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緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ち

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原  著

日本助産学会誌 J. Jpn. Acad. Midwif., Vol. 20, No. 1, 79-88, 2006

緊急帝王切開を体験した女性の

出産後約1年半までの出産に関する気持ち

A study concerning the feelings of women postpartum

for 18 months following an emergency cesarean section

今 崎 裕 子(Yuko IMAZAKI)

* 抄  録 目 的  本研究の目的は,緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ちを構成す る因子を抽出し,その変化の過程を明らかにすることである。 対象と方法  対象者は緊急帝王切開後1年1ヶ月∼1年7ヶ月の初産婦5名である。データは,「緊急帝王切開を知ら された時から今までの気持ち」について半構成的インタビューにて収集し,逐語録にした。分析は質的 帰納的方法により行った。 結 果  緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ちを構成する因子として,1. 緊急事態に伴うパニック状態,2. 出産時と出産後の医療者に対する不満と信頼,3. 緊急帝王切開分娩に なった自責の念,4. 母親としての不全感,5. 緊急帝王切開分娩への感情の変化,6. 夫と周囲の人から受 けるサポートのやすらぎと期待,7. 生活のゆとりによる子育てのつらさから喜びへの変化,以上7カテ ゴリーを抽出した。  緊急帝王切開後約1年半までの出産に関する気持ちは,緊急帝王切開時のパニック状態から医療者に 対する不満や信頼として表れ,産後1∼2ヶ月間の母親としての不全感,自責の念となり,産後3ヶ月 頃より徐々に子育て生活に慣れることで,子どもへの愛着が増し,さらに約1年半後には子育ての楽し さへと変化していた。 結 論  「経膣分娩は自然の摂理」「痛みを伴なった出産をすることがお母さん」といった女性の出産観が,緊 急帝王切開を体験した女性の出産に関する気持ちに影響することが示唆された。また,女性が安心し, 納得できるような繰り返しの説明,さらに女性の出産に対する考えを知った上での想起と傾聴による心 理的サポートの必要性,夫の緊急帝切決定時でのショックや反応が,女性の気持ちに影響を与えること を考慮する必要性が示唆された。 キーワード:緊急帝王切開分娩,出産後1年半,出産に関する気持ち,初産婦 *

天使大学大学院助産研究科(Tenshi College Graduate School Master’s Program in Midwifery)

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The present study was conducted in order to extract factors contributing to women's feelings for the 18 months following an Emergency Cesarean Section, and to identify more clearly the process involved in the progression of change in feelings.

Method

In-depth interviews, guided by semi-structured questions, were conducted with five primiparas, who had expe-rienced an Emergency Cesarean Section 13-19 months before their interview. Interview data was tape-recorded, and analyzed qualitatively.

Results

The following 7 factors were extracted from the data: 1. panic as a result of the emergency situation; 2. feelings of dissatisfaction and trust regarding medical staff both during and after the birth; 3. self-condemnation for having an Emergency Cesarean Section; 4. discomfort as a mother; 5. a change of feelings toward the Emergency Cesar-ean Section; 6. ease evoked by the support and comfort from their husband and the people around them; and 7. changes in attitude towards childcare with gradual adaptation from feelings of pain to feelings of joy.

Conclusion

The present results indicate that the feelings of women who experienced an Emergency Cesarean Section are greatly influenced by the women's views towards birth. In addition, women's feelings are influenced by the reaction of the husband to the Emergency Cesarean Section. Regarding nursing, the present results indicate that women feel increased relief and increased understanding consequent to repeated explanations. Furthermore, to determine whether psychological support is necessary, nurses should review and listen to women in order to ascertain their thoughts about childbirth. Finally, the study suggests that we must consider the influence of the shock and reaction of the husband to the Emergency Cesarean Section upon the woman's feelings.

