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わが国の公民的教科 目における態度形成の論理

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(1)

わが国の公民的教科 目における態度形成の論理

一平成元年版学習指導要領高等学校公民科 「 政治 ・経済」を事例 として一 桑原 敏典 ( 岡山大学教育学部)

本研究は,高等学校公民科 「政治 ・経済」を取 り上げその内容編成 を分析 ・検討す ることを通 して,戟 が国の公民的教科 目の内容編成原理 を抽出 し,その問題点を解 明 しよ うとす るものである。分析の結果, わが国の公民的教科 目においては,現在の国家体制 を支持す る 日本 国民 としての態度形成が 目指 されてお り,それ は,開かれた社会認識形成 に基づ く市民育成 を 目指 したものではない とい うことが明 らかになっ た。戦前の公民科等 と比べ ると強力ではないが,や は り緩やかに国民 としての態度形成 が 目指 されてい る

と言える。

キーワー ド:公民的教科 臥 公民科,政治 ・経済,感度形成

I.は じめに一 間宅の所在一

本研究は,高等学校公民科 「政治 ・経済」を取 り 上げその内容編成 を分析 ・検討す ることを通 して, 我が国の公民的教科 目の内容編成原理 を抽 出 し,そ の問題点を解明 しよ うとするものである。

我が国の公民的教科 目とは, 中学校社会科公民的 分野及び高等学校公民科の諸科 目とい うことになろ う。公民科 については,平成元年改訂の学習指導要 領か ら高等学校社会科が廃止 され る代わ りに設置 さ れた。 しか し, この変化 は実態 に合 わせて制度が変 えられたに過 ぎず,実際にはこれ以前か ら高等学校 においては社会科 とは名 ばか りの存在に過 ぎず,そ れぞれの科 目が独立 して教 え られていた と言ってい いだろ う。 高等学校 においては既 に社会科 は実質的 に解体 していたのである。地理歴史科 と公民科の設 置は,そのことを制度的にも認 め, さらにそれ を強 化 したものであると言えよ う1)。

我が国の社会科については,事実 と決断の一元論 にたつ認識 の仕方を子 どもに培 う、ことで態度形成 を 促 し,地域社会成員意織,国民意識形成のための精 神統制の教育 を行 なってい るとの指摘がある2)。 こ の指摘 は,小学校社会科の内容編成 の分析 に基づい てな されている。 しか し,高等学校 の社会系教科 目 特に公民的教科 目について,それ らの内容 を分析 し, その性格 を明 らかに した研究はな されていない。高 等学校 の社会系教科 目も,小学校社会科同様 の地域 社会成員意識,国民意識形成の原理 によって説 明で きるのであろうか。

本研究は以上のよ うな問題意識 に基づいて,我が 国の公民的教科 目の内容編成原理及び授業構成原理 を解明 しようとするものである。

Ⅱ.

先行研究の分析

新設 された公民科については,戦前の 「公民科」

,戦後す ぐに設置 された 「時事問題」の比較 に基 づ く森分の指摘が示唆 に富んでい る3)。氏の関心は 社会科公民 と公民科の違い を明 らかにす ることであ り,戦前の 「公民科」が文字通 り公民科であるのに 対 して

,

「時事問題 」は社会科公民であるとして,そ の違いについて次のように述べている。

「公民科」が 「立憲 自治の民」 としての資質 の育成 を目標 としても,そこでね らい とされ る 資質は,天皇主権 のもとでの 「自治の民」のそ れであ り,天星国家体制 とそれ を支 える社会の 仕組 みや組織 を維持発展 させ てい く民 として のそれであった。体制が絶対化 され,価値が一 元化 され るので内容が固定でき,その系統的教 授 に よって国定 の思想 を注入す るもの となっ ていた。 ‑ (略) ‑その (「時事 問題」の)本 質 は子 どもの開かれ た思想形成 にあった。 ‑

(略)‑その方法原理が問題解決学習であった。

それは,注入 を徹底 して排 し,生徒 を して直接 社会に向き合わせ,科学的な精神 と研究力を培

うことによって,既存の思想や制度 を相対化 し, 主体的 に思想 を形成 させ てい くこ とをね らい

としていた81。

(2)

桑原 敏典

表1 平成元年版学習指導要領高等学校地埋歴史札 公民科各教科 日の目積 平成元年版高等学校学習指導要領地理歴史

我が国及び世界の形成の歴史的過程 と生活 ・文化の地域的特色についての理解 と認識を深め.国際社会に主体的に生 き■る民主的.平和的な 国家 ・社会の一員 として必要な自覚 と資質を養 う。

世界史A」

現代世界の形成の歴史的過程について.近現代史を中心に理解 させ,世界諸国相互の関連を多角的に考蕪 させることによっ七,歴 史的思 考力 を培い.国際社会に生きる日本人 としての 自覚 と資質を養 う。

r日本史Aj

我が国の歴史の展開を.世界史的視野に立って理解 させ,特に近代社会の成立と発展の過程を我が国を取 り巻 く国際蘇葉な どと関連付け て考察させ ることによって,歴史的思考力を培い,国民 としての 自覚 と国際社会に生きる日本人としての資質を養 う.

地理A」

世界の人々の生活 ・文化に関する地域的特色 と共通の課題 を理解 させ,世界を大小様 々な地域的まとま りか ら考轟させることによって, 地理的な見方や考え方を培い,国際社会に生きる日本人 としての 自覚 と資質を養 う.

