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津波による砂移動に関する実験的研究Experimental Study of Sediment Transport caused by Tsunami

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Academic year: 2022

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(1)海 岸 工 学 論 文 集,第55巻(2008) 土 木 学 会,441‑445. 津波 による砂移動 に関す る実験的研究 Experimental. Study. of Sediment. Transport. caused. by Tsunami. 吉 井 匠1・ 池 野 正 明2・ 松 山 昌史3 Takumi. Yoshii,. Masaaki. Ikeno and Masafumi. The sediment transport caused by tsunami was measured by a simple experiment.. Matsuyama We measured the velocities and sus-. pended concentrations caused by one solitary wave which is assumed as tsunami passing on the plane sand bed without breaking and splitting. It was found that there are phase lag between peaks of suspended concentration and velocity, and the time variations of vertical distribution of suspended concentration are in good agreement with approximated curve with exponential. function. We found that the Brown's formula is inconsistent with the time variations. measured in the experiment because it can't explain the phase lag between velocities load formula by Ashida-Michiue shows a close agreement with amount of bed load.. 1.. of sediment flux. and total sediment flux. The bed. (1) 実 験 装 置 お よ び模 型. は じ め に. 実 験 に は 図‑1に 示 す,長 沿 岸 域 に来 襲 した津 波 は,そ. の波 力 に よ る構 造 物 へ の. 影 響 もさ る こ と なが ら,沿 岸 域 に大 規 模 な 砂 移 動 を 発 生. 波 水 路 を用 い た.実. さ78.0m,幅0.9mの2次. 元造. 験 水 路 中 に は水 路 幅 が0.3mと. なる. 狭 窄 部 を設 け て お り,こ の狭 窄 部 に よ り波 の 水 位 を上 昇. させ る こ とが 指 摘 さ れ て い る.沿 岸 域 に 立 地 す る発 電 所. さ せ る こ と に よ り,高. に お い て は,津 波 来 襲 時 の 砂 移 動 に よ り,取 水 口部 が 埋. 地 形 は砂 層 部 を 除 き モ ル タル製 の 固 定 床 で あ る.水 路 奥. 没 す る こ とが 懸 念 さ れ て い る.そ の た め,津 波 来 襲 時 に. 部 は湾 曲 した形 状 と し,水 路 の 裏 側 で波 を 減 衰 させ る こ. 港 湾 内 外 で の砂 移 動 を定 量 的 に予測 す る手 法 が必 要 とな っ. とで 水 路 奥 部 か らの 反 射 波 を 防 いだ.. て い る(榊 山 ら(2007),木. 原 ・松 山(2007)).. シー ル ズ 数 の 状 況 を 発 生 させ た.. 砂 層 は狭 窄 部 先 端 よ り7.2mの 地 点 か ら岸 向 き に10.5m. これ ま で 実 験 的 検 討 に よ り,従 来 の 流 砂 量 式 の 津 波 に. の 長 さで 設 置 した.