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アル カ リイオ ン水 の緑 茶 へ の利 用 泉 敬 子 ・曽 根 原 直 子*

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アル カ リイオ ン水 の緑 茶 へ の利 用

泉 敬 子 ・曽 根 原 直 子*

Use of Alkali Ion Solution for Green Tea Keiko Izumi • Naoko Sonehara

〔緒 論 〕

ア ル カ リイ オ ン水 は旧 本 人 に不 足 す るカ ル シ ウム を摂 取 す るの に有 効 で あ り、 飲 料 水 、 緑 茶 、 料 理 な どへ の 利 用 が健 康 維 持 の た め に

よい とされ て い る。

近 年 は ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶 即 ち茶 葉 を 採 取 後 、 蒸 熱 す る際 に ア ル カ リイ オ ン水 で 蒸 して 製 茶 した もの で 茶 を い れ る と茶 の水 色 が 美 しい 緑 色 を呈 す る こ と もあ って 、 一 般 に利 用 され 各 所 で 市販 され て い る。 緑 茶 を い れ る 場 合 、 茶 の 品 質 と同 時 に使 用 す る水 に よ っ て 風 味 に影 響 を 与 え る こ とは 周 知 の こ とで あ る 。

しか し、 ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶 に つ い て の 報 告 は見 当 た らな い 。 そ こで 著 者 らは 次 の1、

IIの 検 索 を 目的 と し て本 研 究 を行 な った 。 1.使 用 水 の ち が い に よ る比 較

日常 使 用 す る緑 茶 を試 料 と して ア ル カ リイ オ ン水 を用 い て 茶 を入 れ た 場 合 の③ 茶 の 水 色

⑤ ビ タ ミ ンC溶 出 量 ◎ タ ンニ ン溶 出量 ⑥ 香 り と味 な どに つ い て 水 道 水 を用 い た場 合 との ち が い を し らべ 、 ア ル カ リイ オ ン水 が緑 茶 浸 出 の た め に適 す るか 否 か 。

II製 造 法 の ち が い に よ る比 較

アル カ リイ オ ン水 製 造 茶 は普 通 茶 と比 較 し て 上 記@⑤ ⑥ に関 して どの よ うな利 点 を も っ て い る か 。

今 回 は これ らに つ い て 報 告 す る。

〔実 験 方 法 〕 1.試 料

1市 販 煎 茶 「滴 翠 」(静 岡 県 小 笠 郡 菊 川 町 産)

埼 玉 県越 谷 市 の 水 道 水 、 ア ル カ リイ オ ン水

東 京 都 小 平 市 の 水 道 水 、 ア ル カ リイ オ ン水

※ II

*実 践女子短期大学

緑 茶1… 自製 緑 茶

(大 学 一 埼 玉 県 越 谷 市 一 畠 産) 緑 茶II… 自製 アル カ リイ オ ン水 長 造 茶

(同 上)

緑 茶HI… 市 販 緑 茶(静 岡 県 掛 川 市 産) 緑 茶IV… 市 販 ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶

(静 岡 県 掛 川 市 産)

※ ア ル カ リイ オ ン水 の 生 成

生 成 装 置 は 「イ オ ニ カ1W707」 を 用 い た が 、 これ は図1の よ うな 形 式 に な って い る。

電 解 槽(ABS樹 脂)は 隔 膜(ポ リ エ ス テ ル)で2槽 に 区切 り、 両 方 の槽 に水 道 水 を み た す 。 電 極 は フ ェ ラ イ ト棒 電 極 ㊥ とス テ ン レ ス板 電 極eに な って い る。 フ ェ ラ イ ト棒 電 極 ㊥ 側 の水1400mlに 乳 酸 カ ル シ ウ ム 19を60°C以 上 の 温 湯 で とか した もの を入 れ 、10分 間 電 解 す る。 ○ 電 極 側 にイ オ ン水 が 生 成 され る。

(2)

