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出力 V [V], 出力抵抗 [Ω] の回路が [Ω] の負荷抵抗に供給できる電力は, V = のとき最大 4 となる 有能電力は, 出力電圧が高いほど, 出力抵抗が小さいほど大きくなることがわかる 同様の関係は, 等価回路が出力インピーダンスを持つ場合も成立する 出力電圧が ˆ j t V e ω

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Academic year: 2021

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(1)

第9回

R,C,L で構成される回路

目標 目標 目標 目標 :::: 回路から取り出せる最大電力に関する補足説明 回路の周波数特性 R-C 一次遅れ回路 中間試験前までの講義と演習により,素子の性質,回路の動作を規定している法則,複素関数による正弦波 の表現とインピーダンスの概念など,回路の動作を理解するための最低限の知識が得られた。今回は,基礎 的な概念の修得を優先して後回しにした項目の1つである「回路から取り出せる最大電力」について解説す る。次に,基本素子を組み合わせた回路の動作を理解していく。

最大電力

等価回路の考え方によれば,電圧源や電流源と受動素子で構成される2端子回路は,電圧源と,それと直 列にインピーダンス素子を接続した等価回路として扱うことができる。このような2端子回路に負荷となる 抵抗やインピーダンス素子を接続した場合,負荷で消費される電力について考えてみよう。 抵抗素子 抵抗素子 抵抗素子 抵抗素子のみののみののみののみの場合場合場合場合 抵抗のみで構成されている回路の場合,等価出力インピーダンスは純抵 抗となるので,これをROとする。この端子に負荷として抵抗RLを接続す る(図9.1)。この負荷抵抗で消費される電力は,以下のように計算される。 2 2 O L 2 L L 2 O O L ( O L) V R P R i R V R R R R   = =   = + +   [W] (9.1) 今,2端子回路の出力抵抗ROは一定とし,負荷抵抗RLの値を変化させ て消費電力を計算してみる。出力抵抗R = 50 O Ωの場合に負荷抵抗RLを 0 ~500 Ωの範囲で変化させて消費電力を計算すると,図9.2のようなグラフが得られる。 図9.2 出力抵抗50Ωに接続された0~500Ωの負荷抵抗での消費電力(最大値で規格化) 消費電力は負荷抵抗RLがある値のときに最大になる。(9.1)式をRLで微分すると, 2 O L O 3 L O L ( ) ( ) R R dP V dR R R − = + (9.2)・・・・・ と な る の で , 微 分 が 0 に な るRL =ROの と き 最 大 に な る こ と が わ か る 。 こ の と き の 消 費 電 力 は , L O 2 2 2 L O O O O 2 2 O O L O 4 ( ) R R 4 R V R V V R R +R = = R = (9.3) となる。このような,回路から取り出せる最大の電力のことを有能電力有能電力有能電力有能電力と呼ぶ。 --- 有能電力 有能電力 有能電力 有能電力(available power) 2 2 2 L O O L O 2 2 3 L L O L O L O L 2 ( ) ( ) ( ) R V V R V dP d dR dR R R R R R R     =  = − + + +     2 2 2 O O L L O O L O 3 3 O L O L ( ) 2 ( ) ( ) ( ) V R R R V R R V R R R R + − − = = + + O

R

O

V

R

L 図 9.1 最 大 の 電 力 を 消 費 す る L R の値は? L R[Ω] 0 100 200 300 400 500 0 1 P L R[Ω] 0 100 200 300 400 500 0 1 P

(2)