Key Words : emergency cesarean section, 18 months after childbirth, feelings about childbirth, primipara

Ⅰ.緒   言

 近年,周産期医療の進歩に伴ない帝王切開分娩が増 加している。わが国の帝王切開分娩(以下帝切分娩) 率は10年前の約1.2倍の増加を示している(母子衛生 研究会, 2005)。帝切分娩には予め決められた選択的 帝王切開(以下選択的帝切)と分娩経過中に何らかの 原因で母子の生命の危機に伴って行われる緊急帝王切 開(以下緊急帝切)がある。経膣分娩に比べ帝切分娩 の女性は手術による身体的侵襲と心理的喪失が大きい ことが報告されている(Jo Bainbridge, 2002)。帝切分 娩の女性の心理に関する研究の結果,選択的帝切と緊 急帝切の心理状態は異なり,緊急帝切の場合は手術分 娩に関する理解が不十分なことが多く,否定的感情も 強いと述べられている(千葉, 1990)。また悲嘆感情表 出の有無が心理的喪失の持続期間に影響を及ぼすと報 告されている(東野, 1988)。

 また,スウェーデンの調査(E. Riding et al, 1998 ; Wijma et al, 2002)では,緊急帝切が女性にとって不本 意な出産体験となり,産後1年にわたりトラウマとし て残ることもあると報告している。  わが国の緊急帝切の出産体験に関する研究(芹沢, 1998;山下, 2001;横手, 2004)は希少であり,さらに トラウマが残ることがあるとされる緊急帝切分娩後1 年以降の研究は見られない。そこで本研究において, 緊急帝切分娩後約1年半までの女性の気持ちを構成す る因子とその変化の過程を明らかにすることは,今後, 増加が予測される緊急帝切の分娩時から分娩後におけ る女性への看護の示唆を得ることができると考えた。

.研 究 目 的

 本研究の目的は,緊急帝切を体験した女性の出産後 約1年半までの出産に関する気持ちを構成する因子を 抽出し,その変化の過程を明らかにすることである。

.研 究 方 法

1.研究対象  対象者は,S市の1産婦人科病院の担当医より緊急 帝切後1年以降,約1年半までの女性をランダムに電 話で研究への同意を確認してもらい,紹介された緊 急帝切後1年1ヶ月∼1年7ヶ月までの女性5名である。 対象の選択にあたり,次の条件を備えている者とした。

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緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ち 1. 初産婦であること。理由は,前回出産の心理的影響 がない。2. 年齢20∼35歳。20歳以下の若年者や35歳 以上の高年初産婦はハイリスクであることから帝切分 娩となる可能性が大きいと考え,除外した。3. 妊娠36 週以降の出産で妊娠中に高血圧や合併症が認められな いこと。4. 新生児に異常が認められない者。いずれも 女性自身や児の異常による心理的影響を考慮した。 2.データ収集  データ収集方法は半構成的インタビューとし,対象 者の了解を得た上でテープに録音した。面接時の対象 者の表情や語調,面接者の感想などを面接後ただちに ノートにメモした。インタビュー内容は「緊急帝切を 知らされた時から,初めて赤ちゃんを抱いた時までに 感じたこと,印象に残っていること」と「入院中から 今までの気持ち」を自由に語ってもらった。 3.データ分析  データ分析は,質的帰納的方法にて行った。デー タ収集と平行してデータ分析を進めていった。面接 の場面を録音テープから逐語記録としてデータ化し た。データを繰り返し読み,全体像をイメージしなが らデータの中から女性が出産に関する気持ちを表して いると思われる部分に着目し,文脈を吟味しながら抽 象的に解釈し,コードを抽出した(木下, 1999)。抽象 度を上げながらこの作業を2回行った。2次コード抽出 後にコード間の比較を行いながら,類似性と相違性に 従って分類を繰り返す対極比較を行った(木下, 2003)。 さらに抽象度を上げながら,サブカテゴリー,カテゴ リーを作成した。  本研究では,すべてのデータの分析・解釈について 専門領域の研究者(教員)の助言を受け,妥当性を図っ た。また,研究領域の経験を有する仲間との話し合い を持った。さらに対象者へ電話により内容確認を行い, データの信頼性の確保に努めた。 4.倫理的配慮  インタビューに際し,対象者の深い心理的喪失体験 に関わる可能性を考慮し,心理的反応に細心の注意を 払いながら行った。研究の協力に関しては電話での説 明後,面接時に対象者に研究依頼書を渡し,再度説明 をした上で文書にて同意を得た。協力を辞退すること で不利益が生じることのないこと,途中での辞退や質 問に対する答えを拒否できることを保証した。また, 録音の中止,逐語録から内容の除去ができることを伝 えた。研究協力者との会話の内容についての秘密の厳 守,得られたデータは厳重に管理し研究終了後に破棄 することとした。