上 ブ ター一 一一一 一州 接 続 プ ラ グ 電 極㊥(フ ェライ ト棒) 電 極θ(ス テンレス板)・

ガスケッ ト 隔 膜

WaterLevel(水 位)一 隔 膜 差 込 ス リッ トー

把 手 電 解 槽

ソケ ッ ト部

本 器 コ ッ ク レ バ ー

コン トロー ル パ ネ ル ー

コップ 受 け

ヒュー ズ

図1ア ルカリイオン水生成装置

2.試 料 の調 整 … … 図2

1緑 茶 試 料59を 精 秤 し、80°Cの 湯 で1 分 間 抽 出 後 ろ過 して抽 出 液 と残 渣 に分 け る。

残 渣 に つ い て 更 に 同様 の 方 法 で2回 反 覆 し 一 浸、 二 浸 、 三 浸 を得 た 。(以 下 浸 出 液 ①

② ③ とす る。)

IIは1の 場 合 と同様 に行 な っ た 。

1茶 浸 出液①②③i

十酢 酸 エチル(同 量) 振 とう

エチル移行部

X100 FolinDenis法 (タン ニ ン 量 測 定)④

エチル 不 移 行 部 振 とう

エチ ル(同 量)

3.実 験 方 法 … …1、IIと も1)〜4)の 方 法 で行 な っ た 。

1)色 調 の 測 定

色 調 の測 定 は浸 出液 ① ② ③ を別 々 に試 料 と し て 用 い、 日 本 電 色 工 業ND‑IOIDP 型 色 差 計 で 測 色 を行 な っ た。 尺 度 はL.a.b

エチル移行部

エチル移行部 i

エチ ル不 移 行 部

憧  讐

エチル不移行 部

ヒドラジ ン法 (ビタミンC含 有 量 測 定)

X50 FolinDenis法 (タン ニ ン 量 測 定)⑧

④ 一⑧e緑 茶 浸 出 液 中 のタンニン含 有 量

図2試 料の調整及 び実験方法

(3)

を用 い た。

2)ビ タ ミンCの 測 定

ビ タ ミ ンCの 測 定 に あ た って は タ ン ニ ン の 影 響 を さ け る た め、 次 の よ う に 行 な っ た 。 浸 出液 ① ② ③ の試 料 そ れ ぞ れ に 同 量 の 酢 酸 エ チ ル を加 え て2回 、 半 量 の 酢 酸 エ チ ル を加 え て1回 振 と う、 除 タ ンニ ン を行 な い 、 酢 酸 エ チ ル 不 移 行 部 を 測 定 試 料 と し た 。 ビ タ ミ ンCの 測 定 は ヒ ドラ ジ ン法 を用 い た 。

3)タ ン ニ ンの 測 定

タ ン ニ ンの 含 有 量 はFolinDenis法 にて 測 定 した 。

FolinDenis法 に よ る タ ンニ ン物 質 の 測 定 値 は還 元 物 質 の影 響 が あ る もの と考 え酢 酸 エ チ ル処 理 を行 な った 。

既 ち緑 茶 浸 出 液 の測 定 値 ④ か ら酢 酸 エ チ ル 不 移 行 部 の 測 定 値 ⑬ を差 し ひ い て緑 茶 浸 出 液 中 の タ ンニ ン量 と した(図2参 照)。

4)香 味 に つ い て

香 り及 び 味 につ い て は官 能 検 査 を行 な っ た 。 各 試 料 に っ い て 二 点 嗜好 試験 法 に よ り判 定 し、t検 定 を行 な った 。

4.結 果 及 び 考 察

1… … 使 用 水 の ちが い に よ る比 較 1)使 用 水 の比 較

使 用 し た 水 道 水 及 び イ オ ン 水 の 硬 度 、 pH、 カ ル シ ウ ム イ オ ン、 マ グ ネ シ ウ ム イ オ ン等 の含 有 量 は表1の 通 りで あ る 。使 用 水 の硬 度 に つ い て は上 水 試 験 法 で 、 カ ル シ ウ ム イ オ ン 、 マ グ ネ シ ウ ム イ オ ン、 鉄 イ オ ン に つ い て は 原 子 吸 光 法 にて 測 定 した もの で あ る。 水 道 水 は越 谷 の もの も小 平 の もの も略 々 中 性 、 イ オ ン 水 の 場 合 はpH9.4、

9.6と か な りア ル カ リ性 を示 して い る。

硬 度 、 カ ル シ ウム イ オ ン、 マ グ ネ シ ウ ム イ オ ン に つ い て は両 地 区 の水 道 水 にか な り差 が み られ る と こ ろ よ り、 そ れ らの 水 道 水 を 使 用 して つ くった それ ぞ れ の イ オ ン水 も同

