成 膜 大 学 理 工 学 研 究 報 告 J,Fac,Sci,Tech.,Sei/keiUniv. Vol.49No.2(2012)pp.55-62
企業の業績発表記事 に含 まれ る業績要 因の抽 出 と最 も重要 な業績要因の判定
酒 井 浩 之*
Determination of the Most Important Causal Expression Extracted from Articles Concerning Business Performance of Companies
Hiroyuki SAKAI *
ABSTRACT : We introduce a method of extracting causal information (e.g., Demand for semi conductor manufacturing equipments is good ) from Japanese _nancial articles concerning business performance of companies. Causal information is useful for investors in selecting companies to invest. Our method automatically extracts causal information as a form of causal expression by using statistical information and initial clue expressions. We extract keywords from Web sites of companies and improve the previous method by using them. Moreover, our method automatically determines the most important causal expression by using these keywords extracted from Web sites of companies.
Keywords : text mining, information extraction, causal information concerning business performance, determination of the most important causal expression
(Received September 21, 2012) 1.は じ め に 近年,人 工 知能 分 野 の 手 法や 技 術 を,金 融 市 場 に お け る 様 々 な場 面 に応 用 す る こ とが期 待 され てお り,例 え ば,膨 大 な 金 融 情 報 を分 析 して 投 資 判 断 の 支 援 をす る技 術 が 注 目 され てい る。 さ らに,最 近 で は証 券 市場 にお ける個 人 投 資 家 の比 重 が増 大 して お り,個人 投 資 家 に対 して 投 資判 断 の 支援 をお こな う技 術 の 必要 性 が 高 ま っ てい る。投 資家 に とっ て,企 業 の業 績 に 関す る情 報 を収集 す る こ とは重 要 で あ る が,実 際 の業 績 に関 す る情 報 だ けで な く,そ の業 績 要 因 が重 要 で ある。なぜ な ら,業 績 拡 大 の 要 因 が,そ の企 業 の 主 力 事 業 が 好 調 で あ る こ とで あっ た な らば株 価 へ の 影 響 は 大 きい が,株 式 売 却 益 の 計上 な どの特 別 利 益 の計 上 が 要 因 で あ るな らば株 価 へ の影 響 は軽 微 で あ るか らで あ る。 しか しなが ら,証 券 市場 の上 場企 業 数 は約3,500社 と多 い うえ に,近 年 で は年 に4回,決 算 発 表 が あ る。 さ らに, 大 幅 な 業 績 の 修 正 を行 う場 合 に も業 績 修 正 発 表 を行 う必 要 が あ るた め,人 手 に よっ て全 て の企 業 の業 績 要 因 を取 得 す る の に は多 大 な労 力 を 要す る。そ のた め,我 々 は,経 済 *情 報 科 学 科 講 師(h -sakai@st .seikei.acjp) 新 聞記 事 か ら企 業 の 業績 発 表 記 事 を抽 出 し,そ の 中 か ら業 績 要因(例 え ば,「新 型 の 自動 車 の 売 り上 げが 好 調 だ っ た」) を抽 出す る手法 を提 案 した4)。 我 々の 業績 要 因の 抽 出手 法 で は,抽 出す べ き業績 要 因 を 「共通 頻 出表 現 」 と 「手 が か り表 現 一の2つ の表現で構成 され る形 態 素列 と定 義 した。こ こで,手 がか り表 現 を業績 要 因獲 得 の た め の手 が か り的 な 形態 素列 と定 義 し,共 通 頻 出 表 現 を 異 な っ た業 績 要 因 に 対 して 共 通 して 頻 出す る形 態 素列 と定 義 した。 例 えば,「 ソ フ ト販 売 の 収益 が寄 与 す る 一で は,手 が か り表 現 が 「が 寄 与す る」で あ り,共 通 頻 出表 現 は 「ソフ ト販 売 一,「収 益 」で あ る。業 績 要 因 の抽 出 手 法 で は,数 多 くの 「手 が か り表 現 一 と 「共 通 頻 出表 現」 を 自動 的 に獲 得 し,そ れ らを使 用 す る こ とで 業績 要 因 を抽 出す る。そ れ に加 え,あ る企 業 の 業績 発 表 記 事 か ら業 績 要 因 を抽 出す る際 に,そ の 企 業 のWebサ イ トか ら当該 企 業 に とって 重 要 な キー ワー ドを抽 出 し,抽 出 した キ ー ワー ド を 共通 頻 出表 現 として使 用 す る こ とで,重 要 で あ る に もか か わ らず,文 献4)で は抽 出 で きな か った 業 績 要 因 を抽 出 で き る よ うな手 法 を追加 した。本稿 で は,ま ず,文 献4)の 手 法 と,追 加 した手 法 につ いて 述 べ る。 我 々 の 手 法 で は,一 つ の業 績 発 表記 事 か らは複 数 の業 績