.結   果

1.対象者の背景  対象者の年齢は27歳∼33歳の初産婦である。なお, 自然流産の既往のある者が1名いた。出産時の妊娠週 数は38週∼41週であった。緊急帝切の適応は5名全員 に胎児仮死を認めた。中1名は過強陣痛を合併し,2名 は手術時に常位胎盤早期剥離がみられていた。出生時 の子どもの状態を示す出生1分後のアプガースコアは 全員が9点であり,新生児仮死はみられなかった(表1)。 2.緊急帝王切開後約1年半までの気持ちを構成する カテゴリー  60分∼90分のインタビューによる緊急帝切分娩後 約1年半までの女性の出産に関する気持ちを分析した 表1 対象者の背景 対象者 年齢 緊急帝王切開からの期間 出産時週 数 手術適応・手術経緯妊娠中の特記事項 出生時児の状態 A 27歳 1年1ヶ月 38週 胎児仮死・常位胎盤早期剥離一時帰宅決定後の急激な胎児心音低下 妊娠末期まで嘔気持続 女児2762gAP9点 B 31歳 1年2ヶ月 40週 胎児仮死出血と陣痛で入院後に胎児心音低下 男児3458gAP9点 C 29歳 1年3ヶ月 41週 胎児仮死分娩誘発開始直後の胎児心音低下 女児2518gAP9点 D 33歳 1年7ヶ月 39週 胎児仮死・過強陣痛・常位胎盤早期剥離分娩進行中での胎児心音低下 女児2734gAP9点 E 32歳 1年3ヶ月 41週 胎児仮死分娩誘導3日目での急激な腹痛と胎児心音低下 男児3424gAP9点

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 各カテゴリーについて説明する。太文字はカテゴ リー,【 】はサブカテゴリー,「  」は対象者の語り である。語り末尾の( )内に対象者をアルファベッ トで示す。 1)緊急事態に伴うパニック状態  すべての対象者は急激な胎児心音の低下から緊急帝 切の決定に対し,手術分娩への現実感の欠如と子ども の生命への危機感を感じていた。一方,過強陣痛のつ らさから解放される安堵感を感じていた。 【予期せぬ帝王切開による混乱状態】  突然の胎児心音低下による,緊急帝切の決定に何が 起こったのかわからず,何も考えられない状態や周囲 の緊迫感とは逆に醒めていく感覚,陣痛がないままの 手術分娩に対する疑問と不安状態である。 「イヤーほんとなんも頭ん中空っぽでした。エッて感 じだったんでもう­なんも考えられない状態ですね」 (A) 「なんで?怖いっていうか,なんでこうなったのかな アー,なんでなのかなアーっていう,手術も怖いし, 普通に産めないのはなんでなんだろうって,すごく 不安だらけ」(C) 【子どもの生命への危機感】  突然の胎児心音低下に対し,以前の流産経験から再 び子どもを失うのではないかという脅威と陣痛のつら さを感じながらも子どもの安否を気にかけていた。 「(略)すごい周りも焦ってて,私も痛いし,動かな いでって言われるし,『えって,赤ちゃん死んじゃう の』って,ここまできたのにって,もうパニック」(B) 【陣痛の異常に対する不安と恐れ】  過強陣痛に対する身体的・精神的つらさ,間歇のな い疼痛に対する違和感,陣痛のつらさからの早期解放 への気持ちである。 「とにかく過強陣痛だったんですよ私,だからもう痛 くて痛くて,あまり考えられないっていうか,覚え ていないっていうのが正直なところですね」(D) 2)出産時と出産後の医療者に対する不満と信頼  2名の対象者は,妊娠中から手術中の医師の判断に 対する不満,怒り,病院の方針に対する疑問を感じて いた。また,医療者からの手術についての説明へのニー ズを持っていた。一方でベテランの医療者への信頼か 【医療者の判断と説明不足に対する不満とニーズ】  妊娠中の医師の判断に納得できないことや手術につ いての説明がないことで,怒りと不満が生じている状 態。手術分娩に対する説明へのニーズがあった。 「あの自分がなんで帝王切開したのか教えられてな かったんですよ。だからずーっと不安になってたそ の1ヶ月間」(A) 「こういうふうに(経膣分娩から帝王切開に)変わっ てしまったら,もし緊急帝王切開になってもいいよ うに安心して,育児書を読むなり説明してもらうな り,そういうのがあったらまだちょっと違ったのか なアーって。自分で調べるとか,その病院,病院で その説明とか母親教室の中でとか」(C) 【信頼できる医療者の存在による安心感】  信頼する医療者の存在により,胎児心音低下という 危機感を感じながらも子どもは助かるという思いとベ テラン助産師からの保証により安心感を得ていた。 「(胎児)心音が切れておかしいなアーって,大丈夫な んだろうかっていうくらい。でも助産婦さんが大丈 夫だって言うくらいなんだから大丈夫なんだろうな アーって」(D) 3)緊急帝王切開分娩になった自責の念  2人の対象者は,緊急帝切の直接原因である胎児心 音低下は妊娠中や陣痛時の過ごし方,自分の子どもの 頃の身体的弱さが影響していると考えていた。また同 時にほとんどの対象者は夫の期待に添えなかったこと と子どもに苦痛を与えたことで申し訳なさを感じてい た。 【緊急帝王切開の原因は自分の未熟さという思い】  緊急帝切になった原因は自分の身体の未熟さや陣痛 発作時の動作のためとの考えと妊娠中からの出産に対 する気持ちの準備不足という思いを持っていた。 「自分の身体がちゃんとできていないから,結局子ども に影響があるんじゃないかとか,考えましたけど」(A) 「私,仕事びっちりしてたんで,(略)そういう母親教 室に最初から通えなかったっていうので,その出産 に対する心の準備がちょっと少なかったような気が するんです」(C) 【夫と子どもへの申し訳なさ】  夫の経膣分娩で「ちゃんと」出産するようにという 期待に答えられない申し訳なさや夫の希望による立会