表1使 用 水 の 比 較(イ オ ン水,水 道水)

単 位 ㎎/1

pH 硬度 Ca

イ オ ン Mg イ オ ン

Fe イ オ ン 越谷

イオ ン水 9.4 77.0 30.4 4.6 0.04 越谷

水道水 6.9 59.5 19.6 5.0 0.02 小平

イオ ン水 9.6 59.0 20.0 2.0 0.02 小平

水道水 7.3 36.5 14.1 1.9 0.03

表2水 道水 、 イオ ン水 使 用 茶浸 出液 の色 調 の比 較

水道水 イオ ン水

①浸 ②浸 ③浸 ①浸 ②浸 ③浸 越

L 87.4 85.7 89.1 82.9 86.2 88.9

a 一4.8 一5.5 一5 .4 一4 .5 一5.8 一5 .7

b 25.2 27.7 23.9 27.6 29.4 28.0

L 87.1 87.4 .., 86.2 86.6 87.8

a 一4.5 一5.1 一5 .1 .・ 一5.3 一5 .2

b 24.6 26.3 24.2 26.0 27.4 25.2

Q23 123

蒸 平均 平均

L 90.1 81.4

a 一4.0 一3 .8

b 21.5 28.7

じ傾 向 を示 して い る。

2)色 調 、 色 差

越 谷 及 び 小 平 の水 道 水 使 用 茶(以 下 水 道 水 茶 とす る)と イ オ ン水 使 用 茶(以 下 イ オ ン 水 茶 とす る)に つ い て、 ① 、② 、 ③ 浸 を 別 々 に と り色 調 を調 べ た。

表2に 見 られ る よ う に越 谷 水 道 水 使 用 茶 で はL値(明 度)は ① 浸 で は イ オ ン水 使 用 茶 の 方 が 低 く② 浸 、③ 浸 は余 りか わ ら なか っ た 。

(4)

表3色 調 の比 較(①,②.③,浸 平均 値) Lab

越 谷 〕

水道 水

蒸留水 90.1 一4.0 21.5 蒸留水α) 81.4 一3.8 28.7 越谷(水) 87.6 一5.2 25.6 ω 86.0 一5.3 28.3 小 平(水) 87.8 一4.9 25.0 (イ) 86.8 一5.1 26.2

表4色

△E=△L2十 △a2十 △b2 越 谷(水)△E=3.1… … め だ つ 程 に

(イ)△E=9.4… … 大 い に 小 平(水)△E=4.3… … め だ つ 程 に

(イ)△E=4.9… … め だ つ 程 に 水 … … 水 道 水 茶

イ … … イ オ ン 水 茶

感覚 の差 N.B.S単

tsace(か す か に) 0^‑0.5

slight(わ ず か に) 0.5^‑1.5

notieakle

1.5^‑3.0 (感知 せ られ る ほ ど に)

appseciakle(め だ つ ほ ど に) 3.0^‑6.0

mnch(大 い に) 6.0^‑12.0

uesymuck(多 大) 12.0^一

a値(彩 度)は イ オ ン水 茶 の方 がeの 値 が 大 き く、 水 道 水 茶 に比 して や や 緑 色 が こい こ とを 示 して い る。b値(色 相)は 両 者 と も大 差 はな か っ た 。 小 平 の水 に つ い て も同 様 の傾 向 で あ った 。 また 、L値 、a値 、b 値 何 れ の 場 合 に お い て も① 浸 よ り② 浸 の 方 が そ の 色 調 は 強 くな っ て い る こ とが 分 る。

色 差 に つ い て は表4の よ う なN.B.S.単 位 を 用 い て比 較 し た。 △E即 ち蒸 留 水 を基 準 と して の色 差 は水 道 水 に比 し何 れ もイ オ ン 水 の 方 が 大 で あ っ た 。

