1 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成20年度先進的な宇宙活動法に関する報告書)
我が国の宇宙産業振興と宇宙法
<参考資料>
・参考資料―1 宇宙活動法条文案
・参考資料―2 宇宙産業振興法条文案
・参考資料―3 宇宙産業振興政策案
2 (参考資料-1)
宇宙活動法条文案
[打上げ免許制度] 第一章 総則 第 1 条(定義) 1 次項に定義される用語を除き、この法律で使用される用語は、「月その他の天体を 含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」等の宇宙開発 利用に関する条約に同一又は類似の意味を有する用語が存在する場合は、それと整合的に 解釈されるものとする。 2 この法律において次の用語は、同号に定義された意味を有する。 一.「打上げ射場」とは、打上げのために建設又は設置された地表上の施設その他〔政令〕 で定める関連施設をいう。 二.「宇宙物体」とは、打上げられる物体をいい、その構成部分並びに部品を含むものと する。 三.「打上げ」とは、物体を宇宙空間に発射することをいい、成功しなかった打上げを含 むものとする 四.「衛星」とは、地球を回る軌道上及びその外に打上げられる人工の飛しょう体並びに 天体上に置かれる人工の物体をいう。 五.「有人宇宙機」とは、人が搭乗して操縦し、弾道飛行若しくは地球の軌道を周回し、 あるいは他の天体へ行き、地球に帰還する宇宙物体をいう。 六.衛星又は有人宇宙機の「運用」とは、衛星又は有人宇宙機を自己の責任で管制する 活動をいう。 七.「地球遠隔探査」とは、天然資源管理、土地利用又は環境保護その他の目的で、遠隔 探査される物体から放射、反射又は回折される電磁波の特性を利用して、宇宙から地球の 表面を探査することをいう。 八.「未処理データ」とは、地球遠隔探査衛星に搭載された遠隔センサーにより得られ、 遠隔測定法により電磁信号の形態で、又は、写真フィルム、磁気テープ若しくはその他の 手段で、宇宙から地上に送付又は伝達される生データをいう。 九.「処理データ」とは、未処理データを利用可能にするために必要とされる当該データ の処理の結果得られる生産物をいう。 十.「地理空間情報」とは、次のイの情報又はイ及びロの情報からなる情報をいう。 イ 空間上の特定の地点又は区域の位置を示す情報(当該情報に係る時点に関する情3 報を含む。) ロ 前号の情報に関連付けられた情報 十一.「衛星測位」とは、衛星から発射される信号を用いてする位置の決定及び当該位置 に係る時刻に関する情報の取得並びにこれらに関連付けられた移動の経路等の情報の取得 をいう。 十二.「乗員」とは、有人宇宙機に搭乗し、操縦その他有人宇宙機の飛行に必要な業務を 行う者をいう。 十三.「乗客」とは、有人宇宙機に搭乗する乗員以外の者をいう。 十四.「宇宙物体登録条約」とは、「宇宙空間に打上げられた物体の登録に関する条約」 をいう。 第二章 打上げ射場の設置及び管理等 第 2 条(打上げ射場の設置) 1 何人も、日本国内に打上げ射場を設置しようとするとき、又は設置した打上げ射場に重 要な変更を加えようとするときは、[宇宙開発担当]大臣の許可を受けなければならない 2 前項の許可の申請をしようとする者は、当該施設について、設置場所、設備等の位置及 び構造等の設置計画、管理の計画、受託打上げの有無を含む事業計画、工事完成の方法及 び予定期日その他〔省令〕で定める事項を記載した申請書を提出しなければならない。 3 第 1 項の許可には、特定の条件又は有効期限を附することができる。 4 [宇宙開発担当]大臣により第 1 項の許可がなされた場合には、当該打上げ射場の設置に 必要な火薬類取締法、高圧ガス保安法、航空法その他これらの法律に基づき定める法令に よる許認可又は通知等は、取得され又はなされたものとみなす。 第 3 条(申請の審査) 1 [宇宙開発担当]大臣は、前条第1項の許可の申請があつたときは、その申請が左 の各号に適合しているかどうかを審査しなければならない。 一.当該打上げ射場の位置、構造等の設置の計画が、法令上必要となる許認可を取得し 又は取得できることが確実であり、かつ、〔省令〕で定める保安等の基準に適合するもので あること。 二.当該打上げ射場の設置によって、近隣者又は他人の利益を不当に害することとなら ないこと。 三.当該打上げ射場の運営・管理の計画が、法令上必要となる許認可を取得し又は取得
4 できることが確実であり、かつ、〔省令〕で定める保安等の基準に適合するものであること。 四.申請者が、当該打上げ射場を設置し管理するに足りる技術的及び経済的な能力を有 すること。 五.申請者が、打上げ射場の敷地及び設備等について所有権その他の使用の権限を有す るか、又はこれを確実に取得することができると認められること。 六.打上げ射場の設備が第 12 条に定める耐宇宙証明を取得すべきものである場合は、そ れを取得することを条件とすること。 七.その他〔政令〕で定める基準を満たしていること。 2 [宇宙開発担当]大臣は、宇宙基本法第 16 条の責務にのっとり、民間事業者の打上げ射 場の設置が促進され、国の有する打上げ射場に関する研究開発の成果が民間事業者に容易 に移転されるよう省令等を整備し、前条の許可を行なうものとする。 3 [宇宙開発担当]大臣は、打上げ射場の設置の許可に係る前項の審査を行なう場合には、 公聴会を開き、当該打上げ射場の設置に関し利害関係を有する者に当該打上げ射場の設置 に関する意見を述べる機会を与えなければならない。 第 4 条(打上げ射場の工事の完成) 1 第 2 条第 1 項の規定による打上げ射場の設置の許可を受けた者(以下、「打上げ射場の設 置者」という)は、許可の申請書に記載した工事完成の予定期日までに工事を完成しなけれ ばならない。 2 前項の規定にかかわらず、打上げ射場の設置者は、天災その他やむを得ない事由により 許可の申請書に記載した工事完成の予定期日までに工事を完成することができない場合に おいては、[宇宙開発担当]大臣の許可を受けて、同項の規定により工事を完成しなければ ならない期日を変更することができる。 第 5 条(完成検査) 1 打上げ射場の設置者は、当該許可に係る施設の工事が完成したときは、遅滞なく[宇宙 開発担当]大臣の検査を受けなければならない。 2 [宇宙開発担当]大臣は、前項の検査の結果当該施設が申請書に記載した設置の計画に適 合していると認めるときは、これを合格としなければならない。 3 打上げ射場の設置者は、第 1 項の検査の合格があつたときは、遅滞なく使用開始の期日 を定めて、これを[宇宙開発担当]大臣に届け出なければならない。
