長崎大学工学部研究報告 第31着 第57号 平成13年 15
小型 シロッコファンの乱流騒音について
Tu r b u l e n tNo i s eGe n e r a t e dbyaSma llSi r o c c oFa n
畠山 美 * ・佐 々 木 壮 ‑ ** ・児 玉 好 雄 **
林 秀 千 人 ** ・後 藤 健 一 ***
by
MakotoHATAKEYAMA*,SoichiSASAKI**,YoshioKODAMA**,
HidechitoHAYASHI**andKenichiGOTOH***
WemadeaJleXpenmentalandatheoreticalinvestlgationorLtheturbulentnoisegeneratedbyasndlsiroccofaLn.
OneoftheimpellcrinthisexpenmenthasuniqueStructure,Whichisputtheupperimpellerwiththelargeinner diameterupontheloweronethathassmallerinnerdiameteraJldsameouterdiameterastheupperimpeller.This impellerwasnameddual‑cascadeimpe1ler.Itisexpectedthatthefanefficiencywith dual‑cascadeimpellertxcome higherthaLnthegeneralsiroccofanbecauseofcontrolledthepressurelossbyreversednowatuppersideofthespaJl. Moreover,WesuggestedthetheoreticalwakechaLraCteriSticsofthebladeinordertopredictthettJZbulentnoise;the relativevelocltyandthewidthofthewakeconsistedthesepamtionpolntOntheforwardblade.ThepressureCOefGcient aJldtheefficiencyofthefan with dual‑cascadeimpellertxcam ehigherthaJlthegeneral siroccofaJlatthereg10nOf high nowrate(4>0・19)・Intwotypesofthesmallsiroccofans,thesoundpressurelevelofturbulentnoisewith suggestedwakechamcteristicswerepredictedwithin2.4dBerrorsincomparisontomeasuredvalue.
1,序論
小型遠心 フアンの羽根車 は文字通 り小型の装置に用 いられ るために,そのスパ ンや外径 を大 きくす ること が出来ない場合が多い. このため羽根車 を構成す る業 の形状や羽根車の構造その ものが ,フアンの空力特性 を大 きく左右す ることになる.また,新たにフアンを 設計す る際は,実際の使用状況下で問題 となる重力餐 音の予測 も含めた開発が望 まれ る‖x2)
小型遠心 フアンの研究の一例 として ,著者 らの一部 は多菓 ラジアル フアン(3)の研究 を行って きた. この フ ァンの空力特性 に関す る実験では ,羽根車の内径が小 さい程 ,前面 シュラウ ド近傍で生 じる逆流の領域が広 がることを示 してお り,これがフアンの圧力損失の原 因となることを指摘 している. しか し,空力特性の向 上 を目的 として羽根車の内径 を大 きくす ると代表位置 14)【5)における相対速度が増加 し,フアンか ら発生す る 乱流鼻音 を増加 させ る原因 となる.
本研究の対象 となる小型 シロ ッコフ ァンの羽根車 は,これ らの相矛盾する関係 を解決す るために開発 さ れたものである. この羽根車はスパ ンの上側で逆流が 生 じると考 えられ る位置 を隔壁によって仕切 り,外径 が等 しく内径の異なる2つの羽根車 を重ね合わせた特 殊 な構造 をもつ (以下 ,二重糞列羽根車 と称す). こ の上側の羽根車 による動圧の上昇が逆流による損失 を 抑制 し,これに伴 う小型 シロッコファンの空力特性の 向上が期待 され る.
