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伊丹市昆虫館企画展「昆虫食ーとる・つくる・たべる」開催報告

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伊丹市昆虫館企画展「昆虫食ーとる・つくる・たべる」開催報告

坂本昇

・角正美雪

・野中健一

※※

伊丹市昆虫館、

※※

立教大学文学部

A report of the exhibition "Insect Eating: Collect, Cook and Eat"

in the Itami City Museum of Insects, Japan

Noboru S

akamoto*

, Miyuki K

Akumasa*

, Kenichi N

onaka** *Itami City Museum of Insects, **Rikkyo University

(2019 年 3 月 1 日受理)  1. はじめに  昆虫食は人間が昆虫を食べる慣行のことである。こ れは日本をはじめ世界各地で伝統的におこなわれてお り、その様子はこれまで書籍などで紹介されてきた (Bodenheimer 1951, 三橋 1984, 野中 2005 など)。ま た、近年では国際連合食糧農業機関(FAO)が昆虫食 を主題とした報告書を 2013 年に発行している(FAO 2013)。兵庫県伊丹市にある伊丹市昆虫館(以下当館) では、昆虫食について紹介する事業をたびたび開催して きた。昆虫食を主題とした展覧会としては、2003 年度 に開催したプチ展示「もぐもぐムッシー展」(伊丹市昆 虫館 2006)、2007 年度に昆虫食を主題とした企画展「昆 虫食∼ごはんやでぇ」(坂本 2014a, 2014b)がある。こ れらに続く企画展として、2014 年度に「昆虫食­とる・ つくる・たべる」(以下、本展)を開催した。この内容 や反応を報告する。 2. 事業の基本情報 名称 企画展「昆虫食∼とる・つくる・たべる」 会期 2015 年 2 月 4 日(水)∼ 2015 年 4 月 27 日(月)    (会期は当初4月6日(月)までの予定だったが、    4 月 27 日まで延長した) 会場 伊丹市昆虫館 第 2 展示室(約 128㎡) 主催 伊丹市昆虫館 担当 坂本昇 副担当 角正美雪 企画制作 伊丹市昆虫館(奥山清市、坂本昇、野本康太、 田中良尚、角正美雪、長島聖大) 企画アドバイス 野中健一(立教大学) 展示デザイン アイデアルデザイン製作所 造形 林伸光 グラフィックデザイン 石橋プロダクション ガムテープサイン くさぼうぼう

協力 Joost Van Itterbeeck(Wageningen University)、 Nora E Mishanec(Wellesley collage)、Charlotte LR Payne(立教大学研究生)、Rob B Toms (元トラ ンスバール自然史博物館)、Alan L. Yen(La Trobe

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University)、池田和歌子 (元メキシコ自治大学)、井 上治彦(伊丹市昆虫館友の会)、梅谷献二(農林水 産技術情報協会)、片山直美(名古屋女子大学)、タ ノンサック ギッチャパナプライ(調査コーディネー ター)、児玉英次(伊丹市)、小久保美佳(桜花学園高 等学校)、佐藤優香(東京大学)、周達生(国立民族学 博物館・故人)、高田明典(ラオス国立大学学生)、田 口明男・田口千里(恵那市串原)、津山直子(アフリ カ日本協議会)、西岡ゆかり(大阪国際大学)、野中健 一(立教大学)、クアントン プーマテップ(調査コー ディネーター)、松井欣也(南京都病院)、三橋淳(元 東京農工大学)、山田量崇(徳島県立博物館)、KIBO industrie、NPO 法人奥矢作森林塾、NPO 法人食用昆 虫科学研究会、いなか伝承社、昆虫料理研究会、くし はらヘボ愛好会、国際連合食糧農業機関(FAO)、昆 虫エネルギー研究所、塚原信州珍味、各地でお話を聴 かせて下さった方々、アンケートに回答して下さった 方々(順不同、敬称略) 3. 展示企画 3­1. 企画前調査  企画にあたり、当館の来館者の昆虫食に対する意識を 確認するため、来館者に対するアンケートを実施した。 質問項目は過去の展示開催の際に実施した項目に準じた が、昆虫食経験のある回答者に対し、経験度合いを問う 項目を加えた。アンケート用紙を当館学習室に布置して 来館者に任意に記入してもらう方式を取り、実施期間は 2014 年 11 月 1 日から 12 月 1 日だった。  回答数は男性 38、女性 60、無記入 2 の計 100 で、そ の属性のうち、年代は割合が高いものから 10 歳以下が 26%、30 代が 23%、40 代が 20%、回答者の出身地域 は京阪神が 62%、それ例外の近畿地方が 10%であった。  結果は表 2、表 3、表 4、表 5 の通りである。昆虫を 食べた経験のない人が 70% 近くを占めること、昆虫食 経験者も旅行や土産などで少しの回数の経験とする回答 が多くを占めていること、積極的に食べたい人は 1 割程 度いるものの、おいしければという条件付きの回答が最 も多く、3 割近くは強い拒否反応を示している。昆虫食 に対する関心の内容として、味、料理法・調理法、種類、 栄養価の 4 つが特に高かった。 3­2. 展示目的と展示内容の方針  2007 年度の企画展「昆虫食」では昆虫食慣行の存在 を知ってもらうこと、その慣行は奇異なものではなく、 食す地域の人々にとっては食物のひとつであるという事 実を来館者に理解してもらえることを目標としていた。 表 2 昆虫食経験(あなたは、虫を食べたことがありますか?) 回 答 回答数(%) はい 33 いいえ 67 表3 昆虫食経験者の経験度合い 回 答 回答数(人) 日常的に食べている 1 少しの回数(旅行やお土産など) 24 昔は食べていた 4 その他 1 無記入 3 表 4 昆虫食への積極性(あなたは、虫を食べたいと思いますか?) 回 答 回答数(%) 食べたい 11 おいしければ、食べてもいい 37 他に食べるものがなくなったら、食べる 19 何があっても食べたくない 29 無記入 4 表 5 昆虫食のことで、関心のあるもの(複数回答可項目) 回 答 回答数(%) 種類 39 料理法・調理法 41 味 47 試食 26 栄養価 38 薬効 29 食べる人のくらし 21 とり方 22 地域 19 値段 20