3)ビ タ ミ ンC含 有 量 に つ い て

ビ タ ミ ンC含 有 量 に つ い て は表5に 示 す 。 総 ビタ ミンC量 は越 谷 、 小 平 何 れ の場 合 も

イオン水

小 平 〕

水道水

イオ ン水

図3ビ タミンC含 有 量 の 比 較

イ オ ン水 茶 の 方 が 水 道 水 茶 よ り少 い 。 又 、 還 元 型 ビタ ミ ンCと 酸 化 型 ビタ ミンC

の割 合 が 図3に 示 す よ うに越 谷 水 道 水 茶 で は77:23、 同 イ オ ン水 茶 で は35.2:64.8、

小 平 水 道 水 茶 で は82:28、 同 イ オ ン水 茶 で は36.8:63.2で あ っ た 。即 ち水 道 水 茶 で は 80%近 くが 還 元 型 ビタ ミンCで あ る の に対 し て、 イ オ ン水 茶 で は35%前 後 で あ った 。 水 道 水 は 略 々 中性 で あ るの に対 して イ オ ン 水 で はpH9.7と ア ル カ リ性 に な る た め 還 元 型 ビタ ミ ンCの 含 量 は明 らか にイ オ ン水 茶 の 方 が 少 くな って い る。 尚、 浸 出 液 別 に'

ビタ ミ ンC含 有 量 を測 定 した結 果 は図4の 通 りで 水 道 水 茶 、 イ オ ン水 茶 共 に① 浸 で 約 70%の ビ タ ミ ンCが 溶 出 され② 、③ 浸 で は そ れ ぞれ 約25%、 約5%が 溶 出 され た 。

4)タ ンニ ン に つ い て

タ ンニ ン溶 出 量 に つ い て は図5に 見 られ る よ うに水 道 水 茶 、 イ オ ン水 茶 で はや や イ オ ン水 茶 に溶 出 量 が 多 くな っ て い るが 大 き な 差 は な く、 又 越 谷 の 水 、 小 平 の水 の 間 に も 大 差 は認 め られ な か っ た。 本 来 はタ ンニ ン 物 質 は ビ タ ミ ンCの 酸 化 を抑 制 す る作 用 が あ る。 イオ ン水 で は水 道 水 よ りや や タ ンニ

(5)

表5ビ タ ミンCの 含 有 量(水 道水 茶 と イオ ン水茶 の 比 較)

単 位 ㎎/100m1 総 ビ タ ミンC 還 元 型 ビタ ミンC 酸化 型 ビタ ミンC 越谷 水道水 茶

イオ ン水 茶

10.1±0.6 9.1±1.0

7.8±0.8 3.3±0.2

2.3±0.7 5.8±0.8

小平 水道 水茶 イオ ン水茶

9.4±0.6 8.7±1.0

7.7±0.6 3.3±1.0

1.7±0.2 5.4±0.3

表6香 味 につ い ての 官 能検 査 イオ ン水 茶 水道水茶 色

香 り 味 総合評価

17 21 11 10

19 15 25*

26*

*P<0 .05

ンが 多 い の で両 者 のpHが 同 じで あ れ ば ビ タ ミンCの 酸 化 は抑 制 さ れ イ オ ン水 茶 の 方 が水 道 水 茶 よ り ビ タ ミンCが 多 くな る筈 で あ るが 、 前 述 の よ う に イ オ ン水 茶 は ア ル カ リ性 で あ る た め 、 実 際 に は酸 化 型 ビタ ミ ン Cが 多 くな る結 果 とな っ て い る。

5)香 味 につ い て 表7

水 道 水 〕 1濃 2浸 3浸

〔イ オ ン水 〕 1渥 2湲 3浸

アル カ リイ オ ン水製 造 茶 と普 通 茶 の比 較

図4浸 出液別 ビタミンC含 有 量

A緑 茶1 埼 玉 県越谷 産(大 学 キ ャ ンパ ス 内)自製 ・水 道水 で蒸熟

B緑 茶II 〃(〃)自 製 ・繍 リイオ ン水

C緑 茶m 静 岡県掛 川産 ……市 販普 通 茶

D緑 茶IV … … 市 販 ・ア ル カ リ イ オ ン水 で 蒸 熟 茶の

種類 A B(ア) C D(ア) 切 … … ア ル カ リ

イ オ ン水

L87 91.3 92.4 93.7 製造茶

a‑1.8 一2 .5 一3.2 一1.4

調 b18.6 15.7 18.1 15.2

t' 総3.59 2.10 3.31 2.08 総 … … 総 ビ タ ミ ンC量 酸 … … 酸 化 型 ビ タ ミ ンC量

C 酸1.54 1.01 1.10 1.03 還 … … 還 元 型 ビ タ ミ ンC量

還2.05 1.15 2.21 1.05

(6)