5 4 打上げ射場の設置者は、前項の規定により届け出た使用開始の期日以後でなければ、当 該施設を使用してはならない。 第 6 条(打上げ射場の管理) 1 打上げ射場の設置者は、〔省令〕で定める保安上の基準に従って、当該施設を管理しな ければならない。 2 [宇宙開発担当]大臣は、前項の打上げ射場が同項の基準に従って管理されることを確保 するため、〔省令〕で定めるところにより当該施設について定期的に検査をしなければなら ない。 第 7 条(許可の取消・承継等) 1 [宇宙開発担当]大臣は、以下に掲げる場合には、打上げ射場の設置の許可を取り消し、 又は期間を定めて打上げ射場の全部若しくは一部の使用の停止を命ずることができる。但 し、第二号から第五号までの場合について設置の許可を取り消す場合は、[宇宙開発担当] 大臣が、打上げ射場の設置者に対し、相当の期間を定めて、当該施設を申請書に記載した 計画、又は当該施設を前条第 1 項の基準に従って管理すべきことを命じ、その期間内に打 上げ射場の設置者が、その命令に従わなかつた場合に限る。 一.正当な理由がないのに第 4 条第 1 項の規定により工事を完成しなければならない期 日(同条第 2 項の規定により期日を変更したときは、その期日)までに工事を完成しないと き。 二.第 5 条第 1 項の検査の結果、当該施設が申請書に記載した設定又は変更の計画に適 合していないと認めるとき。 三.打上げ射場の管理が、前条第 1 項の基準に従って行われていないと認めるとき。 四.許可に附した条件に違反したとき。 五.その他〔政令〕で定める条件に反したこと。 2 打上げ射場設置の許可を承継しようとする場合は、承継しようとする者が、[宇宙開発 担当]大臣の許可を受けなければならない。この場合は、第 3 条各項の規定を準用する。 第 8 条(禁止事項) 1 何人も、日本国内で打上げを行なう場合は、本章による有効な許可を有する打上げ射場 にて打上げなければならない。 2 〔罰則規定〕
6 第三章 宇宙物体の打上げ 第 9 条(許可) 1 日本国内で宇宙物体の打上げをしようとする場合はその者が、又は日本人(日本の政府 又は地方自治体を含む)が所有する又は所有する予定の宇宙物体を日本国外から打上げよ うとする場合はその日本人が、その打上げにつき[宇宙開発担当]大臣の許可を受けなけれ ばならない。(但し、当該国で許可を得ている場合には、この限りではない) 2 前項の許可の申請者は、次に掲げる事項を記載した申請書を[宇宙開発担当]大臣に提出 しなければならない。 一.申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名。なお、 受託打上げ又は共同打上げ等の場合は、〔省令〕に従い申請するものとする。 二.打上げ及び宇宙物体の安全性に関する事項、打上げ予定日時及び飛行軌跡等の打上 げ計画(再突入が予定される場合はその旨)、衛星等の使用目的及び運用計画、資金計画、 損害賠償責任に関する事項、その他〔省令〕で定める打上げに関する詳細事項 3 前項の申請書には、申請事項を証明するために必要な範囲で、〔省令〕で定める書類を 添付しなければならない。 4 第 1 項で取得した許可の内容を変更して打上げようとするときも、第 1 項に従い改めて 許可を取得するものとする。 5 前 4 項の規定は、日本の領空において航空機上から宇宙物体の打上げを行う場合 に準用する。この場合には、当該航空機の離着陸及び機上からの宇宙物体の打上げについ て、航空法の規定は適用しない。 第 10 条(許可基準) 1 [宇宙開発担当]大臣は、前条の許可の申請があつたときは、その申請が次の各号に適合 するかどうかを審査しなければならない。 一.当該打上げ計画が、宇宙基本法第 2 条に定める宇宙の平和利用原則に違反せず、適 切な目的・計画を有するものであること。 二.宇宙物体が、地球上、大気空間又は宇宙空間において、第三者の生命、身体並びに 財産の安全、及び環境並びに公衆衛生の保全上問題がなく、安全を確保するため適切な措 置がとられていること。 三.申請者が、〔政令〕で定めるところに従い、宇宙物体の打上げに関する技術的能力・ 経済的能力その他当該事業を適確に遂行するに足る能力を有し、第 10 条 2 項に定める損害
7 賠償責任保険の付保をしており、かつ、打上げ後も[宇宙開発担当]大臣の継続的監督に服 すること。 四.打上げ受託者、打上げに関する業務を行なう事業者並びに下請者、及び、宇宙物体 の乗員並びに宇宙飛行参加者等より、〔省令〕で定める様式に従い、打上げに関する賠償責 任の相互放棄を合意していること。 五.その他〔政令〕で定める許可基準を満たしていること。 2 (責任保険への強制加入) 一.第 9 条に基づき免許を交付され、宇宙物体の打上げを行う者は、打上げにより他人に 生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結していな ければ、打上げを行うことができない。 二.前項に規定する保険契約に係る保険金額は、保険者の引受けの可能な額を参酌して、 [宇宙開発担当]大臣がこれを定める。 3 [宇宙開発担当]大臣は、前項の審査においては宇宙基本法第 16 条の責務にのっとり、民 間事業者の宇宙物体の打上げが促進され、国の有する打上げ及び宇宙での活動に関する研 究開発の成果が民間事業者の容易に移転されるよう省令等を整備し、許可を行なうものと する。 4 [宇宙開発担当]大臣は、第 1 項の規定により審査した結果、その申請が同項の基準に適 合していると認めたときは、打上げの許可をしなければならない。また、申請日より 180 日以内に不許可としない場合は、当該申請にかかる打上げは許可されたものとみなす。 5 [宇宙開発担当]大臣により前項の許可がなされた場合には、当該打上げに必要な火薬類 取締法、高圧ガス保安法、航空法その他〔政令〕で定める法令による許認可又は通知等は、 取得され又はなされたものとみなす。 第 11 条(許可の取消し及び聴聞) 1 [宇宙開発担当]大臣は、以下に掲げる場合には、宇宙物体の打上げ許可を取消し、又は 期間を定めて打上げの停止を命ずることができる。 一.正当な理由なく許可した打上げ予定日より 60 日以上打上げを遅滞した場合 二.虚偽その他不正な方法により打上げ許可を取得した場合 三.[宇宙開発担当]大臣が、当該打上げにより日本の安全保障又は外交政策に深刻な脅 威が予想されると判断した場合 四.[宇宙開発担当]大臣が、宇宙物体の打上げ時の爆発、墜落、燃料や液体の飛散等に より安全管理や公衆衛生等に異常があると判断した場合
8 2 [宇宙開発担当]大臣は、前項の規定により宇宙物体の打上げ許可を取消し、又は停止を 命じようとする場合には、申請人及び利害関係人の事前の聴聞を実施しなければならない。 ただし、前項第三号及び第四号の場合には聴聞を経ないで行なうことができる。 第 12 条(無許可打上げの禁止) 1 何人も、第 9 条及び第 10 条に違反して、必要な許可を取得せず、又は虚偽その他不正 な方法により許可を取得して、打上げを行なってはならない。 2 〔罰則規定〕 [衛星の運用制度] 第四章 衛星及び有人宇宙機の運用事業 第一節 衛星運用事業 第 13 条(許可) 1 次の者が、本章第二節に該当する場合を除き、衛星を事業として運用するには、[宇宙 開発担当]大臣の許可を受けなければならない。 一.日本国内において衛星を運用しようとする者 二.日本国外において衛星を運用しようとする日本人(日本の政府又は地方自治体を含 む) 2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を[宇宙開発担当] 大臣に提出しなければならない。 一.申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名 二.衛星の使用目的及び運用計画、衛星の安全性に関する事項、衛星の管制施設等に関 する事項、資金計画及び資力に関する事項など、衛星の運用に関する事業計画 3 前項の申請書には、申請事項を証明するために必要な範囲で、〔府省令〕で定める書類 を添付しなければならない。 第 14 条(許可基準) 1 [宇宙開発担当]大臣は、前条の許可の申請があつたときは、その申請が次の各号に適合 するかどうかを審査しなければならない。