シロッコファンは前傾業の多業遠心 フアンであるた め ,児玉 ら(4)(5)によって捷案 されてい る多翼 ラジアル フアンの乱流阜音の予測理論が応用可能である.この 予測理論 を適用す る際 は鼻音 に関与す る二つの因子 , すなわち,相対速度 と後流の 幅 を適切 に見積 もること が必要 となる.後流の渦放出に伴 う単独糞か ら発生す る空力餐音に関す る基礎研究(6)(7)では ,重力脊音の音 源は物体表面上で流れがは く離す ることによって生 じ
平成13年4月20日受理
'生産科学研究科博士後期課程 (Graduatestudent,GraduateSchoolofScienceandTeclmology) 相磯械 システム工学科 (Depar(l舵ntOfMechimicalSystemsEnginccring)
JH'生産料学研究科博士前期課程 (Graduatestudent,GraduateSchoolofScien∝ andTechnology)
16 畠山 其 ・佐々木壮一 ・児玉 好雄 ・林 秀千人 ・後藤 健一
る圧力変動によるものであることが示 されている. し たがって ,はく離位置の推定 とそれ を考慮 した乱流鼻 音の予淵は ,羽根ヰおいて もこれ と共通す る重要 な現 象 として捉 えなければならない.
本報では,二重翼列羽根車 と通常の隔壁がない羽根 車 との構造上の違いがシロッコファンの空力特性へ与 える影響 を訴査 した.また,シロッコファンに用い ら れ る前傾翼 を通過する流れの特性 を考慮 してはく離点
を推定 し.その後流の請量 を決定す る方法 を授業 した.
これ らの後流の請JLを用いて送風機か ら発生す る擬音 の音圧 レベルの予淵 を行い実淵値 との比較 を行った.
2,おもな紀号 ao:音速 Tn/S
β :羽根枚数
C‑,a‑:流線の位置ベク トル
C:翼弦長 m D :後流のl梅mm D,:翼厚 mm
Do:羽根車の外径 mm E :音響エネルギーW
∫ :周波数 Hz
h :スパ ン方向の距離 mm K.:比寮音 レベル dB
∫:流線の移動距離 … i :軸動力 w
L,:スパ ン長 さmm N :回転数 rpm Pi:翼の位置ベク トル
ps:静圧 pa
P.:全圧 pa または mmAq po:最小可聴音庄 pa
Q :流量 m3/see SPL:音圧 レベル dB
Uo:羽根車外緑の周速度 nJs
ul:羽根車入口側 における周速度 m/s
v,:半径方向速度 nvs w :相対速度 m/s
W.:は く離点 における相対速度 JTVs
z :音源 と概淵点 との距離 m α :スクロールの広が角 deg.
p b2:設計出口角 dcg.
β2:相対流出角 deg.
8 :出口偏差角 deg.
ヮ :効率 A :動力係数
p :空気の密度 kg/m3
6 :前縁か らはく離点 までの距離 mm
≠ :流量係数 少 :圧力係数
3,乱流曝書について 3.1 乱流騒音の基礎式
深野 ら(8)は,後流の渦放出に伴 う乱流単音の基礎式 として ,式(1)を捷案 している.
E
・ 7
EC p l
sw DWAdh/(24触 。') (1) ここで ,Eは音響エ ネルギー ,Bは羽根枚敷, pは空 気の密度 ,Dは後流の頼,Wは真に対す る相対速度 , hはスパ ン方向の距離,aoは音速である.羽根車 か らZ離れ た回転軸上の親沸点の音圧 レベル spLと式(1)の音響エネルギーの関係は ,読 (2)で与 えら れ る.
SPL‑10tog,0(3fn。E/馳 2p.2) (2) ここで,Zは音源 と槻測点 との距離,poは最小可聴音 圧070=2.0×105pa)である. この予溺式 は小型遠心 フT ンか ら発生す る美浦値の乱流寮音の音圧 レベル を±
2dBの精度で予測 している(l)12)(41(5).予瀦式 中の後流の 轄Dと相対速度Wは羽根車 を通過す る流れによって決 定 される値であり,乱流廉音 を予測す る上で重要 な値
となる.