表8緑 茶m(c)、IV(D)に つ い て の 官 能 検 査 (単 位%)

大変 や や

ふ つ う やや 大変

よ い よい わ る い わ るい

C 4 32 ・36 28 0

D 8 ・56 16 20 0

C 4 16 36 ・40 4

D 16 .・ 28 8 0

C 4 28 ・44 24 0

D 12 ・44 28 16 0

C 4 24 .・ 24 0

D 12 ●48 24 16 0

図5緑 茶 浸 出 液 の タンニン含 有 量

20歳 代 女 子36名 のパ ネ ル につ い て の 官 能 検 査 を行 な った もの で あ るが 表6の よ う な結

果 で あ っ た 。

イ オ ン水 茶 、 水 道 水 茶 を比 較 す る と色 、 香 りに お い て は有 意 な差 は認 め られ なか った 。 又 、味 、 総 合 評 価 にお いて は5%の 危 険 率 で 水 道 水 茶 が 有 意 に好 まれ て い る とい う結 果 で あ った 。

ま た 、 茶 を い れ るの に用 い た 水 そ の もの に つ い て の 味 の比 較 で は殆 どの 人 が イ オ ン水 の方 が 味 が ま ろや か で お い し い と評 価 し て い る 。

II… … 製 造 方法 の ちが い に よ る比 較 1)試 料 の 区分

前 述 の 通 りで あ る が 次 の よ う にA.B.C.D と した 。

A… 緑 茶1大 学(埼 玉 県 越 谷 市)の 畠産 水 道 水 で 蒸 す 。(自 製) B… 緑 茶II緑 茶1と 同 じ、 ア ル カ リイ

オ ン水 で 蒸 す 。(自 製) C… 緑 茶 皿 静 岡 県掛 川 市 産 、(市 販 品) D… 緑 茶IV緑 茶HIと 同 じ。 ア ル カ リイ

オ ン水 で 蒸 す 。(市 販 品)

これ らの 試 料 を用 い て 、1と 同 じ条件 で 茶 を 入 れ 、 その 浸 出液 につ い て測 定 を行 な っ た 。 この 際 の 使 用 水 は何 れ も水 道 水 で 行 な

った 。

2)色 調 に つ い て

色 調 の 測 定 結 果 は表7の 通 りで あ る。

表 に示 す よ う に市 販 ア ル カ リイ オ ン水 が最 も 明 度 が 高 く色 相 も他 のA.B.Cよ り価 が 低 か った 。 即 ち 色 調 は

b値 は何 れ もア ル カ リイ オ ン水 茶(B及 び D)が 価 が 低 か っ た。

次 に市 販 の ア ル カ リイ オ ン水 茶 と自製 の ア ル カ リイ オ ン水 茶 との比 較 で は前 者 が 後 者 よ り明 度 は高 く、 彩 度 は低 く、 色 相 は両 方 と も 変 らな か った 。 こ の両 者 は前 述 の アル カ リイ オ ン水 で抽 出 した1の 実験 の 茶 浸 出液 に 比 し、

明 度 は 高 く彩 度 は低 く、 色 相 も低 か っ た 。 即 ち茶 の水 色 は市 販 ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶 抽 出液 と 自製 ア ル カ リイオ ン水 製 造 茶 は ア ル カ リイ オ ン水 で抽 出 した 茶 に比 べ 明度 は高 く明 るい 色 で あ り、 緑 の 度 合 は少 く、 黄 色 の 度 合 も少 い。

因 み に 市 販 ア ル カ リ イ オ ン 水 製 造 茶 は pH5,6で あ る。

3)ビ タ ミンC

(7)

ア ル カ リイ オ ン水 で 蒸 した 自製 、 市 販 のB 及 びDの 総 ビ タ ミンCが 他 に比 して 少 く、 又 、 還 元 型 ビタ ミンCの 割 合 も少 い こ とは1の 場 合 と同様 で あ る。