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それらをさらに深め発展する展示となるよう、本展示の 目的を、①昆虫が食べものとなり、食糧として特別なも のではない事を理解してもらうこと、②昆虫食について 知ることで、自分の暮らしと自然のつながりについて考 えてもらうこと、の 2 点とした。  本展の展示方針は 2007 年度の展示における考え方を 維持しつつ、人々の暮らしと自然のつながりについて昆 虫食を軸に理解してもらおうとする側面を強くした。昆 虫食は生物多様性の恵みのひとつであり、各地域の文化 としてそれが育まれていったことを人々に知ってもらい たかったためである。そのために、昆虫を含む地域の食 生活に触れる内容や、採集や調理といった関連情報を増 やすように心がけた。サブタイトルの「とる・つくる・ たべる」はそうした思いから付けた名称である。また、 親しみやすさを出すため「ムシメシ」というフレーズを 展示デザイナーの北村彰氏(アイデアルデザイン製作所) が発案し、各所にあしらった。  企画前調査の「関心」の結果において、展示で重視し た「食べる人のくらし」や「とり方」は上位にはならなかっ たが、関心の上位であった、味、種類、栄養価、料理法 を展示中の要素として各所で扱うことで、来館者が関心 を保ちながら展示室を過ごせるように狙った。 4. 展示内容 4-1. 展示構成と制作 ●展示構成 展示構成は表 6、展示配置は図1のとおりである。展示 室内は一応の順路を右回りとしてあり、順路を示す矢印 も設けた(図2)が、各展示の独立性を高くし順路を意 識しなくとも楽しめるように配置した。 表 6 展示構成 コーナー 小コーナータイトル 導入部 ・ ごあいさつ(担当者より) ・ 100 人に聞きました(事前アンケート結果) 各地の昆虫食 ・ 日本 ・東アジア(韓国、中国) ・東南アジア(タイ、ラオス、カンボジア) ・ メキシコ ・オセアニア(パプアニューギニア、オーストラリア) ・南部アフリカ 虫食う人々のくらし ・ 雨降ればカエル、乾けばムシ ラオス・ドンクワー イ村のくらし ・ムシに恋して ヘボとくらす人たち  コラム ・ 虫の栄養価 いかなごといなご ・ 虫のなかみ 近年のあれこれ ・国連食料農業機関と食用昆虫 ・昆虫を工場生産!? ・昆虫が宇宙食? ・災害食としての昆虫 ・日本における近年の昆虫食活動 図 1 展示室平面図(アイデアルデザイン製作所作成:企画段階図面のため、完成した展示とは各展示コーナー のタイトル、什器の種類や配置が一部異なっている)収蔵庫 標本室 標本作成室 温室より 消火栓 学習室 3連標本台w1700 d 600 h 68 0 S=1/100 2015/01/19 I.D.W. KTM 伊丹市昆虫館 2015企画展「昆虫食∼ムシメシ∼」展示レイアウト案 こたつ 木の テー ブ ル w1500 ×d850×h700 ycp w2200×d900 アン ケ ー ト 台 w1200 ×d680×h700 ycp w2200×d900 ycp w2200×d900 ycp w2200×d900 ycp w2400×d800 ycp w ycp w ycp w×d800 ycp w ycp w24002400 ycp w2400 3連標本台w1700 d600 h680 木の テ ー ブ ル w1500 ×d850×h700 w1500 木の テ ー ブ ル w1500 木の テ ー ブ ル w1500 ×d850×h700 木の テ ー ブ ル ×d850×h700 木の テ ー ブ ル ×d850×h700 木の テ ー ブ ル ×d850×h700×d850×h700 屋台のテント:黒寒冷紗 木綿パラソル 木の テー ブ ル w1500 ×d850×h700 木綿パラソル w1500 木の テー ブ ル w1500 木の テー ブ ル タイトルサイン 1.導入 事前アンケート 2.各地の昆虫食 2-1.日本 2-2.東アジア 2-3.東南アジア 2-5.オセアニア 2-6.南部アフリカ 3.昆虫とかかわる暮らし 3-1.ラオスの農村 3-2.串原のヘボ 4.栄養価と味 5.近年の昆虫食 6.みんなの意見 7.終わりに 5-1.FAOの動き 5-2.食用昆虫産業 5-3.宇宙食、災害食 5-4.趣味の昆虫食 2-0.昆虫を食べている国々 映像「むしのなかみ」 映像「田口家のヘボ飯」 2-4.中央アメリカ ycp w9 00×d350 ycp w900×d350 ycp w1500×d380 ycp w1200×d800 beer case beer case beer case beer case ycp w 2200 ×d900 屋台用コンパネ余り ダンボール展示ケース w600×d400×h400 1200∅丸テーブル アクリルカバー ガラス水槽 w540×d455×h200 w545×d245×h200 w515×d500×h515 w400×d300×h600 カブクワケース w465×d465×h475 w201×d201×h201 w163×d163×h163