9 一.当該事業計画が、宇宙基本法第2条に定める宇宙の平和利用原則に違反せず、適切 な目的・計画を有するものであること。 二.申請者が、〔政令〕で定めるところに従い、衛星の運用に関する技術的能力、資力そ の他当該事業を適確に遂行するに足る能力を有し、運用中の活動について[宇宙開発担当] 大臣の継続的監督に服すること。 三.当該事業により我が国の安全保障又は外交政策に深刻な脅威が予想されないこと 四.その他〔政令〕で定める許可基準を満たしていること 2 [宇宙開発担当]大臣は、前項の審査においては宇宙基本法第 16 条の責務にのつとり、 民間事業者による衛星の運用が促進され、国の有する宇宙での活動に関する研究開発の成 果が民間事業者に容易に移転されるよう政令等を整備し、許可を行なうものとする。 3 [宇宙開発担当]大臣は、第 1 項の規定により審査した結果、その申請が同項の基準に適 合していると認めたときは、衛星の運用事業の許可をしなければならない。また、申請日 より 90 日以内に不許可としない場合は、当該申請にかかる衛星の運用事業は許可されたも のとみなす。 第 15 条(事業計画の遵守) 1 第 13 条第1項の許可を受けた者(以下「衛星運用事業者」という。)は、その事業を行 う場合には、やむを得ない事由のある場合を除くほか、事業計画に定めるところに従わな ければならない。 2 [宇宙開発担当]大臣は、衛星運用事業者が前項の規定に違反していると認めるときは、 当該衛星運用事業者に対し、事業計画に従い事業を行うべきことを命ずることができる。 第 16 条(事業計画の変更) 1 衛星運用事業者は、事業計画の変更(第三項に規定するものを除く。)をしようとする ときは、[宇宙開発担当]大臣の認可を受けなければならない。 2 第 13 条の規定は、前項の認可について準用する。 3 衛星運用事業者は、運用する衛星の追加等、〔府省令〕で定める軽微な事項に関する事 業計画の変更をしたときは、遅滞なくその旨を[宇宙開発担当]大臣に届け出なければなら ない。 第 17 条(事業の譲渡及び譲受) 1 衛星運用事業者が当該衛星運用事業を譲渡する場合において譲渡人及び譲受人が、その
10 譲渡及び譲受について[宇宙開発担当]大臣の認可を受けたときは、譲受人は、譲渡人のこ の法律の規定による地位を承継する。 2 第 14 条の規定は、前項の認可について準用する。ただし、同条第 3 項中「90 日」とあ るのは、「60 日」と読み替えるものとする。 第 18 条(法人の合併及び分割) 1 衛星運用事業者たる法人の合併の場合(衛星運用事業者たる法人と衛星運用事業を営ま ない法人が合併する場合において、衛星運用事業者たる法人が存続するときを除く。)又は 分割の場合(当該衛星運用事業を承継させる場合に限る。)において当該合併又は分割につ いて[宇宙開発担当]大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により 設立された法人又は分割により当該衛星運用事業を承継した法人は、衛星運用事業者のこ の法律の規定による地位を承継する。 2 第 14 条の規定は、前項の認可について準用する。ただし、同条第 3 項中「90 日」とあ るのは、「60 日」と読み替えるものとする。 第 19 条(事業の改善命令及び許可の取消) 1 [宇宙開発担当]大臣は、衛星運用事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、 事業の全部若しくは一部の改善を命じ、又は第 13 条第1項の許可を取り消すことができる。 一.虚偽その他不正な方法により許可を取得したとき。 二.この法律に違反したとき。 三.正当な理由がないのにこの節の規定により許可又は認可を受けた事項を実施しない とき。 四.[宇宙開発担当]大臣が、当該衛星運用事業により我が国の安全保障又は外交政策に 深刻な脅威が予想されると判断したとき。 2 前項第四号の規定による処分については、我が国の安全保障又は外交政策を害するさし 迫った危険がある場合、行政手続法第三章の規定する聴聞手続を執らずに行うことができ る。 第 20 条(無許可事業の禁止) 1 何人も、第 13 条及び第 14 条に違反して、必要な許可を取得せず、又は虚偽その 他不正な方法により許可を取得して、衛星運用事業を行なってはならない。 第二節 地球遠隔探査衛星運用事業、測位衛星運用事業及び有人宇宙機運用事業
11 第 21 条(許可) 1 第 13 条第1項各号に掲げる者が、地球遠隔探査事業(地球遠隔探査のための衛星を運 用し、未処理データ収集及び受信処理局の運用並びに処理データを処理、判読及び提供す る事業をいう。)又は地理空間情報サービス事業(衛星測位などにより得られる地理空間情 報を活用した多様なサービスを提供する事業をいう。)を行う目的で衛星を運用するには、 [宇宙開発担当]大臣の許可を受けなければならない。 2 第 13 条第1項各号に掲げる者が、宇宙飛行サービス事業(有人宇宙機を打上げて宇宙 飛行を体験するサービスを提供する事業をいう。)その他の事業を行う目的で有人宇宙機を 運用するには、[宇宙開発担当]大臣の許可を受けなければならない。ただし、同項各号中 「衛星」とあるのは、「有人宇宙機」と読み替えるものとする。 3 第1項の許可を受けようとする者は、第 13 条第 2 項に掲げる事項を記載した申請書を、 [宇宙開発担当]大臣に提出しなければならない。ただし、同項中「衛星の管制施設などに 関する事項」とあるのを、「衛星の管制施設やデータ受信施設などに関する事項」とする。 4 第 2 項の許可を受けようとする者は、第 13 条第 2 項一号に掲げる事項のほか、有人宇 宙機の使用目的及び運用計画、有人宇宙機の安全性に関する事項、有人宇宙機の運航及び これを行うために必要な整備に関する事項、乗員の操縦技能及び訓練に関する事項、管制 施設及び有人宇宙機の整備施設に関する事項、資金計画、乗員及び乗客その他の第三者に 対する損害賠償責任に関する事項など、有人宇宙機の運用に関する事業計画を記載した申 請書を、[宇宙開発担当]大臣に提出しなければならない。 5 第 13 条第 3 項の規定は、前 2 項の申請書について準用する。 第 22 条(許可基準) 1 [宇宙開発担当]大臣は、前条第1項の許可の申請があつたときは、その申請が第 14 条 第1項一号及び二号並びに次の各号に適合するかどうかを審査しなければならない。 一.当該事業により国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障及び外交政 策を害するおそれのないこと。 二.申請者が、当該事業計画にかかる地球遠隔探査衛星又は測位衛星を自ら運用し、[宇 宙開発担当]大臣の許可がある場合を除き、他の者に運用させないこと。 三.その他〔政令〕で定める許可基準を満たしていること 2 [宇宙開発担当]大臣は、前条第 2 項の許可の申請があつたときは、その申請が第 13 条 第1項一号及び三号並びに次の各号に適合するかどうかを審査しなければならない。 一.申請者が、〔政令〕で定めるところに従い、有人宇宙機の運用に関する技術的能力、