4)官 能 検 査

常 法 に よ り浸 出 し たC.Dの 茶 浸 出 液 に つ い て 、 そ れ ぞ れ の パ ネ ル に味 わ っ て も ら っ た 結 果 は表8の 通 りで あ る。 パ ネ ル は20歳 代 女 子25名 と した 。

検 査 項 目 として は、 色 、香 、 味 、 総 合 評 価 につ い て5段 階 に分 け て評 価 して も ら った 。 表 に み られ る よ うにC(市 販 緑 茶)は 色 に つ い て は普 通36%、 香 り はや や わ る い40%、 味 は普 通44%、 総 合 評 価 も普 通48%が 最 も多 か っ た の に 対 し、D(ア ル カ リ イ オ ン水 製 造 茶)で は 色 はや や よい56%、 香 りは や や よ い 48%、 味44%、 総 合 評 価 はや や よい48%が 最 も多 く、60%の 人 が 大 変 よ い、 や や よ い と回 答 して お り、 検 定 の結 果DがCよ り有 意 に好 まれ て い る とい う結 果 と な っ た。

〔考 察 〕

以 上IIIの 実 験 を通 して 普 通 茶 、 ア ル カ リ イ オ ン水 茶 、 アル カ リイ オ ン水 製 造 茶 を比 較 す る と、 アル カ リイ オ ン水 茶 及 び ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶 は茶 浸 出 液 の 水 色 が緑 色 が か っ て 大 変 美 しい。 これ は緑 茶 の色 素(ク ロ ロ フ ィ ル)が アル カ リに よ って 変 化 す る こ と と水 の 分 子 は 電 解 さ れ る と小 さ くな りよ く色 素 を 抽 出 す る た め と考 え られ る。

ビタ ミンCは ア ル カ リに よ って 破 壊 さ れ る と こ ろ よ り、 普 通 茶 〉 アル カ リイ オ ン水 製 造 茶 〉 ア ル カ リイ オ ン水 茶 の順 に含 量 が 減 少 し て い る。 ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶 は茶 葉 を摘 採 後 、 蒸 熱 の 時 にア ル カ リイ オ ン水 を用 い る

の で 、 ア ル カ リイ オ ン水 を用 い て 茶 浸 出 液 を 抽 出 す る場 合 に比 し ビ タ ミンCの 損 失 は少 い 。

緑 茶 に は ビ タ ミ ンC以 外 に もカ テ キ ン そ の 他 健 康 に よ い有 効 成 分 が 多 い が ビタ ミンC摂 取 の観 点 か らみ れ ば普 通 茶 が 有 効 で あ る。 今 後 は カ テ キ ン そ の他 の成 分 に つ い て も普 通 茶 とア ル カ リイ オ ン水 茶 、 ア ル カ リイ オ ン水 製 造 茶 を比 較 した い と考 えて い る 。

ア ル カ リイ オ ン水 は ま ろや か な 味 で あ る し ア ル カ リ飲 料 と して健 康 に よ い と考 え られ る の で そ の ま ま飲 用 す る ほか に も有 効 な利 用 法 を検 討 す る必 要 が あ ろ う。

本 研 究 に あ た り官能 検 査 に御 協 力 を頂 き ま した 文 教 大 学 及 び 実践 女 子 短 期 大 学 の 学 生 の 方 々 に 厚 く御 礼 申 し上 げ ます 。

また 、 阿 部 和 歌 子 さん の 御 協 力 に対 し謝 意 を表 し ます 。

参 考 文 献

1)田 中 伸 三 、 原 利 男:茶 業 技 術 研 究 44(1972)

2)四 訂 日本 食 品 標 準 成 分 表:医 歯 薬 出 版 (1985)

3)村 松 、 原 、 福 与:栄 養 と 食 糧 学 会 誌 39(1986)

4)茶 の い れ 方 研 究 会:茶 業 研 究 報 告 40(1973)

5)村 松 敬 一 郎 編 著:茶 の 科 学 、 朝 倉 書 店 (1991)

6)中 林 敏 郎 他:緑 茶 、 紅 茶 、 鳥 龍 茶 の 化 学 と機 能 、 弘 学 出版(1991)

7)化 学 同 人:水 溶 性 ビ タ ミ ン、 日本 ビ タ ミ ン学 会(1988)

8)山 西 貞:お 茶 の科 学 、 裳 華 房(1992)

参照

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