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緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ち い分娩ができなかった申し訳なさ,子どもに対しては 普通に出産できずに,自らが産みのつらさを体験して いない代わりに,より多くの愛情を懸けたいという思 いを持っていた。 「そうですね旦那に申し訳ないと,ちゃんと産めな かった」(A) 「すごく主人に見せたかった。普通分娩。産みたかっ たし,見せたかった」(B) 「緊急帝王切開だったんだなアーって,優しい気持ち になれるんですよね,なんていうか,そのぶん頑張っ てかわいがってあげようとか,苦しい思いをさせた からとか,もっともっとかわいがってもっと守って あげるよっていう感じになるんですよね」(B) 【出産の自責感による次子出産への心配と不安】  緊急帝切への自責感から次子を無事に出産できるか, という心配と不安が残っており,次子出産時にも同様 の状況になるのではないかという心配と次回出産は子 どもに苦痛を与えた緊急帝切だけは回避したいという 思いを持っていた。 「あのー次の子,二人目の子どもについての不安です ね。考えるとつらいです。(略)もし二人目も同じよう な状況になってお腹の中で死産してしまったらどう しようとかって,いうのはありますね」(A) 「もし今度産むんだったら普通に産みたい。また緊 急っていうのはイヤだなって,はじめから帝王切開 してほしい。言葉が悪い。『緊急』って命に関わる感 じですよね」(B) 4)母親としての不全感  対象者の「経膣分娩が自然の摂理」や「陣痛の痛みを 伴ってお母さん」という考えが,出産後の母親として の感情に影響していた。さらに,ほとんどの対象者は, 女性としての自己を経膣分娩を体験することに価値が あると考えていた。 【経膣分娩志向による母親としての不全感】  経膣分娩が「自然の摂理」という考えから,帝王切 開で出産した自分は母親になりきれていないと感じて いた。また経膣分娩の母親に比べ,子どもに対する愛 情の違いと感謝の気持ちの少なさ,陣痛を経験してい ないことによるわが子としての実感のなさを表出した。 「なんかやっぱりちゃんと産んでこそお母さんってい う,なんかそういうものがあるんですよ,自分の中で, やっぱり他の人と自分は違うのかなって,うーん母 親になりきれていない母親みたいな。やっぱり,(経 膣分娩は)自然の摂理ですよね。うーん,だと思うん ですよ」(A) 「いやーなんか最初,産まれてきてかわいいなアーと 思ったんですけど,本当に私から産まれたのかなっ ていう,お腹は確かに『へっこんだ』けれども,本当 に私から産まれてきたのかな,実感がない」(B) 「痛みが伴って,お母さんっていう,痛かったけども 産まれてきてくれてありがとうって気持ちが,やっ ぱり少ないかなって」(C) 【女性としての経膣分娩願望】  女性性として経膣分娩をとらえており,女性として の機能を発揮してみたいという願望,帝王切開での産 道通過の感覚のなさから,女性として普通に経膣分娩 をしてみたいという考え,次回出産は絶対に普通分娩 で産むという決意を表していた。 「せっかく女性に生まれたから,あのー,自然な形で 産んでみたいなっていうのが一番なんですよね。(略) 経験してみたいなっていう,なんか興味があるった ら変な言い方ですけど,せっかくそういう機能があ るんだからっていう,女性としてね」(C) 「もう次の子は絶対普通分娩って思ってます。せっか くね,母親になって,お腹,大きくなるまでいたの なら最後まで体験してみたい」(D) 5)緊急帝王切開分娩への感情の変化  ほとんどの対象者が緊急帝切に対して,恐れ・不安 といった否定的感情を持っていたが,子どもが無事元 気で産まれた安堵感からしだいに緊急帝切に対し,肯 定的感情へと変化していた。 【緊急帝王切開分娩への否定的感情】  子どもの生命への危機感による恐れ・不安,陣痛を 伴わないことでの出産の感動の少なさといった緊急帝 切分娩への否定的反応を示した。 「怖いというマイナスの気持ちしかないですよね。だ からたぶん(緊急帝王切開を)今でも受け入れないっ ていうか」(A) 「いやその手術したから助かった(子どもが)ってい うか,ちゃんと産まれたっていうのはあるんですけ ど,まあ,感動が半分っていうか」(C) 【緊急帝王切開分娩に対する肯定的感情への転換】  児の生命の危機状態から緊急帝切でなければ子ども の救命はできなかったという思い,子どもが元気に出 生したことと陣痛から解放された安堵感,産後に創痛 は大変であったが,現在は出産の証拠であると考える