砂. 層 先 端 部 分 は勾 配1/5で 固 定 床 に. 対 す る適 応 性 に つ い て は検 討 が な さ れ て い る(例 え ば,. す りつ け て い る.狭 窄 部 先 端 か ら砂 層 開始 点 ま で の 距 離. 藤 井 ら(1998)).し. 7.2mは,狭. か し,こ れ まで の 津 波 に よ る砂 移 動. 実 験 に は幾 っ か の 問 題 点 が あ る.第1に,管. 路 を用 いて. 窄 部 に よ っ て生 じ る水 路 幅 方 向 の 流 速 成 分. が 減 少 し,津 波 本 来 の長 波 とみ なせ る距 離 と して,予 備. 津 波 の 流 速 を模 擬 した 実 験 や,砂 の 代 わ りに比 重 の 軽 い. 実 験 に よ り決 定 し た.水. 粒 子 を 用 い る実 験 で は,実 際 の 津 波 に よ る砂 移 動 現 象 を. で0.7m)と. 再 現 で き て い な い 可 能 性 が あ る.第2に,こ. 波場 所. 砂 層 に は相 馬 珪 砂 の 中 央 粒 径0.08mm,お. よ び0.2mm. 々刻 々 の 濃 度 分 布 等 が 計 測 さ れ て い な い た. の2種 類 の砂 を 用 い,砂 粒 径 の異 な る実 験 を実 施 した.. の詳 細 な移 動 形 態 が 不 明 で あ る.実 務 上 用 い られ. 砂 の 比 重 は2.65で あ り,均 等 係 数 は そ れ ぞ れ1.7,2.4で. に お い て,時 め,砂. れ らの 研 究. 位 は 砂 層 上 で0.09m(造. した.. る平 面2次 元 計 算 で は,浮 遊 砂 濃 度 に ど の よ うな 鉛 直分. あ る.. 布 形 状 を仮 定 す るか に よ り,計 算 結 果 が大 き く変 わ る こ とを 西 畑 ら(2005)が 報 告 して い る.計 算 精 度 を 向 上 さ せ るた め に も,砂 移 動 の形 態 に つ いて 詳 細 に 検 討 す る必 要 が あ る. そ こ で,本 研 究 で は,造 波 装 置 を用 い て 非 砕 波,非. 分. 裂 の津 波 に よ る高 シー ル ズ 下 で の砂 移 動 の 基 礎 的実 験 を 行 い,津 波 に よ る砂 移 動 を 詳 細 に計 測 す る こ と で,そ の 移 動 特 性 を 解 明 す る こ とを 目的 とす る. 2. 実 験 手 法. 1正 会 員 2正 会 員 3正 会 員. 修(工)(財法)電力中央研究所 環境科学研究所 工博(財 法)電力中央研究所 環境科学研究所 工修(財 法)電力中央研究所 地球工学研究所. 図‑1. 実 験模型 図.

(2) 442. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (2) 入 射 波. 京 計 測(株)製SFT‑200‑05L),後. 造 波 は 押 し波1波 と し,砂 層 終 端 ま で 入 射 波 が 分 裂 ・. Instrument company製OBS‑3+)を. 砕 波 しな い よ う,図‑2(a)に. 示 す 造 波 時 間30sの 後 傾 した. 遊 砂 濃 度 を,底. 方 散 乱 式 濁 度 計(D&A 用 い て,岸. 面 よ り1cm〜8cmま. 沖 流 速,浮. で1cm間. 隔で計 測. 形 状 の 波 を造 波 信 号 と して用 い た.造 波 波 形 を 後 傾 させ. した.ま. た の は,波 が 浅 水 変 形 や 狭 窄 部 で の 変 形 に伴 って 前 傾 化. HAT‑30)も. 設 置 して お り,水 位 変 化 に つ い て も 計 測 を. し,砕 波 す る の を 防 ぐた め で あ る.な お,造. 行 っ た.デ. ー タの 計 測 間 隔 は 全 て の機 材 で0.01sと した.. 波信号中 の. た 同 地 点 に は 容 量 式 波 高 計(東 京 計 測(株)製. 30s〜60sの 動 作 は,斜 面 お よ び 狭 窄 部 か らの 反 射 波 を 吸. な お,予 備 実 験 に よ り砂 層 先 端 の砂 は この 地 点 ま で 到 達. 収 す る た め の 造 波 で あ る.. しな い こ と を 確 認 して お り,計 測 結 果 に 砂 層 の長 さ は 影. 図‑2(b)(c)にx=2.0m,お 計 測 結 果 を 示 す.図. よ びx=7.0mで. の水位 変化 の. 中 の 時 間 は造 波 前60sを 基 準 と した. 