平成元年版高等学校学習指導要領公民

広い視野に立って.現代の社会についての理解を深め させ るとともに,人間としての在 り方生き方についての自覚を育て.民主的,平和的 な国家 ・社会の有為な形成者 として必要な公民 としての資質を兼 う.

r現代社会」

人間の尊重 と科学的な探究の精神に基づいて.広い視野に立って,現代の社会と人間についての理解を深めさせ,現代社会の基本的な問 題に対す る判断力の基礎を培 うとともに自ら人間 としての在 り方生き方について考える力を養い,良識ある公民として必要な能力 と態度

を育てる.

倫理

人間尊重の精神に基づいて.糊 における自己形成 と人間 としての在 り方生き方について邸 と思索を深めさせるとともに.人格の形 成に努める実践的意欲 を高め.良識ある公民として必要な能力 と傾度を育てる。

r政治 ・徒済

広い視野に立って,民主主義の本質に関する理解を深めさせ.現代における政敵 岳済.国府関係などについて客観的に理解させ るとと もにそれ らに関する諸課居について考察させ,長池ある公民 として必

すなわち,公民科が固定化 された知鼓 の系統的教 授 によって特定の思想 を注入す るものであるのに対 して,社会科公民は価値の注入 を徹底 して避 け,千 どもの開かれた社会認識 を保障 し, 自主的 自立的な 思想形成 を促そ うとす るものである と言 える。 そ し て,森分は,公民科は意図的組織的な政治的社会化 を図ろ うとす る教科であるのに対 して,社会科公民 は政治的社会化 に対抗 し.政治的個性化 を保障 し促 そ うとするものであると論 じている4)0

森分は,以上の分析 に基づいて平成元年版学習指 導要領の公民科 は,社会科公民ではな く公民科 に近 いのではないか,それ は立憲君主制の体制原理 と一 致する教科であって藷会制民主主義 のもとでの教科 としてはふ さわ しくない と主張 してい る5)。氏が指 摘 しているように平成元年設置 の公民科は,戦後の 社会科の歴史的変遷か ら考 えて も社会科公民 として の性格は失 っていると思われ る。 しか し,それ は, 戦前の公民科 とどの程度類似 した性格 を持つ ものな のであろ うか。表

1

に示 した高等学校地理歴史科, 公民科の各教科 日の 目壕 を見 ると,確かに地理歴史 科の各科 目においては 「日本人 としての 自覚 と資質

(下鰍 L 羊者.)

を養 う」又は 「日本人 としての資質 を養 う」 とい う 表現が見 られ,民族 としての 日本人 にふ さわ しい態 度形成 を強力に進 めていることが 目標 だけか らも.a 測できる。地理歴史科 においては, 日本人 として 日 本 の伝統 と歴史 を大切 に し, 日本の国を愛す る態度 を形成 しよ うとしてい ると言 えよ う。それに対 して.

公民科 においては 「良識 ある公民 として必要な能力 と態度 を育てる」とい う表現に留まっている。「日本 人」あるいは 「日本国民」 とい う表現は,各科 目の 目標 の中にす ら見 られ ない。「公民」とは,従来か ら, 市民社会の一員 としての市民 と,国家の成員 として の国民 とい う二つの意味を含んだ言葉であると言わ れている5)。 この よ うな 「公民」 とい う唆味な表現 に留め られ てい るために. 目標 レベルでは.公民科 は特定の民族 あるいは国民 としての態度形成 を促 し ている とは断定 し難い。森分が指摘 したよ うに,平 成元年版学習指導要領公民科が戦前の公民科 に近い 性格の ものであることを実証す るためには

, r

良織あ る公民 として必要な態度」 とい う表現が,実質的に 意味 してい るものは何か,それ をいかなる原理 に基 づいて形成 しよ うとしてい るか とい うことを明 らか

(3)

にす る必要があろ う。次章以下において

,

「政治 ・経 済」の内容 を分析 しなが ら, この間題 について検討

してい くことに しよ う。

Ⅱ.

平成元年版学習指導要領 r政治 ・経済」の内容 編成一 三領域 毎に系統化 され た網羅 的な知護 の 教授一

平成元年版学習指導要領 「政治 ・経済」では,政 治,経済,国際関係 とい う三つの領域 ごとに知識が 系統化 され,子 どもが 自分 を取 り巻 く現代社会 を全 体的に捉えられるようになっている。

先に示 した表

1

の 「政治 ・経済」の 目標 をみ ると, 次の五つの部分か ら構成 されている。

① 「広い視野に立って」

② 「民主主義の本質に関する理解 を深め

③ 「現代における政治,経済,国際関係 な どに ついて客観的に理解 させ」

④ 「それ らに関す る諸課題 について考察 させ」

⑤ 「良識 ある公民 としての必要な能力 と態度 を 育てる」

①の部分は学習 の方法 を指 し,②か ら④ は知識 ・理 解の内容 を示 している。その うえで,最終的な⑤の 目標 を達成 しよ うとしてい ると考え られ る。つま り,

「民主主義の本質」 と 「現代におけ る政治,経済, 国際関係」についての理解 と 「それ らに関する諸課 題」の考察が

,

「良識 ある公民 として必要な態度」を 形成 し得 ると考 えられてい るのである。 この 「良識 ある公民 として必要な態度」 とは,公民科の教科 目 標 の中の 「民主的 ・平和的な国家 ・社会の有為な形 成者 として必要な公民 としての資質」に準ず るもの である。そ して,学習指導要領 の 『解説』によれ ば, それは