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したら子どもが助からなかったかもしれないって状 況だから」(E) 「私はとにかく無事に産まれてきたからそれでOKっ ていうような,仕方がないから」(D) 「温泉とか行って見てるとそんなおばあちゃんとかっ て子ども産んでるのに(傷)無いじゃないですか,普 通に産んでるんだなアー,いいなアーって。でも, 傷に関して別に恥ずかしいとか,そういうのはない。 傷があると本当に産んだんだなアーって証拠みたい な,良く考えると」(B) 6)夫と周囲の人から受けるサポートのやすらぎと期待  家族・親戚・友人・医療者からのサポートを受ける ことから,精神的やすらぎや相談相手の存在による安 心感があった。また,夫の気持ちを理解すると伴に, 子育てのつらさと対象者自身の気持ちを夫に理解して ほしいという思いを持っていた。 【子育ての相談相手がいる安心感】  子育ての悩みやつらさを誰かに聞いてほしいという 思い,子どものいる姉妹,友人,保健師らにいつでも 相談できるという安心感があった。 「聞いてほしいと思っても聞いてくれる人がいないか ら,うーん結局,4ヶ月健診とかで保健センターとか に行って保健師の人なんかに悩みを聞いてもらって た」(A) 「学生の時の友達がみんなちょっとは上だけども子ど もがいるのでみんな集まって,なんか色々話したり とか,主人の方の兄弟でちょうど1年違いの人がいる ので,先輩になる,その子から色々教えてもらった りとかして」(D) 【夫・家族・医療者からのサポートによるやすらぎ】  産後,夫からのねぎらいと受けとめ,情緒不安定 な時期の実母と夫からのサポート,母乳分泌状態につ いて助産師の保証による母乳育児への自信と安堵感が あった。 「(夫が)最後はちゃんとお疲れ様っていう感じでは 言ってくれたんで,まっ救われたなっては思いまし たけど」(A) 「しばらく実家の母がきてくれたので母に頼んでやっ てもらったりとか,あとは思ってることを結構主人 に話すようにしたりとか,うん,あとは泣いて発散 させるとかそんな感じですね」(E) んがいて,そして行ってみたら『すごく出てるよ』っ て言ってくれたんで,それですごい気が楽になって 助かったんです」(D) 【夫の気持ちへの理解と期待】  緊急帝切に対する夫が受けたショックの強さへの理 解,産後の身体的・精神的つらさと育児の大変さを夫 に理解してほしいという思いを持っていた。 「誕生日きた時泣いてましたからね旦那,1歳になっ たって,相当なショックだったと思うんですよね。 私のショックとは別なショック」(A) 「男の人には,それ(育児)は大変だった,というのは わからない。当たり前くらいに思っていると思うの で」(C) 7)生活のゆとりによる子育てのつらさから喜びへの 変化  すべての対象者は,産後1∼2ヶ月頃までは,出産 による身体的侵襲の回復期であり,情緒も不安定であ ることから自分のことで精一杯な状態であった。しか し産後3ヶ月頃より身体的・精神的つらさから解放さ れ,子どもの成長とともに生活に慣れて余裕ができる ことにより,母子相互作用が促進され,愛着が深まり, 出産後約1年半の時点で,子どもとの生活を楽しめる ようになっていた。 【産後の心身不安定状態と育児のつらさ】  産後1∼2ヶ月は身体的・精神的不安定状態にあり, 子どもへ気持ちが十分に向かない状態にあること,産 後1ヶ月間の子どもを「守らなければ」という気持ちの 高ぶり,緊急帝切の理由を知らされなかったことでの 子どもの突然死への不安,育児のための不眠のつらさ や精神的不安定状態,子ども中心の生活に慣れないこ とによるストレス状態にあった。 「(産後)1∼2ヶ月はやっぱり,なんていうのかなアー (子どもを)いとおしいっていうかそういうのはな かったですね。自分のことで一杯一杯で」(A) 「(略)お産後1ヶ月くらいのあの嵐のような日々です かね。(略)その産んでから1ヶ月くらいのことってい うのは思い出せますよねー。うーん,夜起こされた ことだとか,夜寝れなくてイライラしてたことだと か,それはもう鮮明に思い出せますね。ええ」(E) 【生活に慣れたゆとりから増す子どものかわいさ】  子どもとの生活に慣れ,身体的・精神的に楽になっ