経 過 時 間 で あ る.図‑2を. 見 る と,入 射 波 は砂 層 先 端 付 近. で は,前 後 対 照 に近 い 波 形 と な り,浅 水 変 形 と狭 窄 部 の 効 果 に よ り水 位 変 化 が 増 幅 され て い る こ とが 確 認 で き る. 砂 層 終 端 に な る と,や や 前 頃 化 す る もの の,砕 波 や 分 裂 が 起 こ らな い こ と が 分 か る(図‑2(c)).ま. た反射 波吸 収. 制 御 の 効 果 が 図‑2(c)の 約130s以 降 に確 認 で き る.. 響 して い な い と考 え られ る. 水 路 幅 が30cmと. 狭 い た め,流. 験 を 複 数 回繰 り返 す こ と で,鉛 直 分 布 を 計 測 した. case1〜5に つ い て は鉛 直 分 布 を2度 計 測 した.case6〜8 に つ いて は1度 の 計 測 の み で あ る. b). トラ ッ プ計 測. 砂 層 終 端 部(x=10.5m)に 量 を計 測 す る た め に,ト. (a) 造 波 信 号. れ に影 響 を 与 え な い よ. う測 定 器 の設 置 数 は最 小 限 に し,設 置 高 さを 変 更 して実. 幅 は30cmで. あ り,ト. 底 面 よ り1mmと. お い て,津. 波1波 分 の 掃 流 砂. ラ ップ計 測 を行 った.ト. ラ ップの開 口高 を設置 限界 で ある. して 計 測 を行 っ た.ト. ンク ト ンネ ッ ト(目開 き25μm)を の砂 を 捕 砂 で き る.捕. ラ ップ. ラップ にはプ ラ. 用 い て お り,ほ ぼ 全 て. ら え た砂 は 十 分 乾 燥 さ せ た 後,乾. 燥 重 量 を 計 測 した.. (b) x=2.0m. な お,ト. ラ ップ の抵 抗 が 流 れ に与 え る影 響 が 懸 念 され. た た め,鉛 直 分 布 の計 測 と ト ラ ップ計 測 は別 に行 った. ま た トラ ッ プ計 測 は全 て の ケ ー ス で2度 計 測 を行 った. 3. 実 験 結 果 (c) x=7.0m. (1) 計 測 結 果 図‑3にcase1の 実 験 結 果 を 示 す.横. 軸 の時間 は造波 開. 始60s前 か らの 時 間 で あ る.水 位 に つ い て は計 測 値 の 平 均 値 を取 って い る.流 速 に 関 して は 図 が 煩 雑 と な るた め, 2cm間 隔 の デ ー タ を 示 した.濁 度 計 の デ ー タに は高 周 波 図‑2. 造波 信号 と入 射波 の変形. 表‑1に 実 験 ケ ー ス を示 す.図‑2(a)に. 数 の ノ イ ズ 成 分 が 含 ま れ て い た た め,2.0HzのFFTロ. 示 し た造 波 信 号. パ ス フ ィ ル タ ー を使 用 して い る .2.0Hzは. にお け る,造 波 水 位 の み を 変 化 させ て 実 験 を行 った.砂. 数 特 性 を基 に 決定 した.フ. 粒 径 は前 述 した2種 類 の砂 を 用 い た.. 大 約200mg/Lで. あ る.ま. ー. ノイズの周波. ィル タ ー使 用 後 の ノ イ ズ は最 た 図 が 煩 雑 と な る た め,z=. 5,7cmの デ ー タ は省 い た.. (3) 計 測 方 法 ) 鉛 直分布 a計 測. 図‑3よ り,水 位 は約101S〜105Sの. 鉛 直 分 布 の計 測 はx=7.0mの 表‑1. 地 点 で,電. 実験 ケ ース. 磁 流 速 計(東. 間 で 値 が 最 大 と な り,. 流 速 も水 位 と ほ ぼ 同 期 した変 動 を 示 して い る.ま た 流 速 は底 面 付 近 で 値 が小 さ くな って い る こ とが 確 認 で き る. こ れ は底 面 の 抵 抗 に よ る影 響 と考 え られ る.一 方,濃. 度. は流 速 の 増 加 か らや や 遅 れ て 濃 度 が 上 昇 しは じめ,流 速 が 最 大 とな る時 間 よ り数 秒 程 度 遅 れ て 最 大 濃 度 とな って お り,両 者 の 間 に は 時 間 差 が 存 在 して い た.図. 一3(d)に. は,後 述 す る対 数 則 を用 い て 算 出 した 摩 擦 速 度 か ら求 め られ た シー ル ズ数 で あ る.本 実 験 の最 大 シ ー ル ズ数 は ほ ぼ1程 度 で あ った.濃. 度 に つ い て は,波. が 通 過 し,シ ー.