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●展示制作  展示空間の演出は展示デザイナーの北村彰氏が中心と なって担当した。本展示では手づくり感を展示空間全体 に持たせることを目的にダンボール箱を多用し、各コー ナーの仕切りなどにダンボール箱を積み上げた。ダン ボール箱には展示パネルや写真も直接貼り付けて他の展 示場所と連続性を持たせるようにした。展示コーナーサ インは各コーナーの導入場所に積み上げたダンボール箱 の最上部の箱にガムテープをちぎって文字にしたサイン とした。また、各コーナーサインの上にはコーナーを象 徴する模型などを設置した。  展示制作の分担として、空間づくりや造作、ガムテー プサインなどは専門家に依頼し、写真や展示パネルなど は基本デザインのみ専門家に依頼してレイアウト、印刷 などは館スタッフが実施した。 4-2. 各展示内容 ●導入部  展示ファザードは、日本の蜂の子を調理する女性、タ イのタガメを用いたおかずを持つ女性、フランスの乾燥 昆虫を扱う人々という3つの写真を配置し、日本を含む 各国を扱い、食べ物、調理、工業生産など多様な内容を 示した(図3)。展示室に入ってすぐの場所には、当館 で来館者を対象におこなった事前アンケート結果を表示 した(図4)。主催者挨拶のパネルは「担当者より」と 題し、展示目的を示した(図 5)。 ●各地の昆虫食  日本を含む6地域・国の昆虫食の状況を展示した。国 ごとに食されている昆虫種数が色分けされている地図の 後、地域ごとの各コーナーは食物、採集、調理、販売な どの写真を壁面などに貼り、その手前に昆虫食資料など を配した。特に日本、東南アジア、南部アフリカは大型 の写真を展示の中心に据えた配置にした。日本、東南ア ジア、南部アフリカでは筆者が収集した食されている昆 虫の標本を、南部アフリカでは筆者の一人野中健一が撮 影したシロアリ掘りの映像を流した。東南アジアでは山 盛りの食用昆虫を販売する屋台風の展示も行った(図 6, 7, 8, 9, 10)。  いくつかの昆虫についてはレシピ本のような体裁で調 理方法を記載したパネルを作成した(図 11)。味など主 観的な事柄については、過去の昆虫食展でも好評を得 た手書きのパネルで担当学芸員によるコメントを記した (図 12)。レシピのパネルと学芸員のコメントについては このコーナーに限らず各コーナーに配置した。 ●虫食う人々のくらし  このコーナーは昆虫食資料のみならず地域での採集か ら販売などについての様子を紹介し、自然や生物の関わ りの様子を知ってもらうためのコーナーとした。ラオス と日本の2コーナーを設けた。  「降ればカエル、乾けばムシ ラオス・ドンクワーイ 村のくらし」では、ラオス、ビエンチャン郊外にあるド ンクワーイ村や周辺で筆者が集めた資料を用い、村の様 子、田んぼや漁、調理や食事の様子を写真で紹介し、そ れらに用いる道具類や昆虫標本を昆虫食資料と共に展示 した。食事のコーナーでは皿の上に料理の写真を貼った ものを並べ、食卓のように見せた。(図 13, 14, 15)  「ムシに恋して ヘボとくらす人たち」と題したコー ナーでは、日本における「はちの子」食とそれをめぐる 習慣の紹介として、岐阜県恵那市串原地域におけるクロ スズメバチ食について取り上げた。地域の人々の自然に 対する知恵を示すため、クロスズメバチの生態、巣の採 集、飼育、全国へボの巣コンテスト、調理から食事の様 子までを筆者が収集した写真、標本、道具類、映像など で紹介した。映像は筆者が撮影、編集した全国ヘボの巣 コンテストと飼育愛好家へのインタビューの2種を放映 した(図 16, 17, 18)。 図 2 展示状況 展示室入口からみたところ。 写真中央部に順路矢印がある

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図 3 展示室入口 図 4 事前アンケート結果 図 5 挨拶パネル(担当者より) 図6 各国の昆虫食 南面 図 8 各国の昆虫食 日本 図 7 各国の昆虫食 北面 図 9 各国の昆虫食 東南アジア

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図 17 ヘボとくらす人たち 採集や飼育の道具 図 14 虫食う人々のくらし ラオス 採集道具や標本 図 13 虫食う人々のくらし 雨降ればカエル、 乾けばムシ ラオス・ドンクワーイ村のくらし 図 15 虫食う人々のくらし ラオス 採集と食卓 図 16 ムシに恋して ヘボとくらす人たち 図 10 各国の昆虫食 南部アフリカ 図 11 レシピパネル 図 12 学芸員の手書きコメント(左上)

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図 19 虫の栄養価 いかなごといなご  図 21 近年のあれこれ 国連食料農業機関と食用昆虫 図 23 近年のあれこれ 災害食としての昆虫、 日本における近年の昆虫食活動 図 18 ヘボとくらす人たち 食卓とビデオ 図 20 虫のうま味はどこから?  図 22 近年のあれこれ 昆虫を工場生産!? 昆虫が宇宙食!?