12 乗員及び乗客その他の第三者に対する損害賠償責任保険の付保を含む経済的負担能力、そ の他当該事業を適確に遂行するに足る能力を有し、運用中の活動について[宇宙開発担当] 大臣の継続的監督に服すること。 二.申請者が、当該事業計画にかかる有人宇宙機を自ら運用し、[宇宙開発担当]大臣の 許可がある場合を除き、他の者に運用させないこと。 三.その他〔政令〕で定める許可基準を満たしていること。 3 第 14 条第 2 項及び第 3 項の規定は、前 2 項の許可の申請について準用する。 第 23 条(業務の管理の受委託) 1 地球遠隔探査衛星を運用するため第 21 条第1項の許可を受けた者(以下「地球遠隔探 査衛星運用事業者」という。)が衛星の運用に関する業務の管理を委託又は受託するには、 [宇宙開発担当]大臣の許可を受けなければならない。 2 [宇宙開発担当]大臣は、前項の許可をしようとするときは、次の基準によつて、これを しなければならない。 一.受託者が地球遠隔探査衛星運用事業者その他当該業務の管理を行うのに適している 者であること。 二.委託者及び受託者の責任の範囲が明確であることその他当該委託及び受託が国際社 会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障及び外交政策を害するおそれのない適切 なものであると認められること。 3 [宇宙開発担当]大臣は、第1項の業務の管理の委託又は受託が前項各号に掲げる基準の いずれかに適合しなくなったと認めるときは、受託者に対し受託した業務の管理について 改善のため必要な措置をとるべきことを命じ、又は第1項の許可を取り消すことができる。 4 前 3 項の規定は、測位衛星を運用するため第 21 条第1項の許可を受けた者(以下「測 位衛星運用事業者」という。)について準用する。 5 第 21 条第 2 項の許可を受けた者(以下「有人宇宙機運用事業者」という。)の事業の用 に供する有人宇宙機の運用又は整備に関する業務の管理の委託及び受託については、[宇宙 開発担当]大臣の許可を受けなければならない。 6 [宇宙開発担当]大臣は、前項の許可をしようとするときは、次の基準によって、これを しなければならない。 一.受託者が有人宇宙機運用事業者その他当該業務の管理を行うのに適している者であ ること。
13 二.委託者及び受託者の責任の範囲が明確であることその他当該委託及び受託が有人宇 宙機の運用の安全を確保するために適切なものであると認められること。 7 第 3 項の規定は、第 5 項の許可の申請について準用する。 第 24 条(データ収集中止命令及び停波命令) 1 [宇宙開発担当]大臣は、我が国の安全保障又は外交政策に深刻かつ差し迫った脅威が予 想されると判断した場合、地球遠隔探査衛星運用事業者に対してはデータ収集の中止を、 測位衛星運用事業者に対しては測位衛星からの信号発射の停止を、それぞれ命ずることが できる。 2 前項の命令については、行政手続法第三章の規定する意見陳述のための手続を執らずに 行うことができる。 3 第1項の命令により損失を受けた地球遠隔探査衛星運用事業者又は測位衛星運用事業 者は、国に対し、〔政令〕で定める相当な補償を求めることができる。 第 25 条(管制整備施設等の検査) 1 有人宇宙機運用事業者が第 22 条第 2 項の読み替え後の第 11 条第1項一号に該当する場 合には、第 21 条第 2 項の許可に係る事業の用に供する有人宇宙機を管制する施設、有人宇 宙機を整備する施設その他の〔府省令〕で定める有人宇宙機の運用の安全を確保するため に必要な施設(以下「管制整備施設等」という。)について[宇宙開発担当]大臣の検査を受 け、これに合格しなければ、当該管制整備施設等によりその事業の用に供する有人宇宙機 を運用し、又は整備してはならない。管制整備施設等について〔府省令〕で定める重要な 変更をしたときも同様である。 2 [宇宙開発担当]大臣は、前項の検査の結果、当該施設によって有人宇宙機運用事業者が この法律に従い当該事業を安全かつ適確に遂行することができると認めるときは、これを 合格としなければならない。 第 26 条(乗員の資格) 1 乗員は、〔府省令〕で定めるところにより、技能訓練を受け、技能試験及び身体検 査に合格した者でなければならない。 第 27 条(乗客の身体検査等) 1 [宇宙開発担当]大臣は、〔府省令〕で定めるところにより、乗客に対し、適切な身
14 体検査及び訓練を受けさせることができる。 第 28 条(書面による事前の承諾) 1 有人宇宙機運用事業者は、次に掲げる事項をすべてを満たす場合に限り、有人宇 宙機を打上げて宇宙飛行させることができる。 一.各乗員との間の雇用契約その他の契約の締結に先立ち、当該宇宙飛行において乗員 及び乗客の生命及び身体に対する危険性があること、日本政府は当該宇宙飛行の安全性を 承認していないことを書面で通知し、当該乗員にその旨を理解させ、当該乗員本人が署名 押印した承諾書を得ること。 二.各乗客との間の運送契約その他の契約の締結に先立ち、当該宇宙飛行において乗客 の生命及び身体に対する危険性があること、日本政府は当該宇宙飛行の安全性を承認して いないことを書面で通知し、当該乗客にその旨を理解させ、当該乗客本人が署名押印した 承諾書を得ること。 第 29 条(準用及び航空法の準用等) 1 第 15 条ないし第 20 条の規定は、本節について準用する。 2 航空法第 37 条、第 57 条、第 61 条、第 62 条、第 64 条、第 79 条ないし第 81 条の規定 は、有人宇宙機の運用(地球への帰還を含む。)について準用し、その他の事項は〔政令〕 で定めることができる。 [宇宙物体の登録制度] 第五章 国内登録及び国外登録 第 30 条(国内登録手続) 1 宇宙物体登録条約その他の我が国が締結した条約その他の国際約束に従い、我が国の宇 宙物体に関する登録義務を履行するため、[宇宙開発担当]大臣のもとに宇宙物体国内登録 簿を設置し管理する。 2 打上げられた宇宙物体が、地球を回る軌道又は同軌道の外に配置された場合には、以下 に定める者は、初期機能確認日の翌日から 60 日以内に、[宇宙開発担当]大臣に当該宇宙物 体の登録を申請しなければならない。但し、当該宇宙物体のうち打上げ用ロケットに関し てはこの限りではない。 一.日本人(日本政府又は地方自治体を含む。)が所有し又は所有する予定の宇宙物体を 打上げ又は打上げさせる場合は、当該日本人。