成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol,49No.2(2012.12) 要 因 が抽 出 され る こ とが 多 い。こ こで,抽 出 した複 数 の業 績 要 因 の 中で,そ の企 業 に とっ て特 に 重 要 な業 績 要 因 を提 示 で きれ ば,高 度 な専 門知識 が な い個 人投 資 家 に対す る投 資 判 断 支 援 を 行 うた め の 有 用 な 情 報 源 に な る こ とが 期 待 で き る。 しか し,大 き な企 業 に な る と複 数 の事 業 を行 って お り,何 が 主 力 の事 業 で あ るか は,そ の企 業 に対す る知 識 を要 し,そ して,個 人 投 資 家 が必 ず し も多 くの 企業 の主 力 事 業 を熟 知 して い る わ けで は な い。 例 えば,「 三 菱電 機 」 は 多 くの事 業 を行 っ てい るが,会 社 四季 報 乃 に よれ ば, 三 菱電 機 の 特 色欄 に 「FAが 収益 柱 」 とい う記 述 が あ る。 そ の た め,三 菱電 機 の 業績 要 因 としてFA(フ ァク トリー.一 オ ー トメー シ ョン)が 好調(も しくは 不振)で あれ ば,投 資 判 断 を行 う うえで 重 要 な 情 報 とな る。 そ こで,企 業 の Webサ イ トか ら当 該 企 業 に とっ て 重 要 な キー一一ワー一一ドを抽 出 し,そ れ を使 用 す る こ とで,最 も重 要 な業 績 要 因 を 自動 的 に判 定 す る手 法 の開発 を行 った 。 2.関 連 研 究 関 連 研 究 と して,我 々 は,抽 出 した 業 績 要 因 に 対 して 業 績 に 対 す る極1生(「 ポ ジ テ ィ ブ」,「ネ ガテ ィブ 」)を 付 与 す る手 法 を 提 案 した5)。 例 え ば,業 績 要 因 「ソ フ ト販 売 の 収 益 が 寄 与 す る」 に 対 して は 「ポ ジテ ィブ 」,「繊 維 部 門 の 不 振 が 響 く」 に 対 して は 「ネ ガ テ ィブ の ラベ ル を付 与 す る。 業 績 要 因 に 対 して極1生を付 与 す る こ とで, 業 績 要 因 を使 用 した 景 気 動 向 予 測,お よび,業 績 要 因 に 基 づ い て株 取 り引 きを 行 うコ ン ピ ュー タ トレー デ ィ ン グ に も応 用 で き る こ とが 期 待 で き る。 しか し,抽 出 され る 業 績 要 因 の 中 に は,例 えば 「前 期 か ら取 り組 む 販 売 体 制 の 見 直 しで 費 用 が発 生 した 」 の よ うな 重 要 で はな い 業 績 要 因 も存在 し,そ の よ うな 業 績 要 因 に 対 して も極 性 を 付 与 して い る。 よ り精 度 の 高 い,業 績 要 因 を使 用 した 景 気 動 向 予 測,お よび,業 績 要 因 に 基 づ い て株 取 り引 きを 行 うコ ン ピ ュー タ トレー デ ィ ン グに は,特 に 重 要 な 業 績 要 因 の み を使 用 す る必 要 が あ る と考 え る。 Koppelら は,企 業 に 関す る記 事 がそ の 企 業 の株 価 に影 響 を 与 え るか ど うか を判 別 す る手 法 を 提 案 して い る1)。 Lavrenkoら は,企 業 に 関す る記 事 内 容 に よっ て 引 き起 こ され る株価 の 動 き を予 測 す るた めの 手 法 を提 案 して い る 3) 。 和 泉 らは,日 本 銀 行 の金 融 経 済 月 報 を題 材 と したテ キ ス トマ イ ニ ン グに よ る債 券 市 場 の 動 向分 析 を行 って い る 6) 。 しか しな が ら,こ れ らの研 究 で は,株 価 や 債券 市場 に 影 響 を与 え る原 因 は分析 で き ない。それ に対 して,本 研 究 で は,業 績 発 表記 事 か ら業績 要 因 を抽 出 し,さ らに最 も重 要 な業 績 要 因 を判 定 す る こ とで,株 価 に影 響 を与 える原 因 を業 績 発 表記 事 の 中か ら取 得 す る こ とがで き る。 3.企 業 の 業績 発 表 記 事 か らの 業 績 要 因抽 出 本節 で は,文 献4)の 企 業 の 業績 発 表 記 事 か ら業績 要 因 を 自動 的 に抽 出 す る 手 法 に つ い て 簡 単 に述 べ る。 文 献4) の 手 法 で は,抽 出す べ き 業績 要 因 を 「共通 頻 出 表 現 」 と 「手 が か り表現 一の2つ の表 現で構成 され る形 態素列 と 定 義 し,共 通頻 出表 現 と手 が か り表現 を 自動 的 に獲 得す る こ とで抽 出 を行 う。 Step1:少 数 の 手 が か り表 現(「 が 好 調 」,「が 不 振 一)を 人 手 で 与 え,そ れ に 係 る 節 を 取 得 す る 。 Step2:取 得 した節 の集 合 か ら,そ の 中 で 共 通 して 頻 繁 に 出現 す る表 現 を共 通 頻 出表 現 と して抽 出す る。 Step3:共 通 頻 出 表 現 が 係 る 節 を,新 た な 手 が か り 表 現 と して 獲 得 す る 。 Step4:獲 得 し た 手 が か り表 現 か ら,そ れ に 係 る節 を 取 得 す る 。 Step5:Step2か らStep4を,新 た な 手 が か り表 現 と 共 通 頻 出 表 現 が 獲 得 さ れ な く な る,も し く は,予 め 定 め た 回 数 ま で 繰 り返 す(図1を 参 照)。