3.2 漬勤モデル
図1は前傾翼の後流の流動 モデルを示 したものであ る.羽根車の出口側 で淵定 され る相対流 出角p2は , 滑 り速度の影響で設計出口角βb2よりも出口偏差角6
だけ小 さくなる.流れは正圧面倒で翼面に沿 って流れ , 負圧面倒では く離点Sの位置か らβ,の角度で後流中へ 流出すると仮定す る.乱流蝦音の音響エネルギーの変 化は.このはく離点での渦放出による震表面上の圧力 変動によるもの と考 えられる(6)(7)
3.3 は く離点の検出法
図2は羽根早の一枚の前傾業の円弧abを離散的なn 個の点piで表 した ものである.計算上の円弧abはltX氾
点で構成 されている.は く離点の位置は,以下の よう に して定めた(9).糞 と流れの関係 が美浦値 の出口偏差 角 Sを満たす ように,流線cdを円弧abの後縁側 に作成 す る. この流線cdが円弧血 と交わる場合は ,円弧ab上 に2つの交点が存在す ることになる.これ ら2つの交点 の間に存在す る円弧ab上の点タ,の個牧 をmとす る.沈
小型 シロッコファンの乱流廉音について
線cdを図中の接線 Eの方向にdlずつ移動 させ ると,流 線(C'd')が円弧abの接線 に近づ いた ときmの個数 は1と なる. この位置 をは く離点 とした.
交点の検出には式(3)の関係 を用いた.
X.‑S・A.‑t・B
ただ し
XL=p ‑c
A,‑Ill‑I: Bid‑C
(3)
ここで ,p‑,は前傾巽の円弧 を形成す るt'番 目の点の位 置 ベ ク トル, C‑とd‑は流線 を決定す るための位置ベ ク トル で あ る. この時 ,円弧abの 微小 区 間の線 分p,. pi.Iと流線cdが交点 を持つ とき,式(3)の Sとtのパ ラ
メータは式(4)を満足す る.
Fig.ISchematicdiagramofthewake
Fig.2Relationshipbetweenabladeandthestreamline
0<S<1.0,0<t<1.0
17
(4)
3.4 相対速度 と後流の編
羽根車の人口側の相対速度Wlは ,式(5)の関係 で決 定 した(4… 10)
Wl=(V,12+U12)i/2 (5)
ここで,Vrlは羽根車 入口側の半径方 向速度,上月 ま羽 根車 人口側の周方向速度である.本研究の廉音予測で は式(1)で定義 され る相対速度Wに ,は く離点の位置 に お け る流れの特性 を用 い る.は く離点 での相 対速度 wsは ,入口側 と出口側の相対速度 が巽弦長 に沿 って 直線的に変化す ると仮定すれば ,式(6)で与 えられ る.
Ws=Wl+(W2‑ Wl)6/C (6) ここで,Jは巽の前縁 か らは く離点 までの距離 で あ る.
3.3節 で述 べ たは く離点の検 出で ,図2の流線(C'd') は ∈方 向 にJ移動 してい る. したが って ,は く離 した 流れ と巽厚 を考慮 した後流の幅Dは ,式(7)となる.
β=β∫十Jsin(β2) (7) ここで,D,は巽厚であ り,LEi図2の流線cdとそれ を平 行移動 したは く離点での流線C'd'との間の移動距離で ある.
4,実験装置および実験方法 4.1 実験装置
図3は ,本研究 に用いた実験装置図 を示 した もので ある.吸い込み口の ノズルは上板 にベア リングを取 り 付 けることで ,円周方向に自由に回転で きるように設 計 している.スクロール ケーシングの出口側 には接続
(a)Frontview
(b)sideview
Fig.3Expenmentalapparatus
18 畠山 真 ・佐々木壮一 ・児玉 好雄 ・林 秀千人 ・後藤 健一
管 を介 して ,静圧孔 ,ハニカム.オ リフ ィスがJIS規 格に準拠 して取 り付けられている= ). また,管路やオ リフィスによって生 じる負荷特性 を考慮 し,作動点が 最高効率点 よ りも高 くなるよ うに補助 フアン(日本 プ ロア製;EC‑75)を接続 した.流量 は補助 フアンの吐 き 出 し管出口側の ダンパーで調整 され る.