15 二.外国人(外国政府又は地方自治体を含む。)が所有し又は所有する予定の宇宙物体を、 日本国内で打上げ又は打上げさせる場合は、当該外国人。但し、当該外国人が、当該外国 で当該宇宙物体を登録し、宇宙物体登録条約に基づく通報を行う場合にはこの限りではな い。 3 前項の登録申請は、申請者の氏名及び住所、宇宙物体の標識又は登録番号、打上げが行 われた日時及び場所、宇宙物体の所有者(所有予定者を含む。)、周期・傾斜角・遠地点・ 近地点を含む宇宙物体の基本的な軌道要素、宇宙物体の一般的特性その他の〔省令〕で定 める事項と添付書類により行うものとする。 4 [宇宙開発担当]大臣は、第 2 項に定める宇宙物体について登録申請がなされていない事 を知った場合、速やかに申請義務者、受託打上げ業者その他の関係者より情報を入手し、〔省 令〕に従い申請義務者名義により宇宙物体国内登録簿に登録しなければならない。 5 本条第 2 項に定める者は、国内登録手続をした宇宙物体に関し、その機能が停止し、地 表上に落下し、又は消滅した場合、又は、その所有者の変更、軌道位置等の変更その他申 請内容に〔省令〕で定める重要な変更が生じた場合、[宇宙開発担当]大臣に対し、同変更 等が生じた日から 30 日以内に、その旨を通報する。 第 31 条(国際登録手続) 1 [宇宙開発担当]大臣は、前条に基づき宇宙物体が宇宙物体国内登録簿に登録された場合 には、遅滞なくこれを外務大臣に連絡するものとし、外務大臣は、宇宙物体登録条約の定 める手続に従い、当該宇宙物体を速やかに国際連合事務総長に通報する。 2 地球を回る軌道又は同軌道の外に配置された宇宙物体に関し、我が国の他に打上げ国が 存在する場合には、宇宙物体登録条約第 2 条第 2 項に従い、外務大臣は速やかに他の打上 げ国と協議し、国際連合事務総長に通報するいずれか一国を決定する。 3 前条第 5 項に従い通報を受けた情報で、宇宙物体登録条約その他の我が国が締結した条 約その他の国際約束に従い、我が国が国際連合事務総長に通報する義務のあるものについ ては、[宇宙開発担当]大臣は速やかに外務大臣に通報するものとし、外務大臣はこれを国 際連合事務総長に通報する。 [宇宙活動の契約責任] 第六章 損害賠償
16 第 32 条(賠償責任を免除・限定する合意) 1 宇宙活動から発生した損害を賠償する責任については、これを免除しまたは限定する合 意をすることができる。ただし、故意により発生した損害については、この限りではない。 2 前項の合意については、消費者契約法(平成 12 年法律第 61 号)第 8 条の規定は適用し ない。 第 33 条(損害賠償責任の特則) 1 宇宙物体を打上げた者は、打上げによって他人の生命、身体又は財産に対して損害が発 生した場合、損害について故意または過失があるときは、第 10 条第 2 項に定める保険によ って填補される限度において、その損害を賠償する責任を負う。ただし、ロケットに搭載 された宇宙物体がロケットから分離された時(分離後においてもなお軌道を周回する宇宙 物体が打上げに起因して第三者に損害を与えた場合については、第 10 条第 2 項で定める保 険の保険期間が満了する時)以降に発生する損害については、この限りではない。 2 前項の場合において、宇宙物体を打上げた者以外の者は、民法、製造物責任法その他の 法律にもとづく責任を負わない。ただし、国又は[省令]で定める法人が所有する射場の 設置及び管理の瑕疵に基づく国家賠償法上の責任についてはこの限りではない。 3 前 2 項の規定は、宇宙物体を打上げた者が、故意又は過失によって損害を発生させた者 に対して求償権を行使することを妨げない。但し、その損害が宇宙物体の打上げ等に提供 される資材の供給や役務の提供により生じたものである場合には、その資材の供給や役務 を提供した者の故意により当該損害が生じた場合を除き、求償することはできない。 第 34 条 (国による賠償責任) 1 国又は[省令]で定める法人が所有する打上げ射場において、国が第 39 条第 2 項に基 づく地上安全確保業務を行う場合には、前条第 2 項の規定にかかわらず、宇宙物体の打上 げにより人の生命、身体又は財産に対して発生した損害について、国もこれを賠償する責 任を負う。 2 前項の規定は、打上げ射場における安全確保に係る業務が第 39 条第 2 項の規定に基づ いて指定される法人に委託されている場合には、「国」を「第 39 条第 2 項の規定に基づい て指定される法人」と読み替えて適用する。 3 前 2 項の場合においては、宇宙物体を打上げた者は、第 33 条第1項に基づく責任を免 れる。ただし、宇宙物体を打上げた者が免許の交付を受けていない場合又は免許の交付を
17 受けた際に付された条件に従わなかった場合は、この限りではない。 4 国は、国会の議決により政府に与えられた権限の範囲内で、宇宙物体の打上げに より人の生命、身体又は財産に生じた損害を填補することができる。この場合には、前項 の規定を準用する。 第 35 条(国による補償) 1 宇宙物体の打上げによって人の生命、身体又は財産に対して発生した損害が、第 33 条第 1 項により宇宙物体の打上げを行う者が責任を負う限度を超える場合には、その超 える部分について、国が損害を補償するものとする。 第 36 条(国際条約に基づき国が責任を負った場合) 1 国は、宇宙損害責任条約及び関連する国際連合の諸決議に基づいて外国に対する 賠償責任を負い、これを履行したときは、宇宙物体の打上げを行う者に対し、第 33 条第1 項に規定する限度において求償することができる。 第 37 条(責任を免除・限定する合意) 1 宇宙活動から発生した損害を賠償する責任については、これを免除し又は限定す る合意をすることができる。ただし、故意による行為によって発生した損害については、 この限りではない。 2 前項の合意については、消費者契約法(平成 12 年法律第 61 号)第 8 条の規定は 適用しない。 第七章 法の適用に関する特則 第 38 条(法の適用に関する特則) 1 宇宙物体に関する法の適用に関する通則法(平成 18 年法律第 78 号)第 13 条の適 用については、宇宙物体が登録された国を当該宇宙物体の所在地と推定する。 [政策規定] 第八章 安全確保、技術情報の取扱い 第 39 条(射場における安全確保に係る業務) 1 国は、日本国内に所在する打上げ射場から宇宙物体が打上げられる場合(日本の領空に
18 おいて航空機上から宇宙物体の打上げを行う場合を含む)には、安全確認業務及び飛行安 全確認業務を実施する。 2 国は、国又は[省令]で定める法人が所有する打上げ射場については、前項に定 める業務に加え、地上安全確保業務を実施する。 3 国は、前 2 項に定める業務の実施を、我が国の宇宙開発について十分な専門的知識を有 する者として政令によって指定する法人に委託することができる。 4 国は、関係事業者が日本国内に所在する打上げ射場から宇宙物体を打上げる場合には、 第1項に定める安全確保に係る業務の対価を無償とすることができる。 第 40 条(技術情報の提供の制限) 1 国は、宇宙基本法第 23 条の趣旨を踏まえ、宇宙開発利用に関する情報の適切な管 理に関する指針を定めることができる。 2 前項に定める指針を遵守するために必要な行為を行った者は、その行為によって民法そ の他の法令の規定により生ずる責任を免除されるものとする。 第九章 宇宙産業振興法の制定 第 41 条(宇宙産業振興法の制定) 1 宇宙基本法第 4 条の趣旨を踏まえた宇宙産業その他の産業の振興のために必要な 事項については、この法律のほか、宇宙産業振興法の定めるところによる。 附則 1 (経過措置) 一. 衛星及び有人宇宙機の運用事業のうち、本法が施行される時点で実施中の事業に ついては、施行日から一年間に限り、本法が規定する許可を得ることなく継続することが できる。 二. 前項の場合に、本法が適用されうる事業を経営しているものは、本法の施行後 6 ヶ月以内に、その旨を[宇宙開発担当]大臣に通知するものとする。