出力V [V],出力抵抗O R [O Ω]の回路がR [L Ω]の負荷抵抗に供給できる電力は, L O R =R のとき最大 2 O O 4 V R となる。 有能電力は,出力電圧が高いほど,出力抵抗が小さいほど大きくなることがわかる。 同様の関係は,等価回路が出力インピーダンスを持つ場合も成立する。 出力電圧が ˆO j t V eω [V],出力インピーダンスがR+ jX [Ω]の回路に負荷インピーダンスRL+ jXL[Ω]を接 続したとき,負荷で消費される電力は, L O R =R かつXL = −XOのとき最大となる。 負荷のインピーダンスの実部(レジスタンス)を出力インピーダンスの実部と等しく,虚部(リアクタン ス)は大きさが等しく符号が反対になるように設定するとき,最大の電力が消費される。 整合 負荷のインピーダンスを出力インピーダンスに合わせて最大電力が負荷で消費されるようにすることを整 合(マッチング)と呼ぶ。負荷を整合させたとき回路から取り出せる最大電力は,式(9.3)のように回路の 等価出力電圧と等価出力インピーダンスの値で制限されている。しかし交流信号の場合には,トランスを用 いることで,この最大電力の値を向上させることができる。(詳細は<付録>を参照。)

回路と“隠された回路”

抵抗(R),キャパシタ(C),インダクタ(L)などの受動2端子素子やトランスは,電力を消費または一 時的に蓄積したり伝送したりする。しかし,自ら電力を発生することはできない。これらの受動素子に加え, トランジスタやFETなどの能動素子を用いることで,電子回路が構成される。能動素子については,「電子 回路」の講義で学ぶことになる。 回路は,部品としての素子を回路図にしたがって相互に接続することで作られる,一方,回路を実際に使 うときは,“ 回路図回路図回路図回路図 ににに 現に現現現れないれないれない”素子や回路があることに注意しなければならない。例えば・・・ れない

素子を接続するリード線やプリント基板上の銅箔パターン → 抵抗は 0 ではない

回路上で電位の異なる複数の導体が存在 → キャパシタとして働く

電流が流れる → 磁界が発生 → インダクタとしての性質

“回路図に描かれていない素子”は,多くの場合,その影響を無視できる。しかし,条件によっては,意 図したのとは異なる動作を引き起こすことがある。また,モータやソレノイド・アクチュエータなどを駆動 する場合,その回路としての特性を知っていないで使うと,性能の低下や,時として回路の破損を招くこと がある。

回路

回路

回路

回路動作

動作

動作

動作の

の特性

特性

特性

特性

回路動作の特性を調べる場合,大きく分けて2つの考え方がある。1つは,周波数応答の解析であり,直 --- トランジスタ トランジスタトランジスタ

トランジスタ(transistor),FETFETFETFET(Field Effect Transistor)“えふいーてぃー”または“ふぇっと”と読む,電界効果トラ ンジスタ, 受動素子受動素子受動素子受動素子(passive elementpassive component), 能動素子能動素子(能動素子能動素子 active elementactive component), プリントプリントプリントプリント 基基基基 板

板板

板(printed circuit board),ソレノイドソレノイドソレノイド・ソレノイド・・アクチュエータ・アクチュエータアクチュエータ(アクチュエータ solenoid actuator)電気信号を機械的な直線運動に変換する素 子, 周波数応答周波数応答周波数応答(周波数応答 frequency response), 過渡応答過渡応答過渡応答過渡応答(transient response), ラプラスラプラスラプラスラプラス 変換変換変換(変換 Laplace transform

(3)

流信号や正弦波を入力し,定状状態で出力される直流信号のレベルや,正弦波の振幅と位相のずれを問題に する。もう1つの方法は,回路の状態が定常状態に達するまでの変動を扱う,過渡応答の解析である。過渡 応答の解析は,一般的には微分方程式を用いる。しかし“ラプラス変換”を使うことにより容易に解くこと ができる。ラプラス変換に関しては,「線形システム入門」で学ぶことになる。