図4にはスクロールケーシングの概要が示 されてい る.スクロールケーシングは平行な上下の壁に挟 まれ てお り,側壁はスクロールの広 がり角 aによって変化 す る対数 ら旋の形状 となっている.本報では,広 が り 角aが6.00の スクロール ケーシングを用いた実験結 果 について示す.羽根車 出口側の流動様相 は5孔球 ピ
トー管 を用いて測定 した.円周方向の測定位置は図中 のMPlか らMP4までの4点 と し,半径方向へ は羽根車 の外縁 より10mm外側の位置で測定 した. また ,スパ ン方向へはMPlか らMP4の位置で5mm間隔お きに11点 測定 し,上側 と下側の点 を除 く9点 を採用 した.
フアンか ら発生す る鼻音の測定位置は送風機回章云軸
Fig.4.Scrollcaslng
Fig.5.Dual‑cascadeimpeller
上で ,スクロールケーシング上面 か ら1m上流の点で ある.騒音計か らの出力はFFTアナ ライザー (小野測 器製 ;cF‑360)で周波数分析 がな され るとともに , 全帯域音圧 レベルが測定 されている.この時 ,周波数 解析の窓関数にはハニ ングが用い られている(3).
4.2 供拭羽根車
図5は二重巽列羽根車の概耕写真 を示 したものであ る.羽根車の某形状は前傾巽 が採用 されている. この 羽根車は上下の羽根車の弦節比 を近づけるために ,上 側が120枚 ,下側が100枚の異で構成 されている.
図6は供試羽根車の断面図 を示 したものである.以 下 ,図(a)の単票列の羽根車 をsc羽根車 ,図(b)の二重 巽列羽根車 をDC羽根車 と称す. また ,これ らの羽根 車 を用いた送風機 を,それぞれscフ アン,DCフアン
と略 して記す.sc羽根車 は,DC羽根車の下側の巽形 状 をその ままスパ ン方向へ延長 した ものである. した が って ,羽根車の構造上の違 いは,DC羽根車の上側 の羽根車 とその間に存在す る隔壁の有無 となる.美浜 に お け る羽 根 車 の 回 転 数 は最 高 効 率 点 で お よ そ 2850rpmで あ り ,この と き羽根 車 外縁 の周 速 度 は 18.7m/Sである.また,DC羽根車の下側の巽弦長 を基 準 としたレイノルズ数は約22800である.
5,実験結果および考察 5.1 空力特性
図7は2種類の羽根車 によるフアンの空力特性 を示 した ものである. フアンの空 力特性 は ,読 (8)で定義 され る.
甲 一芸 ‑,卜 菰 玩
Q
^* 2上
・。‑普
(8)
(a)SCtype (b)DCtype
Fig.6Testimpeller
小型 シロッコフTンの乱流鼻音について
ここで ,少は圧力係数 , ≠は流量係数,Aは動力係数 , ヮは効率である.圧力係数 少はいずれの羽根車 も ≠
=0.1以上で流量係数 とともに増加 し,≠=0・19付近 ま で両者 に大 きな差 はない. この流量点 を境 にSCフア ン (図中の○印)の圧力係数は減少に転 じ,これに伴 い効率 も減少 し始める.一方,DCフアン (図 中の●
印)の場合 は,SCフアンと比べ て高流量域 まで高 い 圧力 を保 ち続け,流量係数 少が約0・25までは効率がo・6 以上 となる.この空力特性の特徴はスクロールの広 が
り角αが4.50 ,8.00において も,ほぼ同様の傾向 を 示す (図省略).