囎攣ノ ぞ
囲
共響
現 ◎
手・
黙 表現囲
窒
劉 、 縄 翻 讐
甥
'器"=≡ 共通頻 出表現+手 が かり表現 ■國■ 自動車の売り上げが好調 新製 品の 受注が 増加 Fig.1:共 通 頻 出 表 現 ・手 が か り表 現 自 動 獲 得 手 法 の 概 要 文節1新 型の 一 文節2自 動車の 文 節3畢
■駿 駄,璽廻`旨監、もi雇鷲=-一
が好調 ・売 り上 げ →[C】 ・自動 車の 売 り上 げ → 【文 節2+c] 。新型 の 自動車 の売 り上 げ →[文 節1+文 節2+c] Fig.2:共 通 頻 出 表 現 候 補 の 獲 得成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol,49No.2(2012.12) 3.1共 通 頻 出 表 現 の 抽 出 本節 で は,共 通 頻 出 表 現 の 自動 獲 得 に つ い て 述 べ る。 ま ず,手 が か り表 現 に 直 接係 っ て い る文 節 か ら助 詞 を 除 去 した 形 態 素 列 をcと お く。 そ して,cに 対 して,そ れ に 係 る文節 を 追 加 す る こ とで 派 生 す る表 現 を 取 得 し,既 に 得 られ て い る表 現 に係 る文 節 を次 々 に 追 加 す る こ とで 派 生 す る表 現 を全 て 取 得 す る。例 えば,「新 型 の 自動 車 の 売 り上 げ が 好 調 」 とい う文 に お い て,手 が か り表 現 「が 好 調 」 を使 用 す る場 合,「 売 り上 げ 」 がcと な り,「売 り 上 げ 」,「自動 車 の売 り上 げ 」,「新 型 の 自動 車 の 売 り上 げ一 の3つ の 表 現 を取 得 す る(図2を 参 照)。 次 に,cか ら派 生 した 各 表 現eに 対 して,以 下 の式1で 表 され る ス コ ア を計 算 す る。 S・…(・,・)一 一fe(・,・)〉禰1・9、P(・,・)(1) た だ し, 乃(θ):表 現 θ に 含 ま れ る 文 節 の 数, P(e,の:cか ら 派 生 す る 表 現eの 派 生 確 率, fe(e,c):cか ら派 生 す る 表 現eの 派 生 回 数 。 例 え ば,文 書 孟 に 「新 店 の 紳 ± 服 の 売 り 上 げ が 好 調 」 と い う文 が 存 在 し て い た と す れ ば,「 売 り上 げ 」,「紳 士 服 の 売 り上 げ 」,「新 店 の 紳 ± 服 の 売 り 上 げ 」 と い う3つ の 表 現 を 取 得 す る 。 ま た,文 書Bに 「主 力 の カ ー一一ドゲ ー ム の 売 り上 げ が 好 調 」 と い う文 が 存 在 し て い た と す れ ば, こ の 文 か ら 「売 り上 げ 」 「カ ー ドゲ ー ム の 売 り上 げ 」 「主 力 の カ ー一一ドゲ ー一一ム の 売 り上 げ 」と い う3つ の 表 現 を 取 得 す る。 そ し て,文 書Aと 文 書Bか ら は 「売 り上 げ 」 が2 回,「 カ ー ドゲ ー ム の 売 り上 げ 」,「主 力 の カ ー ドゲ ー ム の 売 り上 げ 」,「紳 ± 服 の 売 り上 げ 」,「新 店 の 紳 ± 服 の 売 り 上 げ 」 が1回,派 生 し た こ と に な る 。 そ の た め,「 売 り 上 げ 」Of,(e,c)の 値 は2で あ り,cか ら派 生 す る 表 現 の 総 数 は6で あ る た め,P(e,の の 値 は2-6と な る 。 こ こ で,cか ら派 生 す る 表 現 の 中 で,fe(e,の の 値 が2以 上 で あ る 表 現 の う ち ス コ ア が 最 大 の 表 現 を 共 通 頻 出 表 現 候 補 と し て 抽 出 す る 。 次 に,抽 出 さ れ た 共 通 頻 出 表 現 候 補 の 中 か ら適 切 な 共 通 頻 出 表 現 を 選 別 す る 。 具 体 的 に は,様 々 な 手 が か り表 現 に 係 っ て い る 共 通 頻 出 表 現 は 適 切 で あ る と い う仮 定 に 基 づ き,共 通 頻 出 表 現 が 手 が か り表 現 に 係 る 確 率 に 基 づ く エ ン トロ ピ ー を 式2で 求 め,そ の 値 が 閾 値Te以 上 の 共 通 頻 出 表 現 を 選 別 す る 。 H(・)一 一 ΣP(・ls)1・9,P(・,・) s∈s(e) た だ し,業 績 発 表記 事集 合 に お い て, P(e,s):共 通 頻 出 表 現eが 手 が か り 表 現sに 係 る 確 率, S(e):共 通 頻 出 表 現eが 係 る 手 が か り表 現 の 集 合 。 閾 値Teは,以 下 の 式3に よ っ て 設 定 す る 。 Te=α1・921N81
(2)
(3)