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表 7 展示資料 コーナー 小コーナー 種別 名称 状態・解説 現地名・由来 産地 備考 1 世界の昆虫食 日本 昆虫食資料 カイコのさなぎ 煮物(大和煮) 日本 長野県 2 日本 昆虫食資料 ざざむし 煮物(佃煮) 日本 長野県 3 日本 昆虫食資料 はちの子 煮物(大和煮) 日本 長野県 4 日本 昆虫食資料 いなご 煮物(大和煮) 日本 長野県 5 日本 昆虫食資料 まゆこ 煮物(大和煮) 日本 長野県 6 日本 昆虫食資料 クマバチ酒 酒 クマバチ酒 日本 岐阜県 7 日本 標本 日本で食べられている昆虫 コバネイナゴ、オオスズメバチ、クロスズメバチ、カイコ、ヒゲナガカワトビケラ 8 東アジア 昆虫食資料 虫糞茶 茶 中国 湖南省 9 東アジア 昆虫食資料 カイコのさなぎ 煮物 ポンデギ 韓国 10 東アジア 昆虫食資料 サクサンのさなぎ 乾燥(幼虫・蛹・成虫) 中国 11 東南アジア 昆虫食資料 クモの一種 素揚げ ア・ビン カンボジア 12 東南アジア 昆虫食資料 カイコのさなぎ 素揚げ ダク・テー タイ コンケン 13 東南アジア 昆虫食資料 ツムギアリの女王 炒めもの カイモッデン タイ コンケン 14 東南アジア 昆虫食資料 ツムギアリ 乾燥(幼虫・蛹・成虫) カイモッデン タイ 15 東南アジア 昆虫食資料 タケムシ 素揚げ ラオス 16 東南アジア 昆虫食資料 セミの一種 衣揚げ タイ チェンマイ 17 東南アジア 昆虫食資料 コオロギの一種 素揚げ ラオス 18 東南アジア 昆虫食資料 フタホシコオロギ 素揚げ ヂン・リー タイ 19 東南アジア 昆虫食資料 タイワンオオコオロギ 素揚げ タイ チェンマイ 20 東南アジア 昆虫食資料 カメムシのニオイ入り香水 タイ ウドンタニ 21 東南アジア 昆虫食資料 カイガラムシの一種 タイ カラシン県 22 東南アジア 昆虫食資料 タガメのナンプラー 調味料 タイ チェンマイ 23 東南アジア 昆虫食資料 タガメ 揚げ タイ 24 東南アジア 昆虫食資料 タガメ 焼き タイ カラシン県 25 東南アジア 昆虫食資料 タガメ香り付け辛味ペースト タイ 26 東南アジア 昆虫食資料 ケラ 素揚げ メン・キソーン タイ コンケン 27 東南アジア 昆虫食資料 コオロギの一種 素揚げ チョン・グラック カンボジア 28 東南アジア 昆虫食資料 ガムシ 揚げ物 コン・チ・ロン カンボジア 29 メキシコ 昆虫食資料 ミズムシの一種の卵 乾燥 ウエバ・デ・モスコ メキシコ 30 メキシコ 昆虫食資料 バッタの一種 炒め チャプリン メキシコ 31 メキシコ 昆虫食資料 メスカル(グサノロホ) お酒(ガの幼虫入り) メキシコ 32 オセアニア 昆虫食資料 サゴムシ 燻製 パプアニューギニア 33 オセアニア 道具 木製皿 パプアニューギニア 所蔵:野中健一 34 南部アフリカ 昆虫食資料 モパニワーム 塩ゆで後乾燥 ジンバブエ 35 南部アフリカ 昆虫食資料 チプミ 塩ゆで後乾燥 ジンバブエ 36 南部アフリカ 昆虫食資料 ガの一種の幼虫 塩ゆで後乾燥 ジンバブエ 37 南部アフリカ 昆虫食資料 シロアリ 炒ったもの ジンバブエ 38 南部アフリカ 標本 アフリカで食べられている 昆虫 バッタ、シロアリ、タマムシ、アリ 39 南部アフリカ 道具 杵と臼 サン族のもの ボツワナ 40 南部アフリカ 道具 掘り棒 サン族のもの ボツワナ 41 虫食う人々のく らし ラオス 昆虫食資料 ライチカメムシ 揚げ物 ラオス 42 ラオス 昆虫食資料 カメムシの一種 炒めて塩をふったもの メンケン・カーポー タイ 43 ラオス 昆虫食資料 カメムシの一種 炒めて塩をふったもの ラオス 44 ラオス 昆虫食資料 カメムシの一種 生きて竹筒に入れて売 られていたもの ラオス 45 ラオス 昆虫食資料 フン虫の一種 ラオス・ヴィエンチャ ン 46 ラオス 昆虫食資料 セミの一種の幼虫 炒めもの ラオス 47 ラオス 昆虫食資料 コガネムシの一種 素揚げ ラオス 48 ラオス 昆虫食資料 ガムシ 揚げ ラオス 52 ラオス 昆虫食資料 フン虫の一種 フン玉 ラオス 53 ラオス 昆虫食資料 コオロギの一種 素揚げ ラオス 54 ラオス 昆虫食資料 カイコの糞茶 お茶 ラオス 55 ラオス 昆虫食資料 イナゴの一種 素揚げ ラオス 51 ラオス 昆虫食資料 イナゴの一種 素揚げ ラオス 57 ラオス 標本 ドンクワーイ村で採れた昆 虫 ラオス 49 ラオス 標本 ツムギアリ カンボジア 50 ラオス 道具 掘り棒 ラオス 所蔵:野中健一 56 ラオス 道具 ビク ラオス 所蔵:野中健一 58 ラオス 道具 ツムギアリとりカゴ タイ 59 ラオス 道具 すりばち タイ 所蔵:坂本昇 60 ラオス 道具 蒸し器 ラオス 所蔵:野中健一 61 串原のくらし 標本 串原で食べられているハチ オオスズメバチ、クロスズメバチ、シダクロス ズメバチ、キイロスズメバチ、コガタスズメバ チ 日本 岐阜県 62 串原のくらし 標本 ヘボの巣 シダクロスズメバチの巣 日本 岐阜県 63 串原のくらし 模型 ヘボをおびきよせるしかけ 日本 岐阜県 64 串原のくらし 道具 ヘボの目印 日本 岐阜県 65 串原のくらし 道具 ハチとり煙幕 日本 岐阜県 66 串原のくらし 道具 初期巣運搬箱 日本 岐阜県 67 串原のくらし 道具 防護服 日本 岐阜県 68 串原のくらし 道具 三宅式ヘボ巣箱 日本 岐阜県 69 近年のあれこれ ムシの栄養価 昆虫食資料 いかなご 100g くぎ煮 日本 兵庫県 70 ムシの栄養価 昆虫食資料 いなご 100g 佃煮 日本 長野県