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緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ち たと感じること。自分に余裕ができることで子どもと の愛着が深まっていた。 「結構,生活に慣れて落ち着いてくるのがたぶん3ヶ 月くらいだったんですよ。その頃からですね,かわ いいなアーって思うようになってきたのは」(A) 「1ヶ月経てばサイクル,赤ちゃんと自分の生活のリ ズムが分かってきたというか,合ってきたというか, そんな神経も過敏にならなかったので,うーん大丈 夫。少し周りが見えるようになってきた」(B) 【子どもの成長に伴う子育ての楽しさ】  子どもの成長に伴うかわいさの気持ち,母親として の喜び,子育ての楽しさを実感していた。 「子育てしている中で,つらいっていうのとうれし いっていうのと本当にね,半分半分くらいで最近は まあ,楽しいことの方が多くなってきた」(D) 「全然しっかりしていないのに母親なんて,ねーな かなか胸はって言えることもしていないんですけど, ただ(子どもと)楽しく一緒に過ごしているから」(B)  緊急帝切を体験した女性は,緊急事態に伴うパニッ ク状態から出産時と出産後の医療者に対する不満,母 親としての不全感により緊急帝切と医療者への否定 的反応を示していた。その反応と緊急帝王切開分娩に なった自責の念により,母親としての自己を価値づけ ていた。さらに,時間経過による緊急帝王切開分娩へ の感情の変化とその時々での夫と周囲の人から受ける サポートのやすらぎと期待により,子どもの成長によ る生活への余裕ができ,その余裕が子どもへの十分な 愛情となり,出産後1年から約1年半後には,生活の ゆとりによる子育てのつらさから喜びへの変化となっ ていた(図1)。