た だ し,Nsは 共 通 頻 出 表 現 を 取 得 す る の に 使 用 し た 手 が か り 表 現 の 集 合,α は 定 数(0<α<1)で あ る 。 3.2新 た な手 が か り表 現 の 獲得 共通 頻 出 表現 の選 別 を 行 っ た後,そ の選 別 した 共 通頻 出 表 現 か ら新 た な 手 が か り表 現 を 獲得 す る。 ま ず,抽 出 した 共 通頻 出表 現 を含 む 文 を抽 出 し,そ の 中 で 共通 頻 出 表 現 を含 む節Paが 係 って い る文 節Pbを 獲 得 す る。次 に, Paに 含 まれ る助 詞 をPbに 追加 し,そ れ を 手 が か り表 現 候 補 とす る。 こ こで,様 々 な 共通 頻 出 表 現 が係 っ て い る 手 が か り表 現 は適 切 で あ る とい う仮 定 に基 づ き,手 が か り表現 候 補 に対 して 共通 頻 出 表 現 が係 る確 率 に 基 づ くエ ン トロ ピー を式4で 求 め,閾 値 以 上 の候 補 を 手 が か り表 現 と して抽 出す る。 H(S)一 一 ΣP(S,・)1・9、P(S,・) e∈E(s) た だ し,業 績 発 表記 事集 合 に お い て,(4)
P(s,e):手 が か り表 現sに 対 し て 共 通 頻 出 表 現eが 係 る 確 率, E(s):手 が か り表iSlsに 係 る 共 通 頻 出 表 現 の 集 合 。 閾値 は,共 通 頻 出表 現 と同様 に式3に よっ て 設 定 す るが, 酌 は 新 た な 手 が か り表 現 を獲 得 す る の に 使 用 した 共 通 頻 出表 現 の集 合 で あ る。 表1に,定 数 α をO.5と した 場合 に 獲i得した 手 が か り表 現 と共 通頻 出表 現 の 例 を い くつ か 示す 。 3.3共 通 頻 出 表現,手 が か り表 現 を 使 用 した 業績 要 因 表現 の抽 出 獲得 した 手 が か り表 現 と共 通 頻 出 表 現 を 使 用 して 業 績 要 因 を抽 出す る。こ こで,獲i得 され た手 がか り表 現 を業 績 要 因 を抽 出す る ため に使 用 す る場合,手 がか り表 現 に追加 した格 助詞 を除 去 した 文字 列 を使 用 す る。例 えば,手 がか成 踵 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol,49No.2(2012.12) Table1:獲 得 さ れ た 共 通 頻 出 表 現 ・手 が か り表 現 の 例 共通頻 出表現 売 り 上 げ,リ ス トラ 費 用,受 注 量,自 社 製 品 電 子 材 料,原 材 料 費,採 算,人 件 費,開 発 費 手 が か り表 現 が 順 調 。,が 苦 戦 し た 。,が 堅 調 だ っ た 。,で 補 う 。,が 低 迷 し た 。 が 回 復 す る,で 落 ち 込 ん だ 。,が 伸 び 悩 む 。,が 貢 献 す る 。 Table2:抽 出 さ れ た 業 績 要 因 の 例 業績 要 因1: 主 力 の 液 晶 テ レ ビが 海 外 で 価 格 下 落 が 強 ま り、販 売 苦 戦 も 響 く。 共通 頻 出 表現: 手 が か り表現: 下 落 苦 戦,価 格 下 落 が 響 く 業績 要 因2: 子 会 社 が 手 掛 け る 情 報 サ ー ビス 処 理 事 業 の 受 注 増 な どが 寄 与 した 。 共通 頻 出 表現=受 注,受 注 増 手 が か り表現:が 寄 与 した 。 鉄 鋼 商 品 の 価 格 上 昇 が 追 い 風 とな り、 主 力 の鉄 鋼 事業 の利 益 が 拡 大。 共通 頻 出 表現:利 益,上 昇,価 格 上 昇 手 が か り表現:が 拡 大 。 り表現 「が 好調 」 の場 合,「 好 調 」 を使 用 す る。 そ して, 手 が か り表 現 を含 む 文 節 に 係 る文 節 か ら派 生 す る表 現 の うち,最 長 の 表 現 に共 通 頻 出表 現 が含 まれ て い る場 合,そ の 表現 と手 が か り表 現 を 連結 して 業績 要 因 とす る。 表2に,定 数 α を0:5と した 場 合 に 獲 得 した 手 が か り表 現 と共 通 頻 出 表 現 を使 用 して 抽 出 され た 業 績 要 因 を い くつ か 示 す。 4.共 通 頻 出表 現 の 追 加 に よ る改 良 文 献4)に よ る共 通頻 出表 現 の 獲得 手 法 で は,共 通 頻 出 表 現 が 手 が か り表 現 に係 る確 率 に 基 づ くエ ン トロ ピー を 求 め,エ ン トロ ピー が 閾 値 よ り高 い 値 が 割 り当て られ る 共 通 頻 出 表 現候 補 を共 通 頻 出 表 現 と して 選 別 す る。 従 っ て,多 くの 種 類 の 手 が か り表 現 に 係 っ て い る共 通 頻 出 表 現 候補 を 共 通 頻 出 表 現 と して 選別 して い るが,そ の た め に は,業 績 発 表 記 事 中 に 高 い 頻 度 で 共 通 頻 出 表 現 が 出 現 して い る必 要 が あ る。 しか しな が ら,こ の 手 法 で は,商 品 名 や 部 門 名 等 の,そ の 企 業 に とっ て 重 要 な キー ワー ド で あ りな が ら,特 定 の企 業 の 業 績 発 表 記 事 に の み 出 現 し て い るた め 出 現 頻 度 が 低 い 表 現 は,共 通 頻 出 表 現 と して 選 別 され な い。