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●その他のトピック  昆虫食に関連する事柄として栄養と味に関わるトピッ クを、「ムシの栄養価」と「虫のうまみはどこから?」 というコーナーで紹介した。  「ムシの栄養価」では、2007 年での展示でも好評だっ た、イナゴの佃煮とイカナゴのくぎ煮の比較を行った。 郷土食を例として取り上げてこれらの栄養成分を比較す ると共に、他の昆虫食の栄養価についても表にして紹介 した(図 19)。  「虫のうまみはどこから?」では、元東京農工大学教 授の三橋淳氏によるコバネイナゴおよびシダクロスズメ バチの解剖の映像と解説を流した(図 20)。 ●近年のいろいろ  昆虫食をめぐる近年の動きとして、5 つの話題を紹介 した。「国連食料農業機関と食用昆虫」、「昆虫を工場生 産!?」、「昆虫が宇宙食?」、「災害食としての昆虫」、 「日本における近年の昆虫食活動」について紹介した(図 21, 22, 23)。 4-3. 展示資料  展示資料の中心は調理済み昆虫であるが、食用に用い る種の標本や採集・飼育などの道具類も展示した。昆虫 標本は調理により外観が変化する場合があるため、実際 の昆虫の形態を観察するために展示した。また、「虫食 う人々のくらし」のラオスのコーナーでは、現場の自然 環境を想像しやすいよう、食用にするか否かに関わらず 付近で採集された昆虫の標本を展示した。展示資料リス トを表 7 に示す。これによると、昆虫食資料 60 点、標 本 7 箱(セット)、道具を 13 点、模型1点の計 81 点の 物品を展示したことになる。 コーナー 小コーナー 種別 名称 状態・解説 現地名・由来 産地 備考 71 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫 ミルワーム(大) オランダ 72 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫 ミルワーム(小) オランダ 73 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫 バッタ オランダ 74 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫 ミルワーム フランス 75 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫 コオロギ フランス 76 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫粉末 ミルワーム フランス 77 昆虫を工場生産⁉ 昆虫食資料 フリーズドライの昆虫粉末 コオロギ フランス 78 昆虫が宇宙食? 昆虫食資料 カイコクッキー 名古屋女子大学片山直美教授開発 日本 79 近年の昆虫食 昆虫食資料 昆虫のスナック菓子 コオロギ アメリカ グアム島 80 近年の昆虫食 昆虫食資料 昆虫のスナック菓子 ミルワーム アメリカ グアム島 81 近年の昆虫食 標本 クマゼミ幼虫 日本 4-4. 付帯事業 ●講演会「昆虫食の世界」 開催日時 2015 年 3 月 8 日(日) 13:30 16:20 会 場 伊丹市昆虫館 映像ホール 参加者 84 名 スケジュール 13:00 開場(受付開始) 司会:藻川芳彦 (伊丹市昆虫館職員) 13:30 開会挨拶 伊丹市昆虫館館長 奥山 清市 講演1 「世界の食用昆虫アラカルト」 三橋 淳 (元東京農工大学教授) 講演2 「クロスズメバチを楽しむ∼ヘ ボのある暮らし」 大島光利(NPO法人奥矢作森林塾)、野中  健一(立教大学教授) (聞き手)坂本 昇(伊丹市昆虫館副館長) 質疑応答・フリートーク 三橋 淳(元東京農工大学教授) 野中健一(立教大学教授) 大島光利(NPO法人奥矢作森林塾) 塚原保治(塚原信州珍味) 松井欣也(南京都病院) 田中寛人(いなか伝承社) 進行;坂本 昇(伊丹市昆虫館副館長)、    角正美雪(伊丹市昆虫館学芸員) 15:40 閉会挨拶(中締め) 試食タイム  講演会「昆虫食の世界」は、講演1、講演2、質疑応答・ フリートークの3部構成と、試食タイムのスケジュール で行なった。講演1は「世界の食用昆虫」などの著書で 世界の昆虫食文化が日本であまり知られていない時期か