,

「国家 ・社会の一員 として平和で民主的な社 会の実現,推進 に向けて主体的に参加,協力す る態 度」であるとされ る。

以上の 目標の もとに,学習指導要領では科 目の内 容が示 され てい る。その項 目のみを示す と次の よ う になる。

(1)現代の世界 と日本 ア 国際社会の変容 と日本 イ 国際社会の動向と課題 (2)現代の政治 と民主社会

ア 民主政治の基本原理 イ 日本国憲法 と民主政治

ウ 国際政治 と日本 (3)現代の経済 と国民生活

ア 経済社会の変容 と経済体制 イ 現代経済の仕組み

ウ 現代経済 と福祉の向上

このよ うに領域設定の大きな柱 は政治,経済,国際 関係であ り,社会の国際化 に合わせて国際関係 を重 視 し,それ を政治や経済 よ りも先に学ばせ ,政治, 糖剤の両領域の中でも国際関係 を扱 うとい う構成 に なっている。

内容については さらに細かい説明がなされてい る が,それ らを整理 した ものを表

2

に示 している。理 解 目標 の 「民主主義の本質」を達成す るために内容 の (2)が設定 されてお り,それは 「民主政治の本 質」 と 「基本的人権 と議会制民主主義 を尊重 し擁護 す ることの意義」を中心に構成 されている。理解 目 標 「現代における政治,経済,国際関係」に対 して は,その内容 (2)に加 えて,(1)の 「国際関係 を 動かす基礎 となる事柄や国際社会における 日本 の地 位 と役割」や,(3)の 「経済生活の急激な変化 と発 展, 日本経済の国際化,現代経済の機能 と特質及び その問題点」が設定 されている。また,理解 目標 「現 代における政治,経済,国際関係 に関す る諸課題」

については,内容 (1)の中の 「現代の世界 と日本 にかかわる基本的な課題」, (2)の中の 「政治の在 り方」, (3)の中の 「日本及び世界経済の抱 える諸 課題」が設定 されている。

次に,政治領域 を取 り上げて, さらにどの よ うな 内容が設定 されているかを見てみ よ う。(2)の政治 領域には,ア 「政治社会の特質,国民の参政の意義, 人権保障の発達,法の支配の原則,権利 と義務 の関 係」,イ 「日本 国憲法の基本的性格,基本的人権 の保 障及び国会,内閣.裁判所,地方 自治な どの機構 と 機能」,ウ 「国際政治の特質 と動向,人権,領土など に関す る国際法 の意義 と役割,国際連合 と国際協力, 我が国の防衛 を含む安全保障の問題,国際平和 と人 類の福祉 に寄与す る日本の地位 と役割」がそれぞれ 取 り上げ られている。 これ は,憲法,国 と地方それ ぞれの政治機構,権利,権利保障の方法,義務 とい った社会の制度や仕組みの理念 と実態を国内政治 と 国際政治の両面について網羅 した構成 と言 える。つ ま り,生徒 を取 り巻 く社会に見 られ る政治に関す る 社会的事象 を一通 り教 え,それ らを全体的に捉 えさ せ よ うとしてい るのである。 このよ う声構成は,一 般的な公民的教科 目の内容編成 にはよくみ られ るも ので,例 えばアメ リカ合衆国で発行 されている 「市 民科」

,

「政治科」ナシ ョナル ・スタンダー ドは次の

(4)

桑原 敏典

よ うな構成である7)0

Ⅰ.市民生活,政治,政府 とは何か

Ⅱ.

アメリカの政治システムの根本は何か

Ⅲ.憲法 によって設立 され た政府 は, どの よ う に してアメ リカ民主主義の 目的,価値,原理 を具体化 したか

Ⅳ.

ア メ リカ合衆 国 と他の国々や世界の出来事 との関係はどのよ うになっているか

V.

ア メ リカ民主主義 にお ける市民の役割 はど のよ うなものか

ⅠとⅡが制度や仕組みの理念であ り

,

Ⅲが実態

,Ⅳ

が国際改治

,

Ⅴが権利 と義務 についての学習 となっ ている。

以上の よ うに

,

「政治 ・経済」においては三領域 ご とに系統化 され た,それぞれの領域 を網羅す る知識 を教授 してい くよ うな編成 になっていると言 える。

しか し, このよ うな編成 によって, いかに態度 目標 が達成 され得 るのであろ うか。それ を解明す るため には, さらに内容 を詳細 に見てい く必要がある。表

1

の通 り,学習指導要領 に挙げ られ ている内容 は項 目のみであるが,その 『解説』 には,それぞれの項 目について さらに詳細 な説 明がな されてい る。 内容

2‑ (

ア) を取 り上げて 『解説』 に示 された内容の 説明及 び具体的内容 と,実際に教科書で取 り上げ ら れてい る事項 を整理 したものが表

2

である。例 えば

「政治社会の特質及び国民の賛成の意義」について は,政治について,それ は 「社会生活上の問題 を解 決 し共 同を達成す るための統合機能であ り,社会生 活のあ らゆる場 において普遍的に存在す るものであ る」とか

,

「近代以降の国家 は,一定の領域 を占有す る大規模な社会集団において主権の発動である政治 を固有 の任務 とす る役割体系 として発達 してきたも のである」 とい う説明がな され てお り,国民の参政 の意義については 「政治権力の形成 とその正当性」