(3) 津波 によ る砂 移動 に関 す る実験 的研究. 443. (a) 水 位. (a)濃 度. (b) 流 速. (b)シ ー ル ズ 数. (c) 濃 度. 図‑4. case6の 濃 度 の 計 測 結 果. 図 よ り,流 速 は底 面 付 近 を 除 い て ほ ぼ 一 定 値 と な る事 が 分 か り,水 位 お よ び流 速 の 最 大 と な る時 間 は ほ ぼ 一 致 し て い る.一 方 で,濃 度 は流 速 の発 生 と共 に底 面 か ら巻 き 上 が り始 め,巻. き上 が る過 程 で は鉛 直 方 向 に大 き な 濃 度. 分 布 が あ る.し か し,底 面 濃 度 が 最 大 とな っ た後 で は, 底 面 付 近 の 濃 度 が 低 下 す る一 方 で,拡 散 に よ る影 響 か ら. (d) シー ル ズ 数. か,上 層 の 濃 度 は上 昇 し,結 果 と して鉛 直 方 向 に ほ ぼ 一 様 な分 布 へ と近 づ い て い った. 図 中 の 曲線 は,流 速,濃 度 の 実 験 値 よ り求 め た近 似 曲 線 で あ る.流. 速 に つ い て は底 面 付 近 を,1〜3cmの. タ に対 数 則 を 用 い て 近 似 し た.相. 当 粗 度 はks=dと. デー し,. 時 々 刻 々 の摩 擦 速 度 を求 め て 近 似 した.上 層 は流 速 の 鉛 図‑3. case1の 計 測 結 果. 直 分 布 が 小 さ か った た め,4cm〜8cmの ル ズ 数 が 低 下 した 後 に も約2000mg/Lの した 状 態 で あ っ た.同. 様 の 傾 向 は 粒 径0.08mmを. 他 の実 験 ケ ー ス に も見 られ,こ 浮 遊 して いた.こ. 濃度 が依 然浮 遊 用いた. の濁 り は実 験 後 しば ら く. 濃 度 につ い て は式(1)に 示 す 指 数 関 数 を 用 い て 近 似 を 行 った.. れ は,砂 試 料 の粒 径 の バ ラつ きに よ り,. (1). 沈 降 速 度 の 遅 い細 か い砂 が 巻 き上 が った た め,浮 遊 砂 濃 度 の低 下 が 起 こ りに くか った も の と考 え られ る. 次 に,図‑4にcase6の. 濃 度,シ. 示 す.水. 位,流. の で,こ. こ で は省 略 す る.図. こ こでCbは 底 面 で の 濃 度,Aは. ー ル ズ数 の 計 測 結 果 を. 速 に関 して はcase1と ほ ぼ 同 じで あ った を 見 る と,濃. case1と 同 様 な傾 向 で あ るが,流. 度 の上昇 は. 速 が低 下 し始 め た105s. 以 降 に,各 層 の 濃 度 が急 激 に 低 下 し,シ ール ズ数 が低 下 し た 時 間 で は 濃 度 は ほ と ん ど な い こ と が 分 か る.粒. 径. 0.2mmの. ケ ー ス に つ い て は,中. め か,波. の通 過 後 に残 る 浮遊 砂 濃 度 は ほ とん ど な か った.. 央 粒 径 が 大 きか っ た た. 図‑5に,case1の. 示 す.図. 各 時 刻 で の 岸 沖 流 速,濃. 係 数 で あ り,実 験 値 を基. に 時 々 刻 々 の 値 を 計 算 した.な. お 式(1)は 渦 動 拡 散 係 数. を水 深 方 向 に一 様 と し,等 流,か. つ浮遊砂状 態が平衡状. 態 の 仮 定 の下 に,拡 散 方 程 式 よ り導 か れ る式 と式 形 は 同 じで あ る. 