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ら昆虫食文化を紹介してきた元東京農工大学教授の三橋 淳さんの講演「世界の食用昆虫アラカルト」。講演2と して、岐阜県恵那市串原でヘボと呼ばれるクロスズメバ チの仲間の飼育や調理をおこなってこられ、現在は NPO 法人奥矢作森林塾でクロスズメバチの採集や調理などの イベントを開催している大島光利さんと、本展の展示ア ドバイザーで昆虫食を世界各地で調査するとともに、長 期間にわたり同地域でクロスズメバチ類の食慣行の調査 をしてきた立教大学教授の野中健一の講演。質疑応答、 フリートークでは講演1、2の演者による質疑応答(図 24)のほか、長野県伊那市でいなご佃煮、ざざむし佃煮 などの製造販売をしている塚原信州珍味社長の塚原保治 さん、災害食という観点から昆虫食の研究をしている南 京都病院の松井欣也さん、いなごを用いた発酵調味料で あるイナゴソースの開発などの活動をおこなっているい なか伝承社の田中寛人さんにそれぞれの活動や昆虫食に 対する思いを語ってもらった。その後は試食会をおこな い、講師のひとり大島光利さんご夫婦によるヘボご飯(蜂 の子の炊き込みご飯)とシダクロスズメバチ成虫の炙り のほか、いなごの佃煮、蜂の子の佃煮、かいこのさなぎ 佃煮(日本産)、フタホシコオロギコブミカン炒め、イ エコオロギ揚げ、カメムシ炒め(タイ産)を試食しても らった。  参加者アンケートでは、「聞いているうちにどんどん 引き込まれ、昆虫食とそれに関わる人々の世界と魅力に とても興味を持ちました。蜂を守ることは他の様々な生 物の暮らす環境を守ることにもつながるのだなと思いま した」、「内容濃くあっという間に時間が過ぎてしまった。 伝統の昆虫食を守る文化的方向とタンパク源補給のため 粉末にして普及する方向があることを知った」などのコ メントがあった。伝統的な昆虫食を楽しむ人、近年になっ て新たな取り組みを行なっている人、昆虫食の研究を行 なっている人という、多様な講師からの話により様々な 視点から考えを巡らすことができる機会となったことが 伺えた。 ●昆虫食試食の会 第 1 回 2015 年 2 月 21 日(日)11:00 種類 はちの子ご飯、いなご佃煮、ざざむし佃煮、シ ダクロスズメバチ成虫揚げ(日本産)、フタホシコオ ロギコブミカン炒め、イエコオロギ揚げ、カメムシ炒 め(タイ産)、カイコクッキー。参加者 35 名 第 2 回 2015 年 3 月 22 日(土)11:00 種類 いなご佃煮、はちの子佃煮、カイコのさなぎ佃煮、 はちの子ご飯、カイコクッキー(日本産)、ケラ炒め、 フタホシコオロギ炒め、カメムシ炒め、カイコのさな ぎ揚げ(タイ産)、モパニワーム(ボツワナ産)。参加 者 77 名 第 3 回 2015 年 4 月 4 日(日)11:00 (図 25) 種類 はちの子ご飯、いなご佃煮、はちの子佃煮(日 本産)、フタホシコオロギコブミカン炒め、イエコオ ロギ揚げ、カメムシ炒め、カイコのさなぎ揚げ(タイ 産)、モパニワーム(ボツワナ産)、カイコクッキー(日 本産)、蜂の子せんべい(日本産)。参加者 53 名(同 伴者含 72 名)  当日は各回とも開館時より整理券を配布した。各回と も担当者である坂本からの食材の解説や注意事項の説明 図 25 第3回の昆虫食試食の会の様子 (撮影:田中良尚) 図 24 講演会「昆虫食の世界」講演1、講演2の 講師による質疑応答の様子(撮影:長島聖大)