例 え ば,「靴 向 け人 工皮 革 も伸 び悩 ん だ。」 を業 績 要 因 と して 抽 出 す るに は,「人 工皮 革 」が 共 通 頻 出 表 現 と して 獲 得 され る必 要 が あ るが,こ の 語 は 人 工 皮 革 を製 造 して い る企 業 の 業 績発 表 記 事 中に の み 出現 して い るた め,出 現 頻 度 が 低 く,共 通 頻 出 表 現 と して 獲 得 され な か っ た 。 そ の た め,あ る企 業 の 業 績 発 表 記 事 か ら業 績 要 因 を抽 出 す る際 に,そ の 企 業 のWebサ イ トか ら重 要 な キ ー ワー ドを抽 出 し,そ の キ ー ワー ドも共 通 頻 出 表 現 に 追加 す る こ とで,抽 出 され る業 績 要 因 を増 や す 。 収 集 し た 企 業Webサ イ トか ら の キ ー一一ワ ー ドの 抽 出 は, 企 業tのWebサ イ トに お け る 名 詞niに 対 して,以 下 の 式5で 重 みm(ni,S(t))を 計 算 す る こ と で 行 う。 T∫(n,,s(の)14/( ni,5(孟))=(0.5十 〇.5) mαXi_1 ,,.,mTノ(ni,S(t)) ×H(ni,5(t))/・R(ni,5(t))(5) こ こ で, S(t):あ る 企 業tのWebサ イ ト を 構 成 す るHTMLフ ァ イ ル の 集 合 。 駅 ηi,S(t)):S(t)に お い て,名 詞nlが 出 現 す る 頻 度 。な お, 0.5を 足 し て い る 理 由 は,名 詞nlの 頻 度 に よ る 重 み へ の 影 響 を,0.5か ら1の 間 に す る た め で あ る 。 H(nl)S(t)):S(り の 各HTMLフ ァ イ ルdに 名 詞n1が 出 現 す る 確 率P(nl7の に 基 づ く エ ン トロ ピ ー一一。 以 下 の 式 6に よ っ て 求 め る 。 H(n・,S(t))一 一 ΣP(n,,d)1・9、P(n・,d)(6) d∈s(`) R(n1、S(t)):企 業tのWebサ イ ト に お い て 名 詞n1の 出 現 す る 階 層 。 例 え ば,Webサ イ トの ト ッ プ ペ ー ジ に 出 現 し て い れ ば,R(n,S(t))=1,/products/listXindex.htm1 に 出 現 し て い れ ば,R(n,,S(t))=3と す る 。 va(nl)S(t))は,企 業tのWebサ イ トを 構 成 す るHTMLフ ァ イ ル の 集 合 中 に 多 く,ま ん べ ん な く 出 現 し,か つ,ト ッ プ ペ ー ジ の よ うなWebサ イ トの 上 位 階 層 に 出 現 し て い る名 詞 に 対 し て,大 き な 値 が 割 り 当 て ら れ る 。 さ ら に,企 菊 のWebサ イ トに 出 現 し て お り,他 の 企 業 のWebサ イ トに は 出 現 し て い な い 名 詞 を 判 定 す る た
成 蹟 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol,49No.2(2012.12) Table3:抽 出 され た 業 績 要 因 の 例(企 業Webサ イ トか ら抽 出 し た キ ー ワー ドを 追 加) 業 績 要 因1: イ ン ク ジ ェッ トプ リ ン ター の 販 売 が 順 調 だ っ た 企 業 名: 追 加 共 通 頻 出 表 現: 手 が か り表 現: セ イ コ ー エ プ ソ ン イ ン ク ジ ェッ ト,プ リ ン タ ー,イ ン ク ジ ェ ッ ト プ リ ン タ が 順 調 業 績 要 因2: 金 融 向 け シ ス テ ム 開 発 が 好 調 だ っ た 。 企 業 名: 追 加 共 通 頻 出 表 現: 手 が か り表 現: NTTデ ー タ シ ス テ ム 開 発,金 融 向 け が 好 調 だ っ た 業 績 要 因3: 企 業 名: 追 加 共 通 頻 出 表 現: 手 が か り表 現: め に,以 下 の 式7で'娯 ηり を 計 算 す る 。 Nidf( n、)=1・92 ガ( ni) 主 力 の 有 料 老 人 ホ ー ム 事 業 で 入 居 者 が 予 想 以 上 に増 え た 。 ツ ク イ 有 料 老 人 ホ ー ム,老 人,入 居,有 料 老 人 ホ ー ム 事 業 が 増 え た。
(7)
dAn、):名 詞n1を 含 むHTMLフ ァ イ ル で 構 成 さ れ るWeb サ イ トを 持 っ 企 業 の 数 。 N:Webサ イ トを 収 集 し た 企 業 の 数(後 述 す る 評 価 で は, 1200社 のWebサ イ トを 使 用)。 そ し て,釈 η,S(t))が2よ り大 き く,H(n,S(t))が1よ り 大 き く,か つ,'娯 ㊧ が1よ り大 き い 名 詞 を 企 業Webサ イ トか ら キ ー ワ ー ド と し て 抽 出 し,そ れ ら を 共 通 頻 出 表 現 と し て 追 加 す る 。 す な わ ち,名 詞 ηゴが キ ー ワ ー ド と し て 抽 出 さ れ る 条 件 は,企 業tのWebサ イ トに 少 な く と も3 回 以 上,か つ,別 々 のHTMLフ ァイ ル に 出 現 し,さ ら に, 名 詞n1が 半 分 以 上 の 他 の 企 業Webサ イ トに 出 現 し て い な い 必 要 が あ る。 例 え ば,「 トッ プ ペ ー ジ 」 や 「お 問 い 合 わ せ 」 と い っ た 語 は 企 業Webサ イ トに は 頻 出 す る 語 で あ る た め,釈 η。