x2

4t2 − 1 2t

ex

2

4t · · ·2

であるから,1 ,より,2 pt=pxxを満たすことがわかる.したがって,pは熱方程式(H)の解 である.

3

(889)(chain rule)

f(r)は1変数rのなめらかな関数とする.3変数関数u(x, y, z)を u(x, y, z) :=fp

x2+y2+z2

で定義する.このとき,

(∆u=) uxx+uyy +uzz =f00(r) + 2 rf0(r) となることを示せ.

解 r =p

x2+y2+z2とおく.r2 =x2+y2+z2だから,両辺をxで偏微分して,2rrx = 2r すなわち,rx = x

r · · ·.同様に,1 ry = y

r· · ·,2 rz = z

r· · ·.ゆえに3 chain ruleによりを1

用いると

ux(x, y, z) =ur(x, y, z)rx =f0(r)x r. したがって,

uxx(x, y, z) = (urrx)rrx =urr(rx)2+ur(rx)rrx

=urrx2

r2 +urxr r − x

r2 x

r

=f00(r)x2

r2 +f0(r) xxr

r2 − x2 r3

.

(3)

ここで,再びr2 =x2+y2+z2より両辺をrで微分して,2r = 2xxr,すなわちxxr=r.これ を上式に代入して,

uxx =f00(r)x2

r2 +f0(r) 1

r − x2 r3

· · ·4 . 全く同様にして

uyy =f00(r)y2

r2 +f0(r) 1

r − y2 r3

· · ·5

uzz =f00(r)z2

r2 +f0(r) 1

r −z2 r3

· · ·6 .

4 ,5 ,を足し合わせて6 x2+y2+z2 =r2を用いると

uxx+uyy+uzz =f00(r)x2+y2+z2

r2 +f0(r) 3

r − x2+y2+z2 r3

=f00(r) + 2 rf0(r).

4

(889)(偏微分作用素2 )

f(x, y, z)はなめらかな関数とし,2つの偏微分作用素∆, Dをfに対して,

∆f := ∂2f

∂x2 +∂2f

∂y2 +∂2f

∂z2 Df :=x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z で定義する.このとき,以下の問いに答えよ.

(1) ∆(Df) = D(∆f) + 2∆f を示せ.

(2) ∆f = 0のとき,∆ ((x2 +y2+z2)f)をfとDF を用いて表せ.

(3) ∆f = 0のとき,∆

∆ ((x2+y2 +z2)f)

= 0であることを示せ.

解 (1) fはなめらかだから偏微分の順序交換が自由にできる.Df =x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z で あるから,

∆(Df) = ∂2

∂x2 + ∂2

∂y2 + ∂2

∂z2 x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

= ∂2

∂x2

x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

+ ∂2

∂y2

x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

+ ∂2

∂z2

x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

· · ·1

(4)

ここで, ∂

∂x

x∂f

∂x

= ∂f

∂x +x∂2f

∂x2 だから,

2

∂x2

x∂f

∂x

= ∂f

∂x ∂f

∂x +x∂2f

∂x2

= 2∂2f

∂x2 +x∂3f

∂x3

= 2∂2f

∂x2 +x ∂

∂x ∂2f

∂x2

. ゆえに,

2

∂x2

x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

= 2∂2f

∂x2 +x ∂

∂x ∂2f

∂x2

+y ∂3f

∂x2∂y +z ∂3f

∂x2∂z

= 2∂2f

∂x2 +

x ∂

∂x +y ∂

∂y +z ∂

∂z

2f

∂x2

= 2∂2f

∂x2 +D ∂2f

∂x2

· · ·2 . 同様に,

2

∂y2

x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

= 2∂2f

∂y2 +D ∂2f

∂y2

· · ·3 ,

2

∂z2

x∂f

∂x +y∂f

∂y +z∂f

∂z

= 2∂2f

∂z2 +D ∂2f

∂z2

· · ·4 .

2 ,3 ,を4 へ代入して1

∆(Df) = 2 ∂2f

∂x2 + ∂2f

∂y2 + ∂2f

∂z2

+D ∂2f

∂x2 +∂2f

∂y2 + ∂2f

∂z2

= 2∆f +D(∆f) となり,証明された.

(2) ∆ ((x2+y2+z2)f) = ∂2

∂x2 + ∂2

∂y2 + ∂2

∂z2

((x2+y2+z2)f)において,

∂x (x2+y2+z2)f

= 2xf+ (x2+y2+z2)∂f

∂x だから,

2

2x (x2+y2+z2)f

= ∂

∂x

2xf+ (x2+y2+z2)∂f

∂x

= 2f+ 2x∂f

∂x + 2x∂f

∂x + (x2 +y2+z2)∂2f

∂x2

= 2f+ 4x∂f

∂x + (x2+y2+z2)∂2f

∂x2.

(5)

同様に,

2

2y (x2+y2 +z2)f

= 2f + 4y∂f

∂y + (x2+y2+z2)∂2f

∂y2

2

2z (x2+y2+z2)f

= 2f+ 4z∂f

∂y + (x2+y2+z2)∂2f

∂z2 である.以上の計算から∆f = 0に注意して

∆ (x2+y2+z2)f

= 6f + 4

x∂f

∂x +x∂f

∂x +x∂f

∂x

+ (x2+y2+z2) ∂2f

∂x2 + ∂2f

∂y2 + ∂2f

∂z2

= 6f + 4Df + (x2+y2+z2)∆f

=6f+ 4Df.

(3) (2)の結果を用いて,

∆ (x2+y2+z2)f = ∆ (6f+ 4Df) = 6∆f + 4∆(Df) · · ·5 . fは∆f = 0をみたし,さらに(1)の等式より

∆(Df) =D(∆f) + 2∆f = 0.

よってこれらをへ代入すれば,5

∆ ((x2+y2+z2)f)

= 0となり,証明が完了した.

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