か ら説明がな されてい る。その説明 を理解 させ るた めの具体的 内容 としては

,

「絶対主義国家,近代市民 国家,現代福祉国家な どにみ られ る国家機能の歴史 的変化」や

,

「代表,選挙,政党,世論,圧力団体, 市民運動,住民運動な ど」が取 り上げ られてい るO そ して,さらに教科書では自然権 についての思想や , 近代国家の形成過程についての歴史的事象や出来事 が取 り上げ られている。このよ うな構成 は

,

「人権保 障の発達」,t「法の支配の原則

」 ,

「権利 と義務 の関係 」,

「議会制民主主義の本質 と望ま しい政治の在 り方

についても同様 である。それぞれの概念や理念 につ

いての説明が示 され,その具体的な内容が例示 され, 教科書の記述はそれ に基づいて作成 されている。理 解 目標 を達成す ることは, この 『解説』に示 された 説明を理解す ることであ り,子 どもにそれ を直接教 授す ることは困難であるので,その教授 に適 した具 体的な内容が示 されている と言 える。子 どもが直接 学習す るのは具体的な内容または教科書の記述であ るが,それ らを通 して獲得 させ るのは説明に示 され た概念や理念の中身なのであるQ

2

に示 してい る 『解説』 の具体的内容や教科書 の記述 は歴史的事象や 出来事,または現代の事象や 出来事 についての事実である。思想 の形成過程,刺 度や仕組みの歴史的変遷,法の形成過程に関す る事 実 を記述 した知識である。 それ に対 して 『解説』に 示 され てい る内容の説 明は,概念や理念の解釈 であ る。つま り

,

「現代社会の特質」に関す るある解釈 を 示 し,その解釈 を裏付 ける事実が取 り上げ られてい るのである。解釈 とは見方考 え方であ り,それ を子 ども自身の生活や生き方 と結び付 け させ ることで, 彼 らの判断 を方 向づ け特定の態度 を形成す ることが できる と考 え られ る。例 えば

,r

政治 とい うものが, 社会生活上の問題 を解決 し共同を達成す るための統 合機能であ り,社会生活のあ らゆる場において普遍 的に存在す るものである」 とい う見方考 え方 を身に つ け,それ に関わっている社会の一員 としての 自ら の存在 を自覚 させれば,政治に積極的,主体的に参 加 し協力 しよ うとす る判断が生 じるであろ う。また,

「基本的人権の保障が近代法治主義 の 目標 であ り国 民主権 その ものの根拠であること」 とい う見方考 え 方 を身 につ け,それ を享受 している主体 としての 自 分に気付 けば,それ を擁護 し保持す るよ う努 める心 が生まれるであろ う, とい うわけである8)0

以上の よ うに

,

「政治 ・経済」の内容編成 は,三領 域毎に系統化 された網羅的知識 の教授 を通 して,概 念や理念についての解釈 ‑見方考え方 を身 に付 けさ せ

,

「国家 ・社会の一員 として平和で民主的な社会の 実現,推進 に向けて主体的に参加,協力す る態度

を形成 しよ うとしてい ると言える。つま り,態度 目 標 に基づ いて,知識 内容 が領域 ご とに系統的 に選 択 ・配置 された編成 となっているのである。

Ⅳ.

平成元年版学習指導要領 「政治 ・経済」の撰集 構成一 できるだけ詳 しく具体的に‑

「政治 ・経済」の授業 は習得 させ る概念や理念 を,子 どもにとって理解 し易い身近な事象 を取 り

(5)

上げて,できるだけ詳 しく具体的に理解 させ るよ うに組織 される。

学習指導要領やその 『解説』 には,具体的な授業 構成 は示 されていないので,本稿では,学習指導要 領の 『解説』の趣 旨や,それについて さらに詳 しく 論 じた解説書 を参考に して,具体的な授業 を構想 し, その原理を示 していきたい9)0

ここでは,思想 ・良心の 自由に関す る授業 を構想 してみ よ う。『解説』では,基本的人権の保障につい て

,

「耳ず,すべての人が生まれ なが らに持つ権利 と

しての人権 の意義について,正 しく理解 させ る。そ の上で, 日本国憲法の人権規定の内容について,各 種の基本権 の発生の順序や基本権相互の関係な どを も含 めて,的確 に理解 させ る」9)と説 明 されてい る。

そ して,内容の取扱いに示 されてい る配慮事項 をま とめると次のようになろ う。

①特定の事項に偏 らず,全体 としてのま とま りを 工夫する。

②内容 を精選 し,細かな事象や高度な事項 ・事柄 には深入 りしない。

③客観的な資料 と関連 させ具体的に理解 させ る。

④理論 と現実の相互関連 を理解 させ る。

⑤主権者 としての政治 に対す る関心を高め,主体 的な参政の在 り方について理解 させ る。

これ らの事柄 を踏 まえて授業を構想するな らば,吹 のような展開が考えられるのではないか。

(D最 近 のニ ュー スで基本 的人権 が問題 になっ た記事はないか尋ねる。

J

②思想 ・良心の自由とは何かを説明する。

J

③明治憲法下において,思想 ・良心の 自由が ど のよ うに保障 されていたかを説 明す る。治安 維持法 による弾圧,滝川事件の経過,天皇機 関説等 について取 り上げ具体的に理解 させ る。