RC 回路の動作

抵抗とキャパシタを組み合わせた回路の代表的な例を示す。 [1] [1] [1] [1] RCRCRCRC直列接続回路直列接続回路(直列接続回路直列接続回路((( 一次一次遅一次一次遅遅 れ遅れれ 回路れ回路回路回路)))) a)回路構成 b)入出力 図9.3 RC直列回路 図9.3にRC直列回路を示す。図のa)のように抵抗とキャパシタを直列に接続した逆L字型構成の4端 子回路である。抵抗側を入力端子,キャパシタ側を出力端子とする。図の b)は,信号源と負荷の接続の例 である。これ以降の回路では,この図9.3bのように,信号源は出力インピーダンスが0 Ωの電圧源,負荷は 開放として,入力電圧と出力電圧の関係を示すことにする。 RC RC RC RC直列回路直列回路直列回路直列回路ののの 周波数の周波数周波数 応答周波数応答応答 応答 図9.3bの構成で,信号源から正弦波信号を入力する。端子間の電圧が0の状態から回路に信号を入力した 場合は,抵抗RとキャパシタCの値で定まる時定数T = CRよりも十分長い時間が経過した後に,出力は定常 状態に達する。定常状態では,出力端には入力と同じ周波数の正弦波が観測される。入力する正弦波信号の 角周波数をω,複素振幅をVinとすると,出力の複素振幅Voutは, out in 1 ( ) 1 ( ) j C V V R j C ω ω = + ・・・・分母分子にjωCを乗算して, in 1 1 j CRω V = + (9.4) となる。式(9.4)は,入力された周波数ωの正弦波が,1 / (1+ j CRω )倍になって出力されるという形になっ ている。このように,回路の動作が定常状態に達したときは,入出力関係は複素数を比例係数とする比例関 係になっている。 周波数応答 周波数応答 周波数応答 周波数応答とととと 伝達関数伝達関数伝達関数伝達関数 入力した正弦波の振幅が何倍になり,位相がどれくらいずれたかを,周波数毎に求めたものを,周波数応 答と呼ぶ。振幅の倍率を利得と呼ぶ。RC直列の一次遅れ回路では,利得と位相ずれは周波数の関数となり, 利得: 2 2 1 1 ( ) 1 1 ( ) G j CR CR ω ω ω = = + + (9.5) 位相ずれ: ( ) 1 tan (1 ) 1 j CR CR θ ω ω ω − = ∠ = − + (9.6) となる。また,入出力の比例係数は周波数ω を変数とする複素関数となっていて,これを 伝達関数伝達関数伝達関数と呼ぶ。伝達関数 --- 一次 一次 一次

一次 遅遅遅 れ遅れれ(れ first order lag), 時定数時定数(時定数時定数 time constant), 伝達関数伝達関数伝達関数(伝達関数 transfer function) in

V

V

out

C

R

C

R

4

4

4

4

(4)

伝達関数 H(

ω

)と周波数応答の関係

絶対値⇔周波数応答の利得

G( )ω = H( )ω

位相角⇔周波数応答の位相に対応する

H( )ω θ ω= ( ) RC RCRC RC一次一次一次一次 遅遅遅遅 れれ回路れれ回路回路回路 ののの周波数応答の周波数応答周波数応答 周波数応答 RC 一次遅れ回路の周波数応答を求めてみよう。このようなときは,まず,特別に低い,あるいは逆に特に 高い周波数での回路図がどのように描けるか,考えると良い。 例題 例題例題 例題 RC一次遅れ回路の周波数応答を,角周波数ω を横軸とするグラフで示せ。ただし,角周波数はキャパ シタンスCと抵抗Rの積CRで正規化した対数尺度とし,利得はdBて表せ。 1 ( ) 1 H j CR

ω

ω

= + 1 CR

ω

≪ のとき,H( ) 1

ω

≈ 1 CR

ω

= のとき, ( ) 1 1 H j

ω

= + 1 CR

ω

≫ のとき,H( ) 1 j CR

ω

ω

0

45

90

ω

ω

(dB) H (deg.) H

-45

-90

0dB

-20dB

1/T

10/T

0.1/T

0.2/T 5/T

-20dB/

decadedecadedecadedecade

実は,ここで-3dB

0dB

0~0.2/Tまでは0°

5/Tから先は-90°

--- dB dBdB dB(deci Bell,“でしべる”,“ディービー”), in

V

R

V

out 直流(周波数 0)では 周波数∞では in

V

R

V

out

・・・・・・H( )