3α))とH(n,,S(t))が 大 き く な る が,そ の よ う な 語 の ゴ娯 ㊧ は1よ り大 き く な ら な い た め,キ ー一一ワ ー一一ドと し て 抽 出 さ れ な い 。 ま た,「 人 工 皮 革 」 の よ う に 「人 工 皮 革 」 を 製 造 し て い る 企 業 のWebサ イ トに は 頻 出 す る よ う な 語 は,釈 η.S(t))とH(n,S(t))に 加 え,idLl(ni)も 大 き く な る た め,キ ー ワー ド と し て 抽 出 さ れ や す く な る。 表3に,文 献4)の 手 法 で は 獲 得 で き な か っ た が,企 業 のWebサ イ トか ら 抽 出 し た キ ー一一ワ ー一一ドを 共 通 頻 出 表 現 と し て 追 加 し た こ と で 抽 出 で き る よ う に な っ た 業 績 要 因 を い く つ か 示 す 。 5.最 も重 要 な 業 績 要 因 の 自動 判 定 本節 では,企 業 のWebサ イ トか ら上記 の手 法 に よっ て 抽 出 した,当 該企 業 に とって 重要 な キー ワー ドを利 用 し, 最 も重 要 な 業績 要 因 を 自動 的 に判 定 す る手 法 に つ い て 述 べ る。具体的には,企 業tのWebサ イ トか ら抽 出 したキ ー ワー ドの重 みm(n t)S(t))を 使 用 して 業 績 要 因 に対 して 重 要 度 を付 与 し,最 も大 き い重 要 度 が付 与 され た業 績 要 因 を最 も重 要 な業 績 要 因 と して判 定 した。企 業∫の業 績 要 因 ce(り へ の 重 要度m(ce(t))は,以 下 の式8で 求 め た。 Σ 。、.,T(ce(t))w(n・,s(t))W( ce(t))= x(ce(t)) こ こ で, m(ni,S(t)):式(5)で 求 め た 名 詞n1の 重 み(8)
T(ce(t)):企 業tの 業 績 要 因ce(り に 含 ま れ る,tの 企 業 Webサ イ トか ら抽 出 し たSe-一 ワ ー一一ドの 集 合 x(ce(t)):業 績 発 表 記 事 に お い て,業 績 要 因ce(t)が 出 現 し て い る 文 番 号 。 例 え ば,ce(t)が 記 事 の 最 初 か ら2 番 目の 文 に 出 現 して い れ ば,x(ce(り)=2と な る 。 6.実 装 1990年 か ら2008年 の 日経 新 聞 記 事 集 合 か ら71070個 の 業 績 発 表 記 事 を 取 得 し,そ の 記 事 集 合 か ら,手 が か り 表 現,お よ び,共 通 頻 出 表 現 を 獲 得 し,そ れ ら と,企 業 のWebサ イ トか ら取 得 し た キ ー一一ワ ー一一ド を 使 用 し て 業 績 要 因 の 抽 出 を 行 っ た 。 ま た,抽 出 し た 業 績 要 因 を 検 索 対 象 に し た 検 索 シ ス テ ム を 作 成 し た 。 図3は,作 成 し た 検 索 シ ス テ ム に お い て 「太 陽 電 池 」で 検 索 し た 結 果 で あ る。 検 索 結 果 で は,業 績 発 表 記 事 の 表 題 と 記 述 され て い る企 業 名 が 表 示 さ れ て い る 。 実 装 に あ た り,形 態 素 解 析 器 と し てMeCabl,係 り受 け 解 析 器 と してCaboCha2)を 使 用 した 。成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol.49No.2(2012.12)
CEES
■ ・812・9-・2・2籠 化 学 工 業 SUMCOが ウエハー増産 、「太 陽電 池」新たな柱 に、半 導体 向け不 振 補う。 ■ ・81112-23・7ノ リタケ カン パ ニ ーリミテ ド ノリタケ最終 益B1%減 、今期 下方 修正 、輸 出 減など響 く。 ■ ・811・7-・ 。・・ フ ・ ・ 一 テ ・ク 新 興一一フェローテク、今 期営 業益 「8%増 、中 国で太陽 電池 関 連伸び る。 ■ ・81・25-・・6・京 セ ラ 三 洋 電 、宮 業 益220億 円 、4-9月 、減 益 幅 縮 小tt ■ ・81。11-・ ・8・ エ ・ ・ピ ー ・シ ー 新 興一一エヌピーシー、前期 純 利益73%増 、太 陽電 池装 置輸 出が 急増 。 ■ ・81。11-2317ア ドテ ・ク 決 算ポイントー-6月 期、アドテックプラズマテクノロジー。 1・81・ ・3-・ 。61エ ・ ・ピ ー-i一 Fig.3:業 績 要 因 を 対 象 と し た 検 索 シ ス テ ムCEES
JapaneseSite り 1 鐸 ノ ■ 三 菱 電 の 営 業 益 最 高 、醐17年 ぷ り、FA機 器 など 寄 与. 三菱 電機 が二十 七 日発表した 二〇D七 年三 月期 の連結 決算は宮 業 利益が 前の期 比四 八%増 の 二千 三百 三十 億円と十 七年 ぷりに過 去最 高を更新Lた 。 設備投 資 関連のフカ トリーオ ートメーション機器 、エアコンの好調 が寄与 した 。⊂) 八年三 月期 は薄型 子しヒの 設備投 資蔵 速てFAが 伸ひ悩み 宮 業利 盃は前期 比一 四%威 る見通 し.前期の売 上高 は七%増 の三 兆八千 五 百五十 七億 円, FAを 含む産 業メカトロニクス、情報 通 信システムなと六つの部 門すべてが増収 と な一)た。売 上高 宮業 利益 率は六 ・○%と 中期 目標の 五%を 超 えた。