J

④ 日本 国憲法下において,思想 ・良心の 自由が どのよ うに保障 されているかを説明す る

。1 9

条思想及び良心の 自由の他,信教の 白丸 学 問の 自由,表現 の 自由について も触れ る。三 菱樹脂事件 ,津地鎮葬訴訟,東大ポポロ劇 団 事件,公安条例判決等の事件 を取 り上げ具体 的に理解 させ る。

J

⑤ どの よ うな場合 に 自由が制 限 され るか につ

いて考えさせ る。

このよ うに,思想 ・良心の自由について,明治憲 法下の状況 と, 日本国憲法下の状況 を,それ らの比 較 を通 して より詳 しく理解 させ るとともに,単なる 憲法の条文の理解 に留ま らず,実際に発生 した事件 や訴訟 を取 り上げて具体的に把握 させ よ うとす る授 業構成 が考 えられ る。従って,実際の授業は先の表

2

に示 した 『解説』の具体的内容 と教科書の記述に ある事例 といった事実についての説 明を中心に展開 す ると言 えよ う。一般的伝統的な公民科 (社会科の 公民的教科 目)の授業 もこのよ うな ものではなかっ たか。そ して, これ らの事実の教授 を通 して,子 ど もに思想 ・良心の自由の意義や重要性 を実感 させ る ことが期待 されているのである。この展開の中では, 表

2

の内容の説 明にあたる部分,つま り解釈‑見方 考え方の説明が欠 けている。表

1

に示 したよ うに「政 治 ・経済」の教育内容 は膨大である。限 られた時間 の 中で これ ら全 て を教 えよ うとすれ ば,社会 的事 象 ・出来事 に関す る事実を網羅す ることが最優先 さ れ る。解釈 の部分は,授業では明示 され ることな く, そのよ うな解釈 を裏付 ける事実のみ を教授す ること で,それ らの解釈‑見方考 え方 を身 に付 けさせ るこ とになるのではないか。解釈 を明示 し教える場合 も あるか もしれないが,その よ うな場合 において も解 釈 を一方的に説明するだけで,事実 を通 してその解 釈 を子 ども自身が創造することは少ない と思われ る。

明示 され るに してもされないに して も,最終的には 解釈 ‑見方考 え方は子 どもの精神 に注入 されてい く。

子 どもが 自分で創造 した り,批判 した りす ることな く見方考 え方 を注入すれば子 どもの認識は閉ざされ, 特定の価値 を教化することになろう。

この よ うに,公民的教科 目においても,高等学校 地理歴史科や小学校社会科のよ うに直接的ではない が,緩やかに特定の見方考 え方 を教 え込む ことで, 価値が注入 され態度形成が図 られていると言 えるの である。

V.

平成元年版学習指導要領 r政治 ・経済」の編成 原理一 日本国民としての態度形成‑

「政治 ・経済」は,子 どもを取 り巻 く社会的事象 ・ 出来事 を大 きく三つの領域 に区分 し,それぞれ につ いてできるだけ幅広 く全体 を網羅す るように知識 を 系統化す る編成 となっていた。 それ らの知識 を選 択 ・配列す る基準が教科 目標 に掲げ られた態度 と考 えられ る。それ は了良識 ある公民 として必要な態度」

(6)

桑原 敏典

とされてい るが,よ り正確 にその内容を示すな らば, 実質的には,現体制 を支持 しその発展 に寄与 しよ う

とする態度 となるのではないか。

Ⅳで述べ たよ うに

,

「政治 ・経済」では学習指導要 領の 『解説』に示 され た解釈 を生徒 に批判 させ るこ とな く教え込み,その解釈 に基づ く見方考 え方 を形 成 しよ うとしてい る。 その解釈 とは,表

2に示 した

よ うに,概念や理念 を詳 しく説 明 した ものであ り, 民主主義の理想 に照 らして も異論の余地がない,誰 に とっても受け入れ られ るものである。 しか し,千 どもにこれ らを事実に基づいて検証す ることな く, あるいは, これ ら明示 しないで,それ を裏付 ける事 実のみ を取 り上げて教 え込む ことには問題 がある。

どのよ うな見方考 え方 も特定の価値観に基づいてお り,それは数多 く存在す るものの一つで しかない。

しか し,事実 を示 さず解釈 のみ を教 えること, ある いは特定の解釈 に都合 のよい事実のみを教 えること は,その解釈が唯一正 しい絶対的な ものである とい う見解 を生徒の精神 に注入 して しま う。我 が国の公 民的教科 目の学習 を通 して,生徒は現実の様 々な事 象 を指導要領 に示 された特定の見方考 え方 に基づい て解釈 し.それ らが現実に具体化卓れたもの として 実際の制度や仕組み を理解す るであろ う。現実 の制 度や仕組 は実際 には多 くの矛盾 を抱 えてお り,必ず しもその理想通 りに人 々を幸せ にす るもの とはなっ ていないが,そのよ うな現実か らは 目をそ らしてい るのである。確 かに,制度や仕組みが持つ問題点 も 学習す るが,それは現状の体制 を維持 ・発展 させ て い くために必要 とされ る限 りの ものであ り,制度や 仕組みの在 り方 を疑い,その本質 を問い直す よ うな 学習 はな されないのである。 このよ うに公民科で育 成 され る

,

「国家 ・社会の一員 として平和で民主的な 社会の実現,推進 に向けて主体的に参加,協力す る 態度」 とは,現体制 を支持 し,それ を維持 ・発展 さ せ ることに寄与 しよ うとす る態度ではあっても,そ の在 り方 を根底 か ら疑い,改革 しよ うとす るもので はないのである。

公民的教科 目においては,現在の国家体制 を支持 す る 日本 国民 としての態度形成 が 目指 されてお り, それ は,開かれ た社会認識 に基づ く市民育成 を 目指 した ものではない と言わ ざるを得ない。戦前の公民 科 と比べ ると強力ではないが,や は り緩やかに国民

としての億度形成が 目指 されているのである。

Ⅵ.