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を行なったのち、試食タイムとした。解説を熱心に聞き、 試食中もスタッフに熱心に質問をしたり感想を話す参加 者が多くみられた。会場には参加者の同伴者にも共に解 説を聞き試食の様子に同席してもらったが、実際の食用 昆虫や試食する人々の様子を目の当たりにして印象を新 たにしたようだった。 ●企画展ガイドブック制作  展示内容を盛り込んだ冊 子、「企画展昆虫食 ガイド ブ ッ ク 」(B5 判 24 ペ ー ジ ) を制作した。500 部印刷して 1冊 300 円でミュージアム ショップで販売したところ好 評だったため、2015 年3月 に 500 部を追加印刷した。 5. 展示の反応   5-1. 期間中来館者数  期間中の入館者数は大人 12,631 名、中人 374 名、小 人 13,855 名の計 26,860 名だった。 5-2. 展示室アンケート集計結果  展覧会来場者の感想を確認するため、展示室にアン ケートを設置して来館者に任意で記入してもらった。調 査期間は 2015 年 2 月 7 日から 4 月 27 日で、回答数は 356 であった。回答をざっとみてみよう。  表 8 のとおり、来館目的に本展を挙げた回答者は 26%であった。情報源は表 9 のとおり " 来館して初めて " という回答が 46%で半分以下であり、" 人から聞いて "、 " ウェブサイト " をが共に 12%で高い結果となった。  展示の満足度には 全体的な印象 、 楽しめたこと に 、 学べたことに の3つを設けた。それぞれの とても満足 、 やや満足 の合計は 85%、85%、84% と高い満足が得られ、また尺度ごとの割合もほぼ同じで あった。だがその内訳は 全体的な印象 とそれ以外の 表 8 来館目的 (複数回答可) 回答項目 回答数 割合 館全体を楽しみに 184 52% チョウ温室 60 17% チョウ以外の昆虫 10 3% 標本 12 3% 昆陽池公園 20 6% 企画展「昆虫食」 94 26% 家族や友人の付き添い 27 8% その他 23 6% 430 121% 表 9 情報源 回答項目 回答数 割合 来館して初めて 162 46% ポスター 9 3% 人から聞いて 43 12% 前に来館した時 22 6% テレビ 20 6% ラジオ 2 1% 新聞 32 9% 雑誌 3 1% ウェブサイト 43 12% SNS 14 4% もよおしあんない 4 1% 無回答 2 1% 356 100% 表 10 企画展「昆虫食」の満足度 回答項目 回答数全体的な印象割合 回答数楽しめたことに割合 回答数学べたことに割合 とても満足 196 55% 215 60% 222 62% やや満足 108 30% 88 25% 80 22% やや不満 12 3% 14 4% 14 4% とても不満 12 3% 8 2% 9 3% 無回答 28 8% 31 9% 31 9% 356 100% 356 100% 356 100% 表 11 昆虫食の経験 と頻度 回答項目 回答数 割合 よく食べている 5 1% 少しの回数はある 99 28% 昔は食べていた 14 4% ない 226 63% その他 3 1% 無回答 9 3% 356 100% 表 12 昆虫食への積極性 回答項目 回答数 割合 食べたい 63 18% おいしければ食べて もいい 133 37% 他に食べるものがな くなったら食べる 54 15% 何があっても食べた くない 94 26% 無回答 12 3% 356 100% 図 26 企画展昆虫食 ガイドブック 表紙