19 (参考資料-2)
宇宙産業振興法条文案
第 1 章 総則 第 1 条(目的) 1 この法律は、宇宙活動法第 41 条の規定に基づき、我が国の宇宙産業その他の産業 の技術力及び国際競争力を強化するとともに宇宙利用産業の発展を促進し、もって我が国 産業の振興に資するために必要とされる事項について定めることを目的とする。 第 2 条(用語の意義) 1 この法律において、「宇宙物体」、「打上げ」、「衛星測位」、「地球遠隔探査」、「地理 空間情報」とは、それぞれ宇宙活動法第 1 条に規定する「宇宙物体」、「打上げ」、「衛星測 位」、「地球遠隔探査」、「地理空間情報」ををいう。 第 2 章 宇宙産業基盤の創出等 第 3 条(宇宙基本計画における宇宙産業基盤の創出等) 1 国は、宇宙基本計画に定められた施策の実施が我が国宇宙産業の基盤を形成する とともに宇宙利用産業の発展を促進することに配慮し、その具体的な目標及び達成の期間 として定めるところを、着実に実施するよう努めなければならない。 2 宇宙基本計画の作成及び変更に際しては、宇宙産業基盤の継続的な形成及び宇宙 利用産業の発展が可能となるよう、関係事業者(宇宙活動に直接または間接に関係する事 業活動を行う者を言う。以下、この法律において同じ)の事業環境の整備に関する施策を 盛り込むものとする。 3 前項の目的のため、宇宙基本計画には、次の各号に該当する事項を定めなければ ならない。 一.国又は国の委託を受けて宇宙活動を行う者が宇宙基本計画の対象期間中、年度ごとに 購入する衛星その他の宇宙物体の機種別の数量。 二.国が宇宙基本計画の対象期間中、年度ごとに計上する宇宙開発関係予算の目標金額。 三.地理空間情報活用推進基本法第 20 条に定める信頼性の高い衛星測位によるサービス を安定的に享受できる環境の効果的な確保のために必要とされる測位衛星の打上げ及び運 用並びに衛星測位により得られる地理空間情報の提供の実施時期。 四.宇宙活動に関する国際的な共同開発への参加及び外国からの宇宙開発関係技術の導20 入並びに政府開発援助による外国の宇宙利用に対する協力が見込まれる場合は、その概要。 五.その他関係事業者がその事業に関する見通しを立てる上で参考となる事項。 4 国は、宇宙基本計画の作成及び変更にあたっては、民間事業者の宇宙開発利用に 関する事業活動を優先するものとし、国又は国の委託を受けた者による活動に代わる民間 事業者の事業活動について評価を行わなければならない。 第 4 条(国有施設の使用) 1 国は、国有の射場施設、管制施設、データ受信施設又は試験施設の整備、維持、 運用、管理及び更新を行わなければならない。 2 国は、政令で定めるところにより、我が国の宇宙開発利用の推進に寄与する宇宙 活動を促進するため特に必要があると認める場合において、関係事業者に国有の射場施設、 管制施設、データ受信施設又は試験研究施設を使用させるときは、その使用の対価を時価 よりも低く定めることができる。 3 前 2 項の規定は、独立行政法人宇宙航空研究開発機構が所有する射場施設、管制 施設、データ受信施設又は試験研究施設に準用する。独立行政法人日本原子力研究開発機 構が所有する試験研究施設その他政令で定める施設についても同様とする。 第 5 条(指定部品供給基盤整備機関) 1 国は、我が国の宇宙開発能力の維持及び我が国宇宙産業の競争力の強化を図るた め、部品供給基盤の整備事業を行う者として[宇宙開発担当]大臣が指定した者(以下「指 定部品供給基盤整備機関」という。)が当該事業を行うときは、その指定部品供給基盤整備 機関に対し、予算の範囲内において、その事業に必要な資金の全部又は一部に充てるため 交付金を交付することができる。 一.部品供給基盤の整備事業に必要な資金であって省令で定める用途に係るものの一部 に充てられる助成金。 二.部品供給基盤の整備に必要な資金(前号の助成金に係るものを除く。)に係る[宇宙 開発担当]大臣が定める金融機関からの借入れによる債務に係る利子の額に省令で定める 割合を乗じて得た金額の支払いに充てられる助成金。 2 指定部品供給基盤整備機関は、前項の交付金の交付を受けようとするときは、省 令で定めるところにより、[宇宙開発担当]大臣に交付の申請をしなければならない。 3 [宇宙開発担当]大臣は、前項の申請に対し、交付金の交付の決定をする場合に おいては、この法律及びこれに基づく命令の規定並びに予算で定める交付金の交付の目的
21 を達成するため必要な範囲内で、条件を付することができる。 4 前二項に定めるもののほか、前条の交付金の交付に関し必要な事項は、省令で定 める。 5 指定部品供給基盤整備機関は、第 1 項の交付金を、[宇宙開発担当]大臣の認可を 受けた業務に関する規程に従って、部品供給基盤の整備事業に使用しなければならない。 6 第 1 項の指定は、省令で定めるところにより、一般財団法人で部品供給基盤の整 備事業を行おうとするものの申請により行う。 7 指定部品供給基盤整備機関は、部品供給基盤の整備業務の開始前に、当該業務に 関する規程を定め、[宇宙開発担当]大臣の認可を受けなければならない。これを変更しよ うとするときも、同様とする。 8 指定部品供給基盤整備機関は、5 年毎に事業計画及び資金計画を作成し、[宇宙開 発担当]大臣の承認を受けなければならない。 9 国は、指定部品供給基盤整備機関による部品供給基盤の整備業務を支援するため、 放射線試験のための設備の拡充に努めるものとする。 10 指定部品供給基盤整備機関に関し、本条に規定しない事項であって必要なものに ついては、省令でこれを定める。 第 6 条(宇宙環境保全事業の推進) 1 国は、宇宙基本法第 7 条の趣旨を踏まえ、スペースデブリの低減、回収、排除又 は衝突回避に関する技術上、産業上及び制度上の方策について、調査及び検討を行い、並 びにスペースデブリ回収事業その他の宇宙環境保全事業の推進を図るものとする。 2 前項の調査及び検討並びに事業の推進等を実施するため、国は、実証実験を行い 又は事業者等に委託してこれを行わせることができる。 第 7 条(産業技術強化法の特例) 1 産業技術強化法第 19 条の規定は、国の委託にもとづく宇宙活動を実施する過程に おいて発生する特許権、著作権その他の政令で定める権利(以下この条において「特許権 等」という。)には適用しない。