おわ りに

'以上の考察か ら,我が国の公民的教科 目の内容編 成 は国民 としての態度形成 を目指す ものか ら,開か れた社会認識 に基づいて 自主的 自立的な思想形成 を 目指す市民的資質育成 を目標 とす るものに改革 しな ければな らない と言える。

平成 11年 に高等学校学習指導要領は改訂 された。

その改訂 は改善 となったのであろ うか。「政治 ・経済」

に関 して言 えば,大きな変化が見 られた。表

4に平

成元年版 と 11年版の教科 目標 と内容を比較 してい る。目標 では

,

「主体的に考案 させ,公正な判断力を 養い」 とい う言葉が付 け加 えられた。そ して,内容 編成 は 「(1)現代の政治」

,「(2)

現代の経済」に 続いて,「(3)現代社会の諸課題」が内容 の一つの 大きな柱 として取 り上げ られ ることになった。現代 の政治,経済についての系統的な学習の後 に,現代 社会の抱える諸問題 を学習する構成 になってい る。

全体 としては,政治,経済,国際関係 とい う領域が 排除 されているとは言 えないものの,諸課題 を一つ の大項 目として位置づ けることで,網羅的系統的な 学習を脱 しようとしていると言える。

さらに,その内容 (

3

)について詳 しく見てみ る と,表

5

の よ うにい くつかの具体的な課題が取 り上 げ られている。(

3

)のアでは 「大きな政府 と小 さな 政府,少子高齢社会 と社会保障,住民生活 と地方 自 治」な どの問題 が,イでは 「地球環境問題,核兵器

と軍縮」な どが取 り上げ られてい る。そ して

,

『解説』

に示 された説明による と,例 えば

,

「大きな政府 と小 さな政府」では

,

「国民の要求に応 え国民生活の様々 な面にかかわる『大きな政府』を支持す る考 え方 と, 税負担 を小 さくして 自立を大切 にす る『′トさな政府』

を指示す る考 え方 とを対照 させ,それぞれ の長所 と 短所 を比較 しなが ら政府が果たすべ き役割 と政府の 適切な規模 とい う視点か ら考察 させ る」 と示唆 され ている。大きな政府 と小 さな政府 とい う二つの考え 方 を対照 して現実の事象を捉 え させ ることで,特定 の見方考 え方の一方的な教化 を避 けよ うとしている と言 えよ う。地球環境問題 に関 して も,同様 に 「自 然環境 の保全 を優先す る考 え方 と,生活水準の向上 を目指す経済発展 (開発) を優先す る考 え方 とを対 照 させ」るよ うになっている。子 どもの開かれた社 会課織 をで きるだけ保障 しよ うとす る改善であると 評価できる。 しか し, これ らの努力 も,学習のため の時間を充分に確保できず,単に二通 りの考え方 を 提示す るだけに終わって しまっては改善にな らない。

(7)

4 平 成 元 年 版 学 習 措 辞 要 領 公 民 科 r政 治 ・経 済 」 と 平 成 11年 版 の 内 容 構 成 の 比 較

平 成 元 年

《目標 》

広 い 視 野 に 立 っ て , 民 主 主 義 の 本 質 に 関 す る 理 解 を 深 め させ . 現 代 に お け る 政 治 , 経 済 . 国 際 関 係 な ど に つ い て 客 観 的 に 理 解 さ せ る と と も に そ れ ら に 関 す る 譜 訣 居 に つ い て 考 蕪 させ , 良 織 あ る 公 民 と して 必 要 な 能 力 と態 度 を 育 て る .

《内 容 》

(1) 現 代 の 世 界 と 日本 国 際 社 会 の 変 容 と 日本 国 際 社 会 の 動 向 と練 磨

(2

) 現 代 の 政 治 と民 主 社 会 民 主 政 治 の 基 本 原 理 日本 国 東 法 と民 主 政 治

国 際 政 治 と 日本

(3) 現 代 の 経 済 と国 民 生 活 経 済 社 会 の 変 容 と鍾 済 体 制 現 代 経 済 の 仕 組 み

現 代 鐘 済 と福 祉 の 向 上 国 氏 姓 済 と 国 際 経 済

表 5 平 成 11年 版 学 習 指 導 要 領 「政 治 .種 済 」 の 内 容 (3) 及 び (3) 現 代 社 会 の 賭 課 題

政 治 や 盗 済 に 関 す る 基 本 的 な 理 解 を頗 ま え , 現 代 の 政 治 や 蓮 拝 の 措 課 周 を 追 究 す る 学 習 を 行 い . 望 ま しい 解 決 の 在 り方 に つ い て 考 察 さ せ る 。

現 代 El本 の 政 治 や 経 済 の 諸 課 題

大 き な 政 府 と小 さ な.政 府 少 子 高 齢 社 会 と社 会 保 障 住 民 生 活 と地 方 自治 情 報 化 の 進 展 と市 民 生 活 労 使 関 係 と労 働 市 場 産 業 柵 達 の 変 化 と 中 小 企 業 消 井 者 閉 居 と消 費 者 保 護 公 害 防 止 と環 境 保 全 農 業 と食 料 閉 居