ω

=1なので, 10 20 log H( )

ω

=0[dB], ∠H( )

ω

= °0 ・・・・・・H( )

ω

=1 / 2より,-3dB,∠H( )

ω

= − °45 ・・・・・・H( ) 1 CR

ω

ω

= より,-6dB/oct,∠H( )

ω

= − °90 以下のグラフでは時定数 CR= T としている in

V

V

out

C

R

(5)

dB(デシベル)って何だ?

音の強さ,信号のレベル(振幅),あるいは増幅回路の倍率(利得)の単位として使われる。広い 範囲の振幅の変化を表すことができる。また,複数の回路を多段接続した回路や無線やレーダでの信 号レベルを求めるとき,dB を使うことにより,乗算ではなく加算により計算ができる。

dB

(

(

(

(デシベル

デシベル

デシベル

デシベル )

)

)

)

利得の場合, 増幅器の倍率 入力振幅 出力振幅 10 10 20log log 20 = , 振幅の場合,aを振幅値,arefを基準とする振幅値とするとき, ref 10 log 20 a a のようにして計算する。 もともとは,B(Bell,ベル)と呼ばれる単位が, ref 10 / log 2 a a で定義されていた(Bell は電話の発明者とし て有名なグラハム・ベル)。 2 ref 2 10 ref 10 log log 2 a a a a = となることからわかるように,「 パワーパワーパワー がパワーががが 一桁違一桁違一桁違一桁違 うとうとうと ,うと,1,,111Bのののの 差差差 になる差になるになるになる」ような単位 であった。しかし,これでは,通常使用する場合に値が小さくなりすぎる(人間の体重をトンで表すようなも の)。そこで,1/10 Bである「dB」を単位として使うようになった。 dB 値と倍率のリニアスケール値の関係 dB dBdB dB値値 値値 振幅振幅振幅振幅 ののの 倍率の倍率 倍率倍率 パワーパワーパワーパワー のののの倍率倍率倍率倍率 60dB 60dB60dB 60dB 1000100010001000倍倍倍倍 6 10 倍倍 倍倍 40dB 40dB40dB 40dB 100100100100倍倍 倍倍 4 10 倍倍 倍倍 20d 20d20d 20d BBBB 10101010倍 倍倍倍 100100100100倍倍倍倍 14dB 14dB14dB 14dB 5555倍倍 倍倍 25252525倍倍倍倍 12dB 12dB12dB 12dB 4444倍倍 倍倍 16161616倍倍倍倍 10dB 10dB10dB 10dB 3.163.163.163.16倍倍 倍倍 10101010倍倍倍倍 6dB 6dB 6dB 6dB 2222倍倍 倍倍 4444倍倍 倍倍 3dB 3dB 3dB 3dB 2倍倍倍倍 (((( 約約約約1.41.41.41.4倍倍倍倍 )) )) 2222倍倍 倍倍 0dB 0dB 0dB 0dB 1111倍倍 倍倍 1111倍倍 倍倍 -- -- 3dB3dB3dB3dB 1/ 2倍倍倍倍(((( 約約 0.7約約0.70.7 倍0.7倍倍倍 )))) 0.50.50.50.5倍倍 倍倍 -- -- 6dB6dB6dB6dB 0.50.50.50.5倍 倍倍倍 0.250.250.250.25倍倍 倍倍 -- 10dB10dB10dB10dB 0.3160.3160.3160.316倍 倍倍倍 0.10.10.10.1倍倍倍倍 -- 12dB12dB12dB12dB 0.250.250.250.25倍倍 (倍倍(( 1/4(1/41/41/4倍倍倍倍)))) 1/161/161/161/16倍倍 倍倍 -- 14dB14dB14dB14dB 0.20.20.20.2倍 倍倍倍 0.040.040.040.04倍倍 倍倍 -- 20dB20dB20dB20dB 1 10− 倍倍倍倍 2 10− 倍倍倍倍 -- 40dB40dB40dB40dB 2 10− 倍倍倍倍 4 10− 倍倍 倍倍 -- 60dB60dB60dB60dB 3 10− 倍倍倍倍 6 10− 倍倍 倍倍 * * * * 網掛網掛 けしている網掛網掛けしているけしている 部分けしている部分部分部分 をを 暗記をを暗記暗記暗記 しておくとしておくとしておくとしておくと 便利便利便利便利 周波数 周波数 周波数 周波数 のののの目盛目盛目盛目盛 についてについてについて について 対数スケールとリニア・スケールのどちらかを使う。対数スケールの方が一般的。 対数 対数 対数 対数 スケールスケールスケールスケール:一定の比率での周波数の変化が一定の間隔になるようにスケール(目盛)を付ける。例えば, 1Hzから10Hzまでの間隔と1KHzと10KHzまでの間隔が同じ幅になるように目盛が付けられる。広い範 囲の周波数に対する変化を表したいときや,利得の変化をグラフ化する場合に便利。なお“0Hz”(直流)で の値は表示できないことに注意。 リニア リニア リニア リニア ・・・・ スケールスケールスケールスケール:周波数の値に比例するような(普通の)目盛付け。限定された周波数の範囲での変化や 直流付近での特性を表したいときに使う。 +1dB は 1.122 倍(12.2%増) +0.1dB は1.012倍(1.2%増) 振幅 1.4 倍(パワーは2 倍)は+3dB 振幅2 倍は+6dB 振幅 10 倍は+20dB くらいは覚えておこう