図 を 見 る と,流 速,お. よ び濃 度 の 鉛 直 分 布 を 近 似 曲 線. が よ く表 せ て い る 事 が 分 か る.な. お 粒 径 が 異 な るcase6. で の 場 合 も,case1と 同 様 に近 似 曲 線 は実 験 結 果 と よ く 一致 して い る(図‑6) . た だ し,濃 度 分 布 が 式(1)で 近 似 が 可 能 で あ っ た こ と. (2) 岸 沖 流 速,浮 遊 濃 度 の 鉛 直 分 布. 布,お. 計測 値 の平均値. と した.. 度 の鉛 直 分. よ び 図‑6にcase6の 各 時 刻 で の 濃 度 の 鉛 直 分 布 を 中 の プ ロ ッ ト点 が実 験 結 果 で あ り,瞬 間 的 な ノ. イ ズ 成 分 を取 り除 くた め,1sの 移 動 平 均 を と って い る.. に つ い て は,流 体 の 乱 流 状 態 に つ い て 整 理 で き る ほ ど の デ ー タが 得 られ て い な い た め,実 際 に渦 動 拡 散 係 数 が 水 深 方 向 に一 定 で あ るの か につ い て は,さ 要 で あ る.. らな る検 討 が 必.

(4) 444. 海. 図‑5. case1での流速(上)と. 図‑6. 一方. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 浮遊砂濃 度(下)の 鉛直分布 の時間変化(プ ロッ ト点:実 験値). case6で の 浮 遊 砂 濃 度 の 鉛 直 分 布 の 時 間 変 化(プ. ロ ッ ト点:実. 験 値). ,平 面2次 元 計 算 の濃 度 分 布 に 用 い られ る こ と の. あ る,底 面 か らの 高 さ の べ き乗 の分 布 形(拡 散 方 程 式 中 に渦 動 拡 散 係 数 を 水 深 に比 例 す る形 で 与 え る と求 ま る) で は,底 面 付 近 で極 端 に大 きな 濃 度 と な り,上 層 付 近 の 濃 度 が 実 験 値 よ りや や 大 き くな る こ と を確 認 して い る. (3) 全 流 砂 量 式 の 適 応 性 次 に,Brown型 行 う.Brown型. の 全 流 砂 量 式 の 適 用 性 に つ い て検 討 を の 全 流 砂 量 式 は,全 流 砂 量 フ ラ ッ ク スが. シ ー ル ズ 数 の 乗 数 に係 数 をか け た もの で 表 さ れ る式 で あ り,津 波 に適 応 した場 合 の 乗 数 お よ び 係 数 に つ い て は, 既 に様 々 な 値 が 検 討 さ れ て い る(例 え ば,藤 井 ら,1998). 本 研 究 で は,乗 数 を 一 般 的 に 用 い られ る2.5と し,藤. 図‑7. シ ー ル ズ 数 の2.5乗,お. よ び 無 次 元 流 砂 フ ラ ッ ク ス の1. 波分 の積 分値 の比 較. 井 ら(1998)に な らい,通 過 流 砂 量 を満 足 す る よ う係 数 を 決 定 す る.な お 係 数,乗. (2). 数 は津 波 通 過 を 通 して一 定 値 と. す る. 前 述 した 流 速 と濃 度 の 近 似 式 を用 い て 算 出 した全 流 砂 フ ラ ッ ク ス を,1波. 分 積 分 して 求 め た 全 流 砂 量 を 無 次 元. 化 した もの と,シ ー ル ズ数 の2.5乗 を1波 分 積 分 した もの との 比 較 を 図‑7に 示 す.こ. の 図 を見 る と,両 者 は線 形 に. 次 に,図‑7よ. り求 め られ た式(2)を 用 い て 求 め た 無 次. 