な ど に つ い て , 政 治 と姓 済 と を 関 連 させ て 考 察 させ る

国 際 社 会 の 政 治 や 経 済 の 諸 株 居 地 球 衆 境 閉 居

核 兵 器 と 軍 締

国 際 経 済 格 差 の 是 正 と国 際 協 力 経 済 摩 擦 と外 交

人 種 ・民 族 閉 居

国 際 社 会 に お け る 日本 の 立 場 と役 割

な ど に つ い て , 政 治 と経 済 と を 関 連 させ て 考 察 させ る

平 成 11年

《日額 》

広 い 視 野 に 立 っ て . 民 主 主 義 の 本 質 に 関 す る 理 解 を 深 め させ , 現 代 に お け る 政 治 , 経 済 , 国 際 関 係 な ど に つ い て 客 観 的 に 理 解 さ せ る と と も に . そ れ ら に 関 す る 緒 課 題 に つ い て 主 体 的 に 考 蕪 さ せ , 公 正 な 判 断 力 を 養 い , 良 識 あ る公 民 と

して 必 要 な 能 力 と傾 度 を 育 て る。

《内 容 》

(1) 現 代 の 政 治

民 主 政 治 の 基 本 原 理 と 日本 国 意 法 現 代 の 国 際 政 治

(2) 現 代 の 経 済

経 済 社 会 の 変 容 と 現 代 経 済 の 仕 組 み 国 民 経 済 と国 際 鐘 済

I (3)現 代 社 会 の 諸 株 層 :

現 代 日本 の 政 治 や 経 済 の 諸 課 題 国 際 社 会 の 政 治 や 経 済 の 括 課 題

『解 説 』 に 示 さ れ た 説 明

現代の国家は横棒的に国民生活にかかわることが相棒され.国家の 搬能を増大させてきたが.一方で,多くの国では財税負担が大きく なり国家の拙能を減少させることを求める考え方が現れたことを 具休的な事例を取り上げて耕 させる.

国民の要求に応え国民生活の様々な面にかかわる r大きな政府Jを 支持する考え方と.税負担を小さくして自立を大切にする r小さな 助仔Jを指示する考え方とを対照させ.それぞれの長所と短所を比 較 しながら政府が果たすべき役割と政府の適切な規模という視点 から考察させる.

これらの問題が.工業化.賢派 ・エネルギーの大量消乱 人口増 加.農業活動の拡大など人間の庸活動の増大によって引き起こさ れ.さらに個々の間REが相互に初雑に絡み合って閉脚 を形成し, その碑害や彫馴 !一国内に留まらず,国境を越え地球的規模にま で広がっていること.エネルギー分野での技術の開発などの国際 的な凪帆が必要となっていることを醍放させる.

自他村境の保全を優先する考え方と.生活水神の向上を目指す鯉 済苑展 (nR発)を優先する考え方とを対偶させ.r持続可能な開発J という視点から考察させる.

(文 部 省 『高 等 学 校 学 習 指■導 要 領 解 説 公 民 編 』 平 成 元 年

1 2

月 . 文 部 省 『高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 解 脱 公 民 編 』 平 成

1 1

1 2月.)

(8)

桑原 敏典

そのために も,公民的教科 目の編成全体 につい て,政治や経済 といった領域毎の系統化 された内 容に基づ く構成 か ら脱却 し,新 たな原理 に基づ く 構成 を模索 しなが ら,事実 に関す る網羅的な知識

を一層精選 してい く必要があろ う。

引用 ・参考文献

1)我 が国の公民的教科 目の歴史については,吹 の文献 に詳 しい。谷本美彦 「民主主義教育 として の社会科の充実 を」全国社会科教育学会 『社会科 教育論叢』第

3 4

,1 9 8 6

,p p.4‑1 7.

谷本美 彦 「公民科教育の歴史」社会認識教育学会編 『改 訂新版 公民科教育』学術図書 出版社

,2 00 0

年,

p p、6‑1 5.

また,公民科 については,次の文献 に 詳 しく論 じられ ている。森分孝治 「社会科公民 と 公民科のちがいは何か‑ 『公民科』(昭和六年)と

『時事問題』(昭和二六年)の示唆す るもの‑」社 会認識教育学会編 『社会科教育学ハ ン ドブ ック』

明治図書

,1 9 9 4

,p p , 2 9 7‑3 0 6.

2)森分孝治 「社会科 にお ける社会認識の論理一 現行学習指導要領の分析か ら

‑」

『広島大学教育学 部紀要 第‑部』第

23

,1 9 7 4

,pp, 25 7‑2 6 7.

森分孝治 「社会科の本質一 市民的資質育成 にお け る科学性‑

『社会科教育研究

』N o . 7 4,1 9 9 6

年,

p p. 6 0‑7 0.

3)

森分,前掲書

( 1 9 9 4 ) . 3)

同上

,p. 3 0 5 .

4)

同上

.p. 3 0 5.

5)

同上

,p. 3 0 6.

6)

「公民」の定義については次の文献 を参照 した。

谷川彰英 「公民的資質」日本社会科教育学会編 『社 会科教育事典』ぎょ うせい

,2 0 0 0

,p p. 5 4‑5 5.