(6)

演習問題 演習問題演習問題 演習問題 [1] [1] [1] [1] 以下に示す回路の周波数応答の,周波数fを横軸とするグラフの概形を示せ。

0

45

90

f

(dB)

H

(deg.)

H

-45

-90

0dB

-20dB

10

100

1

[kHz]

注意:1000pFは1nFと表記すべきであるが,日本国内では,nFはあまり使用されていないので,上のような 表記にしてある。

RC 一次遅れ回路の使用例・出現例

回路要素として,信号の平滑化に使われる。高い周波数の成分を遮断し低い周波数成分や直流成分を通過 させる,低域通過フィルタとして働くが,減衰量の変化は緩やかで,フィルタとしての特性は,それほどよ くない。また,信号を回路に入力する場合,信号源の出力抵抗と回路の入力容量で一次遅れ回路が構成される ため,高速に動作させるときは,その影響が無視できなくなる。 in

V

V

out

1000 [pF]

8 [k ]

(7)

演習問題 演習問題 演習問題 演習問題 [1] [1] [1] [1] 解答例

周波数 f に関する伝達関数を求めると,与えられた回路の抵抗値を

R,キャパシタンスを C とすると,

C 1 1 ( ) 1 2 1 / H f j

π

fCR jf f = = + + C 1 2 f CR

π

= となる。fCを計算すると, C 1 13 12 2 2 3.14 8 10 1000 10 f CR

π

− = = × × × × × 3 6 1 20 10 50.24 10− = × × ≃ より,20kHz。 利得と位相をプロットすると,以下のようになる。

0

45

90

f

(dB)

H

(deg.)

