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スプレー型感圧コーティングの開発と周波数応答性評価

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Academic year: 2021

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(1)

スプレー型感圧コーティングの開発と周波数応答性評価

林竜徳

*1

,石川仁

*1

,坂上博隆

*2

東京理科大学

*1

,宇宙航空研究開発機構

*2

非定常流現象の表面圧力面計測として,多孔質基板に色素を吸着させた高速応答型 PSP が研究されてい る.その中で陽極酸化皮膜型感圧コーティング(Anodized Aluminum-PSP, AA-PSP)は最速の応答性を示し,

非定常計測に多く用いられている.しかしながら,陽極酸化はアルミ素材への適用に限定され,AA-PSP の各 素材への適用性が課題として残されている.本研究は,あらゆる素材へ適用可能な,ポリマを使用したスプレ ー型感圧コーティング(sprayable PSP)の開発を目的とする(図 1).色素は PSP として代表的に用いられている ルテニウム錯体,ポルフィリン,ピレンから,それぞれバソフェンルテニウム(Ruthenium),白金ポルフィリン

(PtTFPP),ピレンスルホン酸(Pyrene)を選択した.スプレー型 PSP の基盤は多孔質粒子としてシリカゲル

(SiO

2

),ポリマとして RTV を用いた.基盤はスピンコートを用いてアルミ片に適用し,色素溶液中にディッピング することで色素を基盤表面に適用した(図 2).ディッピングする上で色素溶液の溶媒が重要な要素の一つと考 えられる.本試験ではバスフェンルテニウムに対してトルエン,ジクロロメタン,クロロホルムを用いた.同様に 白金ポルフィリンに対してはヘキサデカン,ヘキサン,アセトンを,ピレンスルホン酸に対してはジクロロメタン,

クロロホルム,アセトンを用いた.図 3 に示す分光計測システムを用い,圧力、温度を制御した環境下で開発し た PSP の発光スペクトルを計測した.評価項目は発光強度,圧力感度,温度依存性である.発光強度は圧力 と温度が一定(25[℃],100[kPa])の発光スペクトルから評価し,発光ピークから±20[nm]の発光スペクトルを 積分した値を発光強度として求めた(図 4).発光強度が大きい程,S/N 比が上がるのでセンサとして優れてい る.図 5 に色素と溶媒の違いによる発光強度を示す.バソフェンルテニウムではジクロロメタン,白金ポルフィリ ンではヘキサン,ピレンスルホン酸ではクロロホルムが高い発光強度を示すことがわかった.基準温度 25[℃]

で圧力を 5~120[kPa]に変化させ,その際の発光強度を圧力に対してプロットした(図 6).圧力感度はこのプロ ットにおける基準圧力 100[kPa]での傾きによって定義する.傾きが大きいほどセンサとして圧力感度が高いこ とを示す.溶媒による影響がみられるが,色素によって大きく感度が異なることがわかった(図 7).ルテニウム と白金ポルフィリンで感度は 0.8[%/kPa]以上であることがわかった.温度依存性に関しては(図 8,図 9),溶媒,

色素ともに大きく影響することがわかった.圧力センサとしては温度依存性の値が小さいことが望ましい.今後 は圧力応答性についても評価し,溶媒,色素による影響を詳細に調べる.

多孔質バインダ

多孔質粒子 色素

ポリマ層 ポリマバインダ

図 1.スプレー型 PSP の概念図

(2)

バインダ(濃度一定)

ポリマ→ RTVゴム 多孔質粒子 → SiO

2

溶媒 → ジクロロメタン

ピ ンコ ー ト

スピ ンコ ー

アルミ片 ト

色素

色素 溶媒

バソフェンルテニウム 白金ポルフィリン ピレンスルホン酸

トルエン クロロホ

ルム ジクロロ メタン

アセトン ヘキサデ ヘキサン

カン

クロロホ アセトン ルム ジクロロ メタン

色素と溶媒 を変化させ 特性評価

図 2.スプレー型 PSP の作成法

光源

モノクロメータ ミラー

温度コントローラ 励起

回折格子

フォトディテクタ

スペクトル

圧力コントローラ 発

分光蛍光光度計 概略図

図 3.PSP 評価装置

50 100 150 200 250 300

550 600 650 700

lu m ine sc en ce s p ec tr um

wave length [nm]

0 1 10

5

2 10

5

3 10

5

4 10

5

5 10

5

6 10

5

Rutenium PtTFPP Pyrene

si gnal lev el

ト ル エ ン

ジ ク ロ ロ メ タ ン

ク ロ ロ ホ ル ム

ヘ キ サ デ カ ン

ヘ キ サ ン

ア セ ト ン

ジ ク ロ ロ メ タ ン

ク ロ ロ ホ ル ム

ア セ ト ン

図 4.発光強度の決定(色素:白金ポルフィリン,溶 媒:ヘキサンの発光スペクトル)

図 5.色素と溶媒の違いによる発光強度

(3)

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2

0 20 40 60 80 100 120 140

I ref/I

perssure [kPa]

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

力感度 溶媒 関係 Rutenium PtTFPP Pyrene

pressure sennsitivity [%/kPa]

図 6.圧力較正試験結果(色素:白金ポルフィリン,溶 媒:ヘキサン)

図 7.色素と溶媒の違いによる圧力感度

0.8 0.9 1.0 1.1 1.2

0 10 20 30 40 50 60

I/I ref

temperature [℃]

-1.0 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0

温度依存性と溶媒 関係 Rutenium PtTFPP Pyrene

te mpe ra ture de pe ndenc y [% /

]

ト ル エ ン

ジ ク ロ ロ メ タ ン

ク ロ ロ ホ ル ム

ヘ キ サ デ カ ン

ヘ キ サ ン

ア セ ト ン

ジ ク ロ ロ メ タ ン

ク ロ ロ ホ ル ム

ア セ ト ン

図 8.温度較正試験結果(色素:白金ポルフィリン,溶 媒:ヘキサン)

図 9.色素と溶媒の違いによる温度依存性

参照

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