7) ce nte r fo r Ci vi c Ed ucati o n , Nat l o Dal St a nd a rd sf o z ・C l ' Y l ' c sa ndG ov e z I L l me nt ,1 9 9 4.

8)解釈,見方考 え方,態度形成 については,森 分孝治 「市民的資質育成 における社会科教育一合 理的意思決 定‑ 」社会系教科教育学会 『社会系教 科教育学研究』第

1 3

,2 0 01

年,を参考に した。

9)柿沼 ・安津 ・茂木編 『改訂 高等学校学習指導

要領の展開 公民科編』明治図書

,1 9 9 0

年,及び, 森秀夫 『公民科教育法』学芸図書

,1 9 9 2

年.

1 0 )

文部省 『高等学校学習指導要領解説公民編』

実教出版

,1 9 8 9

,p. 9 1 .

Ti t l e: ASt udyo fLog ico fBui l d i ngS t ud e n t s ' At t i t ud ei nCi v i c si nJ a pa n: Ont h eBa s i so f" po l i t i c sa ndEc o no mi c s "

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nAHi g h Sc ho o I

To s hi no r iKUWABARA ( Fa c ul t yo fEd uc a t i o nOka y a maUn iv e r s i

ty)

Abs t r a c t: I nt hi spa pe r ,Ide s c r i be st heLo g ico fBui l di ngS t ude n t s ' At t i t ud ei nCi v i c si nJ a pa n bya na l y z i ngc o nt e nt s o fPo l i t i c sa ndEc o no mi c s .If o undt ha ts t ude n t swo ul da c q ul r eana t i o na lc ha ra c t e rt h r o ug h l e a m i ngt hi ss ub j e c t . Wemus ti mp r o v ec o nt e n t so fCi v i c st od e v e l o ps t u de n t s ' c i t i z e ns hi pa ndb ui l dad e mo c r a t i cs o c i e

ty.

Ke y wo r ds:Ci v i cEd uc a t i o n,Ci v i c s ,Po l i t i c sa ndEc o no m ic s ,Bui l di ngAt t i t ud e

(9)

2

平成 元 年版 学 習指 導票 祖 公 民科 r政治 .撞

の 内容積 成

公民科の態度 El楳 (・.・我 う)

政治 ・鐘姉の 施政日横 (‑ を書てる)

理解 El横 (・・・ を 深 め させ ら.・・.を事故 的 に 鬼 解 さ せる.・・・を考 蕪させる)

内容 (・・・理解 させる.考蕪させる)

政治社会の辞#.国民の歩政の意滋.人格保雄の発達.

の支配の原ArL,脚 Jと兼務の附係

( 2

‑7)

日本同窓法の基本的性格.基本的人格の保障及び国会.

開,裁判所.地方 自治などの練絹と横能 (2‑イ)

国除政治の特許と動向.入札 額土などに関する国府法 .兼 と役乱 国良連合 とG)肘tB九 我が国の防術を

PLの同瓜 国防平和 と人類の溝牡に寄与する 日本の

1 9

世紀の自由主義逢許から在韓政兼の役封が大 きくなつ た現代に至る資本主よ遥拝の発展 と変容,EF陥 溝におI る家ft.,企業の働 きと政府の柵 .社会主よ軽済 とその

市舶 拝の仕組み.拝金の4舟 と金赴稚朋の+き.財政 み と私税の舌鼓 .脚 .鳥済成長 と改井 とJt*変弛

兼柵温及び人口構成並びに労4条件の変化.集計の発 と雑祉の向上との関連

( 3‑ウ)

貿易とE醗収支の現状や為榊 叫の仕組み.田内 胞Rの必 性や電解往訪捜閑の役乱 岳済協力の4b向(3‑エ)

=次世界大戦を契経 とする田仲社会の変乱 地理的.

ヒ申拝条件を含む国師it妹 とのかかわ りでみた 日本の■

学技術の発達に伴 う政治.丘#.文化にわたる四時交 の拡大 と相互依存鵬 の滞化の状R.発見途上国の現状 と

改党政治と選挙.行政棟能の拡大 と民主化.1Ji槍 と現 治のm

樹 ( 2

‑イ)

軍格間乱 入初 ・民族間周など固辞政治の措玖居 (2‑ウ

)

P本 及び Lu・界経 済 抱える措.W (3)

代経済の基本的性格 (3‑ア)

市場耗済の仕組み,資金の補流と金牡機関の勅書.財政 み と租税の意義 ,御 .島講成長と政策と景気変動

料 と虚乗.奔流 .エネルギー.頻凍保全 と公害防止 .消費者保班.中小企兼何乱 労使牌係 と労働 市場.

会倶腔 と社会括祉など,捷済生活に関する措細 く3‑ウ)

経済摩擦問屋や国滞在済におけるFl木の役割 (3‑エ)

世界の晴好や日本の国際的地位の変化 (1‑7)

環境.鞍ER.人口な ど人類全体にかかわる基本的な秋祖 (I

‑イ)

(10)

桑原 敏■典

3 平成元年版学習指導要領公民科 r政治 ・鍾

内容2‑7の編成と教科書の記述内容との対応

内容2‑(ア)の理解 自席 F解脱』に示 された内容の脱明 r解呪い こ示された具体的内容 教科書の主な把述内容

(文部省 『高等学校学習指導要領解説公民編』実教出版.

1 9 8 9

年を参考に尊者作風 )

参照