H

-45

-90

0dB

-20dB

10

100

1

4444

20

20

20

20

[kHz]

-20dB/

decade

decade

decade

decade

0dB

0~4kHzまでは0°

100kHzから先

は-90°

-3dB

in

V

V

out

1000 [pF]

8 [k ]

(8)

<付録>

トランス(変成器)

図 A.1 のように,2つの導線をコイルに巻いて,発生する磁界がお互 いに錯交するように構成した部品が,トランス(変成器)である。トラ ンスは,電圧の変換(昇圧や降圧),インピーダンス変換,極性の反転, 基準電位の分離(グランド分離)などに用いられる。 トランス トランストランス トランスのののの 機能機能機能機能 トランスは,多くの場合,図A..2 に示すような1対の2端子を持つ4 端子の素子である。コイルに巻いた導線の途中に端子を設けた「中点タ ップ付き」の素子もある。 トランスは通常,一方のコイルを入力に使い「1次側」と呼び,もう一 方を出力として負荷を接続して用い「2次側」と呼ぶ。以下では,トラン スを「理想トランス」として扱い,図A..3のような構成で使う場合につい て考える。動作原理の詳しい解説は割愛する(秋月,橋本:電気回路教本, オーム社(2001)などを参照)。 1次側と2次側のコイルの巻き数をそれぞれ n1n2とする。理想的なト ランスでは,巻き数比r=n2/n1とするとき,2組の端子間の電位差と電流 に関して,以下のような関係が成りたつ。 --- トランス トランス トランス トランス(transformer)電圧の振幅を変換する目的では変圧器と呼ぶが,英語ではどちらも同じ。 整合 整合 整合 整合(matching)高周波回路で伝送線路の端で反射波が発生しないようにするために,受信回路を伝送線路の固有イン ピーダンスと同じ値の抵抗で終端することも,整合と呼ぶ。 1

i

i

2 図A.1 トランスの構造の概念 図 A.2 回路図上での記号の例 (コア付トランス) 2 2 1 1 1 n v v rv n = = (1) 1 2 1 1 2 1 n i i i n r = = (2) 1 1 2 2 v i =v i (3) 図A.3 トランスの動作 1

v

v

2 1

i

i

2 O Z L Z

v

r v

1

i

= ⋅

r i

i

O Z L Z O V 2 O r Z L Z O rV 図A.5 2次側から見ると,電圧がr倍,出力インピーダンスが 2 r 倍になる

v

r v

2 1 L

v

i

r

Z

=

2 L

v

i

r

Z

=

O Z L Z O V O Z L 2 Z r O V 図A.4 1次側から見ると,負荷インピーダンスが1/ 2 r 倍になる

(9)

式(1)は,トランスの1次側に加えた電圧の巻き数比倍の電圧が2次側に現れることを意味している。一 方,電流に関しては逆になり,2次側の電流は1次側の電流の巻き数分の一となる。 図A.4で,1次側から見て負荷がどのように見えるかについて,説明する。2次側では1次側の端子間電 圧のr倍の電圧が発生する。このため,流れる電流はrv Z/ Lとなる。1次側の電流は,2次側電流のr倍と なるので 2 L / r v Z となる。この値は 2 2 L L / / ( / ) r v Z =v Z r と書けるので,1次側から見た負荷インピーダンス が 2 L / Z r ,つまり巻き数比の2乗分の一に見えることを意味する。 一方,図A.5 に示すように,2次側から見ると,1次側の等価出力電圧が巻き数比r倍になる。2次側の 負荷に流れる電流ir倍が1次側で流れ込むので,等価出力インピーダンスによる電圧降下はr iZ× Oとな る。この電圧降下は2次側ではr倍となって現れるので, 2 2 O ( O) r iZ = r Z iだけの電圧降下となる。つまり, 等価出力インピーダンスが,巻き数の2乗である 2 r 倍になったと考えることができる。1 例 例 例 例 題題題題 [1][1][1][1] 1)トランスを通した場合,信号源の有能電力は変わらないことを示せ。

電圧

V

O

,出力抵抗

R

O

の回路の有能電力は

2 O O

4

V

R

巻き数比 r のトランスを通すと,電圧は

rV

O

,出力抵抗は

2 O

r R

となる

有能電力は

2 2 2 2 O O O 2 2 O O O

(

)

4(

)