22 2 国は、国の委託にもとづく宇宙活動を実施する過程において発生する特許権等に ついて、次の各号のいずれにも該当する場合には、その特許権等を受託者又は請負者(以 下この条において「受託者等」という。)から譲り受けないことができる。 一.特定研究開発等成果が得られた場合には、遅滞なく、国にその旨を報告することを受 託者等が約すること。 二.国が公共の利益のために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求める場合 には、無償で当該特許権等を利用する権利を国に許諾することを受託者等が約すること。 三.当該特許権等を相当期間活用していないと認められ、かつ、当該特許権等を相当期間 活用していないことについて正当な理由が認められない場合において、国が当該特許権等 の活用を促進するために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求めるときは、当 該特許権等を利用する権利を第三者に許諾することを受託者等が約すること。 3 前二項の規定は、国が資金を提供して独立行政法人宇宙航空研究開発機構その他 の法人に宇宙活動を行わせ、かつ、当該法人がその宇宙活動の全部又は一部を委託する場 合における当該法人と当該宇宙活動の受託者との関係に準用する。 4 前項の法人は、同項において準用する第 2 項第二号又は第三号の許諾を求めよう とするときは、国の要請に応じて行うものとする。 第 8 条(宇宙開発利用に関する事業への投資の促進) 1 国は、我が国の事業者による衛星運用事業その他の宇宙開発利用に係る事業であ って国民生活の向上等に資するものの実施に必要な資金の確保又はその融通の斡旋に努め るものとする。 2 関係事業者は、前項の事業の実施のため必要とされる衛星を取得した場合におい ては、その取得代金について、租税特別措置法で定めるところにより、法人税額の特別控 除を受けることができる。 第 9 条(衛星測位に関する体制の整備) 1 国は、衛星測位による地理空間情報の取得及びその活用を推進するため、地理空 間情報活用推進基本法第 20 条に基づいて、国及び地方公共団体における警察及び消防の組 織その他の関係する機関と地球全体に関するシステムを運営する主体との連絡調整の体制 を確立しなければならない。 2 前項に定める連絡調整の体制は、衛星測位による地理空間情報の取得に障害が発 生した場合に、外国における同様のシステムを運営する主体と迅速に連携することを含む
23 適切な対応を可能とするものでなければならない。 第 10 条(衛星測位により得られる地理空間情報の利用の推進) 1 関係事業者は、我が国の主体が運営する地球全体にわたる衛星測位に関するシス テムが提供する地理空間情報の利用を推進するため、衛星測位により得られる地理空間情 報の利用にかかる計画(以下、「衛星測位情報利用計画」という。)を作成し、[宇宙開発担 当]大臣の認定を受けることができる。 2 国は、前項の規定による認定を受けた衛星測位情報利用計画の実施その他衛星測 位情報利用計画に参加した関係事業者による事業の実施に必要な資金の確保又はその融通 の斡旋に努めるものとする。 3 衛星測位情報利用計画の認定を受けた関係事業者は、租税特別措置法(昭和 32 年 法律第 26 号)で定めるところにより、当該衛星測位情報利用計画に係る減価償却資産につ いて特別償却をすることができる。 第 11 条(地球観測探査基本政策) 1 国は、民間事業者が地球観測探査により得られるデータを利用した事業活動を行 うことを推進することを目的として、地球観測探査により得られるデータの利用に関する 基本政策(以下、「地球観測探査基本政策」と言う。)を定めなければならない。 2 地球観測探査基本政策は、次に掲げる事項につき定めるものとする。 一.国又は国の委託を受けた者が打上げた地球観測探査衛星から得られるデータを民間 事業者が利用する条件。 二.前号の条件に基づくデータの利用に関して、国及び関係する地方公共団体とデータを 利用しようとする者その他関係する民間事業者が協議を行うための協議会の設置及びその 運営の方法。 三.地球観測探査により得られるデータの取扱いに係る規制の基本的な方針。 四.地球観測探査により得られるデータの利用に関する研究開発の推進のため必要な事 項。 3 地球観測探査により得られたデータその他の商品の輸出が制限される場合につい ては、前項第 3 号の基本方針に基づき、政令でこれを定める。 第 12 条(地球観測探査により得られる未処理データの保管) 1 国は、地球観測探査により得られる未処理データを保管しなければならない。
24 2 国は、前項に定める未処理データの保管を、地球観測探査衛星の運用者に委託し て行わせることができる。 第 3 章 宇宙活動に関する手続の特例 第 13 条(関税定率法の特例) 1 関税定率法第 17 条の規定にかかわらず、外国に輸出する衛星その他の宇宙物体に 組み込む目的で輸入される機器、装置又は部品については、政令で定めるところによりそ の関税を免除する。 第 14 条(不可抗力による損害の補償) 1 国は、関係事業者による宇宙活動が不可抗力によって実施できなくなり、関係事 業者に損害が発生した場合において、我が国宇宙産業の基盤が損なわれると認められると きは、その損害の全部又は一部を補填することができる。 第 15 条(宇宙用機器及び部品の信頼性強化) 1 関係事業者は、我が国宇宙産業の技術力及び国際競争力を強化するとともにその ために必要な人材の育成を促進するため、宇宙用機器及び部品の信頼性強化にかかる計画 (以下、「機器・部品信頼性強化計画」という。)を作成し、[宇宙開発担当]大臣の認定を 受けることができる。 2 国は、前項の規定による認定を受けた機器・部品信頼性強化計画の実施その他機 器・部品信頼性強化計画に参加した関係事業者による事業の実施に必要な資金の確保又は その融通の斡旋に努めるものとする。 3 機器・部品信頼性強化計画の認定を受けた関係事業者は、租税特別措置法(昭和 32 年法律第 26 号)で定めるところにより、当該機器・部品信頼性強化計画に係る減価償却 資産について特別償却をすることができる。 第 16 条(外国為替及び外国貿易法の特例) 1 外国為替及び外国貿易法第 48 条第1項は、適法に輸入された打上げ用ロケット、 衛星その他の宇宙物体又はその一部若しくは部品を、その製造業者、販売業者又はその指 定する者に対して修理、取替その他の正当な目的として省令で定める目的のために再輸出 する場合については適用しない。
25 2 打上げ用ロケット、衛星その他の宇宙物体又はその一部若しくは部品を輸入しよ うとする者は、外国為替及び外国貿易法第 52 条にもとづく輸入の承認を受ける際に、前項 に規定する製造業者、販売業者又はその指定する者の氏名又は名称を経済産業大臣に届け 出なければならない。 3 外国為替及び外国貿易法第 48 条第 1 項は、我が国の衛星を他国の射場で打上げる ための輸出であって[宇宙開発担当]大臣の許可を取得しているものについては、適用し ない。 4 地球観測探査により得られた画像等情報又はそれを加工した情報その他の商品の 輸出に関しては、外国為替及び外国貿易法第 48 条第 1 項の規定は、適用しない。この場合 において、国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令 で定める特定の地域を仕向地とする輸出をしようとする者は、第 8 条の 5 第 3 項に基づく 政令の定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない。 第 17 条(消費税法の特例) 1 消費税法第 4 条第 2 項の規定は、外国に輸出する衛星その他の宇宙物体に組み込 む目的で保税地域から引き取られる機器、装置又は部品については、適用しない。 第 4 章 宇宙開発特区における手続の特例 第 18 条(高圧ガス保安法の特例) 1 宇宙開発特区への高圧ガスの輸入については、高圧ガス保安法第 22 条の規定は適 用しない。ただし、宇宙物体の打上げ又はこれに関連する試験のために宇宙開発特区内に おいて消費することを目的としない場合にはこの限りではない。 2 宇宙物体の打上げ又はこれに関連する試験のために宇宙開発特区内において消費 することを目的として同特区に高圧ガスを輸入する者は、[宇宙開発担当]大臣が行う検査 を受け、省令で定める技術上の基準に適合していると認められた後でなければ、これを移 動してはならない。 第 19 条(火薬類取締法の特例) 1 宇宙開発特区における火薬類の貯蔵、譲渡、譲受、運搬、所持、輸入、消費又は 廃棄については、火薬類取締法第 11 条、第 17 条、第 19 条、第 20 条、第 21 条、第 24 条、 第 25 条、第 26 条又は第 27 条の規定は適用しない。ただし、宇宙物体の打上げ又はこれに 関連する試験のために宇宙開発特区内において消費することを目的としない場合にはこの