5.2 羽根霊 出口の沈勤様相
図8は羽根羊出口の半径方向速度V,のスパ ン方向の 分布 を,それぞれの羽根車 について示 したものである.
以下の内部沈船 は,各羽根車の最高効率点の流iで測 定 した結果である.SC羽根車の速度分布 はスパ ンの 下側では羽根車か ら外向 きに流出をす るものの ,スパ ンの上側ではその値 が負 となり逆流 していることが分
0 0.1 0.2 0.3 Flow coefficient,a)
a.L3u9PtJJ9ut広くV42000
0.4 Fig.7Characteristicscurve
2010010S盲J^.A
)po
p^te!pq'l l
O SCtyDe a=6.0‑etg.
0 0.5 1.0 Spanwi scdistance,A/A,
Fig.8Distributionoftheradialvelocity
19
かる.DC羽根車の速度分布 は隔壁で生 じる速度欠陥 によって破線の位置で一旦低下す るが,SC羽根辛 で 生 じたスパ ン上側の半径方向速度 が負の領域 (以下 , 逆流鎖域 と称す)において も,外向 きに流れ を流出 し ている.
図9は静圧p,と全圧p,のスパ ン方向の分布 を示 した ものである.以下の静圧 を除 く内部流砂の分布 は,図 8を参考に して ,後流 を形成 しない逆流額域の分布 を 省略 して示す.静圧の値 は全圧 と比較 して低 く,その 分布 はスパ ンに渡 りほぼ一様である. この ことは,節 傾巽の フアンの空力特性 は動圧の影響 を尊 く受 けるこ
とを示す ものである(12). したがって ,図7のDCフア ンの圧力特性 は,逆流僚機での圧力損失が上側の羽根 車 による動圧の上昇によって抑制 され ることで .高流 皇側において も高 い圧力が保ち続 けられると考 えられ
る.
図10には,式(3)の方法で決定 され る前縁か らは く 離点 までの距離q/Cのスパ ン方向の分布が示 されてい る.このは く離点の分布 は,実測値の出口偏差角 Sを 利用 した流線 により決定 された ものである.SCフ ア
eJIJ.31nSS巴dte一OLed.a.2JnSSaJdD!一qS 2 l lO SCtype Ia=6.Odes‑
+
DCtyfX plP, N=2850rprn77E...lPOit](;耶 ;EC Iovcrside Prtition
.‑..2%A‑
0.5 1.0 Spanwisedistancc,A/i,
Fig.9Distributionofthestaticpressureandthetotal PreSSure
l
U 言0.8
・ ● ‑
・ a o ・ 6
.a0.4
盲弘2
Zd
O
l
‑‑O‑SCtype a=6.0‑eg.I
+
DCtype N=2877.w P5O0iTTTltIm0 0.5 1.0 SpanwiscdistaJICe,A/i,
Fig.10DistributionofthesepaLrationpolnt
20 畠山 其 ・佐 々木壮一 ・児玉 好雄 ・林 秀千人 ・後藤 健一
ンのha,が0.6の位置では ,実測値の出口偏差角 Sが負 の値 を示 したことと,流動状態 が逆流領域の近傍で不 安定にな り,この位置での流れが乱流鼻音の主たる音 源 とはな りえない と考 え ,その計算 を省略 してい る.
式(3)によるは く離点 はスパ ン方向 に渡 る分布 を形成 し,それ らの位置は比較的真の後縁側 となった.
図11は式(6)で定義 され る相対速度W.の スパ ン方向 の分布 を示 した もので ある.相対速度W,はいずれの 羽根車 もh/i,が0.2の スパ ン下側 で最大 とな る.DC羽 根車 の分布 は上側 の羽根車 によ る動圧 の上 昇 によっ て ,陽壁 よ りも上側で再び相対速度 が上昇 している.