元 流 砂 量 の時 々刻 々 の 変 化 と,本 実 験 で求 め られ た無 次 元 浮 遊 砂 フ ラ ッ クス の 時 間変 化 を 図‑8に 示 す. 図 よ り,先 ほ ど の 時 間 積 分 した 検 討 で は,流 砂 量 を よ. 近 い 対 応 を して い る こ と が 分 か る.近 似 直 線 を 求 め る と. く捉 え て い た 式(2)と 実 験 値 の全 流 砂 フ ラ ック ス の 時 間. 係 数 が 約30と な り,Brown型. 変 化 に は大 き な差 異 が あ る こ とが 分 か る.こ れ は実 験 結. 関係 が 得 られ る.. の全 流 砂 量 式 と して 式(2)の. 果 に お い て,先. に述 べ た 浮 遊 砂 濃度 の 増 加 が流 速 の 増 加. に対 して 遅 れ る傾 向 が あ る た め で あ り,シ ー ル ズ 数 の み.

(5) 445. 津 波 によ る砂 移動 に関す る実験 的研 究 表‑3. 実験 結果 と掃 流砂 量式 の比. た だ し,今 回 の 実 験 は シ ー ル ズ 数 が 最 大1程 度 で あ る た め,さ 図‑8. 実 験結 果 と全 流砂 量式 との比較. ら に高 シー ル ズ数 の条 件 下 にお け る各 式 の 適 用. 性 に つ い て は今 後 検 討 す る必 要 が あ る と考 え られ る.. で 流 砂 量 を算 出 す る式 で は,時 々 刻 々 の 流砂 量 が 適 切 に 表 され て い な い こ とが 分 か る.平 面2次 元 計 算 に お い て,. 4. 結. 論. この よ うな濃 度 の 非 定 常 性 を考 慮 す る た め に は,高 橋 ら. 本 研 究 で は,水 路 を 通 過 す る非 砕 波 ・非 分 散 条 件 の津. (1999)の よ うに,巻 上 げ量 を 介 して 掃 流 砂 層 と浮 遊 砂 層. 波 に よ って 生 じる砂 移 動 につ い て の 実 験 を実 施 し,最 大. の2層 で 砂 移 動 を モ デ ル 化 す る な ど の,漂. シー ル ズ 数 が1程 度 ま で の砂 移 動 形 態 を 詳 細 に計 測 した.. 砂 モデル の改. 良 が 必 要 で あ る と考 え られ る.. 以 下 に 結 論 を ま とめ る.. (4) トラ ップ 計 測 結 果. (1)シ ー ル ズ数 が 最 大 とな る時 間 と全 流 砂 フ ラ ッ ク ス が. トラ ップ に よ る計 測 結 果 を 表‑2に 示 す.表 中 に は鉛 直. 最 大 とな る時 間 に は数 秒 程 度 の 差 が あ る こ とが 分 か っ. 分 布 の 近 似 式 よ り求 め た,津 波1波 に よ る通 過 全 流 砂 量. た.そ の た め流 砂 量 フ ラ ック ス を シ ー ル ズ数 の 乗 数 で. も併 記 して い る.ト. 表 す 流 砂 量 式 で は実 験 の時 間変 化 を捉 え られ な い.. 上 式(1972),津. ラ ップ に よ る計 測 結 果 と,芦 田 ・道. 波 を対 象 と して 提 案 さ れ た 高 橋 ら(1999). の 式(式(3)),お よ び福 田 ら(2008)に よ る高 橋 式 の 修 正 式 (式(3)中 の係 数 を8と す る)と の 比 較 を 表‑3に 示 す.こ で トラ ッ プ の 開 口 高 さ1mmが. こ. 