26 限りではない。 2 宇宙物体の打上げ又はこれに関連する試験のために宇宙開発特区内において消費 することを目的として同特区において火薬類を貯蔵、譲渡、譲受、運搬、所持、輸入、消 費又は廃棄する者は、[宇宙開発担当]大臣の許可を受けなければならない。 3 前項の許可の基準は、省令で定める。 第 20 条(毒物及び劇物取締法の特例) 1 省令で定める毒物及び劇物の宇宙開発特区への輸入については、毒物及び劇物取 締法第 3 条第 2 項の規定は適用しない。ただし、宇宙物体の打上げ又はこれに関連する試 験のために宇宙開発特区内において消費することを目的としない場合にはこの限りではな い。 2 宇宙物体の打上げ又はこれに関連する試験のために宇宙開発特区内において消費 することを目的として同特区に前項の毒物又は劇物を輸入する者は、[宇宙開発担当]大臣 の許可を受けなければならない。 3 前項の許可を受けた者が行う第 1 項所定の毒物又は劇物の取扱いに必要な措置、 表示、廃棄及び運搬、貯蔵その他の取扱いについては、毒物及び劇物取締法第 11 条、第 12 条、第 15 条及び第 17 条の規定は適用しない。この場合において、前項の許可を受けた者 は、省令で定める基準および[宇宙開発担当]大臣の許可に付された条件に従わなければ ならない。 第 21 条(労働安全衛生法の特例) 1 宇宙開発特区内において、外国の国民又は法人が所有する衛星その他の宇宙物体 を打上げる作業のために必要なクレーンの運転その他の業務については、労働安全衛生法 61 条の規定は、適用しない。 2 打上げ事業者は、前項に定める衛星その他の宇宙物体の所有者と密接な関連性を 有する国の免許等を受けた者を、当該宇宙物体の打上げのために必要なクレーンの運転そ の他の業務に就かせることができる。 第 5 章 雑則
27 第 22 条(権限の委任) 1 本法に定める[宇宙開発担当]大臣の権限は、政令により都道府県知事に委任す ることができる。 2 前項の規定にかかわらず、本法に定める[宇宙開発担当]大臣の権限は、我が国 の宇宙開発について十分な専門的知識を有する者として政令によって指定する法人に委託 して行使することができる。 3 前項の指定について必要な事項は、政令で定める。 第 23 条(宇宙産業振興政策) 1 国は、我が国の宇宙産業を取り巻く国際環境の変化に対応して、関連法制を適宜 見直し、その他宇宙産業の振興のために必要な政策を実施するものとする。 2 前項の目的の達成を促進するため、関係事業者は、宇宙開発戦略本部その他関係 各省に対し、関連法制の改正その他宇宙産業の振興のための政策として必要と認められる 事項につき要望を行うことができる。
28 (参考資料-3)
宇宙産業振興政策案
宇宙産業振興法第 23 条第 2 項に基づき、以下の事項の実現を関係各省に要望する。 1.ロケット産業政策 (1) 政府ミッションの打上げについては国の基幹ロケット及びこれに準ずるロケットを 優先的に使用すること。 (2) 国内民間衛星の打上げについても国の基幹ロケット及びこれに準ずるロケットの使 用を推奨することとし、①補助金制度の創設、②金利補給制度の創設、③債務保証制度の 創設、④優遇税制の創設等の施策を講ずること。 (3) 種子島および内之浦射場における年間打上げ制限の撤廃あるいは現状の打上げ期間 を外れた打上げを可能にする施策を実施すること。 (4) 新種子島空港滑走路を拡張し、空港から射場までの道路等につき必要な整備を行なう こと。 (5) 国際情勢を勘案した外国為替及び外国貿易法の適時の見直し、とりわけ、ホワイト国 の制約の緩和及び外国ユーザリスト(懸念されるユーザ)の見直しを行うこと。 (6) 規制緩和(安全性審査の簡易化)を目的として、衛星安全性審査としての JAXA 審査 基準「ペイロード安全性標準」と、ロケット安全性審査としての「システム安全性標準」 の両審査を迅速化すること(標準型事前認定・許認可を行い、毎回の審査を大幅簡略化す ること、標準型の規定も出来るだけ幅広いものとし、比較的規模の大きなミッション改修 も毎回の安全審査の対象とせずに済むようにすること等)。諸外国での安全審査に合格し、 飛行実績をもつ型式の商業通信衛星を JAXA 射場から打上げる場合には、特別に簡素な審査 で日本の安全審査に合格とする仕組みを構築願いたい。また、輸出規制によるデータ提示 が想定される場合は適合証明を提出することで、データそのものの提示は必須としない。 (7) 電波法にもとづく無線局免許の審査手続を迅速化すること。 (8) 産業化支援(再打上げ補償)を目的とし、政府衛星の打上げ失敗時における打上げロ ケット、衛星の再製造費用を補償する制度(打上げ保険付保)を導入すること。また、国 が、打上げ失敗に関する事故調査、不具合対策、対策検証、再打上げ等に関する費用の支 援を予算化すること。 2.衛星産業政策 (1) 国産衛星の使用促進を目的とした日米衛星調達合意の見直し。あるいは少なくと も、日本衛星調達合意の対象となっている政府調達衛星のうち、安心・安全にかかわる気 象、災害監視衛星等について、広義の安全保障の見地から、国内メーカを主たる受注者と すること。(自国の宇宙産業保護政策である米国の BUY AMERICAN ACT などの存在をふまえ、29 必要な法制度の導入を含めて、国産衛星の調達が優先されるという体制を確立することに より、我が国のインフラの調達の自立性と衛星製造能力の確保を図る。) (2) 国際情勢を勘案した外国為替及び外国貿易法の適時の見直し、とりわけ、ホワイ ト国の制約の緩和及び外国ユーザリスト(懸念されるユーザ)の見直しを行うこと。 3.衛星測位産業政策 (1) 衛星測位に関する我が国の技術開発の拠点を設置すること。 4.地球遠隔探査産業政策 (1) リモートセンシングの商業化の推進(公設民営化のほか、PFI 法の有効活用を含む。) を目的とする地球遠隔探査基本政策(リモートセンシングポリシー)を策定すること。 (2) 産業化支援を目的とし、政府ユーザによるアンカーテナント(長期購入保証)契 約を導入すること。 (3) 民間の宇宙開発利用事業の優先(宇宙産業振興法案第 3 条第 4 項参照)の一環と して、政府による民間リモートセンシング免許活動との重複を避けること。(国の地球観測 衛星プロジェクトは安全保障、低解像度広域データによる環境監視等商業ベースでは成立 困難な活動に限定し、またそれらの分野についても極力補助データとする。) 5.中小企業等支援産業政策 (1) 中小企業や学生が製作する衛星等、宇宙関連産業の拡大・底上げにつながるよう な打上げ機会を、政府・JAXA が毎年数回程度提供すること。