沫量係政 を≠=o・23と高流量側 に設定 した場合 ,相対 速度W,の絶対 的 な値 は変化す るものの .いずれの羽 根手 もその分布の傾向に変化 はなかった (図省略).
図12には .式(7)で定義 され る後流の頼Dの スパ ン 方向の分布 が示 されている.本実簾結果の生理 では , 後溝の幅Dが羽根車の震間 ピッチ を越 えることはなか った.DC羽根車の埼合 ,隔壁 を境 に上側 と下側 とで
Spy 01.A.A)pot9^9^!)q37[
0.5
Spanwi sedistance,A/i, 1.0
Fig.11DistribtJtionoftherelaかevelocityatseparation point
2tt
rul
a.〇T
eJhJOq一P!JhSpanwi sedistance,A.IL ,
Fig.12DistributionofthewidthOfthewake
個 別 に後流 の幅 を形成 してい る.図11の相対速度w s
も考慮すれば, 1つの羽根車で2つの異なる後流構造 を形成 していることが分かる.
5.3 乱流曝書 について
図13はA特性の全帯域音圧 レベル と比鼻音 レベルの 流量係数 による変化 を,それぞれの フアンについて示 した もので ある.比鼻音 レベルは式(9)と して定義 さ れ る.
Ks(A)=SPL‑ 10Log(Q・P,2) (9) ここで.Qは流量(m3/see),p,は全圧(mmAq)を示して いる.比鼻音 レベルは音圧 レベルに空 力特性 を加味 し た もので ,この値 が低 いほど総合的に良好 なフアンで あるとい える.DCフ アンの者 音特性 は ,空 力特性 と 同 じく高流量側での変化 が小 さい.各羽根車の比套音 レベルの差 は ,流量係数 ≠が約0・19以上で ,音圧 レベ ルの差 よ りも僅 かに大 きくなる. これは ,互 いの流れ の条件 を等 しく した場合 ,逆流領域 での圧 力損 失 が DC羽根車 の方 が少 ないためで ある.全帯域周波数 を 20kHzか ら5kHzまでの変化 させ て同 じ特性 を比較 し た場合 において も,これ らの傾 向 に変化 はなか った (図省略).即 ち ,本実巌 での小型 シロッコファンの鼻 音特性 の流量係数 による変化 は.5kHz以下の帯域 で 生 じる現象 によるもの と考 えられ る.
図14の(a)と(b)は ,それ ぞれの フ アンか ら発生す る 鼻音の音圧 レベルのスペ ク トル分布 を流量係数毎 に示 した ものである.図中の スペ ク トル分布 には .多震化 による後流の拡散効果 によって .モーター回転数 に依 存 して生 じる離散的な干渉者音(13)(最高効率点流量で
相知BN/60=4 750Hz)は発生 していない. したがって ,
0000
0
7′0543
(V)由PsX'P^小石SIOUUT}Pad
s(V)qP7JS.P^aTahnSSaJdpunos0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 FIowcoefficient,め
Fig.13Rel加ionshipbetweenthenowcoefGcientaJtdthe propertiseofsouTLd
小型 シロッコファンの乱流廉音について
いずれの羽根車 を用いた場合 もフアンか ら発生する騒 音の流量による変化は,渦放出に伴 う乱流寮音の影響 を強 く受 けると考 えられ る.図14(a)のSCフアンの場 令,≠胡 ・103の流量で明確 など‑クをもつ乱流瀬音が 発生 している.図14(b)のDCフアンの≠=0.140の流量 において も,前述の図14(a)とほぼ同 じ周波数の乱流 騒音が発生 している. これはDCフアンの下側の羽根 車で生 じる後流渦 がscフアンと同種 であることによ ると類推で きる.また,図14(b)の ≠功 ・210の流量では 2つの ピークをもつ スペク トルが現れている. これ ら は.図11と図12の流動様相から,上下の羽根車で個別
鴎P
TJS .