独祭 法閑 連 費用 四百二 十一 億円を宮業 外費 用に計上したが 税 引き前利益 は千八 百 四十 七 億 円とニー%増 えた。費 用の対 象はDRAMと 、送電 ・遮断 の調節 に使うガス 絶 縁 開閉装 置の 二分野 。三 菱電はエレヘーターでも欧州 委員 会力・ら価 格カルテ ルを結んだとし制 裁金 支1ムいを求められていたが 会 見した佐藤 行 弘副社 長は 「制 裁金は 円換算 で二億 八千万 円。弁護 士費 用を考 えると応じるのが合 理的」 とし、一カ月以 内に命令 に応VI・考えを示Lた 。〇八 年三 月期は 売上高 が二% 増 にとどまる見込み,「薄型テレビなどで投資 先送 りの動 きが増 え 昨年 後半 か らFAの 受注 が減少に転じている」。為替 動 同や素材 価格 の上昇 も響ぐtt τ ★★ ★ 設 億投 資閲 連の ファクトリーオートメーシ司ン磯 器、エアコン の好 調が 寄 与した 。 ↓ ★★ 〇八 年三 月 期は薄 型テレビの 設 備投 資減 速でFAが 伸び悩 み、 ↓ 独 禁法 関 連費 用四 百二 十 一僖 円を営 業外 費 用に計 上した が. T★DRAMと 、送電 ・遮 断の 調節 に便う Tr薄 型テレビな どで 投資 先送 リの動 きが 増え、 t為 替 動向 や素 材価 椿の 上昇も響く。 プ ー ﹁ , [ ド ﹂ .﹁ 9一 一
Fig.4:業 績 要 因 の 抽 出 と極 性,重 要 度 付 与 さ らに,検 索 され た 業 績発 表 記 事 を選 択 す る と,そ の 記 事 に 含 ま れ る業 績 要 因 を抽 出 し,重 要 度 を 付 与 す る。 ま た,文 献5)の 手 法 を使 用 す る こ とで,業 績 要 因 に極 性 (ポ ジ テ ィ ブ,ネ ガ テ ィ ブ)を 付 与 す る(図4を 参 照 。) ポ ジテ ィブ と判 定 され た 業 績 要 因 は 上 矢 印,ネ ガ テ ィブ と判 定 され た 業 績 要 因 は 下 矢 印 で 表 現 され る。 重 要 度 は 星 印 で 表 現 し,最 も大 きい 重 要 度 が 付 与 され た 業 績 要 因 は 星 印3つ で表 す。図4で は,三 菱電 機 の 業績 発 表 記事 か ら業績 要 因 を抽 出 し,極 性,お よび,重 要度 を付 与 し て い る 。本 手 法 に よ り,「 設 備 投 資 関 連 の フ ァ ク ト リー オ 一 トメ ー シ ョ ン 機 器,エ ア コ ン の 好 調 が 寄 与 し た 。」に 対 して 最 も大 き い 重 要 度 を付 与 して お り,そ れ に対 して, 「独 禁 法 関 連費 用 四 百 二 十 一億 円 を 営 業外 費用 に 計 上 し た が,」 に は 重 要 度 を 付 与 して い な い 。成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol.49No.2(2012.12) Lead(・2)法一 Lead(ce)法 本 手 法+IDF 本手法 30 405060 正 解 率(%) 70 80 Fig.5:最 重 要 な 業 績 要 因 判 定 の 評 価 結 果 w(n,,s(t))'=w(n,,s(t))×idf(n,)
(9)
本 手 法 で は,410記 事 中317件 がIE解 で あ り,IE解 率 は77.3%で あ っ た. 8.考 察 7.評 価 本 手 法 の 評 価 を 行 っ た 。 本 タ ス ク に お け るIE解 デ ー一一タ の 作 成 に は,企 業 の 主 力 事 業 と い っ た 知 識 を 必 要 と す る た め,多 く,か つ,精 度 の 高 いIE解 デ ー タ を 作 成 す る こ と は 多 大 な 労 力 と 専 門 知 識 を 要 す る 。 そ こ で,以 下 の よ うな 手 法 でIE解 デ ー一一タ を 作 成 し た 。 Step1:2007年,2008年 の 日経 新 聞 記 事 集 合 か ら 取 得 し た 業 績 発 表 記 事 に お い て,「 主 力 の 一 と い う フ レ ー ズ を1つ 含 む 記 事 を 取 得 す る。 こ の 結 果,410 個 の 業 績 発 表 記 事 を 取 得 し た 。 Step2:取 得 した410個 の 業 績 発 表 記 事 か ら,人 手 に よ り一 番 重 要 な業 績 要 因 を含 む 文 を判 定す る。 「主 力 の 」 とい うフ レー ズ を採 用 した 理 由は,IE解 デ ー タの 精 度 向 上 と作 成 の負 担 を軽 減 で き るた め で あ る。 そ して,正 解 デ ー タ と して 用 意 した 業 績 発 表 記 事 か ら抽 出 した 業 績 要 因 に 対 して,本 手法 に よ り重 要度 を付 与 した。 iE解 デ ー一一タ 中の,人 手 に よ り一 番 重 要 と判 断 した 業 績 要 因 を含 む 文 と,本 手 法 に よ り最 も高 い 重 要 度 を付 与 され た 業 績 要 因 を含 む 文 が 一 致 す れ ばIE解,異 な って い れ ば 不 正解 と した 。 図5に 評 価 結 果 を示 す 。 こ こ で, Lead(ce)法:業 績 発 表 記 事 に お い て最 初 に抽 出 され る業 績 要 因 を最 重要 の業 績要 因 と して判 定す る手 法, Lead(s2)法:業 績 発 表 記 事 に お い て,2番 目 に 出 現 す る 文 を 最 重 要 の 業 績 要 因 と して 判 定 す る 手 法(正 解 デ ー一一タ よ り,最 重 要 の 業 績 要 因 は2番 目 の 文 に 出 現 す る こ と が 多 い こ と に 基 づ く。), 本 手 法+IDF:企 業 か ら抽 出 したSe-一 ワ ー ドの 重 み と し て,以 下 の 式 の よ う に,耀 値 を 導 入 し た も の 。 