4

4

rV

r V

V

r R

=

r R

=

R

となり,変わらない。//

2)1次側巻き数が1600,2次側巻き数が100のトランスの2次側に入力インピーダンス8Ωのスピーカを 接続した。1次側から見たスピーカの等価インピーダンスを求めよ。 巻き数比 r は,

r

=

100 / 1600 1 / 16

=

等価インピーダンス は, 2 2 e

8 /

8 / (1 / 16)

R

=

r

=

2

8 16

2048

2.0

= ×

=

[k

]

トランス トランス トランス トランス によるによるによる インピーダンスによるインピーダンスインピーダンスインピーダンス 整合整合整合整合 入力インピーダンスが 8Ωのスピーカを,トランジスタを用いた出力インピータンス 2k Ω,最大振幅電圧 50V の増幅回路で駆動する場合の,負荷で消費される電力のピーク値(瞬間的な最大値)を考える。 ⅰ)直結の場合 R P V R R 2 L 2 O L = ( + ) 2 2 8 = 50 (2000+8) ≒ ≒ - 3 4 . 9 6 ×1 0 5 . 0[mW] ⅱ)トランスを介した場合 トランスの1 次側にある駆動回路からは,負荷インピーダンスRLは 2k・に見えるので, 2 L 2 O L = ( + ) R P V R R 2 2 2000 = 50 (2000+ 2000) ≒ ≒ - 3 3 0 0 ×1 0 3 0 0[mW]

直結の場合の約 60 倍になっているいことがわかる。

50V

50V

50V

50V

2k

2k

2k

2k

8888

50V

50V

50V

50V

2k

2k

2k

2k

2k

2k

2k

2k

(10)

トランス

トランス

トランス

トランスによる

による

による

による高圧送電

高圧送電

高圧送電

高圧送電

発電所から電力を送る場合を考える。計算を簡単にするため,図のようなモデルで考える。 発電機の出力抵抗は0 Ω,送電線の抵抗は片側で5Ω,負荷抵抗を10 Ωとする。(数値は四捨五入により少数 点以下1桁まで求めている。) ⅰ)100Vで送電 図 直接送電した場合 送電線に流れる電流iは 5.0[A] 負荷で消費される電力は 2 2 L 10 5 250 R i = × = [W] 送電線で消費される電力: 2 2 (5 5)+ × = ×i 10 5 =250[W] となる。送電線で,負荷で消費されるのと同じ電力を消費している。 ⅱ)1000V に昇圧して送電 図 高電圧で送電し,負荷の前で降圧 図 発電機側から見た回路 一方,1000Vで送電し,負荷の直前で巻き数比10:1のトランス(r=1 / 10)により降圧する場合は,負荷 抵抗は 2 2 L / 10 10 1000 R r = × = と,100 倍の1000[Ω]に見える。したがって, 送電線に流れる電流iは 1.0[A] 負荷で消費される電力は 2 2 L 1000 1 1000 R i = × = [W] 送電線で消費される電力: 2 2 (5 5)+ × = × =i 10 1 10[W] となり,昇圧・降圧をしない場合に比べ,負荷で消費される電力が4 倍,送電線で消費される電力は1/25 になっていることがわかる。 100 100 100 100 = = 5 [A] = = 5 [A] = = 5 [A] = = 5 [A] 5+ 5+ 10 5+ 5+ 10 5+ 5+ 10 5+ 5+ 10 i

5

55

5

5

55

5

5

55

5

5

55

5

100V

100V

100V

100V

100V

100V

100V

100V

RRLL

10

10

10

10

10

10

10

10

10:1

10:1

1000V

1000V

1000V

1000V

5

55

5

10

10

10

10

5

55

5

L Ri==== 1000100010001000 3333 1 [A]1 [A]1 [A]1 [A]

5+ 5+ 10 5+ 5+ 105+ 5+ 10 5+ 5+ 10

1000V

1000V

1000V

1000V

55

5

5

1000

1000

1000

1000

5

55

5

L 2 R r

参照

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