.考   察

 緊急帝切後約1年半までの出産に関する気持ちは産 後経過と子どもの成長に伴い変化した。気持ちの構成 因子とその変化について考察する。  緊急帝切という突然の予期せぬ緊急事態に対し,パ ニック状態をすべての対象者が経験していた。この状 態は,児の無事で元気な誕生とともに消失した。長谷 川ら(2000)は,出産に対して悲嘆作業や納得ができ ずに喪失が持ちこされるとやがて心的外傷(トラウマ) として,妊娠・分娩が主観に組み込まれていくという, 負のサイクルが生じると述べている。緊急帝切による 出産がトラウマとなった場合,心理的影響として緊急 帝切の受け入れ困難が継続し,子どもとの生活への適 応の遅れや母親役割獲得に影響を与えることが報告さ れている(芹沢, 1998)。ある対象者は,緊急帝切時の 心理的影響が約1年半の時点においてもなお次子出産 への不安として残っていた。その原因として出産時の 児の生命危機に伴う強い不安が考えられる。  出産時と出産後の医療者の対応に関して,医療者か らの手術についての説明不足に対する怒りから手術分 娩への受容困難を示していた。新道ら(1990)は,帝 切分娩による喪失体験として,自然分娩ができなかっ た失望感,葛藤感,失敗感,怒り,夫に対する罪責 感を持つと同時に帝王切開についての説明が不十分 であったことに対する医師や看護師への怒りを挙げて いる。ある対象者は,何の説明もなく,突然,手術分 夫と周囲の人から受けるサポート 緊 急 事 態 に 伴 う パ ニ ッ ク 状 態 出産時と出産後の 医療者に対する 不満と信頼 緊急帝王切開に なった自責の念 母親としての不全感 緊急帝王切開分娩への感情の変化 生活のゆとりによ る子育てのつらさ から喜びへの変化 つ ら さ 緊 急 帝 王 切 開 =気持ちの不安定さ(波の大きさは気持ちが不安定であることを表す) 喜 び 産 後 3 ヶ 月 産後 約 1 年 半 時      間 図1 緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの気持ちの変化

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持っていた。また,ある対象者は医療者から緊急帝切 の説明がないことで,産後1ヶ月間,子どもの突然死 への不安を持ち続けたことへの怒りを語った。さらに 医療者の説明不足から自身の身体的未熟さや出産中の 動作を緊急帝切の原因と考え,緊急帝切になった自責 の念を持っていた。その自責感が,夫と子どもへの申 し訳なさへつながったと推測する。  R. Rubin(1997)によると母子関係への方向づけのほ とんどは,出産後,最初の1ヶ月であるとされている。 さらに,家族や重要他者からの支援,または子どもか らのフィードバックによって母性性が育まれていくと も述べている。本研究においても緊急帝切後1∼2ヶ 月は慣れない育児による疲労と妊娠・分娩による身 体的侵襲からの回復過程にあり,情緒も不安定状態で あった。ある対象者はこの期間を指して「嵐のような 日々」と表現していた。このような身体的・精神的不 安定状態は,分娩方法とは無関係に産褥期特有なもの であると考えるが,緊急帝切分娩の女性は,経膣分娩 の女性に比べ「子どもへの愛情や感謝の気持ちが不足 している」との思いがあった。母子相互作用の研究(堀 内ら, 1987)で,「帝王切開でなければ出産できない女 性は不完全である」という質問に同意した女性が自己 の不完全さを体験していたことや胎児娩出感をもつこ とが,女性の分娩体験にとって大切であり,豊かにす るとの報告がある(堀田, 2003)。本研究においても「経 膣分娩が自然の摂理」,「陣痛を伴った出産をすること がお母さん」といった考えや「女性として生まれたの だから自然な形で産んでみたい」といった思いから, 緊急帝切の心理的影響による母親としての不全感を 持っていた。この不全感は,心構えのないままの出産 であったことから,わが子としての実感の欠如や子ど もへの愛情不足の感覚,産まれてきたことを子どもに 感謝する気持ちの希簿さとして現れていた。このこと が,母親としての不全感と共に女性としての自尊感情 の低下につながったと推測する。また帝切分娩を体験 した女性は,自己概念を脅かすような否定的感情が存 在することが多いが,一方で陣痛からの解放感や無事 に児を出産したことの幸福感・安堵感のような肯定的 感情があることも報告されている(近藤ら, 1986)。本 研究においても,緊急帝切に対し,肯定的感情と同様 のプラス感情への転換がみられていた。その主要因と して子どもの元気な誕生が考えられる。子どもが元気 ければ子どもは助からなかった」という思いを持った と推測する。また母となった喜びと子どもと接するこ とでの愛着の深まりから,手術後の創痛による苦痛を 経験しながらも「創部は出産の証拠」という考えに転 換していた。さらに,緊急帝切になることで過強陣痛 からの解放の安堵感がプラス感情へつながったと考え る。また,緊急帝切になった自責感から子どもへより 愛情を注いで,保護するといった母親行動の強化によ る母子相互作用が子どもとの愛着を深める結果になっ たと考える。  夫と周囲の人から受けるサポートによるやすらぎ と期待は,女性を取り巻く実母・義母・姉妹・親戚・ 友人といった周囲の人々のサポートが出産から約1年 半まで,女性の人的環境として,心理状態に大きく影 響していた。出産中の女性と助産師との関係性の研究 (Toni. W, 2000;Jill, G, 2001)の中で,出産中のサポー ティブケアを提供する助産師が,肯定的出産体験とな るために女性にとって価値ある存在であることが強調 されている。また,産後の身体的・情緒的不安定状態 時の夫の理解的態度や実母の実働的援助,子育ての経 験者につらさをいつでも相談できる安心感が,慣れな い育児や産後の身体的・情緒的不安定さを緩和してい たと考える。  松村(2000)は,母性意識の縦断的研究において, 産後1ヶ月の時点では子どもに対して余裕を持って関 われる母親は多分存在しないであろうと述べている。 しかし3ヶ月頃には手をさし伸べて抱いたり頬づりで きることが自然の状態となり,子どもを「かわいい」 という母親意識へ変化したと述べている。本研究にお いても,すべての対象者が産後3ヶ月頃までに,身体 回復に伴い,子どもとの生活に慣れ,愛着が深まって いた。子どもの成長発達と女性自身の身体回復から, 物理的・精神的ゆとりが生まれ,生活のゆとりによる 子育てのつらさから喜びへの変化となり,子どもへの 愛情が増し,子育てを楽しく感じると共に母親として の自己を受容するようになったと推測する。 研究の限界  本研究は出産後約1年半の時点での回顧的語りであ ること,また5名という少数例の調査であるという限 界がある。今後,経産婦も含め人数を増やすとともに 地域を広げ施設数を増やし,検討していきたい。