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尺度で違いがあり、楽しめた、学べたのどちらかを高く 評価した回答がやや多い結果となった。" やや不満 "、" 不満 " の回答もあったが、割合としてはそれほど高くは なかった(表 10)。いずれの尺度にも低い評価だった回 答へのコメントはわずかしかなかったが、「虫がかわい そう」、「もっと工夫したものを期待する」、「楽しいと思 う人はいないのでは?」などのコメントがあった。  昆虫食の経験や積極性についての設問についてを確認 すると、経験では「なし」という回答が 63% で、「少し の回数はある」という回答がそれ以外では多く(表 11)、 事前アンケートでの相当する回答と比較すると、「なし」 の回答が 4% 少なくなっていた。昆虫食への積極性につ いては、「食べたい」の割合が事前アンケートでの 11% から 18% へと上がったが、それ以外は大きな変化はみ られなかった(表 12)。  自由記述欄のうち、企画展昆虫食について感じたこと や気になったコーナーなどを記述する欄には、回答数の 約半数である 179 の記述があった。記述はひとつの感想 について述べたものもあれば、複数の事柄を述べたもの まで多様であったが、各記述から主体となる内容を読み 取り大まかに分類して集計したのが表 13 である。これ によると、食す種やその多様性、そして食す地域の多様 性が印象に残ったという回答が多かった。また、ヘボな どについての記述も目立った。これらは、展覧会で大き くスペースを割いた箇所であり、それが来場者の印象に も反映したと考えることができそうである。 5-3. メディアからの反応  本展のマスメディアによる掲載数は、15 件(新聞 6、 テレビ 2、フリーペーパー 2 、雑誌 1、ラジオ 1、Web サイト 1、データ放送1、市広報サイト1)であった。 館からは開催直前に市役所記者クラブや掲載実績がある メディアにプレスリリースを出し、会期延長が決まった 3 月上旬にも改めてプレスリリースを出した。延長のプ レスリリースが新聞2紙に取り上げられ、これを見て来 館したという声も 4 月に筆者らが対応した来場者から聞 かれた。 6. おわりに  本項で報告した展示は、当館で同規模かつ同テーマの 展示として2回目の開催だった。展示の企画段階では、 近年の昆虫食産業や FAO の報告書を大きく取り上げる 案もあったが、結果としては 2007 年度の構成を踏襲し、 資料や情報の充実に対応させて昆虫食に関わる文化的な 表 13 企画展「昆虫食」についての感想、気になったコーナーなど(自由記述)の内容 記述内容 回答数 代表的な意見 食べる種やその多様性 41・いろんな虫をたべるなんてすごい!おいしいのかな? ・カメムシだけはないと思っていたのに! 食べる地域やその多さ 26・昆虫をこんなに食べる国があるなんて知らなかった ・日本でも思った以上に昆虫を食べていた 虫食う人々のくらし ラオス・ヘボ 18・ラオスなどの海外での調理風景やヘボの様子が詳しく見学できて大変興味深かったです。虫メシだけでなく、とりかこむ環境で身近に感じられて良かったです ・クロスズメバチについてかなりつっこんだ紹介がされており楽しかった わき起こった感情など 18・日常、虫を食べることがないので正直気持ち悪いです。虫を食べる国があるのは知っていたけど日本でも食べている所があるのでおどろいた ・昆虫食を食べてみたいので売店で買って帰るつもりです 展示企画や手法の評価 17・坂本氏の手書きのコメントがとても暖かみがあると同時にリアル感も感じられとても良かったです ・食卓が再現してあったり、虫を解剖している映像がおもしろかった 昆虫館の他の展示 17・チョウは大変よかった 昆虫食の文化について 9・文化が違えば食する物もこんなに違うのか、ととても面白く感じました 昆虫食自体に驚いた 9・人間は昆虫を食べる。と、いうことにビックリしました その他 6・100 人に聞きましたで、33%も昆虫を食べたと答えた人がいたこと 食べ方やその多様性 4・いろいろな食べ方がある事 近年のあれこれ 4・カイコのクッキーは食べれそうだなと思いました 栄養 4・昆虫いなごといかなごの栄養価の比較が興味深かった 来場者自身の経験 3・昔チェンマイにホームステイをしたことがあり、懐かしくて嬉しかったです イベント 3・一番見た目がリアルなコオロギが一番美味しかったです

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側面を重視した。当初案は近年行われる昆虫食のイベン トなどでは新しい食材として昆虫食を紹介する例も散見 され、当館としても昆虫食への認知度が上がっていると 予測していたが、当館での資料収集状況、および生物の 暮らしの多様性やそれを学び生活や楽しみに生かす人々 を紹介するという意義を考慮した結果、本項で紹介した 構成となった。  来場者アンケートでは本展の満足度は高い結果だった が、筆者が展示室で来場者の様子を観察した際には展示 を観覧しながら悪態をつく来館者も少なからずおり、ア ンケートでも嫌悪感を示した意見があった。これは昆虫 食が決して当館来館者にとって無条件に歓迎されるテー マではないことを示している。しかしながら、博物館が 展示をおこなう意味の一つは利用者になじみがないよう な事実や価値観を示し、利用者とともに考え、成長しよ うとする場を作ることにある。その場づくりに必要なの は、展示の情報や資料の質や量を充実させるだけではな く、利用者を歓迎し寄り添うことで親しみやすく感じて もらうための博物館側の姿勢とその技術だろう。当館と してはこれまで収集した情報、資料を生かして今後も昆 虫食をテーマとした事業をたびたび実施していくつもり である。内容と共に展示技術などの追及も怠らず、今後 の事業の充実へとにつなげていきたい。 謝辞  本展は、入館者の方々、展示協力者の方々には、展示 資料の貸し出しや提供、また展示構成への助けとなる情 報を多数いただいたおかげで、充実した内容とすること ができました。また展示制作に携わった展示制作の専門 家やデザイナーの方々、伊丹市昆虫館の職員らがチーム として協力しあって制作した結果無事に開催し、期間中 の運営を行ない、終了できました。ここに記して感謝の 意を表します。 参考文献

Bodenheimer,F.S. (1951) Insects as human food. Dr. W. Junk Publishers, The Hague, Netherlands Food and Agriculture Organisation (FAO) (2013)

Edible insects. Future prospects for food and feed

security. FAO Forestry Paper 171. FAO, Rome, Italy 伊丹市昆虫館編(2006)伊丹市昆虫館館報平成 15 年∼ 平成 17 年 三橋淳(1984)世界の食用昆虫 . 古今書院 野中健一(2005)民族昆虫学­昆虫食の自然誌 . 東京大 学出版会 坂本昇(2014)伊丹市昆虫館企画展「昆虫食∼ごはん やでぇ」嫌悪感を低減させる展示の試み . 展示学 51: 32-39 坂本昇・角正美雪・野中健一 (2014) 昆虫食をテーマと した展覧会 伊丹市昆虫館企画展「昆虫食∼ごはんや でぇ」開催報告 . 伊丹市昆虫館研究報告 2: 27-40

参照

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