P^9tOJnSS巴d
punos 内P
TdS.P^9t巴ttSS3'dpuTtOS40
20
4 0 2 0
虹 0‑0・h 9
/D
印 (270010Hz);l===i ・‑・、㌔ ̲̲
爪 √ 叫. 帆
;;。,芯̲:t
=
==
11.㌔ ‑i:̲‑礼̲〜̲・t.̲、〜;:vfl巨
: ‑ ㌔ : 〜.
叫 qT〜4)=0.160
(〝〟IpOinり め=0.193 0
1 0 0 0 2
(氾
0 300 4∝巾 5(氾OFrequency,IHz (a)SCfaLn
: Eh . 0‑ ・053
:〜 .0‑ ・.m
4020
40
2
0
40
20
/ DFN (2650,0Hz)
戸 、
‑. . 〜 . N . I ‑ ‑ ・ 、 ̲ . ̲ 〜
^r(¢71=..0u.1p7oi3nt)DEN (3062.5Hz)
0 1(氾0 2㈱ 3㈱ 4㈱ 5(X氾
Frequency,IHz
(b)IX:fan
Fig.14Spcctmldistributionofthesoundpresstlrelevel
21
に発生 した後流渦 による各々の乱流鼻音であると考 え られ る.
以下では.3章の理論式(1)に基づ き乱流患音の予測 を試み る.図14のスペク トル分布 は低周波側の音圧 レ ベルは流量によって変化せず ,これは羽根車の業か ら 放出 される渦 によるもの とは別の原因で生 じる音であ ると考 えられ る.ここでは同図の傾向か ら,音圧 レベ ルの スペ ク トルが2000Hz以下で変化 しな くなると仮 定 し,この周波数以上の全帯域者音が乱流瀬 音の音圧 レベルに関与す るとした.表1は乱流鼻音の実潮位 と 予測値 を比較 したものである.本研究で提案 した流れ の諸量 を用いると,乱流鼻音の美浦値 と予淵債の音圧
レベルの差は最大で2.4dBであった.
Table.IComparisonofsoundpressurelevelofthc
TrW uredaJldthepredictedvalueal叩n.ApOlnt Measured Predicted Em r
SPLdB SPLdB abs(APB SCfan 44.6 42.2 2.4 DCfan 47.5 48.7 1.2
6,錯絵
本研究では,二重翼列羽根車 を用いた小型 シロッコ ファンの空力特性 と阜音特性 を通常の単葉列の羽根車 によるフアンの特性 とで比較 した.また,今回捷案 し た後流の詩量 を用いて,フアンか ら発生す る乱流単音 を予測 した.その患果 ,以下の結論 を得た.I
(1)前傾業の羽根車 を通過する流れのは く離点の推定 と,それによる相対速度 と後流の幅の予淵方法 を 授業 した.この方法によるは く離点の位置は,比 較的業の後縁側 となった.
(2)本研究で提案 した後流の請量 を用いた場合 ,小型 シロッコファンから発生す る乱流鼻音の実測値 と 予淵債 との差は2.4dB以内であった.
(3)本研究の範囲では,DCフアンの空力特性 はSCフ ァンの特性 と比較 して ,流量係数が0.19以上の範 囲で圧 力 ,効率 とも高 い値 を保つ. これは,DC フアンの上側の羽根車 によって動圧 が上昇 し,ス パ ン上側 で生 じる圧 力損失 が減少 した ことによ る.
(4)本研究の範囲では .DCフアンの音圧 レベル と比 鼻音 レベルは,流量係数が0.19以上の範囲でSCフ
ァンの特性 よりも低い.
22 畠山 其 ・佐 々木壮一 ・児玉 好雄 ・林 秀千人 ・後藤 健一
おわ りに本研究 に協力 された .平成11年度学部学生の 横 田啓君 ,平成12年度学部学生の清水隆寛君の諸氏 に , 紙面 を借 りここに厚 く謝意 を表す.
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