図5か ら,本 手 法 は業 績 発 表 記 事 にお い て,2番 目に 出 現す る文 を 最 重 要 の 業 績 要 因 と して 判 定 す るLead(s2) 手 法や 業績 発 表 記事 に お い て 最初 に抽 出 され る 業績 要 因 を 最 重 要 の 業 績 要 因 と して 判 定 す るLead(ce)手 法 よ り 高 いiE解 率 を 達 成 して い る。例 え ば,「 リコー 」の 業績 発 表 記事 か ら,「主 力 の複 写機 販 売 は景 況感 悪 化 を受 け,日 米 で落 ち込 ん だ。」,「研 究 開発 費 の 増加 や原 材 料 高 も響 い た。」,「前期 か ら取 り組 む販 売 体 制 の 見 直 しで 費 用 が発 生 した 」,「モ ノク ロ機 の販 売 が減 り」 とい っ た業 績 要 因 が 抽 出 され た。 この 中 で は,「 リ コー一一」 のWebサ イ トか ら 抽 出 した キ ー ワー ドで あ る 「複 写機 」 や 「複 写 」 に 高 い 重 み が 付 与 され て い た た め,「主 力 の複 写機 販 売 は 景 況感 悪 化 を 受 け,日 米 で落 ち込 ん だ。一とい う業績 要 因 に 最 も 高 い 重 要度 を付 与す る こ とが で き た。 本 手 法 にidf値 を導 入 した 「本 手 法+IDF」 が,本 手 法 よ り もIE解 率 が低 下 した。 そ の 理 由 は 以 下 の とお りで あ る。 本 手 法 にidf値 を導 入 す る こ とに よっ て,例 え ば, 「ア マ ダ 」 の業 績 発 表記 事 か ら抽 出 され た 「新 規 に 開店 した フ ィ ッ トネ ス ク ラブ が 堅調 だ っ た が,ビ ル メ ン テ ナ ン ス が 苦 戦 した。」 と 「主 力 の 不 動 産 賃 貸 事 業 が 不 振 。」 で は,「新規 に 開 店 した フ ィ ッ トネ ス ク ラブ が 堅調 だ っ た が,ビ ル メ ン テナ ン ス が苦 戦 した。」が 最 重 要 な 業績 要 因 と判 定 され た。 これ は,「開 店 」 とい っ た 一 般 的 な 名詞 で あ っ て も,企 業Webサ イ トに は あ ま り出 現 しな い語 に 対 して,高 いidf値 が 付 与 され る こ と と,「不 動 産 一 の よ うな 名 詞 は 多 くの 企 業Webサ イ トに 出現 して い る名 詞 で あ る た め,ゴげ の値 が低 くな る た め で あ る。そ の た め, 重 要 度 付 与 の た め の 重 み に は,idf値 を導 入 しな い ほ う が,高 い正 解 率 を達 成 で きた。 9.ま と め 本稿 で は,経 済新 聞記 事 に お け る企 業 の 業績 発 表 記事 を 対象 と した テ キ ス トマ イ ニ ング の 一 環 と して,業 績 発 表 記事 か ら業績 要 因 に 関 す る 情報(例 え ば,「半 導 体製 造 装 置 の 受 注 が好 調 」)を 抽 出す る手 法 につ い て報 告 した。 文 献4)で は,抽 出 す べ き業 績 要 因 を 「共通 頻 出表 現 一 と 「手 が か り表現 一の2つ の表 現で構成 され る形 態素列 と lhttp://mecab .googlecode.com/svn/trunk/mecab/doc/血dex.html成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol.49No.2(2012.12) 定 義 し,そ れ らを企 業 の 業 績 発 表 記 事 集 合 か ら自動 的 に 獲 得 し,使 用 す る こ とで 業 績 要 因 を 抽 出 した 。 そ れ に 加 えて,あ る企 業 の 業 績発 表 記 事 か ら業 績 要 因 を抽 出す る 際 に,そ の企 業 のWebサ イ トか ら当 該企 業 に とっ て 重 要 な キ ー ワー ドを 抽 出 し,抽 出 した キ ー ワー ドを 共 通 頻 出 表 現 と して使 用 す る こ とで,文 献4)で は抽 出で きな か っ た 業 績 要 因 を抽 出 で き る よ うな 手 法 を 追 加 した 。ま た, 企 業 のWebサ イ トか ら抽 出 した キ ー ワー ドを 使 用 して 業 績 要 因 に 重 要 度 を付 与 す る こ とで,最 重 要 な 業 績 要 因 の 自動 判 定 を 行 っ た 。 評 価 の 結 果,本 手 法 は 業 績 発 表 記 事 に お い て,2番 目に 出 現 す る文 を 最 重 要 の 業 績 要 因 と して 判 定 す るLead(s2)手 法や 業 績 発 表 記 事 にお い て 最 初 に 抽 出 され る業 績 要 因 を最 重 要 の 業 績 要 因 と して 判 定 す るLead(ce)手 法 よ り高 いIE解 率 を達 成 した。 ) 6 ) 7 和 泉 潔,後 藤 卓,松 井 藤 五郎:テ キ ス ト情 報 を用 い た 金 融 市 場 分 析 の試 み,第22回 人 工 知 能 学 会 全 国 大 会(2008). 東 洋経 済新 報社:会 社 四季 報2012年1集 新 春 号,東 洋 経 済 新報 社(2011).