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緊急帝王切開を体験した女性の出産後約1年半までの出産に関する気持ち 看護への示唆  調査結果より,以下の看護における示唆を得た。 1.緊急事態発生時における医療者の対応として,緊 迫感が女性に与える心理的影響を考慮し,女性が安 心し,納得できるような説明を出産後早期から退院 まで繰り返し行う必要がある。 2.継続的関わりにより,信頼できる医療者の保証で 安心感を得ていたことから,緊急帝切決定時から出 産時における助産師の励ましや共にいるといったサ ポーティブケアの充実が望ましい。 3.「経膣分娩は自然の摂理」,「痛みを伴なった出産を することがお母さん」といった女性の出産に対する 考えが母親としての不全感につながることから女性 の出産観を知った上での出産後の想起と傾聴による 心理的サポートが必要である。 4.夫の緊急帝切決定時に受けたショックや反応が, 女性の心理状態へ及ぼす影響を考慮することが必要 である。

.結   論

 調査結果より,緊急帝切を体験した女性の出産に関 する気持ちを構成する因子として,1. 緊急事態に伴う パニック状態,2. 出産時と出産後の医療者に対する不 満と信頼,3. 緊急帝王切開になった自責の念,4. 母親 としての不全感,5. 緊急帝王切開分娩への感情の変化, 6. 夫と周囲の人から受けるサポートのやすらぎと期待, 7. 生活のゆとりによる子育てのつらさから喜びへの変 化の7カテゴリーを抽出した。これらは,緊急帝切後 約1年半までの間で緊急帝切決定時のパニック状態を 体験し,医療者からの説明のニーズとなり,産後1∼2ヶ 月間の母親としての不全感や自責の念として表れ,産 後3ヶ月頃より徐々に,子育て生活に慣れることで子 どもへの愛着が増し,さらに約1年半後には子育ての 楽しさへと変化していた。また,緊急帝切を体験した 女性の出産に関する気持ちは,女性自身の出産に対す る考えが大きく影響していた。 謝 辞  本研究にご協力を頂きました施設のスタッフと対象者の 皆様に心より感謝いたします。また,研究をご指導くださ いました札幌医科大学の丸山知子教授に深く感謝いたしま す。  本研究は,2003年度札幌医科大学大学院保健医療学研究 科修士論文に加筆・修正したものである。本研究の要旨は, 第19回日本助産学会学術集会において発表した。 文 献

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参照

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