掃 流 砂 層 厚 に 対 して 適 切. で あ る か に つ い て は,議 論 の 余 地 が あ るた め,表. に は計. (2)鉛 直 分 布 の測 定 結 果 よ り,浮 遊 砂 濃 度 の 鉛 直 分 布 形 状 は指 数 関 数 分 布 と よ く一致 した. (3)開 口 高1mmの. トラ ップ に よ る捕 砂 量 と,掃 流 砂 量 式. に よ る算 出結 果 を 比 較 した結 果,芦. 田 ・道 上 式 が 実 験. の 傾 向 を よ く捕 らえ て い た.. 算 値 と実 験 値 との 比(計 算 値/実 験 値)と して ま と め た. case5に つ い て は計 測 値 が 誤 差 の 範 囲 内 で あ る の で,比 較 対 象 か ら外 した.. (3). 表‑3を 基 に考 察 す る と,高 橋 らの 式,福. 田 らの 式 に は,. 同 じ粒 径 の 実 験 間 で ば らっ きが 大 きい こ とが 分 か る.一 方,芦. 田 ・道 上 式 は 同 じ粒 径 の実 験 間 で 変 化 が少 な く,. 実 験 の傾 向 を 捉 え て い る も の と考 え られ る.ま た,高 橋 らの 式 で は,他. の 式 に比 べ て 計 算 値 が2倍 程 度 と な り,. 掃 流 砂 量 式 に よ り算 出 され る結 果 が 大 き いが,高. 橋式 を. 修 正 した 福 田 らの式 で は,芦 田 ・道 上 式 と近 い値 と な っ て い る. 表‑2. トラ ップ 計 測 結 果. 参. 考. 文. 献. 芦 田和 男 ・道 上正 規(1972): 移動床 流 れの抵抗 と掃 流砂 量 に 関 す る基礎 的研 究, 土木 学会論 文集, 206号, pp.59‑69. 岩 垣雄一(1956): 限界 層流力 の流体力学 的研究, 土木学 会論文 集, 41号, pp.1‑21. 木 原 直人 ・松 山 昌史(2007): 静水 圧3次元 数値 モ デルを用 い た 津波 に よる地 形変化 の数値計 算, 第54回 海岸 工学論 文集, pp516‑520. 小 林昭男 ・織 田幸 伸 ・東 江隆夫 ・高 尾誠 ・藤井直樹(1996): 津 波 によ る砂 移動 に関す る研 究, 第43回 海岸 工 学論 文集, pp.691‑695. 榊 山勉 ・松山 昌史 ・吉井 匠(2007): 津 波 による港 湾 内の海底地 形 変化 に関 す る実験 的検討, 第54回 海 岸工 学論 文集, pp. 506‑510. 高橋智 幸 ・首藤伸 夫 ・今村 文彦 ・浅井 大輔(1999): 掃 流砂 層 ・ 浮 遊砂層 間の交換砂 量 を考慮 した津波移動床 モデルの開 発, 第46回 海岸 工学論 文集, pp.606‑610. 西畑剛 ・田島芳満 ・森屋 陽一 ・関本恒浩(2005): 津波 によ る地 形 変化 の検証‑2004年 スマ トラ沖 地震津波 ス リランカ ・ キ リンダ港‑, 第52回 海岸 工学論文 集, pp.1386‑1390. 福 田祐 司 ・後藤 和久 ・今 村文彦 ・高橋智 幸(2008): 高 シールズ 数 に対応 した掃流 砂量式 に基づ く津波土砂移 動 モデル の改 良, 平成19年 度土 木学会東 北支部技 術研究発 表会, II‑92 藤井 直樹 ・大森 政則 ・高尾誠 ・金 山進 ・大谷英夫(1998): 津波 によ る海底 地形変 化 に関 す る研究, 第45回 海岸工 学論文 集, pp.376‑380..

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参照

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